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発明の名称 研磨装置およびこれを用いた研磨方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7983
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−153003
出願日 平成7年(1995)6月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
発明者 室山 雅和
要約 目的


構成
研磨布1が張設された単一の回転定盤2と、研磨布1上に研磨剤3を供給する研磨剤供給手段12,13と、基体4,5を密着保持し、これを回転させながら研磨布1に摺接させるための第1の基体保持台6および第2の基体保持台7と、各基体保持台6,7の各上流側にて各々が独立に回転可能となされた第2の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11とを備える。そして、この研削ヘッド10,11により、研磨布1の表面粗度をいずれの基体4,5に摺接する領域でも略等しくなるように研削しながら、該基体4,5を研磨する。
特許請求の範囲
【請求項1】 研磨布が張設された単一の回転定盤と、前記研磨布上に研磨剤を供給する研磨剤供給手段と、基体を密着保持し、これを回転させながら前記研磨布に摺接させるための複数の基体保持台と、前記各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられ、自身が保持する研削砥粒を前記研磨布に摺接させることによって、該研磨布の表面粗度を調整する研削手段とを備えることを特徴とする研磨装置。
【請求項2】 前記各研削手段は、前記各基体保持台に対して前記回転定盤の回転方向の上流側にて、各々が独立に回転可能に配設されていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項3】 前記各研削手段は、前記回転定盤の径方向に揺動可能となされていることを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
【請求項4】 前記各研削手段は、前記各基体保持台の外縁部に同心的に配設され、該各基体保持台と一体的に回転可能となされていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項5】 前記研削手段は、各基体保持台の外縁部に複数配設され、各々が自転可能となされていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項6】 前記研削砥粒が、ダイヤモンド、炭化シリコン、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタン、酸化シリコン、酸化セリウムより選ばれる少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項7】 前記研磨剤供給手段が、前記各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項8】 単一の回転定盤に張設された研磨布上に研磨剤を供給しながら、複数の基体保持台にそれぞれ保持させた複数の基体の各被研磨面を該研磨布に摺接させることにより、該複数の基体に対する研磨を同時に行うに際して、この研磨と同時に、前記研磨布を、その表面粗度がいずれの基体に摺接する領域でも略等しくなるように、前記各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられた研削手段によって研削することを特徴とする研磨方法。
【請求項9】 前記各基体保持台に対して前記回転定盤の回転方向の上流側にて、各々が独立に回転する研削手段によって、前記研磨布に対する研削を行うことを特徴とする請求項8記載の研磨方法。
【請求項10】 前記研削手段を、前記回転定盤の径方向に揺動させることを特徴とする請求項9記載の研磨方法。
【請求項11】 前記各基体保持台の外縁部に同心的に配設され、該各基体保持台と一体的に回転する研削手段によって、前記研磨布に対する研削を行うことを特徴とする請求項8記載の研磨方法。
【請求項12】 前記各基体保持台の外縁部に複数配設され、各々が自転可能となされている研削手段によって、前記研磨布に対する研削を行うことを特徴とする請求項8記載の研磨方法。
【請求項13】 前記研削手段として、ダイヤモンド、炭化シリコン、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタン、酸化シリコン、酸化セリウムより選ばれる少なくとも1種よりなる研削砥粒が埋設されたものを用いることを特徴とする請求項8記載の研磨方法。
