| 発明の名称 |
シートの自動巻付け方法およびその装置 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平8−72120 |
| 公開日 |
平成8年(1996)3月19日 |
| 出願番号 |
特願平6−213873 |
| 出願日 |
平成6年(1994)9月7日 |
| 代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 一雄 (外3名)
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| 発明者 |
井 出 彰 訓 |
| 要約 |
目的 比較的厚さのあるシートの巻替作業を自動化し、効率良く、安全確実に新巻ボビンに巻き替える。
構成 巻取機の停止ととともに押出されたシートSを巻取機の上流側に蓄積し、カッタ装置52によりシートSを幅方向に切断し、切断後のシートの先頭端部S0 を内部にヒータを備えた加熱ローラ46で新巻の巻取ボビン44押し付け、この新巻ボビン44を回転してシートを巻付ける。 |
特許請求の範囲
【請求項1】押出機から押出されたシートを引取機を介して複数のボビンと、カッタ装置およびシートをボビンに押し付けるローラを備えた巻取機に搬送し、満巻となったボビンから接着部を設けた新巻の巻取ボビンに切換えてシートの先頭端部を巻付けるシートの自動巻付方法において、巻取機の停止ととともに押出されたシートを前記巻取機の上流側に蓄積し、カッタ装置によりシートを幅方向に切断し、切断後のシートの先頭端部を内部にヒータを備えた加熱ローラで新巻の巻取ボビンに押し付け、前記新巻ボビンを回転してシートを巻付けるようにしたことを特徴とするシートの自動巻付け方法。 【請求項2】最初にシートの先頭端部を新巻の巻取ボビンに押し付け加熱する第1の位置から、前記加熱ローラを前記巻取ボビンの外周に沿って第2の位置まで転動させ、前記第2の位置で一定時間押圧しながら加熱することを特徴とする請求項1に記載のシートの自動巻付け方法。 【請求項3】シートの厚さが0.8〜1.6mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のシートの自動巻付け方法。 【請求項4】複数の巻取ボビンと、カッタ装置と、巻取位置にあるボビンを満巻となった巻取ボビンから新巻のボビンに切り替えてそのボビンにシートを巻付けるようにしたシート巻取装置と、前記巻取機の停止と連動して押出機から押出されたシートを前記巻取機の上流側に蓄積するアキュームレータとを有し、前記巻取装置の巻取位置近くに、前記巻取ボビンの周面に転動可能なように支持され内部にヒータを備えた加熱ローラを設け、前記加熱ローラでシートの先頭端部を新巻ボビンに押し付けて巻付けるようにしたことを特徴とするシートの自動巻付け装置。 【請求項5】前記アキュームレータは、シートを掛け渡す上段のロールおよび下段のロールと、前記上段と下段のロール芯間の距離を伸縮可能なリンク機構とを有することを特徴とする請求項4に記載のシートの自動巻付け装置。
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発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、押出機で成形されたプラスチックシートの新巻ボビンへの自動巻付けに係り、特に、プラスチックシートの中では比較的厚いシート(0.8〜1.6mm)を小径の巻付けボビン(例えば、外径90mm程度)に巻付ける工程を自動化するためのシートの自動巻付け方法およびその装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のプラスチックシートは、押出し機で成形された後、引取機を用いて搬送される。引取機の下流では、プラスチックシートをボビンに巻き取る巻取機が設置されている。 【0003】巻取機では、一つのボビンでシートの巻付けが終了すると、この満巻となったボビンを、次にシートを巻付ける新巻のボビンに入れ替える。 【0004】この種の巻替の操作を図5に示す。