米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 計算機;電気通信 -> 日本電気株式会社

発明の名称 文字認識候補選択装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−16721
公開日 平成9年(1997)1月17日
出願番号 特願平7−163172
出願日 平成7年(1995)6月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】山内 梅雄
発明者 山田 敬嗣
要約 目的
正解文字の持つ部首、へん、つくりなどの文字パーツの指定を容易に行うことのできる文字認識候補選択装置を提供する。

構成
文字認識部11は手書き文字を文字認識し正解文字の候補となる複数の候補文字を選択し、候補順位記憶部12はこれらを整合度の高い順に記憶する。文字パーツデータベース部14は各文字を構成する文字パーツを記憶しており、認識候補選択表示部13は整合度の高い所定数の文字とその文字の文字パーツとを表示する。この中に正解文字が無いときマウスなどの選択部16により表示された文字パーツの中から正解文字の有する文字パーツを指定すると候補文字の中からその文字パーツを含む文字が抽出され整合度の順に所定数表示される。この操作を繰り返すことで正解文字を求める。表示された中で文字パーツを選択するので多数の文字パーツの中から必要なものを容易に選択できる。
特許請求の範囲
【請求項1】 イメージとして入力された文字を文字認識する際の比較対象とされる複数の文字と各文字を構成する要素とを対応付けて記憶した認識対象文字記憶手段と、この認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中からイメージとして入力された文字と一致する文字の候補になる複数の認識候補文字を抽出する認識候補文字抽出手段と、この認識候補文字抽出手段によって抽出された認識候補文字の中からイメージとして入力された文字との整合度の高い所定数の文字とその文字を構成する要素とを表示する候補文字表示手段と、この候補文字表示手段によって表示された中から任意の要素を指定する要素指定手段と、この要素指定手段によって指定された要素を含む文字を前記認識候補文字の中から選択して表示する要素一致文字選択手段とを具備することを特徴とする文字認識候補選択装置。
【請求項2】 イメージとして入力された文字を文字認識する際の比較対象とされる複数の文字と各文字を構成する要素とそれぞれの文字の中における各要素の位置とを予め対応付けて記憶した認識対象文字記憶手段と、この認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中からイメージとして入力された文字と一致する文字の候補となる複数の認識候補文字を抽出する認識候補文字抽出手段と、この認識候補文字抽出手段によって抽出された認識候補文字の中からイメージとして入力された文字との整合度の高い所定数の文字とその文字を構成する要素とを表示する候補文字表示手段と、この候補文字表示手段によって表示された中の任意の要素をその文字内の位置を指示することによって指定する要素指定手段と、この要素指定手段によって指定された要素を含む文字を前記認識候補文字の中から選択して表示する要素一致文字選択手段とを具備することを特徴とする文字認識候補選択装置。
【請求項3】 前記要素一致文字選択手段は、前記要素指定手段によって指定された要素を含む文字を前記認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中から抽出する指定要素文字抽出手段と、この指定要素文字抽出手段によって抽出された文字と前記認識候補文字とに重複する文字を選択して表示する重複文字選択手段とを具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の文字認識候補選択装置。
【請求項4】 前記候補文字表示手段は、前記認識対象文字記憶手段に記憶されている各要素の位置情報を基にして、各文字をその要素ごとに識別可能に表示することを特徴とする請求項2記載の文字認識候補選択装置。
