米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> ソニー株式会社

発明の名称 研磨装置およびこれを用いた研磨方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7982
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−150036
出願日 平成7年(1995)6月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
発明者 中嶋 英晴
要約 目的


構成
研磨布1が張設された回転定盤2と、基体4を密着保持し、これを回転させながら研磨布1に摺接させるための基体保持台5と、自身が保持する研削砥粒9,10,11を研磨布1に摺接させることによって該研磨布1を研削する3つの研削ヘッド6,7,8と、該研削ヘッド6,7,8間の研磨布1上に研磨剤3を供給する研磨剤供給手段とを備える。これら研削ヘッド6,7,8は、回転定盤2の中心からの距離が互いに異なり、且つ、研削動作時に回転定盤2上に描く軌跡がこの回転定盤2の半径をカバーするごとく配設される。
特許請求の範囲
【請求項1】 研磨布が張設された回転定盤と、前記研磨布上に研磨剤を供給する研磨剤供給手段と、基体を密着保持し、これを回転させながら前記研磨布に摺接させるための基体保持台と、自身が保持する研削砥粒を前記研磨布に摺接させることによって該研磨布を研削する複数の研削手段とを備え、前記複数の研削手段は、前記回転定盤の中心からの距離が互いに異なり、且つ、研削動作時に回転定盤上に描く軌跡がこの回転定盤の半径をカバーするごとく配設されることを特徴とする研磨装置。
【請求項2】 前記研削手段の各々は、その回転数、前記研磨布に対する押し付け圧力、押し付け角度の少なくともいずれかが他の研削手段とは独立に制御可能となされていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項3】 前記研削手段の各々は、前記回転定盤の径方向に揺動可能となされていることを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
【請求項4】 前記研磨剤供給手段は、前記研磨剤を前記研削手段近傍の1箇所以上に供給可能に配設されていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項5】 回転定盤に張設された研磨布上に研磨剤を供給しながら、基体保持台に保持させた基体の被研磨面を該研磨布に摺接させることにより、該基体に対する研磨を行った後、あるいは、この研磨を行いながら、研削手段に保持させた研削砥粒を前記研磨布に摺接させることによって該研磨布を研削するに際し、前記回転定盤の中心からの距離が互いに異なり、且つ、研削動作時に回転定盤上に描く軌跡がこの回転定盤の半径をカバーするごとく配設された複数の研削手段を用いることにより、該研磨布の断面形状を所望の形状に制御することを特徴とする研磨方法。
【請求項6】 前記研削手段の各々における回転数、前記研磨布に対する押し付け圧力、押し付け角度の少なくともいずれかを他の研削手段とは独立に制御することを特徴とする請求項5記載の研磨方法。
【請求項7】 前記研削手段の各々を、前記回転定盤の径方向に揺動させることを特徴とする請求項6記載の研磨方法。
【請求項8】 前記研磨剤を前記研削手段近傍の1箇所以上に供給することを特徴とする請求項5記載の研磨方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学機械研磨を行うための研磨装置に関し、特に、半導体装置等の製造プロセスにおいて、段差を有する基体を面内均一性よく研磨できる研磨装置に関する。また、この研磨装置を用いた研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの微細化・高集積化に伴って配線パターンは微細化・多層化の方向に進んでいる。しかし、半導体デバイスの微細化・高集積化によって層間絶縁膜の段差が大きく且つ急峻となると、その上に形成される配線パターンの加工精度、信頼性は低下し、半導体デバイス自体の信頼性をも低下させる要因にもなる。このため、主としてスパッタリング法により成膜されるAl系材料よりなる配線層の段差被覆性を大幅に改善することが困難である現在、層間絶縁膜の平坦性を向上させることが必要とされている。