【請求項14】 前記各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられている研磨剤供給手段によって、研磨布上に研磨剤を供給することを特徴とする請求項8記載の研磨方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学機械研磨を行うための研磨装置に関し、特に、半導体装置等の製造プロセスにおいて、段差を有する基体を同時に複数枚処理できる研磨装置に関する。また、この研磨装置を用いた研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の分野ではデバイスの大容量化が進んでおり、チップ面積をなるべく小さくして大容量化を図るために多層配線技術が重要なものとなっている。この多層配線技術においては、下地の平坦化が必要となる。下地に凹凸があると、これにより段差が生じ、この段差上に形成される配線が切れる、いわゆる段切れ等の不都合が発生するからである。
【0003】ウェハを平坦化するためには、段差の凸部を化学的機械研磨(以下、CMPと称す。)することによって除去する方法が適用されている。
【0004】このCMPを行うには、例えば図13の断面図に示されるような研磨装置が用いられる。この研磨装置は、主に、研磨布101が張設された回転定盤102、研磨布101上に研磨剤103を供給する研磨剤供給手段112、ウェハ(基体)104を密着保持する基体保持台106より構成されるものである。
【0005】上記回転定盤102は、その中心に設けられた軸部102sを介して図示しないモータに接続されることにより、矢印A方向に回転可能となされている。
【0006】また、上記基体保持台106は、その中心に設けられた軸部106sを介して図示しない駆動機構に接続されることにより、矢印B方向に回転可能となされると共に、矢印C方向にも移動可能となされ、基体104を研磨布101に摺接/離間させることができるようになされている。
【0007】上述の研磨装置によって実際に研磨を行うには、先ず、基体保持台106に基体104を保持させた状態にて回転させる。また、回転定盤102を回転させながら、研磨剤供給手段112より研磨布101上に研磨剤103を供給する。そして、この研磨剤103を介して基体104の被研磨面と研磨布101とを摺接させることによって、この基体104を研磨する。このとき、基体104は、基体保持台106の回転により自転しながら、回転定盤102の回転により公転することになるため、基体104の被研磨面のある1点が研磨布101上に描く軌跡は自公転軌跡となり、高度に均一な研磨が可能となる。
【0008】このような研磨装置において、研磨布101の表面粗度は、研磨速度や達成可能な平坦度といった研磨特性に大きく影響する。このため、該研磨布101としては、通常、ポリウレタン等の可撓性材料が、所望の表面粗度に調整されて用いられている。しかし、研磨布101は研磨がなされている間に摩耗して、表面粗度が変化してしまうものであるため、研磨特性の経時変化を防ぐためには、研磨布101を研削する必要がある。そこで、上述の研磨装置においては、ダイヤモンド等の研削砥粒108を埋設させた研削ヘッド110が配設され、該研削砥粒108を研磨布101に摺接させて研削することが行われている。この研削ヘッド110は、その中心に設けられた軸部110sを介して図示しない駆動機構に接続されることにより、所望の回転数にて矢印D方向に回転可能となされるとともに、矢印E方向にも移動可能とされ、上記研磨布101への摺接/離間を制御できるようになされている。
【0009】このような研削ヘッド110を用いた研削は、所定量の研磨が終了してから行ってもよいが、研磨中における研磨特性の変化を抑制するためには、研磨を行いながら同時に行って(以下、同時研削と称す。)、研磨布101の表面粗度を常に一定に維持することが好ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したような研磨装置を用いた研磨工程において、スループットを向上させるためには、単一の回転定盤102に対して複数の基体保持台106を配設し、複数の基体104を同時に研磨することが有効である。
【0011】このためには、例えば、図14に示されるように、2つの基体保持台106,107を配設し、2つの基体104,105に対して同時に研磨が行えるような研磨装置を用いればよい。
【0012】しかしながら、このような研磨装置においては、研削ヘッド110を配設して同時研削を行っても、2つの基体保持台106,107間で、保持される基体104,105の研磨速度や達成可能な平坦性といった研磨特性が異なってしまう。
