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発明の名称 コンバイン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−53
公開日 平成8年(1996)1月9日
出願番号 特願平6−141311
出願日 平成6年(1994)6月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 高原 一浩 / 上田 末蔵 / 富永 俊夫
要約 目的
選別処理物量の過大状態を発生させないような状態で車速制御を実行して3番ロスの増加や穀粒の損傷等の不具合発生を回避させ、併せて、車速を極力高速状態に維持して刈取作業能率の低下をも回避させる。

構成
処理物量検出手段S5にて検出される扱室Aから漏下する選別処理物の量が多いほど選別装置の処理能力を大きくすべく処理能力変更手段M1,M2を調節作動させる選別制御と、負荷検出手段S7,Hにて検出されるエンジン負荷を目標負荷範囲に維持すべく車速変速用の変速装置12を変速操作する車速制御とを実行する制御手段Hが、車速検出手段S6による検出車速の最大値を設定上限車速として記憶する最大車速記憶手段100の情報に基づいて、検出車速が設定上限車速を超えない状態で車速制御を実行し、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えると、設定上限車速を設定量低速の車速値に補正する。
特許請求の範囲
【請求項1】 扱室(A)から漏下する選別処理物の量を検出する処理物量検出手段(S5)の情報に基づいて、その選別処理物量が多いほど選別装置(B)の処理能力が大きくなるように、前記選別装置(B)の処理能力変更手段(M1,M2)を調節作動させる選別制御と、負荷検出手段(S7,H)によって検出されるエンジン負荷が目標負荷範囲に維持されるように、車速変速用の変速装置(12)を変速操作する車速制御とを実行する制御手段(H)が設けられたコンバインであって、車速検出手段(S6)によって検出される検出車速の最大値を設定上限車速として記憶する最大車速記憶手段(100)が設けられ、前記制御手段(H)は、前記最大車速記憶手段(100)の情報に基づいて、前記検出車速が前記設定上限車速を超えない状態で前記車速制御を実行するとともに、前記選別処理物量が前記選別装置(B)の処理能力の上限値を超えた場合に、前記設定上限車速を設定量低速の車速値に補正するように構成されているコンバイン。
【請求項2】 補助車速上限値を人為的に設定する上限車速設定手段(VR)が設けられ、前記制御手段(H)は、前記検出車速が前記上限車速設定手段(VR)で設定された補助車速上限値を超えない状態で前記車速制御を実行するように構成されている請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】 前記処理物量検出手段(S5)が、前記選別装置(B)の揺動選別板(19)の上に存在する前記選別処理物の層厚を検出する層厚検出手段(S5)で構成され、前記処理能力変更手段(M1,M2)が、前記選別装置(B)の揺動選別板(19)における漏下開度を変更する開度変更手段(M1)で構成され、前記制御手段(H)は、前記開度変更手段(M1)がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出手段(S5)にて検出された前記選別処理物の層厚が選別能力限界判別用の設定層厚値を超える状態が設定時間以上継続したときに、前記選別処理物量が前記選別装置(B)の処理能力の上限値を超えたと判別するように構成されている請求項1又は2記載のコンバイン。
【請求項4】 前記制御手段(H)は、前記開度変更手段(M1)がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されているとき、及び、前記層厚検出値が前記選別能力限界判別用の設定層厚値よりも小さい層厚値であるときに、前記設定上限車速を設定量高速の車速値に補正するように構成されている請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】 前記制御手段(H)は、前記選別能力限界判別用の設定層厚値を大小2段階に設定して、前記開度変更手段(M1)がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの大側の値を超えているとき、及び、前記開度変更手段(M1)がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値の間にあって且つその層厚検出値の増加率が設定率以上のときに、前記選別処理物量が前記選別装置(B)の処理能力の上限値を超えたと判別するように構成されている請求項3又は4記載のコンバイン。
【請求項6】 前記制御手段(H)は、前記開度変更手段(M1)がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されているとき、及び、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの小側の値よりも小さい層厚値であるときに、前記設定上限車速を設定量高速の車速値に補正するように構成されている請求項5記載のコンバイン。