【0003】従来、層間絶縁膜を平坦化する技術としては、例えばSOG(Spin On Glass)を塗布する方法、絶縁膜をさらにレジスト材料で平坦化した後にこれらをまとめてエッチバックする方法、熱処理により絶縁膜をリフローさせる方法等が知られている。
【0004】しかし、これらの技術を適用して層間絶縁膜を成膜しても、配線間隔が広い配線パターン上では、平坦化が不足してさらにこの上に形成される配線パターンの加工精度や信頼性が低下し、逆に配線間隔が狭い配線上では、この配線パターン間を層間絶縁膜で十分に埋め込むことができずに「す」を発生させてしまうという問題があった。
【0005】そこで、近年では、化学機械研磨(以下、CMPとする。)による層間絶縁膜の平坦化が注目されている。この研磨方法においては、回転定盤に張設された研磨布上にスラリー上の研磨剤を供給しながら、該研磨布にウェハの被研磨面を摺接させて、該ウェハの平坦化を行う。
【0006】このCMPを行うには、例えば図10の側面図に示されるような研磨装置が用いられる。この研磨装置は、主に、研磨布101が張設された回転定盤102、研磨布101上に研磨剤103を供給する研磨剤供給手段112、ウェハ(基体)104を密着保持する基体保持台105より構成されるものである。
【0007】上記回転定盤102は、その中心に設けられた軸部102sを介して図示しないモータに接続されることにより、矢印a方向に回転可能となされている。
【0008】また、上記基体保持台105は、その中心に設けられた軸部105sを介して図示しない駆動機構に接続されることにより、矢印b方向に回転可能となされると共に、矢印c方向にも移動可能となされ、基体104を研磨布101に摺接/離間させることができるようになされている。
【0009】上述の研磨装置によって実際に研磨を行うには、先ず、基体保持台105に基体104を保持させた状態にて回転させる。また、回転定盤102を回転させながら、研磨剤供給手段112より研磨布101上に研磨剤103を供給する。そして、この研磨剤103を介して基体104の被研磨面と研磨布101とを摺接させることによって、この基体104を研磨する。このとき、基体104は、基体保持台105の回転により自転しながら、回転定盤102の回転により公転することになるため、基体104の被研磨面のある1点が研磨布101上に描く軌跡は自公転軌跡となり、高度に均一な研磨が可能となる。
【0010】このような研磨装置において、研磨布101の表面粗度は、研磨速度や達成可能な平坦性といった研磨特性に大きく影響する。このため、該研磨布101としては、通常、ポリウレタン等の可撓性材料が、所望の表面粗度に調整されて用いられている。しかし、研磨布101は研磨がなされている間に摩耗して、表面粗度を変化させてしまうものであるため、研磨特性の経時変化を防ぐためには、研磨布101を研削する必要がある。そこで、上述の研磨装置においては、ダイヤモンド等の研削砥粒107を埋設させた研削ヘッド106が配設され、該研削砥粒107を研磨布101に摺接させて研削することが行われている。この研削ヘッド106は、その中心に設けられた軸部106sを介して図示しない駆動機構に接続されることにより、所望の回転数にて矢印d方向に回転可能となされるとともに、矢印e方向にも移動可能とされ、上記研磨布101への摺接/離間を制御できるようになされている。
【0011】このような研削ヘッド106を用いた研削は、所定量の研磨が終了してから逐次行ってもよいし、研磨中における研磨特性の変化に対応するために、研磨を行いながら同時に行ってもよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、基体104の面内および基体104間で均一な研磨を行うためには、研磨布101の表面粗度のみならず、該研磨布101の断面形状をも適切に制御する必要もある。
【0013】これは、研磨布101の断面形状に不適切な凹凸があると、回転定盤102の上面に対して基体保持台105の基体保持面が平行となるようにして基体104を研磨布101に摺接させても、研磨布101に対する基体104の押し付け圧力が面内でばらついてしまうからである。
【0014】また、基体保持台105における基体保持面と、研磨布101表面との平行度が高すぎても、基体104を研磨布101に対して摺接させたときに、基体104が研磨布101に密着するため、スラリー103が基体104の中央部まで入り込めない。なお、もともと基体104の中央部付近に存在していたスラリー103も、基体104の回転に伴い、外周側へと追い出されやすく、これに、外周側の大きな線速度の影響が加わってしまう。即ち、研磨布101表面が平坦すぎても、基体104の中央部より外周部の方が研磨レートが高くなってしまい、十分な面内均一性を達成できない。そして、このように面内での均一化が達成できないような研磨においては、再現性を確保することも困難である。
