| 発明の名称 |
射出成形機の型締昇圧方法 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平8−252847 |
| 公開日 |
平成8年(1996)10月1日 |
| 出願番号 |
特願平5−156190 |
| 出願日 |
平成5年(1993)6月2日 |
| 代理人 |
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| 発明者 |
佐藤 和人 |
| 要約 |
目的 金型の破損や金型の寿命を縮めることのない型締工程における昇圧方法を提供する。
構成 主回路の油圧力を検知する油圧検出装置の検出する検出値が金型保護区間の油圧値より少し高い昇圧動作切換用油圧値を越えた時、昇圧動作を開始するようにした。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 移動ダイプレートを高速で型閉を行う高速型閉区間、金型保護ための低速低圧力の金型保護区間、次いで最大型締圧まで昇圧する昇圧区間を有する射出成形機の型締工程の型締昇圧方法において、移動ダイプレートの移動位置を検知する位置検出装置と主油圧回路の油圧力を検知する油圧検出装置を設け、移動ダイプレートが前記予め定めた金型保護区間から昇圧区間への切換位置を通過した後に、前記油圧検出装置が検出する油圧値が予め定めた金型保護区間の油圧値より少し高い昇圧動作切換用油圧値を越えたとき最大型締圧まで昇圧する昇圧動作を開始することを特徴とする射出成形機の型締昇圧方法。 【請求項2】 移動ダイプレートが前記予め定めた金型保護区間から昇圧区間への切換位置を通過し、かつ油圧検出装置の検出した検出値が前記予め定めた設定値以上と成った後、一定時間経過したとき最大型締圧まで昇圧する昇圧動作を開始することを特徴とする前記請求項1記載の射出成形機の型締昇圧方法。
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発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は射出成形機の型締昇圧方法に係り、特に型締昇圧時の金型保護の向上に関する。 【0002】 【従来技術】この種金型保護のための型締昇圧方法の従来方法を図2−1、3−1および図4により説明すると、1は型締シリンダで移動金型3を取付けた移動ダイプレート4に連結した型締ラム2が摺動自在に内接している。5は油タンク、6はプレフィルバルブである。 【0003】8はブーストシリンダで移動ダイプレート4に連結された型締ラム2を摺動自在に挿着している。10は移動ダイプレート4の移動位置を検出する位置検出装置で高速型閉区間から金型保護区間への切換用リミットスイッチ10a、および金型保護区間から昇圧区間への切換用リミットスイッチ10bが設けてある。11および12は大容量ポンプで射出、昇圧動作および型開閉に用いるようになっている。 【0004】13は型開閉および型締圧保持用小容量ポンプである。14ないし18は電磁切換弁、19ないし21は圧力設定用のリリーフ弁で、リリーフ弁21は型締最高圧力を設定するようにしている。22は油圧回路中の油圧を検出する圧力センサである。24ないし26は夫々金型保護区間の設定油圧値pA 、第1および第2型締圧力p3 、p4 を設定する設定装置で、前記圧力センサ22により検出した圧力値と設定装置24ないし26に設定した設定値を比較器23で比較し、夫々一致したとき信号を発し、前記電磁切換弁14ないし18の切換が出来るようになっている。 【0005】次ぎにその作用に付いて説明すると、図2ー1は圧力と時間の関係を示す線図で高速区間は図4の電磁切換弁14ないし18のソレノイド14b,16b,17b,18bが励磁され、プレフィルバルブ6が開いて油タンク5から大量の作動油が型締シリンダ1内に入るとともに、ポンプ11ないし13からの大容量のの作動油がブーストシリンダ8へ作用し、移動ダイプレート4は高速で型閉じを行なう。 【0006】移動ダイプレート4が予め定めた高速区間から金型保護区間への切換点であるリミットスイッチ10aを打つと電磁切換弁17および18のソレノイド17b,18bが消磁され、ソレノイド14b,16bのみがそのまま励磁されるのでブーストシリンダ8には小容量ポンプ13からの小容量の作動油のみが作用し、移動ダイプレート4の移動は低速度v2 となる。またその作動油圧も高速区間の油圧p1 より小さい金型保護区間の圧力p2 となる。 【0007】従って、もし金型が異物を噛んだりして圧力p2 が圧力センサ22により設定装置24に設定してある設定値pA より大きくなると直ちにソレノイド16bが消磁され型締動作は停止する。 【0008】移動ダイプレート4が予め定めた金型保護区間から昇圧区間への切換点であるリミットスイッチ10bを打つと金型保護区間が終了し、昇圧区間に入りソレノイド14aは消磁され、ソレノイド15a,17b,18bが励磁され、ソレノイド16bはそのまま励磁されているのでポンプ11ないし13の大容量の吐出油はプレフィルバルブ6の閉用油室7に作用し、タンク5とプレフィルバルブ6の間の油路を閉じるとともに、型締シリンダ1およびブーストシリンダ8へ作用し金型は閉じられているので型締圧は急速に上昇する。 【0009】そして圧力センサ22により検出される型締圧が設定装置25に設定された第1型締圧力p3 まで上昇すると図示してない射出装置の射出信号が出され、次いで型締圧が設定装置26に設定された第2型締圧力p4 まで上昇し,続いて型締保持圧力p5 となる。 