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発明の名称 トラクタのローリング制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−242610
公開日 平成8年(1996)9月24日
出願番号 特願平7−49415
出願日 平成7年(1995)3月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 吉田 貞治 / 森下 勇太郎
要約 目的


構成
機体の左右傾斜センサ14の検出結果からリフトロッドシリンダ8を駆動させて耕耘装置を絶対水平姿勢に維持する第1ローリング制御手段Bと、耕耘装置を傾斜地の左右傾斜に合致するようにリフトロッドシリンダ8を駆動する第2ローリング制御手段Cとを夫々備え、第2ローリング制御手段Cは、5秒間の機体傾斜角度を記憶する記憶手段24のデータの平均値を演算手段25で演算し、予め与えられたマップデータに基づいて、機体傾斜角度の補正値を求め、その補正された新たな目標角度となるようにリフトロッドシリンダ8を駆動する補正制御手段を備えて構成され、モード切換スイッチ18を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】 走行機体の後部にリンク機構(2)を介して対地作業装置(3)をローリング可能に連結し、前記リンク機構(2)における左右一対のリフトロッドの一方をリフトロッドシリンダ(8)で構成するとともに、前記機体の絶対的な左右傾斜姿勢を検出する傾斜検出手段(14)を備え、前記傾斜検出手段(14)の検出結果に基づいて前記リフトロッドシリンダ(8)を伸縮駆動させて、走行機体の左右傾斜姿勢の変化に拘らずに前記対地作業装置(3)の絶対左右傾斜姿勢を設定状態に維持する第1ローリング制御手段(B)、及び、前記傾斜検出手段(14)の検出結果に基づいて前記リフトロッドシリンダ(8)を伸縮駆動させて、左右方向傾斜地での走行時における走行機体の左右傾斜姿勢の変化に拘らずに前記対地作業装置(3)を傾斜地基準のローリング姿勢に維持する第2ローリング制御手段(C)を夫々備え、前記第2ローリング制御手段(C)は、前記傾斜検出手段(14)の検出結果を所定時間に亘って記憶する記憶手段(24)と、その記憶されたデータの平均値(Sav)を演算する演算手段(25)とを備え、その演算された前記平均値(Sav)から、予め与えられたマップデータに基づいて、前記傾斜検出手段(14)による検出値の補正値(Δs)を求め、その補正された新たな目標制御基準に基づいて前記リフトロッドシリンダ(8)を駆動する補正制御手段(a)を備えて構成されるとともに、これら第1ローリング制御手段(B)と第2ローリング制御手段(C)のうちのいずれか一方を択一的に選択して実行させるモード切換手段(18s)を備えてあるトラクタのローリング制御装置。
【請求項2】 前記対地作業装置(3)の左右傾斜姿勢を変更調節可能な操作具(Ra)を備え、前記モード切換手段(18s)によって前記第1ローリング制御手段(B)が選択された状態では、前記操作具(Ra)の操作解除時点での前記対地作業装置(3)の姿勢を制御基準として前記第1ローリング制御手段(B)が実行されるように、前記操作具(Ra)と前記第1ローリング制御手段(B)を連係させてある請求項1に記載のトラクタのローリング制御装置。
【請求項3】 前記対地作業装置(3)の左右傾斜姿勢を変更調節可能な操作具(Rb)を備え、前記モード切換手段(18s)によって前記第2ローリング制御手段(C)が選択された状態では、前記操作具(Rb)の操作解除時点での前記対地作業装置(3)の姿勢を制御基準として前記第2ローリング制御手段(C)が実行されるように、前記操作具(Rb)と前記第2ローリング制御手段(C)とを連係させてある請求項1に記載のトラクタのローリング制御装置。