【0013】これは、研削ヘッド110によって研削された直後の研磨布101は所望の表面粗度を有しているため、基体104に対して適切な研磨を行えるが、これより回転定盤102の回転方向の下流側にて研磨布101に摺接する基体105に対しては、該基体104との摺接により表面粗度が劣化した研磨布101にて研磨がなされることとなるためである。
【0014】そして、同時に研磨が行われる基体の数を増やすほど、基体間で研磨特性のバラツキが大きくなる。このため、スループット向上と、均一な研磨特性とを両立させることは困難であった。
【0015】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたものであり、1つの回転定盤上にて複数の基体に対する研磨を行うに際し、いずれの基体に対しても均一な研磨特性にて研磨を行えるような研磨装置を提供することを目的とする。また、このような研磨装置を用いた研磨方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研磨装置は、上述の目的を達成するために提案されたものであり、研磨布が張設された単一の回転定盤と、前記研磨布上に研磨剤を供給する研磨剤供給手段と、基体を密着保持し、これを回転させながら前記研磨布に摺接させるための複数の基体保持台と、該各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられ、自身が保持する研削砥粒を研磨布に摺接させることによって、この研磨布の表面粗度を調整する研削手段とを備えるものである。
【0017】即ち、複数の基体保持台のそれぞれに対応して研削手段が設けられることにより、いずれの基体保持台に保持された基体に対しても、研削手段にて表面粗度が同じように調整された研磨布を摺接させようとするものである。このためには、研磨布のある領域は、ある基体に摺接した後、次の基体に摺接するに先んじて、研削手段によって表面粗度が再調整される必要がある。
【0018】したがって、各研削手段は、各基体保持台に対して回転定盤の回転方向の上流側にて、各々が独立に回転可能に配設された研削ヘッドであって好適である。なお、研磨布の表面粗度を適切に制御するためには、各研削ヘッドの回転数や研磨布への押し付け圧力が調整可能となされて好適である。また、回転定盤の限られた面積内に多くの基体保持台を対向させるには、各研削ヘッドの占有面積が小さい方が好ましいことから、小径とされても研磨布の広域を研削できるように、該各研削ヘッドが回転定盤の径方向に揺動可能となされて好適である。
【0019】また、各研削手段は、各基体保持台の外縁部に同心的に配設され、該各基体保持台と一体的に回転するようになされてもよい。例えば、円盤状の各基体保持台の周囲を取り囲むリング状の研削ヘッドが挙げられる。なお、この研削ヘッドにおいては、全面に亘って研削砥粒が埋設されていてもよいし、放射線状に複数の領域に分割されて研削砥粒が埋設されていてもよい。このような研削手段においては、回転数は基体保持台の回転数に従い、研磨布への押し付け圧力も基体保持台の押し付け圧力に依存することとなる。但し、研削ヘッドの基体保持台に対する相対位置を調整可能としておけば、研削ヘッドの押し付け圧力を独立に制御することも可能となる。
【0020】また、各研削手段は、各基体保持台の外縁部に複数配設され、各々が自転可能となされてもよい。例えば、基体保持台よりも小径の円盤状の研削ヘッドが挙げられる。このような研削手段においては、公転の回転数が基体保持台の回転数に従うこととなるが、自転の回転数や研磨布への押し付け圧力を調整可能として好適である。
【0021】なお、上述したような、基体保持台の外縁部にて、該基体保持台と一体的に回転するような研削手段、あるいは該基体保持台の周囲にて自公転するような研削手段は、基体保持台を1つだけ有する研磨装置に適用することも可能である。しかし、複数の基体に対して同時に研磨を行う場合に適用してより効果的である。これは、基体保持台の外縁部に設けられた研削手段においては、基体に摺接する領域の研磨布を基体との摺接直前と摺接直後の2段階に研削するためである。即ち、基体保持台およびこの外縁部の研削手段が2組以上設けられることにより、上流側の基体の周囲の研削手段によって該基体との摺接直後になされる研削と、下流側の基体の周囲の研削手段によって該基体との摺接直前になされる研削とを組み合わせて、効率よく、研磨布を所定の表面粗度に調整することができるのである。また、このように、基体保持台の外縁部に研削手段を設けると、回転定盤の限られた面積内に多くの基体保持台を対向させるにも有利となる。
【0022】なお、研磨布の表面粗度の制御には、研削砥粒の硬度や粒径の選択も重要である。この材料は、ダイヤモンド、炭化シリコン(SiC)、酸化アルミニウム(Al2 3 )、窒化ホウ素(BN)、窒化チタン(TiN)、酸化シリコン(SiO2 )、酸化セリウム(CeO)より選ばれる少なくとも1種であって好適である。
