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発明の名称 産業用ロボットの教示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−108385
公開日 平成8年(1996)4月30日
出願番号 特願平6−245025
出願日 平成6年(1994)10月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外3名)
発明者 森山 祥二
要約 目的
スイッチ個数を削減してコスト低下と共に操作パネル面を小型化でき、しかも操作性に優れた産業用ロボットの教示装置を提供すること。

構成
ロボット移動要求信号の入力に応じてロボット移動指令信号を出力するロボット移動指令出力部1と、カーソル操作信号の入力に応じてカーソル操作指令信号を出力する表示画面用のカーソル移動指令出力部3とを有する産業用ロボットの教示装置において、ジョイスティック5と、常開型の手操作スイッチ7と、手操作スイッチ7がオン状態である場合にはジョイスティック5の出力信号をロボット移動要求信号としてロボット移動指令出力部1に入力し、これに対し手操作スイッチ7がオフ状態である場合にはジョイスティック5の出力信号をカーソル操作信号としてカーソル移動指令出力部3に入力する信号入力切替制御部(11a〜11d、17a〜17d、19)とを設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】 ロボット移動要求信号の入力に応じてロボット移動指令信号を出力するロボット移動指令出力部と、カーソル操作信号の入力に応じてカーソル移動指令信号を出力する表示画面用のカーソル移動指令出力部とを有する産業用ロボットの教示装置において、ジョイスティックと、常開型の手操作スイッチと、前記手操作スイッチがオン状態である場合には前記ジョイスティックの出力信号をロボット移動要求信号として前記ロボット移動指令出力部に入力し、前記手操作スイッチがオフ状態である場合には前記ジョイスティックの出力信号をカーソル操作信号として前記カーソル移動指令出力部に入力する信号入力切替制御部と、を有していることを特徴とする産業用ロボットの教示装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットの教示装置に関し、特にジョイスティックを用いた産業用ロボットの教示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットの教示装置として、図4に示されているように、ロボット移動指令出力部1と、表示画面用のカーソル移動指令出力部3と、ロボット移動指令用のジョイスティック5と、常開型の手操作スイッチよりなるホールド・トッ・ランスイッチ7と、カーソルキースイッチ9とを有しているものが知られている。
【0003】この教示装置においては、ロボット移動指令出力部1は、AND回路11による論理積によりホールド・トッ・ランスイッチ7がオン状態である場合にのみジョイスティック5の出力信号をロボット移動要求信号として取り込み、このロボット移動要求信号に基づいてロボット移動指令信号を出力する。これとは別にカーソル移動指令出力部3は、カーソルキースイッチ9よりカーソル操作信号を入力し、カーソル操作信号の入力に応じてカーソル移動指令信号を出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような教示装置においては、ジョイスティック5以外に、1個のホールド・トッ・ランスイッチ7と、上下左右の4個のカーソルキースイッチ9とが必要であり、スイッチ個数も多いことから、これらスイッチを取り付ける教示装置の操作パネル面が大きくなり、またコスト高にもなる。
【0005】またこの教示装置においては、ロボット移動指令時にはジョイスティック5を操作し、カーソル移動指令時にはジョイスティック5とは別にカーソルキースイッチ9を操作しなれけばならず、操作性が悪い。
【0006】ところで、教示装置の使用において、ロボット移動のためのジョイスティック操作とカーソル移動のためのカーソルキースイッチ操作とが同時に行われることは考えられない。
【0007】本発明は、上述の如き問題点と、ロボット移動のためのジョイスティック操作とカーソル移動のためのカーソルキースイッチ操作とが同時に行われることは考られないと云うことに着目してなされたものであり、スイッチ個数を削減してコスト低下と共に操作パネル面を小型化でき、しかも操作性に優れた産業用ロボットの教示装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成するため、本発明による産業用ロボットの教示装置は、ロボット移動要求信号の入力に応じてロボット移動指令信号を出力するロボット移動指令出力部と、カーソル操作信号の入力に応じてカーソル操作指令信号を出力する表示画面用のカーソル移動指令出力部とを有する産業用ロボットの教示装置において、ジョイスティックと、常開型の手操作スイッチと、前記手操作スイッチがオン状態である場合には前記ジョイスティックの出力信号をロボット移動要求信号として前記ロボット移動指令出力部に入力し前記手操作スイッチがオフ状態である場合には前記ジョイスティックの出力信号をカーソル操作信号として前記カーソル移動指令出力部に入力する信号入力切替制御部とを有していることを特徴としている。
【0009】
【作用】上述の如き構成によれば、手操作スイッチがオン状態、即ち操作されている場合にはジョイスティックの出力信号は従来のもとに同様にロボット移動要求信号としてロボット移動指令出力部に有効に入力され、これに対し手操作スイッチがオフ状態、即ち操作されていない場合にはジョイスティックの出力信号はカーソル操作信号としてカーソル移動指令出力部に有効に入力され、手操作スイッチのオン・オフの二つの状態に応じて一つのジョイスティックがロボット移動指令入力手段とカーソル移動指令入力手段とに使い分けられる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
【0011】なお、本発明の実施例において上述の従来例と同一構成の部分は、上述の従来例に付した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0012】図1は本発明による産業用ロボットの教示装置の一実施例を示している。
【0013】この実施例においては、アナログ出力型のジョイスティック5が使用され、ジョイスティック5が出力する+X、−X、+Y、−Yの各操作角を示すアナログ出力信号は、A/D変換器13によってディジタル出力信号に変換され、各々個別のAND回路11a、11b、11c、11dに入力される。
