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発明の名称 脱穀装置の選別風供給装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−37914
公開日 平成8年(1996)2月13日
出願番号 特願平6−175058
出願日 平成6年(1994)7月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 河瀬 宗之 / 宮内 直
要約 目的


構成
揺動選別装置とほぼ同幅のケーシング9を揺動選別装置の前方に配設し、ケーシング9内に遠心ファン10を、その回転軸芯をケーシング9の幅方向に沿わせた状態で、ケーシング9の横一側に偏らせて配設し、遠心ファン10の駆動回転に伴ってケーシング9内に空気を取り入れるための空気取入れ口12を、ケーシング9の遠心ファン10側の側壁17に形成し、空気取入れ口12から取り入れた空気をケーシング9の幅方向に拡散させる拡散空間Sを、ケーシング9内に形成し、その拡散した空気を揺動選別装置に向けて送出するための空気送出口14を、ケーシング9の後部にほぼ全幅にわたって形成してある。
特許請求の範囲
【請求項1】 揺動選別装置(6)とほぼ同幅のケーシング(9)を前記揺動選別装置(6)の前方に配設し、前記ケーシング(9)内に遠心ファン(10)を、その回転軸芯を前記ケーシング(9)の幅方向に沿わせた状態で、前記ケーシング(9)の横一側に偏らせて配設し、前記遠心ファン(10)の駆動回転に伴って前記ケーシング(9)内に空気を取り入れるための空気取入れ口(12)を、前記ケーシング(9)の前記遠心ファン(10)側の側壁(17)に形成し、前記空気取入れ口(12)から取り入れた空気を前記ケーシング(9)の幅方向に拡散させる拡散空間(S)を、前記ケーシング(9)内に形成し、その拡散した空気を前記揺動選別装置(6)に向けて送出するための空気送出口(14)を、前記ケーシング(9)の後部にほぼ全幅にわたって形成してある脱穀装置の選別風供給装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱穀装置の選別風供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の脱穀装置の選別風供給装置は、揺動選別装置とほぼ同幅のケーシングを前記揺動選別装置の前方に配設し、長尺平板状の羽根を回転軸の周りに放射状に設けて成るファンを、その回転軸芯を前記ケーシングの幅方向に沿わせた状態で前記ケーシング内に配設し、前記遠心ファンの駆動回転に伴って前記ケーシング内に空気を取り入れるための空気取入れ口を、前記ケーシングの両側壁に形成し、空気取入れ口から取り入れた空気を前記揺動選別装置に向けて送出するための空気送出口を、前記ケーシングの後部にほぼ全幅にわたって形成して構成してあった〔例えば実開平6‐38452号公報〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれば、長尺平板状の羽根を回転軸の周りに放射状に設けて前記ファンを構成してあったために、ファンの送風能力を上げて選別精度を向上させるには、羽根を大径にするとともに、ファンの駆動部を大出力のものにするしかなかった。
【0004】しかしながら、このように羽根を大径するとともに、ファンの駆動部を大出力のものにすると、消費される動力が大きくなって運転コストが増大し、また騒音が大きくなって作業環境が悪化する虞れがある。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、運転コストの増大や作業環境の悪化を招くことなく風による選別精度を向上させることができる脱穀装置の選別風供給装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、揺動選別装置とほぼ同幅のケーシングを前記揺動選別装置の前方に配設し、前記ケーシング内に遠心ファンを、その回転軸芯を前記ケーシングの幅方向に沿わせた状態で、前記ケーシングの横一側に偏らせて配設し、前記遠心ファンの駆動回転に伴って前記ケーシング内に空気を取り入れるための空気取入れ口を、前記ケーシングの前記遠心ファン側の側壁に形成し、前記空気取入れ口から取り入れた空気を前記ケーシングの幅方向に拡散させる拡散空間を、前記ケーシング内に形成し、その拡散した空気を前記揺動選別装置に向けて送出するための空気送出口を、前記ケーシングの後部にほぼ全幅にわたって形成してあることにある。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、遠心ファンの駆動回転に伴って、ケーシングの側壁の空気取入れ口から空気を取り込み、拡散空間内でケーシングの幅方向に拡散させて、空気送出口から揺動選別装置の全幅にわたる部位に向けて送出する。