【0023】また、複数の基体に対して、均一な研磨特性にて研磨を行うためには、摺接させる研磨布の表面粗度が略等しくなるように研削を行う以外にも、研磨剤が略等しい条件で供給されていることも必要である。このため、研磨剤供給手段は、各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられて好適である。
【0024】本発明に係る研磨方法は、上述したような研磨装置を用いて基体に対する研磨を行うものである。即ち、単一の回転定盤に張設された研磨布上に研磨剤を供給しながら、複数の基体保持台にそれぞれ保持させた複数の基体の各被研磨面を該研磨布に摺接させることにより、該複数の基体に対する研磨を同時に行うに際して、この研磨と同時に、研磨布を、その表面粗度がいずれの基体に摺接する領域でも略等しくなるように、各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けられた研削手段によって研削するものである。
【0025】ここで、研磨布の表面粗度を、いずれの基体に摺接する領域でも略等しくなるように研削するには、前述したような構成を有する研削手段を用いたり、研磨剤供給手段を各基体保持台につき少なくとも1つ以上設けたりすればよい。
【0026】
【作用】本発明を適用して、各基体保持台につき、研削手段を1つ以上設けると、いずれの基体保持台に保持された基体に対しても、表面粗度が略等しい研磨布を摺接させることが可能となる。
【0027】各研削手段が、各基体保持台に対して回転定盤の回転方向の上流側にて、各々が独立に回転可能に配設された研削ヘッドである場合、複数の基体に対して同時に研磨を行っても、それぞれの基体の上流側にて研磨布に対する表面粗度の再調整を行えるため、いずれの基体に対しても略等しい表面粗度を有する研磨布を摺接させることができる。
【0028】なお、研削ヘッドを回転定盤の径方向に揺動可能とすれば、小径化が可能となるため、回転定盤の限られた面積内に多くの基体保持台を対向させることが可能となる。
【0029】また、各研削手段が、各基体保持台の外縁部に同心的に配設され、該各基体保持台と一体的に回転するように配設されたものである場合、あるいは、各基体保持台の外縁部に複数配設され、各々が自転可能となされたものである場合も、回転定盤の限られた面積内に多くの基体保持台を対向させやすい。さらに、研磨布のある領域が基体に摺接するまでには、上流側の基体との摺接直後になされる研削と、下流側の基体との摺接直前になされる研削との2段階の研削がなされるため、基体保持台およびこれに伴う研削手段が2組以上設けられることによって効率よく、研磨布に対する研削および基体に対する研磨が行える。
【0030】なお、研削手段が、各基体保持台と一体的に回転するように配設されたものである場合、研削手段を動作させるために新たな駆動機構を必要とせず、単純な構成によって十分な研削を行える。
【0031】また、研削手段が、各基体保持台の外縁部に複数配設され、各々が自転可能となされたものである場合、基体保持台の回転によってのみ動作させる場合よりも、研磨布に対する相対的な摺接速度を上げることができ、より均一な研削が可能となる。
【0032】このため、上述したような研磨装置を用いて、複数の基体に対して同時に研磨を行うと、スループットを向上させつつ、基体間の研磨特性を均一化することができるようになる。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係る研磨装置およびこれに用いた研磨方法について、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0034】実施例1本実施例の研磨装置は、2つの基体保持台に対して、回転定盤の回転方向の上流側にて、各々が独立に回転可能に配設された、2つの研削手段を備えたものである。以下、この研磨装置について、図1に示される平面図、図2に示される図1のa−a’線における断面図、図3に示される図1のb−b’線における断面図を参照しながら説明する。
【0035】この研磨装置は、平均粗さRa が0.5μmの研磨布1が張設された回転定盤2と、研磨布1上にスラリー状の研磨剤3を供給する研磨剤供給手段12,13と、基体4,5をそれぞれ密着保持し、これを研磨布1に摺接させる第1の基体保持台6および第2の基体保持台7と、これらの基体保持台6,7の各上流側の所定地点に各々が独立に回転可能に配設された第1の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11とから構成される。
【0036】ここで、上記回転定盤2は、その中心に設けられた軸部2sを介して図示しないモータに接続されることにより、矢印A方向に回転可能となされている。