【請求項4】 前記第2ローリング制御手段(C)を行うための新たな制御開始指令が与えられると、前回の前記第2ローリング制御手段(C)実行時における前記操作具(Rb)の操作による制御基準の変更データが消去されるように、制御開始手段(28)と前記第2ローリング制御手段(C)とを連係してある請求項3に記載のトラクタのローリング制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行機体が左右に傾斜しても耕耘装置は絶対平行姿勢に維持される、といった具合に耕耘装置を所定の左右傾斜姿勢に維持するローリング制御を行うように構成されたトラクタのローリング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のトラクタとしては、特開昭64‐10901号公報に示されるものが知られており、その図面第1図から分かるように、ローリング切換スイッチ(符号11)とローリング角度調節ダイヤル(符号10)とを設けて、各種ローリング制御の操作を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成によると、先ず、ローリング切換スイッチでローリング制御を行うか否かを決め、制御を行うのであれば、対象作業に応じてローリング角度調節ダイヤルを調節操作する。例えば、水田での代掻作業とか平坦圃場での浅起し耕耘等では調節ダイヤルを「水平」位置に操作し、左右方向に傾斜した圃場での耕耘では、その傾斜角度分の補正を行うべく調節ダイヤルを「左下り」又は「右下り」側に適量操作するのである。
【0004】ところが、調節ダイヤルを操作するには、その圃場状態の判断や目分量による左右傾斜の判断が必要であり、操縦未熟者にとっては操作が難しく煩わしい面があった。例えば、対地制御を行う場合でも、車輪沈下等によって機体が左右に傾いた状態では、その分調節ダイヤルを操作しなければならない等、ある程度の熟練が要求される傾向にあった。又、切換スイッチを「手動」にした場合では、上記公報では図示されていないが、耕耘装置を左右傾動させる手動操作具が別途必要であり、操作機器が比較的複雑化するものでもあり、操作をし易くするには改善の余地があるように思える。本発明の目的は、各種ローリング作業を行うための必要操作の簡単化、及び、操縦初心者でも戸惑うことなく所望の制御状態を得ることができるローリング制御装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のために本発明は、走行機体の後部にリンク機構を介して対地作業装置をローリング可能に連結し、リンク機構における左右一対のリフトロッドの一方をリフトロッドシリンダで構成するとともに、機体の絶対的な左右傾斜姿勢を検出する傾斜検出手段を備え、傾斜検出手段の検出結果に基づいてリフトロッドシリンダを伸縮駆動させて、走行機体の左右傾斜姿勢の変化に拘らずに対地作業装置の絶対左右傾斜姿勢を設定状態に維持する第1ローリング制御手段、及び、傾斜検出手段の検出結果に基づいてリフトロッドシリンダを伸縮駆動させて、左右方向傾斜地での走行時における走行機体の左右傾斜姿勢の変化に拘らずに対地作業装置を傾斜地基準のローリング姿勢に維持する第2ローリング制御手段を夫々備え、その第2ローリング制御手段は、傾斜検出手段の検出結果を所定時間に亘って記憶する記憶手段と、その記憶されたデータの平均値を演算する演算手段とを備え、その演算された平均値から、予め与えられたマップデータに基づいて、傾斜検出手段による検出値の補正値を求め、その補正された新たな目標制御基準に基づいてリフトロッドシリンダを駆動する補正制御手段を備えて構成されるとともに、これら第1ローリング制御手段と第2ローリング制御手段のうちのいずれか一方を択一的に選択して実行させるモード切換手段を備えてあることを特徴とするものである。