【0015】しかしながら、上述したような従来の研磨装置においては、研削ヘッド106の研削砥粒保持面が単一平面であるため、研磨布101の断面形状を自由に制御することができなかった。
【0016】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたものであり、基体の面内および基体間で均一な研磨が行えるように、研磨布の断面形状を制御可能な研磨装置を提供することを目的とする。また、このような研磨装置を用いた研磨方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研磨装置は、上述の目的を達成するために提案されたものであり、研磨布が張設された回転定盤と、この研磨布上に研磨剤を供給する研磨剤供給手段と、基体を密着保持し、これを回転させながら前記研磨布に摺接させるための基体保持台と、自身が保持する研削砥粒を研磨布に摺接させることによって該研磨布を研削する複数の研削手段とを備え、これら複数の研削手段は、回転定盤の中心からの距離が互いに異なり、且つ、研削動作時に回転定盤上に描く軌跡がこの回転定盤の半径をカバーするごとく配設されるものである。
【0018】即ち、本発明の研磨装置は、複数の研削手段により、研磨布の表面粗度のみならず、該研磨布の断面形状を制御可能とするものである。
【0019】断面形状を所望の形状に制御するには、研削手段の各々は、その回転数、前記研磨布に対する押し付け圧力、押し付け角度の少なくともいずれかが他の研削手段とは独立に制御可能となされる必要がある。
【0020】ここで、複数の研削手段が描く軌跡によって回転定盤の半径をカバーするには、各研削手段の直径が、回転定盤の半径を研削手段の個数で割った長さと等しい、あるいは、大きくなるように、研削手段の直径あるいは個数を設定すればよい。この場合、回転定盤の回転によって各研削手段が描く軌跡が、隣接する研削手段が描く軌跡に接する、あるいは、一部重なるように、それぞれの研削手段を配置し、結果として、各研削手段が描く軌跡が回転定盤上を同心円状に分割するようにすればよい。
【0021】なお、回転定盤の半径を研削手段の個数で割った長さよりも、各研削手段の直径の方が小さくても、研削手段の各々を回転定盤の径方向に揺動可能に配設すれば、これら研削手段が描く軌跡によって回転定盤の半径をカバーすることができる。この場合、研磨布に生成させる研削条件を径方向で連続的に変化させるために、各研削手段が描く軌跡が、隣接する研削手段が描く軌跡と一部重なるようにして好適である。なお、揺動と同期させて、研削手段の各々における回転数、前記研磨布に対する押し付け圧力、押し付け角度を変化させてもよい。
【0022】また、研磨剤供給手段は、研削を均一に行い、さらには研削がなされた研磨布に研磨剤を均一に保持させるため、上述したような研削手段近傍の1箇所以上に研磨剤を供給できるように配設されて好適である。
【0023】そして、本発明の研磨方法は、上述した研磨装置を用いて行うものであり、回転定盤に張設された研磨布上に研磨剤を供給しながら、基体保持台に保持させた基体の被研磨面を該研磨布に摺接させることにより、該基体に対する研磨を行った後、あるいは、この研磨を行いながら、研削手段に保持させた研削砥粒を研磨布に摺接させることによって該研磨布を研削するに際し、回転定盤の中心からの距離が互いに異なり、且つ、研削動作に回転定盤上に描く軌跡がこの回転定盤の半径をカバーするごとく配設された複数の研削手段を用いることにより、該研磨布の断面形状を所望の形状に制御するものである。
【0024】ここで、研磨布の断面形状を所望の形状に制御するには、研削手段の各々における回転数、研磨布に対する押し付け圧力、押し付け角度の少なくともいずれかを他の研削手段とは独立に制御しながら研削すればよい。さらに、研削手段を、回転定盤の径方向に揺動させてもよい。
【0025】また、研削を均一に行い、さらには研削がなされた研磨布に対して研磨剤を均一に保持させるため、研磨剤を研削手段近傍の1箇所以上に供給して好適である。
