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発明の名称 前装型作業機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−37897
公開日 平成8年(1996)2月13日
出願番号 特願平6−183157
出願日 平成6年(1994)8月4日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 竹中 満
要約 目的
段差乗り上げ時等におけるシーソー現象を一層抑制し、その姿勢変化及び接地ショックによる操縦のし難さや、接地反動による前装作業装置の接地おそれといった不利面を解消させる。

構成
コンバインにおいて、前上り傾斜角と左右傾斜角とを検出可能な傾斜センサ7を走行機体に備え、非作業走行時での段差越え等において、走行機体の前上り傾斜角が所定値(β)になると、刈取部1を自動的に下降するとともにエンジン41を最低速操作するように、刈取部昇降シリンダ6の制御弁とガバナ装置と傾斜検出手段7とを連係する制御装置を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】 駆動昇降可能な作業装置(1)を、クローラ走行装置(5)を備えた走行機体の前側に装着してある前装型作業機であって、前記走行機体に、これの前上り傾斜角を検出する傾斜検出手段(7)を備え、非作業走行時において前記走行機体の前上り傾斜角が所定値になると、前記作業装置(1)を自動的に下降するように、前記作業装置(1)の駆動昇降機構(6)と前記傾斜検出手段(7)とを連係する制御装置(31)を備えてある前装型作業機。
【請求項2】 駆動昇降可能な作業装置(1)を、クローラ走行装置(5)を備えた走行機体の前側に装着してある前装型作業機であって、前記走行機体に、これの前上り傾斜角を検出する傾斜検出手段(7)を備え、非作業走行時において前記走行機体の前上り傾斜角が所定値になると、エンジン(41)の回転数を下げるように、エンジン回転数設定手段(E)と前記傾斜検出手段(7)とを連係する制御装置(31)を備えてある前装型作業機。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバイン、藺草ハーベスタ、或いはバックホウといった前装型作業機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クローラ走行装置では、その構造上、高速での走行には不利であるが、大なる駆動力が得られ、湿田や悪路での走破性に優れるという利点がある。そして、クローラの際だった特質としては、所謂、「シーソー現象」がある。これは、圃場から農道に上がるときとか、歩み板を用いてトラックの荷台に載せるときに、進行に伴う機体の前上り傾斜が次第に大きくなり、ある程度前上り傾斜がきつくなって重心位置が段差上側に移ると、いきなり機体後部が持ち上がって対地平行に戻る現象である。その段差越えを表したものとして、実開平2‐30781号公報や、特開平3−231078号公報に示されるコンバインが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シーソー現象が生じると、機体には前下がり方向の偶力が衝撃的に作用することになり、比較的大なるショックが操縦者に伝わって好ましくないとともに、その姿勢変化の大きい間では操縦し難い面もある。さらに、クローラ走行装置が農道等に乗り上がって対地平行姿勢となった状態から、反動でさらに機体後部が持ち上がることがあると、乗り上がり面に顕著な凹凸がある等、地形によっては前装作業装置が地面に接当するおそれもある。
【0004】そこで、前述したいずれの公報のものでも、遊転輪を部分的に上下変位できるようにして、極力段差乗り越え時の姿勢変化を抑えるように工夫されてはいるが、未だ十分なものではなくさらなる改善の余地が残されていた。本発明の目的は、段差乗り上げ時等におけるシーソー現象を一層抑制し、その姿勢変化による操縦のし難さや、反動による前装作業装置の接地おそれといった不利面を解消せんとする点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のために本発明は、駆動昇降可能な作業装置を、クローラ走行装置を備えた走行機体の前側に装着してある前装型作業機において、走行機体に、これの前上り傾斜角を検出する傾斜検出手段を備え、非作業走行時において走行機体の前上り傾斜角が所定値になると、作業装置を自動的に下降するように、作業装置の駆動昇降機構と傾斜検出手段とを連係する制御装置を備えてあることを特徴とするものである。又、駆動昇降可能な作業装置を、クローラ走行装置を備えた走行機体の前側に装着してある前装型作業機において、走行機体に、これの前上り傾斜角を検出する傾斜検出手段を備え、非作業走行時において走行機体の前上り傾斜角が所定値になると、エンジンの回転数を下げるように、エンジン回転数設定手段と傾斜検出手段とを連係する制御装置を備えてあるものでも良い。
