米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> ソニー株式会社

発明の名称 シリコン系酸化膜の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−8030
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−157586
出願日 平成7年(1995)6月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】船橋 國則
発明者 長谷川 利昭
要約 目的
本発明は、アスペクト比が4程度の段差の埋め込み能力を保持するとともにグローバル平坦化能力の向上を図って、いわゆる0.25μm世代の半導体装置の製造に対応することを可能とする。

構成
少なくとも、モノシランまたはポリシランと、アルコールとを含む原料ガスを用いた化学的気相成長法により、基板表面(図面では保護膜13の表面)で原料ガスガスを液状化して成膜するシリコン系酸化膜(絶縁膜14)を製造する。または少なくとも、モノシランまたはポリシランと、水溶液において酸性を呈するガスとを含む原料ガスを用いてもよい。
特許請求の範囲
【請求項1】 化学的気相成長法により基板上で原料ガスを液状化して成膜するシリコン系酸化膜の製造方法において、前記原料ガスは、少なくとも、モノシランまたはポリシランと、アルコールとを含むことを特徴とするシリコン系酸化膜の製造方法。
【請求項2】 化学的気相成長法により基板上で原料ガスを液状化して成膜するシリコン系酸化膜の製造方法において、前記原料ガスは、少なくとも、モノシランまたはポリシランと、水溶液において酸性を呈するガスとを含むことを特徴とするシリコン系酸化膜の製造方法。
【請求項3】 請求項1記載のシリコン系酸化膜の製造方法において、前記化学的気相成長法における基板温度は、原料ガスとなるガス物質のうちの少なくとも1種類のガス物質が基板表面で液状化する温度に設定されることを特徴とするシリコン系酸化膜の製造方法。
【請求項4】 請求項2記載のシリコン系酸化膜の製造方法において、前記化学的気相成長法における基板温度は、原料ガスとなるガス物質のうちの少なくとも1種類のガス物質が基板表面で液状化する温度に設定されることを特徴とするシリコン系酸化膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の絶縁膜として主に層間絶縁膜を形成する方法に関し、特には、シリコン系酸化膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置が微細化されていくにしたがって、配線幅が細くなり配線間隔が狭くなってきている。それにともない、層間絶縁膜のいわゆるギャップフィル能力の向上が要求されてきている。
【0003】従来は、原料ガスをモノシラン(SiH4 )からテトラエトキシシラン(TEOS)に変えることでそのギャップフィル能力を向上させてきた。以下の説明では、モノシランをSiH4 、テトラエトキシシランをTEOSと記す。TEOSはSiH4 よりも反応性が低く、基板に吸着してもなかなか膜にならない。しかも基板表面を動きまわるため、段差被覆特性に優れている。当初は、膜質を重視して、プラズマを用いた化学的気相成長法によって原料ガスを解離して酸化シリコンからなる絶縁膜を形成していた。以下、化学的気相成長をCVDという。CVDはChemical Vapour Depositionの略である。
【0004】最近の0.35μmルールの半導体装置の製造では、TEOSガスとオゾン(O3 )ガスとを用いることによって原料ガスを解離し、酸化シリコンからなる絶縁膜を形成している。O3 ガスを用いることにより、CVD時の圧力を大気圧程度に高くすることが可能になっている(以下、AP−CVD法という)。それにより、基板表面への原料ガスの供給量を増加させ、基板表面で動きまわる距離を伸ばすことによって、さらに段差被覆特性の向上を図っている。
【0005】しかし、次世代の0.25μmルールによる半導体装置の製造では、AP−CVD法を以てしても、段差被覆能力が不十分な程度に配線のアスペクト比が高くなってきている。それは、配線の厚さはほとんど変わらないが、配線幅が細くなり、配線間隔が狭くなってきているためである。
