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発明の名称 光記録媒体の記録及び/又は再生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7197
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−154399
出願日 平成7年(1995)6月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
発明者 植村 嘉門 / 山川 明郎
要約 目的


構成
トラックピッチの狭い第1の光ディスクに対して3スポット法によるトラッキングエラーが検出できるように回折格子18を調整し、フォトディテクタ8の第2,第3のフォトディテクタ10,11で検出された各サイドビームの反射光に基づいて、3スポット法による第1のトラッキングエラー信号を形成する。また、受光領域が4等分割された第1のフォトディテクタ9で検出されたメインビームの反射光に基づいて、プッシュプル法によりトラックピッチが広い第2の光ディスク用の第2のトラッキングエラー信号を形成する。そして、ディスク判別回路4が、装着された光ディスクのトラックピッチを検出し、このトラックピッチに応じた第1又は第2のトラッキングエラー信号が出力されるように切り換えスイッチ16を切換え制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】 第1の光記録媒体の記録トラックの中心に第1のビームが照射され、少なくとも第2,第3のビームが上記記録トラックに対して光記録媒体の内方向及び外方向に所定分偏位して照射されるように、光源からの光を複数分割する分光手段と、この各ビームの反射光をそれぞれ受光して各光量検出信号を出力する受光手段とを備える光学手段と、少なくとも上記第2,第3のビームの反射光の各光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第1の光記録媒体用の第1のトラッキングエラー信号として出力する第1のトラッキングエラー検出手段と、上記第1のビームの反射光の光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第1の光記録媒体のトラックピッチよりも広いトラックピッチを有する第2の光記録媒体用の第2のトラッキングエラー信号として出力する第2のトラッキングエラー検出手段と、光記録媒体のトラックピッチに対応する、上記第1のトラッキングエラー信号或いは第2のトラッキングエラー信号を選択して出力する選択手段とを有する光記録媒体の記録及び/又は再生装置。
【請求項2】 装着された光記録媒体がトラックピッチの狭い第1の光記録媒体であるか、トラックピッチの広い第2のトラックピッチであるかを検出し、該装着された光記録媒体が第1の光記録媒体である場合は上記第1のトラッキングエラー信号を選択して出力するように上記選択手段を自動的に選択制御し、該装着された光記録媒体が第2の光記録媒体である場合は上記第2のトラッキングエラー信号を選択して出力するように上記選択手段を自動的に選択制御する選択制御手段を有することを特徴とする請求項1記載の光記録媒体の記録及び/又は再生装置。
【請求項3】 第2の光記録媒体の記録トラックの中心に第1のビームが照射され、少なくとも第2,第3のビームが上記記録トラックに対して光記録媒体の内方向及び外方向に所定分偏位して照射されるように、光源からの光を複数分割する分光手段と、この各ビームの反射光をそれぞれ受光して各光量検出信号を出力する受光手段とを備える光学手段と、上記第1のビームの反射光の光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第2の光記録媒体のトラックピッチよりも狭いトラックピッチを有する第1の光記録媒体用の第1のトラッキングエラー信号として出力する第1のトラッキングエラー検出手段と、少なくとも上記第2,第3のビームの反射光の各光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第2の光記録媒体用の第2のトラッキングエラー信号として出力する第2のトラッキングエラー検出手段と、光記録媒体のトラックピッチに対応する、上記第1のトラッキングエラー信号或いは第2のトラッキングエラー信号を選択して出力する選択手段とを有する光記録媒体の記録及び/又は再生装置。
【請求項4】 装着された光記録媒体がトラックピッチの広い第1の光記録媒体であるか、トラックピッチの狭い第2のトラックピッチであるかを検出し、該装着された光記録媒体が第1の光記録媒体である場合は上記第1のトラッキングエラー信号を選択して出力するように上記選択手段を自動的に選択制御し、該装着された光記録媒体が第2の光記録媒体である場合は上記第2のトラッキングエラー信号を選択して出力するように上記選択手段を自動的に選択制御する選択制御手段を有することを特徴とする請求項3記載の光記録媒体の記録及び/又は再生装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光ディスク再生装置,光ディスク記録再生装置及び光ディスク記録再生装置等の光読み出し方式を採用する機器に用いて好適な光記録媒体の記録及び/又は再生装置に関し、特に、トラックピッチの異なる2種類の光記録媒体を選択的に再生可能とした光記録媒体の記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、再生専用の光ディスクの再生を行う光ディスク再生装置が知られている。この光ディスク再生装置は、再生が開始されるとレーザダイオードを発光駆動してレーザビームを出射する。このレーザビームは、回折格子により零次光であるメインビーム及び±1次光である2つのサイドビームに3分割され偏光ビームスプリッタに照射される。上記レーザビームのほとんどは、例えばP偏光成分の光となっており、偏光ビームスプリッタは、このP偏光成分の光を反射し、該P偏光成分の光に対して直交する偏光方向のS偏光成分の光を透過する特性を有している。このため、偏光ビームスプリッタに照射されたレーザビームは、当該偏光ビームスプリッタにより反射されコリメータレンズにより平行光とされ対物レンズに入射される。対物レンズは、入射されたレーザビームを所定の径のビームスポットとなるように収束して上記光ディスクに照射する。この際、上記メインビームは記録トラックにオントラックとなるように照射され、+1次光のサイドビームは記録トラックに対して、例えば1/4トラック分外周側にずれた位置に照射され、−1次光のサイドビームは記録トラックに対して同じく1/4トラック分内周側にずれた位置に照射される。上記回折格子は、各ビームがこのような照射状態となるような分光特性を有している。
