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発明の名称 搬送チェーン装置のガイド機構
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−256576
公開日 平成8年(1996)10月8日
出願番号 特願平7−67239
出願日 平成7年(1995)3月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 馬場 治男
要約 目的


構成
株元横送り機構のチェーンガイドGを、搬送チェーン32後方の第1ガイド部材41と前方の第2ガイド部材42とで移動経路を設定して導き案内する状態に構成し、両ガイド部材41,42夫々の先端間どうしの間隔、すなわちチェーン経路幅が調節可能な連結手段Bを備える。第1ガイド部材41に固着されるガイドフレーム43と第2ガイド部材42とを、長孔44を介してのボルト45止めで構成される連結手段Bによって相対固定するとともに、突起31の下面を案内する第1突起ガイド部材47をガイドフレーム43に着脱可能にボルト止めする。
特許請求の範囲
【請求項1】 突起(31)付き搬送チェーン(32)を一対のスプロケット(29),(30)に亘って巻回するとともに、それら両スプロケット(29),(30)間において前記突起(31)による被搬送物への搬送力付与が可能となるように、前記搬送チェーン(32)の振れ動きを規制して導き案内するチェーンガイド(G)を前記一対のスプロケット(29),(30)間に配置してある搬送チェーン装置のガイド機構であって、前記チェーンガイド(G)を、前記搬送チェーン(32)の巻回内側から案内する第1ガイド部材(41)と、巻回外側から案内する第2ガイド部材(42)とによって前記搬送チェーン(32)の移動経路を設定して導き案内する状態に構成するとともに、前記両ガイド部材(41),(42)におけるチェーンとの接触作用部分(41a),(42a)間どうしの間隔が変更調節可能にこれら両ガイド部材(41),(42)を相対固定する連結手段(B)を備えてある搬送チェーン装置のガイド機構。
【請求項2】 前記第1ガイド部材(41)を固定支持するガイドフレーム(43)を設け、このガイドフレーム(43)と前記第2ガイド部材(42)とを、いずれかに形成した長孔(44)を介してのボルト(45)止めで構成される前記連結手段(B)によって相対固定するとともに、前記突起(31)をその側方から案内する突起ガイド部材(47)を前記ガイドフレーム(43)に着脱可能に取付けてある請求項1に記載の搬送チェーン装置のガイド機構。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバインの引起し装置やバインダーの株元横送り機構といった搬送チェーン装置に係り、詳しくは、チェーン突起による搬送物への搬送力付与を確実化するべく、チェーンのループ内側及び外側への移動を阻止して案するガイド機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばバインダーでは、実開平3‐67516号公報の図面第4図に示されるように、株元横送り機構のチェーン(符号11)の前後方向変位を防止して直線移動させるために、前後一対のガイド部材から成るガイド機構(第5図の符号4)を設け、刈取茎稈を受け止めての確実な横送り移送力が付与できるようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガイド部材が摩耗する等してガイド機構の前後間隔が広がってくると、搬送チェーンが前後振れ動いて搬送が乱れるおそれがあるが、前記従来技術では、前後のガイド部材が一義的に相対固定されているため、摩耗すると部品交換するしかなく、経済的な面からは改善の余地があった。又、被搬送物には、チェーンから突出した突起(前記公報の図面第5図における符号10)から横送り力が付与されるのであるが、前記公報のものでは、その突起が上下方向(チェーン回動方向に直交する方向)に振れ動いて十分に機能しないおそれもある。本発明の第1目的は、ガイド部材が摩耗した場合のチェーン案内間隔を経済的に変更調節可能なガイド機構を得る点にある。そして、本発明の第2目的は、突起のガイドを経済的な手段でもって実現させる点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の特徴構成は、突起付き搬送チェーンを一対のスプロケットに亘って巻回するとともに、それら両スプロケット間において突起による被搬送物への搬送力付与が可能となるように、搬送チェーンの振れ動きを規制して導き案内するチェーンガイドを一対のスプロケット間に配置してある搬送チェーン装置のガイド機構において、チェーンガイドを、搬送チェーンの巻回内側から案内する第1ガイド部材と、巻回外側から案内する第2ガイド部材とによって搬送チェーンの移動経路を設定して導き案内する状態に構成するとともに、両ガイド部材におけるチェーンとの接触作用部分間どうしの間隔が変更調節可能にこれら両ガイド部材を相対固定する連結手段を備えてあることを特徴とするものである。