【0006】そこで、0.25μm世代用として、注目されている成膜方法が、高密度プラズマを用いたCVD法(以下、HD−CVD法という)である。このHD−CVD法は、CVDとエッチングとの両方を同時に行うことができる点に特徴がある。すなわち、狭い配線間隔を埋め込む場合、今までのCVD法では、配線間にボイドを残したまま埋め込まれてしまったのに対して、この方法では、オーバハングといわれる配線間の上部が先に成長する形状を、イオンでスパッタエッチングすることで無くしてしまうため、埋め込み能力が高くなる。しかし、スパッタエッチングを用いるので、原理的にいわゆるパーティクルの発生が多いという欠点がある。
【0007】それに対して、最近、基板を全ての原料ガスの沸点より低くして、基板表面で液状化させることで、狭い配線間に液体を流し込むようにして埋め込む、APL(Advanced Planarization Layer)技術が開発されている。このAPL技術は液体を流し込むようにして埋め込むため、埋め込み能力が非常に大きい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】埋め込み能力に関しては、上記従来の技術で説明したようにAPL技術は非常に優れているが、いわゆるグローバル平坦化能力はあまりよくない。グローバル平坦化とは、広い領域における段差を膜で覆ってその膜の表面を平坦化することで、最近は、化学的機械研磨(例えばケミカルメカニカルポリシング、以下CMPという)によって実現されている。特に上記したHD−CVD法とCMPとを組み合わせた総合的な平坦化が注目されている。
【0009】グローバル平坦化の要求は、リソグラフィーの露光波長の短波長化にともなう焦点深度の減少からくるもので、0.25μm世代では、I線またはフッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザ光、フッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザ光等を用いた露光によって配線等をパターニングするためである。このような状況のため、APL技術に対してもグローバル平坦化能力が要求されてきている。現在は、配線間隔が10μmのときに平坦度80%程度まで得られている。しかしながら、CMPは配線間隔が1mm程度でも平坦度が80%程度まで得られていることを考慮すると、APL技術における平坦化は不十分である。少なくとも、配線間隔が50μmで平坦度が80%程度は必要である。ここでいう平坦度とは、配線の高さをH、絶縁膜の最も薄い部分の厚さをdとして、d/H×100で表されるものである。
【0010】本発明は、APL技術の埋め込み特性を保ちつつ、グローバル平坦化能力に優れたシリコン系酸化膜の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するためになされたシリコン系酸化膜の製造方法である。すなわち、第1の方法は、少なくとも、モノシランまたはポリシランと、アルコールとを含む原料ガスを用いた化学的気相成長法により、基板表面で原料ガスガスを液状化して成膜するシリコン系酸化膜の製造方法である。
【0012】第2の方法は、少なくとも、モノシランまたはポリシランと、水溶液において酸性を呈するガスとを含む原料ガスを用いた化学的気相成長法により、基板表面で原料ガスを液状化して成膜するシリコン系酸化膜の製造方法である。
【0013】
【作用】上記第1の方法では、原料ガスにモノシランまたはポリシランと、アルコールとを含むことから、基板上で液状化した原料ガスの粘度が低下される。すなわち、アルコールによって溶媒が多くなるため固化成分が減少する。このように溶媒となるアルコールを添加することで、擬似的に構成分子間の引力が小さくなる。そのため、原料ガスが液状化したものが基板全体に広がり易くなるので、グローバル平坦化が成される。
【0014】上記第2の方法では、原料ガスに、少なくとも、モノシランまたはポリシランと、水溶液において酸性を呈するガスとを用いることから、原料ガスが基板表面で液状化した際のpHは低くなる。また、基板上で液状化した原料ガスは、例えば以下に示すような反応式(1)〜(3)にしたがって重合を繰り返して膜になっていく。
【0015】
【化1】
SiH4 +2H2 2 →Si(OH)4 +2H2 ↑ ・・・(1)
【0016】
【化2】
Si(OH)4 +Si(OH)4 →(OH)3 SiOSi(OH)3 +H2 O ・・・(2)
【0017】
【化3】
