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発明の名称 陰極線管のノッキング方法と陰極線管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7522
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−180883
出願日 平成7年(1995)6月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】尾川 秀昭
発明者 山上 隆彦
要約 目的
電極間放電(主としてG5・G4間、G3・G4間、G2・G3間放電)以外の放電の放電ソースを徒らに時間をかけることなく除去できるようにする。

構成
ネック部2外面に電極体9をあてがい(設け)、該電極体9と、電子銃の低圧電極G1、G2、G4との間に、ネック部2内面のチャージアップを促すチャージアップ電圧を印加してネック部2内面等のチャージアップに起因する放電、即ち電極間放電以外の放電の放電ソースをノッキングする。
特許請求の範囲
【請求項1】 ネック部外面に電極体を設け、上記電極体と、電子銃の電極との間に、ネック部内面のチャージアップを促す電圧を印加してネック部内面のチャージアップに起因する電極間放電以外の放電の放電ソースをノッキングすることを特徴とするノッキング方法【請求項2】 電子銃の電極間放電の放電ソースのノッキングと同時に為すことを特徴とする請求項1記載のノッキング方法【請求項3】 電子銃の電極間放電の放電ソースのノッキングと別に為すことを特徴とする請求項1記載のノッキング方法【請求項4】 ネック部外面に接地される電極体が形成されてなることを特徴とする陰極線管
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管のノッキング方法、特にネック部内面のチャージアップに起因して生じるストレー(暗電流)、沿面放電、電子雪崩現象等の放電、即ち電極間放電以外の放電の放電ソース、例えばバリ、ゴミ等に対するノッキング方法と、使用中における電極間放電以外の放電の発生を防止できる陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータのディスプレイ等に多く用いられる陰極線管は、電子銃において放電やストレーが生じる。というのは、陰極線管内は真空と称されるが、完全な真空ではなく、それでいて電子銃内にて狭い間隔をもって形成されたグリッド電極間には高い電位差が生じるので、僅かなゴミ、バリ等の存在により電解集中が生じ、その結果、放電が生じるからである。放電が生じるとそれが画面に現れるし、更に、「バチッ」という激しくて大きなスパーク音が発生し、観る者に不快感を与えるに留まらず、不安、特に爆発など事故の発生の兆候ではないかと言うような誤解に基づく不安を与えるおそれがある。
【0003】そこで、陰極線管の製造にはノッキング工程が必要である。これは、陰極線管が完成し、テレビジョン受像機、或いはコンピュータのディスプレイ等に組み込まれて実際に使用されたときに放電の原因となるゴミ、バリ等、即ち、放電ソースを、陰極線管の完成後テレビジョン受像機等に組み込む前に除去するために、電極間に使用時にかかる通常の電位差よりも高い電位差が生じるように電圧を加えてわざと放電を生ぜしめることにより、除去する工程である。図4は、トリニトロン(商標名)型陰極線管に対するノッキング方法の従来例を示す説明図である。
【0004】図面において、1はファンネル、2はネック部、3は電子銃の電極を支持するビードガラス、4はアノード、5はコンバーゼンス偏向器である。G1〜G5は電子銃の第1〜第5のグリッド電極で、使用時には、第1の電極G1は0Vに、第2の電極G2は例えば数100V(300V〜500V)、第3の電極G3は例えば30KV(要するにアノード電圧と同じ電圧)、第4の電極G4は例えば8KV、第5の電極G5は第3の電極と同じ例えば30KVの電位にされる。そして、G5・G4間、G4・G3間、G3・G2間は例えば20数KVの電位差になるにも拘らずその間隔は例えば2mm程度と狭い。従って、電極表面のバリ、ゴミがあるとそこに電界が集中して電極間に放電が生じる。6はその放電のソース(放電ソース)であるバリ或いはゴミ、7はそのゴミによる電界集中によって生じた放電である。
