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発明の名称 塗覆装鋼製打ち込み部材
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−24782
公開日 平成8年(1996)1月30日
出願番号 特願平6−161075
出願日 平成6年(1994)7月13日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】本多 小平 (外3名)
発明者 佐藤弘隆 / 宮嶋義洋 / 吉崎信樹 / 仮屋園 義久 / 佐々木 俊幸 / 船津真一
要約 目的
砕波によって起こる流石に対する耐衝撃性が優れかつ防食性に優れた塗覆装鋼製打ち込み部材の実現。

構成
下地処理を施した鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼などの鋼材1表面に、着色顔料を3〜30重量%含有するゴム弾性プラスチックス層4を積層したことを特徴とする塗覆装鋼製打ち込み部材。
特許請求の範囲
【請求項1】 下地処理を施した鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼などの鋼材表面に、着色顔料を3〜30重量%含有するゴム弾性プラスチックス層を積層したことを特徴とする塗覆装鋼製打ち込み部材。
【請求項2】 ゴム弾性プラスチックスに、ウレタンゴムまたは、ウレタンエラストマーに天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタンジエンゴム、ニトロソゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどのゴム微粉を5〜40重量%混合した混合物を用いたことを特徴とする請求項1記載の塗覆装鋼製打ち込み部材。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼の表面に塗覆装を施した鋼材に関し、さらに詳しくは砕波によって起こる流石に対する耐衝撃性が優れかつ防食性に優れた塗覆装鋼製打ち込み部材に関する。
【0002】
【従来の技術】港湾や沿岸の海域で鋼製構造物に鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼などが利用されているが、砕波によって流石が起こる海域では石の衝突でこれらの鋼材の表面が損傷する。平均粒子径が10mm程度以下の漂砂による摩耗に対しては、鋼管杭や鋼矢板の表面にウレタンエラストマーを被覆すると摩耗を防止でき、かつ防食性も優れる。しかし、10mm越えの石がぶつかる場合には、被覆の耐衝撃性が不足し、被覆が貫通して、防食性が損なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来技術では、砕波によって起こる流石に対する耐衝撃性が優れかつ防食性に優れた塗覆装鋼製打ち込み部材の実現は難しかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問題点を解決すべく、従来のウレタンエラストマー被覆鋼材の防食層、すなわちウレタンエラストマー層の改良について鋭意検討した。その結果、図1に示す如く、下地処理を施した鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼などの鋼材1表面に、ウレタンエラストマー防食層の代わりに、着色顔料を3〜30重量%含有するウレタンゴムまたは、着色顔料を3〜30重量%とゴム微粉を5〜40重量%含有するウレタンエラストマーのいずれかのゴム弾性プラスチックス層4を被覆する場合だけ、砕波によって起こる流石に対する耐衝撃性が優れかつ防食性に優れた塗覆装鋼製打ち込み部材が得られることを見出し、本発明に至った。
【0005】以下、本発明につき詳細に説明する。
