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発明の名称 コンバイン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−228563
公開日 平成8年(1996)9月10日
出願番号 特願平7−36392
出願日 平成7年(1995)2月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 南 龍一
要約 目的
自動水平姿勢制御時に圃場の凹凸や湿田等の条件によって機体が大きく傾斜したり沈み込み、目標高さに維持している補助刈取装置が圃場へ突っ込んで損傷することを防止する。

構成
刈取装置の後方側に設けた補助刈取装置と、高さ検出手段22,23の情報に基づいて補助刈取装置を走行機体に対して目標高さに維持する刈取昇降制御手段100と、左右傾斜角検出手段53の情報に基づいて、左右一対の走行装置1夫々の接地部位を走行機体側に接近させる下限基準モードで走行機体の左右傾斜角を設定傾斜角に維持するように、左右の接地部位を各別に昇降操作する昇降駆動手段43を作動させる走行昇降制御手段101とが設けられ、各接地部位が両方共に走行機体側に最も接近した機体最下限位置でないことを最下限位置検出手段45が検出すると、補助刈取装置の目標高さが上昇側に補正される。
特許請求の範囲
【請求項1】 刈取装置(11)が、走行機体(2)に対して昇降操作自在に支持された刈取フレーム(10)の前端部に設けられ、補助刈取装置(16)が、昇降用アクチュエータ(20)によって前記走行機体(2)に対する高さを変更自在な状態で前記刈取装置(11)の後方側に設けられ、前記補助刈取装置(16)の前記走行機体(2)に対する高さを検出する高さ検出手段(22,23)と、前記高さ検出手段(22,23)の検出情報に基づいて、前記補助刈取装置(16)を目標高さに維持するように前記昇降用アクチュエータ(20)を作動させる刈取昇降制御手段(100)と、前記走行機体(2)に対して各別に昇降操作自在な接地部位を備えた左右一対の走行装置(1)と、前記左右一対の走行装置(1)の接地部位を各別に昇降操作する昇降駆動手段(43)と、前記走行機体(2)の水平基準面に対する左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段(53)と、前記傾斜角検出手段(53)の検出情報に基づいて、前記左右一対の走行装置(1)夫々の接地部位を前記走行機体(2)側に接近させる下限基準モードで、前記走行機体(2)の左右傾斜角を設定傾斜角に維持するように前記昇降駆動手段(43)を作動させる走行昇降制御手段(101)とが設けられたコンバインであって前記左右一対の走行装置(1)夫々の接地部位が前記走行機体(2)側に最も接近した機体最下限位置であることを検出する左右一対の最下限位置検出手段(45)が設けられ、前記刈取昇降制御手段(100)は、前記左右の最下限位置検出手段(45)の検出情報に基づいて、前記左右の走行装置(1)の各接地部位が両方共に前記機体最下限位置でない場合には、前記補助刈取装置(16)の目標高さを上昇側に補正するように構成されているコンバイン。
【請求項2】 前記刈取昇降制御手段(101)は、前記補助刈取装置(16)の目標高さの上昇側への補正量を、前記左右一対の走行装置(1)の接地部位が前記機体最下限位置から上昇操作されている操作量に基づいて設定するように構成されている請求項1記載のコンバイン。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刈取装置が、走行機体に対して昇降操作自在に支持された刈取フレームの前端部に設けられ、補助刈取装置が、昇降用アクチュエータによって前記走行機体に対する高さを変更自在な状態で前記刈取装置の後方側に設けられ、前記補助刈取装置の前記走行機体に対する高さを検出する高さ検出手段と、前記高さ検出手段の検出情報に基づいて、前記補助刈取装置を目標高さに維持するように前記昇降用アクチュエータの作動を制御する刈取昇降制御手段と、前記走行機体に対して各別に