(OH)3 SiOSi(OH)3 +Si(OH)4 →(OH)3 SiOSiO(OH)2 Si(OH)3 +H2 O ・・・(3)
【0018】すなわち、上記重合反応はゾルゲル反応を基板表面で起こしていくということである。そして上記重合反応の反応速度を遅くすることによりグローバル平坦化が進むので、そのためには反応平衡を逆方向に進めるような条件にすればよい。上記のように原料ガスの一つに水溶液において酸性を呈するガスを用いるので、pHが低くなる。そして特に2<pH<7の状態で反応速度を低下させることができる。具体的に説明すると、上記重合反応は以下に示す反応式(4),(5)のようになる。
【0019】
【化4】
≡Si−OH+OH- →≡Si−O- +H2 O ・・・(4)
【0020】
【化5】
≡Si−O- +HO−Si→≡Si−O- −Si≡+OH- ・・・(5)
【0021】重合反応は上記のような反応式にしたがって進むが、pHが小さく、OH- の濃度が薄い状態では、反応式(4)の反応が進み難い。したがって、酸性にすることで重合反応を制御することができるので、グローバル平坦化が成される。
【0022】
【実施例】第1発明の実施例として、本発明のシリコン系酸化膜の製造方法とその前後のプロセス工程とを併せて、図1の製造工程図によって説明する。図1は、本発明のシリコン系酸化膜の製造方法を用いて形成した配線構造の断面図である。
【0023】図1の(1)に示すように、配線材料の成膜工程、リソグラフィー工程、エッチング工程等からなる既知の配線形成技術によって、基板11上に複数の配線12を形成した。上記基板11は、例えば、半導体基板上に素子(図示省略)が形成され、その素子を覆う状態に絶縁膜(図示省略)が形成されたものである。続いて各配線12を覆う状態に保護膜13を形成した。この保護膜13は、その上面側に形成される本発明のシリコン系酸化膜を形成する際に生成される水成分やアルコール成分などから基板11や配線12を保護するもので、それによって、例えばコロージョンの防止が図られ、トランジスタのホットキャリア耐性が確保される。
【0024】次に上記保護膜13の製造方法の一例を説明する。原料ガスにシリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )と酸素原子(O)を含むガスとして例えば酸素(O2 )とを用い、それに希釈(搬送)ガスとして例えばヘリウム(He)を混合して、容量結合型のプラズマCVD装置(図示省略)に導入した。そしてプラズマCVD装置の電極間に高周波電力を供給し、このプラズマCVD装置内に配置された上記基板11上に保護膜13を例えば50nmの厚さに形成した。保護膜13の形成時は、プラズマCVD装置内の真空度は例えば100Paとし、基板11は例えば350℃に加熱し、13.56MHzの高周波電力を例えば1.0W/cm2 の密度で印加した。
【0025】次に、上記保護膜13上に本発明の方法によってシリコン系酸化膜14を形成した。
【0026】上記シリコン系酸化膜14の製造方法の一例を説明する。原料ガスに、シリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )と酸化剤として例えば過酸化水素(H2 2 )とアルコール添加ガス(気化して導入する)として例えばエチルアルコール(C2 5 OH)とを混合したものを用い、その原料ガスを一般の低圧CVD装置(図示省略)に導入した。上記原料ガスの流量は、モノシラン(SiH4 ):50sccm、過酸化水素(H2 2 ):200sccm、エチルアルコール(C2 5 OH):25sccmとした。以下、sccmは標準状態における体積流量(cm3 /分)を表す。
【0027】また上記低圧CVD装置内には導入ガスを拡散するための拡散板(図示省略)が設けられている。そして上記拡散板を例えば100℃に保持して、シリコン系酸化膜14を例えば800nmの厚さに形成した。シリコン系酸化膜14の形成時には、低圧CVD装置内の真空度は例えば200Paとし、基板11は0℃に冷却した。
【0028】このようにして形成したシリコン系酸化膜14は、アスペクト比=4で配線間隔50μmまでの段差をほぼ平坦な形状(平坦度=80%)に形成することができた。したがって、上記製造方法は優れたギャップフィル能力とグローバル平坦化能力とを有していることがわかった。以下、平坦度は、配線の高さをH、シリコン系酸化膜の最も薄い部分の厚さをdとしたときのd/H×100とする。