【0026】なお、研削手段に埋設される研削砥粒としては、従来公知の材料がいずれも使用可能であるが、ダイヤモンド、炭化シリコン(SiC)、酸化アルミニウム(Al2 3 )、窒化ホウ素(BN)、窒化チタン(TiN)、酸化シリコン(SiO2 )、酸化セリウム(CeO)等が挙げられる。
【0027】
【作用】本発明を適用して、複数の研削手段を、回転定盤の中心からの距離が互いに異なり、且つ、該回転定盤上に描く軌跡がこの回転定盤の半径をカバーするごとく配設し、各研削手段ごとに研削条件(回転数、押し付け圧力、押し付け角度等)を異ならせると、研磨布の断面形状を自由に制御することが可能となる。
【0028】なお、各研削手段を揺動させながら、該揺動に同期させて上記研削条件を変化させるようにすると、研削条件を回転定盤の径方向で連続的に変化させることが可能となる。
【0029】また、研磨剤を研削手段近傍の1箇所以上に供給できるようにすると、各研削手段に対して均一に研磨剤を供給することができるため、各研削手段によってなされる研削の条件を安定化させることが可能となる。また、研削によって所定の表面粗度が与えられた研磨布に対して、均一に研磨剤を保持させることができるため、基体に対する研磨条件を安定化させることが可能となる。
【0030】したがって、このような研磨装置を用いると、基体の面内および基体間で均一な研磨が行えるようになる。
【0031】
【実施例】以下、本発明に係る研磨装置およびこれに用いた研磨方法について、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0032】実施例1本実施例の研磨装置は、回転定盤中心からの距離が互いに異なるように3つの研削手段が配設されたものである。以下、この研磨装置について、図1に示される側面図、図2に示される上面図を参照しながら説明する。
【0033】この研磨装置は、研磨布1が張設された回転定盤2と、基体4をそれぞれ密着保持し、これを研磨布1に摺接させる基体保持台5と、基体保持台5の上流側の所定地点に、回転定盤2の中心から外周部へ向かって順に配設された3つの研削手段(第1の研削ヘッド6、第2の研削ヘッド7、第3の研削ヘッド8)と、第1の研削ヘッド6と第2の研削ヘッド7との間、第2の研削ヘッド7と第3の研削ヘッド8との間における研磨布1上に、それぞれスラリー状の研磨剤3を供給する研磨剤供給手段12,13とを備える。
【0034】ここで、上記回転定盤2は、その中心に設けられた軸部2sを介して図示しないモータに接続されることにより、矢印A方向に回転可能となされている。
【0035】上記基体保持台5は、基体4の中心を回転定盤2の半径の中央に対向させるような位置に配設される。そして、その中心に設けられた軸部5sを介して図示しない駆動機構に接続されることにより、基体4を矢印B方向に回転可能とするとともに、矢印C方向にも移動可能とし、研磨布1への摺接/離間を制御できるようになされている。
【0036】上記第1の研削ヘッド6、第2の研削ヘッド7、第3の研削ヘッド8は、それぞれ回転定盤2の半径を3等分した長さよりも大きい直径を有する円盤状の研削手段である。そして、第1の研削ヘッド6は、回転定盤2の最内周部に配され、第2の研削ヘッド7は、回転定盤2の半径の中央部に配され、第3の研削ヘッド8は、回転定盤2の最外周部に配される。なお、これら3つの研削ヘッド6,7,8は、回転定盤2の回転によってその底面が描く軌跡T1 ,T2 ,T3 が、研磨布1の全面を通過するように、即ち、この3つの研削ヘッド6,7,8によって研磨布1の全面を研削できるように配される。但し、3つの研削ヘッド6,7,8の全てを同一半径内に並べることができないため、ここでは、第2の研削ヘッド7を、第1の研削ヘッド6および第3の研削ヘッド8よりも上流側にずらして配した。
【0037】また、各研削ヘッド6,7,8の底面には、図3に示されるように、その外周縁部の4箇所に、それぞれ粒径100μmのダイヤモンドよりなる研削砥粒9,10,11が埋設されている。ここでは、研削砥粒9,10,11が埋設されている領域が、その他の領域よりも突出するように形成されている。
【0038】また、これら研削ヘッド6,7,8は、その中心に設けられた軸部6s,7s,8sを介して図示しない駆動機構にそれぞれ接続され、これにより、それぞれが所望の回転数にて矢印D方向に回転可能となされるとともに、矢印E方向にも移動可能とされ、上記研磨布1に対する研削砥粒9,10,11の摺接/離間および押し付け圧力がそれぞれ制御されるようになされている。さらに、各研削ヘッド6,7,8は、上述の駆動機構により、矢印F方向に傾斜可能となされており、これにより、軸部6s,7s,8sの鉛直方向からの傾き(以下、チルト角と称す。)が調整される。