昇降操作自在な接地部位を備えた左右一対の走行装置と、前記左右一対の走行装置の接地部位を各別に昇降操作する昇降駆動手段と、前記走行機体の水平基準面に対する左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、前記傾斜角検出手段の検出情報に基づいて、前記左右一対の走行装置夫々の接地部位を前記走行機体側に接近させる下限基準モードで、前記走行機体の左右傾斜角を設定傾斜角に維持するように前記昇降駆動手段を作動させる走行昇降制御手段とが設けられたコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインは、二段刈取作業、つまり、植立穀稈の穂先部分のみを刈取装置にて刈り取り、圃場に残った長い切り株を補助刈取装置にて短く刈り取る作業を行うべく、補助刈取装置の走行機体に対する高さを目標高さに維持して、補助刈取装置を地面に対して適正な刈取高さに保持させるものである(例えば、特願平5‐49776号参照)。その際、走行機体を極力地面側に接近させた状態で良好な対地刈取作業性能を確保するために、左右一対の走行装置夫々の接地部位を走行機体側に接近させる下限基準モードで、機体の左右傾斜角検出情報に基づいて左右の走行装置の接地部位を各別に昇降操作して、機体を水平姿勢等の設定姿勢に維持する自動水平姿勢制御を実行していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術によれば、圃場の凹凸や湿田等の度合いが激しい等の圃場条件が悪いときには、地面に対して走行機体が極端に傾いたり、沈む込んだりする結果、走行機体に対して目標高さになるように高さ制御されている補助刈取装置が圃場に突っ込んで損傷するおそれがあった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、自動水平姿勢制御を行っているときに、圃場の凹凸や湿田等の条件によって機体が大きく傾斜したり沈み込むような場合には、刈取高さ制御において走行機体に対する補助刈取装置の高さを通常の目標高さよりも高めに維持して、上記従来技術の欠点を解消させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるコンバインの第1の特徴構成は、前記左右一対の走行装置夫々の接地部位が前記走行機体側に最も接近した機体最下限位置であることを検出する左右一対の最下限位置検出手段が設けられ、前記刈取昇降制御手段は、前記左右の最下限位置検出手段の検出情報に基づいて、前記左右の走行装置の各接地部位が両方共に前記機体最下限位置でない場合には、前記補助刈取装置の目標高さを上昇側に補正するように構成されている点にある。
【0006】又、第2の特徴構成は、上記第1の特徴構成において、前記刈取昇降制御手段は、前記補助刈取装置の目標高さの上昇側への補正量を、前記左右一対の走行装置の接地部位が前記機体最下限位置から上昇操作されている操作量に基づいて設定するように構成されている点にある。
【0007】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、補助刈取装置を走行機体に対して目標高さに維持するように昇降用アクチュエータが作動され、且つ、左右一対の走行装置夫々の接地部位を走行機体側に接近させるようにしながら、走行機体の水平基準面に対する左右傾斜角を設定傾斜角に維持するように左右一対の走行装置が昇降駆動手段にて各別に昇降操作されている状態で、例えば圃場の凹凸や湿田等の条件によって機体が大きく傾斜したり沈み込んで、左右一対の走行装置の各接地部位が両方共に走行機体側に最も接近した機体最下限位置から機体上昇側に移動したことが検出されると、補助刈取装置の目標高さが上昇側に補正される。
【0008】又、第2の特徴構成によれば、上記第1の特徴構成において、左右一対の走行装置の接地部位が前記機体最下限位置から上昇操作されている操作量に基づいて設定した補正量で、前記補助刈取装置の目標高さが上昇側に補正される。
【0009】
