| 発明の名称 |
2軸押出機の押出スクリュ |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平8−25456 |
| 公開日 |
平成8年(1996)1月30日 |
| 出願番号 |
特願平6−168499 |
| 出願日 |
平成6年(1994)7月20日 |
| 代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】浜田 治雄
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| 発明者 |
安倍 賢次 |
| 要約 |
目的 異種樹脂原料同士間のショートパス現象を防止して、原料同士の混合および混練効果を向上することができる2軸押出機の押出スクリュを提供する。
構成 バレル12内に互いに噛合回転する一対の平行に延在してなるスクリュを14、16備え、上流側の樹脂原料Mを混練溶融して下流側へ流動させて押出すように構成した2軸押出機の押出スクリュ10において、スクリュ10の長手方向中間部Lに、それぞれスクリュと同軸に、係合回転羽根対18、20からなる混練混合部22と、摺接大・小回転円盤24、26からなる流動攪拌部28とから構成する混合攪拌装置30を設ける。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 バレル内に互いに噛合回転する一対の平行に延在してなるスクリュを備え、上流側の樹脂原料を混練溶融して下流側へ流動させて押出すように構成した2軸押出機の押出スクリュにおいて、スクリュの長手方向中間部に、それぞれスクリュと同軸に、係合回転羽根対からなる混練混合部と、摺接大・小回転円盤からなる流動攪拌部とから構成する混合攪拌装置を設けることを特徴とする2軸押出機の押出スクリュ。 【請求項2】 混合攪拌装置は、その混練混合部と流動攪拌部とを交互に複数組合わせて構成してなる請求項1記載の2軸押出機の押出スクリュ。 【請求項3】 混合攪拌装置は、その混練混合部の回転羽根対の位相を順次ずらせると共に、流動攪拌部の大・小回転円盤の配置を交互に交換するように構成してなる請求項1記載の2軸押出機の押出スクリュ。 【請求項4】 混合攪拌装置は、その混練混合部の回転羽根対を2条および/またはそれ以上の多条プロフアィルから構成してなる請求項1ないし3のいずれかに記載の2軸押出機の押出スクリュ。
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発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、2軸押出機、特に同方向回転型の2軸押出機の押出スクリュに係り、この押出スクリュによって処理される異種樹脂原料間における混合および混練効果を向上させた押出スクリュに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、2軸押出機の押出スクリュは、バレル内に互いに噛合回転するように平行に延在する一対のスクリュからなり、上流側の投入口から供給される樹脂原料を前記スクリュの溝部を介して圧送することにより、混練溶融して下流側の押出口へ向けて流動させて押出すように構成されている。 【0003】従って、この種の押出スクリュによれば、樹脂原料から押出し成形される製品は、自動的にかつ連続して製造することができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の2軸押出機の押出スクリュは、なお以下に述べるような難点を有していた。 【0005】すなわち、前記従来の押出スクリュは、前述したように、樹脂原料をスクリュ溝部を介して圧送することより、混練溶融するように構成されているが、この種の2軸押出機の、特に同方向回転型の2軸押出機の押出スクリュにおいては、そのスクリュ溝部が連続していることから、処理樹脂原料の、いわゆるショートパス現象が発生していた。例えば、溶融温度差が大きい異種樹脂原料同士間の処理においては、先ず溶融温度の低い方の樹脂原料が溶融し、そしてこの場合、この溶融樹脂は一種の潤滑剤として作用する。従って、固体状態をなお保持している溶融温度の高い方の樹脂原料は、機械的剪断による混練作用と、前記溶融樹脂との均一な分散(混合)とを共に妨げられ、この結果均質な製品品質を達成することができなかった。 【0006】そこで、本発明の目的は、特に異種樹脂原料同士間の処理において、この原料同士間のショートパス現象を防止して、原料同士の混合および混練効果を向上することができる2軸押出機の押出スクリュを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】先の目的を達成するために、本発明に係る2軸押出機の押出スクリュは、バレル内に互いに噛合回転する一対の平行に延在してなるスクリュを備え、上流側の樹脂原料を混練溶融して下流側へ流動させて押出すように構成した2軸押出機の押出スクリュにおいて、スクリュの長手方向中間部に、それぞれスクリュと同軸に、係合回転羽根対からなる混練混合部と、摺接大・小回転円盤からなる流動攪拌部とから構成する混合攪拌装置を設けることを特徴とする。 【0008】この場合、混合攪拌装置は、その混練混合部と流動攪拌部とを交互に複数組合わせて構成することができる。 【0009】また、混合攪拌装置は、その混練混合部の回転羽根対の位相を順次ずらせると共に、流動攪拌部の大・小回転円盤の配置を交互に交換するように構成することができる。 【0010】さらに、混合攪拌装置は、その混練混合部の回転羽根対を2条および/またはそれ以上の多条プロフアィルから構成することができる。 