【0037】また、上記第1の基体保持台6および第2の基体保持台7も、その中心に設けられた軸部6s,7sを介して図示しない駆動機構に接続されることにより、基体4,5を矢印B方向に回転可能とするとともに、矢印C方向にも移動可能とし、上記研磨布1への摺接/離間を制御できるようになされている。
【0038】上記第1の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11は、粒径100μmのダイヤモンドよりなる研削砥粒8,9がそれぞれ埋設され、これら回転させながら研磨布1に摺接させることによって、これらの下流側に所定の表面粗度を生成させるものである。なお、これら第1の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11は、その中心に設けられた軸部10s,11sを介して図示しない駆動機構に接続され、これにより、所望の回転数にて矢印D方向に回転可能となされるとともに、矢印E方向にも移動可能とされ、上記研磨布1に対する研削砥粒8,9の摺接/離間および押し付け圧力を制御できるようになされている。また、これら第1の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11は、回転定盤2の径方向(矢印F方向)に揺動可能となされている。
【0039】このような研磨装置を用いれば、研磨布1に、第1の研削ヘッド10,第2の研削ヘッド11の研削砥粒8,9をそれぞれ摺接させて、これらの下流側に所定の表面粗度を生成させ、この所定の表面粗度を有する研磨布1に対して、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7に保持された基体4,5の被研磨面をそれぞれ摺接させて研磨を行うことができる。
【0040】実施例2以下、上述のような実施例1の研磨装置を用い、半導体装置の製造プロセスにおける層間平坦化膜の形成工程を行った例について説明する。
【0041】先ず、図4に示されるような、シリコン基板51上に酸化シリコンよりなる下層絶縁膜52、Al系材料よりなる配線パターン53、該配線パターン53を被覆する層間絶縁膜54が順に形成されてなるウェハを用意した。ここで、層間絶縁膜54は以下の成膜条件によって成膜されたものである。
【0042】
層間絶縁膜54の成膜条件 原料ガス : TEOS 流量 350 sccm O2 流量 350 sccm 圧力 : 1330 Pa (10 Torr)
温度 : 400 ℃ RF電力 : 360 W但し、TEOSとはテトラエトキシシランである。
【0043】そして、上述のような構成を有する基体に対して、以下のような研磨を行うことによって、層間絶縁膜54の段差の凸部を除去して平坦化を行った。
【0044】具体的には、先ず、上述のウェハを2枚(基体4,5)、それぞれ層間絶縁膜54が研磨布1に対向するように第1の基体保持台6と第2の基体保持台7に保持させて17rpmにて回転させる一方、回転定盤2を17rpmにて回転させ、研磨布1上にシリカ/水酸化カリウム/水よりなるスラリー状の研磨剤3を供給した。また、該研磨布1には、第1の研削ヘッド10,第2の研削ヘッド11における研削砥粒8,9の保持面を50rpmにて回転させながら30kgfなる押し付け圧力にて摺接させた。そして、上記第1の研削ヘッド10,第2の研削ヘッド11による研削が行われている研磨布1に対して基体4,5を摺接させた。
【0045】このような同時研削により、基体4,5のいずれに対しても、研磨布1の平均粗さが等しくなされた状態で研磨が行われ、図5に示されるように、各基体4,5における層間絶縁膜54が平坦化された。
【0046】その後、基体4,5を研磨布1から離間させ、該基体4,5をフッ化水素(HF)水溶液にて洗浄し、該基体4,5の被研磨面に付着した研磨剤3を除去した。
【0047】なお、研磨布のある点xにおける表面粗度は図6に示されるように、基体4あるいは基体5に摺接することによって、R1 からR2 まで低下し、研削砥粒8あるいは研削砥粒9に摺接することによって、R2 らR1 まで回復する、という変化を繰り返す。ここでは、R1 は平均粗さRa =0.5μmであり、R2 は平均粗さRa =0.3μmである。
【0048】したがって、本実施例のようにして研磨を行うと、基体4と基体5とに対して同時に研磨を行っても、両者に略等しい表面粗度を有する研磨布を摺接させることができる。このため、基体4,5間で研磨特性がばらつくことなく、スループット向上と、均一な研磨特性とを両立させることができた。
【0049】実施例3本実施例の研磨装置は、2つの基体保持台の各外縁部に同心的に配設され、該各基体保持台と一体的に回転する研削手段を備えたものである。以下、この研磨装置について、図7に示される平面図、図8に示される図7のa−a’線における断面図を参照しながら説明する。なお、実施例1に示された研磨装置と同一の構成を有する部材に共通符号を付し、共通説明を省略する。
