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発明の名称 コンバイン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−37910
公開日 平成8年(1996)2月13日
出願番号 特願平6−176356
出願日 平成6年(1994)7月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 高原 一浩 / 林 繁樹 / 竹内 由明 / 上田 末蔵 / 富永 俊夫
要約 目的
層厚検出情報に基づく揺動選別板の漏下開度の調節及びこれに対応した選別風量の調節により、揺動選別板での漏下処理物量に対して適切な送風量を維持しながら、同時に、層厚検出手段の故障等のために適正な層厚検出情報が得られない場合において、適正な漏下開度及び選別風量の調節を可能にする。

構成
揺動選別板上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段S1の層厚検出情報に基づいて、層厚が目標層厚になるように揺動選別板の漏下開度を変更調節し、且つ、揺動選別板の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように選別風の送風手段を変更調節する選別制御手段100が、層厚検出情報が所定範囲内の値でないときは、層厚検出手段S1に代えて、脱穀装置への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手段S5の情報に基づいて揺動選別板の漏下開度を変更調節する。
特許請求の範囲
【請求項1】 脱穀後の処理物を選別する揺動選別板(19)と、選別風を送風する送風手段(18)と、前記揺動選別板(19)上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段(S1)と、前記層厚検出手段(S1)の情報に基づいて前記層厚が目標層厚になるように前記揺動選別板(19)の漏下開度を変更調節し、且つ、その揺動選別板(19)の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように前記送風手段(18)の送風量を変更調節する選別制御手段(100)とが設けられたコンバインであって、脱穀装置への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手段(S5)が設けられ、前記選別制御手段(100)は、前記層厚検出手段(S1)の検出値が所定範囲内の値でないときは、前記層厚検出手段(S1)に代えて前記穀稈供給量検出手段(S5)の情報に基づいて前記揺動選別板(19)の漏下開度を変更調節するように構成されているコンバイン。
【請求項2】 前記穀稈供給量検出手段(S5)が、車速を検出する車速検出手段(S5)にて構成されている請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】 前記車速検出手段(S5)によって検出される車速が設定上限車速を超えない状態で、負荷検出手段(S6,H)によって検出されるエンジン(E)の負荷が目標負荷範囲に維持されように、走行用の無段変速装置(12)を変速操作する車速制御手段(200)が設けられている請求項2記載のコンバイン。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱穀後の処理物を選別する揺動選別板と、選別風を送風する送風手段と、前記揺動選別板上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段と、前記層厚検出手段の情報に基づいて前記層厚が目標層厚になるように前記揺動選別板の漏下開度を変更調節し、且つ、その揺動選別板の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように前記送風手段の送風量を変更調節する選別制御手段とが設けられたコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインにおいては、接触式の層厚センサ等の層厚検出手段による揺動選別板上の処理物の層厚検出情報に基づいて、例えば揺動選別板の漏下開度変更調節用の操作量を設定してその操作量で揺動選別板の漏下開度を変更調節するとともに、変更調節された揺動選別板の漏下開度に対応した目標送風量になるように送風手段の送風量を変更調節することにより、例えば、選別風の送風量を処理物の層厚検出情報に基づいて直接設定した場合に、揺動選別板から漏下する処理物量に対して必ずしも適切な送風量に調節されない状態が発生するおそれを回避していた。即ち、揺動選別板の漏下開度で決まる漏下処理物量に対して選別風量が少なすぎる場合における回収穀粒への藁屑等の混入増加や、漏下処理物量に対して選別風量が多すぎる場合における機外放出による穀粒損失の増加等の不具合を極力防止するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術では、層厚センサ等の層厚検出手段が断線等のために故障したり、外乱等のために誤検出したり、あるいは、センサが取り付けられていない等に起因して適正な層厚検出情報が得られない状態で、その層厚検出情報に基づいてチャフ開度調節を行うと、適正な選別作動がなされず、前述の回収穀粒への藁屑等の混入増加や機外放出による穀粒損失の増加等の不具合を発生させるおそれがあった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、層厚検出情報に基づいて変更調節される揺動選別板の漏下開度に対応させて選別風の送風量を調