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発明の名称 移植機の苗横送り装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−51818
公開日 平成8年(1996)2月27日
出願番号 特願平6−190668
出願日 平成6年(1994)8月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
発明者 島隅 和夫 / 蔵野 淳次 / 福高 恭史 / 西尾 基 / 野坂 健吉 / 福本 仁志
要約 目的
苗受けトレイを徐々に傾動させるようにして、土付苗の欠株を防止する。

構成
一定方向に進行する環状体60を縦向きに配置し、この環状体60の外周部に、土付苗Bを受け止める多数の苗受けトレイ65を当該環状体60の進行方向と交差する方向に揺動自在となるように列設し、前記環状体60の側方に、同環状体60とともに進行する各苗受けトレイ65の下面に当接してその姿勢を保持するガイドレール75,76を設け、このガイドレール75,76に、各苗受けトレイ65を水平に保持する直線部75a,76aとこの水平状態から傾斜状態に傾動させる段差部75b,76bとが形成されている移植機の苗横送り装置において、前記ガイドレール75,76の段差部75b,76bを、前記環状体60の進行方向に向かうに従って苗受けトレイ65の傾動側へ徐々に変位するように傾斜させる。
特許請求の範囲
【請求項1】 一定方向に進行する環状体(60)を縦向きに配置し、この環状体(60)の外周部に、土付苗(B)を受け止める多数の苗受けトレイ(65)を当該環状体(60)の進行方向と交差する方向に揺動自在となるように列設し、前記環状体(60)の側方に、同環状体(60)とともに進行する各苗受けトレイ(65)の下面に当接してその姿勢を保持するガイドレール(75)(76)を設け、このガイドレール(75)(76)に、各苗受けトレイ(65)を水平に保持する直線部(75a)(76a)とこの水平状態から傾斜状態に傾動させる段差部(75b)(76b)とが形成されている移植機の苗横送り装置において、前記ガイドレール(75)(76)の段差部(75b)(76b)が、前記環状体(60)の進行方向に向かうに従って苗受けトレイ(65)の傾動側へ徐々に変位するように傾斜されていることを特徴とする移植機の苗横送り装置。
【請求項2】 ガイドレール(75)(76)は、苗受けトレイ(65)の一端側に摺接する第一のガイドレール(75)と、苗受けトレイ(65)の他端側に摺接する第二のガイドレール(76)とからなり、第一のガイドレール(75)の段差部(75b)が環状体(60)の進行方向に向かうに従って徐々に下方へ変位するように傾斜されているとともに、この段差部(75b)に沿って苗受けトレイ(65)が傾動するようその他端側を上方へ押し上げるべく、第二のガイドレール(76)の段差部(76b)が環状体(60)の進行方向に向かうに従って徐々に上方へ変位するように傾斜されている請求項1に記載の移植機の苗横送り装置。
【請求項3】 各苗受けトレイ(65)の上面に、同トレイ(65)の傾動時にその傾斜方向へ移動して土付苗(B)を滑り落とす押出部材(69)が設けられている請求項1又は2に記載の移植機の苗横送り装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行しながら土付苗を畝に順次移植していく移植機の苗横送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、野菜等の土付苗(ポット苗)を移植する畑地用の移植機では、苗トレイに装填されている横一列の土付苗を苗押出機構で一気に押し出して苗横送り装置に供給し、この苗横送り装置から土付苗を畝に対して上下動自在に突き刺さる植付筒に一つずつ供給し、この植付筒によって当該土付苗を畝に順次移植していくようにしている。