【0006】
【作用】コンバインでは、移動走行等の非作業走行時には、刈取部の対地干渉を防止するべく刈取部を上限まで上昇させるといった具合に、一般に前装型作業機では、非作業走行時には作業装置を上昇させた状態にしておくものである。例えば、藺草ハーベスタでは、特開平6−22号公報の図1で示されるように、前装作業装置である刈取結束部(符号A)を仮想線で示される上昇状態として移動走行を行うのである。
【0007】請求項1の構成は、上述した前装作業装置の昇降構造を利用して重心位置を下げることで、シーソー現象に対処するものである。すなわち、段差乗り越え等で機体の前上り傾斜角が所定以上になると、機体の前上り傾斜によって高くなるうえに、上昇操作によってさらに高く位置しており、かつ、重心位置から前方に最も離れた位置にある作業装置を下降させることで効果的に重心位置を下げられ、乗り上がりに伴うショックを有効に軽減できるようになる。非作業走行時では作業装置は最上昇位置にあるから、段差乗り越え時に下降させても、乗り上がり後に作業装置が対地接触することはないものである。
【0008】請求項2の構成では、機体の前上り傾斜角が所定以上になると、機体の進行速度を落とすことによってシーソー現象による前下がり移動速度自体を遅くするのであり、これによって移動慣性が減り、乗り上がりに伴う接地時のショックが軽減されるようになるのである。
【0009】
【発明の効果】その結果、請求項1及び2のいずれの前装型作業機でも、傾斜センサ類を付設する程度の比較的簡単な改造としながら、段差乗り上がりに伴うショックが緩和され、その状態での操縦性や乗車感が改善されるに至った。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、前装型作業機の一例であるコンバインの場合について図面に基づいて説明する。図3や図7にコンバインが示され、1は刈取部(前装型作業装置に相当)、2は脱穀装置、3は操縦部、4は走行機体、5はクローラ走行装置である。刈取部1は、軸心P回りで揺動自在に機体に枢支され、油圧式の昇降シリンダ(駆動昇降機構に相当)6の伸縮作動によって駆動昇降可能に構成されている。左右のクローラ走行装置5,5は各別に機体4に対して昇降可能に構成されており、機体の車高調整やローリング制御が可能であるとともに、軸心P付近の機体には、前後及び左右の機体傾斜角を検出可能な2軸型の傾斜角センサ(傾斜検出手段に相当)7が装備されている。次に、各部の構造について説明する。
【0011】−クローラ走行装置の昇降構造について−図2に示すように、クローラ走行装置5は、駆動スプロケット8、緊張転輪9、複数の遊転輪10、クローラベルト11を備えて構成され、駆動スプロケット8以外の転輪9,10を支承する可動フレーム13とトラックフレーム12とを、前後のリンク14,15で連結する。すなわち、前後リンク14,15は夫々軸心X1,X2 でトラックフレーム12に軸支され、前リンク14と可動フレーム13とを補助リンク14aを介して枢支連結し、後リンク15と可動フレーム13とを直接枢支連結するとともに、前後リンク14,15どうしを連動連結するロッド16と、後リンク15に作用する昇降シリンダ17とを備えてある。
【0012】つまり、左右の昇降シリンダ17,18を共に伸縮駆動することで可動フレーム13をトラックフレーム12に対して昇降でき、機体4の対地高さを調節できるとともに、片側の昇降シリンダ17又は18のみの昇降、或いは左右昇降シリンダ17,18の背反駆動によってローリング駆動可能でもある。尚、クローラ昇降構造、及びローリング制御については、特開平4−234912号公報や特開平5−330461号公報等において既に開示されている公知技術に付き、これ以上の詳細説明は省略する。
【0013】−自動挟持レール退避装置(ARC)について−図4に示すように、フィードチェーン19と対をなす挟持レール20は、先端レール部20aと複数の可動レール部20bと複数の一般レール部20cとを順次ピン連結して成る多節構造に構成され、各節毎に支持軸21と巻バネ22とによって下方付勢されている。先端レール部20aと3個の可動レール部20bとは、それらの支持軸21上端に取付けた受け部21a、受け部21aに作用する屈曲リンク23、これら屈曲リンク23を連動連結する連結ロッド24、前から3番目の屈曲リンク23に連結される伸縮型アクチュエータ(ソレノイド、電動シリンダ等)25等から挟持レール昇降機構が構成されている。
【0014】図5、図6に示すように、脱穀装置2における受網26は前後左右の計4個の感圧スイッチ27,28,29,30を介して支持されており、これら感圧スイッチ27〜30は所定以上の圧力が作用するとスイッチ作動するものである。そして、図1に示すように、各感圧スイッチ27〜30、及び伸縮型アクチュエータ25は制御装置31に接続されている。又、前記挟持レール昇降機構を傾斜検出センサ7の検出前上り角が所定以上になると作動するように設定することで自動挟持レール退避装置(ARC)32が構成されている。
