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発明の名称 コンバインの合流搬送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−19322
公開日 平成8年(1996)1月23日
出願番号 特願平6−157685
出願日 平成6年(1994)7月8日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 戸成 厚史
要約 目的


構成
縦型の駆動軸14を介して駆動して、刈取穀稈を搬送経路の始端部に合流させるコンバインの合流搬送装置であり、刈取穀稈係止用突起部17を備えるディスク18と、ディスク18を挟む一対の摩擦板19とを筒軸16に相対回転自在に外嵌し、一対のトルク伝達用プレート20を筒軸16に一体回転自在に外嵌し、弾性部材21を介して、ディスク18、摩擦板19及びトルク伝達用プレート20を、筒軸16の雄ねじ部16bに螺合したナット部材22と、筒軸16のフランジ部16aとにより弾性挟持した状態で、筒軸16を駆動軸14の下端部に、一体回転可能で、取外し可能に外嵌装着してある。
特許請求の範囲
【請求項1】 後ろ支点(P)周りに上下揺動調節自在に機体に設けられて、立姿勢の刈取穀稈を横倒れ姿勢に姿勢変更させながら後方の脱穀装置(3)におけるフィードチェーン(10)の始端部に向けて搬送する後ろ上がり姿勢の縦搬送装置(11)に対し、この縦搬送装置(11)の搬送経路(R)を挟んで前記縦搬送装置(11)とは反対側に配置された状態で、前記縦搬送装置(11)に一体揺動自在に取付けられ、かつ、縦型の駆動軸(14)を介して前記縦搬送装置(11)と同一の駆動源により駆動して、刈取装置(8)からの刈取穀稈を前記搬送経路(R)の始端部に合流させるコンバインの合流搬送装置であって、一端部にフランジ部(16a)を外周部に雄ねじ部(16b)を備える筒軸(16)に、周部に刈取穀稈係止用突起部(17)を複数備えるディスク(18)と、前記ディスク(18)を挟む一対の摩擦板(19)とを相対回転自在に外嵌するとともに、前記一対の摩擦板(19)を挟んで一対のトルク伝達用プレート(20)を前記筒軸(16)に一体回転自在に外嵌し、前記筒軸(16)に外嵌した弾性部材(21)を介して、前記ディスク(18)、一対の摩擦板(19)及び一対のトルク伝達用プレート(20)を、前記雄ねじ部(16b)に螺合したナット部材(22)と前記フランジ部(16a)とにより弾性挟持した状態で、前記筒軸(16)を前記駆動軸(14)の下端部に、一体回転可能で、かつ、取外し可能に外嵌装着してあるコンバインの合流搬送装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後ろ支点周りに上下揺動調節自在に機体に設けられて、立姿勢の刈取穀稈を横倒れ姿勢に姿勢変更させながら後方の脱穀装置におけるフィードチェーンの始端部に向けて搬送する後ろ上がり姿勢の縦搬送装置に対し、この縦搬送装置の搬送経路を挟んで前記縦搬送装置とは反対側に配置された状態で、前記縦搬送装置に一体揺動自在に取付けられ、かつ、縦型の駆動軸を介して前記縦搬送装置と同一の駆動源により駆動して、刈取装置からの刈取穀稈を前記搬送経路の始端部に合流させるコンバインの合流搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のコンバインの合流搬送装置では、周部に刈取穀稈係止用突起部を複数備えるディスクを、前記駆動軸の下端部に一体回転できるように固定してあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれば、周部に刈取穀稈係止用突起部を複数備えるディスクを、前記駆動軸の下端部に固定してあったために、例えば供給されてくる刈取穀稈の量が過大であった場合、抗しきれないほどの力が刈取穀稈係止用突起部に加わって、刈取穀稈係止用突起部が損傷する虞れがあった。
【0004】そこで、前記ディスクと、このディスクを挟む一対の摩擦板とを駆動軸の下端部に相対回転自在に外嵌するとともに、前記一対の摩擦板を挟んで一対のトルク伝達用プレートを駆動軸に一体回転自在に外嵌し、駆動軸に外嵌した皿バネ等の弾性部材を介して、前記ディスク、一対の摩擦板及び一対のトルク伝達用プレートを、前記駆動軸に取り付けた挟持部材により弾性挟持して、刈取穀稈係止用突起部に加わる外力が一定の大きさになったときに、前記ディスクと摩擦板とをスリップさせることによって刈取穀稈係止用突起部の損傷を防止することが考えられる。
