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発明の名称 射出成形機の型締装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−112845
公開日 平成8年(1996)5月7日
出願番号 特願平6−276991
出願日 平成6年(1994)10月17日
代理人
発明者 石川 武敏 / 金沢 浩一 / 成川 藤彦 / 成川 藤彦
要約 目的
型締工程における可動盤が固定盤に対し平行を保ちつつ移動し、かつ型締を行うような射出成形機の型締装置を提供する。

構成
固定盤と、可動盤と、固定盤または可動盤に固定した複数の平行なタイバーと、各タイバーの中途位置に設けたピストンをその内径面に摺動可能に嵌着させるとともに、前記固定盤または可動盤に一体的に設けられ、前記可動盤を進退可能に取付ける複数の異なるシリンダを有して成る射出成形機の型締装置において、前記固定盤と可動盤の間に同可動盤が固定盤に対して平行を保って移動および型締を行うための可動盤平行維持機構を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】 固定型を支持する固定盤と、可動型を支持する可動盤と、少なくとも固定盤または可動盤に固定した複数の平行なタイバーと、各タイバーの中途位置に設けたピストンをその内径面に摺動可能に嵌着させるとともに、前記固定盤または可動盤に一体的に設けられ、前記可動盤を進退可能に取付ける複数の異なるシリンダを有して成る射出成形機の型締装置において、前記固定盤と可動盤の間に同可動盤が固定盤に対して平行を保って移動および型締を行うための可動盤平行維持機構を設けたことを特徴とする射出成形機の型締装置。
【請求項2】 前記可動盤平行維持機構は一端をタイバー近くの固定盤の上下左右の4面に1対づつタイバーに平行に固着するとともに、ラックを設けた他端は可動盤に達しているラック部材と、前記可動盤に回転自在に取付けられ、前記1対のラック部材の間に直列に噛合った偶数個のピニオンを設けるとともに、同偶数個並んだ両端のピニオンは前記1対のラック部材のラックに夫々噛合いようにしたピニオン群を有して成る請求項1記載の射出成形機の型締装置。
【請求項3】 前記可動盤平行維持機構は可動盤と固定盤の間をリンク機構により連結したことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の型締装置。
【請求項4】 前記可動盤平行維持機構は前記ラックとピニオンからなる機構と前記リンク機構を組合わせたことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の型締装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可動盤が固定盤に対して平行を保って移動および型締を行う射出成形機の型締装置に関する。
【0002】
【従来技術】油圧式の型締装置を有する射出成形機は大型になると、成形機自身の重量および作動油の量を減らすため、或いは成形機の組立、部品の加工をし易くするため、図7および図8に示すように固定盤1の四隅に一体的に複数の異なる小型の型締シリンダ6および7を取付けるとともに、一端を可動盤2に固定した複数個の平行なタイバー3および4の中途位置に設けたピストン5を前記型締シリンダ6および7の内径面に摺動可能に嵌着させて、油圧回路8から型締シリンダ6および7の油室へ選択的に圧油を供給し、前記タイバー3および4とともに可動盤2を進退可能にしている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】この様に型締シリンダにより各タイバーを押引きすることにより可動盤を進退させる型締装置においては可動盤の背面に機構がないため金型取付面に金型を取付けたとき、可動盤が前方(金型取付面側)に傾いて固定盤との平行度を維持することができない。 また、複数のタイバーを夫々単独の型締シリンダで引張ることにより型締を行うので、例へば型を微小に開いた状態で金型キャビティ内に樹脂材料を射出した後、型閉をして型締を行ういわゆる射出圧縮成形の場合には成形品形状により各タイバーにかかる型締反力にバラツキが生じ、固定盤との平行度の維持は一層困難となる。
【0004】さらに固定盤に対して可動盤が傾いたまま移動したり、傾いたまま型締を行うと成形品の寸法精度が保てないばかりでなく、型締シリンダのガイドブッシュやピストンリングの磨耗や損傷を早めるなどの欠点がある。
