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発明の名称 光ディスク駆動装置およびフォーカス制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7193
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−149899
出願日 平成7年(1995)6月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
発明者 筒井 敬一 / 五十嵐 勝治
要約 目的
複数の記録層を有する光ディスクの各記録層に、正確にフォーカスさせる。

構成
ステップS1で光ディスクを起動した後、ステップS2で光ディスクの所定の記録層に対する最適なフォーカスオフセット位置をサーチする。このサーチは、オフセット値をステップ状に変化させ、トラッキングエラー信号の振幅が最大となるオフセット値を検索することで行われる。最適なフォーカスオフセット位置がサーチされたとき、ステップS3でその値が記憶される。同様の処理が、他の記録層においても行われる。ステップS8で所定の記録層に対する再生の指令が入力されたとき、ステップS9でその記録層に対するフォーカスジャンプが行われる。そして、ステップS10において、予めサーチされ記憶されている最適なフォーカスオフセット値が読み出され、フォーカスエラー信号に加算される。
特許請求の範囲
【請求項1】 光ディスクの複数の記録層に情報を記録または再生する光ディスク駆動装置において、前記光ディスクに情報を記録または再生するための光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射される光のフォーカス状態をフォーカスエラー信号に対応して制御するフォーカス制御手段と、前記フォーカスエラー信号に加算するオフセット信号を発生する発生手段と、前記照射手段により発生された光の最適なフォーカスオフセット位置をサーチし、サーチして得られた最適な前記フォーカスオフセット位置に対応するオフセット信号を前記発生手段に発生させるサーチ手段とを備えることを特徴とする光ディスク駆動装置。
【請求項2】 前記サーチ手段は、前記発生手段がオフセット信号を発生したとき、前記照射手段により発生された光のフォーカスオフセット位置を表す信号を検出する検出手段と、前記検出手段の出力から、前記照射手段により発生された光の最適なフォーカスオフセット位置を判定し、判定結果に対応して前記発生手段が発生するオフセット信号を制御するオフセット制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク駆動装置。
【請求項3】 前記検出手段は、前記照射手段により照射される光のトラッキング状態に対応するトラッキングエラー信号の振幅、前記光ディスクの前記記録層に記録されている情報に対応するRF信号の振幅、または前記光ディスクから再生される信号のジッタを検出することを特徴とする請求項2に記載の光ディスク駆動装置。
【請求項4】 前記発生手段が発生するオフセット信号に対応するオフセット値を記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の光ディスク駆動装置。
【請求項5】 前記オフセット制御手段は、前記光ディスクが装着されたとき、前記トラッキングエラー信号の最大の振幅、前記RF信号の最大の振幅、または前記光ディスクから再生される信号の最小のジッタを判定し、前記記憶手段は、前記トラッキングエラー信号またはRF信号の振幅が最大となるオフセット値、または前記ジッタが最小となるオフセット値を記憶し、複数の前記記録層のうちの1つに対するフォーカスが指令されたとき、その記録層に対応する前記オフセット値を出力することを特徴とする請求項4に記載の光ディスク駆動装置。
【請求項6】 前記オフセット制御手段は、前記記録層を変更したとき、前記トラッキングエラー信号の最大の振幅、前記RF信号の最大の振幅、または前記光ディスクから再生される信号の最小のジッタの、前記記録層を変更する前と後の値を比較し、比較結果に対応して前記発生手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の光ディスク駆動装置。
【請求項7】 前記オフセット制御手段は、前記記録層を変更したとき、前記トラッキングエラー信号の最大の振幅、前記RF信号の最大の振幅、または前記光ディスクから再生される信号の最小のジッタを判定し、その判定結果に対応して前記発生手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の光ディスク駆動装置。
【請求項8】 光ディスクの複数の記録層に情報を記録または再生する光ディスク駆動装置のフォーカス制御方法において、前記光ディスクに情報を記録または再生するための光の最適なフォーカスオフセット位置を、フォーカスエラー信号に加算するオフセット信号の値を変化させてサーチし、サーチした結果に対応して、前記フォーカスエラー信号に所定の値の前記オフセット信号を加算することを特徴とするフォーカス制御方法。
【請求項9】 前記光ディスクが装着されたとき、トラッキングエラー信号の最大の振幅、RF信号の最大の振幅、または前記光ディスクから再生される信号の最小のジッタを検出し、前記トラッキングエラー信号またはRF信号の振幅が最大となるオフセット値、または前記ジッタが最小となるオフセット値を記憶し、所定の前記記録層に対するフォーカスが制御されたとき、その記録層に対応する前記オフセット値を出力することを特徴とする請求項8に記載のフォーカス制御方法。
【請求項10】 前記記録層を変更したとき、トラッキングエラー信号の最大の振幅、RF信号の最大の振幅、または前記光ディスクから再生される信号の最小のジッタの、前記記録層を変更する前と後の値を比較し、比較結果に対応して前記サーチを実行することを特徴とする請求項8に記載のフォーカス制御方法。