【0050】この研磨装置において、研磨布1が張設された回転定盤2と、研磨布1上にスラリー状の研磨剤3を供給する研磨剤供給手段12,13と、基体4,5をそれぞれ密着保持し、これを研磨布1に摺接させる第1の基体保持台6および第2の基体保持台7とは実施例1の研磨装置と同一の構成を有する。そして、本実施例の研磨装置においては、各々独立に回転可能となされた第1の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11が設けられる代わりに、第1の基体保持台6の外縁部に、該第1の基体保持台6と一体的に回転する第1の研削ヘッド20が設けられ、第2の基体保持台7の外縁部に、該第2の基体保持台7と一体的に回転する第2の研削ヘッド21が設けられる。
【0051】上記第1の研削ヘッド20および第2の研削ヘッド21は、それぞれ第1の基体保持台6および第2の基体保持台7の外縁部を取り囲むごとくリング状をなしており、その研磨布1との対向面に粒径80μmのダイヤモンドよりなる研削砥粒18,19がそれぞれ埋設されてなる。なお、図9に第1の研削ヘッド20の底面を示すように、研削砥粒18は、放射線状に複数の領域に分割されて埋設されており、第2の研削ヘッド21の底面においても同様に、研削砥粒19は、放射線状に複数の領域に分割されて埋設されている。
【0052】第1の研削ヘッド20および第2の研削ヘッド21は、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7の回転に従って、矢印B方向へ回転すると共に、これら基体保持台6,7の移動に伴って、矢印C方向へも移動可能となされている。但し、両研削ヘッド20,21は、各基体保持台6,7に対する相対位置が調整可能とされ、所望の押し付け圧力にて研磨布1を研削できるようになされている。
【0053】このような研磨装置を用い、研磨布1に、第1の研削ヘッド20および第2の研削ヘッド21の研削砥粒18,19をそれぞれ摺接させながら、これらの内周側の第1の基体保持台6および第2の基体保持台7に保持された基体4,5の被研磨面をそれぞれ摺接させた場合、研磨布1のある領域は、基体4に摺接するまでに、基体5との摺接直後の第2の研削ヘッド21による研削、基体4との摺接直前の第1の研削ヘッド20による研削という、2段階の研削がなされることとなる。同様に、研磨布1のある領域は、基体5に摺接するまでに、基体4との摺接直後の第1の研削ヘッド20による研削、基体5との摺接直前の第2の研削ヘッド21による研削という、2段階の研削がなされることとなる。
【0054】このため、本実施例の研磨装置においては、効率よく研磨布1を研削しながら基体4,5に対する研磨を行うことができる。また、この研磨装置においては、研削ヘッド20,21を動作させるために新たな駆動機構を必要とせず、単純な構成によって十分な研削を行える。
【0055】実施例4以下、上述のような実施例3の研磨装置を用い、半導体装置の製造プロセスにおける層間平坦化膜の形成工程を行った例について説明する。
【0056】具体的には、先ず、実施例2と同様に、シリコン基板51上に酸化シリコンよりなる下層絶縁膜52、Al系材料よりなる配線パターン53、該配線パターン53を被覆する層間絶縁膜54が順に形成されてなる2枚のウェハ(基体4,5)を、それぞれ層間絶縁膜54が研磨布1に対向するように第1の基体保持台6と第2の基体保持台7に保持させた。
【0057】また、回転定盤2を17rpmにて回転させ、研磨布1上に研磨剤3を供給する一方、第1の基体保持台6、第2の基体保持台7をそれぞれ17rpmにて回転させることにより、該第1の基体保持台6および第2の基体保持台7の外縁部にそれぞれ設けられた第1の研削ヘッド20および第2の研削ヘッド21をも回転させた。
【0058】そして、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7に保持された基体4,5と、第1の研削ヘッド20および第2の研削ヘッド21に埋設された研削砥粒18,19とを研磨布1に摺接させた。ここでは、両研削ヘッド20,21の研磨布1に対する押し付け圧力は、各基体保持台6,7に対する相対位置によって調整され、30kgfとなされた。
【0059】このような同時研削により、基体4,5のいずれに対しても、研磨布1の平均粗さRa が等しくなされた状態で研磨が行われ、層間絶縁膜54が平坦化された。その後、基体4,5を研磨布1から離間させ、実施例2と同様にして、基体4,5の被研磨面に付着した研磨剤3を除去した。