【0003】次に、このように各ビームが光ディスクに照射されると、各ビームの反射光が生ずる。この各反射光は、それぞれ対物レンズ及びコリメータレンズを介して偏光ビームスプリッタに入射される。すなわち、上記P偏光成分のレーザビームは光ディスクにより反射されることにより光路が反転し、S偏光成分の反射光として偏光ビームスプリッタに入射される。上述のように、偏光ビームスプリッタはS偏光成分の光を透過する特性を有している。このため、偏光ビームスプリッタに入射された各反射光は、それぞれ当該偏光ビームスプリッタを透過し、フォトディテクタに照射される。フォトディテクタは、メインビームの反射光を受光する第1のフォトディテクタと、上記±1次光の反射光をそれぞれ受光する第2,第3のフォトディテクタとで構成されている。上記第1のフォトディテクタは、受光するメインビームの反射光の光軸を中心として放射状に4等分割された受光領域A〜Dを有する4分割フォトディテクタとなっており、この各受光領域A〜Dで受光した反射光の光量に応じた光量検出信号を形成し、これらを信号処理系及びフォーカス制御系に供給する。信号処理系は、上記各受光領域A〜Dからの各光量検出信号を全て加算処理することにより、光ディスクに記録された記録データを示すRF信号を再生して出力する。また、フォーカス制御系は、対角線上に位置する各受光領域A及び受光領域Cからの各光量検出信号を加算処理すると共に、各受光領域B及び受光領域Dからの各光量検出信号を加算処理し、これら各加算信号の差分を検出することにより、いわゆる非点収差法によるフォーカスエラーを検出し、このフォーカスエラーに応じて光ピックアップをフォーカス制御する。また、第2,第3のフォトディテクタは、それぞれ+一次光の反射光及び−一次光の反射光を受光し、この各反射光の光量に応じた光量検出信号をトラッキング制御系に供給する。トラッキング制御系は、上記各光量検出信号の差分を検出することにより、いわゆる3スポット法によるトラッキングエラーを検出し、このトラッキングエラーに応じて光ピックアップをトラッキング制御する。これにより、常にレーザビームの焦点が合った状態、かつ、メインビームが記録トラック上を正確にトレースする状態で光ディスクに記録された記録データの再生を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、近年において高精細な静止画像や動画等の画像データを記録するために光ディスクの高密度化が求められ、この要望に答えてトラックピッチを狭くすることにより高密度化を図った光ディスクが開発された。そして、このような高密度ディスクの再生等を行う機器においては、汎用性を高めるためにも従来の通常密度の光ディスクも再生できるようにすることが好ましい。
【0005】しかし、光ディスクの記録再生を行うためには、正確なトラッキング制御を行う必要がある。上述のように、3スポット法によるトラッキングエラー検出は、各サイドビームを記録トラックに対して所定分偏位させて照射する必要があるが、例えばトラックピッチの狭い高密度ディスクに対して上記各サイドビームの位置関係を調整すると、トラックピッチの広い通常密度の光ディスクに対しては各サイドビームの位置関係がずれることとなる。このため、トラックピッチの広い通常密度の光ディスクに対しては、各サイドビームの位置関係がずれることにより、検出されるトラッキングエラー信号の振幅が減少して正確なトラッキングエラー制御が困難となり、記録データの記録再生に支障をきたす問題があった。
【0006】このようなことから、高密度ディスクの記録再生を行う機器は、従来の通常密度の光ディスクは再生できない問題があった。
【0007】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、トラックピッチの異なる複数種類の光ディスクの記録再生を可能とすることができるような光記録媒体の記録及び/又は再生装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、第1の光記録媒体の記録トラックの中心に第1のビームが照射され、少なくとも第2,第3のビームが上記記録トラックに対して光記録媒体の内方向及び外方向に所定分偏位して照射されるように、光源からの光を複数分割する分光手段と、この各ビームの反射光をそれぞれ受光して各光量検出信号を出力する受光手段とを備える光学手段と、少なくとも上記第2,第3のビームの反射光の各光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第1の光記録媒体用の第1のトラッキングエラー信号として出力する第1のトラッキングエラー検出手段とを有する。また、上記第1のビームの反射光の光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第1の光記録媒体のトラックピッチよりも広いトラックピッチを有する第2の光記録媒体用の第2のトラッキングエラー信号として出力する第2のトラッキングエラー検出手段と、光記録媒体のトラックピッチに対応する、上記第1のトラッキングエラー信号或いは第2のトラッキングエラー信号を選択して出力する選択手段とを有する。