【請求項11】 前記記録層を変更したとき、トラッキングエラー信号の最大の振幅、RF信号の最大の振幅、または前記光ディスクから再生される信号の最小のジッタを検出し、前記トラッキングエラー信号またはRF信号の振幅が最大となるオフセット値、または前記ジッタが最小となるオフセット値を発生することを特徴とする請求項8に記載のフォーカス制御方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク駆動装置およびフォーカス制御方法に関し、特に2以上の記録層を有する光ディスクに対して、迅速かつ確実にフォーカス制御することができるようにした光ディスク駆動装置およびフォーカス制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスクに代表される光ディスクは、1層の情報記録層のみを有している。近年、記録容量をより大きくすることが要望されている。この大容量化には、例えば、トラックピッチを狭くしたり、ピットの大きさを小さくすることで答えることが可能である。そして、さらに容量を増加するために、複数の記録層を形成するようにした光ディスクも提案されている。
【0003】図21は、このような光ディスクの構成例を表している。この光ディスクにおいては、ディスク基板101上に記録層Aが形成され、さらにその上に記録層Bが形成されている。そして、記録層Bの上に、さらに保護膜102が形成されている。
【0004】ディスク基板101は、例えば、ポリカーボネイトのような透明な材料で構成され、記録層Aは、半透明膜から構成され、記録層Bは、例えばアルミニウムなどの全反射膜で構成される。
【0005】記録層Aから情報を再生する場合、符号L1で示すように、レーザ光を記録層Aにフォーカスさせ、記録層Aからの反射光を受光する。
【0006】これに対して、記録層Bに記録されている情報を再生する場合においては、符号L2で示すように、半透明膜で構成される記録層Aを介してレーザ光を記録層Bにフォーカスさせる。そして、その反射光を記録層Aを介して受光する。このように、記録層Aは、半透明膜で構成されているため、記録層Aを介して記録層Bの情報を読み取ることが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光が記録層A(または記録層B)にフォーカスされている状態において、再生対象としての記録層を、記録層B(または記録層A)に変更する場合、フォーカスサーボループにジャンプパルスを印加し、光ヘッドを新たな記録層の方向にジャンプさせた後、新たな記録層上でフォーカスエラー信号が小さくなるように、フォーカスサーボをかければよい。
【0008】しかしながら、光ヘッドやディスクのばらつきなどに起因して、フォーカスエラー信号が最小である位置が、必ずしも正確なフォーカス位置になっているとは限らない。このため、通常、フォーカスエラー信号にオフセット信号を付加して、最適なフォーカス状態が得られるようにしている。
【0009】しかしながら、従来の装置においては、いずれの記録層から情報を再生する場合であっても、オフセット値は一定とされていた。従って、複数の記録層から安定して情報を再生することが困難になる課題があった。
【0010】本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、迅速かつ確実に、複数の記録層のいずれに対しても、正確に情報を記録または再生することができるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光ディスク駆動装置は、フォーカスエラー信号に加算するオフセット信号を発生する発生手段と、照射手段により発生された光の最適なフォーカスオフセット位置をサーチし、サーチして得られた最適なフォーカスオフセット位置に対応するオフセット信号を発生手段に発生させるサーチ手段とを備えることを特徴とする。
【0012】請求項8に記載のフォーカス制御方法は、ディスクに情報を記録または再生するための光の最適なフォーカスオフセット位置を、フォーカスエラー信号に加算するオフセット信号の値を変化させてサーチし、サーチした結果に対応して、フォーカスエラー信号に所定の値のオフセット信号を加算することを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1に記載の光ディスク駆動装置においては、発生手段が、フォーカスエラー信号に加算するオフセット信号を発生し、サーチ手段が、照射手段により発生された光の最適なフォーカスオフセット位置をサーチし、サーチして得られた最適なフォーカスオフセット位置に対応するオフセット信号を発生手段に発生させる。
【0014】請求項8に記載のフォーカス制御方法においては、光ディスクに情報を記録または再生するための光の最適なフォーカスオフセット位置が、フォーカスエラー信号に加算するオフセット信号の値を変化させてサーチされ、サーチされた結果に対応して、フォーカスエラー信号に所定の値のオフセット信号が加算される。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の光ディスク駆動装置を応用した光ディスクの再生装置の構成例を表している。図1において、光ディスク1は、複数の(2以上の)記録層を有しており、例えば2層の場合、上述した図21に示すような構成とされている。
【0016】光ディスク1は、スピンドルモータ2により所定の速度で回転されるようになされている。光ヘッド3は、光ディスク1に対してレーザ光を照射し、光ディスク1からの反射光を受光するようになされている。
【0017】PLL回路5は、光ヘッド3が光ディスク1に記録されている信号を再生して出力するRF信号を2値化して、2値化RF信号を生成するとともに、RF信号に含まれるクロックを抽出し、同期クロック信号を生成する。CLV回路6は、PLL回路5が出力する2値化RF信号と同期クロック信号の入力を受け、両者の位相の誤差信号を出力するようになされている。スイッチ8は、制御回路17により制御され、CLV回路6の出力または初期駆動回路7の出力の一方を選択し、スピンドルモータ2に出力している。
【0018】データデコーダ4は、PLL回路5が出力する2値化RF信号と同期クロック信号の入力を受け、同期クロック信号を基準にして、2値化RF信号をデコードするようになされている。
【0019】光ヘッド3は、例えば非点収差法の原理に従って、フォーカスエラー信号を生成するとともに、例えばプッシュプル法の原理に従って、トラッキングエラー信号を生成する。フォーカスサーボ回路9は、光ヘッド3が出力するフォーカスエラー信号の供給を受け、このフォーカスエラー信号に対応して、フォーカスコイル12を駆動し、光ヘッド3を光ディスク1に対して垂直な方向にフォーカス制御するようになされている。トラッキングサーボ回路10は、光ヘッド3が出力するトラッキングエラー信号の供給を受け、このトラッキングエラー信号に対応してトラッキングコイル13を駆動し、光ヘッド3を光ディスク1のトラックと垂直な方向にトラッキング制御するようになされている。