【請求項5】 前記要素指定手段は、前記候補文字表示手段の表示上で位置指定を行うポインティング手段を備え、このポインティング手段によって指定された位置の最も近くに表示されている要素を指定された要素であると判別することを特徴とする請求項2記載の文字認識候補選択装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力された文字のイメージを解析して文字認識を行い一致する文字の候補となる文字を選択する文字認識候補選択装置に係わり、特に文字のイメージを基に選択した所定数の文字の中に入力した文字と一致する文字が無いとき、文字の“つくり”や“へん”など文字を構成する各要素を指定して入力した文字と一致する文字の候補を選択する文字認識候補選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワークステーションなどの情報処理装置は、文字を文字コードとして取り扱っており、従来これらの装置への文字の入力はキーボードから行われていた。しかしながら、近年、入力作業の容易化の要求が高まり、手書き文字を文字認識することで文字を情報処理装置に取り込むことが盛んに行われている。取り込んだ手書き文字のイメージ情報は、予め登録してある各文字の文字パターンと比較され、整合度の高い順に10個程度表示される。オペレータは、これら整合度の高い文字の中に読み込んだ文字と一致する文字が存在するときは、その文字を指定して文字の確定を行うようになっている。
【0003】整合度の高い順に表示された10個程度の文字の中に、正解の文字が含まれない場合には、他の多数の候補文字の中から正解文字を選択する必要があり、その作業を容易化する種々の提案が成されている。このように最初に選ばれた文字の中に正解文字が無いときに他の多数の候補文字の中から正解文字を選択するための装置を文字認識候補選択装置と呼ぶことにする。
【0004】特開昭58−189777号公報には、正解文字に関する各種情報を入力することによって、読み込んだ文字と一致する候補文字を選択する文字認識候補選択装置が開示されている。この装置では、文字の音読み、訓読み、部首、画数、字種など正解文字のヒント情報をオペレータが入力することで、候補文字を選択するようになっている。この装置では、部首、へん、つくりなど文字を構成する要素(以下、これらを文字パーツという。)のそれぞれに対応付けられた専用キーが設けられている。オペレータは、正解文字の持つ部分パターンに対応する専用キーを押下することで、文字パーツの指定を行うようになっている。
【0005】また特開平4−205078号公報には、選択された候補文字が部首ごとに分割できるときは、読み込んだイメージを部首ごとに分割して各部首の候補を選択し、これらを部首に持つ漢字を抽出する文字認識候補選択装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開昭58−189777号公報に開示されている先行技術では、文字パーツのリストを予め作成しておき、キーボードの各キーにこれらを割り付けている。ここで、漢字を認識の対象とすると、文字パーツの数が100個程度になってしまう。このため、これら多数のキーの中から正解文字の文字パーツを選択することが、オペレータの大きな負担になるという問題がある。
【0007】また特開平4−205078号公報の場合では、読み込んだイメージを分割しこれを解析した結果得られた部首の候補が多数存在する場合には、それらのうちのいずれかを部首に持つ文字が正解文字の候補として選択されてしまう。このため、部首の候補が多数存在するときには十分な絞り込みを行うことができない。
【0008】そこで本発明の目的は、正解文字の持つ部首、へん、つくりなどの文字パーツの指定を容易に行うことのできる文字認識候補選択装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明では、イメージとして入力された文字を文字認識する際の比較対象とされる複数の文字と各文字を構成する要素とを対応付けて記憶した認識対象文字記憶手段と、この認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中からイメージとして入力された文字と一致する文字の候補になる複数の認識候補文字を抽出する認識候補文字抽出手段と、この認識候補文字抽出手段によって抽出された認識候補文字の中からイメージとして入力された文字との整合度の高い所定数の文字とその文字を構成する要素とを表示する候補文字表示手段と、この候補文字表示手段によって表示された中から任意の要素を指定する要素指定手段と、この要素指定手段によって指定された要素を含む文字を認識候補文字の中から選択して表示する要素一致文字選択手段とを文字認識候補選択装置に具備させている。