【0006】そして、対地作業装置の左右傾斜姿勢を変更調節可能な操作具を備え、モード切換手段によって第1ローリング制御手段が選択された状態では、操作具の操作解除時点での対地作業装置の姿勢を制御基準として第1ローリング制御手段が実行されるように、操作具と第1ローリング制御手段を連係させてあると第1ローリング制御手段の制御基準の調節が行い易い。対地作業装置の左右傾斜姿勢を変更調節可能な操作具を備え、モード切換手段によって第2ローリング制御手段が選択された状態では、操作具の操作解除時点での対地作業装置の姿勢を制御基準として第2ローリング制御手段が実行されるように、操作具と第2ローリング制御手段とを連係させてあると第2ローリング制御手段の制御基準の調節が行い易い。又、第2ローリング制御手段を行うための新たな制御開始指令が与えられると、前回の第2ローリング制御手段実行時における操作具の操作による制御基準の変更データが消去されるように、制御開始手段と第2ローリング制御手段とを連係してあると好都合である。
【0007】
【作用】請求項1の構成では、モード切換手段の操作だけで、水田での水平制御といった対地ローリング制御手段と、傾斜地での耕耘作業といった傾斜ローリング制御手段との選択が行えるようになる。つまり、従来のもの(前述した公報のもの)では、切換スイッチを操作しただけでは、対地ローリング制御手段か傾斜ローリング制御手段かが未だ決まらないものであるに対して、本願のものでは、単一の操作具操作で、ローリング制御の種類を特定できるようになる。
【0008】モード切換手段を操作して傾斜ローリング制御手段を選択すると、傾斜地においても耕耘装置をその傾斜に沿った対地平行に維持しての耕耘が行えるのであるが、傾斜による重心移動によって左右車輪の沈下量が異なり、機体の左右傾斜角度と実際の圃場傾斜角度が一致せず、角度差が生じることが多い。そこで、請求項3の構成によると、先ず、所定時間の傾斜地走行による平均傾斜角度を求め、その信頼性の向上した傾斜角度から、予め傾斜角度に応じた補正値が定められたマップデータに基づいて、自動的に角度差を補正して制御(補正制御手段)を行うようになる。従って、操縦者の勘に頼ること無く、実際の作業状態に適したより精度の高い傾斜地でのローリング制御を行うことができる。
【0009】請求項2の構成では、モード切換手段を操作して対地ローリング制御手段を選択すれば、操作具の操作で耕耘装置の目標となる左右傾斜姿勢を調節でき、水田で耕耘装置を絶対水平姿勢に維持させる制御や、畦際での地面傾斜に合わせて極僅かに耕耘装置を傾けた状態を制御基準としての対地ローリング制御も行えるようになる。
【0010】請求項3の構成では、傾斜地が非常に軟弱地盤である等により、前述した第1調節手段による制御基準の補正がなされても、尚補正が必要な状況における人為補正を加えることが可能になる。これによってより緻密な傾斜地でのローリング制御を行うことができる。
【0011】ところで、第2調節手段を行うと、そのときの目標制御基準は補正制御手段による補正値に、人為操作による補正値が加わったものになっているので、その耕耘作業を終えた後の次の作業時に、その二重の補正値が現出されると都合が悪い。そこで、請求項4の構成によれば、メインキーの操作やエンジンの再始動操作といった制御開始指令が与えられると、すなわち、耕耘作業が更新された状態では、補正制御手段の補正値が加わるのみの基本制御状態に自動的に戻り、人為補正解除忘れによる不適合な状態のままで制御が開始される不都合が未然に防止されるようになる。
【0012】
【発明の効果】その結果、請求項1に記載のローリング制御装置では、平坦地に適した第1ローリング制御手段と左右傾斜地に適した第2ローリング制御手段との選択を、操縦の熟練未熟に関係なく操作簡単に行えるようにし得、かつ、自動ローリング状態かマニュアル状態かの選択スイッチの省略によるコストダウンと操作の簡略化が行えたとともに、第2ローリング制御手段が選択されると、機体の左右不等沈下等による目標姿勢の補正が自動的に行われ、より精度良く傾斜値でのローリング制御が行えるようになった。
