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傾斜機能を有する鍛造用工具及びその製造方法 - 新日本製鐵株式会社
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発明の名称 傾斜機能を有する鍛造用工具及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−1268
公開日 平成8年(1996)1月9日
出願番号 特願平6−160750
出願日 平成6年(1994)6月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康弘 (外1名)
発明者 三木 武司 / 戸田 正弘 / 加田 修 / 北口 三郎
要約 目的
熱間鍛造、温間鍛造などのように素材を加熱して、特に形状が複雑な部品に加工する場合に供する工具に関する。

構成
内部が鋼あるいは鋳鉄からなり、少なくとも被加工材と接触する部分の表層部0.5〜3mmの間で、セラミックの該内部成分に対する重量混合比が内部0、最表面において0.6〜1.0になるように連続的に変化していることを特徴とする傾斜機能を有する熱間鍛造用工具および、これを工具鋼あるいは鋳鉄成分からなる粉末とセラミック粉末を用いて低圧プラズマ溶射にて製造する鍛造用工具の製造方法。
特許請求の範囲
【請求項1】 内部が鋼あるいは鋳鉄からなり、少なくとも被加工材と接触する部分の表層部0.5〜3mmの間で、セラミックの該内部成分に対する重量混合比が内部で0、最表面において0.6〜1.0になるように連続的に変化していることを特徴とする傾斜機能を有する鍛造用工具。
【請求項2】 工具鋼あるいは鋳鉄から成る工具の少なくとも被加工材と接触する部分の表面に対し、工具鋼あるいは鋳鉄成分からなる粉末と、セラミック粉末の混合比を連続的に変えながら供給して低圧プラズマ溶射して該工具表面に被覆層厚さが0.5〜3mmでセラミックの該内部成分に対する重量混合比が内部で0、最表面において0.6〜1.0となるセラミック混合層を形成することを特徴とする請求項1記載の傾斜機能を有する鍛造用工具の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間鍛造・温間鍛造などのように素材を加熱して、特に形状が複雑な部品に加工する場合に供する工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間鍛造や温間鍛造は、自動車、建設機械、航空機などに、大量に使用される部品の製造技術として広く用いられている。最近、それらの部品の軽量化が図られ、高強度材料を用いるとともに剛性不足を補うために、部品形状は薄肉でありながら複雑なものとなってきている。そうしたとき、鍛造中の材料の変形抵抗によって型に強い負荷が加わり、型寿命が著しく低下して、生産プロセスとして成立しなくなることがしばしば起こっている。
【0003】この問題を解決するには素材の変形抵抗を低下させるのが最も有効であり、こうした観点から例えば特開平5−15935号公報において、素材固相線近傍まで加熱して変形抵抗を極力下げて複雑な成形をしようとする技術が提案されている。しかし、通常こうした高温状態で加工すると素材の熱が金型に奪われて温度が下がり、変形抵抗の急増が避けられないので、同発明においては500mm/s以上の急速成形が必須だとしている。そうすると、こうした高速プレスを保育しない限り、この技術は実用困難であり、たとえ高速で成形したとしても、いくらかの熱の流出は避けられず、それによる変形抵抗の上昇は無視できない。
【0004】この熱流出に対処するために熱伝導性の低い非金属ダイスを用いて半溶融金属を加工する方法が米国特許5,037,489で提案されているが、非金属単体の型は強度が低く、熱衝撃および衝撃荷重に非常に弱く、特に複雑な型鍛造用ダイスでは繰返し使用に耐えることができない。以上のような理由から、複雑形状を有する部品の製造には、複数の比較的単純な形状に分割して鍛造してから組み立てたり、多大の切削工程を追加する必要が生じ、長い工程を辿る結果、製造コストが非常に嵩むことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】熱間鍛造あるいは温間鍛造のように素材を加熱して複雑部品の加工をする場合において、強度が高く、熱衝撃および衝撃荷重に強く、繰り返し使用に耐えることができ、素材の熱が工具に流出して素材温度が下がり変形抵抗が上昇するのを大幅に抑制できる傾斜機能を有する温・熱間鍛造用工具及びその製造方法の開発が求められており、本発明はその要望に応えることを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題を解決すべく案出されたものであり、その要旨とするところは、内部が鋼あるいは鋳鉄からなり、少なくとも被加工材と接触する部分の表層部0.5〜3mmの間で、セラミックの該内部成分に対する重量混合比が内部で0、最表面において0.6〜1.0になるように連続的に変化しており、必要に応じ工具内部に冷却用のパイプを有することを特徴とする傾斜機能を有する温・熱間鍛造用工具及び、これを工具鋼あるいは鋳鉄から成る工具の少なくとも被加工材と接触する部分の表面に対し、工具鋼あるいは鋳鉄成分からなる粉末と、セラミック粉末の混合比を連続的に変えながら供給して低圧プラズマ溶射して該工具表面に被覆層厚さが0.5〜3mmでセラミックの該内部成分に対する重量混合比が内部で0、最表面において0.6〜1.0となるセラミック混合層を形成することを特徴とする傾斜機能を有する鍛造用工具及びその製造方法にある。
【0007】
【作用】通常の温・熱間鍛造用工具では耐熱性が必要だが、高強度材の複雑部品の鍛造では型によって熱が奪われないように断熱することが非常に重要となる。前述のように、セラミックだけでは打撃や熱衝撃に耐えられないので、本発明では金属とセラミック混合比を部位に応じて徐々に変化させて靱性を付与させた。
【0008】図1は、熱間鍛造で部品を成形している過程を示す例で、1は加熱された金属素材、2は割ダイスの下型、3はカウンターパンチ、4は割ダイスの上型、5はパンチである。図2は図1のA部の拡大図、図3は図1の素材1の加工品の斜視図である。パンチ5の押し込みに伴い、素材1は型の空隙部に充満して行くが、通常の金型では出口の狭いリブ6、6′、7、7′、8、8′には型への伝熱が大きく、材料温度が低下して流動性を失い、材料がなかなか充満しない。
【0009】本発明では、例えば図1のA部を図2に拡大して示すように、黒色で示したセラミックと、白色で示した鋼あるいは鋳鉄が混在しており、表面ではほとんどがセラミック、内部では全てが鋼や鋳鉄で、その間は表面から内部に入るに従い鋼や鋳鉄の成分比が高くなり、深さtで100%鋼あるいは鋳鉄となる。セラミック成分比の変化は深さ方向に直線的でも曲線的でも任意に選択できる。
【0010】型の内部の材料としては強度、靱性を兼備した工具鋼を用いるのが良いが、負荷の小さい型では鋳鉄を用いることも可能である。そしてダイス、パンチの表層部に0.5mm以上、3mm以下を該内部成分とセラミックの混合状態とする。この深さの範囲は断熱に効果を発揮できる下限と、強度靱性を確保できるための上限から定める。セラミックの混合比は最表面において重量比0.6〜1.0の範囲とするのは、最表層のセラミック混合比は0.6未満では断熱効果が小さいからである。セラミックの種類としては、ZrO2 、SiC、Al23 、TiC、Y22 などの断熱効果と強度を有する物が望ましい。
【0011】本発明の工具を製造する最も有効な方法は、ほぼ所定の寸法形状に仕上げた鋼や鋳鉄製の金型に、金型成分からなる粉末と、セラミック粉末を混合しながら低圧プラズマ溶射するプロセスである。低圧プラズマ溶射法を用いた理由は、溶射雰囲気がArガス等の不活性ガスで置換された真空容器内で溶射するために、特に金属系溶射材料の酸化防止が計れることから、高強度の皮膜が確保できるためである。この方法であればセラミックが断熱作用を発揮し、一方で鋼や鋳鉄が強度を分担するので、被加工素材を通して加えられる強い圧力に耐えるとともに、熱伝導を大きく抑制することができる。
【0012】さらに、表層に金属成分がほとんど存在しないので、被加工素材の工具への凝着が抑制され摩擦係数も大幅に低下する、場合によっては潤滑材の添加も必要ない。こうした表層に断熱性の物質を被覆しても、長時間製造を続けていると内部へ熱が伝播して、工具材が軟化することがあるので、必要に応じて内部の表層近くにパイプを配置して冷却剤の循環を施すことも有効である。
【0013】
【実施例】図1の形状で、工具素材はいずれもJIS−SKD61を用い、ダイス内径70mm、各部のフィン厚みはいずれも3mmとした。この形状で、一方はSKD61単体の工具、もう一方は被加工材接触部の工具表層部を、最表層から内部に行くに従い、徐々にSKD61の比率を高めて、セラミック含有率がゼロとなる深さを最小0.5mm、最大3mmとした工具を低圧プラズマを利用して溶射にて作成した。
【0014】表1に低圧プラズマ溶射条件を示す。表2に作成した工具の表層セラミック層の状態を示す。表2中、最表層のセラミック重量混合比とは、セラミック重量/鋼成分重量の比を意味する。セラミックは1種類の場合と、2種類混合した場合について実験しており、混合の場合の重量比も表2に併記した。
【0015】
【表1】