【0003】従来、上記苗横送り装置は、一定方向に進行するエンドレスチェーンを縦向きに配置し、このチェーンの外周部に、土付苗を受け止める多数の苗受けトレイをチェーンの進行方向と交差する方向に揺動自在となるように列設し、チェーンの側方に、これとともに進行する各苗受けトレイの下面に当接してその姿勢を保持するガイドレールを設けることによって構成され、このガイドレールには、各苗受けトレイを水平に保持する直線部と、この水平状態から傾斜状態に傾動させる段差部とが形成されている(例えば、特願平5−48267号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の苗横送り装置では、苗受けトレイの一端側を支持するガイドレールを配置し、苗受けトレイとチェーンとの枢支部に設けた巻きバネによって当該トレイを傾動側に付勢してガイドレールに摺接させている。従って、ガイドレールは土付苗の押出位置においては直線部によって各苗受けトレイを巻きバネの付勢力に抗して水平に保持しているが、各苗受けトレイが植付筒の上方に至るとガイドレールの段差部に落ち込んで当該苗受けトレイが巻きバネの付勢力によって傾動するようになっている。
【0005】しかし、従来では、ガイドレールの途中を切り欠くことによって段差部が構成されていて、苗受けトレイがガイドレールの段差部に落ち込むときの傾動が急激過ぎるため、トレイ傾動時に土付苗の向きが変化して植付筒へ適切に供給できなかったり、トレイ傾動時の振動によって土付苗が崩壊したりすることがあり、このことが欠株発生の原因となっていた。
【0006】また、従来では、巻きバネの付勢力のみによって苗受けトレイを傾動させていたので、巻きバネに土が噛み込むとその付勢力が弱まり、当該トレイを確実に傾動できないことがあった。本発明は、このような実情に鑑み、苗受けトレイを徐々に傾動させるようにして、土付苗の欠株を防止することを目的とする。
【0007】また、本発明は、かかる苗受けトレイの漸次の傾動をバネ力に依存せずに確実に行えるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明は、一定方向に進行する環状体を縦向きに配置し、この環状体の外周部に、土付苗を受け止める多数の苗受けトレイを当該環状体の進行方向と交差する方向に揺動自在となるように列設し、前記環状体の側方に、同環状体とともに進行する各苗受けトレイの下面に当接してその姿勢を保持するガイドレールを設け、このガイドレールに、各苗受けトレイを水平に保持する直線部とこの水平状態から傾斜状態に傾動させる段差部とが形成されている移植機の苗横送り装置において、前記ガイドレールの段差部が前記環状体の進行方向に向かうに従って苗受けトレイの傾動側へ徐々に変位するように傾斜されていることを特徴とする。
【0009】この場合、後述の理由により、ガイドレールを、苗受けトレイの一端側に摺接する第一のガイドレールと、苗受けトレイの他端側に摺接する第二のガイドレールとから構成し、第一のガイドレールの段差部を環状体の進行方向に向かうに従って徐々に下方へ変位するように傾斜させるとともに、この段差部に沿って苗受けトレイが傾動するようその他端側を上方へ押し上げるべく、第二のガイドレールの段差部を環状体の進行方向に向かうに従って徐々に上方へ変位するように傾斜させることが好ましい。
【0010】また、各苗受けトレイの上面に、同トレイの傾動時にその傾斜方向に移動して土付苗を滑り落とす押出部材を設けることが好ましい。
【0011】
【作用】本発明では、ガイドレール75,76の段差部75b,76bを環状体60の進行方向に向かうに従って苗受けトレイ65の傾動側へ徐々に変位するように傾斜させているので、苗受けトレイ65が環状体60とともに進行する際にそのガイドレール75,76の段差部75b,76bが苗受けトレイ65を徐々に傾動させる。
【0012】また、請求項2に記載の発明では、苗受けトレイ65の他端側に摺接する第二のガイドレール76の段差部76bが同トレイ65の他端側を押し上げるので、同トレイ65の枢着部に土が付着していても、苗受けトレイ65が確実に傾動される。一方、上記のように苗受けトレイ65を徐々に傾動させた場合、土付苗Bがその摩擦抵抗によって苗受けトレイ65から滑り落ち難くなることもありうる。
【0013】請求項3に記載の発明は、かかる不都合を解消するものであり、苗受けトレイ65の上面に設けた押出部材69が同トレイ65の傾動時にその傾斜方向に移動して土付苗Bを滑り落とすので、苗受けトレイ65が徐々に傾動しても、土付苗Bが確実に植付筒42へ落とされる。
【0014】
【実施例】図1〜図10は、本発明の第一実施例を示している。図6〜図10において、野菜移植機10は、走行車体11の後部に操縦ハンドル12を有する歩行型であって、マルチフィルム13で被覆された畝14を跨いでその長手方向に走行するようになっている。