【0009】また、本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、第2の光記録媒体の記録トラックの中心に第1のビームが照射され、少なくとも第2,第3のビームが上記記録トラックに対して光記録媒体の内方向及び外方向に所定分偏位して照射されるように、光源からの光を複数分割する分光手段と、この各ビームの反射光をそれぞれ受光して各光量検出信号を出力する受光手段とを備える光学手段と、上記第1のビームの反射光の光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第2の光記録媒体のトラックピッチよりも狭いトラックピッチを有する第1の光記録媒体用の第1のトラッキングエラー信号として出力する第1のトラッキングエラー検出手段とを有する。また、少なくとも上記第2,第3のビームの反射光の各光量検出信号に基づいてトラッキングエラーを検出し、これを上記第2の光記録媒体用の第2のトラッキングエラー信号として出力する第2のトラッキングエラー検出手段と、光記録媒体のトラックピッチに対応する、上記第1のトラッキングエラー信号或いは第2のトラッキングエラー信号を選択して出力する選択手段とを有する。
【0010】
【作用】本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、トラックピッチを狭くすることにより記録密度を高めた第1の光記録媒体に対しては、例えば3スポット法やディファレンシャル・プッシュプル法(DPP法)のような、少なくとも各サイドビームの反射光を用いるトラッキングエラー検出法によりトラッキングエラーを検出し、例えば再生専用の光ディスクのような広いトラックピッチを有する第2の光記録媒体に対しては、プッシュプル法,ディファレンシャル・フェーズ・ディテクション法(DPD法),トップホールド・プッシュプル法(TPP法)のようなメインビームの反射光を用いるトラッキングエラー検出法によりトラッキングエラーを検出することにより、上記第1,第2の両方の光記録媒体の記録再生を可能としたものである。
【0011】具体的には、光学手段の分光手段は、第1の光記録媒体の記録トラックの中心に第1のビームが照射され、少なくとも第2,第3のビームが上記記録トラックに対して光記録媒体の内方向及び外方向に所定分偏位して照射されるように、光源からの光を複数分割して出射する。これにより、トラックピッチの狭い第1の光記録媒体に対しては、少なくとも第2,第3のビームの反射光を用いたトラッキングエラーの検出が可能となる。このため、第1のトラッキングエラー検出手段は、例えば3スポット法を用いる場合、上記第2,第3のビームの各光量検出信号に基づいて第1の光記録媒体用の第1のトラッキングエラー信号を検出し、これを選択手段に供給する。或いは、第1のトラッキングエラー検出手段は、DPP法を用いる場合、上記第2,第3のビームの各光量検出信号及びメインビームの光量検出信号に基づいて第1のトラッキングエラー信号を検出し、これを上記選択手段に供給する。
【0012】一方、上記分光手段を第1の光記録媒体のトラックピッチに対して調整すると、トラックピッチの広い上記第2の光記録媒体に対しては、上記第2,第3のビームが所定の状態で照射されず、該第2,第3のビームを用いたトラッキングエラー検出が困難となる。このため、第2のトラッキングエラー検出手段は、上記記録トラックの中心に照射された第1のビームの反射光を用いたトラッキングエラーの検出法である、上記プッシュプル法,DPD法,TPP法等を用いてトラッキングエラーの検出を行い、これを第2の記録媒体用の第2のトラッキングエラー信号として上記選択手段に供給する。
【0013】選択手段は、記録或いは再生を行う光記録媒体が第1の光記録媒体である場合は、上記各サイドビームに基づいて検出された第1のトラッキングエラー信号を選択して出力し、記録或いは再生を行う光記録媒体が第2の光記録媒体である場合は、上記メインビームに基づいて検出された第2のトラッキングエラー信号を選択して出力する。このような選択手段の切換えは、ユーザが手動で行ってもよいが、例えば光記録媒体のトラックピッチを検出して選択制御するような選択制御手段を設けることにより、上記選択手段の自動的な切換え制御を可能とすることができる。
【0014】次に、本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、上述の光記録媒体の記録及び/又は再生装置とは逆に、分光手段の分光特性をトラックピッチの広い第2の光記録媒体に対応するように調整したものである。これにより、トラックピッチの広い第2の光記録媒体の記録トラックに対して、第1のビームが記録トラックの中心に照射され、少なくとも第2,第3のビームがそれぞれ光記録媒体の内方向及び外方向に所定分偏位して照射される。このため、トラックピッチの広い第2の光記録媒体に対しては、少なくとも第2,第3のビームの反射光を用いたトラッキングエラーの検出が可能となる。
【0015】第1のトラッキングエラー検出手段は、上記記録トラックの中心に照射された第1のビームの反射光を用いたトラッキングエラーの検出法である、上記プッシュプル法,DPD法,TPP法等を用いてトラッキングエラーの検出を行い、これをトラックピッチの狭い第1の記録媒体用の第1のトラッキングエラー信号として上記選択手段に供給する。また、第2のトラッキングエラー検出手段は、例えば3スポット法或いはDPP法等により、上記第2,第3のビームの各光量検出信号に基づいてトラックピッチの広い第2の光記録媒体用の第2のトラッキングエラー信号を検出して選択手段に供給する。そして、選択手段が、記録再生を行う光記録媒体のトラックピッチに応じて、上記第1のトラッキングエラー信号及び第2のトラッキングエラー信号を切り換えて出力する。
【0016】このように、本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、少なくとも第2,第3のビームを用いるトラッキングエラー検出法により検出されたトラッキングエラー信号と、第1のビームを用いるトラッキングエラー検出法により検出されたトラッキングエラー信号とを、記録或いは再生を行う光記録媒体に応じて切り換えて出力することにより、トラックピッチの狭い光記録媒体及びトラックピッチの広い光記録媒体の両方の記録再生を可能とすることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、図1に示すように光ディスク1に記録された記録データを再生する光ディスク再生装置に適用することができる。この第1の実施例に係る光ディスク再生装置は、例えば直径12cm,基板厚1.2mm,トラックピッチ1.6μmの第1の光ディスク、及び、直径12cm,基板厚0.6mm,トラックピッチ0.84μmの第2の光ディスクの両方の光ディスクが再生可能となっている。