【請求項7】 前記選別装置(B)の処理能力の上限値を変更設定する上限値変更手段(SW3)が設けられている請求項1、2、3、4、5又は6記載のコンバイン。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扱室から漏下する選別処理物の量を検出する処理物量検出手段の情報に基づいて、その選別処理物量が多いほど選別装置の処理能力が大きくなるように、前記選別装置の処理能力変更手段を調節作動させる選別制御と、負荷検出手段によって検出されるエンジン負荷が目標負荷範囲に維持されるように、車速変速用の変速装置を変速操作する車速制御とを実行する制御手段が設けられたコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインでは、選別制御において、処理物量検出手段として例えば扱室から選別装置の揺動選別板上に漏下した選別処理物層の層厚を検出する層厚センサを用い、その検出層厚つまり処理物量が多いほど、例えば揺動選別板における処理物の漏下開度(例えば、チャフシーブの開度)を大きくする等して選別装置の処理能力が大きくなるように、その処理能力変更手段としての開度変更手段(チャフシーブの開度変更用のモータ等)を調節作動させる制御を行い、同時に、車速制御において、例えばエンジン回転数の基準回転数からの低下量として求めたエンジン負荷が目標負荷範囲に維持される、つまりエンジン回転数が目標回転数に維持されるように、エンジン回転数が目標回転数より低下すれば油圧式の変速装置等で構成した車速変速用の変速装置を減速操作する一方、エンジン回転数が目標回転数より高くなれば増速操作する制御を行うことになる。そして、従来では、選別制御と車速制御とが、単に独立して実行されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来では、車速制御により車速が速くなり過ぎて、揺動選別板上の選別処理物量(層厚)が過大になり、選別装置の処理能力がその上限値まで大きく(具体的には、上記チャフシーブ開度を上限開度まで大きくする等)調節されても不足する場合がある。このような状態では、揺動選別板で漏下されずに機外に放出される3番ロスの増加や、2番還元量が増えすぎることによる穀粒の損傷等を発生させ、最悪の場合には選別装置において処理物の詰まりを発生させて刈取作業ができなくなるおそれがある。もちろん、このような状況では、脱穀負荷の増大によりエンジン回転数が目標回転数より低下する結果、前記変速装置が減速操作されて刈取穀稈量が減少されることになり、選別装置において処理物の詰りを発生することは極力回避されるものとなる。
【0004】しかしながら、車速の減速操作によって刈取穀稈量が減少して選別処理物が適正な量になり、選別処理物量の過大状態がいったん解消されても、同一の圃場条件の下では再び車速が速くなり過ぎて選別処理物量が過大になる可能性が大であり、その場合には、同様な減速操作が繰り返されることになる。そして、上記減速操作してから刈取穀稈量の減少を経て選別処理物が適正な量になるまでの間は、選別処理物量の過大状態が継続して適正な選別処理が行われないものとなるので、選別処理物量の過大状態を頻発させることは好ましいものではない。従って、選別処理物量の過大状態に対して単純な減速操作を行うだけでは必ずしも充分な対策とはなっていなかった。
【0005】尚、従来、上限車速をボリューム等の手段にて所定値に手動設定し、その上限車速を超えない状態で車速制御を行っているが、この場合の上限車速は、選別装置の処理能力とは無関係に、作業者が例えば地面の凹凸や湿田等の圃場条件から刈取走行可能と判断した最高車速値として設定され、これによって、走行時のエンジン出力の極端な低下やエンスト等の発生を回避して前記負荷に応じた車速制御を円滑に行うようにするためのものであった。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、前記従来技術の不具合を解消させるべく、上記選別処理物量の過大状態を発生させないような状態で車速制御を実行するとともに、併せて、車速を極力高速状態に維持して作業能率の低下をも回避させるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のコンバインは、扱室から漏下する選別処理物の量を検出する処理物量検出手段の情報に基づいて、その選別処理物量が多いほど選別装置の処理能力が大きくなるように、前記選別装置の処理能力変更手段を調節作動させる選別制御と、負荷検出手段によって検出されるエンジン負荷が目標負荷範囲に維持されるように、車速変速用の変速装置を変速操作する車速制御とを実行する制御手段が設けられたものであって、その第1の特徴構成は、車速検出手段によって検出される検出車速の最大値を設定上限車速として記憶する最大車速記憶手段が設けられ、前記制御手段は、前記最大車速記憶手段の情報に基づいて、前記検出車速が前記設定上限車速を超えない状態で前記車速制御を実行するとともに、前記選別処理物量が前記選別装置の処理能力の上限値を超えた場合に、前記設定上限車速を設定量低速の車速値に補正するように構成されている点にある。
