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発明の名称 陰極線管の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7512
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−154801
出願日 平成7年(1995)6月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 隆久
発明者 川瀬 さおり / 松島 信行 / 斎藤 修一
要約 目的
ラッカー噴霧工程で生じる透過率の高い放射状むらを防止することにより良好な面品質を有するラッカー中間膜を形成し、ユニフォミティを高める。

構成
パネル部12の内面の短辺距離をa、パネル部12とファンネル部14との接続部分18からノズル20までの噴霧方向の距離をL、ノズル20の噴霧角度をθとしたときに、a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0≦α)
特許請求の範囲
【請求項1】 パネル部とファンネル部とが接続されたガラスバルブの前記パネル部の内面に蛍光体層を形成し、前記蛍光体層上にノズルを用いて有機溶剤ラッカーを噴霧してラッカー中間膜を形成した後、前記ファンネル部の内面に形成された前記ラッカー中間膜を液体で除去する陰極線管の製造方法において、前記パネル部の内面の短辺距離をa、前記パネル部と前記ファンネル部との接続部分から前記ノズルまでの噴霧方向の距離をL、前記ノズルの噴霧角度をθとしたときに、a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0≦α)
の条件で前記有機溶剤ラッカーを前記ノズルを用いて噴霧することを特徴とする陰極線管の製造方法。
【請求項2】 前記ノズルおよび前記ガラスバルブを相対的に回転させながら前記有機溶剤ラッカーを噴霧することを特徴とする請求項1に記載の陰極線管の製造方法。
【請求項3】 前記蛍光体層が、沈澱法により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の陰極線管の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管の製造方法に関し、特に陰極線管の内面に形成されるラッカー中間膜の噴霧工程の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の陰極線管は、パネル部、ファンネル部およびネック部からなるガラスバルブを有し、パネル部の内面に形成された蛍光体層に電子銃からの電子が照射されることにより蛍光体が発光するよう構成されている。
【0003】この種の陰極線管として、たとえばプロジェクションテレビ用の陰極線管または白黒用陰極線管は、たとえば次のようにして製造される。まず、蛍光体層を形成するガラスバルブの内面を純水等を用いて洗浄し、次いで酢酸バリウム水溶液などの電解質水溶液を注入した後、接着剤としての水ガラスの水溶液に蛍光体を分散させた懸濁液を注入して所定時間静置し、蛍光体を沈澱させる。蛍光体の沈澱後に、ガラスバルブをゆっくりと傾動させることにより蛍光体層を形成する。
【0004】次いで、連続した良好なアルミニウム蒸着膜を形成するために、まず蛍光体層を純水などで湿潤状態とし、蛍光体層の大部分を水膜で覆った後、アクリル樹脂を主成分とする有機溶剤ラッカーを吹き付け、水膜上にごく薄いラッカー中間膜を形成する。次に、蛍光体層が形成されていないファンネル部以下ネック部までのラッカー中間膜を純水を注入することにより除去する。これは、蛍光体層が被着されていない領域にラッカー中間膜を形成すると、この領域に蒸着されたアルミニウム蒸着膜がその後のベーキング工程で膨れ上がり、陰極線管のファンネル部から剥がれが生じるからである。
【0005】さらに、脱湿エアーなどを用いて蛍光体層を乾燥し、所定の領域にカーボン膜を塗布して乾燥する。最後にアルミニウムの蒸着を行い、アルミニウム蒸着膜を形成した後、蛍光体層を形成する際に使用した有機質材料を400〜440℃で加熱して分解除去する。このような工程を経て蛍光体層が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従来の陰極線管の製造方法では、蛍光体層上にアクリル樹脂を主成分とする有機溶剤ラッカーを吹き付ける、いわゆるラッカー噴霧工程において、ノズルがパネル部内面に近すぎるとラッカーがパネル部全面に噴霧されず、ラッカー中間膜が形成されない部分が生じる。