【0018】すなわち、この第1の実施例に係る光ディスク再生装置は、光ディスク1にレーザビームを照射しこの反射光の光量に応じた光量検出信号を出力する光学系2と、上記光学系2からの光量検出信号に基づいて2種類のトラッキングエラー信号を形成しこれらを切り換えて出力する検出系3と、上記光量検出信号に基づいて光ディスク1の種類を判別し、この判別結果に応じて上記検出系3により形成された2種類のトラッキングエラー信号の切換えを制御するディスク判別部4とで構成されている。
【0019】上記光学系2は、図2〜図4に示すような軸摺動型の光学系となっている。この図2及び図3において、可動部20は、それぞれ非磁性材料で形成されるボビン20A及び保持体20Bで構成されている。保持体20Bの中心位置には、軸方向に嵌挿された管状の軸受部21が設けられている。また、ボビン20Aの外周面には、当該可動部20をフォーカス方向(ディスク板面上に対して垂直方向)に可動させるためのフォーカスコイル22が、上記軸受部21を中心とする環を形成するように巻回されている。また、このフォーカスコイル22の表面上には、これと密接して当該可動部20をトラッキング方向(ディスクの径方向)に移動させるための2組のトラッキングコイル23A,23Bがそれぞれ設けられている。このトラッキングコイル23A,23Bは、その巻回軸方向がそれぞれ上記フォーカスコイル22の巻回軸方向と直交しており、ボビン20Aの外周面上に計4個の環を形成するように設けられている。
【0020】次に、当該光学系2の中央部には、該光学系2の厚み分の長さを有する支持軸29が貫通配設されている。また、上記保持体20Bには、上記支持軸29に対して偏心した位置に、該支持軸29の中心軸に対して平行な段付きの孔33が穿設されている。この孔33には、鏡筒25が設けられており、該鏡筒25内には、対物レンズ7,1/4波長板26,コリメータレンズ27及び偏光ビームスプリッタ6が各光軸が一致するように一列に配設されている。そして、上記ボビン20Aには、その検出面が偏光ビームスプリッタ6側に向けられたフォトディテクタ8、及び、以下に説明する半導体レーザ5及び上記偏光ビームスプリッタ6の間に設けられ、該半導体レーザ5からのレーザビームを3分割して偏光ビームスプリッタ6に照射する回折格子18が設けられている。
【0021】上記回折格子18は、トラックピッチが1.6μmの第1の光ディスクに対して、いわゆる3スポット法によるトラッキングエラー検出が可能なように半導体レーザ5からのレーザビームを3分割して出射する光学特性を有している。
【0022】上記フォトディテクタ8は、図1に示すように上記回折格子18で3分割されたレーザビームの各反射光をそれぞれ受光する位置に第1〜第3の受光部9〜10を配して形成された3分割のフォトディテクタとなっている。第1のフォトディテクタ9は、上記回折格子18により3分割されたレーザビームのうち、メインビーム(零次光)の反射光を受光するフォトディテクタであり、その受光領域は、受光するメインビームの反射光の光軸を中心として放射状に4等分割(受光領域A〜受光領域D)されている。なお、上記受光領域Aと受光領域Bとの境目及び受光領域Cと受光領域Dとの境目は、それぞれ光ディスク1のトラック方向と一致するように分割されている。第2のフォトディテクタ10及び第3のフォトディテクタ11は、上記回折格子18により3分割されたレーザビームのうち、各サイドビーム(±1次光)の反射光を受光する位置にそれぞれ設けられており、それぞれ受光領域は1つ(受光領域E及び受光領域F)となっている。
【0023】次に、レーザ光源である半導体レーザ5は、上記一列に配設された対物レンズ7,1/4波長板26,コリメータレンズ27及び偏光ビームスプリッタ6の各光学部品に対して重量的に略対称となるように、上記ボビン20Aに設けられている。また、上記支持軸29には、図4に示すように半導体レーザ5からのレーザビームの光路となる孔34が穿設されており、この孔34を介して半導体レーザ5からのレーザビームが上記偏光ビームスプリッタ6に照射されるようになっている。なお、保持体20Bに一体的に形成された軸受部21にも、上記支持軸29の孔34に対応する位置にレーザビームの光路となる孔35が設けられている。
【0024】このように構成された可動部20は、磁性材の固定ヨーク28の中央部に植立固定された支持軸29が軸受部21の中心孔に案内挿入されることで、摺回動自在に支持されている。すなわち、上記可動部20は、支持軸29の軸方向に摺動自在にかつ軸の回りに回動自在に支持されている。さらに、固定ヨーク28の下面には、支持軸29を中心とする環状の永久磁石30が密接して固着されている。また、この永久磁石30の下端面には、突片部31を有する第1のヨーク部32が固着されている。また、固定ヨーク28には、第1のヨーク部32の突片部31に対抗してボビン20Aの内側に配置される第2ヨーク部33が突設されている。これら固定ヨーク28,永久磁石30,第1のヨーク部32及び第2のヨーク部33によって磁気回路が構成されており、第1のヨーク部32と第2のヨーク部33との間の磁気空隙内に、フォーカスコイル22とトラッキングコイル23A,23Bが配設されている。さらに、上記固定ヨーク28には、保持体20Bに保持された鏡筒25の外径より大きな径の孔33が穿設され、鏡筒25の上端がこの孔33内に案内挿入されている。
【0025】次に、図1に示す上記検出系3は、フォトディテクタ8内の第2のフォトディテクタ10からの光量検出信号及び第3のフォトディテクタ11からの光量検出信号を比較処理し、3スポット法によるトラッキングエラー信号である第1のトラッキングエラー信号を形成して出力する比較器12を有している。また、検出系3は、4分割フォトディテクタである第1フォトディテクタ9の受光領域Aからの光量検出信号及び受光領域Dからの光量検出信号を加算処理する加算器13と、受光領域Bからの光量検出信号及び受光領域Cからの光量検出信号を加算処理する加算器14と、加算器13からの加算信号から加算器14からの加算信号を比較処理して、いわゆるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号である第2のトラッキングエラー信号を形成して出力する比較器15とを有している。そして、上記検出系3は、上記第1のトラッキングエラー信号及び第2のトラッキングエラー信号をディスク判別回路4からの判別出力に基づいて切り換えて出力する切り換えスイッチ16を有している。