【0020】トラッキングサーボ回路10が出力する信号は、スレッドサーボ回路15に供給され、スレッドサーボ回路15は、この信号に対応してスレッドモータ16を駆動し、光ヘッド3を光ディスク1の半径方向に移動させるようになされている。制御回路17は、フォーカスサーボ回路9、トラッキングサーボ回路10、スレッドサーボ回路15の他、スイッチ8を制御するようになされている。
【0021】この実施例においてはまた、トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31が設けられている。このトラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31は、レベル検出回路41を有し、このレベル検出回路41は、光ヘッド3が出力するトラッキングエラー信号のレベルを検出し、検出結果を制御回路42に出力するようになされている。制御回路42は、レベル検出回路41の出力から、光ヘッド3の最適なフォーカス位置を検出するようになされている。
【0022】光ヘッド3の光ディスク1の記録層に対するフォーカスオフセット位置を変化させると、トラッキングエラー信号は図2に示すように変化する。すなわち、最適なフォーカスオフセット位置(最適点)に光ヘッド3の位置が調整されたとき、トラッキングエラー信号の振幅は最大となり、最適点からずれると、トラッキングエラー信号の振幅は小さくなる。制御回路42は、この原理に従って、最適点を求めるのである。
【0023】そして、制御回路42は、この最適点を求めるために、オフセット発生回路43を制御し、所定の値のオフセット信号を発生させる。このオフセット信号は、光ヘッド3の出力するフォーカスエラー信号と加算器32において、加算され、加算器32の出力がフォーカスサーボ回路9に出力されるようになされている。
【0024】トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31の制御回路42には、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33が接続されている。この最適フォーカスオフセット位置記憶回路33には、トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31がサーチした結果得られた最適なフォーカスオフセット位置のデータが記憶されるようになされている。
【0025】次に、図3のフローチャートを参照して、その動作について説明する。最初に、ステップS1において、ディスク起動処理が実行される。すなわち、光ディスク1が再生装置に装着されたとき、制御回路17は、スレッドサーボ回路15を制御し、スレッドモータ16を駆動して、光ヘッド3を光ディスク1の所定の基準位置、例えば最内周のトラック位置まで移動させる。また、制御回路17は、スイッチ8を初期駆動回路7側に切り替え、初期駆動回路7が出力する初期駆動信号をスイッチ8を介してスピンドルモータ2に供給させる。これにより、スピンドルモータ2が駆動され、回転する。
【0026】さらに、制御回路17は、フォーカスサーボ回路9を制御し、フォーカスサーボを実行させる。光ヘッド3は、光ディスク1のデフォルトの記録層(例えば図21の記録層A)にレーザ光を照射し、その反射光を受光して、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号を生成する。フォーカスエラー信号は、加算器32を介してフォーカスサーボ回路9に供給され、フォーカスサーボ回路9は、このフォーカスエラー信号に対応して、フォーカスコイル12を駆動し、光ヘッド3のフォーカス方向の位置を制御する。
【0027】また、PLL回路5は、光ヘッド3が光ディスク1の記録層Aに記録されている信号を再生して出力するRF信号の入力を受け、このRF信号を2値化して2値化RF信号を生成するとともに、RF信号に含まれる同期信号に同期した同期クロック信号を生成する。CLV回路6は、同期クロック信号と2値化RF信号の位相を比較し、その誤差信号を出力する。制御回路17は、スピンドルモータ2が起動された後、所定の時間が経過したとき、あるいはスピンドルモータ2の回転が所定の回転速度に達したとき、スイッチ8をCLV回路6側に切り替えさせる。これにより、CLV回路6が出力する誤差信号がスピンドルモータ2に供給され、CLVサーボが実行される。これにより、光ディスク1は、その線速度が一定となるように駆動される。
【0028】次に、ステップS2に進み、最適フォーカスサーチ処理が実行される。この最適フォーカスサーチ処理については後述するが、トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31の制御回路42が、オフセット発生回路43を制御し、所定のオフセット信号を加算器32を介してフォーカスエラー信号に加算させる。フォーカス状態が適正でないとき、光ヘッド3が出力するトラッキングエラー信号の振幅が小さくなり、フォーカス状態が最適な状態にあるとき、トラッキングエラー信号の振幅は最大となる。そこで、このトラッキングエラー信号の振幅をレベル検出回路41で検出し、制御回路42において、最大の振幅のトラッキングエラー信号が得られたか否かを判定する。そして、最大の振幅のトラッキングエラー信号が得られたと判定された場合、そのときオフセット発生回路43が発生しているオフセット値を求める。
【0029】そして、ステップS3に進み、ステップS2で求めた最適フォーカスオフセット値を、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33に記憶させる。