【0005】放電ソース7は多くの場合、放電により飛散し、消滅する。そこで、製造段階で、放電がより起き易い条件をつくって強制的に放電を生ぜしめて使用時には放電が生じないようにするのがノッキングなのであるが、そのノッキングはアノードにかける通常のアノード電圧(例えば30KV)よりも高いノッキング電圧(例えば60KV)を発生するノッキング電源8を用いて行われる。具体的には、低電圧電極、即ちG4、G2、G1を同電位にし、この低電圧電極G4、G2、G1と、高電圧電極G3、G5との間にそのノッキング電圧を加えることによりノッキングする。
【0006】ノッキング電圧として直流電圧を用いると電子銃が破壊される可能性があるので、図3(B)に示すような波形のパルス電圧が用いられる。そのうち左側の例は1秒周期で、0.1〜0.2程度のデューティーレシオを有する矩形パルスのノッキング電圧、真ん中の例は60Hzの半波整流波形を有するノッキング電圧、右側の例はインダクションコイル等を用いてつくったパルス幅の狭いスパイク状パルスのノッキング電圧である。尚、一つの種類のノッキング電圧を用いてノッキングを行う場合もあれば、複数種の波形の異なるパルスを切り換えて印加してノッキングする場合もある。ノッキング時間は例えば10数分〜数10分である。このようなノッキングにより第1〜第5のグリッド電極G1〜G5のうちの低電圧電極G4、G2、G1と、高電圧電極G3、G5との間の放電、即ち電極間放電の原因となるバリ、ゴミ等の放電ソース7を略完全に除去することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来のノッキング方法によれば、陰極線管の電子銃部分での放電を完全に防止することができなかった。というのは、実際の使用状態ではグリッド電極間放電以外にも各種放電現象が生じ、このグリッド電極間放電以外の放電は従来のノッキング方法では未然防止できないからである。
【0008】その電極間放電以外の放電には三種類あり、その第1はネック部2内面のチャージアップによる該内面と、低電圧電極、例えば上記トリニトロン型陰極線管の場合のグリッド電極G1、G2、G4との間へのストレー(暗電流)が生じるもの、その第2は同じくネック部2内面のチャージアップによる電子雪崩現象によるもの、その第3はネック部2内面、内蔵分割抵抗器、ビードガラス等の絶縁体表面の沿面放電によるものである。これらの放電は、ネック部2内面が陰極線管の使用により高電圧電極、例えばG3、G5の電位によってチャージアップされ、或いは内蔵分割抵抗器、ビードガラス等の絶縁体の表面がチャージアップされてきわめて高い電位になることに起因する現象である。
【0009】具体的に説明すると、上記第1のものは、電子銃が真空中にあるとは言え、厳密には真空ではなく、そのなかで互いに高い電位差の生じているもの、即ち、図5に示すように、チャージアップされたネック部2内面と低電圧グリッド電極G1、G2、G4がきわめて近接しているためその間に高い電位差によるリーク電流が流れる現象であり、上記第2のものは、グリッド電極G1、G2、G4からチャージアップされたネック部2内面へその間の高い電位差によりエレクトロンが衝突すると、2倍のエレクトロンが二次電子としてネック部2内面から放出される。すると、ネック部2内面では二つの正電荷ができる。このような現象の繰り返しによりネック部2内面に沿ってあたかも雪崩が生じているかのように静電荷が移動するような現象を生じるものである。
【0010】第3のものは、ネック部2内面に沿って生じたと同じ電子雪崩がビードガラスや内蔵分割抵抗器等の絶縁体の表面に生じる現象である。これらは、やはり電極間放電の場合と同様に、主として電極表面及びネック部2内面のゴミ、バリ等を放電ソースとして生じる。そして、このような電極間放電以外の放電のソースは前述の従来のノッキング方法では除去することが難しい。なぜならば、ノッキングは生産性の面から例えば10数分〜数10分という時間内に行わなければならないが、図3(B)に示すような波形のノッキング電圧をその程度の時間かけても実際の使用時において生じるようなチャージアップ状態は生じないからである。
【0011】勿論、ノッキングの時間を例えば数時間〜10数時間というように長い時間にすれば、実際に使用された場合に比較的近い程度にチャージアップされ、そして、高いノッキング電圧により、電極間放電以外の放電の原因となる放電ソースは除去され得るが、そのようにすることは生産性の著しい低下を招き、実際上許されない。また、ノッキング電圧を直流にして謂わばデューティレシオを100%にすれば速くチャージアップできるけれども高いノッキング電圧の波形を直流波形に、或いはデューティーレシオを100%に近い値にすれば、陰極線管が壊れてしまうのでこれも許されない。