【0015】次に、各制御作動について説明する。図1に示すように、このコンバインでは、非作業走行時において走行機体4の前上り傾斜角が所定値になると、刈取部1を自動的に下降するように、かつ、エンジン回転数を最低速状態に落とすように、刈取部1の駆動昇降機構Cである昇降シリンダ6の制御弁6vと、エンジン41の回転数設定手段Eと、傾斜角センサ7とを制御装置31で連係させてある。又、機体4の左右傾斜角が所定値になると、機体に左右姿勢を絶対水平姿勢に制御するように、傾斜角センサ7と左右の昇降シリンダ17,18の電磁制御弁17v,18vとが制御装置31で連係されている。
【0016】つまり、刈取クラッチレバー33を切りにすると、自動的に刈取部1が上限まで上昇駆動されて非作業走行状態に適した状態となり、その状態で、図 に示す段差乗り上げを行うと、機体4はその進行に伴って前上り角が次第に増大する。そして、前上り角βが予め設定された所定角に到達すると、傾斜角センサ7によるそのことの検出情報によって昇降用制御弁6vが操作され、自動的に刈取部1が下降操作される(例えば、最大上昇角度と水平角度との中央となる角度まで下げる)のである。例えば、刈取部1の自動下降量を可変設定可能な下降量調節ダイヤル(図示せず)を備えておくと便利である。
【0017】又、前記前上り所定角に到達すると、警報装置(ブザー等)39が鳴るとともに、ガバナ装置(エンジン回転数設定手段Eに相当)36の調速アーム36aにおける調速操作ワイヤ37よりもアーム先端側に作用するソレノイド38も励磁され、自動的にエンジン回転数が最低速(例えばアイドリング状態)に下げ操作されるのである。しかして、刈取部1の下降による重心位置の下げ操作と、エンジンドロップによる走行速度の最低速への下げ操作とにより、段差乗り上げ時のシーソー現象が抑制され、ショックが軽減されるのである。
【0018】例えば、前上り所定角の値を変更設定するダイヤル34と、モード選択スイッチ35とを設け、選択スイッチ35を「一定」モード位置に操作すると、ダイヤル34の設定位置の如何に関係なく一定量下降されるように、かつ、選択スイッチ35を「可変」モード位置に操作すると、ダイヤル34の操作量の大小(すなわち、前上り角の大小)に応じて、下降作動量も大小に同調設定されるように、制御装置31を回路構成しておくと好都合である。
【0019】又、段差を斜めに乗り上げるように走行すると、前後傾斜だけでなく、左右にも傾斜するが、その左右傾斜角が予め設定された横倒れ所定角になると、傾斜角センサ7によるそのことの検出情報によって左右のローリング制御弁17v,18vが操作されて片側もしくは左右両方のクローラ走行装置5昇降し、左右傾斜角が小さくなる方向に自動制御されるのである。例えば、所定の左右傾斜角の半分となるように制御し、前述した前上り傾斜角の調節及びモード選択機能を付加しても良い。
【0020】次に、刈取クラッチレバー33を入り操作しての作業走行時の制御について説明する。刈取部1を上昇させて穂刈り状態にすると、穂先部分だけの短稈刈取となって搬送が乱れ、フィードチェーン始端部で搬送詰まりが生じ易い傾向があるとともに、穂先部分だけにフィードチェーンで挟持される始端部分は扱ぎ作用は受けられない不都合がある。これを解消するべく先端レール部20aと複数の可動レール部20bを上昇させ、扱室に全稈を投入させることで搬送詰まりと扱ぎ残しと防止することがあり、これが自動挟持レール退避装置32を作動させる全稈投入制御である。
【0021】しかしながら、図7に示すように、湿田で起伏がある等して機体が相当(約8度)以上に前上り傾斜すると、刈取部を下限まで下降移動させても高刈りとなって短稈気味になり、穀稈搬送が乱れてフィードチェーン19始端部で詰まりが発生し易くなる。そこで、このような場合でも傾斜角センサ7の検出情報に基づいて自動挟持レール退避装置32が作動するように構成してあり、挟持レール20の始端部を持ち上げて全稈投入制御を行うのである。
【0022】又、図1に示すように、4個の感圧スイッチ27〜30のうち、例えば右前スイッチ27と左後スイッチ30といった具合に、いずれか2個以上の感圧スイッチが同時に感知作動すると脱穀負荷が過剰と見なしてチェッカランプ40を点灯させて過負荷であることを操縦者に知らせる。このときに自動挟持レール退避装置32が作動して全稈投入状態になっていると、伸縮型アクチュエータ25を逆作動して先端レール部20aと複数の可動レール部20bとの上方退避を解除し、フィードチェーン19による自脱型コンバイン形態に戻すことにより、脱穀装置2の過負荷状態を解消するように制御される。
【0023】〔別実施例〕上記実施例では、所定以上の前上り傾斜で、刈取部1の下降と走行速度ダウンとの双方を行うことで走行安定性の改善を図るものであるが、刈取部の下降だけや走行速度ダウンだけで対処させるものでも良い。
【0024】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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