【0010】すなわち請求項1記載の発明では、入力された文字のイメージを解析して整合度の高い順に選択した所定数の文字をその文字の要素と共に表示している。そして、表示された要素の中から正解文字の持つ要素の選択を行っている。整合度の高い文字の持つ要素の中から正解文字の持つ要素を選択することで、全ての文字の要素の中から選択する場合に比べて正解文字の有する文字の要素を容易に指定することができる。
【0011】請求項2記載の発明では、イメージとして入力された文字を文字認識する際の比較対象とされる複数の文字と各文字を構成する要素とそれぞれの文字の中における各要素の位置とを予め対応付けて記憶した認識対象文字記憶手段と、この認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中からイメージとして入力された文字と一致する文字の候補となる複数の認識候補文字を抽出する認識候補文字抽出手段と、この認識候補文字抽出手段によって抽出された認識候補文字の中からイメージとして入力された文字との整合度の高い所定数の文字とその文字を構成する要素とを表示する候補文字表示手段と、この候補文字表示手段によって表示された中の任意の要素をその文字内の位置を指示することによって指定する要素指定手段と、この要素指定手段によって指定された要素を含む文字を認識候補文字の中から選択して表示する要素一致文字選択手段とを文字認識候補選択装置に具備させている。
【0012】すなわち請求項2記載の発明では、入力された文字のイメージ情報を解析して整合度の高い順に所定数の文字をその文字の要素と共に表示している。そして、文字とその文字の要素とそれら要素の各文字の中での位置を予め記憶しておき、表示された中の任意の要素をその文字内の位置を指示することで指定している。たとえば、ポインティングデバイスにより表示画面上で文字の要素を指定すれば、表示された要素の中から必要なものを容易かつ迅速に選択することができる。
【0013】請求項3記載の発明では、要素一致文字選択手段は、要素指定手段によって指定された要素を含む文字を認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中から抽出する指定要素文字抽出手段と、この指定要素文字抽出手段によって抽出された文字と認識候補文字とに重複する文字を選択して表示する重複文字選択手段とを具備させている。
【0014】すなわち請求項3記載の発明では、認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中から要素指定手段によって指定された要素を含む文字を全ての抽出し、これらの文字と認識候補文字とに重複する文字を選択して表示している。
【0015】請求項4記載の発明では、候補文字表示手段は、認識対象文字記憶手段に記憶されている各要素の位置情報を基にして、各文字をその要素ごとに識別可能に表示するようになっている。
【0016】すなわち請求項4記載の発明では、予め記憶されている文字の各要素の位置情報を基にして、認識候補文字をその要素ごとに識別できるように表示している。たとえば、各要素を個別に枠で囲んだり、要素ごとに表示色を異ならせることにより、オペレータにどの部分が要素になってるかを認識させることができる。これにより、文字の要素の指定をより適切かつ容易に行うことができる。
【0017】請求項5記載の発明では、要素指定手段は、候補文字表示手段の表示上で位置指定を行うポインティング手段を備え、このポインティング手段によって指定された位置の最も近くに表示されている要素を指定された要素であると判別している。
【0018】すなわち請求項5記載の発明では、認識候補文字を表示するとともに、ポインティングデバイスで表示上の位置を指定することで、要素の指定を行っている。