一方、ノズルがパネル部から遠すぎると噴霧されたラッカーが最初にファンネル部に当たり、このラッカーが、ファンネル部に予め塗布されているラッカー付着防止液と共にパネル部に跳ね返ることになるので、ラッカー付着防止液の影響により、パネル部に透過率の高い放射状のむらが生じるという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ラッカー噴霧工程で生じる透過率の高い放射状むらを防止することにより、良好な面品質を有するラッカー中間膜を形成し、ユニフォミティを高めることができる陰極線管の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の陰極線管の製造方法は、パネル部とファンネル部とが接続されたガラスバルブの前記パネル部の内面に蛍光体層を形成し、前記蛍光体層上にノズルを用いて有機溶剤ラッカーを噴霧してラッカー中間膜を形成した後、前記ファンネル部の内面に形成された前記ラッカー中間膜を液体で除去する陰極線管の製造方法において、前記パネル部の内面の短辺距離をa、前記パネル部と前記ファンネル部との接続部分から前記ノズルまでの噴霧方向の距離をL、前記ノズルの噴霧角度をθとしたときに、a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0≦α)
の条件で前記有機溶剤ラッカーを前記ノズルを用いて噴霧することを特徴としている。
【0009】αは、ガラスバルブのパネル部のサイズによって適宜変更することが望ましく、例えば7インチのガラスバルブであれば15mm、14インチのガラスバルブであれば30mm、21インチのガラスバルブであれば45mm程度に設定することができる。
【0010】また、本発明の陰極線管の製造方法では、前記ノズルおよび前記ガラスバルブを相対的に回転させながら前記有機溶剤ラッカーを噴霧することがより好ましい。この場合、ノズルのみを回転させても良く、ガラスバルブのみを回転させても良い。また、ノズルおよびガラスバルブの両者を回転させることもできる。このように回転させることで、噴霧された余分なラッカーを良好に振り切ることができる。
【0011】より好ましくは、本発明の陰極線管の製造方法は、沈澱法により形成される蛍光体層を有する陰極線管の製造方法に適用される。
【0012】
【作用】本発明の陰極線管の製造方法では、まずガラスバルブのパネル部の内面に蛍光体層を形成し、前記蛍光体層上にラッカー中間膜を形成した後、前記ガラスバルブのファンネル部の内面に形成された前記ラッカー中間膜を液体で除去する。この蛍光体層上にラッカー中間膜を形成するにあたり、本発明の陰極線管の製造方法では、パネル部の内面の短辺距離をa、パネル部とファンネル部との接続部分からノズルまでの噴霧方向の距離をL、ノズルの噴霧角度をθとしたときに、a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0≦α)
の条件で有機溶剤ラッカーをノズルを用いて噴霧する。すなわち、ノズルから噴霧される有機溶剤ラッカーのパターン幅が、パネル部の内面の短辺距離またはこれにαを加えた距離になるように噴霧するので、パネル部全面にラッカーが噴霧される一方で、ファンネル部に余計なラッカーを噴霧することが防止される。したがって、不充分な噴霧によりパネル部にラッカー中間膜が形成されない領域が生じるのを防止できるとともに、ファンネル部に余計なラッカーが噴霧されることもないので、ラッカー付着防止液の悪影響によるパネル部のむらを抑止することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例に係る陰極線管の製造方法を示すフローチャート、図2は本発明の一実施例に係る陰極線管を示す断面図、図3は本発明の一実施例に係るラッカー噴霧工程を示す陰極線管の断面図である。
【0014】本実施例で適用される陰極線管は、例えばプロジェクションテレビや白黒テレビなどの単色テレビに用いられる陰極線管であり、図2に示すように、パネル部12、ファンネル部14およびネック部16からなるガラスバルブ10を有し、パネル部12の内面に形成された蛍光体層2に電子銃(図示せず)からの電子が照射されることにより、蛍光体層2に含まれた蛍光体が発光するよう構成されている。
【0015】パネル部12の内面には、上述した蛍光体を含有する蛍光体層2が形成され、この蛍光体層2の表面にラッカー中間膜4が形成されている。ラッカー中間膜4は、例えばアクリル樹脂を主成分とするトルエン、酢酸エチルなどの有機溶剤ラッカーから構成されており、蛍光体層2とアルミニウム蒸着膜6との間に、当該ごく薄いラッカー中間膜4を介在させることにより、連続した良好なアルミニウム蒸着膜6を得ることができる。このラッカー中間膜4は、少なくとも蛍光体層2を覆うようにパネル部12とファンネル部14との接続部分18まで形成されている。