【0016】
【表2】

【0017】これら各種工具に1350℃に加熱したJIS−S55Cの直径68mm×80mmの素材を、各種パンチで押し込んだ。パンチ押し込み速度を170mm/sとし、荷重を40tonf加えた。この加工後に冷却して出来上がった部品の寸法を薄いフィン状突起6、6′、7、7′、8、8′(何れも図1の符号に対応する部分)の張出し長さとして測定した。表2にはそれぞれ対になるフィンの張出し長さを平均化して示した。
【0018】その結果を見ると、比較例1のフィン長さが6、6′で5mm、7、7′も5mm、8、8′が9mmとなっているのに対し、表層0.3mm深さまでをセラミックと工具鋼の混合比を傾斜配分した比較例2でもフィン長さはあまり大きくなっていないが、該表層深さを0.5mm以上、3mm以下とした本発明によるフィン長さはいずれも比較例1、2を大幅に上回っており、本発明が狭隘部の型充満性に優れていることが明らかである。この傾向は、セラミックの種類や、複数のセラミックの場合、さらには最表層におけるセラミック重量混合比によってはあまり影響を受けていない。セラミック混合部の深さが増すとフィン張出し長さが徐々に増える傾向にあるが、この混合部が少しでもあると効果が十分に認められる。
【0019】ただし、比較例3に示した混合比が4.5mmの比較ではフィン長さは大きくなるが、使用中に早期破損が起こり実用に耐えなかった。また、比較例4のように最表層におけるセラミック重量比が0.5と低い場合は断熱効果が低下し、型充満性が不足した。このように、本発明は複雑形状を有する部品の成形に極めて優れた威力を発揮する。
【0020】
【発明の効果】本発明は、複雑な型鍛造を可能とし、従来複数回の加熱と鍛造を繰り返していた工程を大幅に短縮可能としたもので、産業上多大な寄与を成すものである。




 

 


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