【0011】 【作用】本発明においては、スクリュ溝部に案内されて発生しようとする異種樹脂原料間のショートパス現象は、混合攪拌装置によって効果的に阻止することができる。すなわち、スクリュ溝部から混合攪拌装置内へ導入される異種樹脂原料の流れは、先ずこの混合攪拌装置の混練混合部において互いに剪断擂潰されて順次溶融され、次いで流動攪拌部において流動方向を急激に変更攪拌されて互いに分散される。そして、必要に応じて、前記混合攪拌および流動攪拌の各作用が繰返して付与される。従って、本発明によれば、このように原料同志間のショートパス現象が阻止されるので、原料同士の混練および混合効果を大幅に向上し得ることは明らかである。 【0012】 【実施例】次に、本発明に係る2軸押出機の押出スクリュの実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。 【0013】図1および図2において、先ず、本発明の2軸押出機(同方向回転型)の押出スクリュの基本的構成は、従来のものと同一である。すなわち、押出スクリュ10は、基本的には、バレル12内に互いに噛合回転するよう平行に延在する一対のスクリュ14、16からなる。そして、上流側の投入口(図示せず)から供給される樹脂原料M(流れもしくは流動線で模式的に表示されている)を、前記スクリュ14、16の溝部14a、16aを介して圧送することにより、混練溶融して下流側の押出口(図示せず)へ向けて流動させて押出すように構成されている。 【0014】しかるに、本発明においては、前記構成において、押出スクリュ10には、その長手方向の中間部Lに、それぞれのスクリュ軸14b、16bと同軸に、係合回転羽根対18、20からなる混練混合部22と、摺接大・小回転円盤24、26からなる流動攪拌部28とから構成される混合攪拌装置30を設ける。この場合、この混合攪拌装置30は、通常は図示するように、その混練混合部22と流動攪拌部28とを交互に複数組合わせるように構成する。従って、混練混合部22の回転羽根対18、20は、その位相を順次ずらせた一実施例においては、それぞれ90°位相のずれた楕円形状の2条プロフアィルからなる〔図2の(a)および(c)参照〕と共に、流動攪拌部28の大・小回転円盤24、26は、その配置を交互に交換する〔図2の(b)および(D)参照〕ように構成する。 【0015】しかるに、本発明によれば、スクリュ溝部14a、16aに案内されて混合攪拌装置30内へ導入される異種樹脂原料Mの流れは、先ずその混練混合部22において、特にその回転羽根対18と隣接流動攪拌部28の大回転円盤24との間の摺接部分(図3の斜線部分参照)やバレル壁面間に形成されるくさび状部において、互いに剪断擂潰されて、順次溶融される。そして、このように溶融された原料Mの流れは、流動攪拌部28において、特にその大回転円盤24によって、その流動方向が妨げられ、しかもこの流動方向が急激に反対側(小回転円盤26)へ変更攪拌されることにより、互いに分散される。このようにして分散された原料Mの流れは、必要に応じて、さらに下流側の混合攪拌装置30へ流動して、前記作用を繰返し付与される。この場合、上流側および下流側の混合攪拌装置30のそれぞれの混練混合部22および流動攪拌部28における回転羽根対18、20および大・小回転円盤24、26は、前述したように、それぞれ位相がずれ、あるいは配置を交換しているので、前記作用により得られる効果はさらに増大し得ることは明らかである。 【0016】このように、本発明によれば、スクリュ溝部に案内されて発生しようとする異種樹脂原料間のショートパス現象は、スクリュの長手方向の中間部に設けられる混合攪拌装置によって効果的に阻止することができる。従って、異種樹脂原料同士の混練および混合効果を大幅に向上し得ることは明らかである。 【0017】図4および図5は、本発明に係る押出スクリュのそれぞれ別の実施例を示す。これらの実施例は、その混合攪拌装置における混練混合部(回転羽根)40a、40b、42a、42bの形状を、先の実施例における2条のプロファイルから、それぞれ3条および4条のプロファイルに構成したものである。なお、図中の参照符号44、46は、それぞれ大回転円盤および小回転円盤を示す。なお、これらの実施例においても、前記実施例の場合と同様の作用および効果が発揮されるものであり、従って詳細な説明は省略する。 【0018】以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が可能である。また、本発明は、前述した同方向回転型または噛合型に限定されることなく、その他の、例えば異方向回転型、非噛合型あるいは一体型、組立型等の押出機に対しても同様に適用することが可能である。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る2軸押出機の押出スクリュは、バレル内に互いに噛合回転する一対の平行に延在してなるスクリュを備え、上流側の樹脂原料を混練溶融して下流側へ流動させて押出すように構成した2軸押出機の押出スクリュにおいて、スクリュの長手方向中間部に、それぞれスクリュと同軸に、係合回転羽根対からなる混練混合部と、摺接大・小回転円盤からなる流動攪拌部とから構成する混合攪拌装置を設けることにより、スクリュ溝部に案内されて発生しようとする異種樹脂原料間のショートパス現象は、前記混合攪拌装置によって確実に阻止することができる。 【0020】従って、本発明によれば、異種樹脂原料であっても、これら原料同士間の混練および混合が十分に達成されるので、均質な製品品質を確保することができる。
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