【0015】上記走行車体11は、その前部の架台15上にエンジン16が搭載され、左右に予備苗箱乗せ台17を有するボンネット18で覆われており、架台15の後部にミッションケース19が固定され、その入力部とエンジン16の出力部とは巻掛伝動体20で連動されている。ミッションケース19内からの動力は車輪伝動軸21と、作業部22を駆動するためのPTO軸23とで取り出すようになっており、車輪伝動軸21の左右端には軸心回りに上下揺動する伝動ケース24を介して左右の駆動輪25を支持して、伝動ケース24内の巻掛伝動体により駆動輪25を駆動可能にしている。駆動輪25は畝14間の溝26を転動する。
【0016】走行車体11の主フレーム27は角パイプ等で平面視及び側面視において略L字形状に形成され、その前部が下向きに曲がっていてエンジン16を取り付けた架台15の一側部に固定されており、後部が左右他方側に曲がっていて操縦ハンドル12の取付部28とされている。尚、主フレーム27の中途部は走行車体11の左右一側のみに配置されている。
【0017】移植作業部22は、苗箱装置31、植付装置32、マルチ穿孔装置33等を有し、ミッションケース19等の固定側に支持されている動力受入軸34の軸心回りに上下方向に揺動する可動フレーム35に備えられている。なお、可動フレーム35の後部に設けた鎮圧ローラ(又は覆土ローラ)36は、調整杆37を介して可動フレーム35との間の距離を調整自在にしており、畝14からの可動フレーム35の高さを調整可能にしている。
【0018】また、可動フレーム35には苗箱装置31、植付装置32等への動力伝達のための巻掛伝動体38を有する伝動ケース39を備え、巻掛伝動体38はPTO軸23に連動されている。植付装置32は、図8に示すように、可動フレーム35に吊持リンク40を介して平行リンク41により上下方向に揺動自在に支持されており、平行リンク41の先端にくちばし筒形の開閉自在な植付筒42が備えられ、巻掛伝動体38に連動するクランク体43によるクランク運動で上下動自在とされている。
【0019】マルチ穿孔装置33は植付筒42の前方に備えられており、プロパンガスボンベ44のガスを燃料とするガスバーナを有し、畝14に被せられたマルチフィルム13を畝長手方向等間隔にガスバーナで焼却して孔を形成する。この孔に、植付筒42が突入して畝14に土付苗Bを移植するようになっている。また、走行車体11の前部には、左右一対の前輪45が備えられると共に、畝肩倣いローラ46が装着されている。
【0020】移植作業部22における苗箱装置31は、苗箱縦送り機構47と、苗押出機構48とを備えているとともに、本発明の実施例に係る苗横送り装置49を備えている。この苗箱装置31は、可動フレーム35上に前後一対の取付フレーム52や支持フレーム53を介して搭載されている。この苗箱装置31に使用される苗箱54は樹脂製で可撓性を有し、縦横に多数配列したポット部55を背面に突出して備え、このポット部55の有底部には苗押出機構48による押出口(図示せず)が形成されている。各ポット部55には土付苗Bが育苗されており、ポット部55間には縦横に間隙が形成されている。
【0021】苗箱装置31には上部に苗箱54の挿入口56が形成されており、この挿入口56から挿入された苗箱54は、苗箱縦送り機構47により縦方向に1ピッチずつ間欠的に送られ、下部に形成された取出口57から取り出されるようになっている。なお、取出口57は主フレーム27と駆動輪25との間に位置しており、使用後の空の苗箱54は移植機10の側方に排出される。
【0022】また、苗箱縦送り機構47によって苗箱54が縦方向に1ピッチ送られた後、苗箱54の横一列の土付苗Bは、苗押出機構48により苗箱54から一斉に押し出されて苗横送り装置49に受け渡されるようになっている。そして、受け渡された複数の土付苗Bが苗横送り装置49によってすべて送られた後、再び苗箱54を1ピッチ縦送りし、上記と同様の動作を繰り返す。
【0023】前記苗横送り装置49は、図1〜図5に示すように、一定方向に進行する無端ループ状の環状体60を縦向きに備えている。この環状体60は、図示実施例ではエンドレスチェーンで構成しているが、無端ベルトであってもよい。この環状体60は、支持フレーム53に支軸61を介して回転自在に取付けられた駆動スプロケット62及び従動スプロケット63に巻回されている。駆動スプロケット62には、PTO軸23からの駆動動力が、伝動ケース39等からなる図示の動力伝達機構64を介して伝達され、所定回転角ずつ間欠駆動されるようになっており、これによって環状体60は1ピッチずつ間欠送りされる。