【0019】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例における文字認識候補選択装置の構成の概要を表わしたものである。文字認識候補選択装置は、イメージ情報として手書き文字を入力しその解析を行い文字認識を行う文字認識部11を備えている。文字認識部11は、入力された手書きの文字のイメージと予め記憶してある各文字の文字パターンとの整合度を求め、その整合度の高い順に順位付けを行う回路である。候補順位記憶部12は、文字認識部11で求めた整合度の高い順に2000個の文字を記憶する部分である。ここでは2000個の文字コードで記憶している。認識候補選択表示部13は、整合度の高い順に上から5番目までの5個つの文字の表示を行う回路部分である。
【0021】文字パーツデータベース部14は、各文字コードとその文字コードの文字を構成する文字パーツとを予め対応つけて記憶している。文字パーツ選択表示部15は、文字パーツデータベース部14を参照して認識候補選択表示部13に表示された5個の文字について、それらの文字の文字パーツを表示する部分である。選択部16は、認識候補選択表示部13に表示された文字の中に、読み込んだ文字と一致する正解文字が存在するかどうかオペレータが判別した結果を入力する入力装置である。また選択部16は、文字パーツ選択表示部15に表示された文字の要素の中から正解文字に含まれている文字パーツを選択するための指示を入力する機能も備えている。
【0022】たとえば、表示された文字パーツの中で、正解文字に含まれている文字パーツの部分をマウスで指示することにより、文字パーツの指定が行われる。パーツ関連文字選択部17は、選択部16によって文字パーツが選択されたとき、候補順位記憶部12に記憶されている2000個の文字の中からその文字パーツを要素に含む文字を選択する部分である。
【0023】文字認識候補選択装置は、各種処理の中枢的な機能を果たすCPU(中央処理装置)と、CPUの実行するプログラムや文字パーツデータなど各種固定的データを記憶するROM(リード・オンリ・メモリ)と、作業領域としてのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を備えている。また選択された文字や各文字パーツを表示するためのディスプレイと、選択部16としてのキーボードおよびマウスを具備している。
【0024】図2は、文字パーツデータベース部の記憶内容の一例を表わしたものである。最左欄は、記憶している各文字の文字コード21を記憶している。ここでは、説明の便宜上、文字コードの代わりにその文字の文字パターンを示してある。これら文字コードの右側にはその文字に含まれている文字パーツ22が登録されている。たとえば、文字「問」23は、文字パーツ「門」24と「口」25の2つの文字パーツを備えていることが登録されている。同様に「聞」の文字は「門」と「耳」の文字パーツから構成されていることが記憶されている。文字パーツデータベース部14は、検索対象とされる全ての文字について、その文字コードと文字パーツとを対応付けてこのような表形式により記憶している。
【0025】次に、図1に示した認識文字候補選択装置の動作について説明する。
【0026】文字認識部11に入力された文字のイメージ情報と各文字との整合度を求める。たとえば、イメージとして入力された文字パターンが縦横32画素×32画素の濃淡値パターンで構成されているものとする。このパターンの所定の隅を原点としたとき、位置座標(i,j)で表わされる画素の濃度をp(i,j)と表わす。ただしi、jはそれぞれ1〜32までの正整数とする。p(i,j)で表わされる各画素の濃度は0〜1の間の任意の値をとるように正規化されている。
【0027】文字認識部11は、認識対象となる文字コードとその代表パターンを記憶している。文字コードを“Z”としたとき、この文字コードの代表パターンにおける位置座標(i,j)における画素の濃度をqz(i,j)と表わすものとする。入力された文字パターンと文字コード“Z”の代表パターンとの整合度をSzと表わすとすると、Szは次式で求めることができる。
【数1】

ここで、(p,qz)は、pとqzを次元数i×jのベクトルとした場合の内積計算を表わし、[p][qz]は、それぞれベクトルのノルムを表わしている。(1)式によって求めた整合度Szは、0〜1の値を取り、大きいほど整合性がよい。
【0028】文字認識部11は認識対象となる全ての文字について整合度Szを求め、Szの大きい順に2000個の文字コードを選択する。これら2000個の文字を候補文字と呼ぶことにする。ここで、整合度が上位からk(kは1から2000までの任意の正整数)番目の文字コードをZ(k)と表わす。文字認識部11は、このようにして求めた2000個の文字コードを候補順位記憶部12に転送する。候補順位記憶部12は、これら2000個の文字コードをその順位kとの組み合わせてとして蓄積する。また、候補文字のうちその上位から5番目までを、認識候補表示部13に転送する。これら5個の候補文字を特に認識候補と呼ぶことにする。