【0029】次いで図1の(2)に示すように、上記シリコン系酸化膜14の上面に絶縁膜15として、CVD法によって、厚さが0.3μmの酸化シリコン(SiO2 )膜を形成した。この堆積方法としては、CVD法以外にもあり、例えばスパッタリング法または塗布法がある。
【0030】次に、上記シリコン系酸化膜14中の水分を除去するためにアニーリングを行った。このアニーリングでは、例えば一般に用いられているファーネスアニール炉を用い、不活性な雰囲気として例えば400℃の窒素(N2 )雰囲気で15分間のアニーリングを行った。
【0031】さらに多層配線を形成する場合には、概略断面図で表した図2に示すように、上記図1で説明した保護膜13,シリコン系酸化膜14および絶縁膜15に、必要に応じてコンタクトホール16を開口する。続いて上記コンタクトホール16内に導電性のプラグ17を形成する。次いで上記絶縁膜15上に配線21、保護膜22を上記図1を用いて説明したのと同様の方法によって形成する。そして、本発明の方法によってシリコン系酸化膜23(図1のシリコン系酸化膜14に相当)を形成する。続いて上記図1の(2)を用いて説明したのと同様の方法によって絶縁膜24を形成する。その後アニーリングを行ってシリコン系酸化膜23中の水分を除去する。このように、上記図1で説明した工程を繰り返して行えば多層配線が形成できる。
【0032】上記第1実施例では、アルコールを添加することによって、液状化した原料ガス物質の粘度が低下するため、流動し易くなる。
【0033】上記第1実施例では、シリコン原子を含むガスとしてモノシラン(SiH4 )を用いたが、例えばポリシランとして、ジシラン(Si2 6 )、トリシラン(Si3 8 )等を用いることも可能である。そのときの導入条件は、上記モノシラン(SiH4 )の場合と同様に設定すればよい。上記説明ではアルコール添加ガスとして例えばエチルアルコール(C2 5 OH)を用いたが、Cn 2n+1OH〔式中のnは自然数を表す〕で表されるようなアルコールとして、例えばメチルアルコール(CH3 OH)、プロピルアルコール(C3 7 OH)、ブチルアルコール(C4 9 OH)等を用いることも可能である。そのときの条件はエチルアルコール(C2 5 OH)と同様である。また、上記酸化剤としては過酸化水素(H2 2 )を用いたが、水(H2 O)を用いることもできる。ただし、過酸化水素のほうが反応によってH2 Oが発生し易いので好ましい。
【0034】さらに上記基板温度を0℃に設定したが、この基板温度は、原料ガスのうちの少なくとも1種類のガスが液状化する温度に設定されていればよい。したがって、基板温度は、原料ガスのうちの少なくとも1種類のガスの凝固点より高く沸点より低い温度に設定すればよい。そして望ましくは、シリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )またはジシラン(Si2 6 )を用いた場合には、上限は50℃以下に設定し、トリシラン(Si3 8 )を用いた場合には、上限は100℃以下に設定する。もし基板温度が上記温度範囲に設定されない場合には、温度が低い場合には基板上で原料ガスが昇華し、温度が高い場合には基板上で原料ガスが気化するため、基板上で原料ガスが液状化しない。
【0035】次に第2発明の第1実施例を説明する。この第1実施例は、上記図1によって説明したシリコン系酸化膜14の製造方法以外は、上記第1発明の実施例と同様なので、ここでは、上記図1を用いて、シリコン系酸化膜14の製造方法を説明し、他の構成部品の説明は省略する。
【0036】以下、シリコン系酸化膜14の製造方法の一例を説明する。原料ガスにシリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )と酸化剤として例えば過酸化水素(H2 2 )と酸系添加ガス(気化して導入する)として例えばフッ化水素(HF)とを混合したものを用い、その原料ガスを一般の低圧CVD装置(図示省略)に導入した。上記原料ガスの流量は、モノシラン(SiH4 ):50sccm、過酸化水素(H2 2 ):200sccm、フッ化水素(HF):25sccmとした。
【0037】この低圧CVD装置内には導入ガスを拡散するための拡散板(図示省略)が設けられている。そして上記拡散板を例えば100℃に保持して、シリコン系酸化膜14を例えば800nmの厚さに形成した。シリコン系酸化膜14の形成時には、低圧CVD装置内の真空度を例えば200Paとし、基板11は0℃に冷却した。