【0005】請求項2の発明の特徴構成は、第1ガイド部材を固定支持するガイドフレームを設け、このガイドフレームと第2ガイド部材とを、いずれかに形成した長孔を介してのボルト止めで構成される連結手段によって相対固定するとともに、突起をその側方から案内する突起ガイド部材をガイドフレームに着脱可能に取付けるようにすることである。
【0006】
【作用】請求項1の構成では、連結手段の機能により、第1及び第2ガイド部材のチェーンとの接触作用部分間どうしの間隔、すなわちチェーン案内間隔が変更調節可能であるから、これらガイド部材が摩耗すれば、上記間隔を狭める方向に調節すれば良く、従来のように部品交換をすることがない。そして、一方のガイド部材を他方のガイド部材から取り外すことにより、詰まり解除や点検・整備等を行い易いものである。
【0007】請求項2の構成では、突起ガイド部材によって突起を側方から案内できるので、搬送チェーン駆動に伴う突起の振れ動きを抑制して被搬送物に確実な横送り力を付与できるようになる。突起ガイド部材は、第1ガイド部材を支持するためのガイドフレームに着脱可能に取付けてあるから、専用の支持部材が不要であるとともに、突起ガイド部材が摩耗するとその突起ガイド部材のみを取り替えれば良く、フレームごと交換する必要がない。この場合でも、長孔とボルトとによる連結手段により、第2ガイド部材の位置調節によってチェーン案内間隔の調節が可能である。
【0008】
【発明の効果】その結果、請求項1に記載のガイド機構では、部品交換を伴わず経済的にチェーン案内間隔の調節や点検・整備等が行える合理的なものにできた。
【0009】又、請求項2に記載のガイド機構では、上記効果に加えて、チェーンだけでなく突起の振れ動きも抑制できてより確実な搬送機能を現出できる利点を、特別な支持部材が不要で、かつ、取り替え可能な合理的手段でもって享受し得た。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、バインダーの刈取部に適用した場合について図面に基づいて説明する。図1に2輪2条刈りのバインダーが示され、Aは刈取部、1は機体フレーム、2はエンジン、3は操縦ハンドル、4は走行伝動ケース、5は車輪である。刈取部Aは、左右の引起し装置6,6、バリカン型の刈取装置7、結束装置8、横送り装置9等を備えて構成されている。
【0011】次に、伝動系について説明する。図2に示すように、走行伝動ケース4の上部から前方に延ばされた第1伝動軸10、この第1伝動軸10にベベルギヤ連動されるとともに右引起し装置1上部の駆動スプロケット6aを備えた前上り斜め配置の第2伝動軸(伝動系に相当)11、第2伝動軸11の途中部位にベベルギヤ連動されるとともに、駆動プーリ13を備えた前下り斜め配置の第3伝動軸12、この第3伝動軸12にベベルギヤ連動されるとともに垂下配置の第4伝動軸(入力軸に相当)14とが備えてある。
【0012】第4伝動軸14の動力は、刈取伝動ケース15を経て株元横送り機構9A、刈取装置7、結束装置8に伝達される。結束装置8の結節部8bに備えた上下向きの第5伝動軸16に連動された第6伝動軸17と、左側引起し装置1上部の駆動スプロケット6aとを第7伝動軸18を介して連動するとともに、第7伝動軸18の途中に茎稈を掻込む掻込み回転体19を装備している。又、刈り取られた茎稈の穂先部分に作用して結束装置8に向けて横送りする穂先横送り機構9Bが、駆動プーリ13に連動されている。この穂先横送り機構9Bと株元横送り機構9Aとで横送り装置9が構成されている。
【0013】図2〜図5に示すように、刈取伝動ケース15第1〜第3伝動ケース15A,15B,15Cとの3個のケースを連結一体化して構成されている。第1伝動ケース15Aは、第4伝動軸14と、これらから刈取装置7の刈刃駆動軸7aへのギヤ機構21a及び株元横送り機構9Aの駆動軸20へのチェーン機構21bで成る伝動部21を備えた状態で右引起し装置1上部の駆動スプロケット(駆動輪体に相当)6aの下方に配置されて構成されている。第2伝動ケース15Bは、第1伝動ケース15Aに着脱自在にボルト連結されるとともに、刈刃駆動軸7aと、これから結束装置8へ動力伝達する横向き伝動軸22への伝動部22aを備えて構成されている。第3伝動ケース15Cは、第2伝動ケース15Bに着脱自在にボルト連結されるとともに、横向き伝動軸22を備え、かつ、結束装置8の結束ケース8cに連結されて構成されている。
【0014】結束ケース8cにおいては、横向き伝動軸22がパッカー駆動軸23にベベルギヤ連動されるとともに、第2伝動ケース15Bにおける第3伝動ケース15Cとの連結部24と、結束ケース8cにおける第3伝動ケース15Cとの連結部25とを直接連結可能に構成してある。すなわち、第3伝動ケース15Cの左右両端共にインロー構造にするとともに、その径を同一に、かつ、互いに内外を逆に構成し、さらに、ボルトの取付け寸法も同じにすることにより、第3伝動ケース15Cを省略して各連結部24,25を嵌合連結させることができる。この直接連結の場合の刈取伝動ケース15は、右引起し装置6のみを備えた1条刈りバインダーを構成した場合の左右寸法に合わせてあり、第3伝動ケース15Cの有る無しによって1条刈り用と2条刈り用とに仕様変更できるようにしてある。因みに、26は刈刃駆動軸7aで往復駆動される刈刃クランク、27はドア軸である。