【0039】このような研磨装置を用いれば、第1の研削ヘッド6、第2の研削ヘッド7、第3の研削ヘッド8を、それぞれ回転数、押し付け圧力、チルト角を所望の値に設定した状態にて、それぞれの研削砥粒9,10,11を研磨布1に摺接させることができ、研磨布1に所望の断面形状を生成させることができる。
【0040】また、第1の研削ヘッド6と第2の研削ヘッド7との間、第2の研削ヘッド7と第3の研削ヘッド8との間における研磨布1上に、それぞれ研磨剤3を供給できるため、各研削ヘッド6,7,8に対して略均一に研磨剤3を供給することができる。これは、各研削ヘッド6,7,8によってなされる研削の条件を安定化させることにつながる。また、研削によって所定の表面粗度が与えられた研磨布1に対して、均一に研磨剤3を保持させることにもなる。
【0041】実施例2以下、上述のような実施例1の研磨装置を用い、半導体装置の製造プロセスにおける層間平坦化膜の形成工程を行った例について説明する。
【0042】先ず、図4に示されるような、シリコン基板51上に酸化シリコンよりなる下層絶縁膜52、Al系材料よりなる配線パターン53、該配線パターン53を被覆する層間絶縁膜54が順に形成されてなるウェハを用意した。ここで、層間絶縁膜54は以下の成膜条件によって成膜されたものである。
【0043】
層間絶縁膜54の成膜条件 原料ガス : TEOS 流量 350 sccm O2 流量 350 sccm 圧力 : 1330 Pa (10 Torr)
温度 : 400 ℃ RF電力 : 360 W但し、TEOSとはテトラエトキシシランである。
【0044】そして、上述のような構成を有するウェハ(基体4)に対して、以下のような研磨を行うことによって、層間絶縁膜54の段差の凸部を除去して平坦化を行った。
【0045】具体的には、先ず、回転定盤2を50rpmにて回転させ、第1の研削ヘッド6、第2の研削ヘッド7、第3の研削ヘッド8における回転数、研磨布1への押し付け圧力、チルト角を下記のように設定した状態で、各々の研削砥粒9,10,11を研磨布1に摺接させた。
【0046】
第1の研削ヘッド6の設定回転数 : 50rpm押し付け圧力: 900g/cm2チルト角 : 3°第2の研削ヘッド7の設定回転数 : 50rpm押し付け圧力: 700g/cm2チルト角 : 0°第3の研削ヘッド8の設定回転数 : 50rpm押し付け圧力: 900g/cm2チルト角 : −3°なお、チルト角は、各研削ヘッド6,7,8の軸部6s,7s,8sを回転定盤2の中心に向かって傾斜させる方向をプラス(+)、回転定盤2の外周側に向かって傾斜させる方向をマイナス(−)として示した。
【0047】そして、上述のような条件にて研削がなされている研磨布1上に、シリカ/水酸化カリウム/水よりなるスラリー状の研磨剤3を供給しながら、基体4を層間絶縁膜54が研磨布1に対向するように基体保持台5に保持させて50rpmにて回転させ、該基体保持台5の基体保持面が回転定盤2の上面に対して平行となるようにして、基体4を研磨布1に摺接させた。
【0048】これにより、基体4に対する研磨が行われ、図5に示されるように、基体4における層間絶縁膜54が平坦化された。その後、基体4を研磨布1から離間させ、被研磨面をフッ化水素(HF)水溶液にて洗浄することにより、付着していた研磨剤3を除去した。
【0049】本実施例のようにして研磨を行うと、基体4の面内が均一な研磨特性にて研磨できた。これは、各研削ヘッド6,7,8における押し付け圧力およびチルト角を調整したことにより、研磨布1の断面形状が、図6に示されるように、回転定盤2の半径の中央部で相対的に高さが高く、回転定盤2の中心部および外周縁部に向かうほど相対的に高さが低くなる形状、即ち、半径の中央部が盛り上がるような形状に制御されたからである。具体的には、研磨布1の断面は、半径の中央部が相対的に30μm高くなるような凸形状となった。
【0050】そして、研磨布1の断面形状がこのような形状とされると、基体保持台5に保持された基体4は、その中心が研磨布1の相対的に高さの高い部分に押し付けられ、該基体4の外周側が研磨布1の相対的に高さが低い部分に押し付けられることとなるため、研磨剤3が基体4の外周側のみならず、基体4の中心部まで入り込みやすくなり、該基体4の中心部まで十分な研磨が行えるのである。
【0051】なお、研磨剤3が各研削ヘッド6,7,8の間から供給され、所定の研削がなされた研磨布1に対して均一に保持されたことも、基体4の中心部まで十分な研磨が行えた理由の1つに挙げられる。