【0012】本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、電極間放電以外の放電の放電ソースを徒らに時間をかけることなく除去できる新規なノッキング方法と、電極間放電以外の放電を生じないようにした新規な陰極線管を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1のノッキング方法は、ネック部外面に電極体を設け(一時的に、即ちノッキングをするときだけ設ける場合と、恒久的に設ける場合との二つの場合を含む。)、該電極体と、電子銃の電極との間に、ネック部内面のチャージアップを促す電圧を印加してネック部内面等のチャージアップに起因する放電の放電ソースをノッキングすることを特徴とする。
【0014】請求項2のノッキング方法は、請求項1記載のノッキング方法において、電子銃の電極間ノッキングと同時に為すことを特徴とする。請求項3のノッキング方法は、請求項1記載のノッキング方法において、電子銃の電極間ノッキングと別個に為すことを特徴とする。請求項4の陰極線管は、ネック外面に接地される電極体が形成されてなることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1のノッキング方法によれば、ネック部外面に設けた電極体に電圧をかけることにより、ネック部の内面及びそれに連なる内蔵分割抵抗器、ガラスビード等の内部絶縁体の表面をチャージアップすることができ、延いては時間をかけなくても実際に使用したとき生じるのと似た或いはそれ以上のチャージアップ状態を形成することができる。従って、チャージアップに起因して生じるところの電極間放電以外の放電の放電ソースをノッキングに要する時間を長くすることなく除去することができる。
【0016】請求項2のノッキング方法によれば、電子銃の電極間放電の放電ソースのノッキングと同時に行うので、電極間放電の放電ソースと、電極間放電以外の放電の放電ソースを同時に除去でき、ノッキングに要する時間を長くすることなく上記両放電ソースを完全に除去できる。請求項3のノッキング方法によれば、電極間放電の放電ソースのノッキングはこのノッキングに最も適した条件で行い、電極間放電以外の放電の放電ソースのノッキングはこのノッキングに最も適した条件で行うことが出来る。従って、その二種類のノッキングをそれぞれ確実に為すことができる。請求項3の陰極線管によれば、ネック部内面に接地された電極体が形成されているので、ネック部内面がチャージアップされるおそれがなく、延いてはネック部内面がチャージアップされることに起因するところの電極間放電以外の放電は生じる余地がない。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説明する。図1は本発明ノッキング方法の一つの実施例を示す説明図である。図面において、1はファンネル、2はネック部、3は電子銃の電極を支持するビードガラス、4はアノード、5はコンバーゼンス偏向器である。G1〜G5は電子銃の第1〜第5のグリッド電極で、使用時には、第1の電極G1は0Vに、第2の電極G2は例えば数100V(300V〜500V)、第3の電極G3は例えば30KV(要するにアノード電圧と同じ電圧)、第4の電極G4は例えば8KV、第5の電極G5は第3の電極と同じ例えば30KVの電位にされるものである。
【0018】9はネック部2の外面に当てがった(換言すれば、一時的に形成した)例えばリング状の電極板で、ノッキング時にネック部2内面をチャージアップさせるためにチャージアップ用電圧を加えるためのもので、本例においては、アノード電圧(例えば30KV)よりも高い電圧(例えば30〜50KV)をチャージアップ用電圧として第1グリッド電極G1(カソード電位)との間に印加する。すると、ネック部2内面と、電極体9とで構成されるところのガラスからなるネック部2自身を誘電体とする静電容量(謂わばコンデンサ)を介してネック部2内面がチャージアップされる。10はそのチャージアップ電圧を発生するチャージアップ用電源である。このチャージアップ電圧は直流電圧であっても電子銃が破壊するというようなトラブルが発生するおそれがないので、パルス状の電圧にする必要がなく、直流電圧でよい。本例でも直流電圧であり、それはより迅速にチャージアップできるからである。