【0008】第2の特徴構成は、第1の特徴構成において、補助車速上限値を人為的に設定する上限車速設定手段が設けられ、前記制御手段は、前記検出車速が前記上限車速設定手段で設定された補助車速上限値を超えない状態で前記車速制御を実行するように構成されている点にある。
【0009】第3の特徴構成は、第1又は第2の特徴構成において、前記処理物量検出手段が、前記選別装置の揺動選別板の上に存在する前記選別処理物の層厚を検出する層厚検出手段で構成され、前記処理能力変更手段が、前記選別装置の揺動選別板における漏下開度を変更する開度変更手段で構成され、前記制御手段は、前記開度変更手段がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出手段にて検出された前記選別処理物の層厚が選別能力限界判別用の設定層厚値を超える状態が設定時間以上継続したときに、前記選別処理物量が前記選別装置の処理能力の上限値を超えたと判別するように構成されている点にある。
【0010】第4の特徴構成は、第3の特徴構成において、前記制御手段は、前記開度変更手段がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されているとき、及び、前記層厚検出値が前記選別能力限界判別用の設定層厚値よりも小さい層厚値であるときに、前記設定上限車速を設定量高速の車速値に補正するように構成されている点にある。
【0011】第5の特徴構成は、第3又は第4の特徴構成において、前記制御手段は、前記選別能力限界判別用の設定層厚値を大小2段階に設定して、前記開度変更手段がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの大側の値を超えているとき、及び、前記開度変更手段がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値の間にあって且つその層厚検出値の増加率が設定率以上のときに、前記選別処理物量が前記選別装置の処理能力の上限値を超えたと判別するように構成されている点にある。
【0012】第6の特徴構成は、第5の特徴構成において、前記制御手段は、前記開度変更手段がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されているとき、及び、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの小側の値よりも小さい層厚値であるときに、前記設定上限車速を設定量高速の車速値に補正するように構成されている点にある。
【0013】第7の特徴構成は、第1〜第6の特徴構成において、前記選別装置の処理能力の上限値を変更設定する上限値変更手段が設けられている点にある。
【0014】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、扱室から漏下する選別処理物量が多いほど選別装置の処理能力が大きくなるように選別装置の処理能力が調節されている条件において、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えていない場合は、車速がそれまでの検出車速の最大値で設定される設定上限車速を超えない状態で、エンジン負荷を目標負荷範囲に維持するように車速変速用の変速装置を変速操作する車速制御が行われる一方、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えた場合は、車速がそれまでの検出車速の最大値よりも所定量低速側に補正された車速値で設定される設定上限車速を超えない状態で、エンジン負荷を目標負荷範囲に維持するように上記車速制御が行われる。
【0015】又、第2の特徴構成によれば、扱室から漏下する選別処理物量が多いほど選別装置の処理能力が大きくなるように選別装置の処理能力が調節されている条件において、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えていない場合は、車速がそれまでの検出車速の最大値で設定される設定上限車速、及び、人為的に設定された補助車速上限値のいずれをも超えない状態で、エンジン負荷に基づく前記車速制御が行われる一方、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えた場合は、車速がそれまでの検出車速の最大値よりも所定量低速側に補正された車速値で設定される設定上限車速、及び、人為的に設定された補助車速上限値のいずれをも超えない状態で、エンジン負荷に基づく前記車速制御が行われる。
【0016】又、第3の特徴構成によれば、揺動選別板上の選別処理物の層厚が厚いほど揺動選別板における漏下開度を大きくする開度調節を行っている条件において、揺動選別板の漏下開度がその開度変更範囲の上限開度まで操作されている状態で、選別処理物の層厚が選別能力限界判別用の設定層厚値を超える状態が設定時間以上継続すると、車速がそれまでの検出車速の最大値よりも所定量低速側に補正された車速値で設定される設定上限車速を超えない状態で、エンジン負荷に基づく前記車速制御が行われる。