節することで、揺動選別板での漏下処理物量に対して適切な送風量を維持しながら、同時に、層厚検出手段の故障等のために適正な層厚検出情報が得られない場合においても、チャフ開度調節従ってこれに対応した送風量調節を適正に行って、選別作動における前記従来技術の不具合を解消させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のコンバインは、脱穀後の処理物を選別する揺動選別板と、選別風を送風する送風手段と、前記揺動選別板上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段と、前記層厚検出手段の情報に基づいて前記層厚が目標層厚になるように前記揺動選別板の漏下開度を変更調節し、且つ、その揺動選別板の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように前記送風手段の送風量を変更調節する選別制御手段とが設けられたコンバインであって、その第1の特徴構成は、脱穀装置への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手段が設けられ、前記選別制御手段は、前記層厚検出手段の検出値が所定範囲内の値でないときは、前記層厚検出手段に代えて前記穀稈供給量検出手段の情報に基づいて前記揺動選別板の漏下開度を変更調節するように構成されている点にある。
【0006】第2の特徴構成は、前記穀稈供給量検出手段が、車速を検出する車速検出手段にて構成されている点にある。
【0007】第3の特徴構成は、前記車速検出手段によって検出される車速が設定上限車速を超えない状態で、負荷検出手段によって検出されるエンジンの負荷が目標負荷範囲に維持されように、走行用の無段変速装置を変速操作する車速制御手段が設けられている点にある。
【0008】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、揺動選別板上の処理物の層厚が目標層厚になるように揺動選別板の漏下開度が層厚検出情報に基づいて変更調節され、且つ、選別風の送風量が上記揺動選別板の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように変更調節されているときに、層厚検出情報が所定範囲内の値でなくなると、その層厚検出情報に代えて脱穀装置への穀稈供給量検出情報に基づいて、例えば穀稈供給量が多いほど揺動選別板の漏下開度を大きくするように、揺動選別板の漏下開度が変更調節され、且つ、選別風の送風量が上記揺動選別板の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように変更調節される。
【0009】又、第2の特徴構成によれば、上記第1の特徴構成において、層厚検出情報に基づいて揺動選別板の漏下開度が変更調節され、且つ、上記揺動選別板の漏下開度に対応して選別風の送風量が変更調節されているときに、層厚検出情報が所定範囲内の値でなくなると、その層厚検出情報に代えて車速検出情報に基づいて、例えば車速が速いほど揺動選別板の漏下開度を大きくするように、揺動選別板の漏下開度が変更調節され、且つ、選別風の送風量が上記揺動選別板の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように変更調節される。
【0010】又、第3の特徴構成によれば、上記第2の特徴構成において、エンジン負荷が目標負荷範囲よりも大きくなると減速操作される一方、目標負荷範囲よりも小さくなると、車速が設定上限車速を超えない状態で増速操作されて、エンジン負荷が目標負荷範囲に維持されるように車速制御される。
【0011】
【発明の効果】本発明の第1の特徴構成によれば、層厚検出情報に基づいて変更調節される揺動選別板の漏下開度に対応させて選別風の送風量を調節することで、揺動選別板での漏下処理物量に対して適切な送風量を維持しながら、同時に、層厚検出手段の故障や外乱等のために適正な層厚検出情報が得られない場合においては、その層厚検出情報に代えて脱穀装置への穀稈供給量に基づいて、揺動選別板の漏下開度調節従ってこれに対応した送風量調節を適正に行うことができ、もって、選別作動における前記従来技術の不具合を解消させて、コンバインの安全性及び信頼性を向上させることができるに至った。
【0012】又、第2の特徴構成によれば、上記穀稈供給量を車速によって検出するので、例えば、扱室Aに供給搬送される刈取穀稈のわら厚さをフィードチェーン16に設けたポテンショメータ等の稈厚センサによって検出した稈厚情報と、フィードチェーン16の搬送速度情報とから穀稈供給量を求めるものでは装置構成が複雑になる欠点があるのに比べて、より簡素な構成で穀稈供給量を検出することができ、もって、上記第1の特徴構成を実施する際の好適な手段が得られる。
【0013】又、第3の特徴構成によれば、穀稈供給量の検出用に設けた車速検出手段を、車速制御において兼用使用して、車速が適正上限値よりも速くなることを的確に防止することができ、もって、上記第2の特徴構成を実施する際の好適な手段が得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明をコンバインの脱穀装置に適用した場合の実施例を図面に基づいて説明する。図2〜図4に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1、脱穀装置2、操縦部3、刈取部4等を備える。
【0015】刈取部4には、分草具5、植立穀稈を引き起こす引き起こし装置6、引き起こされた穀稈の株元を切断する刈り刃7、及び、刈取穀稈を係止搬送して機体後方側の脱穀装置2のフィードチェーン16に渡す縦搬送装置9等が順次並ぶ状態で設けられている。尚、縦搬送装置9の始端部には、刈取穀稈の有無を検出するために、刈取穀稈が有るときにオンし、無いときにオフするスイッチからなる株元センサS4が設けられている。