【0030】1つの記録層(例えば、図21の記録層A)において、最適なフォーカスオフセット位置が求められたとき、次にステップS4に進み、その光ディスク1の全ての記録層について同様のサーチが行われたか否かが判定され、全ての記録層についてサーチが行われていない場合においては、ステップS5に進み、記録層変更処理が実行される。すなわち、制御回路17は、フォーカスサーボ回路9を制御し、フォーカスエラー信号にジャンプパルスを加算させる(あるいは、フォーカスエラー信号に代えて、ジャンプパルスを発生させる)。その結果、フォーカスコイル12が、このジャンプパルスに対応して光ヘッド3をフォーカス方向に駆動し、今まで記録層Aに集束されていたレーザ光を、今度は記録層Bに集束させる。ジャンプパルスの供給が停止されると、再び通常のフォーカスサーボループが閉結された状態となり、フォーカスエラー信号が最小となるようにサーボをかけることで、記録層Bに光ヘッド3が発生するレーザ光がフォーカスされる。
【0031】そして、ステップS2に戻り、記録層Bにおいて、最適フォーカスサーチ処理を実行する。そして、得られた最適フォーカスオフセット値をステップS3において記憶回路33に記憶させる。
【0032】以上のようにして、光ディスク1にN個の記録層が形成されている場合においては、N個の最適フォーカスオフセット値が最適フォーカスオフセット位置記憶回路33に記憶される。
【0033】光ディスク1の全ての記録層の最適フォーカスオフセット値(位置)が記憶されたとき、ステップS4からステップS6に進み、フォーカス位置が予め設定されているデフォルトの記録層に変更される。例えば、制御回路17は、フォーカスサーボ回路9を制御し、必要な数のジャンプパルスを発生させて、ディスク基板101に最も近い記録層Aにレーザ光を集束させる。
【0034】このとき、ステップS7で、トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31の制御回路42は、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33に記憶されている記録層Aのフォーカスオフセット値を読み出し、オフセット発生回路43に供給する。オフセット発生回路43は、このオフセット値に対応するオフセット信号を発生し、このオフセット信号が、加算器32において、フォーカスエラー信号に加算され、フォーカスサーボ回路9に供給される。フォーカスコイル12が、フォーカスサーボ回路9により最適なオフセット値が加算されたフォーカスエラー信号で駆動されるため、記録層Aにおいて、最適なフォーカス状態が実現される。
【0035】次に、ステップS8に進み、再生すべき記録層の変更が指令されるまで待機し、記録層の変更が指令された場合においては、ステップS9に進み、指定された記録層にフォーカス位置を変更する。すなわち、このとき、制御回路17は、フォーカスサーボ回路9を制御し、所定のジャンプパルスを発生して、フォーカス位置を例えば記録層Aから記録層Bに変更させる。
【0036】次に、ステップS10において、指定された記録層の最適オフセット値の読み出し処理が実行される。すなわち、トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31の制御回路42は、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33に記憶されている記録層Bのオフセット値を読み出し、オフセット発生回路43に出力する。オフセット発生回路43は、このオフセット値に対応するオフセット信号を発生し、加算器32において、フォーカスエラー信号に加算させる。フォーカスサーボ回路9は、この加算器32の出力に対応してフォーカスコイル12を駆動するため、記録層Bにおいて、最適なフォーカス状態が実現される(トラッキングエラー信号の振幅が最大となるようなフォーカス状態が実現される)。
【0037】その後、ステップS8に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0038】次に、最適フォーカスサーチについて説明する。上述したように、このサーチ時においては、トラッキングサーボはまだ開始されていない。その結果、光ヘッド3は、光ディスク1の複数のトラックを周期的に横切る状態となる。すなわち、光ディスク1とスピンドルモータ2の回転中心は、偏心によりずれているため、トラッキングサーボをかけないと、光ヘッド3の情報再生点(レーザ光による光スポット)は複数のトラックを周期的に横切ることになる。その結果、光ヘッド3は、例えば図4に示すようなトラッキングエラー信号を出力する。同図に示すように、トラッキングエラー信号が周期的に変化している。
【0039】トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31のレベル検出回路41は、このトラッキングエラー信号のピークホールド値とボトムホールド値とを検出し、両者の差をトラッキングエラー信号の振幅として検出する。そして、この振幅検出信号は、制御回路42に供給される。このトラッキングエラー信号の振幅は、図2に示したように、光ヘッド3のフォーカスオフセット値に対応して変化する。制御回路42は、トラッキングエラー信号の最大の振幅が得られるフォーカスオフセットの最適点を、いわゆる山登り法により検出する。
【0040】すなわち、図5に示すように、オフセット発生回路43の出力するオフセット信号を、S0,S12,・・・とαずつ順次増加させる。そして、連続する3つのサンプリング点Si-1,Si,Si+1におけるトラッキングエラー信号の振幅値Ri-1,Ri,Ri+1を比較し、Riが最大となる(Ri-1<Ri>Ri+1となる)とき、そのサンプリング点Siを最適点とする。このため、制御回路42はオフセット発生回路43を制御し、所定の初期値と以後αずつ変化するオフセット信号を出力させ、加算器32においてフォーカスエラー信号と加算させ、フォーカスサーボ回路9に出力させる。
【0041】図6は、この山登り法により、フォーカスオフセット位置を調整する場合の処理例を表している。最初にステップS21において、Snに初期値S0を設定する。そして、フォーカスオフセット位置をSn(いまの場合、Sn=S0)として、その場合におけるトラッキングエラー信号の振幅値を測定し、その測定結果をRn(いまの場合、Rn=R0)に設定する。
【0042】すなわち、制御回路42は、オフセット発生回路43にオフセット信号S0を発生させる。フォーカスサーボ回路9は、加算器32によりこのオフセット信号S0が加算されたフォーカスエラー信号に対応してフォーカスコイル12を制御し、光ヘッド3のフォーカスオフセットを調節する。