【0017】又、第4の特徴構成によれば、揺動選別板上の選別処理物の層厚が厚いほど揺動選別板における漏下開度を大きくする開度調節を行っている条件において、揺動選別板の漏下開度がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度に操作されているとき、及び、選別処理物の層厚が選別能力限界判別用の設定層厚値よりも小さい層厚値であるときに、車速がそれまでの検出車速の最大値よりも所定量高速側に補正された車速値で設定される設定上限車速を超えない状態で、エンジン負荷に基づく前記車速制御が行われる。
【0018】又、第5の特徴構成によれば、揺動選別板上の選別処理物の層厚が厚いほど揺動選別板における漏下開度を大きくする開度調節を行っている条件において、揺動選別板の漏下開度がその開度変更範囲の上限開度まで操作されている状態で、選別処理物の層厚が大小2段階に設定された選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの大側の値を超えているとき、及び、揺動選別板の漏下開度がその開度変更範囲の上限開度まで操作されている状態で、選別処理物の層厚が大小2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値の間にあってその層厚の増加率が設定率以上のときに、車速がそれまでの検出車速の最大値よりも所定量低速側に補正された車速値で設定される設定上限車速を超えない状態で、エンジン負荷に基づく前記車速制御が行われる。
【0019】又、第6の特徴構成によれば、揺動選別板上の選別処理物の層厚が厚いほど揺動選別板における漏下開度を大きくする開度調節を行っている条件において、揺動選別板の漏下開度がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度に操作されているとき、及び、選別処理物の層厚が大小2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの小側の値よりも小さい層厚値であるときに、車速がそれまでの検出車速の最大値よりも所定量高速側に補正された車速値で設定される設定上限車速を超えない状態で、エンジン負荷に基づく前記車速制御が行われる。
【0020】又、第7の特徴構成によれば、選別装置の処理能力の上限値が変更設定され、選別処理物量がその変更された選別処理能力の上限値を超えているか否かが判別され、その判別に基づいて、それまでの検出車速の最大値やその検出車速の最大値よりも所定量低速側あるいは高速側に補正された車速値で設定される設定上限車速を超えない状態で、前記車速制御が行われる。
【0021】
【発明の効果】本発明の第1の特徴構成によれば、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えると、従来のように単純に変速装置を減速操作するのではなく、車速制御における上限車速を低速側に変更するので、以後、この低速側に変更された上限車速の制限の下で車速制御が行われる結果、従来のように車速が速くなり過ぎて選別処理物量の過大状態が再発することが有効に回避され、もって、揺動選別板で漏下されずに機外に放出される3番ロスの増加や、2番還元量が増えすぎることによる穀粒の損傷等の選別作業の不具合発生を防止することができる。同時に、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えないときは、上限車速がそれまでの車速値の最大値に設定されるので、車速を極力高速状態に維持できて刈取作業の能率低下が回避される。
【0022】又、第2の特徴構成によれば、上述のように設定される言わばメインの上限車速に加えて、例えば圃場面の凹凸や湿田等の圃場条件に応じて手動式のボリューム等にて人為設定される補助上限車速値の両方の制限の下で車速制御が行われるので、上記3番ロスの増加や穀粒の損傷等の選別作業の不具合が防止されるのに加えて、地面の凹凸や湿田等の圃場条件に合わせて最高車速を低くして、走行時のエンジン出力の極端な低下やエンストの発生等を回避して前記負荷に応じた車速制御を円滑に行うことができ、もって、上記第1の特徴構成を実施する際の好適な手段が得られる。
【0023】又、第3の特徴構成によれば、揺動選別板上の選別処理物層の層厚を層厚センサ等の比較的簡便なセンサからなる層厚検出手段にて検出して、選別処理物量を良好に検出できるとともに、選別装置の揺動選別板における漏下開度を変更するモータ等の開度変更手段にて、選別装置の処理能力を適切に調節することができ、同時に、その揺動選別板の漏下開度及び選別処理物層の層厚検出値の情報に基づいて、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えたことが適切に判別でき、もって、上記第1又は第2の特徴構成による効果を実現するための好適な手段が得られる。
【0024】又、第4の特徴構成によれば、揺動選別板の漏下開度及び選別処理物層の層厚検出値の情報に基づいて、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えていないことが適切に判別され、この判別に基づいて、車速制御における上限車速が高速側に変更されて、車速を極力高速状態に維持して刈取作業の能率低下を回避することができ、もって、上記第3の特徴構成を実施する際の好適な手段が得られる。