【0015】図4、図5に示すように、株元横送り機構9Aは、駆動軸20の下端に装備された駆動スプロケット29と、第3伝動ケース15Cに支承された従動スプロケット30とに亘って係止突起31付きの搬送チェーン32を巻回して構成されるとともに、第2伝動ケース15Bの後側において搬送チェーン32をそのループ外方に向けて張り付勢する緊張機構Kを備えている。
【0016】図4、図6に示すように、緊張機構Kは、先端に緊張スプロケット33を支承したテンションアーム34を、そのボス部34aを介して揺動支点Pを有した支軸35に遊外嵌するとともに、テンションアーム34の反対側端に緊張バネ(弾性部材に相当)36を作用させて構成されている。前述した第1伝動ケース15Aは、上割ケース15aと下割ケース15bとの合わせで構成され、その下割ケース15bの後方張出部分に支軸35が支持されている。
【0017】又、搬送チェーン32のチェンローラ32rに接触作用するガイド板(チェーンガイドに相当)37を、揺動支点Pと緊張スプロケット33との間に位置する状態でボス部34aに取付けられている。つまり、緊張バネ36によって緊張スプロケット33が搬送チェーン32に押し付けられると、同時にガイド板37も複数のチェンローラ32rに跨がって押し付けて搬送チェーン32が上下に振れ動かないように導き案内するのである。搬送チェーン32は、下割ケース15bの後方張出部分のすぐ下側、及び第3伝動ケース15Cのすぐ上側を通過しており、その上下間隙が極めて少ないものであるが、ガイド板37によって搬送チェーン32の上下方向の振れ動きが殆ど無く、各ケース部分との接当おそれがないようにしてある。
【0018】又、テンションアーム34のチェーン緊張方向への移動は許容し、かつ、チェーン緩み方向への移動は阻止するワンウェイクラッチWCを備えてある。すなわち、テンションアーム34先端にラチェットギヤ38を形成するとともに、これに咬合可能なラチェット39を下割ケース15bの後方張出部分に支承し、かつ、ラチェット39を咬合方向に付勢する巻きバネ40を備えてワンウェイクラッチWCが構成されている。これにより、ラチェット39がラチェットギヤ38を乗り超え移動できるテンションアーム34の張り方向揺動は許容されるが、ラチェット39とラチェットギヤ38とが噛み込み勝手になるテンションアーム34の緩み方向揺動は阻止されるので、搬送チェーン32が伸びても、緊張バネ36に抗して過度に振れ動くことが抑制されるのである。
【0019】次に、搬送チェーン32のガイド機構Gについて説明する。図4、図7、図8に示すように、駆動スプロケット29と従動スプロケット30との間における搬送チェーン32の前後の振れ動きを防止し、刈取茎稈に確実な横送り力を付与するためにチェーンガイドGを設けてある。チェーンガイドGは、搬送チェーン32の巻回内側である後方から案内する第1ガイド部材41と、巻回外側である前方から案内する第2ガイド部材42とによって搬送チェーン32の移動経路を設定して導き案内する状態に構成されるとともに、両ガイド部材41,42におけるチェーンとの接触作用部分41a,42a間どうしの間隔、すなわち、チェーン案内間隔が変更調節可能にこれら両ガイド部材41,42を相対固定する連結手段Bを備えてある。
【0020】連結手段Bは、第1ガイド部材41を固定支持するガイドフレーム43を設け、このガイドフレーム43と第2ガイド部材42とを、第2ガイド部材42に形成した長孔44を介してのボルト45止めで構成されている。つまり、ガイドフレーム43にナット部46を溶着してあり、上方からボルト45で連結一体化させるものであり、ボルト45を緩めて第2ガイド部材42を前又は後にずらすことでチェーン案内間隔の調節が行えるようにしてある。又、突起31をその下方(側方)から案内する第1突起ガイド部材47を、ガイドフレーム43の下先端部分に溶接ボルト48を用いて着脱可能に取付けてあるとともに、突起31をその上方(側方)から案内する第2突起ガイド部材49を、ガイドフレーム43の上先端部分にボルト止めしてある。
【0021】第1ガイド部材41は比較的強度のある厚肉部材で形成されており、その右端部を、第3伝動ケース15Cに支持される従動スプロケット30の支承ブラケット50に、かつ、左端部を取付けブラケット51を介して第1伝動ケース15Aに夫々支持されている。このチェーンガイドGにより、搬送チェーン32の前方の横移動部分がふらついたりバタついたりすることなく安定して直線移動し、刈取れた茎稈を確実に結束装置8に向けて横送りできるのである。
【0022】〔別実施例〕第1ガイド部材41と第2ガイド部材42とを、穿孔位置を微妙に変えた多数の丸穴をいずれ化のガイド部材に形成することで、微小段階での調節可能にボルト止めする構造や、ボルトとロックナットとによる無段階調節手段を用いてチェーン案内間隔を調節する構造でも良い。
【0023】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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