【0006】本発明に使用する鋼材とは、炭素鋼あるいはステンレス鋼などの合金鋼でできた鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼などである。また、主要部分が炭素鋼の製品でも、鋼管の内面、外面や鋼矢板の山面や谷面に、ステンレス鋼やチタン、アルミニウム、ニッケル、銅などの金属あるいはニッケル−クロム−モリブデン合金、ニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金などの合金鋼を積層したクラッド鋼材も使用できる。また、鋼管の内面、外面、鋼矢板の山面や谷面、鋼管矢板の内面・外面・爪内面、異形鋼矢板の表面、連壁鋼矢板の表面、H形鋼の表面に亜鉛、アルミニウム、クロムなどの金属めっき、亜鉛−アルミニウム、亜鉛−ニッケル、亜鉛−ニッケル−クロムなどの合金めっき、これらの金属めっきや合金めっきにシリカや酸化チタンなどの分散材を分散した分散めっきを施しためっき鋼材なども使用できる。
【0007】本発明に使用する鋼材には、本発明のゴム弾性プラスチックスを被覆する前に、図1に示すクロメート被膜2とプライマー被膜3からなる下地処理を施す。まず、ブラスト処理や酸洗・脱脂などでスケールなどを除去した鋼材の表面に、クロメート処理剤をロールや刷毛などで塗布し加熱・焼き付けして形成する。クロメート処理剤は、例えば無水クロム酸の水溶液に有機質の還元剤などを添加して加熱し水溶液中の6価クロムの一部を3価クロムに部分還元した還元水溶液に、シリカの微粒子を添加・分散した混合物、あるいは無水クロム酸とリン酸の混合水溶液に有機質の還元剤などを添加して加熱し水溶液中の6価クロムの一部を3価クロムに部分還元した還元水溶液に、シリカの微粒子を添加・分散した混合物など一般市販のものを用いる。塗覆装鋼材に電気防食を併用しない場合は、クロメート処理を省略しても良い。
【0008】プライマー被膜は、鋼材のクロメート被膜の表面に、イソシアネート末端プレポリマーと顔料の混合物からなるプライマーをスプレー塗装やしごき塗布などの方法で塗布し、加熱硬化して形成する。イソシアネート末端プレポリマーとしてはポリプロピレングリコールなどのポリオールとメチレンジフェニルジイソシアネートを反応付加してつくった分子の末端にイソシアネート基を有するプレポリマーなどの一般市販のプレポリマーを用いる。このイソシアネート末端プレポリマーに、顔料としてシリカ、酸化チタン、カオリンクレーなどの一般市販の無機顔料と、粘度調整のための溶剤を混合して用いる。
【0009】本発明の着色顔料を含有するゴム弾性プラスチックス層4の被覆は、二液硬化型のウレタンゴムまたは、従来の二液硬化型のウレタンエラストマーにゴム微粉を混合した混合物に、着色顔料を添加してつくった液状物をスプレー塗装やしごき塗布して加熱硬化し、形成する。二液硬化型のウレタンゴムを使用する場合は、ポリエステルまたはポリエーテルと着色顔料の混合物からなる主剤とイソシアネート硬化剤の二液からなる一般市販のウレタンゴムを使用する。また、従来の二液硬化型のウレタンエラストマーにゴム微粉を混合した混合物を使用する場合には、ポリオール、着色顔料とゴム微粉の混合物からなる主剤と、イソシアネート硬化剤からなる二液混合型の混合物を用いる。この場合、ポリオールとしてはポリブタジエンポリオール、ポリプロピレングリコールなどの一般市販のポリオールを用いる。イソシアネートとしてはメチレンジフェニルジイソシアネートなどの一般市販のイソシアネートを使用する。主剤に配合するゴム微粉としては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトロソゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどの一般市販のゴムを粉砕した微粉を使用する。これらのゴム微粉は5〜40重量%の範囲になるように添加する。該添加量が5重量%未満および40重量%越えでは砕波によって起こる流石の衝撃に対する耐衝撃性が低下する。二液硬化型のウレタンゴムを使用する場合および、従来の二液硬化型のウレタンエラストマーにゴム微粉を混合した混合物を使用する場合とも、着色顔料を添加する。着色顔料には、カオリンクレー、酸化チタンなどの白色系の体質顔料と、カーボンブラック(黒)、フタロシアニングリーン(緑)の他、イソインドリノンイエロー(黄)、キナクリドンレッド(赤)、ペリノンレッド(赤)、フタロシアニンブルー(青)、フタロシアニングリーン(緑)などの有色の有機顔料や、酸化チタン(白)、酸化クロム(緑)、酸化鉄(赤、黄)、チタンイエロー(黄)、酸化コバルト(青、紫)などの有色の無機顔料の混合物を用い、白色系の体質顔料と有色の有機顔料または有色の無機顔料の合計量が3〜30重量%の範囲になるように添加する。該着色顔料の添加量が3重量%未満および30重量%越えでは、砕波によって起こる流石の衝撃に対する耐衝撃性が低下する。