【0052】また、本実施例を適用して、他の基体に対して同様にして研磨を行っても、再現性に優れた研磨が行えた。
【0053】実施例3本実施例の研磨装置は、回転定盤の径方向に揺動可能な研削手段を有するものである。以下、この研磨装置について、図7に示される側面図、図8に示される上面図を参照しながら説明する。なお、実施例1に示された研磨装置と同一の構成を有する部材に共通符号を付し、重複説明を省略した。
【0054】この研磨装置において、研磨布1が張設された回転定盤2と、基体4をそれぞれ密着保持し、これを研磨布1に摺接させる基体保持台5とは実施例1の研磨装置と同一の構成を有する。
【0055】そして、本実施例の研磨装置においては、基体保持台5の上流側の所定地点に、回転定盤2の半径を2等分した長さよりも小さい直径を有する研削手段(第1の研削ヘッド16、第2の研削ヘッド17)が配設され、また、この第1の研削ヘッド16と第2の研削ヘッド17との間における研磨布1上に研磨剤3を供給できるように研磨剤供給手段12が配設されている。
【0056】この研削ヘッド16,17は、回転定盤2の同一半径上に、第1の研削ヘッド16が回転定盤2の内周側、第2の研削ヘッド17が回転定盤2の外周部となるように配されている。また、それぞれの底面には、実施例1の研削ヘッド6,7,8と同様、それぞれ粒径100μmのダイヤモンドよりなる研削砥粒19,20が埋設されている。
【0057】また、これら研削ヘッド16,17は、その中心に設けられた軸部16s,17sを介して図示しない駆動機構にそれぞれ接続され、これにより、それぞれが所望の回転数にて矢印D方向に回転可能となされるとともに、矢印E方向にも移動可能とされ、上記研磨布1に対する研削砥粒19,20の摺接/離間および押し付け圧力がそれぞれ制御されるようになされている。
【0058】さらに、各研削ヘッド16,17は、上述の駆動機構により、矢印F方向に傾斜可能となされており、これにより、チルト角が調整される。また、矢印G方向に所望の速度で揺動可能ともなされている。この揺動動作により、これら2つの研削ヘッド16,17は、その底面の軌跡が回転定盤2の半径をカバーするように、即ち、研磨布1の全面を研削できるようになる。
【0059】このような研磨装置を用いれば、第1の研削ヘッド16、第2の研削ヘッド17を、それぞれ回転数、押し付け圧力、チルト角、揺動速度を所望の値に設定した状態にて、それぞれの研削砥粒19,20を研磨布1に摺接させ、研磨布1に所望の断面形状を生成させることができる。なお、第1の研削ヘッド16、第2の研削ヘッド17の各々において、揺動に同期させて、回転数、押し付け圧力、チルト角を変化させながら研削を行うことも可能である。
【0060】実施例4以下、上述のような実施例4の研磨装置を用い、半導体装置の製造プロセスにおける層間平坦化膜の形成工程を行った例について説明する。
【0061】具体的には、先ず、実施例2と同様に、シリコン基板51上に下層絶縁膜52、配線パターン53、該配線パターン53を被覆する層間絶縁膜54が順に形成されてなるウェハ(基体4)を、それぞれ層間絶縁膜54が研磨布1に対向するように基体保持台5に保持させた。
【0062】また、回転定盤2を50rpmにて回転させ、第1の研削ヘッド16、第2の研削ヘッド17における回転数、研磨布1への押し付け圧力、揺動速度を下記のように設定し、チルト角を揺動に同期させて下記のように変化させた状態で、各々の研削砥粒19,20を研磨布1に摺接させた。
【0063】
第1の研削ヘッド16の設定回転数 : 50rpm押し付け圧力: 900g/cm2揺動速度 : 30回/分チルト角 : 回転定盤2中心から回転定盤2の半径中央に向かって3°〜0°へと連続的に変化第2の研削ヘッド17の設定回転数 : 50rpm押し付け圧力: 900g/cm2揺動速度 : 30回/分チルト角 : 回転定盤2の半径中央から回転定盤2の外周に向かって0°〜−3°へと連続的に変化なお、第1の研削ヘッド16と第2の研削ヘッド17とは、常に同方向に同期させて揺動させ、両者の移動範囲は、回転定盤2の半径中央にて一部重なるようにした。
【0064】そして、このようにして断面形状が制御されている研磨布1上に、研磨剤3を供給しながら、基体4を保持した基体保持台5を50rpmにて回転させ、該基体保持台5の基体保持面が回転定盤2の上面に対して平行となるようにして、基体4を研磨布1に摺接させた。