【0043】レベル検出回路41は、この時、光ヘッド3が出力するトラッキングエラー信号の振幅を検出し、制御回路42に出力する。制御回路42は、この時検出されたトラッキングエラー信号の振幅値をRn(いまの場合、Rn=R0)に設定する。
【0044】次にステップS22に進み、Sn+にS0とαを加算した値を設定する。すなわち次式を演算する。
Sn+=S0+α【0045】そして、オフセット発生回路43に、このオフセット信号Sn+(=S1)を発生させる。すなわち、ステップS21で発生していたオフセット信号Snよりαだけ大きいオフセット値をオフセット発生回路43に発生させる。フォーカスサーボ回路9は、このオフセット値が加算されたフォーカスエラー信号に対応してフォーカスコイル12を制御するので、光ヘッド3は、このオフセット値αの分だけ光ヘッド3のフォーカスオフセットをさらに変化させる。
【0046】レベル検出回路41は、この時、光ヘッド3が出力するトラッキングエラー信号の振幅を検出する。制御回路42は、レベル検出回路41が検出する、この時のトラッキングエラー信号の振幅をRn+(いまの場合、R0+=R1)に設定する。
【0047】次にステップS23に進み、Sn−に、S0よりαだけ小さい値を設定する。すなわち次式を演算する。
Sn−=S0−α【0048】すなわち、制御回路42は、オフセット発生回路43を制御し、ステップS21において発生していたオフセット信号Sn(いまの場合、Sn=S0)よりαだけ小さい値を発生させる。このオフセット信号Sn−が加算されたフォーカスエラー信号が、フォーカスサーボ回路9を介してフォーカスコイル12に供給されるため、光ヘッド3は、オフセット値S0を発生していた場合より、オフセット値−αの分だけフォーカスオフセットが変更される。
【0049】そして、レベル検出回路41は、この時、光ヘッド3が出力するトラッキングエラー信号の振幅を検出し、制御回路42に出力する。制御回路42は、この時のトラッキングエラー信号の振幅値をRn−(いまの場合、Rn−=R0−)に設定する。
【0050】以上のステップS21乃至S23の処理により、図5に示したように、フォーカスエラー信号に加算するオフセット値を初期値S0に設定した場合におけるトラッキングエラー信号の振幅値Rn(=R0)と、オフセット信号をαだけ大きくした場合におけるトラッキングエラー信号の振幅値Rn+(=R0+=R1)と、オフセット信号をαだけ小さくした場合におけるトラッキングエラー信号の振幅値Rn−(=R0−)が得られたことになる。
【0051】そこで、ステップS24に進み、RnがRn+と等しいか、それより大きく、かつ、RnがRn−と等しいか、それより大きいか否かが判定される。すなわち、RnがRn−およびRn+より大きいか否か(Rnが最大値であるか否か)が判定される。
【0052】通常、図5に示すように、オフセット信号がS0である時のトラッキングエラー信号の振幅Rn(=R0)は、オフセット信号がαだけ小さいときの振幅値Rn−(=R0−)より大きいが、オフセット信号がαだけ大きい場合におけるトラッキングエラー信号の振幅Rn+(=R0+=R1)より小さい。そこでこの場合においては、ステップS25に進み、Rn+がRn−より大きいか否かが判定される。いまの場合、Rn+(=R0+=R1)はRn−(=R0−)より大きいため(図5において右上がりの区間であるため)、ステップS26に進む。
【0053】ステップS26においては、Sn−に、それまでのSn(=S0)を設定する。そして、新たなSnに、それまでのSn+(=S1)を設定し、Rn−に、それまでのRn(=R0)を設定し、Rnに、それまでのRn+(=R1)を設定する。そして、さらにSn+に、新たなSn(=S0+α=S1)にαを加算した値(=S0+2α=S2)を設定する。すなわち次式を演算する。
Sn+=Sn+α【0054】制御回路42は、オフセット発生回路43を制御し、オフセット信号として、Sn+(=S2)を発生させる。すなわち、ステップS22で発生していたSn+(=S0+α)よりαだけ大きいオフセットSn+(=S0+2α=S2)を発生させる。そして、そのとき検出されるトラッキングエラー信号の振幅をRn+(=R1+=R2)に設定する。
【0055】すなわち、これにより、図5に示す状態において、それまでの場合よりαだけ右側に移動した3つのサンプリング点S0,S1,S2におけるトラッキングエラー信号の振幅値が、Rn−(=R0)、Rn(=R1)およびRn+(=R2)に設定されたことになる。
【0056】そこで、ステップS24に戻り、Rnが、Rn−およびRn+より大きいか否かが判定される。Rnが最大値でない場合は、ステップS25に進み、再びRn+がRn−より大きいか否かが判定される。Rn+がRn−より大きい場合においてはステップS26に進み、同様の処理が繰り返される。
【0057】そして、図5においてサンプリングする区間が右方向に移動し、Snが最適点に達すると、その時得られる振幅値Rnは、Rn−より大きくかつRn+より大きくなる。すなわち、Rnが最大値となる。そこで、この場合においては、ステップS24からステップS28に進み、その時のSnの値が、トラッキングエラー信号の振幅Rnを最大とする最適値として設定される。すなわち、制御回路42は、以後、オフセット発生回路43より、この最適値としてのオフセット信号Snを継続して発生させる。
【0058】一方、図5において右下がりの区間において、サンプリングが行われている場合においては、Rn+の値は、Rn−より小さくなる。そこで、この場合においてはステップS25からステップS27に進み、Sn+に、それまでのSnを設定し、Snに、それまでのSn−を設定し、Rn+に、それまでのRnを設定し、Rnに、それまでのRn−を設定する。そして、さらに新たなSnよりαだけ小さい値をSn−に設定する。すなわち、次式を演算する。
Sn−=Sn−α【0059】すなわち、図5において、より左側のサンプリング点をSn−によりサンプリングするようにする。そして、オフセット発生回路43よりオフセット信号Sn−を発生させた場合におけるトラッキングエラー信号の振幅値を検出し、その検出した振幅値をRn−に設定する。