【0060】なお、研磨布1のある点yは、図10に示されるように、基体4との摺接直前に、その外周側の研削砥粒18に摺接することによって、表面粗度をr2 からr1 まで回復させてから、該基体4と摺接する。そして、該基体4との摺接によって、表面粗度がr1 からr3 まで低下しても、すぐその直後に、再び研削砥粒18に摺接することによって、表面粗度をr3 からr2 まで回復させる。同様に、r2 を維持していた表面粗度は、基体5との摺接直前に、その外周側の研削砥粒19に摺接することによって、r1 まで回復する。その直後、基体5との摺接によりr1 からr3 まで低下しても、すぐその直後に、再び研削砥粒19との摺接によってr3 からr2 まで回復する。このように、研磨布1は、これら基体4,5の外周側に設けられた研削砥粒18,19によって、基体4,5に摺接する直前および直後に研削がなされるということを繰り返す。ここでは、r1 は平均粗さRa =0.4μm、r2 は平均粗さRa =0.37μm、r3 は平均粗さRa=0.3μmである。
【0061】したがって、本実施例のようにして研磨を行うと、基体4と基体5とに対して同時に研磨を行っても、両者に略等しい表面粗度を有する研磨布を摺接させることができる。このため、基体4,5間で研磨特性がばらつくことなく、スループット向上と、均一な研磨特性とを両立させるができた。
【0062】実施例5本実施例の研磨装置は、研削手段が、2つの基体保持台の各外縁部に複数配設され、該研削手段自身も自転するようになされたものである。以下、この研磨装置について、図11の平面図を参照しながら説明する。なお、実施例1および実施例3に示された研磨装置と同一の構成を有する部材には共通符号を付し、共通説明を省略する。
【0063】この研磨装置において、研磨布1が張設された回転定盤2と、研磨布1上にスラリー状の研磨剤3を供給する研磨剤供給手段12,13と、基体4,5をそれぞれ密着保持し、これを研磨布1に摺接させる第1の基体保持台6および第2の基体保持台7とは実施例1の研磨装置と同一の構成を有する。そして、第1の基体保持台6の外縁部には、該第1の基体保持台6の回転に伴って公転し、それ自体も自転する円盤状の8個の第1の研削ヘッド30が設けられ、第2の基体保持台7の外縁部にも同様に、該第2の基体保持台7の回転に伴って公転し、それ自体も自転する8個の円盤状の第2の研削ヘッド31が設けられる。
【0064】上記第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31は、それぞれ基体保持台6,7よりも小径とされ、図12に断面図を示すように、研磨布1との対向面に粒径100μmのダイヤモンドよりなる研削砥粒28,29がそれぞれ埋設されてなる。また、それぞれの中心が軸部30s,31sを介して図示しないモータに接続されることにより、矢印G方向に自転可能となされている。なお、モータは、8個の第1の研削ヘッド30、8個の第2の研削ヘッド31のそれぞれに1つずつ接続される必要はなく、ここでは、8個の第1の研削ヘッド30を1つのモータにて自転させ、8個の第2の研削ヘッド31を他の1つのモータにて自転させた。
【0065】したがって、これら第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31は、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7の回転に従って、矢印B方向へ公転すると共に、各々が自転することにより、研削砥粒28,29を自公転運動させる。なお、研磨布1に対する第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31の摺接/離間は、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7の移動に伴って行われるが、該各研削ヘッド30,31の研磨布1への押し付け圧力は、各々調整可能となされている。
【0066】このような研磨装置を用い、研磨布1に、第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31の研削砥粒28,29をそれぞれ摺接させながら、これらの内周側の第1の基体保持台6および第2の基体保持台7に保持された基体4,5の被研磨面をそれぞれ摺接させた場合、実施例3の研磨装置を用いた場合と同様、研磨布1のある領域は、基体4,5との摺接直前および摺接直後に、第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31による2段階の研削がなされてから基体4,5に摺接することとなる。
【0067】このため、本実施例の研磨装置においては、効率よく研磨布1を研削しながら基体4,5を研磨することができる。また、この研磨装置においては、第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31をそれぞれ8個ずつ配設し、これらを各々自転させるため、実施例3の研磨装置に比して、研磨布に対する研削砥粒28,29の相対的な摺接速度を上げることができ、より均一な研削が可能となる。