【0038】このようにして形成したシリコン系酸化膜14は、アスペクト比=4で配線間隔50μmまでの段差をほぼ平坦な形状(平坦度=80%)に形成することができた。したがって、上記製造方法は優れたギャップフィル能力とグローバル平坦化能力とを有していることがわかった。
【0039】以下、上記図1によって説明したのと同様にして、例えばCVD法によって、シリコン系酸化膜14の上面に絶縁膜15として厚さが0.3μmの酸化シリコン(SiO2 )膜を形成した。この堆積方法としては、CVD法以外にもあり、例えばスパッタリング法または塗布法がある。
【0040】次に、上記シリコン系酸化膜14中の水分を除去するためにアニーリングを行った。このアニーリングでは、例えば一般に用いられているファーネスアニール炉を用い、不活性な雰囲気として例えば400℃の窒素(N2 )雰囲気で15分間のアニーリングを行った。
【0041】そして多層配線を形成する場合には、上記説明した工程を繰り返して行えばよい。その結果、上記図2によって説明したような多層配線構造を形成することができる。
【0042】上記第2発明の第1実施例では、原料ガスの一つに酸系添加ガスを用いることで、以下の反応式(6),(7)に示されるような反応が遅くなる。
【0043】
【化6】
≡Si−OH+OH- →≡Si−O- +H2 O ・・・(6)
【0044】
【化7】
≡Si−O- +HO−Si→≡Si−O- −Si≡+OH- ・・・(7)
【0045】重合反応は上記のような式にしたがって進むが、pHが小さく、OH- の濃度が薄い状態では、反応式(6)の反応が進み難い。したがって、酸性にしておくことで重合反応を制御することができる。
【0046】上記第2発明の第1実施例では、シリコン原子を含むガスとしてモノシラン(SiH4 )を用いたが、例えばポリシランとして、ジシラン(Si2 6 )、トリシラン(Si3 8 )等を用いることも可能である。そのときの導入条件は、上記モノシラン(SiH4 )の場合と同様に設定すればよい。また酸系添加ガス(気化して導入する)としてフッ化水素(HF)を用いたが、例えば塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、ヨウ化水素(HI)も同様にして用いることができる。そのときの条件はフッ化水素(HF)と同様である。さらに有機酸のうちOH基の濃度を低下させる物質を用いることも可能である、そのような物質としては例えばギ酸(HCOOH)、酢酸(CH3 COOH)等がある。また、上記酸化剤としては過酸化水素(H2 2 )を用いたが、水(H2 O)を用いることもできる。ただし、過酸化水素のほうが反応によってH2 Oが発生し易いので好ましい。
【0047】さらに上記基板温度を0℃に設定したが、この基板温度は、原料ガスのうちの少なくとも1種類のガスが液状化する温度に設定されていればよい。したがって、基板温度は、原料ガスのうちの少なくとも1種類のガスの凝固点より高く沸点より低い温度に設定すればよい。そして望ましくは、シリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )またはジシラン(Si2 6 )を用いた場合には、上限は50℃以下に設定し、トリシラン(Si3 8 )を用いた場合には、上限は100℃以下に設定する。もし基板温度が上記温度範囲に設定されない場合には、温度が低い場合には基板上で原料ガスが昇華し、温度が高い場合には基板上で原料ガスが気化するため、基板上で原料ガスが液状化しない。
【0048】次に第2発明の第2実施例を説明する。この第2実施例は、上記図1によって説明したシリコン系酸化膜14の製造方法以外は、上記第1発明の実施例と同様なので、ここでは、上記図1を用いて、シリコン系酸化膜14の製造方法を説明し、他の構成部品の説明は省略する。
【0049】以下、シリコン系酸化膜14の製造方法の一例を説明する。原料ガスにシリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )と酸化剤として例えば過酸化水素(H2 2 )と酸系添加ガス(気化して導入する)として例えばギ酸(HCOOH)とを混合したものを用い、その原料ガスを一般の低圧CVD装置(図示省略)に導入した。上記原料ガスの流量は、モノシラン(SiH4 ):50sccm、過酸化水素(H2 2 ):200sccm、ギ酸(HCOOH):25sccmとした。