【0060】そしてステップS24に戻り、Rnが、Rn−およびRn+より大きいか否かが判定される。図5において、右下がりの区間においては、まだRnはRn−より小さいからステップS25に進み、ステップS25からさらにステップS27に進み、同様の処理が繰り返される。そして、サンプリング点が図5において、順次左方向に(最適点の方向に)進み、Snが最適点に達したとき、RnはRn+より大きくかつRn−よりも大きくなる。この時、ステップS24からステップS28に進み、そのときのオフセット信号Snの値が最適値とされる。そして、以後、制御回路42は、オフセット発生回路43に、この最適値を継続して発生させる。
【0061】以上においては、いわゆる山登り法により、最適点(最大値)を検出するようにしたが、例えば図7に示すようにして、最適点を求めることができる。すなわち、図7の実施例においては、オフセット信号をαずつ順次変化させ、S0からSnまでの間を最初にすべてサンプリングする。そして、その時、サンプリングして得られるトラッキングエラー信号の急激な上り変化点に対応するオフセット信号をSm1として検出し、トラッキングエラー信号の急な下り変化点に対応するオフセット信号をSm2として検出する。そして、変化点Sm1とSm2の中点を最適点(調整点)とする。
【0062】図8は、図7に示した方法により、最適点を求める場合の処理例を表している。この実施例においては、最初にステップS31において、変数nに0を初期設定し、ステップS32において次式を演算する。
S[n]=SMIN+α×n【0063】ここで、SMINはオフセット調整値の最小値を表しており、αはオフセット信号をステップ上に変化させる幅を表している。
【0064】いまの場合、n=0であるから、S[0]は、SMINとされる。
【0065】制御回路42は、オフセット発生回路43を制御し、このS[n](いまの場合、S[0]=SMIN)を発生させる。そして、この時のトラッキングエラー信号の振幅をレベル検出回路41で検出し、その値をR[n](=R[0])に設定する。
【0066】次にステップS33に進み、変数nを1だけインクリメントする(n=1とする)。ステップS34においてインクリメントした変数nが、NUMより小さいか否かが判定される。このNUMは、オフセット値の最大値をSMAXとするとき、(SMAX−SMIN)/αで得られる値である。すなわち、オフセットスキャン範囲のサンプリング数を表す。
【0067】nがNUMより小さい場合においては、まだすべてのサンプリング点をサンプリングしていないので、ステップS32に戻り、次式を演算する。
S[n]=SMIN+α×n【0068】すなわち、いまの場合、これにより、SMINよりαだけ大きい値が、オフセット信号S[1]として設定される。そしてオフセット信号S[1]を発生した場合におけるトラッキングエラー信号の振幅が測定され、その値がR[1]として設定される。
【0069】その後、ステップS33に進み、変数nを1だけインクリメントして、いまの場合、n=2とする。ステップS34において、変数n(=2)がNUMより小さいと判定された場合においては、ステップS32に戻り、同様の処理が繰り返し実行される。このようにして、図7に示すS0からSnまでのサンプリング点におけるトラッキングエラー信号の振幅値R0乃至Rnが得られる。
【0070】以上のようにして、サーチ範囲のサンプリングが完了したとき、変数nがNUMと等しくなるため、ステップS34からステップS35に進み、変数nを1に初期設定する。そして、ステップS36において、現在の参照点の振幅値R[n]と、その1つ前の振幅値R[n−1]の差が、予め設定してある基準値Thより大きいか否かが判定される。いまの場合、R[1]−R[0]の値がThより大きいか否かが判定される。図7に示すように、サンプリング範囲の最初の期間は、右上がりの特性となっているため、R[1]は、R[0]より充分大きい(その差(R[1]−R[0])はThより大きい)。そこでステップS37に進み、変化点Sm1として、サンプリング点S[n]とS[n−1]の間の値を設定する。すなわち、次式を演算する。
Sm1=(S[n]+S[n−1])/2【0071】いまの場合、S[1]とS[0]の間の点がSm1に設定される。
【0072】次にステップS38に進み、変数nを1だけインクリメントして(n=2として)、ステップS39において、その変数nがNUMより小さいか否かを判定する。変数nがNUMより小さい場合においては、ステップS36に戻り、R[2]−R[1]の値がThより大きいか否かが判定される。図7に示すように、トラッキングエラー信号が大きく変化している期間においては、2つのサンプリング値の差は、基準値Thより大きい。そこで、再びステップS37に進み、Sm1に、(S[2]+S[1])/2の値を設定する。すなわち、前回よりαだけ右側の値がSm1に設定されたことになる。
【0073】そして、ステップS38において、再び変数nを1だけインクリメントして、n=3とし、ステップS39からステップS36に戻り、同様の処理を繰り返し実行する。
【0074】そして、サンプリング点が、図7において右側に移動するに従って、トラッキングエラー信号の変化率は次第に小さくなる。そして、R[n]−R[n−1]の値がThより小さくなったと判定された場合、ステップS36からステップS40に進む。すなわち、この時、Sm1には、トラッキングエラー信号の振幅の変化率が大きい区間から小さくなる区間への変化点(急な上り変化点)がSm1として設定されることになる。
【0075】ステップS40以降においては、トラッキングエラー信号の振幅の変化率が徐々に小さくなる期間から、急激に小さくなる変化点を急な下り変化点Sm2として求めるようにする。
【0076】このため、ステップS40においては、R[n−1]−R[n]の値が、基準値Thより小さいか否かが判定される。図7に示すように、左側のサンプリング値R[n−1]の方が、右側のサンプリング値R[n]より小さい期間(右上がりの期間)、並びに右側のサンプリング値R[n]の方が、左側のサンプリング値R[n−1]より小さくても、その差が小さい期間においては、R[n−1]−R[n]の値は基準値Thより小さくなる。このため、ステップS40からステップS41に進み、Sm2に、S[n]とS[n−1]の間の値を設定する。すなわち、次式を演算する。