【0016】脱穀装置2は、図4に示すように、扱胴15を収納する扱室A、刈取部4から供給される穀稈を扱室Aに供給搬送するフィードチェーン16、排塵用の横断流ファン17、脱穀後の処理物を選別するための選別装置Bを備える。選別装置Bは、脱穀後の処理物を選別する揺動選別板19、選別風を送風する送風手段としてのトウミ18、選別後の処理物を回収するための一番物回収部(以下、一番口という)20及び二番物回収部(以下、二番口という)21を備えている。
【0017】フィードチェーン16にて扱室Aに供給搬送される穀稈は扱胴15の回転により脱穀される。扱室Aの下部には受網22が設けられ、脱穀後の処理物のうち単粒化した穀粒は受網22から揺動選別板19に漏下する。受網22から漏下できなかった処理物は受網22の後端部より揺動選別板19に落下する。
【0018】揺動選別板19は、トウミ18の上方に位置するグレンパン23、その後方に位置するチャフシーブ24、その下方に位置するグレンシーブ25等からなり、一定周期の揺動により脱穀後の処理物を後方に移送しながら比重選別する。一番口20及び二番口21は、それぞれスクリューコンベアを備え、チャフシーブ24及びグレンシーブ25から漏下した穀粒は一番口20から回収されてタンク等に貯溜される。チャフシーブ24の後端やグレンシーブ25の後端から落下した穀粒と藁屑との混合物は、二番口21で回収されてから、所定の2番還元時間(例えば、3秒程度)の後に揺動選別板19に還元される。
【0019】チャフシーブ24は、図5に示すように、複数の板状部材24aが所定間隔毎に前後方向に並設されたものである。各板状部材24aは左右軸芯周りに回動自在に左右の側板に枢着され、下端部がリンク24bにて枢支連結されている。従って、リンク24bを前後方向に移動操作すると、各板状部材24aが同時に回動し、各板状部材24aの隣接間隔tが変化する。この間隔tが揺動選別板19における漏下開度(以下、チャフ開度という)に相当し、このチャフ開度の変更は、シーブモータM1を正逆方向に回転駆動することによって行われる。そのシーブモータM1の回転動作はギヤ式の連係機構26、揺動アーム27、ワイヤ28によってリンク24bの前後移動動作に変換されて、上記の如くチャフ開度が変更される。尚、揺動アーム27の回動角度からチャフ開度を検出するポテンショメータ式のチャフ開度センサS2が設けられている。
【0020】トウミ18の送風量の変更は、トウミ18の回転数を変えることによって行われる。つまり、その回転数を大きくするほど、選別風の送風量が多くなる。トウミ回転数の変更は、後述の割りプーリ式のベルト変速装置8(図3参照)をトウミモータM2によって変速操作することによって行われる。尚、トウミ18の回転軸18aには、トウミ18の出力回転数を検出するトウミ回転数センサS3が設けられている。
【0021】上記揺動選別板19の構成において、シーブモータM1を駆動してチャフ開度を大きくするほど、チャフシーブ24において下方側に漏下する穀粒量が増加して、選別装置Bの処理能力が大きくなる。このとき、一番口20にて回収される穀粒に藁屑が混入するのを防止するために、チャフ開度の増加に応じてトウミ送風量が多くなるつまりトウミ回転数を大きくするようにトウミモータM2を駆動する。
【0022】又、図6に示すように、チャフシーブ24上の選別処理物(穀粒等)の層厚を検出する層厚センサS1が設けられている。層厚センサS1は、横軸芯周りに揺動自在に垂下された板状部材T1,T2と、その板状部材T1,T2の後方(処理物の搬送方向)への回動角度Iを抵抗値に変換するポテンショメータPMからなる。処理物の層厚が小さいときは板状部材T1が処理物に接当して後方へ回動し、層厚が大きくなると板状部材T2が処理物に接当して後方へ回動するように構成されている。
【0023】上記構成により、選別処理物の量が多くなってその層厚が厚くなるほどセンサバーT1,T2の回動角度Iが大きくなるので、ポテンショメータPMの抵抗値から処理物の層厚を検出することができる。従って、揺動選別板19(実際はチャフシーブ24)上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段が、上記層厚センサS1によって構成されることになる。
【0024】動力伝達系は図3に示すように構成されている。エンジンEから出力される回転駆動力は、脱穀クラッチ10を介して脱穀装置2に伝達されると共に、走行クラッチ11及び静油圧トランスミッション等を用いた車速変速用の油圧式の無段変速装置12を介して、左右一対のクローラ走行装置1のミッションケース13に伝達され、刈取部4には、ミッションケース13から刈取クラッチ14を介して動力が伝達される。脱穀装置2に伝達された回転駆動力は、割りプーリ式のベルト変速装置8にて変速されてから、トウミ18に供給される。又、図示しないが、前記扱胴15、フィードチェーン16、揺動選別板19等の駆動力としても伝動される。エンジンEには、その出力回転数を検出するエンジン回転数センサS6が設けられ、ミッションケース13には、クローラ走行装置1への駆動軸の回転数を検出して車速を検出する車速検出手段としての車速センサS5が設けられ、脱穀装置2が動作中か否かを検出するために、脱穀クラッチ10の入切状態を検出する脱穀スイッチSW1が設けられている。