【0025】又、第5の特徴構成によれば、揺動選別板上の選別処理物層の層厚値として設定される選別能力限界判別用の値を大小2段階に設定することで、1段階の層厚値によって選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えたか否かを判別するものに比べて、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えたことがよりきめ細かくより的確に判別でき、もって、上記第3又は第4の特徴構成による効果を実現するための好適な手段が得られる。
【0026】又、第6の特徴構成によれば、揺動選別板の漏下開度の情報及び大小2段階の選別能力限界判別用の値に対する層厚検出値の情報に基づいて、選別処理物量が選別装置の処理能力の上限値を超えていないことがよりきめ細かくより的確に判別され、この判別に基づいて、車速制御における上限車速が高速側に変更され、車速を極力高速状態に維持して刈取作業の能率低下を回避することができ、もって、上記第5の特徴構成を実施する際の好適な手段が得られる。
【0027】又、第7の特徴構成によれば、例えば稲、麦、大豆等の作物種類に応じて、例えば稲、麦、大豆の順に選別装置の処理能力の上限値が大きくなるように変更する、即ち、選別処理物量が過大になり易い条件では処理能力の上限値を小さくする一方で、選別処理物量の過大状態が発生しにくい条件では処理能力の上限値を大きくして不必要に車速を遅くすることを回避することができ、もって、上記第1〜第6の特徴構成を実施する際の好適な手段が得られる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図2に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1、脱穀装置2、操縦部3、刈取装置4等を備える。刈取装置4は、分草具5、引き起こし装置6、刈り刃7を備え、刈り取られた穀稈は、補助搬送装置8とその後方の縦搬送装置9とによって機体後方上部側に係止搬送された後、脱穀装置2のフィードチェーン16の始端部に渡される。尚、縦搬送装置9の始端部に、刈取穀稈の有無を検出するために、刈取穀稈が有るときにオンし、無いときにオフするスイッチからなる株元センサS4が設けられている。
【0029】脱穀装置2は、図4に示すように、扱胴15を収納する扱室A、刈取装置4から供給される穀稈を扱室Aに供給搬送するフィードチェーン16、排塵用の横断流ファン17、脱穀後の処理物を選別するための選別装置Bを備える。選別装置Bは、トウミ18、揺動選別板19、選別後の処理物を回収するための一番物回収部(以下、一番口という)20及び二番物回収部(以下、二番口という)21を備えている。
【0030】フィードチェーン16の上部には、図5に示すように、搬送される穀稈を下方に押圧してフィードチェーン16とで挟持する機構が設けられている。即ち、枢支軸Pにて搬送方向に連結された複数の押圧部材16a,16bがコイルバネ16cにて各別に弾性付勢されている。そして前から一番目の押圧部材16aと二番目の押圧部材16bとの枢支軸Pの上方への変位を検出するポテンショメータS1が設けられている。このポテンショメータ(以下、稈厚センサという)S1によってフィードチェーン16と押圧部材16a,16bとの間に挟持される穀稈の厚さが検出され、フィードチェーン16の搬送速度はほぼ一定に保たれるので、稈厚センサS1の検出値は扱室Aへの穀稈供給量に比例する。
【0031】フィードチェーン16にて扱室Aに供給搬送される穀稈は扱胴15の回転により脱穀される。扱室Aの下部には受網22が設けられ、脱穀後の処理物のうち単粒化した穀粒は受網22から揺動選別板19に漏下する。受網22から漏下できなかった処理物は受網22の後端部より揺動選別板19に落下する。
【0032】揺動選別板19は、トウミ18の上方に位置するグレンパン23、その後方に位置するチャフシーブ24、その下方に位置するグレンシーブ25等からなり、一定周期の揺動により処理物を後方に移送しながら比重選別する。一番口20及び二番口21は、それぞれスクリューコンベアを備え、チャフシーブ24及びグレンシーブ25から漏下した穀粒は一番口20から回収されてタンク等に貯溜される。チャフシーブ24の後端やグレンシーブ25の後端から落下した穀粒と藁屑との混合物は二番口21から回収されて揺動選別板19に還元される。
【0033】チャフシーブ24は、図6に示すように、複数の板状部材24aが所定間隔毎に前後方向に並設されたものである。各板状部材24aは左右軸芯周りに回動自在に左右の側板に枢着され、下端部がリンク24bにて枢支連結されている。従って、リンク24bを前後方向に移動操作すると、各板状部材24aが同時に回動し、各板状部材24aの隣接間隔tが変化する。この間隔tが揺動選別板19における漏下開度(以下、チャフ開度という)に相当し、このチャフ開度の変更は、シーブモータM1を正逆方向に回転駆動することによって行われる。そのシーブモータM1の回転動作はギヤ式の連係機構26、揺動アーム27、ワイヤ28によってリンク24bの前後移動動作に変換されて、上記の如くチャフ開度が変更される。以上より、シーブモータM1にて、揺動選別板19における漏下開度を変更する開度変更手段が構成される。尚、揺動アーム27の回動角度からチャフ開度を検出するためのポテンショメータ式のチャフ開度センサS2が設けられている。