【0005】通常可動盤には移動方向にガイド装置を設けたり、可動盤を厚くしてその剛性アップをして固定盤との平行度の維持を計っているが、装置の床占有率の問題、或いは重量の問題等が新たに生じ、問題解決となっていない。
【0006】本発明の目的は前述の欠点を取除き可動盤が固定盤に対し平行を保ちつつ移動し、かつ型締を行うような射出成形機の型締装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するため、本発明は固定型を支持する固定盤と、可動型を支持する可動盤と、少なくとも固定盤または可動盤に固定した複数の平行なタイバーと、各タイバーの中途位置に設けたピストンをその内径面に摺動可能に嵌着させるるとともに、前記固定盤または可動盤に一体的に設けられ、前記可動盤を進退可能に取付ける複数の異なるシリンダを有して成る射出成形機の型締装置において、前記固定盤と可動盤の間に同可動盤が固定盤に対して平行を保って移動および型締を行うための可動盤平行維持機構を設けたことを特徴とする射出成形機の型締装置。
【0008】また前記可動盤平行維持機構は一端をタイバー近くの固定盤の上下左右の4面に1対づつタイバーに平行に固着するとともに、ラックを設けた他端は可動盤に達しているラック部材と、前記可動盤に回転自在に取付けられ、前記1対のラック部材の間に直列に噛合った偶数個のピニオンを設けるとともに、同偶数個並んだ両端のピニオンは前記1対のラック部材のラックに夫々噛合いようにしたピニオン群を有して成る請求項1記載の射出成形機の型締装置とした。
【0009】さらに前記可動盤平行維持機構は可動盤と固定盤の間をリンク機構により連結したことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の型締装置とした。
【0010】さらにまた前記可動盤平行維持機構は前記ラックとピニオンからなる機構と前記リンク機構を組合わせたことを特徴とする請求項1記載の射出成形機の型締装置とした。
【0011】
【作用】本発明によれば可動盤と固定盤の間に設けた可動盤平行維持機構により、可動盤は固定盤に対し平行を維持したまま移動するとともに、型締も行われる。
【0012】
【実施例】次に本発明の1実施例を図1および図2により説明する。説明に当たり、従来装置と変わらない部材は同一番号を付し、その説明を省き、新たに追加された部材のみ新番号を付して説明する。固定盤1の左右上下の各面のタイバー3および4付近には一端を固着された片持状態のタイバーに平行な1対のラック部材11および12が設けてあり、ラック13を設けた自由端である他端は可動盤2まで伸びている。可動盤2の左右上下の各面の前記ラック部材11および12の間には回転自在で直列に噛合った偶数個のピニオン14a、14b、14c…が設けてあり、直列に並んだピニオン群14の両端のピニオンは夫々前記ラック13に噛合っている。
【0013】15はストッパで、前記ラック部材11および12の反ラック側に設けてあり、自由端である他端がピニオン群14との噛合で外側(反ラック側)に逃げないようにしている。16および17は夫々固定盤1および可動盤2に取付けられた固定金型、可動金型である。
【0014】以上説明したような構成となっており、次にその作用動作に付いて説明すると、型締工程となり、型締シリンダ6および7に圧油が作用し、可動盤2は両金型16および17が当接して金型キャビティを形成するまで前進(図中右方向)し、型締が行われる。この間可動盤2の移動とともにピニオン群14の両端のピニオンはラック部材11および12のラック13上を移動し、上下、左右のラック部材11および12は直列に噛合った偶数個のピニオン群14で連結されているので可動盤2は上下左右同時に移動し、固定盤1に対して平行状態を維持し続ける。また射出圧縮成形の場合も可動盤2は固定盤1に対して平行状態を維持したまま移動および型締が行われ、前述のような欠点が取り除かれる。
【0015】前述のように、ラックとピニオンによる機構ばかりでなく、図3および図4のように固定盤1と可動盤2の間をリンク機構21により連結するようにしても良い。この方法は金型交換や製品取出しの関係から上面や下面は取付けに制限があり、可動盤の固定盤に対する平行移動および型締は不十分であるから図5および図6のように左右にリンク機構21を上下にラックとピニオンによる機構を設ければより確実に可動盤の固定盤に対する平行移動および型締は行われる。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上説明したように型締工程において可動盤は固定盤に対して平行移動および型締が行われる。
 

 
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