【0019】11は絶縁性液体(例えば商品名フロリナート等の不活性液体)で、槽12内に入れられている。該絶縁性液体11はノッキング時における電極板9とステムピン(図示せず)との間の絶縁を保つためのもので、陰極線管のネック部2をこれに浸漬した状態でノッキングする。上述した数10KVという高いチャージアップ電圧が間隔の狭いステムピンと電極板9との間に加わるとショート、放電等のトラブルが生じ易く、絶縁する必要があるからである。尚、絶縁性液体は絶縁油であっても良い。
【0020】ノッキングは、上述したように、チャージアップ電源10から発生するチャージアップ電圧を印加してネック部2内面を強制的にチャージアップすると共に、図3で示した従来のノッキング方法と同様に、アノード4にかける通常のアノード電圧(例えば30KV)よりも高いノッキング電圧(例えば60KV)を発生するノッキング電源8を用い、低電圧電極、即ちG4、G2、G1を同電位にし、この低電圧電極G4、G2、G1と、高電圧電極G3、G5との間にそのノッキング電圧を加えることにより行う。ノッキング時間は例えば10数分〜数10分である。すると、先ず第1に、従来のノッキング方法により電極間放電の放電ソースを除去できたと全く同様に、電極間放電の放電ソースを除去することができる。
【0021】尚、ノッキング電圧として直流電圧を用いると電子銃が破壊される可能性があるので、例えば図4(B)に示すような波形のパルス電圧を用いることは従来の場合と異なることはない。また、一つの種類のノッキング電圧を用いてノッキングを行う場合もあれば、複数種の波形の異なるパルスのノッキング電圧を切り換えて印加してノッキングする場合もあることも従来の場合とおなじである。
【0022】そして、このノッキングにより電極間放電以外の放電の放電ソースも除去することができる。というのは、ノッキングは僅か10数分という短い時間に行われるが、ネック部2外面に一時的(恒常的でも良い。)に設けられた電極体9に高いチャージアップ電圧をかけることにより強制的にネック部2内面をチャージアップするので、ネック部2内面がチャージアップ電圧印加開始後すぐに通常の陰極線管使用時に生じるチャージアップと同程度以上の強いチャージアップ状態になり、上述したネック部2内面等のチャージアップに起因する各種放電、即ち電極間放電以外の放電も生じ、その電極間放電以外の放電ソースが除去されるからである。
【0023】図2はノッキング時の放電回数の累積値の推移図で、横軸に時間をとり、縦軸に放電回数累積値をとっている。この図から明らかなように、電極間放電は、2、3分で約2000回程度になり、飽和する。飽和するということは要するに放電が生じなくなったということであり、電極間放電の放電ソースは除去できたといえることである。しかも、このときの低電圧電極と高電圧電極との電位差は通常の使用状態における場合よりもきわめて高い(例えば約2倍)なので、通常の使用条件下では放電ソースとなり得ないようなものも確実に放電を生じさせて除去することができるので、通常使用時に放電ソースとなるものは完璧に取り除くことができるといえる。
【0024】また、図2から明らかなように、電極間放電以外の放電、即ちネック部2内面のチャージアップに起因する放電回数の累積値は1分程度経過する毎に略階段状に増加するが10分程度で略飽和し、15分程度で略完全に飽和する。この電極間放電以外の放電は従来のノッキング方法ではノッキング中にはほとんど生じなかったものであり、従ってノッキング効果がほとんど生じなかったものであるが、本ノッキング方法においてはチャージアップしながらノッキングするのでノッキング効果を電極間放電以外の放電の放電ソースについても得ることができる。しかも、チャージアップ電圧を50〜100KVというアノード電圧(例えば30KV)よりも相当に高い電圧にするので通常のチャージアップよりも強くチャージアップすることができ、通常の使用条件下では放電ソースとなり得ないようなものも確実に放電を生じさせて除去することができるのである。従って、電極間放電の放電ソースであるか、電極間放電以外の放電の放電ソースであるかを問わず、通常使用時に放電ソースとなるものは完璧に取り除くことができる。
【0025】尚、本実施例において、チャージアップ用電圧はアノード電圧(例えば30KV)よりも高く設定されていた。しかし、必ずしもそのようにすることは必要ではなく、アノード電圧と同程度、或いはアノード電圧よりも低い電圧をチャージアップ用電圧として選んでも良い。要するに、通常の使用状態で生じるチャージアップより強いか同程度か、或いはそれに比較的近い強さのチャージアップをノッキング時に形成できれば良い。そして、本実施例において、上記電極体9はネック部2外面を全周に渡って覆うようにされているが、チャージアップの影響を受け易い部分のみを選択的に接触させてノッキングするようにしても良いし、また、電極体9は必ずしも板状である必要はなく、リング状のものを用いても良い。