【発明の効果】従って、本発明の第1の特徴構成によれば、自動水平姿勢制御を行っているときに、圃場の凹凸や湿田等の条件によって機体が大きく傾斜したり沈み込むような場合には、走行機体に対して補助刈取装置が通常の目標高さよりも高めに維持されて、補助刈取装置が圃場に突っ込んで損傷することが未然に防止できる。
【0010】又、第2の特徴構成は、上記第1の特徴構成において、左右一対の走行装置の接地部位の機体最下限位置からの上昇操作量、即ち、機体の傾斜量や沈み込み量に対応する量に基づいて補正量を設定するので、例えば、予め設定した補正量で補正するのに比べて、より適切な補正が実現でき、もって、上記第1の特徴構成の好適な手段が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図2には全稈投入型コンバインが示され、そのコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2上に脱穀装置3が搭載され、走行機体2の前部に刈取前処理装置4が昇降自在に連結されている。脱穀装置3には、機体前後軸芯周りに回転する扱胴5にて投入穀稈を扱き処理する扱室6が備えられ、その扱室6の下方に、扱き処理されてコンケーブ7から漏下する処理物から穀粒を選別する選別部8が配設されている。
【0012】前記刈取前処理装置4には、走行機体2に対して昇降操作自在に支持された刈取フレーム10が設けられ、その刈取フレーム10の前端部に、植立穀稈の穂先部を掻き込む回転リール9と、植立穀稈を刈り取るバリカン型の刈取装置11とが設けられ、更に、その後方に、刈り取られた穀稈を中央側に寄せ集めるオーガ12と、寄せ集められた穀稈を機体後部の脱穀装置3に向けて搬送する搬送コンベア13とが備えられている。
【0013】前記刈取フレーム10は、脱穀装置3の前部に横軸芯P4周りに揺動自在に枢支され、その刈取フレーム10の下部後部側に刈取昇降用の油圧シリンダ14の先端部が連係され、油圧シリンダ14の基端部は走行機体2の前部に連係されている。そして、油圧シリンダ14の駆動に基づいて刈取フレーム10が昇降され、その昇降によって前記刈取装置11の高さが変更される。又、前記横軸芯P4周りにおける刈取フレーム10の揺動角度に応じて抵抗値が変化するポテンショメータからなる第2角度センサ22が設けられ、この第2角度センサ22によって、刈取フレーム10の走行機体2に対する高さが検出される。
【0014】前記刈取フレーム10の前記刈取装置11の設置位置よりも後方側に、補助刈取装置16が、支持アーム15によって刈取フレーム10に対して昇降操作自在に取り付けられ、これにより、補助刈取装置16の刈取フレーム10に対する高さが変更自在になっている。そして、その補助刈取装置16は、脱穀装置3における脱穀処理効率を向上させるために前記刈取装置11の姿勢が植立穀稈の穂先部のみを刈り取ってそれを脱穀装置3に投入する高刈姿勢に設定された場合に、刈取フレーム10の下方に突出する作用姿勢となるように下降され、これによって、穂先部のみを刈り取った後に圃場に残る長い切り株が短く刈り取られる。一方、補助刈取装置16は、上記作用姿勢にないときは、上方側の収納高さ位置に退避させるために上昇される。
【0015】補助刈取装置16の刈取フレーム10に対する取り付け構造について説明する。図3に示すように、刈取フレーム10の一部を構成する搬送コンベア13の底板に、ブラケット17が取り付けられ、そのブラケット17によって筒状支持フレーム18が回動自在に支持されている。筒状支持フレーム18には、補助刈取装置16を支持する支持フレーム15の一部を構成する左右一対の第1支持フレーム15aが一体連結され、その左右一対の第1支持フレーム15aは、筒状支持フレーム18の回動軸芯P1周りに回動できるようになっている。更に、左右一対の第1支持フレーム15aの一部には、刈取フレーム10側に上部基端部が連係された油圧シリンダ20のアーム先端部が連係されている。第1支持フレーム15a夫々の先端部には、刈幅全域にわたるパイプフレーム19が架設連設され、そのパイプフレーム19の左右両端には、夫々、支持フレーム15の一部を構成する左右一対の第2支持フレーム15bが連結され、その第2支持フレーム15b夫々の先端部にわたって補助刈取装置16が架設されている。