【0034】トウミ18は、選別風を発生するためのものであり、その風力は図4に示すように、トウミケースカバー18aの開度を変えることによって行われる。つまり、開度を大きくするほど風力(以下、トウミ風力という)が小さくなる。トウミ風力の変更は、図7に示すように、トウミモータM2によって行われる。トウミモータM2は、連係機構30、揺動アーム31、リンク32,33を介してトウミケースカバー18aを開閉操作する。尚、揺動アーム31の回転角度からトウミ風力を検出するためのポテンショメータ式のトウミ風力センサS3が設けられている。
【0035】上記揺動選別板19の構成において、シーブモータM1を駆動してチャフ開度を大きくするほど、チャフシーブ24において下方側に漏下する穀粒量が増加して、選別装置Bの処理能力が大きくなる。このとき、一番口20にて回収される穀粒に藁屑が混入するのを防止すべく、漏下穀粒量の増加に応じてトウミ風力が大きくなるようにトウミモータM2を駆動する。以上より、選別装置Bの処理能力変更手段が、前記シーブモータM1及びトウミモータM2にて構成されることになる。
【0036】又、図4及び図8に示すように、チャフシーブ24の上の選別処理物(穀粒等)の層厚を検出する層厚センサS5が、揺動選別板19の左右の側板の上辺に架設されたロッド40に取り付けられている。層厚センサS5は、横軸芯周りに揺動自在に垂下された板状部材T1,T2と、その板状部材T1,T2の後方(処理物の搬送方向)への回動角度Iを抵抗値に変換するポテンショメータPMからなる。処理物の層厚が小さいときは板状部材T1が処理物に接当して後方へ回動し、層厚が大きくなると板状部材T2が処理物に接当して後方へ回動するように構成されている。
【0037】上記構成により、選別処理物の量が多くなってその層厚が大きくなるほどセンサバーT1,T2の回動角度Iが大きくなるので、ポテンショメータPMの抵抗値から処理物の層厚即ち処理物量を検出することができる。従って、揺動選別板19(実際はチャフシーブ24)の上に存在する選別処理物の層厚を検出する層厚検出手段が、上記層厚センサS5によって構成されるとともに、扱室Aから漏下する選別処理物の量を検出する処理物量検出手段が、上記層厚検出手段(即ち層厚センサS5)にて構成されることになる。又、図8のImaxは、選別処理物量が選別装置Bの処理能力の上限値を超えたか否かを判別するための選別能力限界判別用の設定層厚値(実際はその層厚値のときの回動角度)を示す。
【0038】動力伝達系は図3に示すように構成されている。エンジンEの動力は、脱穀クラッチ10を介して脱穀装置2に伝達されると共に、走行クラッチ11及び車速変速用の変速装置としての油圧式の無段変速装置12を介してクローラ走行装置1のミッション13に伝達され、刈取装置4には、ミッション13から刈取クラッチ14を介して動力が伝達される。ミッション13には、クローラ走行装置1の駆動輪の回転数から車速を検出する車速検出手段としての車速センサS6が設けられ、エンジンEには、その回転数を検出するエンジン回転数センサS7が設けられている。又、脱穀装置2が動作中か否かを検出するために、脱穀クラッチ10の入切状態を検出する脱穀スイッチSW1が設けられている。
【0039】前記無段変速装置12は、可変容量型の油圧ポンプと定容量型油圧モータからなる静油圧トランスミッションであって、油圧ポンプ内の可変斜板の角度を変えることにより吐出量と方向を変化させて、油圧モータ出力軸の回転数と回転方向を変化させる。そして、上記油圧ポンプ内の可変斜板の角度を変えるための電動式の車速変更用モータM3(図1参照)が設けられ、その車速変更用モータM3を正逆転駆動することで、車速が増減速される。
【0040】図1に示すように、マイクロコンピュータ等で構成される制御手段Hが設けられ、この制御手段Hには、前述の脱穀スイッチSW1、稈厚センサS1、チャフ開度センサS2、トウミ風力センサS3、株元センサS4、層厚センサS5、車速センサS6、及び、エンジン回転数センサS7の各検出情報が入力されている。一方、制御手段Hからは、前述のシーブモータM1、トウミモータM2、及び車速変更用モータM3に対する各駆動信号が出力されている。
【0041】又、前記操縦部3の操縦パネルには、圃場面の凹凸や湿田状態等の圃場条件等に応じて判断した車速の上限値(以下、補助車速上限値V2と呼ぶ)を人為的に設定する上限車速設定手段としての上限車速設定ボリュームVRと、自動車速制御を実行するか否かを設定するための車速オートスイッチSW2と、刈取作物の種類を稲、麦、大豆の中から選択して切り換える作物切換スイッチSW3とが設けられ、これらの各設定情報も制御手段Hに入力されている。そして、上限車速設定ボリュームVRによって、車速の上限値V2が0.3m/sから2.0m/sの範囲で設定される。又、上記作物切換スイッチSW3にて切り換えられた作物種類に応じて、層厚センサSにおける前記選別能力限界判別用の設定層厚値Imaxが、稲、麦、大豆の順で大きくなるように変更設定され、従って、上記作物切換スイッチSW3が、選別装置Bの処理能力の上限値を変更設定する上限値変更手段を構成する。