【0029】認識候補選択表示部13では、選択された5個の表示対象認識候補の文字をその整合度の順に表示する。オペレータは、これら5個の文字の中で、読み込んだ文字と一致する正解文字が存在する場合には、その文字をキーボード等から選択する。たとえば、表示された文字にそれぞれ番号を割り付けて表示し、オペレータはその番号をキーボードから入力することによって正解文字の指定を行う。また正解文字が無いときは、“N”のキーを押下する。正解文字が存在しそれが選択された場合には、選択された文字コードが正解文字として図示しない情報処理装置に出力される。
【0030】表示された5個の文字のなかに正解文字が無いときは、文字パーツ選択表示15が起動される。文字パーツ選択表示部15は、図2に示した形式で登録されている文字パーツデータデース部14から当該5個の文字の文字パーツを検索する。文字パーツ選択表示部15は、これら5個の文字について文字パーツを表示する。
【0031】図3は、文字認識される手書き文字の一例を表わしたものである。読み込まれた文字「路」は、手書きのためその形が若干いびつになっている。
【0032】図4は、文字パーツ選択表示部の表示内容の一例を表わしたものである。この図は、図3に示した手書き文字「路」を解析した結果の表示画面を表わしている。最左列の欄31は、認識された5個の認識候補の文字パターンを表示する欄である。手書き文字「路」を認識した結果は、「賂」、「踊」、「跨」、「跳」、「隅」の5つである。各文字パターンの左側には、それぞれの文字を構成する文字パーツを表示する欄32が設けられている。認識候補「賂」に含まれる文字パーツは、「貝」と「各」である。また認識候補「踊」に含まれる文字パーツは「足」や「用」などであることが表わされている。このように文字パーツは必ずしも、部首、へん、つくりではなく、それらの一部である場合もある。
【0033】オペレータは、このような表示を基にして、選択部16により表示された中の1つの文字パーツを選択する。パーツ関連文字選択部17は、指定された文字パーツを含む文字を、候補順位記憶12に記憶されている2000個の文字集合の中から選択する。つまり、選択された文字パーツを含む文字の集合を文字パーツデータベース部14の中から選択する。この文字の集合を集合Aとする。次に、候補順位記憶部12に記憶されている文字の集合を集合Bとし、集合Aと集合Bの交わり集合を求める。これを集合Cとする。その後候補順位記憶部12に記憶されている集合Bを交わり集合Cと入れ換える。これにより、指定された文字パーツを含む文字だけが候補文字として選択される。候補順位記憶手段12には、2000個の文字の文字コードしか登録されていないので、指定された文字パーツを有する文字の集合Aは、文字パーツを記憶している文字パーツデータベース部14から求めている。
【0034】オペレータがさらに別の文字パーツを指定した場合には、指定された文字パーツを含む文字の集合を文字パーツデータベース14から抽出し、これを新たな文字集合Aとする。そして、候補順位記憶部12に記憶されている入れ換え後の文字集合と集合Aとの交わり集合をとり、これを新たな集合Cとして求める。これを候補順位記憶部12の記憶内容と入れ換える。この処理を文字パーツが指示される限り繰り返すことで、指定された全ての文字パーツを有する文字の集合がもとまる。このようにして次第に正解文字を含む集合へと絞られる。
【0035】たとえば、認識候補「賂」33の文字パーツ「各」34が指定されたときは、文字パーツデータベース部14の中で「各」を含む文字を全て選択して集合Aとする。そして、候補順位記憶部12に記憶されている文字集合Bと集合Aとの交わり集合Cを求めてこれを集合Bと入れ換える。次に、オペレータによりへん「足」が指定されると文字パーツデータベース部14の中の「足」を含む文字を全て選択しこれを集合Aとする。集合Aと集合Bの交わり集合を求め、得られた集合を集合Bと置き換え、候補順位記憶部12に登録する。