【0024】環状体60の外周には、エンドレス状に配置された多数の苗受けトレイ65が傾動自在に連結されている。すなわち、多数の苗受けトレイ65は、環状体60の外周の周方向に並列されており、それぞれが左右方向(環状体60進行方向と直交する方向)に傾動自在に連結されている。なお、苗受けトレイ65の形状は断面形状が略コ字状とされているが、断面L字状などとすることもできる。
【0025】各苗受けトレイ65の底部には連結片66が下方に突設されており、この連結片66の先端部が、環状体60に固定されたブラケット67に前後方向の連結軸68を介して枢結されている。各苗受けトレイ65の底部には、苗受けトレイ65に載置される土付苗Bの載置位置を設定する位置設定姿勢69aと、土付苗Bを苗受けトレイから滑落させるべく押し出す押出姿勢69bとに姿勢変更自在に押出部材69が設けられている。
【0026】この押出部材69は、苗受けトレイ65の底部に形成された左右に延びる長孔70に左右方向移動自在に装着されており、押出部材69が最右端に位置するときが位置設定姿勢69aとされ、押出部材69が最左端に位置するときが押出姿勢69bとされている。位置設定姿勢69aの押出部材69の先端部は図2又は図5に示すように苗受けトレイ65の左右方向略中央に位置しており、土付苗Bが連結片66の上方に位置するように設定される。
【0027】押出部材69は、苗受けトレイ65底部の上面側に位置する苗当接部71と、下面側に位置する下方突出部72とを備えている。苗当接部71は、苗受けトレイ65の底部上面に摺接されるとともに、土付苗Bのブロック土bの縁部に当接して苗受けトレイ65上での土付苗Bの左右方向位置を設定する。突出部72には、後述する第一レール77が回行方向摺動自在に係合される係合溝73と、この係合溝73の右側で下方に突出する延出部74とが形成されている。
【0028】また、苗横送り装置49は、環状体60とともに進行する各苗受けトレイ65の下面に当接してその姿勢を保持する左右一対のガイドレール75,76が設けられている。この左右一対のガイドレール75,76は、環状体60の全周に沿うようその左右両側方に環状に配置され、外周部において苗受けトレイ65の底部に摺接して苗受けトレイ65の姿勢を規制する。
【0029】この一対のガイドレール75,76は、苗受けトレイ65と環状体60との連結部の左右両側方にそれぞれ設けられており、支持フレーム53にそれぞれ固定されている。両ガイドレール75,76はそれぞれ、苗受けトレイ65の底部に、環状体60への連結部の前後で摺接されるので、これにより苗受けトレイ65の姿勢は一様に規制され、環状体60の往行行程(環状体60の上半部)において苗受けトレイ65が略水平姿勢に規制されながら搬送されかつ所要位置で強制的に傾動されることとなる。
【0030】すなわち、苗箱54の横一列の土付苗Bが苗押出機構48により押し出されて対応する各苗受けトレイ65に受け渡される範囲においては、両ガイドレール75,76は同高さでかつ水平状の直線部75a,76aとされており、これら直線部75a,76aに摺接される苗受けトレイ65は略水平姿勢に強制的に規制されながら搬送される。
【0031】そして、搬送方向の所要位置、すなわち植付筒42の上方位置では、左側のガイドレール75は段差部75bを介して若干低く、右側のガイドレール76は段差部76bを介して若干高くされており、植付筒42の上方まで搬送された苗受けトレイ65は、これらガイドレール75,76の段差部75b,76bのカム作用によって植付筒42側(左側)が下向きになるように強制的に傾動される。
【0032】また、これらの段差部75b,76bは、苗受けトレイ65が1ピッチ分移送される間に、ほぼ水平姿勢から徐々に所定角度まで傾動するように傾斜状に形成されている。すなわち、苗受けトレイ65の一端側(左側)に摺接するガイドレール75の段差部75aは、環状体60の進行方向に向かうに従って徐々に下方へ変位するように傾斜されているとともに、この段差部75bに沿って苗受けトレイ65が傾動するようその他端側(右側)を上方へ押し上げるべく、他端側(右側)に摺接するガイドレール76の段差部76bは、環状体60の進行方向に向かうに従って徐々に上方へ変位するように傾斜されている。