【0025】図1に示すように、マイクロコンピュータ等で構成される制御手段Hが設けられ、この制御手段Hには、前述の層厚センサS1、チャフ開度センサS2、トウミ回転数センサS3、株元センサS4、車速センサS5、エンジン回転数センサS6、及び、脱穀スイッチSW1からの各検出情報が入力されている。又、前記操縦部3の操縦パネルには、作物条件を麦、稲、濡れの3条件の中から選択して切り換える作物切換スイッチSW2と、トウミ調節ボリュームVRとが設けられ、これらの情報も制御手段Hに入力されている。尚、上記センサ等からの入力情報は、A/D変換されて0〜255の8ビットデジタルデータになる。一方、制御手段Hからは、前述のシーブモータM1、及び、トウミモータM2に対する各駆動信号が出力されている。
【0026】前記制御手段Hを利用して、前記層厚センサS1の情報に基づいて、前記処理物の層厚が目標層厚になるように前記揺動選別板19の漏下開度を変更調節し、且つ、その揺動選別板19の漏下開度に対応して設定された目標送風量になるように、前記トウミ18の送風量を変更調節する選別制御手段100が構成されている。ところで、脱穀装置2(つまり扱室A)への穀稈供給量は、刈取速度が速くなるほど多くなり、車速と比例関係にあることから、脱穀装置2への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手段が、前記車速センサS5にて構成される。そして、前記選別制御手段100は、前記層厚センサS1の検出値が所定範囲内の値でないときは、その層厚センサS1に代えて前記車速センサS5の情報(穀稈供給量検出情報)に基づいて前記揺動選別板19の漏下開度を変更調節するように構成されている。つまり、図15に示す車速感応型制御を行う。尚、層厚センサS1の検出値が所定範囲内の値でない状態とは、例えば、配線が断線しているか、あるいは、層厚センサS1が取り付けられていない等のために検出値が0Vあるいは電源電圧に相当する値のときを意味する。
【0027】又、前記エンジン回転数センサS6と制御手段Hを利用して、エンジンEの負荷(エンジン負荷)Lを検出する負荷検出手段S6,Hが構成される。つまり、刈取・脱穀作業中において、エンジンEに対する負荷の増大に応じてエンジン回転数が低下するので、エンジン回転数の低下量からエンジン負荷を求める。具体的には、車速が0.1m/s未満のときのエンジン回転数の最大値を基準回転数Rとして記憶しておき、その基準回転数Rと現在のエンジン回転数rとの差R−rをエンジン負荷Lとして算出する。そして、前記制御手段Hを利用して、前記車速センサS5によって検出される車速が設定上限車速を超えない状態で、負荷検出手段S6,Hによって検出されるエンジンEの負荷が目標負荷範囲に維持されように、前記走行用の無段変速装置12を変速操作する車速制御手段200が構成されている。尚、上記設定上限車速は、例えば、それまでの検出車速の上限値として記憶される車速上限値V1と、上限車速設定ボリュームVR1(図1)から入力される補助車速上限値V2とに基づいて設定される。
【0028】前記漏下開度及び送風量調節は、所定制御周期(前述の2番還元時間に相当する3秒)で行われるとともに、前記処理物の層厚が目標層厚から設定値以上外れた場合、又は、処理物の層厚が設定率以上の変化率で変化する場合には、前記所定制御周期よりも短い制御周期、すなわち、基本的に連続制御とみなせる周期(後述のように、250ms)で行われる。具体的には、図27(イ)に示すように、目標層厚s0からの層厚検出値の偏差が大小2段階の設定値のうちの大側の設定値s2以上のとき(図の左側部分)、及び、上記層厚の偏差が大側の設定値s2と小側の設定値s1との間にあってその変化率が設定率Δs以上のとき(図の右側部分)に、上記短い制御周期での制御を行う。尚、図27(ロ)には、上記(イ)に示す漏下開度調節を行う前後のチャフ開度の変化を例示する。
【0029】前記制御手段Hは、前記開度調節制御において、前記層厚センサS1の層厚検出値及びその変化率に基づいて決定した操作量で前記シーブモータM1を作動させて、前記チャフ開度の変更調節を行うように構成されている。尚、後述のように、上記シーブモータM1の作動量に応じてトウミモータM2も作動される。具体的には、制御手段Hは、上記操作量をファジィ推論に基づいて予め求めた操作量データを数値テーブルとして記憶して、その操作量データに基づいて即ち上記数値テーブル内のデータを選択して前記操作量を決定するとともに、そのファジィ推論において、揺動選別板19における漏下開度の大小に対応して設定した2つの制御規則(2つの数値テーブル)のうちの1つを、前記チャフ開度に基づいて選択して、前記操作量データを求めるように構成されている。そして、制御手段Hは、上記決定した操作量からチャフ開度及びトウミ回転数の目標値を求め、各目標値とチャフ開度センサS2又はトウミ回転数センサS3の検出値との偏差をゼロにするように制御する。
【0030】前記ファジィ推論における制御規則について説明する。図24に示すファジィマップの配列要素として、処理物の層厚目標値(後述のシーブ目標値)に対する層厚検出値の偏差であるシーブ偏差と、所定時間内での層厚検出値の変化量であるシーブ変化量(従って、これが層厚検出値の変化率に対応する)とを求める。ここで、層厚検出値が層厚目標値よりも大きければシーブ偏差は正の値になり、逆であれば、負の値になる。又、層厚検出値が増加傾向にあればシーブ変化量は正の値になり、減少傾向にあれば負の値になる。次に、チャフ開度が所定開度(例えば19mm)よりも小さい場合には、2つ用意されているファジィマップのうちの主マップ(図24(イ))を選択し、所定開度よりも大きい場合には、補助マップ(図24(ロ))を選択して、上記シーブ偏差及びシーブ変化量を前件部のファジィ変数とするファジィ推論により、チャフ開度の操作量即ちシーブモータM1に対する出力を求める。