【0065】これにより、基体4に対する研磨が行われ、基体4における層間絶縁膜54が平坦化された。その後、基体4を研磨布1から離間させ、被研磨面を洗浄することにより、付着していた研磨剤3を除去した。
【0066】本実施例のようにして研磨を行うと、基体4の面内が均一な研磨特性にて研磨できた。これは、第1の研削ヘッド16、第2の研削ヘッド17を揺動させながら、これらのチルト角を変化させたことにより、研磨布1を、回転定盤2の半径の中央部が盛り上がるような断面形状とすることができたためである。そして、研磨布1の断面形状がこのように制御されると、研磨剤3が基体4の外周側のみならず、基体4の中心部まで入り込みやすくなり、該基体4の中心部まで十分な研磨が行えるのである。また、他の基体に対して同様にして研磨を行っても、再現性に優れた研磨が行えた。
【0067】以上、本発明に係る研磨装置およびこれを用いた研磨方法について説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、種々の変形変更が可能である。
【0068】例えば、実施例1の研磨装置においては、3つの研削ヘッド6,7,8を配設したが、4つ以上の研削ヘッドを配設して、さらに研磨布1の断面形状を厳しく制御可能としてもよい。また、研磨布1の断面形状を単に回転定盤2の半径の中央が盛り上がった形状とするならば、回転定盤2の半径を2等分した長さよりも大きな直径を有する2つの研削ヘッドに、各々所定のチルト角を持たせることによっても達成可能である。
【0069】さらに、実施例3の研磨装置においては、2つの研削ヘッド16,17に対して、それぞれ揺動させながらチルト角を変化可能な駆動機構を設けたが、研磨布1に与えるべき断面形状が決まっているならば、図9に示されるように、研磨布1に与えるべき曲面に対する距離が等しくなる位置にガイドレール21を設け、このガイドレールに沿って研削ヘッド16,17を矢印H方向に移動させるようにしてもよい。このような構成とすれば、研削ヘッド16,17を移動させることによって、自動的にチルト角を所望の値に変化させることができ、駆動機構を簡略化することができる。
【0070】また、チルト角を変化させる代わりに、揺動に同期させて研削ヘッド16,17の回転数や研磨布1への押し付け圧力を変化させるようにしてもよい。さらに、揺動速度自体を回転定盤2の径方向の位置によって変化させることによって、研磨布1の断面形状を制御してもよい。
【0071】さらに、研削ヘッドを3つ以上配設したり、研磨剤供給管12を2つ以上配設する等の変更も可能である。
【0072】また、実施例2、実施例4においては、研磨布1の断面形状を回転定盤2の半径の中央部が盛り上がった形状となるように研削したが、必要に応じて、異なる断面形状を形成してもよい。
【0073】各実施例においては、研削ヘッド6,7,8および研削ヘッド16,17の底面に、研削砥粒9,10,11および研削砥粒19,20を外周縁部の一部のみに埋設したが、外周縁部の全周に亘って埋設しても、底面全面に亘って埋設することも可能である。
【0074】その他、一度に2枚以上の基体に対して同時に研磨を行えるように、基体保持台や研削ヘッドの数を増やしたり、基体に対する研磨を行ってから、研削を行って研磨布1の断面形状を回復させるようにする等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形変更が可能である。
【0075】なお、本発明は、層間絶縁膜の平坦化に適用する以外にも、平坦化された素子分離領域を形成するに際し、溝を有する半導体基板上に形成された埋め込み絶縁膜の溝内部以外の部分を除去するために適用してもよい。また、貼り合わせSOI(シリコン・オン・インシュレーター)基板を用いたシリコン活性層の形成に適用することもできる。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明を適用して、回転定盤中心からの距離が互いに異なるように研削手段を複数配設し、各研削手段ごとに研削条件を異ならせると、研磨布の断面形状を自由に制御することが可能となる。
【0077】このため、このような研磨装置を用いると、基体の面内および基体間で均一な研磨が行えるようになる。
【0078】したがって、本発明を例えば半導体装置の製造プロセスにおける平坦化に適用すると、信頼性の高い多層配線構造のデバイスを製造することが可能となる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013