【0026】次に、このような構成を有する本発明の第1の実施例に係る光ディスク再生装置の動作説明をする。まず、図3において、当該光ディスク再生装置に光ディスク1が装着され再生が開始されると、図3に示すように半導体レーザ5からレーザビームが出射される。この半導体レーザ5から出射されたレーザビームは、回折格子18により零次光であるメインビーム及び±1次光である2つのサイドビームに3分割され、偏光ビームスプリッタ6に入射される。偏光ビームスプリッタ6は、例えばP偏光成分の光は反射し、該P偏光成分の光に対して直交する偏光方向のS偏光成分の光は透過する特性を有している。これに対して、半導体レーザ5からのレーザビームは、ほとんどがP偏光成分となっている。このため、偏光ビームスプリッタ6は、半導体レーザ5からのレーザビームを略々全反射する。この偏光ビームスプリッタ6により反射されたレーザビームは、コリメータレンズ27により平行光とされるとともに、1/4波長板26により円偏光化される。そして、対物レンズ7により所定のビームスポットとなるように収束され光ディスク1の盤面上に照射される。
【0027】具体的には、当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクが0.84μmのトラックピッチを有する第2の光ディスクの場合、図5(a)に示すように上記3分割されたレーザビームのうちメインビームはオントラックするように照射され、これに対して、+一次光のサイドビームはディスク内周側に1/4トラックピッチ分ずれた位置に照射され、また、−一次光のサイドビームはディスク外周側に1/4トラックピッチ分ずれた位置に照射される。このため、この第2の光ディスクの再生では、3スポット法によるトラッキングエラー検出が可能となる。また、当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクが1.6μmのトラックピッチを有する第1の光ディスクの場合、上記各サイドビームの偏位度は上記トラックピッチが狭い第2の光ディスク用に調整されているため、上記3分割されたレーザビームは、図5(b)に示すようにメインビームの他、各サイドビームまでも略々オントラックの状態で照射されることとなる。このため、この第1の光ディスクの再生では、3スポット法によるトラッキングエラー検出は困難であり、例えばプッシュプル法のような上記メインビームの反射光に基づいたトラッキングエラー検出のみ可能となる。
【0028】次に、このように光ディスク1にレーザビームが照射されることにより上記各レーザビームの反射光が生ずる。この反射光は、上記レーザビームの光路と同じ光路を通るのであるが、該レーザビームの進行方向とは正反対の進行方向となる。このため、上記反射光は対物レンズ7により平行光とされ、1/4波長板26により直線偏光化されることにより上記P偏光成分に対して偏光方向が直交するS偏光成分とされて偏光ビームスプリッタ6に入射される。上述のように、上記偏光ビームスプリッタ6は、P偏光成分を反射してS偏光成分を透過する特性を有している。このため、上記偏光ビームスプリッタ6に入射された反射光は、該偏光ビームスプリッタ6を透過してフォトディテクタ8に照射される。
【0029】具体的には、上記3分割されたレーザビームに対応する各反射光のうち、メインビームの反射光はフォトディテクタ8内の第1のフォトディテクタ9に照射され、+一次光のサイドビームの反射光は第2のフォトディテクタ10に照射され、−1次光のサイドビームの反射光は第3のフォトディテクタ11に照射される。第2のフォトディテクタ10は、受光した+一次光のサイドビームの反射光の光量に応じた光量検出信号を形成し、これを比較器12に供給する。また、第3のフォトディテクタ11は、受光した−1次光のサイドビームの反射光の光量に応じた光量検出信号を形成し、これを上記比較器12に供給する。比較器12は、上記第2のフォトディテクタ10からの光量検出信号から第3のフォトディテクタ11からの光量検出信号を比較処理することにより、いわゆる3スポット法によるトラッキングエラー信号を形成し、これを第1のトラッキングエラー信号として切換えスイッチ16の被選択端子16cに供給する。また、第1のフォトディテクタ9は、受光領域A及び受光領域Dで受光したメインビームの反射光の光量に応じた光量検出信号を形成し、これらを加算器13に供給するとともに、受光領域B及び受光領域Cで受光したメインビームの反射光の光量に応じた光量検出信号を形成し、これらを加算器14に供給する。上記各加算器13,14は、供給される各光量検出信号を加算処理し、それぞれ比較器15に供給する。上述のように、上記第1のフォトディテクタ9は、受光領域Aと受光領域Bとの境目、及び、受光領域Dと受光領域Cとの境目がそれぞれ光ディスク1のトラック方向と一致するように分割されている。このため、上記加算器13から出力される加算信号は、光ディスク1に照射されたメインビームの反射光のうち左半分の反射光の光量を示す加算信号となり、上記加算器14から出力される加算信号は、光ディスク1に照射されたメインビームの反射光のうち右半分の反射光の光量を示す加算信号となる。比較器15は、このような各加算信号を比較処理することにより、いわゆるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号を形成し、これを第2のトラッキングエラー信号として上記切換えスイッチ16の被選択端子16bに供給する。