【0008】前記遠心ファンは、長尺平板状の羽根を回転軸の周りに放射状に設けて構成したファンよりも、小さな動力で効率よく送風できて送風能力が非常に優れているから、従来のように、ファンを大径化するとともにファンの駆動部を大出力のものにしなくても送風能力を上げることができ、しかも騒音を小さく抑えることができる。
【0009】
【発明の効果】従って、ファンを大径化しファンの駆動部を大出力のものにしなくても送風能力を上げることができ、しかも騒音を小さく抑えることができるから、運転コストの増大や作業環境の悪化を招くことなく風による選別精度を向上させることができる脱穀装置の選別風供給装置を提供することができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1に、コンバインに装備する脱穀装置を示している。この脱穀装置は、コンバインの機体前部に装備した刈取前処理部で刈り取られた穀稈を、フィードチェーンFCで後方に搬送される途中で扱処理するように、上部に前後軸心周りに回転駆動される扱胴1を軸支した扱室2を設けて脱穀部3を構成するとともに、扱胴1の下方に張設された受網4から漏下してくる処理物を選別処理する選別部5を配設した構造となっている。前記選別部5は、揺動選別装置6と、この揺動選別装置6に選別風を送る選別風供給装置としての唐箕7とからなるとともに、選別部5の下方には、回収部8を設けている。
【0011】前記揺動選別装置6には、扱室2から漏下した処理物を、開度調節自在なチャフシーブ19で受け止めて揺動移送しながら粗選別を行う粗選別部15を設け、この粗選別部15から漏下した選別処理物を揺動移送しながら穀粒と二番物とに選別する精選別部16を設けてある。
【0012】前記唐箕7について説明すると、図1,図2に示すように、揺動選別装置6とほぼ同幅の円筒状のケーシング9を、揺動選別装置6の前方で脱穀装置のケースに連設し、前記ケーシング9内に遠心ファン10を、その回転軸芯10aをケーシング9の幅方向に沿わせた状態で、ケーシング9の右横一側に偏らせて配設し、遠心ファン10の駆動回転に伴ってケーシング9内に空気を取り入れるための空気取入れ口12を、ケーシング9の右側壁に相当する右外側板17に形成し、前記空気取入れ口12から取り入れた空気をケーシング9の幅方向に拡散させる拡散空間Sを、ケーシング9内に形成し、その拡散した空気を揺動選別装置6に向けて送出するための空気送出口14を、ケーシング9の後部にほぼ全幅にわたって上向きに形成してある。
【0013】前記遠心ファン10はエンジンから駆動力を得て駆動回転するもので、エンジンとの間に設けたベルト式無段変速装置21により風量を無段階に調節可能に構成してある。遠心ファン10の回転軸10aは一対の左右の外側板18,17間に架設してあり、その長手方向中央部を図2,図4に示すように、ケーシング9の底部から立設した扇形の支持部材26によってベアリングBを介して支持して回転軸10aの撓みを防止してある。
【0014】前記右外側板17にはケーシング9内に入った空気を遠心ファン10に導くための円錐形のカバー31を、遠心ファン10に対向するようにして連設してある。この円錐形のカバー31の小径側の外側端部は、図3に示すように四角形状に開口形成して、右外側板17から外方側に少し突出させてあり、この四角形状の開口部で前記空気取入れ口12を構成してある。
【0015】前記円錐形のカバー31の四角形状の開口端部には、遠心ファン10の回転軸10aを支持する横フレーム13を設けてあり、前記空気取入れ口12を、横フレーム13から上方の上側空気取入れ口12aと、下方の下側空気取入れ口12bとで構成してある。
【0016】前記ケーシング9の周壁の選別風巻き込み側の遊端部には、唐箕7からの選別風を精選別部16の長手方向に沿う方向に案内する案内板27を連設してある。また選別風の風路上で前記案内板27の下方には、選別風を一番物回収部8aの流し板28の近傍に向かう風と、精選別部16のグレンシーブ29の近傍に向かう風とに分配可能な風向板30を設けてある。
【0017】上記構成によれば、遠心ファン10の駆動回転に伴って、ケーシング9の側壁の空気取入れ口12から空気を取り込み、その空気を拡散空間S内でケーシング9の幅方向に拡散させて、空気送出口14から揺動選別装置6の全幅にわたる部位に向けて送出する。
【0018】〔別実施例〕前記遠心ファン10をケーシング9の左横一側に偏らせて配設し、空気取入れ口12を、ケーシング9の左側壁に相当する左外側板18に形成してもよい。
【0019】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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