| 発明の名称 |
2軸押出機における圧力調整装置 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平8−25462 |
| 公開日 |
平成8年(1996)1月30日 |
| 出願番号 |
特願平6−158709 |
| 出願日 |
平成6年(1994)7月11日 |
| 代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 一雄 (外3名)
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| 発明者 |
土 屋 ▲やす▼ 夫 / 岸 田 吉 行 / 遠 藤 邦 昭 |
| 要約 |
目的 混練度の調整範囲を拡大する。
構成 押出機のバレル1内に2本のスクリュ2を噛合状態で挿入し、同一方向に回転させる。両スクリュ2の所定位置に、スクリュ部5がない空間3を設ける。この空間3内の各スクリュ2に、細径の軸部6aとスクリュ部5とほぼ同形の円板状のフライト6bとからなるフライト部材6を設ける。両フライト部材6の向きを逆にして、両フライト6bの間に、樹脂が流れる流路を形成する。この流路の面積を調整ピン4で調整する。 |
特許請求の範囲
【請求項1】押出機のバレル内に挿入した2本のスクリュを、互いに噛合状態で回転させ、樹脂原料を溶融押出する2軸押出機において、前記両スクリュの軸方向同一位置に、スクリュ部またはニーディングディスク部を有しない小径の中心軸のみの空間を設けるとともに、各スクリュの前記空間内の中心軸に、軸方向に所定間隔で対向する円板状のフライトをそれぞれ設け、かつ前記バレルに、両フライトの間を通し、両中心軸間に挿脱されて樹脂原料の流路面積を調整する調整ピンを設けたことを特徴とする2軸押出機における圧力調整装置。 【請求項2】各フライトの外径を、各スクリュの外径とほぼ同一寸法としたことを特徴とする請求項1記載の2軸押出機における圧力調整装置。 【請求項3】各フライトの外径を、各スクリュの外径よりも小径としたことを特徴とする請求項1記載の2軸押出機における圧力調整装置。
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発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、バレル内に配した2本のスクリュを噛合状態で同方向に回転させて樹脂原料を溶融押出する同方向回転2軸押出機において、樹脂原料の混練度を調整する圧力調整装置に係り、特に混練度調整範囲の拡大を図ることができる2軸押出機における圧力調整装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図7および図8は、従来の2軸押出機における圧力調整装置を示すもので、図中、符号1は押出機のバレルであり、このバレル1内には、2本のスクリュ2が噛合状態で挿入配置され、これら両スクリュ2は、同一方向に回転駆動されて樹脂原料を溶融押出するようになっている。 【0003】両スクリュ2の軸方向同一位置には、スクリュ部あるいはニーディングディスク部を有しない小径の中心軸2aのみの空間3が設けられており、一方バレル1の空間3に対応する部位には、両中心軸2a間に上下から挿脱されてスクリュ流路面を閉鎖する調整ピン4が設けられている。そして、この調整ピン4を上下動させることにより、ポリマの流路面積が変化して混練度が調整されるようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の2軸押出機における圧力調整装置においては、空間3内を閉鎖する部材が調整ピン4のみであるため、最も閉鎖した状態であっても、図8に符号Aで示すスクリュ断面積に対し、閉鎖面は符号Bで示す調整ピン4の部分のみで少なく、混練度調整範囲が狭いという問題がある。 【0005】本発明は、このような点を考慮してなされたもので、混練度調整範囲を大幅に拡大することができ、しかも既存の設備にも容易に適用することができる2軸押出機における圧力調整装置を提供することを目的とする。 【0006】本発明の他の目的は、フライトの外径を変えるだけで、あらゆる樹脂原料の溶融押出に対応できる2軸押出機における圧力調整装置を提供するにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため本発明は、押出機のバレル内に挿入した2本のスクリュを、互いに噛合状態で回転させ、樹脂原料を溶融押出する2軸押出機において、前記両スクリュの軸方向同一位置に、スクリュ部またはニーディングディスク部を有しない小径の中心軸のみの空間を設けるとともに、各スクリュの前記空間内の中心軸に、軸方向に所定間隔で対向する円板状のフライトをそれぞれ設け、かつ前記バレルに、両フライトの間を通し、両中心軸間に挿脱されて樹脂原料の流路面積を調整する調整ピンを設けるようにしたことを特徴とする。 【0008】本発明はまた、各フライトの外径を、各スクリュの外径とほぼ同一寸法にするか、あるいは各スクリュの外径よりも小径とするようにしたことを特徴とする。 【0009】 【作用】本発明において、スクリュ部あるいはニーディングディスク部によりバレル内を軸方向に送られてきた樹脂原料は、空間内に位置する円板状のフライトによって行き詰まりとなり、両フライトの間を通って流れることになる。