【0016】上記構造において、刈取フレーム10に取り付けられた補助刈取装置16は、油圧シリンダ20の駆動によって、筒状支持フレーム18の回動軸芯P1周りに揺動駆動されて、刈取フレーム10に対して上下に昇降される。従って、油圧シリンダ20が、補助刈取装置16の昇降用アクチュエータに対応する。
【0017】補助刈取装置16が前記収納高さに上昇された状態において、補助刈取装置16が前記オーガ12の後方下方側の空スペースに有効に格納されるようにその前後傾斜姿勢を変化させるリンク機構Rが設けられている。そのリンク機構Rは、図3に示すように、先ず、補助刈取装置16の左右支持部34が、第2支持フレーム15bに夫々横軸芯P2周りに回動自在に枢支され、又、ブラケット17に固定された連結部35と、一方側の第1支持フレーム15aと第2支持フレーム15bとにわたって回動自在に架設支持された回動ロッド36に固定されたアーム37との間は、押引きロッド38によって枢支連結されている。又、第2支持フレーム15bの横側部において回動ロッド36と一体回動するアーム39と、補助刈取装置16の左右支持部34の支点後部側箇所とは、連係部材40によって連動連結されている。従って、上記補助刈取装置16の左右支持部34、連係部材40、回動ロッド36、押引きロッド38、及び、各アーム37,39によって、リンク機構Rが構成される。
【0018】上記リンク機構Rによると、補助刈取装置16の相対上昇に伴い、昇降揺動支点P1とリンク機構Rの基端側枢支点P3の偏りに起因して、補助刈取装置16の前後傾斜姿勢が相対的に下降し、補助刈取装置16は、オーガ12の後方下方側の空きスペースに有効に格納されることとなり、刈取フレーム10の下方に出っ張ることなく収納される(図3中の仮想線参照)。
【0019】図3に示すように、筒状支持フレーム18の回動軸芯P1の近傍には、その軸芯P1周りに昇降揺動する第1支持フレーム15aの揺動角を検出する第1角度センサ23が設けられている。その第1角度センサ23は、具体的には、第1支持フレーム15aと連係するようにその第1支持フレーム15aとリンク連係された入力軸23aを備え、且つ、ブラケット17に基部が取り付けられたロータリポテンショメータにて構成されている。以上より、上記第1角度センサ23によって、補助刈取装置16の刈取フレーム10に対する高さが検出され、従って、上記第1角度センサ23と前記第2角度センサ22とによって、補助刈取装置16の走行機体2に対する高さを検出する高さ検出手段が構成される。
【0020】次に、前記左右一対のクローラ走行装置1の走行機体2への取付構造を説明する。図4及び図5に示すように、走行機体2を構成する前後向き姿勢の主フレーム24の下方に横向きフレーム25を連結し、この横向きフレーム25で左右のトラックフレーム32を連結固定している。このトラックフレーム32の前後端夫々には駆動スプロケット33とテンションスプロケット28が取付固定されている。トラックフレーム32には、複数個の遊転輪体29を枢支した前後一対の可動フレーム30A,30Bを相対上下動可能に装着してある。前記遊転輪体29群の中間位置には前記トラックフレーム32に上下揺動可能に大径遊転輪体31が支承されている。
【0021】前記前後可動フレーム30A,30Bには、夫々、トラックフレーム32に上下揺動可能に枢支された前後ベルクランク41A,41Bの下端が取付けられると共に、前後ベルクランク41A,41Bが連結ロッド42で連結され、かつ、後ベルクランク41Bの上端には、前記左右一対のクローラ走行装置1の接地部位を各別に昇降操作する昇降駆動手段としての油圧式のローリング用昇降シリンダ43が連結されて、もって、前後可動フレーム30A,30Bが同一方向に同量だけ昇降され、左右一対のクローラ走行装置1が、走行機体2に対して各別に昇降操作されるように構成してある。
