| 発明の名称 |
数値制御装置 |
|
| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平8−39393 |
| 公開日 |
平成8年(1996)2月13日 |
| 出願番号 |
特願平6−172219 |
| 出願日 |
平成6年(1994)7月25日 |
| 代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外3名)
|
| 発明者 |
鈴木 進吾 / 菊池 幸一 |
| 要約 |
目的 NC加工プログラムの各ブロック毎にFコード指定、Sコード指定の命令文が記述されていなくとも所定の送り速度と主軸回転数とを設定し、送り制御と主軸回転数制御とを行う数値制御装置を提供すること。
構成 各工具毎に送り速度と主軸回転数のデータを記憶した送り速度・主軸回転数データ記憶部7と、NC加工プログラムを解析し、工具選択、工具交換の指令時には選択あるいは交換された工具による加工の送り速度と主軸回転数のデータを前記送り速度・主軸回転数データ記憶部7より読み出し、この読み出しデータにより送り速度と主軸回転数を設定するNC加工プログラム実行部3とを設ける。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 各工具毎に送り速度と主軸回転数のデータを記憶した送り速度・主軸回転数データ記憶部と、NC加工プログラムを解析し、工具選択、工具交換の指令時には選択あるいは交換された工具による加工の送り速度と主軸回転数のデータを前記送り速度・主軸回転数データ記憶部より読み出し、この読み出しデータにより送り速度と主軸回転数を設定するNC加工プログラム実行部と、を有していることを特徴とする数値制御装置。
|
発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、数値制御装置に関し、特にマシングセンタなど、複数個の工具を選択使用する工作機械のための数値制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来一般に、NC加工プログラムは各ブロック毎にFコード指定、Sコード指定の命令文を予め含んでおり、数値制御装置は、NC加工プログラムの実行において、NC加工プログラムに記述されているFコード指定、Sコード指定の命令文を解読することにより、指定の送り速度と主軸回転数とを設定し、送り制御と主軸回転数制御とを行う。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の数値制御装置においては、工具によって送り速度や主軸回転数が一義的に決まる場合でも、NC加工プログラムの各ブロック毎にFコード指定、Sコード指定の命令文を記述する必要がある。これはNC加工プログラムの作成を煩雑なものにしてプログラム作成ミスの発生度合いを高くし、またNC加工プログラムの長さを長いものにする原因になる。 【0004】本発明は、上述の如き問題点に着目してなされたものであり、NC加工プログラムの各ブロック毎にFコード指定、Sコード指定の命令文が記述されていなくとも所定の送り速度と主軸回転数とを設定し、送り制御と主軸回転数制御とを行う数値制御装置を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成するため、本発明による数値制御装置は、各工具毎に送り速度と主軸回転数のデータを記憶した送り速度・主軸回転数データ記憶部と、NC加工プログラムを解析し、工具選択、工具交換の指令時には選択あるいは交換された工具による加工の送り速度と主軸回転数のデータを前記送り速度・主軸回転数データ記憶部より読み出し、この読み出しデータにより送り速度と主軸回転数を設定するNC加工プログラム実行部とを有していることを特徴としている。 【0006】 【作用】上述の如き構成によれば、工具選択、工具交換の指令時には、その指令によって選択あるいは交換される工具による加工の送り速度と主軸回転数のデータが送り速度・主軸回転数データ記憶部より読み出され、NC加工プログラムにFコード指定、Sコード指定の命令文が記述されていなくても、送り速度・主軸回転数データ記憶部よりの読み出しデータにより送り速度と主軸回転数が設定され、送り制御と主軸回転数制御とが行われる。 【0007】 【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。 【0008】図1は本発明による数値制御装置の一実施例を示している。数値制御装置1は、NC加工プログラム実行部3と、NC加工プログラム記憶部5と、送り速度・主軸回転数データ記憶部7と、出力インタフェース部9とを有している。 