【0042】前記エンジン回転数センサS7と制御手段Hを利用して、エンジンEの負荷(エンジン負荷)Lを検出する負荷検出手段S7,Hが構成される。具体的には、車速が0.1m/s未満のときのエンジン回転数の最大値を基準回転数Rとして記憶しておき、その基準回転数Rと現在のエンジン回転数rとの差R−rをエンジン負荷Lとして算出する。つまり、刈取・脱穀作業中において、エンジンEに対する負荷の増大に応じてエンジン回転数が低下するので、エンジン回転数の低下量からエンジン負荷を求める。
【0043】前記制御手段Hは、扱室Aから漏下する選別処理物の量を検出する前記層厚センサS5の情報に基づいて、その選別処理物量が多いほど選別装置Bの処理能力が大きくなるように、選別装置Bの処理能力変更手段(シーブモータM1及びトウミモータM2)を調節作動させる選別制御と、前記負荷検出手段S7,Hによって検出されるエンジン負荷Lが目標負荷範囲に維持されるように、つまり、エンジン回転数rが目標回転数に維持されるように、前記無段変速装置12を変速操作する車速制御とを実行するように構成されている。尚、上記選別制御を行うのに、制御手段Hは、記憶されている関係テーブルに基づいて、層厚センサS5の検出値に対応するチャフ開度及びトウミ風力の目標値を求め、各目標値とチャフ開度センサS2又はトウミ風力センサS3の検出値との偏差をゼロにするように制御する。
【0044】又、前記制御手段Hを利用して、前記車速センサS6によって検出される検出車速の最大値を設定上限車速として記憶する最大車速記憶手段100が構成されている。具体的には、記憶用のメモリー内の値として保持される。そして、制御手段Hは、前記最大車速記憶手段100の情報に基づいて前記検出車速が前記設定上限車速V1を超えない状態で、且つ、前記検出車速が前記上限車速設定ボリュームVRで設定された補助車速上限値V2を超えない状態で前記車速制御を実行するとともに、前記選別処理物量が前記選別装置Bの処理能力の上限値を超えた場合に、前記設定上限車速V1を設定量低速の車速値に補正するように構成されている。
【0045】具体的には、制御手段Hは、前記シーブモータM1がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚センサS5にて検出された前記選別処理物の層厚が選別能力限界判別用の設定層厚値Imaxを超える状態が設定時間(例えば2秒)以上継続したときに、前記選別処理物量が前記選別装置Bの処理能力の上限値を超えたと判別する。そして、制御手段Hは、前記シーブモータM1がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されているとき、及び、前記層厚センサS5の層厚検出値が前記選別能力限界判別用の設定層厚値Imaxよりも小さい層厚値であるときに、前記設定上限車速V1を設定量高速の車速値に補正するように構成されている。
【0046】次に、図9〜図13に示すフローチャートに基づいて、制御手段Hによる脱穀及び車速複合制御の流れを説明する。メインフロー(図9)では、先ず、各種制御パラメータを初期設定する初期化処理を行った後、脱穀スイッチSW1がオンしているかどうかを調べ、オンのときのみ、以後のデータ処理、脱穀制御、及び、車速制御を行う。
【0047】データ処理(図10及び図11)では、株元センサS4がオンしているときだけ、以後の処理を行う。先ず、チャフ開度を調べ、チャフ開度が全開状態(シーブモータM1が開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態)であれば、層厚センサS5の層厚検出値Iが前記選別能力限界判別用の設定層厚値Imax以上かどうかを調べる。層厚検出値Iが設定層厚値Imax以上の場合には、その状態が2秒以上継続したときだけ減速フラグをセットする。一方、上記チャフ開度が全開状態でない(シーブモータM1が開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されている)とき、及び、層厚検出値Iが設定層厚値Imax未満の状態が2秒以上継続したときには、増速フラグをセットする。
【0048】次に、現在の車速値を、それまでの検出車速の最大値を記憶しているメモリー内の値と比較し、その値より現在の検出車速値が大きいときだけ、現在の車速値を検出車速の最大値として上記メモリーMAXSPDに更新記憶させる。
【0049】次に、所定タイマー時間(例えば15秒)の減速タイマーのタイマー時間が経過している場合にだけ、前記減速及び増速フラグの状態に応じて、車速制御における設定上限車速V1の設定を行う。尚、この減速タイマーは、車速制御において減速操作がなされたとき(尚、このことは車速制御用減速フラグのセット状態から確認される)、及び、後述のように設定上限車速の変更設定がなされたときにスタートされる。減速フラグがセット状態であれば、前記メモリーMAXSPDに記憶されている車速の最大値よりも0.1m/s低速の車速値を設定上限車速V1としてから、減速フラグをリセットする。減速フラグがリセット状態で増速フラグがセット状態であれば、現在の設定上限車速V1より0.1m/s高速の車速値を設定上限車速としてから、増速フラグをリセットする。減速フラグ及び増速フラグが共にリセット状態であれば、設定上限車速の変更は行わない。尚、設定上限車速V1は、初期値として大きな車速値が設定される。