【0022】そして、図4に示すように、左右夫々の後ベルクランク41Bの両揺動端位置にリミットスイッチ44,45を設け、後ベルクランク41Bひいてはローリング用昇降シリンダ43が可動ストローク端に至ったかどうかを検出する。つまり、走行機体2に対して左右のクローラ走行装置1が最も離間した位置に位置するとオン作動するスイッチを上限リミットスイッチ44、最も近接した位置に位置するとオン作動するスイッチを下限リミットスイッチ45とする。従って、この左右の下限リミットスイッチ45が、前記左右一対のクローラ走行装置1夫々の接地部位が走行機体2側に最も接近した機体最下限位置であることを検出する左右一対の最下限位置検出手段を構成する。
【0023】次に、コンバインの動力伝動系について説明する。図6に示すように、エンジンEの駆動力がベルト伝動装置を介して無段式の車速変速装置47に伝えられ、この車速変速装置47の変速後の出力が、ミッションケース48を経由した後、前記クローラ走行装置1の駆動スプロケット27に伝動されるとともに、刈取クラッチ49を介して前記刈取前処理装置4に伝動されている。又、前記エンジンEの駆動力は、脱穀クラッチ50を介して、前記脱穀装置3に伝動されている。上記刈取クラッチ49及び脱穀クラッチ50は、走行機体2上の搭乗操作部に設けた刈取クラッチレバー及び脱穀クラッチレバーを作業者が手動操作することによって入り切りされる。そして、各刈取及び脱穀クラッチレバーには、図1に示すように、その入り切り操作に伴ってオンオフ作動する刈取クラッチスイッチ51及び脱穀クラッチスイッチ52が付設されている。
【0024】次に、コンバインの制御構成について説明すれば、図1に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、その制御装置Hに、前記第1角度センサ23、前記第2角度センサ22、前記刈取クラッチスイッチ51、脱穀クラッチスイッチ52、各上限及び下限リミットスイッチ44,45、及び、走行機体7の水平基準面に対する左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段としての重力式の傾斜センサー53からの各情報が入力されている。
【0025】又、図7に示すように、搭乗操作部の操作パネル上に、刈取装置11の昇降を指令する手動式の昇降スイッチ27、補助刈取装置16の昇降制御モードを自動昇降モードと昇降停止モードとに切換える手動式の昇降オートスイッチ26、走行機体2の水平基準面に対する左右傾斜角を設定する傾斜角設定器54、水平制御の作動のオンオフを選択する水平オートスイッチ55、及び、走行機体2に対する刈取前処理装置4の対地高さ即ち穀稈に対する刈取高さを設定する刈高さ設定器58が設けられ、その各スイッチ等の情報が制御装置Hに入力している。
【0026】又、上記水平制御の作動がオフ状態のときに手動で水平操作するための水平手動スイッチ59が設けられ、その水平手動スイッチ59からの操作情報が前記制御装置Hに入力し、この手動操作情報に従って、前記ローリング用昇降シリンダ43が昇降操作される。尚、この手動操作情報は、走行機体2の右を上げる右上操作、左を上げる左上操作、走行機体2を最下限位置まで下げる下げ操作、及び最上限位置まで上げる上げ操作の各情報からなる。
【0027】一方、制御装置Hからは、前記刈取昇降用の両油圧シリンダ14,20、及び、前記ローリング用昇降シリンダ43に対する駆動信号が出力されている。
【0028】前記制御装置Hを利用して、前記第1及び第2角度センサ23,22の検出情報に基づいて、前記刈取装置16を目標高さに維持するように前記油圧シリンダ20の作動を制御する刈取昇降制御手段100が構成されている。具体的には、刈取昇降制御手段100は、前記昇降オートスイッチ26によって自動昇降モードが指示されている場合に、前記第1角度センサ23及び前記第2角度センサ22の検出情報に基づいて前記補助刈取装置16を目標高さに維持する制御作動を実行し、前記昇降オートスイッチ26によって昇降停止モードが指示されたときには、補助刈取装置16を前記収納高さに上昇させる。