Sm2=(S[n]+S[n−1])/2【0077】そして、ステップS42においてnを1だけインクリメントし、ステップS43において、変数nがNUM−1より小さいか否か(サーチ範囲が図7における右端にまだ達していないか否か)が判定される。変数nがNUM−1より小さい場合においては、ステップS40に戻り、図7において、1サンプルだけ右側の2つのサンプル値について同様の処理を繰り返す。そして、2つのサンプル値の差が基準値Thより小さい場合においては、再びステップS41に進み、Sm2にその2つのサンプリング点の中間の値を設定する。
【0078】このようにして、サンプリング点が図7において右方向に順次移動し、図中右側のサンプリング値R[n]が、左側のサンプリング値R[n−1]より急激に小さくなると、両者の差(R[n−1]−R[n])は、基準値Thと等しいか、それより大きくなる。このとき、Sm2には、サンプリング点S[n−1]とS[n−2]の中間の値が設定されていることになる。そして、この時の値が、急な下り変化点Sm2とされる。
【0079】以上のようにして、ステップS37で急な上り変化点Sm1が求められ、ステップS41で急な下り変化点Sm2が求められたので、ステップS44に進み、変化点Sm1とSm2の中間の点を最適点として求める。すなわち、(Sm1+Sm2)/2の値を最適点として設定する。
【0080】なお、ステップS39において変数nがNUMと等しいか、それより大きい値になったと判定された場合においては、ステップS39からステップS40に進む。また、ステップS43において、変数nがNUM−1と等しいかそれより大きくなったと判定された場合においては、ステップS43からステップS44に進む。
【0081】図3に示した実施例においては、光ディスク1を再生装置に装着したとき、その光ディスク1の全ての記録層における最適フォーカスオフセット位置を予めサーチし、これを記憶するようにしたが、記録層を変更する度に、最適なフォーカスオフセット位置をサーチするようにすることも可能である。
【0082】図9のフローチャートは、この場合の処理例を表している。すなわち、最初に、ステップS51において、光をフォーカスする記録層の変更が指令されるまで待機し、変更が指令されたとき、ステップS52に進み、その指定された記録層にフォーカスすべきジャンプパルスが、フォーカスサーボ回路9において発生される。これにより、光ヘッド3が指定された記録層にフォーカスできる位置にフォーカス方向にジャンプされる。
【0083】そして、ステップS53に進み、いまジャンプした記録層における最適フォーカス位置をサーチする処理が実行される。この最適フォーカスサーチ処理は、図3におけるステップS2における処理と同様の処理となる。
【0084】ステップS53で最適フォーカスサーチ処理が完了したとき、ステップS51に戻り、同様の処理が繰り返し実行される。すなわち、このような処理が記録層を変更する度に行われることになる。
【0085】従って、この場合、図10に示すように、光ディスク1の再生装置のトラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31の制御回路42は、レベル検出回路41が検出するトラッキングエラー信号の振幅が最大となるオフセット信号をオフセット発生回路43に発生させたとき、以後、継続してそのオフセット信号をオフセット発生回路43に発生させるようにする。その結果、図1に示した最大フォーカスオフセット位置記憶回路33は、この実施例においては不要となる。
【0086】図11は、さらに他の動作例を表している。図9の実施例においては、記録層が変更される度に、最適フォーカスサーチ処理を実行するようにしたが、そのようにすると、記録層を変更する度に、実際にデータを再生することができるようになるまでに、時間がかかる。図11の実施例は、この時間を短縮することができるようにするものである。
【0087】すなわち、最初に、ステップS61において、記録層の変更が指令されるまで待機し、記録層の変更が指令されたとき、ステップS62に進み、フォーカスサーボ回路9にジャンプパルスを発生させて、光ヘッド3をその記録層に向けて移動させる。
【0088】次に、ステップS63に進み、そのときのトラッキングエラー信号の振幅を検出する処理を実行させる。すなわち、トラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31の制御回路42は、そのときレベル検出回路41が出力するトラッキングエラー信号の振幅値を読み取り、その読み取った値をRnに設定する。
【0089】この実施例の場合、再生装置は、図1に示すように構成される。そして、検出された値Rnは、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33に供給され、記憶される。この最適フォーカスオフセット位置記憶回路33にはまた、直前の記録層を再生していたとき、検出されていたトラッキングエラー信号の振幅がRPとして記憶されている。そこで、ステップS64において、RP−Rnの値が予め設定されている基準値Tより大きいか否かが判定される。
【0090】すなわち、現在得られている振幅Rnが前回得られていた振幅RPより大きいか、あるいは小さくても、その差が基準値Tより小さい場合においては、特にフォーカスオフセット値を変更せずとも十分安定してデータを再生することが可能であるとして、フォーカスオフセット値の変更は行わない。すなわち、直前の記録層再生時における場合と同一のオフセット値をそのまま発生させる。そして、ステップS61に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
【0091】これに対して、現在の振幅Rnが前回の振幅RPより小さく、その差が基準値Tより大きい場合においては、ステップS64からステップS65に進み、最適フォーカスサーチ処理を実行する。この最適フォーカスサーチ処理は、図3のステップS2あるいは図9のステップS53における処理と同様の処理である。そして、最適フォーカスサーチ処理が完了したとき、ステップS61に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
【0092】すなわち、この実施例においては、フォーカスオフセットのずれに起因してトラッキングエラー信号の振幅が十分な大きさとならない場合においてのみ、フォーカスサーチ処理を実行するので、図9に示す実施例の場合に比べて、フォーカスサーチ処理が実行される回数を少なくすることができ、その分だけ迅速にその記録層からデータの再生を開始することが可能になる。