【0031】つまり、シーブ偏差及びシーブ変化量のメンバーシップ関数が、図23(イ)及び(ロ)に示され、又、図24に示すルールの後件部のファジィ変数であるチャフ開度に対する操作量のメンバーシップ関数が、図23(ハ)に示すように、離散的なシングルトンの集合として表される。そして、シーブ偏差及びシーブ変化量の各メンバーシップ関数に対するグレード(適合度ともいう)に応じて、図24の各マップに示す25個のルールのうちの1個又は複数のルールからの出力が得られ、適合するルールから得られる出力にシーブ偏差又はシーブ変化量のグレードの小さい方の値を掛けた値がそのルールから得られる出力となる。複数のルールから複数の出力が得られる場合はそれらの平均値が最終的な出力になる。尚、上記出力も正負の8ビットデジタル値で表され、正の値はチャフ開度を大きくする方向に操作することを表し、負の値はチャフ開度を小さくする方向に操作することを表す。
【0032】上記制御ルール(図24)からも判るように、チャフ開度が所定開度よりも小さい場合に選択される主マップ(図24(イ))では、チャフ開度が所定開度よりも大きい場合に選択される補助マップ(図24(ロ))に比べて、チャフ開度の操作量が大きくなる。特に、シーブ偏差及びシーブ変化量が共に大きい条件において、チャフ開度の操作量が大きくなるように設定されている。これにより、揺動選別板19における漏下開度が小さいときの方が、揺動選別板19における漏下開度が大きいときよりも、層厚センサS1の層厚検出値及びその変化率に基づいて決定する操作量を大きくするように構成されることになる。
【0033】次に、図7〜図22及び図28に示すフローチャートに基づいて、制御手段Hによる脱穀制御、及び車速制御の流れを説明する。脱穀制御(図7)では、先ず、初期設定処理を行った後、層厚センサS1による層厚検出データの処理を行うシーブ検出処理と、共通データの設定処理を行う。そして、脱穀スイッチSW1がオフ状態のときは、各種制御用のフラグやカウンタをクリアしてから、センサ類や各部の異常を調べる自己診断処理を行う。一方、脱穀スイッチSW1がオフ状態からオン状態に変化して脱穀作業が開始されると、所定の制御周期(250ms)ごとに脱穀制御処理を行い、その後、上記自己診断処理を行う。
【0034】初期設定処理(図8)では、メモリー(EEPROM)内に記憶されているチャフシーブ24の全開位置及び全閉位置のデータが正常かどうかを調べる。正常であれば、それに基づいてチャフ開度調節の上限位置を上記データの全開位置よりも少し閉じ側の位置として、又、下限位置を上記データの全閉位置よりも少し開き側の位置としてそれぞれ設定する。さらに、その上限位置と下限位置の差が所定値(適正開度量)よりも大きいときだけ、上限位置を下限位置にその所定値(適正開度量)を加えた位置として再設定する。一方、メモリー(EEPROM)内のチャフシーブ24の全開位置及び全閉位置のデータが正常でなければ(例えば、共に0)、異常として処理する。
【0035】シーブ検出処理(図9〜図11)では、層厚センサS1の検出値を所定周期(5ms)でサンプリングし、その最小値及び最大値検出用の処理時間(125msに設定)の最初のときだけ上記サンプリングデータを最小値及び最大値データとして記憶する。以後、順次サンプリングする層厚センサS1の検出値が最小値データよりも小さいときにはその検出値で最小値データを更新し、検出値が最大値データよりも大きいときにはその検出値で最大値データを更新する処理を、上記処理時間(125ms)が経過するまで続ける。上記処理時間(125ms)が経過すると、最小値及び最大値データの平均値を求めるとともに、1つ前の処理時間での平均値との和Wを求める。そして、上記処理を2回行うと(つまり250ms経過後)、各処理時点での層厚データ、即ち、最新のシーブ検出値、250ms前のシーブ検出値、及び、500ms前のシーブ検出値を夫々記憶するためにメモリー内に設けた250msデータ(2)、250msデータ(1)及び250msデータ(0)について、250msデータ(2)及び250msデータ(1)の記憶内容を、夫々250msデータ(1)及び250msデータ(0)に移すとともに、上記求めた和Wの1/2つまり最新のシーブ検出値を250msデータ(2)に記憶させる。
【0036】次に、シーブ偏差を、予め設定されているシーブ目標値と最新のシーブ検出値(上記250msデータ(2)の内容)との差として求め、シーブ微分値(変化量)を、500ms前のシーブ検出値(上記250msデータ(0)の内容)と最新のシーブ検出値(上記250msデータ(2)の内容)との差として求める。尚、上記シーブ目標値は、後述の麦及び稲の各作物切換条件について異なる値が設定される。そして、前述のように(図26参照)、シーブ偏差が大小2段階に設定された設定値のうちの大側の設定値以上のとき、及び、シーブ偏差が大側の設定値と小側の設定値との間にあってシーブ微分値が設定値(設定率に対応)以上のときには、原則として3秒間隔で行う脱穀制御処理を連続して(実際には、制御周期250msで)実行することを許可する連続制御許可フラグをオンする。一方、上記以外のときは、連続制御許可フラグをオフする。
【0037】次に、最新のシーブ検出値(上記250msデータ(2)の内容)を5段階のシーブ値、つまり検出値が小さい方から順番に、0,1,2,3,4のランクに分ける。そして、上記ランク分けしたシーブ値が、以前のシーブ値を記憶しているメモリー内のシーブ値データと異なる状態が、250msの制御周期で連続して5回(つまり、少なくとも250ms×4=1秒以上)続いた場合だけ、新たに求めたシーブ値で上記シーブ値データを更新する。