【0036】得られた集合Bを図4と同一の表示形式で、整合度の順位が上位のものから順に表示する。この場合には、集合Bは、「路」だけになるが、集合Bの中に複数の文字が存在する場合には、それらの文字を表示した状態で、正解文字の指定、あるいは別の文字パーツの指定を待つ。この例では、2回の指示により認識候補文字の選択が行われたが、文字パーツを指定する回数は、正解文字が表示されるまでの任意の回数となる。
【0037】変形例【0038】次に、文字パーツが各文字のどの部分に配置されているかを表わした位置情報を文字パーツデータベース部14が記憶している場合について説明する。変形例では、この位置情報を基に、認識候補文字を表示する際に、その文字のどの部分が要素になっているかをオペレータが容易に認識できるようになっている。また、位置情報を基にしてオペレータが容易に文字パーツを指定できるようになっている。
【0039】図5は、文字パーツの位置情報を備えた文字パーツデータベース部の記憶内容の一例を表わしたものである。図中、最左の欄41は、文字コードを表わしている。ここでは説明の便宜上、文字コードの代わりに対応する文字パターンを表示してある。各文字コードの右側には、その文字を構成する文字パーツ42、43と、各文字パーツに文字内における位置情報44、45が登録されている。たとえば、文字「問」46は、文字パーツ「門」47と「口」48とから構成されていることを表わしている。また、位置情報は、各文字の左上隅を、2次元平面の原点(0,0)とし、右下隅を座標(1,1)として表わしている。すなわち、この座標上で各文字パーツの存在する領域を矩形で囲んだときその左上隅と右下隅の2つの頂点の座標により配置される位置を表わしている。
【0040】たとえば、文字パーツ「門」47の位置情報49は、(0,0)−(1,1)と表わされ、(0,0)を左上頂点、(1,1)を右下頂点とする矩形の中に配置されていることを示している。同様に文字パーツ「口」48の位置情報51は(0.2,0.4)−(0.8,1)であり、横方向に“0.2”〜“0.8”、および縦方向に“0.4”から“1”の範囲で示される矩形領域の中に配置されていることを表わしている。この図では、1つの文字に含まれる文字パーツの数は2個であるが、文字パーツの数は、その文字によって異なる。そして、文字パーツデータベースに登録する場合、その文字パーツの数を2個あるいは3個など固定値としても良いし、文字により登録できる文字パーツの数を可変にしてもよい。
【0041】実施例と同様に、読み込んだイメージとの整合度を基にして2000個の文字が抽出され、その整合度の順位と共に候補順位記憶部12に記憶される。その内の上位5個について、文字パーツの位置情報を基にして文字パーツ選択表示部15は各文字の文字パーツがどの部分であるかをオペレータが容易に認識できるに表示する。
【0042】図6は、認識候補の文字を文字パーツの位置情報を基にした表示の一例を表わしたものである。図3に示した手書き文字「路」を入力文字としたとき、「賂」、「踊」、「跨」、「跳」、「隅」が整合性の高い文字として選択されたものとする。文字「賂」に対応する文字パーツ「貝」の位置情報を基にしてこれを囲む矩形61が、また、文字パーツ「各」の位置情報により矩形62がそれぞれ表示されている。同様に認識候補「踊」に対応する文字パーツ「足」などがそれぞれ矩形63、64により囲まれて表示されている。もちろん、図6に示した文字「問」が選択されたときには、認識候補「問」全体を(0,0)−(1,1)とした場合に、文字パーツ「口」は(0.2,0.4)、(0.8,1)を対角頂点とする矩形によって囲まれることになる。
【0043】次に、文字パーツの指定の仕方について説明する。
【0044】まず、マウスなどのポインティングデバイスが無い場合には、キーボードにより正解文字に関連する文字パーツの選択を行う。この際、図6に示したような位置情報を備えている場合には、表示された順に、その文字の有する文字パーツに通し番号を割り付ける。たとえば、1つの認識候補に2つづつの文字パーツが有る場合には、第1の認識候補に含まれている文字パーツに“1”、“2”の番号を与え、第2の認識候補にふくまれている文字パーツに“3”、“4”と番号を付ける。第n番目の文字には、“2n−1”、“2n”の番号を割り振る。個々の認識候補が持つ文字パーツの数が異なる場合でも同様に、それらの文字の文字パーツに通し番号を与える。