【0013】請求項2に記載のローリング制御装置では、第1ローリング制御手段における目標姿勢の微調節や変更を操作簡単で任意に行える便利さがあり、請求項3に記載のローリング制御装置では、第2ローリング制御手段における目標姿勢の人為補正や変更を操作簡単で任意に行える便利さがある。
【0014】又、請求項4に記載のローリング制御装置では、左右傾斜地における傾斜角度の人為補正データが作業の再開に伴ってリセットされ、補正制御手段のみが作動する基本制御状態に自動的に戻るのであり、人為補正操作の戻し忘れが解消される利点がある。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図4にトラクタの後部が示され、走行機体1の後部に、リンク機構2及び昇降シリンダ4を介してロータリー耕耘装置3を駆動昇降自在に連結してある。リンク機構2は、昇降シリンダ4が連結された左右一対のリフトアーム5と、ロータリーフレーム6とを、左右のリフトロッド7,8で連結して構成されている。ロータリーフレーム6は、前後向きのローリング軸心P周りでローリング自在に機体側のヒッチ9に連結されており、一方のリフトロッド8を形成するリフトロッドシリンダ8の伸縮動によって耕耘装置3を機体に対して駆動ローリング自在に構成してある。
【0016】図4に示すように、耕耘装置3には、左右軸心Xで上下揺動自在に本体カバー10の後端に枢着される後部カバー11、及びこの後部カバー11の上下揺動量を検出するカバー角センサ12を備えるとともに、リフトロッドシリンダ8の伸縮移動量を検出する直線ポテンショメータ式のストロークセンサ13を設けてある。又、走行機体には、この走行機体自体の左右傾斜姿勢を検出する傾斜センサ(機体傾斜検出手段に相当)14を設けてあるとともに、昇降シリンダ4の上方に配置される運転シート15の側方には、コントロールボックス16が配置されている。
【0017】図1に示すように、このトラクタでは、耕耘装置3の耕深を設定された目標耕深に維持するカバー昇降制御手段A、耕耘装置3の左右傾斜姿勢を平坦地面に対する所定姿勢に維持する第1ローリング制御手段B、耕耘装置3の左右傾斜姿勢を傾斜地面に対する所定姿勢に維持する第2ローリング制御手段C、ローリング制御を切り、マニュアル操作で耕耘装置3の左右傾斜姿勢を操作する手動ローリング操作手段Dの夫々を制御装置23に備えている。又、図2に示すように、コントロールボックス16には、目標耕深を設定する耕深設定ダイヤル17と、ローリング制御の種類を選択設定するローリング切換スイッチ18、及び、水平ボタン19、右下ボタン20、左下ボタン21を備えたローリング角度調節操作具22が装備されている。
【0018】先ず、カバー昇降制御手段Aは、耕耘装置3を耕深設定ダイヤル17で設定された目標耕深に維持するべく、カバー角センサ12の検出情報に基づいて昇降シリンダ4の制御弁V1 を制御装置23で操作するものであり、自動(オート)耕深調節を行うものである。尚、耕深設定ダイヤル17は耕深値の調節と、カバー昇降制御手段Aの入切りを行う機能を有しており、図2に示すように、耕深設定ダイヤル17を「深」位置よりもさらに時計周り方向に回すことによって、自動耕深制御が切れるように調節スイッチ17sを構成してある。「深」位置から反時計周り方向では当然ながら自動耕深制御は入りである。
【0019】第1ローリング制御手段Bは、ローリング切換スイッチ18を介してモード切換手段18sを「水田」位置に操作することで現出される。この「水田」モードでは、機体が左右傾斜すると、それを打ち消す方向に耕耘装置3をローリング動させることで、耕耘装置3の左右傾斜姿勢が絶対水平となるように、制御装置23がリフトロッドシリンダ8の制御弁V2 を操作するものである。つまり、ストロークセンサ13を設けたことで、リンク機構2の寸法設定等からリフトロッドシリンダ8の伸縮移動量が判ると耕耘装置3の機体に対する相対傾斜角度が求まる機能が制御装置23に備わっている。従って、傾斜センサ14が機体の左右傾斜を検出すると、その逆方向に機体の傾斜角度と同角度だけ耕耘装置3をローリング動させるようにリフトロッドシリンダ8が駆動されるのであり、これによって耕耘装置3を水平姿勢に維持する。