【0038】共通データ設定処理(図12)では、前記トウミ調節ボリュームVRの検出値が、その検出データを記憶するメモリー内のトウミボリュームデータの値から不感帯幅を超えて変化したときだけ、その検出値がトウミボリュームデータ内の値として更新される。次に、前記作物切換スイッチSW2の状態を調べて、麦、稲、及び濡れの各切換位置に応じて、モード(mode)値を夫々0、1、2とし、更に、麦及び稲モード時において、前記シーブ値が0及び1のときに、後述のように開度設定用に使用するシーブ値0用及びシーブ値1用のチャフ最低開度を夫々設定する。
【0039】脱穀制御処理(図13)では、先ず、モード(mode)値より作物条件を判断し、濡れモードのときはヌレモード制御(図14)を実行する。一方、麦及び稲モードのときは、株元センサS4の状態及び前記シーブ値の内容に応じて、以下のように、層厚センサS1が故障の場合に車速に応じてチャフ開度及びトウミ風力を調節する車速感応型制御(図15)と、ファジィルールに基づいてチャフ開度調節を行うファジィ制御(図16及び図17)のいずれかを実行する。そして、上記各制御において設定された調節作動量で、実際にシーブモータM1及びトウミモータM2を作動させるチャフ出力処理及びトウミ出力処理を行う。
【0040】つまり、麦及び稲モード時に、株元センサS4がオン状態のときは、それがオフからオンに変化後所定時間(6秒)経過すると、6秒フラグをセットする(尚、この6秒フラグは株元センサS4がオフ状態になるとリセットされる)一方、株元センサS4がオフ状態のときは、それがオンからオフに変化後に、前記シーブ値が0の状態が8秒継続したときにだけ8秒フラグをセットする(尚、この8秒フラグは株元センサS4がオン状態になるとリセットされる)。次に、層厚センサS1の検出値が正常であるか否かを調べて、例えば、断線等のために検出値が0Vあるいは電源電圧に相当する値である等から、層厚センサS1の故障が判断されると、車速感応型制御を行う。層厚センサS1が正常であれば、所定の制御周期(3秒)が経過したとき、及び、制御周期(3秒)は経過していないが前記連続制御許可フラグがオンしているときに、ファジィ制御を行う。
【0041】ヌレモード制御(図14)では、チャフ開度の目標値を全開位置に設定し、前記トウミボリュームデータに基づいてトウミ回転数を算出する。つまり、トウミ調節ボリュームVRが標準位置のときにトウミ回転数が標準回転数(例えば、1300rpm)になり、トウミ調節ボリュームVRが標準位置から強側又は弱側に回されるに従って、トウミ回転数が上記標準回転数から大側又は小側に変更される。そして、その算出したトウミ回転数がトウミ最小回転数(例えば、1000rpm)より小さいときはその最小回転数をトウミ目標回転数とし、トウミ最大回転数(例えば、1500rpm)より大きいときはその最大回転数をトウミ目標回転数とし、上記トウミ最小回転数とトウミ最大回転数の間のときは算出したトウミ回転数をトウミ目標回転数とする。
【0042】車速感応型制御(図15)では、先ず、車速を、例えば、0〜0.35m/s,0.35〜0.55m/s,0.55〜0.75m/s,0.75〜0.95m/s,0.95m/s〜の5段階に分け、その車速の各段階に対して予め用意した車速対チャフ開度の算出マップに基づいて、図26に示すように、麦、稲モード別にチャフ開度目標値を求める。そして、後述のトウミ回転数設定処理(図18及び図19)により、チャフ開度に対応してトウミ18の目標送風量を設定すべく、上記チャフ開度目標値に基づいてトウミ目標回転数を算出する。
【0043】ファジィ制御(図16及び図17)では、ファジィマップの配列要素として、シーブ目標値に対するシーブ検出値(上記250msデータ(2)の内容)の偏差であるシーブ偏差と、500ms前のシーブ検出値(上記250msデータ(0)の内容)に対する最新のシーブ検出値(上記250msデータ(2)の内容)の変化量であるシーブ変化量とを求める。次に、前述のように、現在のチャフ開度が所定開度(19mm)よりも小さい場合には、主マップ(図24(イ))にて、又、所定開度よりも大きい場合には、補助マップ(図24(ロ))にて、上記シーブ偏差及びシーブ変化量を前件部のファジィ変数とするファジィ推論により、シーブモータM1に対する出力を求める。
【0044】次に、株元センサS4の状態を調べて、それがオン状態のときは、現在のチャフ開度に上記求めた操作量を加算してチャフ開度目標値とする。さらに、前記6秒フラグがセットされている場合、即ち、株元センサS4のオン後6秒経過しているときは、前記車速感応型制御と同様に車速を5段階分けして、各車速段階に対するチャフ最低開度を予め用意したマップより求め、そのチャフ最低開度よりも上記チャフ開度目標値が小さいときはそのチャフ最低開度をチャフ開度目標値とする。これにより、刈り始め時に、刈取穀稈が扱室Aに搬送されるまでに要する時間(6秒程度)走行後に、車速つまり穀稈供給量に応じてチャフの最低開度が設定されて、チャフ開度の閉じ過ぎの場合の急激な層厚の増加や、チャフ開度の開け過ぎの場合の選別精度の低下等の不具合を防止できる。
【0045】一方、株元センサS4がオフ状態のときは、チャフ開度の開き側への変更を禁止するために、上記求めた操作量が正かどうかを調べて、正の場合は操作量をゼロにする。さらに、前記8秒フラグがセットされている場合、即ち、株元センサS4がオンからオフに変化後に前記シーブ値0の状態が8秒継続したときには、チャフ開度目標値を前記設定したシーブ値0用のチャフ最低開度とする。8秒フラグがリセット状態の場合については、シーブ値が1以下(0及び1)のときは、チャフ開度目標値を前記設定したシーブ値1用のチャフ最低開度とし、シーブ値が2以上(2、3、4)のときは、チャフ開度目標値を現在のチャフ開度とする。そして、上記求めた各チャフ開度目標値に基づいて、後述のトウミ回転数設定処理(図18及び図19)によりトウミ目標回転数を算出する。