【0033】従って、苗受けトレイ65は傾斜状の段差部75b,76bに沿って徐々に傾動するため、当該傾動時にトレイ65上の土付苗Bが跳ねたりすることがなく、植付装置32への土付苗Bの供給を円滑に行える。左側のガイドレール75は、図示実施例では1本の無端ループ状に構成しているが、略U字状の2つのレールを互いに逆向きに対向配置してループ状に構成することもできる。また、環状体60の下半部においてはガイドレール75を省略することもできる。
【0034】また、右側のガイドレール76は、略U字状の第一レール77と、略U字状の第二レール78との開脚側を合わせてなり、第一レール77の終端部77bと第二レール78の始端部78a、及び、第二レール78の終端部78bと第一レール77の始端部77bがそれぞれ接近されており、全体として環状の右側ガイドレール76を構成している。
【0035】第一レール77の始端部77aは、環状下半部の中途に位置しており、上下反転された苗受けトレイ65の押出部材69を押出姿勢69bから位置設定姿勢69aに復帰させるカム部77cを備え、このカム部77cは先端に向かうに従って環状体60よりに傾斜しいる。従って、苗受けトレイ65の押出部材69は、環状体60の復行行程(下半側)において、移送されるにしたがって第一レール77のカム部77cにより位置設定姿勢69aに徐々に復帰され、第一レール77が押出部材69の突出部72に形成した係合溝73に係合される。
【0036】なお、本実施例では、復行行程の苗受けトレイ65を傾斜させたまま移送しており、このため、押出部材69を押出姿勢69bから位置設定姿勢69aに復帰させると図5に示すように押出部材69が若干下方に移動するので、これに対応して第一レール77のカム部77cは図4に示すように搬送方向に向かって右方かつ下方に傾斜させている。
【0037】また、第一レール77の上半側には直線部76aが形成されている。かかる直線部76a上を移送される苗受けトレイ65の押出部材69は、その係合溝73に直線部76aが係合されて、押出部材69を位置設定姿勢69aに保持している。また、苗受けトレイ65の反傾動側は押出部材69を介して右側ガイドレール76(第一レール77)の直線部76aに摺接される。
【0038】第一レール77の終端部77bは上方に屈曲されて前記段差部76bを構成しており、所要位置で苗受けトレイ65が傾動したときには、第一レール77と押出部材69との係合が解除される。第二レール78は、第一レール77よりも若干右方に離れて配置されており、第二レール78の始端部78aは下方に屈曲されて前記段差部76bを構成している。そして、苗受けトレイ65の右側部が第二レール78によって強制的に押し上げられて傾動された姿勢に規制される。
【0039】所要位置で傾動された苗受けトレイ65の押出部材69は、図2に示す作動手段80によって位置設定姿勢69aから押出姿勢69bへと強制的に姿勢変更され、苗受けトレイ65上の土付苗Bが確実に植付筒42へと供給される。この作動手段80は、支持フレーム53側に連結された揺動アーム81と、苗受けトレイ65が1ピッチ移送される毎に揺動アーム81を一回往復動させる駆動機構とを備えている。
【0040】揺動アーム81は、その基端部が支持フレーム53側に枢結され、先端側が左右に揺動自在とされており、先端部にはピン83が突出されている。そして、苗受けトレイ65が所要位置で傾動されたときに、苗受けトレイ65下方で揺動アーム81を揺動させ、押出部材69の延出部74をピン83により押すことにより、押出部材69を強制的に押出姿勢69bへと姿勢変更させる。
【0041】駆動機構82は、例えば、各苗受けトレイ65が所要位置で傾斜したことを検出する検出センサ84と、この検出センサ84からの検出信号を受信したときに作動するシリンダ85とから構成できる。検出センサ84としては、リミットスイッチ、近接スイッチや角度センサ等を採用できる。シリンダ85は、図2に示すように、電磁式や油圧式等のものを採用できる。
【0042】また、駆動機構82を、苗横送り装置49の送り動作と同期させて揺動アーム81を駆動するようPTO軸23からの動力を伝達する伝達機構によって駆動させることもできる。なお、前後ガイドレール75,76は、図示実施例では棒状材により構成しているが、板状材により構成することもできる。
【0043】本実施例によれば、苗受けトレイ65の姿勢制御を、環状体60への連結部の前後にそれぞれ配置した前後ガイドレール75,76により行うものであるから、苗受けトレイ65を所要位置で確実に所定角度だけ傾斜させることができ、苗受けトレイ65から植付筒42への土付苗Bの正常供給の安定性を向上することができる。