【0026】また、本実施例において、ノッキングのためのチャージアップ用電極体9をノッキング装置側に設けておき、ノッキング時にその電極体9をネック部2外面に接触させて(謂わば一時的に形成して)ネック部2内面のチャージアップをするようにしていたが、電子銃のネック部2外面に導電膜を形成し、即ち、恒久的に形成し、これをノッキング時にチャージアップ用の電極体として用いるようにしても良い。また、本実施例においては、アノード接地型の回路構成でノッキング電圧、チャージアップ用電圧を印加したが、それとは反対にステム側を接地するステム側接地型の回路構成でノッキング電圧、チャージアップ用電圧を印加するようにしても良い。また、図1、図3に示した電子銃はユニポテンシャル型の電子銃であるが、本発明ノッキング方法はバイポテンシャル型の電子銃にも適用することができることは勿論のこと、アパーチャーグリルを色選別電極として用いた陰極線管、例えばトリニトロン型の陰極線管のノッキングのみならず、シャドウマスク型の陰極線管のノッキングに適用することができる。
【0027】また、上記実施例においては、電極間放電の放電ソースのノッキングと、ネック部2内面等のチャージアップによるノッキングとを同時に行っていた。しかし、必ずしもそのようにすることは不可欠ではなく、例えば、先ず、電極間放電の放電ソースのノッキングに最も適する条件下でノッキング電圧のみの印加によるノッキングを行い、その後、そのノッキング電圧印加条件を電極間放電以外の放電の放電ソースの除去に最適な条件に切り換え、更にチャージアップ電圧を印加し、ノッキングを行うようにしても良い。このようにすれば、電極間放電の放電ソースのノッキングと、ネック部2内面等のチャージアップによる放電の放電ソースのノッキングとを同時に行う場合に比較しノッキングに要する時間は長くなるが、その二種類のノッキングをそれぞれ最適な条件で行うことができ、より完璧なノッキングができる。
【0028】図2はネック部外面に電極体を恒常的に形成しこれを接地した陰極線管を示すもので、このような陰極線管によれば、ネック部2内面のチャージアップによる放電、即ち電極間放電以外の放電の生じるおそれがない。9はその電極体である。というのは、ネック部2においてその肉部を挟んで電極体9がネック部2内面と対向し、電極体9自身とネック部2内面からなりネック部2自身を誘電体とする静電容量(謂わばコンデンサ)が存在し、その電極体9が接地されているので、電子銃の使用時にはその電極体9はカソードと同電位になるから、ネック部2内面はほとんどチャージアップされ得ず、従って、ネック部2内面のチャージアップによる放電の生じるおそれがない。従って、このような電子銃によれば、チャージアップによる放電ソースのノッキングの必要はない。しかし、電極間放電についてはノッキングの必要性は消えない。
【0029】
【発明の効果】請求項1のノッキング方法によれば、ネック外面に設けた電極体に電圧をかけることにより、ネックの内面及びそれに連なる内蔵分割抵抗器、ガラスビード等の内部絶縁体の表面をチャージアップすることができ、延いては時間をかけなくても実際に使用したとき生じるのと似た或いはそれ以上の強いチャージアップ状態を形成することができる。従って、チャージアップに起因して生じるところの電極間放電以外の放電の放電ソースをノッキングに要する時間を長くすることなく除去することができる。
【0030】請求項2のノッキング方法によれば、電子銃の電極間ノッキングと同時に行うので、電極間放電の放電ソースと、電極間放電以外の放電の放電ソースを同時に除去でき、ノッキングに要する時間を長くすることなく上記両放電ソースを完全に除去できる。請求項3のノッキング方法によれば、電極間放電の放電ソースのノッキングはそのノッキングに最も適した条件で行い、電極間放電以外の放電の放電ソースのノッキングはそのノッキングに最も適した条件で行うことができる。従って、その二種類のノッキングをそれぞれ確実に為すことができる。請求項4の陰極線管によれば、ネック部2内面に接地された電極体が形成されているので、ネック部内面がチャージアップされるおそれがなく、延いてはネック部内面がチャージアップされることに起因するところの電極間放電以外の放電は生じる余地がなくなる。




 

 


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