【0010】クロメート被膜は加熱・焼き付け後の全クロム付着量換算で150〜1000mg/m2 の厚み、プライマー層は30〜200μmの厚み、着色顔料を含有するゴム弾性プラスチックス層は2〜80mmの厚みであると良好な結果が得られる。
【0011】以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0012】
【実施例】
実施例鋼管(SGP100A×5500mm長さ×5.8mm厚み)の外面をグリットブラスト処理して除錆し、クロメート処理剤(水溶液中の全クロムに対する3価クロムの重量比が0.4、シリカの重量比が2.0、リン酸の重量比が1.0)を刷毛で塗布し70℃で乾燥した。クロメート被膜の全クロム付着量は450mg/m2 であった。クロメート処理した鋼管の外面に、プライマー(ポリプロピレングリコールとメチレンジフェニルジイソシアネートを反応付加したプレポリマーにカオリンクレー微分末10重量%と溶剤30重量%を混合した混合物)をスプレー塗装して硬化し、下地処理を施した。プライマーの膜厚は40μmであった。次いで、その表面に、本発明の二液硬化型のウレタンゴム(ポリエステルポリオールと着色顔料の混合物からなる主剤とメチレンジフェニルジイソシアネートの硬化剤からなる二液硬化型、第1表に顔料の種類と添加量を示した)または、従来の二液硬化型のウレタンエラストマー(ポリブタジエンポリオールと着色顔料の混合物からなる主剤とメチレンジフェニルジイソシアネートの硬化剤の二液硬化型ウレタンエラストマー)にゴム微粉を混合した本発明の混合物(第2表に顔料の種類とゴム微粉の種類およびこれらの添加量を示した)をスプレー塗装して加熱硬化して被覆し、本発明の塗覆装鋼管杭を製造した。これらの着色顔料を含有した二液硬化型のウレタンゴムおよび、着色顔料とゴム微粉を含有した二液硬化型のウレタンエラストマーの膜厚は35mmであった。比較例として、従来のウレタンエラストマーを被覆したウレタン被覆鋼管杭、二液硬化型のウレタンゴムまたは二液硬化型のウレタンエラストマーにゴム微粉の混合物を被覆しているが着色顔料の添加量範囲やゴム微粉の添加量範囲が本発明の範囲を逸脱している被覆鋼管杭も製造した。本発明の実施例と比較例のゴム弾性プラスチックス層の構成を第3表に一括して示す。これらの被覆鋼管杭を50cm長さに切断し、破波によって流石が押し寄せる海岸に暴露した。流石の平均粒子径は35mmで、冬場の波浪時の波高は約4mであった。3年間暴露試験した後、被覆の損傷状態を観察した結果を第3表に示した。第3表から、下地処理を施した鋼管杭、鋼矢板、鋼管矢板、異形鋼矢板、連壁鋼矢板、H形鋼などの鋼材表面に、ウレタンエラストマー層を介して、着色顔料を3〜30重量%含有する二液硬化型のウレタンゴムまたは着色顔料を3〜30重量%含有し、かつゴム微粉は5〜40重量%の範囲で含有するウレタンエラストマーを被覆する場合だけ、被覆に貫通疵や損傷が見られず、良好な防食性を発揮する。これに対して、従来のウレタンエラストマーを被覆した被覆鋼管54、着色顔料の添加量範囲やゴム微粉の添加量範囲が本発明の範囲を逸脱する被覆鋼管50〜53および55〜58では、暴露期間の石の繰り返し衝撃で被覆に貫通疵が入るとともに、疵の周囲が剥離して実用に耐え難い。
【0013】
【表1】

【0014】
【表2】

【0015】
【表3】

【0016】
【表4】

【0017】
【表5】

【0018】
【表6】

【0019】
【表7】

【0020】
【表8】

【0021】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の塗覆装鋼製打ち込み部材は、砕波によって流石が押し寄せる海岸の構造物建設に用いると、流石に対する耐衝撃性が優れるので、優れた防食性を長期に渡って発揮する。




 

 


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