発明の名称 |
コンバインの穀粒搬送装置 |
|
発行国 |
日本国特許庁(JP) |
公報種別 |
公開特許公報(A) |
公開番号 |
特開平8−37911 |
公開日 |
平成8年(1996)2月13日 |
出願番号 |
特願平6−183154 |
出願日 |
平成6年(1994)8月4日 |
代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修
|
発明者 |
柏野 信三 |
要約 |
目的 脱穀装置からの穀粒を揚穀装置を介して揚上搬送するとともに、その揚場搬送されて来た穀粒を水平姿勢のスクリューコンベアを介してグレンタンクに排出するコンバインの穀粒搬送装置において、穀粒を傷付けずにタンクの端から端まで搬送して満杯に詰められるようにする。
構成 スクリューコンベア7を、グレンタンク3の一端から他端に亘って設けるとともに、スクリューコンベア7の外筒7aに形成される排出口8を、スクリューコンベア7の搬送上手側から下手側に向かうに従って順次横向きから下向きに変更される螺旋状に形成してある。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 脱穀装置(2)からの穀粒を揚穀装置(6)を介して揚上搬送するとともに、その揚上搬送されて来た穀粒を水平姿勢のスクリューコンベア(7)を介してグレンタンク(3)に排出するコンバインの穀粒搬送装置において、前記スクリューコンベア(7)を、グレンタンク(3)の一端から他端に亘って設けるとともに、スクリューコンベア(7)の外筒(7a)に形成される排出口(8)を、スクリューコンベア(7)の搬送上手側から下手側に向かうに従って順次横向きから下向きに変更される螺旋状に形成してあるコンバインの穀粒搬送装置。
|
発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、脱穀装置からの穀粒を揚穀装置を介して揚上搬送するとともに、その揚上搬送されて来た穀粒を水平姿勢のスクリューコンベアを介してグレンタンクに排出するコンバインの穀粒搬送装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、コンバインの穀粒搬送装置は、本出願人が先に出願した特願平6‐94653号、本発明の図面、図6に示すように、脱穀装置2から揚穀装置6を介して揚上搬送されて来た穀粒を水平姿勢のスクリューコンベア07を介してグレンタンク3の左右中央に搬送して下向き開口の排出口より下方に排出するようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】タンク内が満杯近くになると、山形に積もった穀粒が、穀粒の安息角、つまり、自然に形成された傾斜面に沿って穀粒が流下できなくなる角度によって、穀粒がタンクの両サイドに流れず、排出口で詰まりが発生して、穀粒の脱ぷや損傷が発生する不都合があった。 【0004】そこで、上記欠点を解消する手段として、グレンタンクの上部に、前記スクリューコンベアからの穀粒をタンクの両サイドに搬送する補助スクリューコンベアを設けることが考えられるが、斯かる場合には、補助スクリューコンベアや、それに対する伝動装置などによりコストアップを招く不都合がある。 【0005】本発明は、コストアップを招くことなくスクリューコンベアからの穀粒を脱ぷや損傷を伴うことなくタンクの両サイドに搬送して、満杯に詰めることができるようにすることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の特徴構成は、スクリューコンベアを、グレンタンクの一端から他端に亘って設けるとともに、スクリューコンベアの外筒に形成される排出口を、スクリューコンベアの搬送上手側から下手側に向かうに従って順次横向きから下向きに変更される螺旋状に形成してある。 【0007】 【作用】図5に示すように、スクリューコンベア7の外筒7bに形成された排出口8は平面から見ると斜めに形成されることとなるので、タンク内が満杯近くになると、搬送上手側から山盛りになって行き、そして、穀粒の安息角によって穀粒が流れ難くなると、スクリューコンベアの穀粒は、順次搬送下手側に搬送されて行くこととなり、タンクの端まで穀粒が詰め込まれることとなる。 【0008】 【発明の効果】上記構成の結果、スクリューコンベアをグレンタンクの一端から他端に亘って設けるとともに、スクリューコンベアの外筒に形成される排出口を螺旋状に形成する、といったコストアップを招くことがない簡単な構造で、穀粒を傷付けずにタンクの端まで満杯に詰め込むことができる。 【0009】 【実施例】図1及び図2に示すように、刈取前処理装置1の後方に、刈取前処理装置1からの穀稈を全稈投入して脱穀および選別処理する軸流型の脱穀装置2を設け、脱穀装置2からの1番物を回収するグレンタンク3を脱穀装置2の右側に並設し、グレンタンク3の前方に搭乗運転部4を設け、グレンタンク3から穀粒を排出するアンローダ5の縦スクリューコンベア5aの回転軸芯P周りでグレンタンク3を揺動開放操作自在に取付け、脱穀装置2からの1番物をグレンタンク3に揚上搬送する揚穀装置としてのバケットコンベア6を脱穀装置2とグレンタンク3の間に配置するとともに、バケットコンベア6からの穀粒をグレンタンク3に供給する水平姿勢のスクリューコンベア7をグレンタンク3内に設けて、全稈投入式の軸流型コンバインを構成してある。 【0010】図2に示すように、前記スクリューコンベア7は、螺旋翼7aと外筒7bからなり、グレンタンク3の一端から他端に亘って設けてあり、その外筒7bの外周部に、スクリューコンベア7の搬送上手側から下手側に向かうに従って順次横向きから下向きに変更される螺旋状の排出口8が形成されている。 【0011】上記構造によれば、図5に示すように、スクリューコンベア7の外筒7bに形成された排出口8が平面から見ると斜めに形成されるので、搬送上手側から順次穀粒が山盛りになって行くこととなる。 【0012】〔別実施例〕揚穀装置としては、スクリューコンベアであっても良い。 【0013】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
|
|