【0045】たとえば、図6に示した形式で、各文字パーツを枠で囲んで表示するときは、まず、最初に番号“1”が付された文字パーツの枠の色を他の枠の色と変えて表示する。たとえば番号“1”が割り当てられている枠62だけを赤色で表示し、他の枠を黒色で表示する。このほか枠の太さや、実線と破線のように線種を異ならせてもよく、1つの枠だけを他の枠と区別できるように表示できればよい。オペレータが“N”のキーを入力するたびに、割り付けられた番号順に表示色の異なる枠が移動する。そして、リターンキーを押下したとき、表示色の異なる枠で囲まれている文字パーツが指定される。このようにポインティングデバイスが無くても、文字パーツの指定を容易に行うことができる。
【0046】その後、指定された文字パーツを含む認識候補が、候補順位記憶部12に記憶されている文字の中から選択される。すなわち、選択された文字パーツを含む文字の集合を集合A、候補順位記憶部12に記憶されている文字の集合を集合Bとして、これら集合Aと集合Bの交わり集合を求める。その結果の集合を集合Bと入れ換える。別の文字パーツが指定されたときはこのような処理が繰り返し行われ、次第に正解文字を含む候補に絞られる。
【0047】次に、マウスなどのポインティングデバイスによって文字パーツを指定する場合について説明する。
【0048】図5に示したように、各文字パーツの配置を文字内での正規化された座標として備えている場合には、まず、認識候補として表示すべき文字の各文字パーツの座標をその文字パーツの表示されている表示画面上での位置座標(x1,y1)−(x2,y2)に変換する。このように表示画面上において各文字パーツに外接する枠の左上隅と,右下隅の座標として表わすための変換式は次式で表わされる。
【数2】

ここで、Sは文字の表示サイズを、x、yは表示画面上での各文字の左上隅の座標をそれぞれ表わしている。
【0049】図5に示した位置座標を(2)式の結果得られた座標に置き換え、これを文字パーツの表示位置として記憶する。ここでは、表示位置(x,y)は(100,100×j)になっている。ここで、jは第j番目の認識候補を表わしている。。この場合には、文字全体を囲む4つの辺は、(x1,y1)−(x1,y2)、(x1,y2)−(x2,y2)、(x2,y2)−(x2,y1)、(x2,y1)−(x1,y1)で表わされる。文字パーツデータベース部14から検索した全ての文字パーツの個数がn個の場合に、これら文字パーツを囲む枠のそれぞれについて4辺の線分の座標を求めて記憶するものとする。このとき文字パーツの枠のデータ数は、全部で4n個になる。これら文字パーツの枠の辺の集合に通し番号を付けて、第j番目の辺の表示画面上での座標を(Xj1,Yj1)−(Xj2,Yj2)とする。ここでjは1〜4nまでの自然数とする。
【0050】ポインティングデバイスにより指示された画面上の座標を(u,v)とすると、指示された座標から第j番目の辺までの距離djは次式により求めることができる。
【数3】

ただし、ABS(x)はxの絶対値をもとめる関数を表わし、SQRT(x)は、xの平方根を求める関数を表わしている。
【0051】全ての辺について距離dを求め、その中で距離が最小の辺を選択するとともに、その辺のを含む枠に対応する文字パーツを求め、これを指定された文字パーツと判別する。選択した以後の処理については、先に説明したものと同様であり、その記載を省略する。
【0052】次に、各文字パーツの近傍にそれぞれ入力バーを表示し、この入力バーの任意の点をマウスで指示することによって文字パーツを選択する例について説明する。
【0053】図7は、認識文字とともに入力バーを表示した場合における表示画面の一例を表わしたものである。図示のように各認識候補の周辺には入力バー71〜74が表示される。この図では、4つの認識候補が表示されている。1つの認識候補についてそれぞれ上下左右に1つずつ入力バーが表示される。それぞれの入力バーは、その左上隅の座標と右下隅の座標によって記述される。手書き文字「路」75の文字認識を行った結果として4つの認識候補が選択された場合、第j番目の文字における第i番目の入力バーをBjiと表わすことにする。その左上隅の座標を(Xji1,Yji1)と、右下隅の座標を(Xji2,Yji2)と表わすものとする。さらに入力バーの代表点として(Xjic,Yjic)を定義する。代表点の座標は、((Xji1+Xji2)/2,(Yji1+Yji2)/2)として定めている。代表点の定め方は他の方法でも良いことは言うまでもない。