【0005】しかしながらこのように構成した場合、駆動軸の下端部に対する前記ディスク、摩擦板等の複数の部品の取付け作業や、弾性挟持力の調整作業を、各種装置が入り組んだ駆動軸の下端部周りの狭い空間で行なわなければならず、それらの作業さらにはメンテナンス作業に手間がかかるという問題がある。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、例えば供給されてくる刈取穀稈の量が過大であった場合等に、抗しきれないほどの力が刈取穀稈係止用突起部に加わるのを防止して、刈取穀稈係止用突起部が損傷するのを防止できながら、しかも、駆動軸への前記ディスク、摩擦板等の取付け作業や、弾性挟持力の調整作業、及びメンテナンス作業を容易に行うことができるコンバインの合流搬送装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるコンバインの合流搬送装置の特徴構成は、一端部にフランジ部を外周部に雄ねじ部を備える筒軸に、周部に刈取穀稈係止用突起部を複数備えるディスクと、前記ディスクを挟む一対の摩擦板とを相対回転自在に外嵌するとともに、前記一対の摩擦板を挟んで一対のトルク伝達用プレートを前記筒軸に一体回転自在に外嵌し、前記筒軸に外嵌した弾性部材を介して、前記ディスク、一対の摩擦板及び一対のトルク伝達用プレートを、前記雄ねじ部に螺合したナット部材と前記フランジ部とにより弾性挟持した状態で、前記筒軸を前記駆動軸の下端部に、一体回転可能で、かつ、取外し可能に外嵌装着してあることにある。
【0008】
【作用】上記のように構成してあるから、例えば供給される刈取穀稈の量が大きくなって、刈取穀稈係止用突起部に加わる外力が、予め設定した一定の大きさになったら、周部に刈取穀稈係止用突起部を複数備えるディスクと摩擦板とがスリップして、前記設定した力よりも大きな力が刈取穀稈係止用突起部に加わることがない。
【0009】また、駆動軸の下端部に対するディスク、摩擦板、トルク伝達用プレート等の複数の部品の取付け作業を行う場合は、予め機体外方の広い空間内で、前記ディスク、一対の摩擦板及び一対のトルク伝達用プレートを筒軸に外嵌して、筒軸の一端部側のフランジ部と、筒軸の雄ねじ部に螺合したナット部材とにより弾性挟持するとともにその弾性挟持力を調整しておいてから、前記筒軸を前記駆動軸の下端部に取付けることができる。
【0010】そしてメンテナンスの際には、ディスク、摩擦板、トルク伝達用プレート等の複数の部品を取付けたまま筒軸を駆動軸の下端部から取外し、機体外方の広い空間内でそれらのメンテンナンスを行うことができる。
【0011】このように、前記複数の部品の取付け作業、弾性部材による弾性挟持力の調整作業、及びメンテンナンス作業を機体外方の広い空間内で行うことができるから、それらの作業を容易に行うことができる。
【0012】
【発明の効果】従って、予め設定した力よりも大きな力が刈取穀稈係止用突起部に加わることがないから、刈取穀稈係止用突起部が損傷するのを防止できながら、しかも、刈取穀稈係止用突起部を備えるディスク、摩擦板等の駆動軸への取付け作業や、弾性挟持力の調整作業、及びメンテナンス作業を容易に行うことができて、作業性のよいコンバインの合流搬送装置を提供することができた。
【0013】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図4に自脱型コンバインを示している。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた機体フレーム2上に脱穀装置3を搭載するとともに、機体前部に刈取前処理部4を昇降自在に連結し、刈取前処理部4の右横側に搭乗運転部5を設けて構成してある。
【0014】前記刈取前処理部4は、刈取対象穀稈を振り分け分草する分草具6、倒伏穀稈を立姿勢に引起す引起し装置7、引起された穀稈の株元を切断する刈取装置8、刈取られた各条の刈取穀稈を刈り幅方向中央側に寄せ集める複数の補助搬送装置9a,9b,9c(図3参照)、集められた立姿勢の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更させながら後方の脱穀装置3におけるフィードチェーン10の始端部に向けて搬送する後ろ上がり姿勢の縦搬送装置11等を備えてあり、刈取前処理部4全体を横軸芯P周りで昇降自在に機体フレーム2に支持してある。
【0015】前記縦搬送装置11は穂先側係止搬送装置11aと、この穂先側係止搬送装置11aの下方に配置された株元側挟持搬送装置11bとから成る。図3に示すように、前記穂先側係止搬送装置11aは、穀稈の穂先側を係止自在な多数の係止爪32を備えるチェーン33を、フィードチェーン10側の駆動輪体34から補助搬送装置側の遊転輪体35にわたって巻回して構成してある。また、前記株元側挟持搬送装置11bは、駆動輪体から遊転輪体にわたって巻回した搬送爪付チェーン36に対して、挟持レールを接近配置して構成してある。