【0030】ここで、上記プッシュプル法によるトラッキングエラー検出は、対物レンズのディスク径方向の移動やディスクの径方向の傾きによってオフセットが生じ易いため、3スポット法によるトラッキングエラー検出に対して安定性に問題がある。また、最大レベルのトラッキングエラー信号が得られる記録ピットの深さと、最大レベルの再生信号が得られる記録ピットの深さとは異なるのであるが、この両者を満足するように記録ピットを形成するには、上記第1の光ディスクのような1.6μm程度の広いトラックピッチで余裕をもって記録ピットを形成する必要がある。このため、トラックピッチの狭い第2の光ディスクでは、必然的に記録ピットが小さくなることから、上記両者を満足するように記録ピットを形成することは困難となる。
【0031】このようことから、当該光ディスク再生装置に狭いトラックピッチの第2の光ディスクが装着された場合には、安定性のある3スポット法に基づいて検出された第1のトラッキングエラー信号に基づいてトラッキングサーボを行い、第1の光ディスクが装着された場合には、プッシュプル法に基づいて検出された第2のトラッキングエラー信号に基づいてトラッキングサーボを行うことが好ましい。
【0032】このため、ディスク判別回路4は、当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクの反射率に基づいて上記切換えスイッチ16の切換え制御を行う。具体的には、トラックピッチが1.6μmの第1の光ディスクの反射率よりも、トラックピッチが0.84μmの第2の光ディスクの反射率のほうが低くなっている。このため、ディスク判別回路4は、反射率を検出することにより、当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクが第1の光ディスクであるか第2の光ディスクであるかを検出する。そして、当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクが第2の光ディスクであると判別した場合は、選択端子16aにより被選択端子16cを選択するように切換えスイッチ17を切換え制御し、当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクが第1の光ディスクであると判別した場合は、選択端子16aにより被選択端子16bを選択するように切換えスイッチ17を切換え制御する。
【0033】これにより、当該光ディスク再生装置に狭いトラックピッチの第2の光ディスクが装着された場合には、安定性のある3スポット法に基づいて検出された第1のトラッキングエラー信号を選択して出力し、また、広いトラックピッチの第1の光ディスクが装着された場合には、プッシュプル法に基づいて検出された第2のトラッキングエラー信号を選択して出力することができる。3スポット法でトラッキングエラー検出を行う場合、各サイドビームが記録トラックに対して所定分偏位して照射されないと、該サイドビーム間の位相のずれに伴うトラッキングエラー信号の振幅が減少し、正確なトラッキングエラー検出に支障を来すのであるが、当該光ディスク再生装置は、各サイドビームが記録トラックに対して所定分偏位して照射されない第1の光ディスクを再生する場合には、プッシュプル法で検出されたトラッキングエラー信号に基づいてトラッキングサーボを行うことができるため、トラックピッチの異なる両方の光ディスクの再生を可能とすることができる。なお、第1の光ディスクが装着された場合にプッシュプル法に基づいて検出された第2のトラッキングエラー信号を選択して出力するようにしても、該第1の光ディスクは反射率が高く又記録ピットも大きいため、トラッキングエラー信号を確実に形成することができ、問題なくトラッキングサーボを行うことができる。
【0034】また、当該光ディスク再生装置は、プッシュプル法に基づいたトラッキングエラーの検出系と、3スポット法に基づいたトラッキングエラーの検出系と、各検出系からのトラッキングエラー信号をディスクの判別結果に応じて切換え制御する切換え制御系とで純電気的に構成することができる。このため、例えばトラックピッチの狭い光ディスク用の回折格子とトラックピッチの広い光ディスク用の回折格子を用意し、該各回折格子をディスクの判別結果に応じて入れ換えることにより各サイドビームの偏位度を可変して両光ディスクのトラッキングエラーを検出するような特別な機構を設けることなく両光ディスクの再生を可能とすることができ、構成簡単かつ安価に実現することができる。
【0035】次に、このように光ディスクのトラックピッチに応じて選択された第1のトラッキングエラー信号及び第2のトラッキングエラー信号は、それぞれ出力端子17を介して図示しないサーボ制御系に供給される。サーボ制御系は、上記トラッキングエラー信号に基づいてトラッキングエラーを零とするようなトラッキング制御信号を形成し、これを図2及び図3に示す軸摺動型の光学系2のトラッキングコイル23A,23Bにそれぞれ供給する。また、サーボ制御系は、図示しないフォーカスエラーの検出系で検出されたフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスエラーを零とするようなフォーカス制御信号を形成し、これを上記光学系2のフォーカスコイル22に供給する。
【0036】上記トラッキング制御信号は、トラッキングエラーに応じてレベル及び極性を可変した電流となっており、上記トラッキングコイル23A,23Bにこの電流が流れると、該各トラッキングコイル23A,23Bが、第1のヨーク部32の突片部31と第2のヨーク部33との間に形成される磁気ギャップ中の磁界から、支持軸29を中心として右方向若しくは左方向に回動を誘発する力を受け、これに応じて可動部20が支持軸29を中心として、右方向若しくは左方向に回動する。このとき、上記鏡筒25は可動部20の中心軸に対して偏心して設けられているため、鏡筒25の光軸、すなわち、対物レンズ7の光軸は光ディスク1の記録トラックを横切る方向(図2の矢印t若しくは矢印t´の方向)に移動し、トラッキング制御が行われる。
【0037】また、上記フォーカス制御信号は、フォーカスエラーに応じてレベル及び極性を可変した電流となっており、上記フォーカスコイル22にこの電流が流れると、フォーカスコイル22が、第1のヨーク部32と第2のヨーク部33との間に形成される磁気ギャップ中の磁界から、支持軸29に沿う方向への力を受け、これに応じて可動部20が支持軸29に沿って上方又は下方に移動する。これにより、保持体20Bに設けられた鏡筒25に収納された対物レンズ7,1/4波長板26,コリメータレンズ27及び保持体20Bに固着された偏光ビームスプリッタ6,半導体レーザ5がそれぞれの位置関係を保ちながら全体で移動し、対物レンズ7が光ディスク1の盤面に対して垂直方向に上下移動してフォーカス制御が行われる。