【0044】また、苗受けトレイ65が直線部75a,76a上を摺動して略水平姿勢で搬送されるときには、保持手段79(直線部76a)によって押出部材69を位置設定姿勢69aに姿勢保持することにより、土付苗Bを苗受けトレイ65上の最適な位置に一様に載置することができるとともに、この押出部材69が押出姿勢69bに姿勢変更することが防止されて不慮に土付苗Bが押し出されることを防止することができる。
【0045】さらに、苗受けトレイ65が所要位置で傾動したときには、作動手段80によって押出部材69が押出姿勢69bに強制的に姿勢変更されるので、この押出部材69によって苗受けトレイ65に載置された土付苗Bを強制的に滑り落とすことができ、植付装置32への供給不良の発生を防止することができる。図11及び図12は本発明の第二実施例を示している。
【0046】この実施例では、苗受けトレイ65の姿勢制御は、傾動側(左側)に設けたガイドレール75と、苗受けトレイ65を左側が下方に傾斜するように付勢する巻きバネ86とによって行われ、この巻きバネ86は、連結軸68にコイル部が套嵌され、一端がブラケット67にかつ他端が連結片66にそれぞれ係合されている。従って、苗受けトレイ65を徐々に傾動させるための傾斜部75bは左側のガイドレール75のみに形成されている。
【0047】押出部材69の突出部72と連結片66との間には、当該押出部材69を傾動側(図11の左側)へ付勢する引っ張りバネ87が設けられ、このバネ87が押出部材72の作動手段80として作用する。本実施例における右側のガイドレール76は、第一実施例の第一レール77のだけから構成され、終端部77bが左側のガイドレール75の段差部75bに相当する位置に設けられているとともに、始端部77aに第一実施例と同様のカム部77cを備える。
【0048】従って、苗受けトレイ65がガイドレール75の直線部75aを進行しているときは、突出部72は右側のガイドレール76の直線部76aに掛止されており(図11(a))、その後、苗受けトレイ65がガイドレール75の段差部75aに至ると突出部72が右側のガイドレール76から解除されて巻きバネ86の付勢力によって押出部材69が押出位置69bとなる。
【0049】そして、苗受けトレイ65が反転して復行方向に進行する際に、突出部72が右側のガイドレール76の始端部77aに引っ掛かり、押出部材69は当該ガイドレール76のカム部77cにより巻きバネ86の付勢力に抗して位置設定姿勢69aに復帰する。図13及び図14は本発明の第三実施例を示している。
【0050】この実施例では、前記押出部材69は設けられていないが、ガイドレール75,76は左右一対設けられている。このうち、右側のガイドレール76には、環状体60の進行方向に向かうに従って徐々に上方へ変位するように傾斜されている段差部76bが設けられており、この段差部76bは、苗受けトレイ65が左側のガイドレール75の段差部75bに沿って傾動する際にその他端側(右側)を上方へ押し上げるものである。
【0051】なお、この場合、苗受けトレイ65の枢着部に同トレイ65を反傾動方向(図14の右側が下がる方向)に付勢する巻きバネを設け、同トレイ65の反傾動側を右側のガイドレール76のみに摺接させるようにすれば、左側のガイドレール75を省略することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ガイドレール75,76の段差部75b,76bが苗受けトレイ65を徐々に傾動させるので、トレイ傾動時に土付苗Bの向きが変化したりその時の振動によって土付苗Bが崩壊するのを回避でき、苗受けトレイ65の傾動に伴う土付苗Bの欠株を防止することができる。
【0053】また、請求項2に記載の発明によれば、第二のガイドレール76の段差部76bが苗受けトレイ65の他端側を押し上げるので、同トレイ65の枢着部に土が付着していても苗受けトレイ65を確実に傾動でき、土付苗Bの植付筒42への供給をより確実に行える。更に、請求項3に記載の発明によれば、押出部材69が苗受けトレイ65の傾動時にその傾動方向に移動して土付苗Bを滑り落とすので、苗受けトレイ65が徐々に傾動されるにも拘らず、土付苗Bを植付筒42へ確実に供給することができる。




 

 


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