【0068】実施例6以下、上述のような実施例5の研磨装置を用い、半導体装置の製造プロセスにおける層間平坦化膜の形成工程を行った例について説明する。
【0069】具体的には、先ず、実施例2と同様に、シリコン基板51上に酸化シリコンよりなる下層絶縁膜52、Al系材料よりなる配線パターン53、該配線パターン53を被覆する層間絶縁膜54が順に形成されてなる2枚のウェハ(基体4,5)を、それぞれ層間絶縁膜54が研磨布1に対向するように第1の基体保持台6と第2の基体保持台7に保持させた。
【0070】また、回転定盤2を17rpmにて回転させ、研磨布1上に研磨剤3を供給する一方、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7をそれぞれ17rpmにて回転させることにより、該基体保持台6,7の外縁部にそれぞれ設けられた第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31を公転させた。また、これと同時に、各研削ヘッド30,31を各々自転させた。
【0071】そして、第1の基体保持台6および第2の基体保持台7に保持された基体4,5と、第1の研削ヘッド30および第2の研削ヘッド31に埋設された研削砥粒28,29とを研磨布1に摺接させた。ここでは、各研削ヘッド30,31の研磨布1に対する押し付け圧力を、30kgfとした。
【0072】このような同時研削により、基体4,5のいずれに対しても、研磨布1の平均粗さが等しくなされた状態で研磨が行われ、層間絶縁膜54が平坦化された。その後、基体4,5を研磨布1から離間させ、実施例2と同様にして、基体4,5の被研磨面に付着した研磨剤3を除去した。
【0073】なお、研磨布1のある点zは、実施例4と同様に、基体4,5の外周側に設けられた研削砥粒28,29によって、基体4,5に摺接する直前および直後に研削がなされて2段階に表面粗度を回復させてから、基体4,5に摺接するということを繰り返した。
【0074】したがって、本実施例のようにして研磨を行うと、基体4と基体5とに対して同時に研磨を行っても、両者に略等しい表面粗度を有する研磨布を摺接させることができる。このため、基体4,5間で研磨特性がばらつくことなく、スループット向上と、均一な研磨特性とを両立させるができた。
【0075】以上、本発明に係る研磨装置およびこれを用いた研磨方法について説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、種々の変形変更が可能である。例えば、実施例1の研磨装置においては、第1の研削ヘッド10および第2の研削ヘッド11を基体4,5よりも小径とし、回転定盤2の径方向に揺動させたが、該回転定盤2上に十分な面積がある場合には、両研削ヘッド10,11の径を基体4,5と同等以上として揺動を行わせずともよい。
【0076】また、実施例3の研磨装置においては、第1の研削ヘッド20および第2の研削ヘッド21における研磨布1との対向面に研削砥粒18,19を埋設する領域と埋設しない領域とを形成したが、全面に亘って研削砥粒18,19を埋設してもよい。
【0077】さらに、実施例5の研磨装置においては、各基体保持台6,7について、8個ずつの研削ヘッド30,31を配設したが、この個数はこれに限られない。また、研削ヘッド30,31の各々に1つずつモータを配設してもよい。
【0078】その他、一度に3枚以上の基体に対して研磨を行えるように、基体保持台や研削ヘッドの数を増やす等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形変更が可能である。
【0079】なお、本発明は、層間絶縁膜の平坦化に適用する以外にも、平坦化された素子分離領域を形成するに際し、溝を有する半導体基板上に形成された埋め込み絶縁膜の溝内部以外の部分を除去するために適用してもよい。また、本発明は、貼り合わせSOI(シリコン・オン・インシュレーター)基板を用いたシリコン活性層の形成に適用することもできる。
【0080】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明を適用して、各基体保持台につき、研削手段を1つ以上設けた研磨装置は、いずれの基体保持台に保持された基体に対しても、表面粗度が略等しくなされた研磨布を摺接させることが可能となる。
【0081】このため、このような研磨装置を用いて、複数の基体に対して同時に研磨を行うと、スループットを向上させつつ、基体間の研磨特性を均一化することができるようになる。
【0082】したがって、本発明を例えば半導体装置の製造プロセスにおける平坦化に適用すると、優れたスループットにて信頼性の高い多層配線構造のデバイスを製造することが可能となる。




 

 


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