【0050】この低圧CVD装置内には導入ガスを拡散するための拡散板(図示省略)が設けられている。そして上記拡散板を例えば100℃に保持して、シリコン系酸化膜14を例えば800nmの厚さに形成した。シリコン系酸化膜14の形成時には、低圧CVD装置内の真空度を例えば200Paとし、基板11は0℃に冷却した。
【0051】このようにして形成したシリコン系酸化膜14は、アスペクト比=4で配線間隔50μmまでの段差をほぼ平坦な形状(平坦度=80%)に形成することができた。したがって、上記製造方法は優れたギャップフィル能力とグローバル平坦化能力とを有していることがわかった。
【0052】以下、上記第1発明の第1実施例で説明したのと同様のプロセスを行うことによって、シリコン系酸化膜14上に酸化シリコン(SiO2 )からなる絶縁膜15を形成した。その後、アニーリングを行ってシリコン系酸化膜14中の水分を除去した。
【0053】そして多層配線を形成する場合には、上記説明した工程を繰り返して行えばよい。その結果、上記図2によって説明したような多層配線構造を形成することができる。
【0054】上記第2実施例ではギ酸(HCOOH)によって酸性にすることで、前記説明した第2発明の第1実施例と同様にして、OH- の濃度が低下される。そのため、重合反応が遅くなるのでグローバル平坦化が成される。
【0055】上記第2発明の第2実施例では、シリコン原子を含むガスとしてモノシラン(SiH4 )を用いたが、例えばポリシランとして、ジシラン(Si2 6 )、トリシラン(Si3 8 )等を用いることも可能である。そのときの導入条件は、上記モノシラン(SiH4 )の場合と同様に設定すればよい。また酸系添加ガス(気化して導入する)としてギ酸(HCOOH)を用いたが、例えば酢酸(CH3 COOH)を用いることも可能である。そのときの条件はギ酸(HCOOH)と同様である。また、上記酸化剤としては過酸化水素(H2 2 )を用いたが、水(H2 O)を用いることもできる。ただし、過酸化水素のほうが反応によってH2 Oが発生し易いので好ましい。
【0056】さらに上記基板温度を0℃に設定したが、この基板温度は、原料ガスのうちの少なくとも1種類のガスが液状化する温度に設定されていればよい。したがって、基板温度は、原料ガスのうちの少なくとも1種類のガスの凝固点より高く沸点より低い温度に設定すればよい。そして望ましくは、シリコン原子を含むガスとして例えばモノシラン(SiH4 )またはジシラン(Si2 6 )を用いた場合には、上限は50℃以下に設定し、トリシラン(Si3 8 )を用いた場合には、上限は100℃以下に設定する。もし基板温度が上記温度範囲に設定されない場合には、温度が低い場合には基板上で原料ガスが昇華し、温度が高い場合には基板上で原料ガスが気化するため、基板上で原料ガスが液状化しない。
【0057】上記各第1,第2発明の各実施例において、原料ガス中にメチル基(CH3 )やハロゲン〔例えばフッ素(F)〕を含ませることで、シリコン系酸化膜14を低誘電率化することも可能である。
【0058】そして上記各実施例では、シリコン系酸化膜14のグローバル平坦化が可能となるので、このシリコン系酸化膜14上に形成される配線の信頼性を高めることができる。またリソグラフィー工程において焦点深度の短い露光が可能となるので、素子の微細化が図れる。よって、歩留りの向上が図れるとともに、素子の高速化、低耐圧消費電力化が図れる。
【0059】
【発明の効果】以上、説明したように、少なくとも原料ガスにアルコールとを用いる本発明によれば、アルコールによって溶媒が多くなるため基板上で液状化した原料ガスの粘度を低下することができる。そのため、原料ガスが液状化したものが基板全体に広がり易くなるので、グローバル平坦化の向上が図れる。また少なくとも原料ガスに水溶液において酸性を呈するガスを用いる本発明によれば、原料ガスが基板表面で液状化した際の膜のpHを低くすることができる。そのため、重合反応の反応速度を遅くすることができるので、その間にグローバル平坦化を進ませることが可能となる。したがって、本発明の方法によれば、アスペクト比が4程度の段差の埋め込みが可能となるので、ギャップフィル能力の向上が図れるとともにグローバル平坦化能力の向上が図れる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013