この図5において、1は、プラスチックシートを、2は巻取ボビンを示している。プラスチックシート1は、巻取ボビン2への巻取位置から所定長さだけ先に進んだ位置を切断位置として、図示しないカッタを用いてシートの流れ方向に対して直角に裁断される。次に、押付ゴムロール3は、プラスチックシート1の切断端部を巻取ボビン2に押し付けるためのもので、巻取ボビン2の外周面に沿って転走可能なように設けられている。他方、巻取ボビン2の外周面には、必要な箇所にシートの端部を貼着するために両面粘着テープ4が貼り付けられている。 【0005】プラスチックシート1が裁断されると、押付ゴムロール3は転動しながらプラスチックシート1の先頭端部を巻取ボビン2に押し付けることによって、プラスチックシート1の端部を粘着テープ4を介して貼着する。その後、巻取ボビン2が回転することによって、プラスチックシート1は巻付けられるようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の巻取方法では、厚さの薄い、従って柔軟なプラスチックシートの場合は、大きな問題は生じないが、比較的厚みのあるシート、厚さが0.8mm以上のシートを扱う場合、切断端部を新巻ロールに巻付けようとすると、シート端部を押付ロールで粘着テープに押し付けてもシート自体の剛性により剥がれ易く、特に、曲率半径の小さな小径のボビンでは、自動巻付け不能となることがある。 【0007】このため、厚さのあるシートを新巻ボビンに巻き替える場合、巻付操作を手動に切り替え、切断されたばかりのシート先頭端部を手で押し付けながら巻取ボビンを回転して、強引に巻き取る方法がとられている。この巻取は、手で補助しながらの作業のため極めて作業の効率が悪いとともに、特に安全面で問題があった。 【0008】そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、比較的厚さのあるシートの巻替作業を自動化し、効率良く、安全確実にできるようにしたシートの自動巻付け方法およびその装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するために、本発明による巻取方法は、押出機から押出されたシートを引取機を介して複数のボビンと、カッタ装置およびシートをボビンに押し付けるローラを備えた巻取機に搬送し、満巻となったボビンから接着部を設けた新巻の巻取ボビンに切換えてシートの先頭端部を巻付けるシートの自動巻付方法において、巻取機の停止ととともに押出されたシートを前記巻取機の上流側に蓄積し、カッタ装置によりシートを幅方向に切断し、切断後のシートの先頭端部を内部にヒータを備えた加熱ローラで新巻の巻取ボビンに押し付け、前記新巻ボビンを回転してシートを巻付けるようにしたことを特徴とするものである。 【0010】この巻付方法では、最初にシートの先頭端部を新巻の巻取ボビンに押し付け加熱する第1の位置から、前記加熱ローラを前記巻取ボビンの外周に沿って第2の位置まで転動させ、前記第2の位置で一定時間押圧しながら加熱することによって、シートの厚さが0.8〜1.6mmにある比較的厚さのあるシートを確実に巻付けることができる。 【0011】また、前記の目的を達成するために、本発明による巻取装置は、複数の巻取ボビンと、カッタ装置と、巻取位置にあるボビンを満巻となった巻取ボビンから新巻のボビンに切り替えてそのボビンにシートを巻付けるようにしたシート巻取装置と、前記巻取機の停止と連動して押出機から押出されたシートを前記巻取機の上流側に蓄積するアキュームレータとを有し、前記巻取装置の巻取位置近くに、前記巻取ボビンの周面に転動可能なように支持され内部にヒータを備えた加熱ローラを設け、前記加熱ローラでシートの先頭端部を新巻ボビンに押し付けて巻付けるようにしたことを特徴とするものである。 【0012】前記アキュームレータは、シートを掛け渡す上段のロールおよび下段のロールと、前記上段と下段のロール芯間の距離を伸縮可能なリンク機構とを有することを特徴とする。 【0013】 【作用】シートを巻取機の巻取ボビンに所定長さだけ巻き上げると、巻取機は停止し、この停止の間はキュームレータが作動して、引取機から移送されてくるシートを蓄積する。 