【0054】パーツ関連文字選択部17では、全ての文字候補の有する全ての文字パーツの位置を(2)式により求めて、個々の文字パーツの代表点としてその中心位置を記憶してある。文字パーツの位置が(x1,y1)−(x2,y2)の場合に、中心座標は((x1+x2)/2,(y1+y2)/2)で求める。
【0055】文字パーツの選択には、対象とする文字パーツに最も近い入力バーをマウスなどのポインティングデバイスでクリックすることによって選択する。マウスにより指定された画面上の座標を(x,y)とする。表示されている全ての入力バーについて、入力された座標(x,y)をその内部に含んでいるかどうかを判定する。以下の4つの条件式が全て満足されているとき、第j候補文字の第i番目の入力バーに座標(x,y)が含まれると判定する。
【数4】

【0056】この条件を満足する入力バーが存在しない場合には、入力バーの指示が行われなかったものとする。条件式を満足する入力バーを検出した場合には、その入力バーに最も近い文字文字パーツを探索する。全ての認識候補の全ての文字パーツに通し番号を与えた場合における最大番号をnとする。その場合、第k番目の文字パーツの代表点を(xk,yk)とする。選択した入力バーの代表点(Xjic,Yjic)と第k番目の文字パーツの代表点との距離を求める。ここではユーグリッドを用いたがこれに限られない。全ての文字パーツについて距離を求め、最小距離を与える文字パーツを選択する。これをオペレータにより指定された文字パーツとして認識する。文字パーツを選択した後の処理について先に説明したものとは同様であるのでその記載を省略する。
【0057】以上説明した実施例および変形例では、(1)式によって整合度を求めたが、各文字ごとに整合度を与えるものであればこれに限られるものではない。また整合度が0〜1の範囲に収まらない場合であっても、これを線型変換によって0〜1に写像すればよい。また、整合度を基にして文字認識部で抽出する文字の数を2000個とし、認識候補をその上位から5個としたが、これらの数はこの値に限定されるものではない。
【0058】また文字パーツデータベース部で記憶する各文字の文字パーツの数は任意でよい。このほかキーボードによって文字パーツを選択する場合に、“n”キーを押下するごとに表示色の異なる枠が順次変更されるものとしたが、押下するキーは“n”キー以外であってもよい。さらに矢印キーにより枠の位置が変更されるようにしてもよい。
【0059】また距離の求め方は(3)式に限られない。さらに、図7では入力バーを4つ表示するようにしたが、入力バーの表示は各文字パーツを個別に指定可能なものであれば任意でよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明によれば、整合度の高い文字の持つ要素を表示しその中から正解文字の持つ要素を選択したので、全ての文字の要素の中から選択する場合に比べて容易に文字の要素を指定することができる。これにより文字の要素を指示する際のオペレータの負担を軽減することができる。
【0061】また請求項2記載の発明によれば、文字とその文字の要素とそれら要素の各文字の中での位置を予め記憶しておき、表示された整合度の高い文字の要素をその文字内の位置により指定している。たとえば、ポインティングデバイスにより表示画面上での位置指定により文字の要素を指定すれば、要素の選択におけるオペレータの負担をより一層軽減することができる。
【0062】さらに請求項3記載の発明によれば、認識対象文字記憶手段に記憶されている文字の中から要素指定手段によって指定された要素を含む文字を全ての抽出し、これらの文字と認識候補文字とに重複する文字を選択して表示している。これにより認識候補文字に対応付けて文字の要素を別途記憶する必要がなく、記憶領域を少なくすることができる。
【0063】また請求項4記載の発明によれば、予め記憶されている文字の各要素の位置情報を基にして、認識候補文字をその要素ごとに識別できるように表示してたので、文字の要素の指定をより適切かつ容易に行うことができる。
【0064】さらに請求項5記載の発明によれば、認識候補の文字を表示するとともに、ポインティングデバイスにより正解文字の要素の指定を行っったので、文字の要素の指定を容易に行うことができ、オペレータの負担を軽減することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013