従って、この流路の面積を調整ピンにより調整することにより、広い範囲で混練度を調整することが可能となる。また、この圧力調整装置は、各スクリュにフライトを設けるだけでバレルを変更する必要がないので、既存の設備にも容易に対応することが可能となる。 【0010】また、本発明においては、各フライトの外径を、各スクリュの外径とほぼ同一寸法にするか、あるいは各スクリュの外径よりも小径とするようにしている。このため、各フライト外面とバレル内面との間からの樹脂原料の漏れ量を調整でき、例えば高濃度のフィラーを含む樹脂を溶融押出する際には、各フライトの外径を小さくして抵抗の増大を抑える等、あらゆる樹脂原料の溶融押出に対応させることが可能となる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。 【0012】図1ないし図4は、本発明の第1実施例に係る2軸押出機における圧力調整装置を示すもので、図中、符号1は押出機のバレルであり、このバレル1内には、2本のスクリュ2が噛合状態で挿入配置され、これら両スクリュ2は、同一方向に回転駆動されて樹脂原料を溶融押出するようになっている。 【0013】各スクリュ2は、中心軸2aにスクリュ部5および図示しないニーディングディスク部を装着して構成されており、これら両スクリュ2の軸方向同一位置には、スクリュ部5を有しない中心軸2aのみの空間3が設けられている。そして、各スクリュ2の空間3内の中心軸2aには、フライト部材6がそれぞれ装着されている。 【0014】このフライト部材6は、図5(a),(b)に示すように、中心軸2aに装着される細径筒状の軸部6aと、この軸部6aの軸方向一端寄りの部材に固着されスクリュ部5の外径とほぼ同径の円板状をなすフライト6bとから構成されており、各スクリュ2のフライト部材6は、図1および図2に示すように、フライト6bの位置を逆向きにして中心軸2aに装着され、これにより両フライト6bが軸方向に所定間隔で対向するようになっている。 【0015】一方、バレル1には、両フライト6bの間を通し両軸部6aの間に挿入される一対の調整ピン4が配設されており、これら各調整ピン4には、雄ねじ部材7が一体に設けられている。またこの雄ねじ部材7は、バレル1外面に押さえ部材8を介し回転自在に支持されているナット9に螺装されている。そして、各調整ピン4は、ナット9の正逆回転により、両軸部6a間に挿脱されるようになっている。 【0016】次に、本実施例の作用について説明する。 【0017】図1の右端側から左端側に向かって送られてきた樹脂は、空間3内のフライト6bによって行き詰まりとなるので、矢印a1 から矢印a2 のように、両フライト部材6のフライト6b間を通って流れざるを得ない。 【0018】ところで、この部分には調整ピン4が配置され、その挿脱調整により樹脂の流れが阻害されることになる。このため、空間3の上流側に樹脂が滞留して圧力が上昇する。そして、圧力が上昇すればするほど、空間3の上流側のスクリュ部5およびニーディングディスク部(図示せず)での滞留ゾーンが長くなり、混練度が大きくなる。 【0019】このように、本実施例に係る圧力調整装置は、二つのフライト部材6と2本の調整ピン4とで構成され、樹脂の流路をほぼ100%塞ぐことができるようになっているので、混練度の調整範囲を大幅に拡大することができる。 【0020】図6は、本発明の第2実施例を示すもので、前記第1実施例におけるフライト部材6に代え、小径のフライト部材16を用いるようにしたものである。 【0021】すなわち、このフライト部材16は、中心軸(図示せず)に装着される細径筒状の軸部16aと、この軸部16aの軸方向一端寄りの部位に固着された円板状のフライト16bとから構成されており、フライト16bの外径は、スクリュ部5の外径よりも小径に形成されている。 【0022】このように、このフライト部材16を用いることにより、樹脂には、矢印a1で示す方向と矢印b1 で示す方向との両方の流れが形成されることになる。このため、高濃度のフィラーを含む樹脂を用いる場合でも、抵抗が大きくなり過ぎるといった不具合がない。 【0023】なお、前記両実施例においては、各スクリュ2のスクリュ部5中に空間3を設ける場合について説明したが、図示しないニーディングディスク部中あるいはスクリュ部5とニーディングディスク部との境界部に空間3を設けるようにしてもよい。 【0024】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、樹脂原料が両フライト間を通って流れるようにされるとともに、この流路の面積を、調整ピンで調整できるようにしているので、混練度を広い範囲で調整することができる。また、本発明の圧力調整装置は、従来の装置の各スクリュ軸に円板状をなすフライトをもつフライト部材を設けるだけでよく、バレル側に変更を加える必要が全くないので、既存の設備にも容易に適用することができる。 【0025】また本発明は、各フライトの外径を、各スクリュの外径とほぼ同一寸法にするか、あるいは各スクリュの外径よりも小径にするようにしているので、各フライト外面とバレル内面との間からの樹脂原料の漏れ量を調整でき、例えば高濃度のフィラーを含む樹脂を溶融押出する際には、各フライトの外径を小さくして抵抗の増大を抑える等、あらゆる樹脂原料の溶融押出に対応させることができる。
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