【0014】一方、巻取機では、満巻となった巻取ボビンと、新巻の巻取ボビンとの位置が切り換わり、カッタ装置が作動してシートを裁断する。その後、加熱ローラは、切断されたばかりのシート先頭端部を所定時間新巻の巻取ボビンの周面に対して押圧しながら加熱するので、シートの表面は軟化して、巻取ボビンの周面になじんで接着部に接着しやすくなる。 【0015】そして、加熱ローラが押圧ならびに加熱を継続しながら巻取ボビンの周面に沿って転走する。これによって、シートの先頭端部は巻取ボビンの周面に倣って円弧状に曲成されてその形状を保ってボビンの周面に接着部を介して貼着されるので、巻取ボビンが回転を開始すると、プラスチックシートは確実に巻き付けられていく。 【0016】このようにアキュームレータでのシートの蓄積と、新巻の巻取ボビンにシート先頭を加熱しながら押圧を組み合せて巻付けるようにしたので、ロールの巻替作業の自動化が可能となる。 【0017】 【実施例】以下、本発明によるシートの自動巻付け方法およびその装置の一実施例について添付の図面を参照して説明する。 【0018】図1は、本発明の一実施による巻付機を含むプラスチックシート成形装置を構成する各装置の配置を示した全体構成図で、10は押出機、12は引取機、14はアキュームレータ、16は巻取機である。 【0019】押出機10は、ホッパ17から投入されたプラスチック材料を加熱して溶融させながら混練し、原料は厚さ0.8mm〜1.6mmのシート状に賦形されて、シートダイ18から押し出されるようになっている。 【0020】引取機12は、押出されたプラスチックシートを引取ロール19、20を用いて一定の速度で引き取るもので、この引取機12と巻取機16の間には、巻取ロールの巻替をしやすいように一時的にプラスチックシートSをプールするアキュームレータ14が配置されている。 【0021】ここで、図3はアキュームレータ14の側面図である。このアキュームレータ14の機枠21には、入口側の案内ロール22と、出口側の案内ロール23が設けられている。また、機枠21には、段違いに下部ロールアーム24と上部ロールアーム25とがそれぞれ軸受27、29を介して揺動自在に支持されている。下部ロールアーム24には、所要数、この実施例では2つのロール26a、26bが設けられており、同様にして上部ロールアーム25には、下段のロール26a、26bに対応する上段のロール28a、28bが取り付けられている。 【0022】アキュームレータ14に案内ロール22から導かれたプラスチックシートSは、図に示すように下段ロール26a、26b、上段ロール28a、28bに互い違いに掛け渡されて出口側の案内ロール23から下流の自動巻取機16に供給されるようになっている。 【0023】また、アキュームレータ14では、上部ロールアーム25は、下部ロールアーム24に連動して揺動し、下段ロール26a、26bと上段ロール28a、28bのロール芯間の距離を調整できるようになっている。この実施例の場合、下部ロールアーム24は、エアシリンダ30により駆動されて一定角度を回動するもので、エアシリンダ30のピストンロッド31の先端部は、ピン32を介して下部ロールアーム24に連結されている。 【0024】また、下部ロールアーム24の動きに上部ロールアーム25の動きを連動せしめるため、下部ロールアーム24の回転軸35に軸着されている回転連結板34と、上部ロールアーム25の回転軸37に軸着されている回転連結板36とは、平行リンクをなすリンク竿38、40によって連結されている。 【0025】図3に示すように、下部ロールアーム24が仮想線で表した位置から実線で表した位置まで反時計回りに回動すると、リング竿38、40はこの回転を上部ロールアーム25に伝えて反時計回りに回転させるので、下部ロールアーム24と、上部ロールアーム25とが開いて、上段ロール28a、28bと下段ロール26a、26bの間の間隔が広がるようになっている。プラスチックシートSは、ボビンの巻替のときには、この状態で一時的に蓄積される。 【0026】次に、図1において、プラスチックシートSは、出口側の案内ロール23からは、自動巻取機16に導かれる。