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発明の名称 Cu含有鋼片の表面欠陥防止圧延方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−1206
公開日 平成8年(1996)1月9日
出願番号 特願平6−154348
出願日 平成6年(1994)6月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】秋沢 政光 (外1名)
発明者 興津 貴隆 / 浮穴 俊康 / 織田 昌彦
要約 目的
0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有するCu含有鋼片の熱間圧延製品に表面欠陥が発生するのを防止する。

構成
Cu含有鋼片を加熱後圧延前に、加熱で生成した鋼片表面のスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層を除去する。前記除去は、鋼片表面にPV/H2 ≧800〔但し、P:水圧(kg/cm2 )、H:ノズル先端〜鋼片距離(cm)、V:水流量(l/min)〕を満たすように高圧水を噴射して同時に行う。
特許請求の範囲
【請求項1】 0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有するCu含有鋼片を加熱後圧延前に、加熱で生成した鋼片表面のスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層を除去することを特徴とするCu含有鋼片の表面欠陥防止圧延方法。
【請求項2】 加熱で生成した鋼片表面のスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層の除去を、鋼片表面にPV/H2 ≧800〔但し、P:水圧(kg/cm2 )、H:ノズル先端〜鋼片距離(cm)、V:水流量(l/min)〕を満たすように高圧水を噴射して同時に行うことを特徴とする請求項1記載のCu含有鋼片の表面欠陥防止圧延方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有するCu含有鋼片の熱間圧延時に発生する表面欠陥を防止する圧延方法に関するものである。なお、ここで鋼片とは、スラブ、ビレットまたはブルームをいう。
【0002】
【従来の技術】Cu又はCuとSnを積極成分として多量添加したり、あるいはCu又はCuとSnを含有する安価なスクラップを多量使用して溶製された0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有する鋼は、例えば、大竹正ら「製鉄研究」225号1958年2248頁に記載されているように、熱間圧延製品に表面欠陥を発生させる。そこで、圧延後の製品の表面欠陥の発生を防止するため、■割れの発生しない溶鋼成分になるように使用するスクラップを選別する、■割れの発生を防止する元素を添加して鋳造する、■割れの発生しない低温度に加熱して圧延するという3つの方法が実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記方法には次の問題点がある。まず■については、使用するスクラップの選別や管理費用が増えたり、安価なスクラップ使用量が少なくなることから、鋼片の製造コストを著しく上昇させる。次に■については、現在一般的に割れの発生を防止する元素としてNiが効果的であることは良く知られているが、Niを添加するために鋼片の製造コストを著しく上昇させる。また■については、圧延後の製品の表面欠陥の発生はある程度防止できるものの、低温加熱による圧延であるため機械的性質向上に必要な析出物の大きさや量を制御することが不可能になり、目標とする材質が確保できない。
【0004】そこで本発明は、上記問題点を解消する圧延方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の■、■の通りである。
【0006】■ 0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有するCu含有鋼片を加熱後圧延前に、加熱で生成した鋼片表面のスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層を除去することを特徴とするCu含有鋼片の表面欠陥防止圧延方法。
【0007】■ 加熱で生成した鋼片表面のスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層の除去を、鋼片表面にPV/H2 ≧800〔但し、P:水圧(kg/cm2 )、H:ノズル先端〜鋼片距離(cm)、V:水流量(l/min)〕を満たすように高圧水を噴射して同時に行うことを特徴とする前記■のCu含有鋼片の表面欠陥防止圧延方法。
【0008】
【作用】0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有するCu含有鋼片(以下、単にCu含有鋼片という)を酸化性雰囲気で加熱すると、鋼片表面のスケール直下に、CuやSnを含有しない鋼片には見られないCu又はCu及びSn富化層が生成することが知られている。本発明は、このCu又はCu及びSn富化層を圧延前に除去すると、圧延後の製品の割れを回避できるという新知見に基づく。また、Cu含有鋼片表面に一定の衝突圧力以上の高圧水を噴射すると、加熱で生成したスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層を同時に除去できるという新知見に基づく。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】表1に示す化学成分のスラブを連続鋳造機で鋳造し、加熱炉で表2に示す条件で加熱し、抽出した後に、水圧、ノズル先端〜鋼片距離、水流量を種々変化させて高圧水を噴射した後にスラブ表面の富化層の有無について調査すると共に、圧延を行って、圧延製品の割れ発生状況を評価した。
【0011】
【表1】

【0012】
【表2】

【0013】和田忠義ら「鉄と鋼」第77号1991年1450頁に記載されているように、高圧水による脱スケールにおいて、衝突圧力は、水圧P、ノズル先端〜鋼片距離H、水流量Vで表されるパラメータPV/H2 に比例することが実験的に確かめられている。そこで、噴射条件からPV/H2 を計算し、それに対してスラブ表面の富化層の有無を有りは●、無しは○でプロットすると共に、圧延製品の表面割れ指数をプロットしたものが図1である。なお、表面割れ指数とは表面割れ発生数を目視で5段階に評価したもので、数字が大きいほど表面割れ発生数が多い。PV/H2 ≧800で富化層が除去され、富化層が除去されたものは割れが防止された。また、0.08%以上のCuを含有するか、又はさらにSnを含有する範囲でCu、Sn量を変化させ、さらに、加熱温度を1100〜1300℃の範囲で、加熱時間を6時間以下の範囲で変化させて実験を行ったが、富化層が除去され割れが防止される噴射条件はまったく同一であった。従って、本発明においては、Cu含有鋼片を加熱後圧延前に、加熱で生成した鋼片表面のスケールとスケール直下のCu又はCu及びSn富化層を除去することにした。また、スケールとスケール直下の富化層の除去は、鋼片表面にPV/H2 ≧800を満たす高圧水を噴射して同時に行うのが好ましいが、例えばまずスケールを除去し、次いで富化層を除去してもよい。
【0014】なお、熱間圧延において、鋼片の加熱時に生成したスケールを除去するために一般的に高圧水が用いられている。しかし、Cu含有鋼片を通常の方法で加熱、圧延すると圧延製品に表面割れが発生するのは、通常の脱スケール時の噴射条件ではスケールを除去することはできるが、スケール直下の富化層を除去できないためである。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。
【0016】表3に示す化学成分の鋼片を連続鋳造機で鋳造し、加熱後に種々の噴射条件で高圧水を噴射し、熱間圧延を行い、圧延製品の表面を目視で評価し、表面割れ指数を決定した。実施例1〜5は圧延製品の割れがまったく発生していなかった。比較例は、実施例2と同一のスラブを、通常行われる脱スケールの条件で高圧水を噴射し圧延したものであるが、製品に割れが多発しており、通常行われている脱スケールの条件では衝突圧力が不十分であることが分る。
【0017】
【表3】

【0018】表3から明らかなように、本発明法は異なった鋼種、異なった加熱条件で加熱した鋼片に対して全て採用でき、Cu含有鋼片から圧延した表面に全く割れのない製品が得られる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、Cu含有鋼片から圧延した表面に全く割れのない製品が得られる。このため、使用するスクラップの選別や管理の必要がなくなり、安価なスクラップの使用量が増やせ、これを用いて鋳造した鋼片の製造コストを著しく低下させることができる。また、割れの発生を防止する元素を使用しないで鋳造でき、鋼片の製造コストを低下させることができる。さらに、加熱温度と加熱時間が自由に選択できるようになり、材質制御に必要な析出物の量や大きさを制御できるようになる。




 

 


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