【0038】なお、フォーカス制御信号がフォーカスコイル22に供給されると共に、トラッキング制御信号がトラッキングコイル23A,23Bに供給された場合には、上述のフォーカス制御及びトラッキング制御が同時に行われるようになっている。
【0039】このような軸摺動型の光学系2は、半導体レーザ5からのレーザビームが対物レンズ7を往復で通過してフォトディテクタ8に向かうまでの光路を形成する各光学部品が共通の可動部20に固着されているため、フォーカス制御及びトラッキング制御により各光学部材の相対位置関係が変化する不都合を防止することができる。また、最初に位置決めした各レンズの最良点で常時使用することができるため、安定した光学特性で使用することができるうえ、光学上の視野を無限大まで拡大することができる。さらに、収差除去を不要とすることができ、レンズコストを安くすることができる。
【0040】また、支持軸29及び軸受部21の軸方向の軸方向の長さを当該光学系2の厚み分の長さとすることができるため、この支持軸29に対する可動部20の摺回動を安定化することができる。このため、摺回動時に可動部20にひっかかりが生ずるのを防止することができ、高精度なフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことができる。また、支持軸29を中心として対物レンズ7,1/4波長板26,コリメータレンズ27及び偏光ビームスプリッタ6等からなる光学レンズ系と半導体レーザ5とを重量的に略対称な位置に配置しているため、可動部20の重量的バランスをとることができ、安定した軸方向の摺動及び軸回りの回動を可能とすることができる。
【0041】次に、本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置を光ディスク再生装置に適用した第2の実施例の説明をする。上述の第1の実施例は、トラックピッチの広い光ディスクに対してプッシュプル法によりトラッキングエラーを検出するものであったが、この第2の実施例に係る光ディスク再生装置は、トラックピッチの広い光ディスクに対してディファレンシャル・フェーズ・ディテクション法(DPD法)によりトラッキングエラーを検出するようにしたものである。なお、この第2の実施例に係る光ディスク再生装置は、トラックピッチの広い光ディスクに対してDPD法によりトラッキングエラーを検出することとした以外は、上述の第1の実施例と同じ構成である。このため、この第2の実施例に係る光ディスク再生装置の説明において、上述の第1の実施例に係る光ディスク再生装置と同じ動作を示す箇所には同符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0042】すなわち、この第2の実施例に係る光ディスク再生装置は、図6に示すようにトラッキングエラーの検出系50として、上記フォトディテクタ8内の4分割フォトディテクタである第1のフォトディテクタの受光領域A及び該受光領域Aに対して対角線上に位置する受光領域Cからの各光量検出信号を加算処理する加算器51と、受光領域B及び該受光領域Bに対して対角線上に位置する受光領域Dからの各光量検出信号を加算処理する加算器52と、各加算器51,52からの各加算信号を比較処理して広いトラックピッチを有する第1の光ディスク用の第2のトラッキングエラー信号を形成する比較器53とを有している。
【0043】このような構成を有する第2の実施例に係る光ディスク再生装置において、上述のようにメインビームの反射光が第1のフォトディテクタ9に照射されると、該第1のフォトディテクタ9は各受光領域A〜Dでこれを受光し、この受光した光量に応じた光量検出信号を形成する。そして、受光領域A及び受光領域Cで受光した上記反射光に基づいて形成された光量検出信号をそれぞれ加算器51に供給し、受光領域B及び受光領域Dで受光した上記反射光に基づいて形成された光量検出信号をそれぞれ加算器52に供給する。各加算器51,52は、上記各受光信号を加算処理し、この加算信号を比較器53に供給する。比較器53は、上記各加算信号を比較処理することにより、広いトラックピッチを有する第1の光ディスク用の第2のトラッキングエラー信号を形成し、これを上記切換えスイッチ16の被選択端子16bに供給する。
【0044】上記メインビームが光ディスク1の記録トラックに対してオントラック状態で照射されている場合は、上記第1のフォトディテクタ9の受光領域Aと受光領域Dの境目、及び、受光領域Bと受光領域Cの境目付近の光量が減少し、暗線が生ずる。このため、上記加算器51,52及び比較器53で行われる対角線に位置する各受光領域で形成された各光量検出信号の比較処理ではレベル差は現れず、トラッキングエラーは零として検出される。これに対して、上記メインビームが光ディスク1の記録トラックに対してディスク内周側にずれて照射されている場合は、上記第1のフォトディテクタ9の受光領域B及び受光領域Dにかけて暗線が生ずる。このため、上記比較処理では例えばマイナスレベルのレベル差が現れる。これにより、メインビームがディスク内周側にずれて照射されていることを示すトラッキングエラー信号が形成される。また、これとは逆に、上記メインビームが光ディスク1の記録トラックに対してディスク外周側にずれて照射されている場合は、上記第1のフォトディテクタ9の受光領域A及び受光領域Cにかけて暗線が生ずる。このため、上記比較処理では例えばプラスレベルのレベル差が現れる。これにより、メインビームがディスク外周側にずれて照射されていることを示すトラッキングエラー信号が形成される。
【0045】このようなDPD法により形成された第2のトラッキングエラー信号は、上記ディスク判別回路4の判別結果に応じて切換えスイッチ16で選択され上記図示しないサーボ制御系に供給される。これにより、上述の第1の実施例に係る光ディスク再生装置と全く同じ効果を得ることができる。