【0020】又、第1ローリング制御手段Bが選択された状態では、ローリング角度調節操作具(人為操作具Raに相当)22の操作解除時点での耕耘装置3の姿勢を制御基準として第1ローリング制御手段Bが実行されるように、ローリング角度調節操作具22と第1ローリング制御手段Bを連係する第1調節手段bを備えてある。すなわち、第1ローリング制御手段Bが選択されると、前述したように耕耘装置3の左右傾斜姿勢を水平に維持するのであるが、畦際等で少し傾斜したような地面を耕耘する場合では、その僅かな傾斜に合わせた傾斜姿勢に耕耘装置3の姿勢を維持する制御が必要である。
【0021】しかして、このようなときには、図2に示す右下ボタン20又は左下ボタン21を押すとその押し続けている間はリフトロッドシリンダ8が低速で伸縮動し、押し操作を解除すると、その解除時点で現出されている耕耘装置3の左右傾斜姿勢が制御基準となるように制御装置23が機能する。すなわち、押し操作によって目標値自体を任意に変更設定できるのである。故に、耕耘装置3を目で確認して、頃合の良い傾斜姿勢(畦際地面の傾斜と耕耘装置3の傾斜が合致した状態)になったところで押し操作を解除すれば、その傾斜姿勢が新たな制御基準となって対地ローリング制御が行われるのである。そして、右下ボタン20又は左下ボタン21が操作された後で水平ボタン19を押すと、絶対水平姿勢を制御基準とする基本の状態に戻すことができるように、制御装置23が構成されている。
【0022】第2ローリング制御手段Cは、ローリング切換スイッチ18を介してモード切換手段18sを「傾斜」位置に操作することで現出される。この「傾斜」モードでは、耕耘装置3の左右傾斜姿勢が機体の左右傾斜姿勢に合致するように、傾斜センサ14の検出情報とストロークセンサ13の検出情報とに基づいてリフトロッドシリンダ8を駆動するように制御弁V2 が制御される。そして、第2ローリング制御手段Cは、傾斜センサ14の検出結果を所定時間(約5秒間)に亘って記憶する記憶手段24と、その記憶されたデータの平均値Savを演算する演算手段25とを備え、その演算された平均値Savから、予め与えられたマップデータに基づいて、傾斜センサ14による検出値の補正値Δsを求め、その補正された新たな制御基準に基づいてリフトロッドシリンダ8を駆動する補正制御手段aを備えて構成されている。
【0023】補正制御手段aの作用を説明すると、図3に示すように、左右傾斜地を走行する場合、重心移動によって傾斜下方側の車輪26が沈下し、地面の傾斜角度Gに対して機体の実傾斜角度Lは幾分大きくなり、その角度差L−Gは地面の傾斜角度によって機種毎でおおよそ決まる傾向にある。そこで、標準的な状態の圃場における地面の傾斜角度Gと角度差L−Gとの関係を、予めマップデータとして制御装置23に与えておき、検出される機体の傾斜角度から補正値Δs(=L−G)を求め、耕耘装置3の制御基準角度の補正を行うのである。機体の検出角度Gは、所定時間のサンプリングによる平均値を採用することで、制御の信頼性を高めてある。
【0024】又、第2ローリング制御手段Cが選択された状態で、ローリング角度調節操作具(人為操作具Rbに相当)22の操作解除時点での耕耘装置3の姿勢を制御基準として第2ローリング制御手段Cが実行されるように、ローリング角度調節操作具22と第2ローリング制御手段Cとを連係する第2調節手段cを備えてある。すなわち、前述したように、左右傾斜地では機体の沈下を見越した角度補正が自動的に行われるのであるが、傾斜地盤が標準以上に柔らかい又は硬いと、自動補正が行われても、尚、角度補正の必要が生じる。