【0029】そして、前記刈取昇降制御手段100は、前記左右の下限リミットスイッチ45の検出情報に基づいて、前記左右のクローラ走行装置1の各接地部位が両方共に前記機体最下限位置でない場合には、前記補助刈取装置16の目標高さを上昇側に補正する。そして、この目標高さの上昇側への補正量を、左右一対のクローラ走行装置1の接地部位が前記機体最下限位置から上昇操作されている操作量に基づいて設定する。具体的には、左右のローリング用昇降シリンダ43の機体上昇側への作動量の和を1/2して補正量とする。
【0030】次に、図8に示すフローチャートに基づいて、前記制御装置Hの刈取高さ制御について説明する。先ず、刈取クラッチスイッチ51がONであるか否かを調べ、それがOFFである場合は、刈取作業が行われていないので前記補助刈取装置16を収納高さに上昇させる。一方、刈取クラッチスイッチ51がONである場合は、前記昇降オートスイッチ26がONであるか否かを調べ、それがOFF(昇降停止モード)である場合は補助刈取装置16を収納高さに上昇させる一方、昇降オートスイッチ26がON(自動昇降モード)である場合は、更に、前記刈取フレーム10の昇降角度が制御範囲内であるか否かを前記第2角度センサ22によって調べる。そして、図9に示すように、上記昇降角度が制御範囲外である(制御範囲よりも大きいか又は小さい)場合は、前記二段刈作業は行われていないので、前記補助刈取装置16を収納高さに上昇させる。
【0031】前記刈取フレーム10の昇降角度が制御範囲内である場合は、前記左右の下限リミットスイッチ45の状態を調べて、両スイッチ45が共にオフである場合には補助刈取装置16の目標高さを前記補正量(左右のローリング用昇降シリンダ43の機体上昇側への作動量の和の1/2)で上昇側に補正する一方、少なくとも片方のスイッチがオンしている場合には目標高さの補正は行わずに、前記両角度センサ23,22によって検出した補助刈取装置16の高さを上記各目標高さに維持するように制御する。例えば、図9に示すように、刈取フレーム10の昇降位置が高くて刈取フレーム10が走行機体2に対して上方側に位置しているときは、補助刈取装置16を刈取フレーム10の下方側に位置させる一方、刈取フレーム10の昇降位置が低くて刈取フレーム10が走行機体2に対して下方側に位置しているときは、補助刈取装置16を刈取フレーム10の上方側に位置させる(収納高さに近づける)ようにして、所定の対地高さに維持させる。
【0032】又、前記制御装置Hを利用して、水平オートスイッチ55によって水平制御作動オンが選択されているときに、前記傾斜センサー53の検出情報に基づいて、前記左右一対のクローラ走行装置1夫々の接地部位を走行機体2側に接近させる下限基準モードで、前記走行機体2の左右傾斜角を前記傾斜設定器54による設定傾斜角に維持するように前記ローリング用昇降シリンダ43を作動させる走行昇降制御手段101が構成されている。
【0033】すなわち、制御装置Hは、重力式傾斜センサー53の情報と傾斜設定器54の設定値との差異(すなわち偏角)を無くす方向にローリング用昇降シリンダ43を作動させることによって、走行機体2の左右傾斜角を設定傾斜角に維持するが、下限基準モードにおいては、一方のクローラ走行装置1の接地部位を最も上昇した位置へ移動させ、且つ、他方のクローラ走行装置1の接地部位を前記偏角を無くす方向に移動させるべくローリング用昇降シリンダ43を作動させる。
【0034】従って、下限基準モードにおいて前記偏角を“0”にすべく走行機体2を右に傾ける場合には、先ず右のクローラ走行装置1を下限リミット位置に向けて作動させ、下限リミットスイッチ45が作動してもまだ前記偏角が“0”にならない場合には、左のクローラ走行装置1を上限リミット位置に向けて作動させて、左右傾斜角を設定傾斜角に調節する。走行機体2を左に傾ける場合には、上記の場合と左右の関係を逆にした操作を行う。
【0035】次に、前記クローラ走行装置1の昇降制御について、図10〜図13のフローチャートに基づいて説明する。先ず、メインフロー(図10)では、水平オートスイッチ55と脱穀クラッチスイッチ52の状態を調べ、両スイッチのいずれかがオフのときは、水平手動スイッチ59の入力情報に基づく手動の姿勢変更操作を行う。一方、上記両スイッチが共にオンのときは、下限基準モードによる水平制御を行うべく、先ず前記傾斜角設定器54による設定角度の入力と、重力式傾斜センサ53による左右傾斜角の検出とを行い、その設定角度と検出角度の差つまり偏角 (+の場合には走行機体2を右に傾け、−の場合には走行機体2を左に傾けることによって、偏角をゼロにできるとする) を算出する。そして、偏角の大きさ及び符号(+),(−)によって走行機体2を右に傾けるか左に傾けるかを判断して、各フローa,b,cを実行する。