【0050】脱穀制御(図12)では、先ず、株元センサS4がオン状態である等の起動条件が成立していることを確認してから、層厚センサS5の層厚検出値を入手する。そして、チャフ開度及びトウミ風力が、上記層厚検出値に対応するチャフ開度及びトウミ風力の目標値になるように、シーブモータM1及びトウミモータM2を自動調節する。
【0051】車速制御(図13)では、車速オートスイッチSW2がオン、車速が0.1m/s以上、及び、株元センサS4がオンしていることで起動条件の成立を確認すると、現在の車速と前記設定上限車速V1及び補助車速上限値V2とを比較し、そのいずれかよりも高速であれば、両方よりも低速になるまで減速操作する。次に、現在のエンジン回転数rと予め記憶した基準回転数Rとの差であるエンジン負荷Lを求め、その負荷Lが目標負荷範囲(目標回転数)にあるかどうかを調べる。負荷Lが目標負荷範囲よりも大きい場合には、所定量減速操作し、負荷Lが目標負荷範囲よりも小さい場合には、現在の車速が前記設定上限車速V1及び補助車速上限値V2のいずれかよりも低速であるときだけ、所定量増速操作し、負荷Lが目標負荷範囲即ち不感帯内にあるときには、変速操作は行わない。
【0052】[別実施例]以下、別実施例を列記する。上記実施例では、層厚検出手段(層厚センサS5)における選別能力限界判別用の設定層厚値を1つ(図8のImax)設定する場合を示したが、これに限るものではなく、例えば、図8に示すように、大側の値を前記Imaxとし、これより小側に設定された値Imax2の大小2段階に設定してもよい。尚、上記大側の値は前記Imaxにする必要はなく、Imaxよりも大きい値、あるいは小さい値にすることができる。そして、前記制御手段Hは、前記開度変更手段(シーブモータM1)がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値のうちの大側の値Imaxを超えているとき、及び、前記開度変更手段M1がその開度変更範囲の上限開度位置まで操作されている状態で、前記層厚検出値が前記2段階の選別能力限界判別用の設定層厚値Imax,Imax2の間にあって且つその層厚検出値の増加率が設定率以上のときに、前記選別処理物量が前記選別装置Bの処理能力の上限値を超えたと判別して、上記実施例と同様に、車速制御における設定上限車速を設定量低速の車速値に補正する。一方、前記開度変更手段M1がその開度変更範囲の上限開度よりも小さい開度位置に操作されているとき、及び、前記層厚検出値が前記小側の値Imax2よりも小さい層厚値であるときに、前記設定上限車速を設定量高速の車速値に補正する。
【0053】扱室Aから漏下する選別処理物の量を検出する処理物量検出手段は、上記実施例のような層厚検出手段(層厚センサS5)に限らず、例えば、扱室Aから揺動選別板19上に漏下する処理物をテレビカメラ等の撮像手段で撮像し、その画像情報を処理して処理物量を検出することもできる。又、層厚検出手段も、上記実施例のような接触式の層厚センサS5以外に、透過型の光センサの検出光を処理物層に対して横方向に投射し、その透過光の状態から層厚を検出したり、あるいは、処理物層表面に向けて上方側から超音波を投射し、その反射波から処理物層表面までの距離を測定して層厚を検出する等、種々の手段で構成できる。
【0054】上記実施例では、選別装置Bの処理能力変更手段M1,M2を、シーブモータM1及びトウミモータM2にて構成したが、これに限るものではなく、例えば、トウミモータM2を所定回転位置に固定した状態で、シーブモータM1だけを正逆方向に回転駆動させるようにしてもよい。
【0055】揺動選別板19において処理物を漏下開度を変えながら漏下させる手段は、上記実施例のようなチャフシーブに限らず、例えば、網状又はスリット状の開口部をスライドグレンパンといわれる遮蔽板で遮蔽し、スライドグレンパンをスライドさせてその開口部の遮蔽面積つまり開度を変えるように構成してもよく、この場合、開度変更手段は、上記実施例のシーブモータM1ではなく、スライドグレンパンをスライドさせるためのモータ等で構成される。
【0056】負荷検出手段S7,Hは、上記実施例のように、エンジン回転数センサS7と制御手段Hを利用して構成するものに限らない。
【0057】車速変速用の変速装置は、上記実施例のように、静油圧トランスミッションを用いた無段変速装置12に限らない。
【0058】車速検出手段は、上記実施例のように、クローラ走行装置1の駆動輪の回転数を検出する状態でミッション13に設けた車速センサS6に限らず、例えば、前記無段変速装置12からミッション13への入力軸の回転数を検出するセンサでもよい。
【0059】上限車速設定手段は、上記実施例のような上限車速設定ボリュームVRに限らず、例えば、表示画面にて数値を確認しながら入力する手段等でもよい。
【0060】上限値変更手段は、上記実施例のような稲、麦、大豆等の作物種類を切り換える作物切換スイッチSW3に限るものではない。例えば、作物種類の外に、作物の濡れ状態等の作物条件を加えるようにしてもよい。
【0061】本発明は、上記実施例のようなコンバイン(自脱型コンバイン)に限らず、普通型コンバイン等の他のコンバインに適用することもできる。
【0062】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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