【0046】トウミ回転数設定処理(図18及び図19)では、チャフ開度値に対して直線変換式によってトウミ回転数を計算するが、この計算は、図25に示す、前記トウミ調節ボリュームVRが標準位置のときの麦モード及び稲モードについての変換式を用いる。尚、チャフ開度の全閉側及び全開側に対応して、トウミ回転数の最小回転数tmin及び最大回転数tmaxが設定され、又、参考として、稲モードについて、トウミ調節ボリュームVRが標準位置よりも1目盛強側又は弱側に回されたときの変換式が示されている。次に、上記計算したトウミ回転数が、前述のトウミ最小回転数(1000rpm)より小さいときはその最小回転数をトウミ目標回転数とし、トウミ最大回転数(1500rpm)より大きいときはその最大回転数をトウミ目標回転数とする。その後、前記トウミ調節ボリュームVRの位置によるトウミ目標回転数の増減補正を行い、その補正後の回転数がトウミ調節ボリュームVRで変更した変換式における上記最小回転数tminより小さいときはその最小回転数tminをトウミ目標回転数とし、最大回転数tmaxより大きいときはその最大回転数tmaxをトウミ目標回転数とする。以上より、トウミ調節ボリュームVRが、チャフ開度に基づいて設定される前記トウミ18の目標送風量を変更する選別風量変更手段として機能する。
【0047】次に、前記6秒フラグがオフ状態であるかどうかにより、刈り終わりのトウミ回転数制御を行うかどうかを判断するが、前記6秒フラグがオンのときは、その時点での前記トウミ目標回転数を、刈り終わりのトウミ回転数制御で使用する刈り終わり時のトウミ回転数として記憶しておく。株元センサS4がオフして6秒フラグがオフ状態に変化すると、刈り終わりトウミ回転数制御に入り、シーブ値に応じてトウミ回転数を次のように設定する。つまり、シーブ値が3以上(3、4)のときは、上記刈り終わり時のトウミ回転数に設定し、シーブ値が2のときは、上記刈り終わり時のトウミ回転数から所定回転数(例えば100rpm)少ない回転数に設定し、シーブ値が1のときは、前記トウミ調節ボリュームVRで変更した前記変換式における前記最小回転数tmin(図25参照)に設定し、シーブ値が0の状態が8秒継続したとき(前記8秒フラグがオンしているとき)は、前記最低回転数(1000rpm)に設定する。
【0048】チャフ出力処理(図20)では、今回のチャフ開度目標値が前回のチャフ開度目標値と異なる場合だけ、次回のために今回のチャフ開度目標値を前回のチャフ開度目標値として記憶してから、上記チャフ開度目標値と現在のチャフ開度を比較する。チャフ開度目標値が現在のチャフ開度よりも大きいときは、シーブモータM1が閉じ側に出力中かどうか調べ、閉じ側に出力中のときはその閉じ側への出力を停止し、さらに、上記チャフ開度目標値と現在のチャフ開度との差が所定値よりも大きいときだけ開き方向に出力する。尚、チャフ開度目標値と現在のチャフ開度との差が所定値よりも小さいときは、所定期間(例えば、500ms程度)閉じ方向への出力を停止する。一方、チャフ開度目標値が現在のチャフ開度以下のときは、シーブモータM1が開き側に出力中かどうか調べ、開き側に出力中のときはその開き側への出力を停止し、さらに、上記チャフ開度目標値と現在のチャフ開度との差が所定値よりも大きいときだけ閉じ方向に出力する。尚、チャフ開度目標値と現在のチャフ開度との差が所定値よりも小さいときは、所定期間(例えば、500ms程度)開き方向への出力を停止する。そして、最後に、チャフ開度変更制御用のタイマー(3秒)をスタートさせる。
【0049】トウミ出力処理(図21及び図22)では、現在のトウミ回転数が500rpmを超えている状態で、且つ、トウミモータM2のオンオフ駆動周期(500ms)におけるオフ時間の終了即ちモータ駆動周期の終了を確認したときに、目標回転数から現在の回転数を引いて求まるトウミ回転数偏差の値に基づいて、以下の処理を行う。つまり、上記回転数偏差が−100rpmよりも小さいときは、トウミモータM2が強方向に出力中かどうか調べ、強方向に出力中のときはその強方向への出力を停止した後、弱方向に連続出力する。具体的には、弱方向へのモータオン時間を500ms(従ってモータオフ時間は0)にする。上記回転数偏差が100rpmよりも大きいときは、トウミモータM2が弱方向に出力中かどうか調べ、弱方向に出力中のときはその弱方向への出力を停止した後、強方向に連続出力する。具体的には、強方向へのモータオン時間を500ms(従ってモータオフ時間は0)にする。上記回転数偏差が−15rpmと15rpmの間にあるときは、不感帯内にあるとして、モータ出力を停止する。具体的には、モータオン時間を0(従ってモータオフ時間は500ms)にする。
【0050】一方、上記回転数偏差が−100rpmと−15rpmの間、及び、15rpmと100rpmの間にあるときは、モータを所定駆動周期(500ms)毎に所定時間(モータオン時間Ton)駆動する。そして、そのモータオン時間Tonを、上記回転数偏差Hr及び前記エンジン回転数センサS6によるエンジン回転数Erに基づいて下式のように計算する。尚、a1は所定のゲイン係数である。
【0051】
【数1】Ton=a1・Hr/Er【0052】ここで、モータオン時間を、計算したオン時間Tonが250msを超えるときは250msに、80msより小さいときは80msに、250msと80msの間のときは計算したオン時間に夫々設定し、又、モータオフ時間を500msから上記設定したモータオン時間を引いた時間として設定する。そして、上記回転数偏差が正のときは、上記設定したモータオン時間を強方向オン時間とする一方、上記回転数偏差が負のときは、上記設定したモータオン時間を弱方向オン時間とする。最後に、上記設定したモータオン及びオフ時間でトウミモータM2を駆動することになる。