【0036】偏角が(+)の場合のフローa(図11)では、走行機体2を右に傾ける必要があるので、車高を低く設定するために右下限リミットスイッチ45がオンしていない場合は右ローリング用昇降シリンダ43を収縮させる。そして、右下限リミットスイッチ45がオンしたならば(つまり、右の走行装置1が走行機体2に対して最も上昇した位置にセット)、左の走行装置1を設定角度になるように昇降作動させる。この場合に左下限リミットスイッチ45がオンしている場合、及び左下限リミットスイッチ45と左上限リミットスイッチ44が共にオフの場合には左ローリング用昇降シリンダ43を収縮させる。この左ローリング用昇降シリンダ43の作動によって偏角がゼロになる前に左上限リミットスイッチ44がオンしたときは、左ローリング用昇降シリンダ43の作動を停止させる。
【0037】偏角が(−)の場合のフローb(図12)では、走行機体2を左に傾ける必要があり、上記フローaと左右が逆の作動を行う。
【0038】偏角の大きさがゼロ(設定角度と同一)の場合のフローe(図13)の場合では、左右のローリング用昇降シリンダ43,43を収縮作動させて左右何れかの下限リミットスイッチ45,45がオンすれば、左右の昇降シリンダ43,43の作動を停止させ、走行機体2の車高を低く設定する。
【0039】〔別実施例〕上記実施例では、補助刈取装置16の昇降用アクチュエータを油圧シリンダ20にて構成したが、これに限るものではなく、例えば、減速機構付きの電動モータでもよい。
【0040】上記実施例では、補助刈取装置16の走行機体2に対する高さを検出する高さ検出手段22,23を、2つの角度センサ22,23にて構成したが、これに限るものではなく、1つの角度センサで構成してもよい。又、角度センサの具体構成も実施例のロータリーポテンショメータに限らない。
【0041】上記実施例では、左右一対の走行装置1をクローラ走行装置で構成したが、これに限るものではなく、例えば、車輪式の走行装置でもよい。
【0042】上記実施例では、昇降駆動手段43を油圧式のシリンダにて構成したが、これに限るものではなく、例えば、減速機構付きの電動モータでもよい。
【0043】上記実施例では、傾斜角検出手段53を重力式の傾斜センサにて構成したが、これに限るものではなく、他の種々の傾斜角検出センサーが使用できる。
【0044】上記実施例では、最下限位置検出手段を、オンオフ式に作動するリミットスイッチ45にて構成したが、これに限るものではなく、例えば、走行装置1の接地部位の昇降量に比例して出力が変化するポテンショメータを備えて、その出力値が所定値になったときを機体最下限位置として検出するものでもよい。
【0045】上記実施例では、刈取昇降制御手段101が、補助刈取装置16の目標高さの上昇側への補正量を、左右一対の走行装置1の接地部位が前記機体最下限位置から上昇操作されている操作量に基づいて設定するようにしたが、これに限るものではない。例えば、予め設定した値を補正量としてもよく、又、走行装置1の接地部位の上昇操作量に基づく場合も、上記実施例のように、左右のローリング用昇降シリンダ43の機体上昇側への作動量の和の1/2を補正量として設定するものに限るない。ローリング用昇降シリンダ43の作動量以外の他の機体上昇量検出手段サー等の情報に基づくものでもよい。
【0046】上記実施例では、コンバインを全稈投入式コンバインに構成したものを示したが、これに限るものではなく、全稈投入式以外の他のコンバインでもよい。
【0047】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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