【0025】そのようなときには、第1ローリング制御手段の場合と同様に、図2に示す右下ボタン20又は左下ボタン21を押すとその押し続けている間はリフトロッドシリンダ8が低速で伸縮動し、押し操作を解除すると、その解除時点で現出されている耕耘装置3の左右傾斜姿勢が制御基準となるように制御装置23が機能する。すなわち、押し操作によって目標値自体を任意に変更設定できるのである。故に、耕耘装置3を目で確認して、実際の傾斜地の状況に応じた傾斜に耕耘装置3の姿勢が合ったときに押し操作を解除すれば、その傾斜姿勢が新たな制御基準となって第2ローリング制御が行われるのである。そして、右下ボタン20又は左下ボタン21が操作された後で水平ボタン19を押すと、この場合は補正制御手段aによる角度補正のみが行われた基本状態に戻るように制御装置23が構成されている。
【0026】そして、手動ローリング操作手段Dは、ローリング切換スイッチ18を「切り」位置に操作することで現出される。この「切り」モードでは、自動ローリング制御は行われず、トラクタ3の左右姿勢は固定状態になる。そして、この状態で水平ボタン19を押すと耕耘装置3が機体と平行な姿勢(水平姿勢でも良い)に操作され、右下ボタン20又は左下ボタン21を押すと、リフトロッドシリンダ8が低速で伸縮駆動され、その押している間は耕耘装置3を右又は左に傾けるのであり、所謂マニュアル的操作が行えるようになっている。
【0027】又、このトラクタには、第2ローリング制御における人為補正状態を、メインキー27の入り操作によって解除する「デフォルト機能」が付加されている。すなわち、第2ローリング制御手段Cを、右下ボタン20又は左下ボタン21を操作して人為補正を加えた状態のまま作業終了し、機体を止めたとする。そして、再始動するべくメインキー27を入り操作すると、その時点で前回の人為補正データが消去されるのであり、その後に第2ローリング制御手段Bを選択した場合には、人為補正が加えられていない基本制御状態に戻っているのである。例えば、ローリング切換スイッチ(制御開始手段28に相当)18を一旦「傾斜」位置以外に操作すれば、上記デフォルト機能が生じるようにしておくものでも良い。又、デフォルト専用の操作具を設けても良い。
【0028】つまり、第2調節手段cの作動終了後において新たに制御開始指令(メインキー27の入り操作等)が与えられたときには、補正制御手段aのみによって求められる制御基準に基づいて第2ローリング制御手段Bが実行されるように、制御開始手段28であるメインキー27と補正制御手段aと第2調節手段cとが連係されている。
【0029】又、ローリング角度調節操作具22を利用することで、微調節モードと自己診断診モードが行えるようにしてある。すなわち、右下ボタン20を押しながらメインキー27を入り操作すると自己診断モードが、左下ボタン21を押しながらメインキー27を入り操作すると微調節モードが夫々現出されるように回路構成してある。自己診断モードでは、例えば、リフトアーム5を上限まで上昇させたときの理論値が記憶されており、実際にリフトアーム5を上限まで上昇させたときの値と理論値との差が小であれば正常であると見なし、大であるとセンサー異常や断線といった何らかの異常箇所があると見なす自己診断プログラムが機能する。そして、微調節モードは制御の初期設定を行うものであり、これら両モード機能はユーザーが行うのではなく、工場出荷時にメーカー又はディーラー側で行うものである。又、リンク機構2の手動操作モードを、例えば配線途中のコネクタの連結又は外しによって切換るように構成しても良い。
【0030】〔別実施例〕本実施例では、第1ローリング制御手段Bと第2ローリング制御手段C夫々の調節操作具Ra,Rbをローリング調節操作具22で兼用してあるが、夫々専用のスイッチを設ける構造でも良い。
【0031】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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