【0009】出力インタフェース部9には、主軸モータ11の回転駆動を制御する主軸回転数制御部13と、送りモータ15の回転駆動を制御する送り速度制御部17と、工具選択モータ19の回転駆動を制御する工具選択制御部21と、工具交換モータ23の回転駆動を制御する工具交換制御部25とが接続されており、これら各制御部はNC加工プログラム実行部3が出力する指令信号を入力し、NC加工プログラム実行部3よりの指令に基づいて動作する。 【0010】送り速度・主軸回転数データ記憶部7は、図2に示されているデータテーブル形式にて、工具番号をインディクスキーとして各工具毎に予め設定された送り速度と主軸回転数のデータを記憶している。 【0011】NC加工プログラム実行部3は、マイクロコンピュータにより構成され、NC加工プログラム記憶部5よりNC加工プログラムを入力してNC加工プログラムを解析し、工具選択、工具交換の指令時、即ちTコード指令、あるいはM06指令の場合には、その指令を工具選択制御部21、あるいは工具交換制御部25へ出力する以外に、その指令より選択あるいは交換された工具番号による加工の送り速度と主軸回転数のデータを送り速度・主軸回転数データ記憶部7より読み出し、送り速度の読み出しデータによりFコード指令を設定して当該Fコード指令を送り速度制御部17へ出力し、主軸回転数の読み出しデータによりSコード指令を設定して当該Sコード指令を主軸回転数制御部13へ出力する。 【0012】これにより主軸モータ11はNC加工プログラムにSコード指令の記述がなくても使用中の工具に適応した回転数にて回転駆動され、送りモータ15はNC加工プログラムにFコード指令の記述がなくても使用中の工具に適応した回転数にて回転駆動される。 【0013】図3(a)は本発明による数値制御装置にて実行されるNC加工プログラムの一例を、(b)は従来の数値制御装置にて実行されるNC加工プログラムの一例を各々示している。 【0014】本発明による数値制御装置にて実行されるNC加工プログラムにおいては、1行目の「T001」の命令文によって工具番号001の工具が選択されると共に、工具番号001の送り速度1000と主軸回転数5000のデータとが送り速度・主軸回転数データ記憶部7より読み出され、送り速度1000と主軸回転数5000とが各々設定される。このNC加工プログラムにおいては、Fコード指令とSコード指令の記述が省略される。 【0015】これに対し従来の数値制御装置にて実行されるNC加工プログラムにおいては、2行目に、送り速度1000を設定するFコード指令と、主軸回転数5000を設定するSコード指令の記述が必要である。 【0016】図4は本発明による数値制御装置のNCプログラム解析処理実行フローを示している。 【0017】先ずNC加工プログラムを入力し(ステップ10)、NC加工プログラムを各行毎に順次解析する(ステップ20)。このNC加工プログラムの解析において、解析行の記述がTコード指令あるいはM06指令であるか否かを判別する(ステップ30)。 【0018】Tコード指令あるいはM06指令である場合には(ステップ30肯定)、TコードBCDあるいはM06などの出力処理を実行し(ステップ40)、Tコード番号、M06による指定工具、即ち工具番号に対応した送り速度と主軸回転数のデータとを送り速度・主軸回転数データ記憶部7より読み出し、この読み出しデータによって送り速度と主軸回転数とを設定する(ステップ50)。 【0019】これに対しTコード指令およびM06指令でない場合には(ステップ30否定)、、解析行にFコード指令、Sコード指令の記述があるか否かを判別し(ステップ60)、Fコード指令、Sコード指令の記述があれば(ステップ60肯定)、その記述によるF指令値を送り速度として設定し、またS指令値を主軸回転数として設定する(ステップ70)。 【0020】以上に於ては、本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。 【0021】 【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明による数値制御装置によれば、工具選択、工具交換の指令時には、その指令によって選択あるいは交換される工具による加工の送り速度と主軸回転数のデータが送り速度・主軸回転数データ記憶部より読み出され、送り速度・主軸回転数データ記憶部よりの読み出しデータにより送り速度と主軸回転数が設定されるから、NC加工プログラムにFコード指定、Sコード指定の命令文が特別に記述されていなくても送り速度と主軸回転数とが設定され、NC加工プログラムにおけるFコード指定、Sコード指定の命令文の記述を省略することができ、これによりNC加工プログラムの作成が容易になり、プログラム作成ミスの発生度合いが低減し、同時にNC加工プログラムの長さが短くなり、NC加工プログラム記憶部の記憶容量が少なくて済むようになる。
|
|