【0046】次に、本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置をディスク再生装置に適用した第3の実施例の説明をする。この第3の実施例に係るディスク再生装置は、トラックピッチの狭い光ディスクに対してはディファレンシャル・プッシュプル法(DPP法)によりトラッキングエラーを検出し、トラックピッチの広い光ディスクに対しては上述のプッシュプル法によりトラッキングエラーを検出するようにしたものである。この場合、上記フォトディテクタ8として、図7に示すようにメインビームの反射光を受光する4分割フォトディテクタである第1のフォトディテクタ55と、+1次光のサイドビームの反射光を受光する第2のフォトディテクタ56と、−1次光のサイドビームの反射光を受光する第3のフォトディテクタ57とを有するものを設ける。上記第2,第3のフォトディテクタ56,57は、それぞれ受光する+1次光のサイドビームの反射光、或いは−1次光のサイドビームの反射光の光軸を通る直線によりディスクのトラック方向に対して直交する方向に2等分割されている。
【0047】このようなフォトディテクタ8を有する第3の実施例に係る光ディスク再生装置は、上記第1のフォトディテクタ55の各受光領域A〜Dからの各光量検出信号をそれぞれA〜D、第2,第3のフォトディテクタ56,57の各受光領域E〜Hからの各光量検出信号をそれぞれE〜Hとして、以下の式1に示すディファレンシャル・プッシュプル法(DPP法)の演算により第1のトラッキングエラー信号を形成する。
【0048】第1のトラッキングエラー信号=[(A+C)−(B+D)]−K[(E−F)+(G−H)/2]・・・(式1) K:メインビームとサイドビームの光量差を補正するための係数また、上記第1のフォトディテクタ55の各受光領域A〜Dからの各光量検出信号をそれぞれA〜Dとして、以下の式2に示すプッシュプル法の演算により第2のトラッキングエラー信号を形成する。
【0049】
第2のトラッキングエラー信号=(A+C)−(B+D)・・・(式2)
そして、上記ディスク判別回路4は、トラックピッチの狭い光ディスクの装着が検出された場合は、上記DPP法により検出された第1のトラッキングエラー信号を選択して出力するように上記切換えスイッチ16を切換え制御する。また、上記ディスク判別回路4は、トラックピッチの広い光ディスクの装着が検出された場合は、上記プッシュプル法により検出された第2のトラッキングエラー信号を選択して出力するように上記切換えスイッチ16を切換え制御する。
【0050】このような第3の実施例に係る光ディスク再生装置は、上記トラックピッチの狭い光ディスク用としてDPP法によるオフセット成分を除去した第1のトラッキングエラー信号を用いているため、より正確なトラッキング制御を行うことができる他、上述の各実施例と同様の効果を得ることができる。
【0051】なお、上述の実施例の説明では、上記光学系2として軸摺動型の光学系を用いることとしたが、これは複数の弾性支持体で片持支持した2軸デバイスの光学系を用いるようにしてもよい。また、トラックピッチの広い第1の光ディスクに対してプッシュプル法或いはDPD法によりトラッキングエラーを検出し、トラックピッチの狭い第2の光ディスクに対して3スポット法或いはDPP法によりトラッキングエラーを検出することとしたが、これは反対にトラックピッチの広い第1の光ディスクに対して3スポット法でトラッキングエラーを検出し、トラックピッチの狭い第2の光ディスクに対してプッシュプル法或いはDPD法によりトラッキングエラーを検出するようにしてもよい。この場合、トラックピッチの広い第1の光ディスクに対して最適に各サイドビームを偏位させるような回折格子を用いると共に、上記ディスク判別回路4は、トラックピッチの広い第1の光ディスクに対しては3スポット法或いはDPP法により検出された第1のトラッキングエラー信号を選択し、トラックピッチの狭い第2の光ディスクに対してはプッシュプル法或いはDPD法により検出された第2のトラッキングエラー信号を選択する切換え制御を行うようにすれば簡単に実現することができる。
【0052】さらに、上述の各実施例の説明では、ディスク判別回路4がディスクの反射率を検出して当該光ディスク再生装置に装着された光ディスクの種類を検出することとしたが、これは、例えばトラックピッチの狭い第2の光ディスクに当該ディスクの種別を示す情報を記録しておき、この情報が再生されたときに第2の光ディスク用のトラッキングエラー信号を選択して出力するようにしてもよい。或いは、反射光に基づいてトラックピッチを検出してディスク判別を行い、また、サイドビーム用の第2,第3のフォトディテクタをそれぞれ4分割フォトディテクタとして、非点収差法を用いてディスク判別を行うようにする等、ディスクの種類を判別できる手法であれば何でも良い。また、このような自動判別を行わなくても、ユーザがディスクの種類に応じて手動で切換えスイッチ16を切り換えるようにしてもよい。
【0053】また、1ビーム(メインビーム)の反射光に基づいてトラッキングエラーを検出する手法として、プッシュプル法或いはDPD法によるトラッキングエラー検出を例に挙げて説明したが、これは、例えばヘテロダイン法或いはトップホールドプッシュプル法(TPP法)等、他の1ビームのトラッキングエラー検出手法を用いるようにしてもよい。
【0054】最後に、上述の各実施例の説明では本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置を再生専用の光ディスク再生装置に適用することとしたが、これは、光ディスクの他、光カード,光テープ等の光記録媒体に対して記録,再生を行う機器であれば何にでも適用可能であることは勿論である。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る光記録媒体の記録及び/又は再生装置は、トラックピッチの異なる複数種類の光ディスクの記録再生を可能とすることができる。このため、ディスクを選ぶことなく記録再生を可能とすることができることから、当該光記録媒体の記録及び/又は再生装置を適用する機器の汎用性を高めることができる。




 

 


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