【0016】前記縦搬送装置11の搬送経路Rを挟んで縦搬送装置11の穂先側係止搬送装置11aとは反対側には、補助搬送装置9a,9b,9cから搬送されてくる立姿勢の刈取穀稈を、前記搬送経路Rの始端部に合流させる合流搬送装置12を配置してある。
【0017】この合流搬送装置12は、縦搬送装置11の右側部からその上部を越えて左側部に至る逆U字状の支持パイプ13を介して縦搬送装置11に一体揺動自在に取付てある。図1に示すように、支持パイプ13内には、縦搬送装置11と同一の駆動源(図示せず)により駆動する駆動軸14を、ベベルギヤ機構15を介して軸芯に沿って屈曲状態で収容してある。
【0018】前記合流搬送装置12について詳述すると、図1,図2に示すように、下端部にフランジ部16aを、上端外周部に雄ねじ部16bを備える縦姿勢の筒軸16に、周部に複数の掻き込み爪17(刈取穀稈係止用突起部の一例)を枢支連結したディスク18と、このディスク18を挟む一対の摩擦板19とを相対回転自在に外嵌するとともに、一対の摩擦板19を挟んで一対のトルク伝達用プレート20を前記筒軸16に一体回転自在に外嵌し、筒軸16に外嵌した皿バネ21(弾性部材の一例)を介して、前記ディスク18、一対の摩擦板19、及び一対のトルク伝達用プレート20を、前記雄ねじ部16bに螺合したナット部材22とフランジ部16aとにより弾性挟持した状態で、前記筒軸16を駆動軸14の下端部に、一体回転可能で、かつ、取外し可能に外嵌装着してある。
【0019】前記掻き込み爪17は、基端部の一側面をディスク18の外周側の上面に接当させた状態で、上向きのピン23で枢支連結してある。そしてディスク18が駆動軸14によって駆動回転するに伴って、掻き込み爪17の基端部を接当させて、前記掻き込み爪17に縦搬送装置11の搬送経路Rを起立姿勢のままで通過させ、搬送経路Rを出たら再び搬送経路Rに入るまで倒伏状態にするリング状の起立レール24を、駆動軸14の下端部を囲むように、かつ、その起立レール24の外表面が各掻き込み爪17の基端部に対向するように配設してある。
【0020】そして、前記搬送経路R内で起立した状態の掻き込み爪17の基端部の上面周りと、前記搬送経路R外で倒伏した状態の掻き込み爪17の全体とを覆うカバー25を、支持パイプ13の下端部に取り付けてある。
【0021】前記筒軸16は、フランジ部16a側の基端部を角柱状に形成するとともに、内周部にスプラインを形成し、このスプラインを駆動軸14の下端部のスプラインにスプライン嵌合してある。そして駆動軸14の拡径段部に下側から接当させた状態でその駆動軸14に外嵌したベアリングBの下端面に、筒軸16の上端部を接当させ、駆動軸14の下端部に形成した雄ねじ部14aにナット26を螺合させて、ナット26とベアリングBとで前記筒軸16を挟持固定してある。
【0022】前記トルク伝達用プレート20は、中心部に形成した角孔を筒軸16の角柱部に外嵌させることにより、前述のように筒軸16と一体回転自在にしてある。
【0023】前記合流搬送装置12を以上のように構成してあるから、例えば供給される刈取穀稈の量が大きくなって、掻き込み爪17に加わる外力が、予め設定した一定の大きさになったら、ディスク18と摩擦板19とがスリップして、設定した大きさの力よりも大きな力が掻き込み爪17に加わることがない。
【0024】また、駆動軸14の下端部に対するディスク18、摩擦板19、トルク伝達用プレート20等の複数の部品の取付け作業を行う場合は、予め機体外方の広い空間内で、前記ディスク18、一対の摩擦板19及び一対のトルク伝達用プレート20を筒軸16に外嵌して、筒軸16のフランジ部16aと、筒軸16の雄ねじ部16bに螺合したナット部材22とにより弾性挟持するとともにその弾性挟持力を調整しておいて、弾性挟持状態の筒軸16を前記駆動軸14の下端部に取付けることができる。
【0025】そしてメンテナンスの際には、ディスク18、摩擦板19、トルク伝達用プレート20等の複数の部品を取付けたまま筒軸16を駆動軸14の下端部から取外し、機体外方の広い空間内でそれらのメンテンナンスを行うことができる。
【0026】このように、前記複数の部品の取付け作業、弾性挟持力の調整作業、及びメンテンナンス作業を機体外方の広い空間内で行うことができるから、それらの作業を容易に行うことができる。
【0027】〔別実施例〕前記掻き込み爪17は、倒伏することなく起立したままのものであってもよい。
【0028】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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