【0053】車速制御(図28)では、車速オートスイッチSW2(図1)がオン、車速が0.1m/s以上、及び、株元センサS4がオンしていることで起動条件の成立を確認すると、現在の車速と前記上限車速値V1及び補助車速上限値V2とを比較し、そのいずれかよりも高速であれば、両方よりも低速になるまで減速操作する。次に、現在のエンジン回転数rと予め記憶した基準回転数Rとの差であるエンジン負荷Lを求め、その負荷Lが目標負荷範囲(目標回転数)にあるかどうかを調べる。負荷Lが目標負荷範囲よりも大きい場合には、所定量減速操作し、負荷Lが目標負荷範囲よりも小さい場合には、現在の車速が前記上限車速値V1及び補助車速上限値V2のいずれかよりも低速であるときだけ、所定量増速操作し、負荷Lが目標負荷範囲即ち不感帯内にあるときには、変速操作は行わない。
【0054】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。上記実施例では、処理物の層厚が目標層厚になるように揺動選別板19の漏下開度を変更調節するのに、層厚検出手段(層厚センサS1)の層厚検出値及びその変化率に基づいて決定した操作量で、上記漏下開度の変更調節を行うようにしたが、これに限るものではなく、例えば、上記層厚検出値のみに基づいて決定した操作量で漏下開度の変更調節を行うようにしてもよい。
【0055】又、処理物の層厚検出値及びその変化率に基づいて上記漏下開度変更調節用の操作量を決定する場合に、上記実施例のようなファジィ推論によるのではなく、例えば、PID制御等によって行うようにしてもよい。
【0056】揺動選別板19上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段は、上記実施例のような接触式の層厚センサS1に限らず、例えば、透過型の光センサや、超音波センサ等の非接触式のセンサを利用する等、種々の手段で構成できる。
【0057】上記実施例では、揺動選別板19において漏下開度を変えながら処理物を漏下させる手段を、チャフシーブ24の開度を変更するように構成したが、これに限るものではない。上記チャフシーブ24に代えて、例えば、網状又はスリット状の開口部をスライドグレンパンといわれる遮蔽板で遮蔽し、そのスライドグレンパンをスライドさせて上記開口部の面積つまり漏下開度を変えるように構成してもよい。
【0058】上記実施例では、選別風を送風する送風手段を、ファン式のトウミ18で構成し、その送風量を変更するのに、ファンの回転数を増減変更するように構成したが、これに限るものではない。例えば、上記トウミ18のファンを覆うカバーの一部を開閉できるように構成し、そのカバーの開閉度つまり開口面積を大きくして送風量を減少させ、カバーの開口面積を小さくして送風量を増加させるようにしてもよい。
【0059】穀稈供給量検出手段は、上記実施例のように、車速検出手段(車速センサS5)にて構成するものに限らない。例えば、フィードチェーン16にて扱室Aに供給搬送される刈取穀稈のわら厚さを検出するポテンショメータ等の稈厚センサによる稈厚情報と、フィードチェーン16の搬送速度情報とから穀稈供給量を検出してもよい。
【0060】負荷検出手段S6,Hは、上記実施例のように、エンジン回転数センサS6と制御手段Hを利用して構成するものに限らない。
【0061】走行用の無段変速装置は、上記実施例のように、静油圧トランスミッションを用いた無段変速装置12に限らない。
【0062】車速検出手段は、上記実施例のように、クローラ走行装置1への駆動軸の回転数を検出する回転数センサS5に限らず、例えば、前記無段変速装置12からミッションケース13への入力軸の回転数を検出するセンサでもよい。
【0063】上記実施例では、刈取作業中かどうかを、株元センサS4のオンオフ信号によって判断するようにしたが、これに限るものではない。例えば、刈取部4の縦搬送装置9等の回転軸に回転数センサを付設し、この縦搬送装置9等の回転軸が所定回転数以上である信号と上記株元センサS4のオン信号とから、刈取作業中と判断するようにしたり、又、図29に示すように、刈取部4の分草具5に付設した操向制御用の方向センサhが穀稈に接当して出力電圧が所定電圧値以上になった信号と、上記株元センサS4のオン信号とから刈取作業中と判断するようにしてもよい。以上により、例えば、株元センサS4がオン状態で停止したり、あるいは、刈取オートクラッチ機構の作動等によって、刈取作業中以外に株元センサS4がオンした場合に、刈取作業中であると誤判断することが防止できる。
【0064】又、上記実施例では、刈り終わり時において、株元センサS4がオフ状態になると、株元センサS4がオンからオフに変化後にシーブ値0の状態が8秒継続したときに、チャフ開度目標値を設定したシーブ値0用のチャフ最低開度とする(このチャフ開度目標値に合わせてトウミ風量も設定される)ようにしたが、このようなチャフ開度及びトウミ風量調節に限るものではない。例えば、図30に示すように、株元センサS4のオフ後、シーブ値0の状態が例えば10秒継続したときには、チャフ開度目標値を全閉状態にする一方、トウミ風量を最大値に設定して、この状態で所定時間作動させ、その後、チャフ開度目標値を少し開き側(例えば、上記シーブ値0用のチャフ最低開度)にし、又トウミ風量を最低値に設定するようにしてもよい。このようにすることにより、選別装置B内を循環する藁屑等を機外に排出させて、その藁屑等が残存することによる選別精度の低下を改善することができる。
【0065】本発明は、上記実施例のようなコンバイン(自脱型コンバイン)に限らず、普通型コンバイン等の他のコンバインに適用することもできる。
【0066】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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