【0010】 【発明が解決しょうとする問題点】しかしながら、移動、固定の両金型の当接面Aが互いに当接する金型当接点Tは金型保護区間の終わった昇圧区間の最初の時点にあり、図2ー1、3ー1に示すようにこの昇圧区間は型締圧p3 、型閉速度v3 もともに金型保護区間のそれらより大きく、従って低速型閉じ、低圧力の金型保護区間の終りのリミットスイッチ10bの設定位置を誤ると金型は大きな圧力p3 、速度v3 で金型当接点Tで衝突し、ショック音を発生させ、金型を破損したり金型寿命を縮めるという欠点があった。 【0011】本発明の目的は前述の欠点を取り除き、金型保護がより確実に出来、金型寿命を縮めることのない型締昇圧方法を提供することにある。 【0012】 【問題点を解決するための手段】前述の目的を達成するため本発明は移動ダイプレートを高速で型閉を行う高速型閉区間、金型保護ための低速低圧力の金型保護区間、次いで最大型締圧まで昇圧する昇圧区間を有する射出成形機の型締工程の型締昇圧方法において、移動ダイプレートの移動位置を検知する位置検出装置と主油圧回路の油圧力を検知する油圧検出装置を設け、移動ダイプレートが前記予め定めた金型保護区間から昇圧区間への切換位置を通過した後に、前記油圧検出装置が検出する油圧値が予め定めた金型保護区間の油圧値より少し高い昇圧動作切換用油圧値を越えたとき最大型締圧まで昇圧する昇圧動作を開始することを特徴とする射出成形機の型締昇圧方法とした。 【0013】また移動ダイプレートが前記予め定めた金型保護区間から昇圧区間への切換位置を通過し、かつ油圧検出装置の検出した検出値が前記予め定めた設定値以上と成った後、一定時間経過したとき最大型締圧まで昇圧する昇圧動作を開始することを特徴とする前記請求項1記載の射出成形機の型締昇圧方法とした。 【0014】 【作用】金型保護区間が終わっても移動ダイプレートの移動速度は金型が当接するまでは金型保護区間の移動速度をそのまま維持し、油圧回路中の油圧力も予め設定した金型保護区間の油圧力P2 より少し高いPB に達した後は昇圧動作を開始する。 【0015】 【実施例】図1ないし図3により本発明の1実施例を説明すると、50は移動金型51を取付けた移動ダイプレートで、ブーストラム52を介して油室53に圧油が作用したとき、図示してない固定ダイプレートに取付けた固定金型に対し進退し、両金型が金型パーティング面Aで当接したとき型締シリンダ54の型締側油室55へ高圧の油が作用し、型締ラム56を押すことにより型締が行われるようになっている。 【0016】57は移動ダイプレート50の進退制御用電磁切換弁、58は最大型締力のための高圧力を設定するリリーフ弁60と金型保護区間の保護圧力PA である低圧力を設定するリリーフ弁61を切換るための電磁切換弁である。62は圧力スイッチで、前記保護圧力PA より少し高い昇圧動作開始用圧力PB を設定しておくようになっている。 【0017】63は移動ダイプレート50の位置を検出する位置検出装置で、高速型閉区間から金型保護区間への切換用リミットスィッチ63aおよび金型保護区間から昇圧区間への切換用リミットスィッチ63bを備えている。64は図示してない油圧ポンプ等の圧油を送り出す油圧源である。 【0018】前記位置検出装置63はリミットスィッチで説明したが、これに限らず磁気センサ、あるいはポテンショメータでも良いことは自明である。 【0019】以上のように構成されており、次にその動作に付いて説明すると、図2ー2に示すように型締工程を行うに際し、先ず高速型閉区間においては電磁切換弁57および59のソレノイド57aおよび59bが励磁され、油圧源64からの圧油がリリーフ弁60に設定してある最高圧力より小さい高速型閉区間の油圧P1 でブーストラム52を介して油室53へ作用し、移動ダイプレート50が図3ー2のように移動速度V1 で型閉を開始する。 【0020】移動ダイプレート50がリミットスィッチ63aを打つと高速型閉区間から金型保護区間へ切換り、油圧源64からの圧油の量は図示してない制御装置により少量となり、電磁切換弁59のソレノイド59bが消磁され、電磁切換弁57のソレノイド57aが励磁されているので油圧回路はリリーフ弁61に設定されている金型保護圧力PA より低いP2 となるとともに、移動ダイプレート50は金型保護用の低速度V2 となる。 【0021】続いて移動ダイプレート50がリミットスイッチ63bを打つと金型保護区間から昇圧区間に切換り、電磁切換弁57のソレノイド57bが励磁され、油圧回路はリリーフ弁60に設定された油圧で制御されるが、油圧源64から吐出される圧油の量は金型保護区間のそれと変わらないので、移動ダイプレート50は依然として金型保護区間の移動速度V2 で移動する。 【0022】金型当接点Tで移動金型51が相手固定金型に当接し、移動ダイプレート50が移動を停止すると油圧は次第に上昇し、圧力スィッチ62に設定してある金型保護区間の金型保護圧力PA より少し大きい圧力PB に達すると、油圧源64からの圧油量は大容量となるとともに、電磁切換弁58のソレノイド58bが励磁されているので、前記大容量の圧油は型締シリンダ54の型締側油室55へ作用し、型締ラム56は強大な型締力で型締される。 【0023】 【発明の効果】本発明によれば昇圧区間になっても、金型が当接するまでは移動ダイプレートの移動速度は金型保護区間の移動速度を保ち続けており、圧力スィッチが金型保護圧力PA より少し大きい圧力PB を検出するまでは昇圧動作をしないので、従来の昇圧方法が金型保護区間から昇圧区間への切換位置の設定を誤った場合、金型の破損等の危険があったという欠点を取除くことが出来る。 【0024】なお、前記実施例の方法に加え圧力スィッチの発する信号より一定時間経過した後、昇圧動作を行えば一層安全な金型保護が可能である。
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