【0014】AND回路11a、11b、11c、11dには押し釦スイッチによるホールド・トッ・ランスイッチ7が接続されており、AND回路11a、11b、11c、11dは各々+X、−X、+Y、−Yの各ディジタル出力信号とホールド・トッ・ランスイッチ7の出力信号との論理積によりロボット移動指令出力部1へ+X、−X、+Y、−Yの各ロボット移動要求信号を出力する。この構成は従来のものと実質的に同一である。
【0015】ジョイスティック5が出力する+X、−X、+Y、−Yの各アナログ出力信号は、A/D変換器13と並列にコンパレータ15に入力される。コンパレータ15はジョイスティック5よりのアナログ出力信号のアナログ値が予め設定されているしきい値以上である場合にはオン信号を対応するAND回路17a、17b、17c、17dへ出力する。
【0016】AND回路17a、17b、17c、17dにはインバータ19を介してホールド・トッ・ランスイッチ7が接続されており、AND回路17a、17b、17c、17dは各々+X、−X、+Y、−Yの各ディジタル出力信号とホールド・トッ・ランスイッチ7の出力信号の反転信号との論理積によりカーソル移動指令出力部3へ+X、−X、+Y、−Yの各カーソル操作信号を出力する。
【0017】ここで、+Xカーソル操作信号は右方向カーソル操作信号、−Xカーソル操作信号は左方向カーソル操作信号、+Yカーソル操作信号は上方向カーソル操作信号、−Yカーソル操作信号は下方向カーソル操作信号である。
【0018】この実施例では、AND回路11a、11b、11c、11d、AND回路17a、17b、17c、17d、インバータ19が互いに共働して信号入力切替制御部をなしている。
【0019】ホールド・トッ・ランスイッチ7が押され、これがオン状態であると、AND回路11a、11b、11c、11dの各々の一方の入力端子がオン(ハイレベル)状態になり、インバータ19の信号反転作用によってAND回路17a、17b、17c、17dの各々の一方の入力端子がオフ(ローレベル)状態になる。
【0020】この状態にてジョイスティック5が操作されると、AND回路11a、11b、11c、11dの少なくとも一つに、それの他方の入力端子にオン信号が入力され、オン信号を入力されたAND回路11a、11b、11cあるいは11dは、論理積によりオン信号を、+X、−X、+Yあるいは−Yのロボット移動要求信号として、ロボット移動指令出力部1へ出力する。
【0021】ロボット移動指令出力部1は入力したロボット移動要求信号に応じてロボット移動指令信号を図示されていないロボット駆動制御部へ出力する。これによりロボットが教示動作する。
【0022】これに対し、ホールド・トッ・ランスイッチ7が押されておらず、これがオフ状態であると、AND回路11a、11b、11c、11dの各々の一方の入力端子がオフ(ローレベル)状態になり、インバータ19の信号反転作用によってAND回路17a、17b、17c、17dの各々の一方の入力端子がオン(ハイレベル)状態になる。
【0023】この状態にてジョイスティック5が操作されると、AND回路17a、17b、17c、17dの少なくとも一つに、それの他方の入力端子にオン信号が入力され、オン信号を入力されたAND回路17a、17b、17cあるいは17dは、論理積によりオン信号を、+X、−X、+Yあるいは−Yのカーソル操作信号として、カーソル移動指令出力部3へ出力する。
【0024】カーソル移動指令出力部3は入力したカーソル操作信号に応じてカーソル移動指令信号を図示されていない表示画面制御部へ出力する。これにより表示画面におけるカーソルの表示位置が変更される。
【0025】図2は本発明による産業用ロボットの教示装置の他の実施例を示している。
【0026】尚、図2に於いて、図1に対応する部分は図1に付した符号と同一の符号により示されている。
【0027】この実施例ではディジタル出力型のジョイスティック5が使用され、ジョイスティック5が出力する+X、−X、+Y、−Yの各ディジタル出力信号は、直接、AND回路11a、11b、11c、11dとAND回路17a、17b、17c、17dとに入力され、A/D変換器13sとコンパレータ15とは省略されている。
【0028】このこと以外は、上述の実施例と実質的に同一であり、この実施例においても上述の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0029】図3は本発明による産業用ロボットの教示装置の他の実施例を示している。
【0030】尚、図3に於いても、図1に対応する部分は図1に付した符号と同一の符号により示されている。この実施例においては、信号入力切替制御部はマイクロプロセッサ21によりソフトウェア処理により具現化される。
【0031】マイクロプロセッサ21は、アナログ出力型のジョイスティック5が出力する+X、−X、+Y、−Y各出力信号をA/D変換器13を介して入力すると共に、ホールド・トッ・ランスイッチ7の出力信号を入力ポート23より取り込み、ホールド・トッ・ランスイッチ7の出力信号がオン信号である場合には、ジョイスティック5が出力する出力信号を、ロボット移動要求信号として、D/A変換器25を介してロボット移動指令出力部1へ出力し、これに対しホールド・トッ・ランスイッチ7の出力信号がオフ信号である場合には、ジョイスティック5が出力する出力信号を、カーソル操作信号として、出力ポート27よりカーソル移動指令出力部3へ出力する。
【0032】これにより、この実施例においても上述の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0033】以上に於ては、本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明による産業用ロボットの教示装置によれば、ホールド・トッ・ランスイッチのような手操作スイッチのオン・オフの二つの状態に応じて一つのジョイスティックがロボット移動指令入力手段とカーソル移動指令入力手段とに使い分けられるから、4個のカーソルキースイッチを省略でき、コスト低下と操作パネル面の小型化、操作ボックスの軽量化が図られる。
【0035】また一つのジョイスティックでロボットの教示動作とカーソル移動とが行われ、例えば、手操作スイッチのオン操作を停止すべく、手操作スイッチより指を放すと、ジョイスティックによる指令はカーソル指令に自動的に切り替わり、人間工学的に見ても操作性がよいものとなる。
 

 
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