【0016】ファンネル部14の内面の所定領域には、導通用のカーボン膜8が形成されており、さらに、パネル部12およびファンネル部14の内面には、蛍光体の電子ビームによるイオン焼け防止と、発光効率の増加などとを目的として、アルミニウム蒸着膜6が形成されている。
【0017】次に、図1を参照しながら本実施例に係る陰極線管の製造方法を説明する。まず、蛍光体層2を形成するガラスバルブ10の内面をフッ化水素酸水溶液、硝酸水溶液および純水を用いて洗浄する。次いで、ガラスバルブ10のパネル部12を下向きにして、当該ガラスバルブ10内に酢酸バリウム水溶液などの電解質水溶液を所定量注入する。その後、接着剤としての水ガラスの水溶液に所定の蛍光体を分散させた懸濁液を注入して所定時間静置し、蛍光体を沈澱させる。蛍光体の沈澱後に、ガラスバルブをゆっくりと傾動させることにより蛍光体層2を形成する。この場合、真空乾燥などで蛍光体層2の乾燥が行われる。
【0018】次いで、連続した良好なアルミニウム蒸着膜6を形成するために、まず蛍光体層2を純水(覆水)などで湿潤状態とし、蛍光体層2の大部分を水膜で覆った後、パネル部12とファンネル部14との接続部分18以下のファンネル部14の内面およびネック部16の内面に、ラッカーの付着を防止するためのラッカー付着防止液を塗布する。
【0019】次いで、図3に示すようにガラスバルブ10のパネル部12を上向きにして、アクリル樹脂を主成分とする有機溶剤ラッカーをノズル20を用いて、ガラスバルブ10を回転させながら、パネル部12およびファンネル部14の内面に吹き付け、水膜上にごく薄いラッカー中間膜4を形成する。このとき、本実施例では、図3に示すようにパネル部12の内面の短辺距離をa、パネル部12とファンネル部14との接続部分18からノズル20までの噴霧方向(高さ方向)の距離をL、ノズル20の噴霧角度をθとしたときに、a/2≦L・tan(θ/2)≦(a/2)+α (0≦α)
を満たす噴霧条件で有機溶剤ラッカーを噴霧する。すなわち、ノズル20から噴霧される有機溶剤ラッカーのパターン幅が、パネル部12の内面の短辺距離aまたはこれにαを加えた距離になるように噴霧する。ここでαの値はパネル部12のサイズによって適宜変更することが望ましく、例えば7インチのガラスバルブ10であれば15mm程度、14インチのガラスバルブ10であれば30mm程度、21インチのガラスバルブ10であれば45mm程度に設定することが望ましい。このようなαにすることで、ノズル20から噴霧されるラッカーのパターン周縁が丁度パネル部12とファンネル部14との接続部分18に位置するようになり、当該接続部分18以下に塗布されているラッカー付着防止液を巻き込んでパネル部に飛散させることもなく、一方、パネル部12には十分にラッカーが噴霧されるのでラッカー中間膜4が形成されない領域が生じることもない。
【0020】蛍光体層2が被着されていない領域にラッカー中間膜4を形成すると、この領域に蒸着されたアルミニウム蒸着膜6がその後のベーキング工程で火ぶくれを起こし、陰極線管のファンネル部14から剥がれが生じることから、図2に二点鎖線で示すように、蛍光体層2が形成されていないファンネル部14以下ネック部16までのラッカー中間膜4を純水を注入することにより除去する(トリミング工程)。
【0021】次に、脱湿エアーなどを用いて蛍光体層2を乾燥した後、ガラスバルブ10の内面の所定の領域に導通用のカーボンを塗布して乾燥させ、カーボン膜8を形成する。最後にアルミニウムの蒸着を行い、アルミニウム蒸着膜6を形成した後、蛍光体層2を形成する際に使用した有機質材料を400〜440℃で加熱して分解除去する。
【0022】なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ノズルから噴霧される有機溶剤ラッカーのパターン幅が、パネル部の内面の短辺距離またはこれにαを加えた距離になるように噴霧するので、パネル部全面にラッカーが噴霧される一方で、ファンネル部に余計なラッカーを噴霧することが防止される。したがって、不充分な噴霧によりパネル部にラッカー中間膜が形成されない領域が生じるのを防止できるとともに、ファンネル部に余計なラッカーが噴霧されることもないので、ラッカー付着防止液の悪影響によるパネル部のむらを抑止することができる。




 

 


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