この自動巻取機16は、機台42の上部で180°旋回可能に旋回アーム43が支持され、この旋回アーム43の両端に巻取ボビン44、45が設けられているものである。巻取位置にある巻取ビン44が満巻になると、旋回アーム43は旋回して、待機位置にある新巻の巻取ボビン45が巻取位置に入れ替えられるようになっている。また、巻取位置の巻取ボビン44から所定距離下流側に離れた位置には、カッタ装置52が配設されており(図2参照)、プラスチックシートSは、このカッタ装置52で幅方向に裁断されて、先行するシートは満巻となった巻取ボビン45にそのまま巻き取られ、残ったプラスチックシートSの先頭端部S0 は、巻取位置にある新巻の巻取ボビン44に巻き付けられる。この巻取ホビン44の周面には、最初にプラスチックシートSの先頭端部S0 を接着する手段として、両面粘着テープ53が貼着されている。 【0027】図2に示すように、巻取り位置にある巻取ボビン44には、加熱ローラ46が巻取りボビン44の周面に沿って転動可能に配置されている。この加熱ローラ46は、プラスチックシートSの移送経路上にある第1の押付位置と、巻取ボビン44にプラスチックシートSの先頭端部S0 を押し付けながら、下方に転走して第2押付位置までを移動できるように図示されないアームによって支持されている。 【0028】ここで、図4は、加熱ローラ46の構造を示した縦断面である。この加熱ローラ46は、ヒータ48を同軸的に内蔵した形式のものである。アルミ製のローラ本体49の回転軸50には中空の軸を用い、この回転軸50に棒状のヒータ48が挿着されている。 【0029】次に、前記加熱ローラ46を用いた巻取ボビン44への巻付方法について説明する。 【0030】図1において、押出機10から押出されたプラスチックシートSは、引取機12のロール19、20を通ることによって引き出されて移送され、アキュームレータ14を通って自動巻取機16のボビン44に巻き取られる。 【0031】このプラスチックシートSの自動巻取りの間は、アキュームレータ14の上部ロールアーム25、下部ロールアーム24は閉じた状態にある。 【0032】自動巻取機16でプラスチックシートSを所定長さだけ巻き上げると、自動巻取機16の運転は停止する。次いで、その運転停止信号に基づいてアキュームレータ14が作動して、上部ロールアーム25、下部ロールアーム24が開くので、図3に示すように、取引機12から移送されてくるプラスチックシートSは上段のロール28a、28b、下段のロール26a、26bの間に蓄積される。 【0033】一方、自動巻取機16では、旋回アーム43が180°旋回して、満巻となった巻取ボビン44と、空の巻取ボビン45との位置が切り換わる。 【0034】次いで、カッタ装置52が作動してプラスチックシートSを裁断する。第1押付位置にある加熱ローラ46は、切断されたばかりのシート先頭端部S0 を所定時間ボビンの周面に対して押圧する。この間、加熱ローラ46の内蔵するヒータ48により加熱してその表面を軟化させる。 【0035】そして、加熱ローラ46が第2押付位置まで、押圧しながら転走する。この第2押付位置では、加熱ローラ46が到達した後も、シート先頭端部S0 を加熱しながらの押圧状態を一定時間継続する。 【0036】このように二ヶ所での加熱によってプラスチックシーSの先頭端部S0 は、巻取ボビン44の周面に倣って円弧状に曲成されてその形状を保って巻取ボビン44の周面に粘着テープ53を介して確実に貼着されるので、巻取ボビン44が回転を開始すると、プラスチックシートSは自動的に巻き付けられていく。 【0037】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、巻取機の停止ととともにシートを前記巻取機の上流側に蓄積するとともに、カッタ装置でシートを幅方向に切断してから、シートの先頭端部を内部にヒータを備えた加熱ローラで加熱しながら押し付けて新巻の巻取ボビンの接着部に押し付けて巻付けるようにしているので、比較的厚さのあるプラスチックシートの巻替作業を自動化して安全確実に新巻ボビンに自動巻付することができる。
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