【0093】図12は、本発明のディスク駆動装置を応用した光ディスク再生装置の他の実施例を表している。この実施例においては、図1のトラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31に代えて、RF信号振幅最大サーチ回路51が設けられている。そして、光ヘッド3が出力するRF信号が、RF信号振幅最大サーチ回路51に入力されている。
【0094】RF信号振幅最大サーチ回路51は、図1に示したトラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31と同様に、レベル検出回路、制御回路およびオフセット発生回路により構成されている。その他の構成は、図1における場合と同様である。
【0095】すなわち、図12の実施例においては、再生動作の開始が指令されたとき、制御回路17は、図1の実施例における場合と同様に、光ヘッド3を光ディスク1の最内周トラック位置に移送した後、スピンドルモータ2を駆動し、光ディスク1を回転させる。その後、さらに、フォーカスサーボ回路9およびトラッキングサーボ回路10が、いずれも動作状態とされる。すなわち、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボがかかった状態となる。
【0096】この状態において、フォーカスオフセットとRF信号の振幅の関係をグラフに示すと、図2、図5および図7に示すようになる。すなわち、光ヘッド3の光ディスク1の記録層に対するフォーカスオフセットを最適な値に設定したとき、RF信号の振幅は最大となる。従って、RF信号振幅最大サーチ回路51において、トラッキングエラー信号の振幅の最大値を求めた場合と同様に、RF信号の振幅の最大値を求めることで、最適点をサーチし、設定することができる。その処理は、図1の実施例における場合と同様であるので、その説明は省略する。
【0097】また、図9に示すように、記録層を変更する度にRF信号を用いて最適フォーカスサーチ処理を実行する場合においては、図12に示す最適フォーカスオフセット位置記憶回路33は不要となるため、再生装置は図13に示すように、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33を省略した構成となる。
【0098】また、RF信号を用いて振幅最大サーチを行う場合において、図3あるいは図11に示す処理を行うときは、再生装置は、図12に示すように、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33が必要となる。
【0099】図14は、さらに他の実施例を表している。この実施例においては、図1の実施例におけるトラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31に代えて、ジッタ最小サーチ回路61が設けられている。そして、ジッタ計測回路62が、PLL回路5の出力からジッタを検出し、検出したジッタをジッタ最小サーチ回路61に出力している。ジッタ最小サーチ回路61は、図1に示したトラッキングエラー信号振幅最大サーチ回路31と同様に、レベル検出回路、制御回路およびオフセット発生回路により構成されている。
【0100】その他の構成は、図1における場合と同様である。
【0101】ジッタ計測回路62は、PLL回路5が出力する2値化RF信号と同期クロック信号の位相差の絶対値を検出し、これをジッタとして、ジッタ最小サーチ回路61に出力する。このジッタと、フォーカスオフセットとの関係は、図15に示すようになる。
【0102】すなわち、図15に示すように、光ヘッド3の光ディスク1に対するフォーカスオフセットが最適であるとき、ジッタは最小となり、この最適な位置からずれると、ジッタは増加する。そこで、このジッタの最小値を求めることで、光ヘッド3の光ディスク1に対するフォーカスオフセットの最適点を求めることができる。
【0103】ジッタの最小値は、図16に示すように、山登り法により求めることができる。すなわち、サンプリング点をαずつ順次増加していき、中央のサンプル値が、その左右のサンプル値より小さくなったとき、その中央のサンプル値が得られるサンプル点を最適点として設定するのである。
【0104】図17は、山登り法により、ジッタの最小値を求める処理例を表している。
【0105】最初にステップS71において、Snに初期値S0を設定する。そして、フォーカスオフセット位置をSn(いまの場合、Sn=S0)として、その場合におけるジッタの振幅値(大きさ)を測定し、その測定結果をRn(いまの場合、Rn=R0)に設定する。
【0106】すなわち、制御回路42は、オフセット発生回路43にオフセット信号S0を発生させる。フォーカスサーボ回路9は、加算器32によりこのオフセット信号S0が加算されたフォーカスエラー信号に対応してフォーカスコイル12を制御し、光ヘッド3のフォーカスオフセット位置を調節する。
【0107】レベル検出回路41は、この時、ジッタ計測回路62が出力するジッタの振幅を検出し、制御回路42に出力する。制御回路42は、この時検出されたジッタの振幅値をRn(いまの場合、Rn=R0)に設定する。
【0108】次にステップS72に進み、Sn+にS0とαを加算した値を設定する。すなわち次式を演算する。
Sn+=S0+α【0109】そして、オフセット発生回路43に、このオフセット信号Sn+(=S1)を発生させる。すなわち、ステップS71で発生していたオフセット信号Snよりαだけ大きいオフセット値をオフセット発生回路43に発生させる。フォーカスサーボ回路9は、このオフセット値が加算されたフォーカスエラー信号に対応してフォーカスコイル12を制御するので、光ヘッド3は、このオフセット値αの分だけ光ヘッド3のフォーカスオフセット位置をさらに変化させる。
【0110】レベル検出回路41は、この時、ジッタ計測回路62が出力するジッタの振幅を検出する。制御回路42は、レベル検出回路41が検出する、この時のジッタの振幅をRn+(いまの場合、R0+=R1)に設定する。
【0111】次にステップS73に進み、Sn−に、S0よりαだけ小さい値を設定する。すなわち次式を演算する。
Sn−=S0−α【0112】すなわち、制御回路42は、オフセット発生回路43を制御し、ステップS71において発生していたオフセット信号Sn(いまの場合、Sn=S0)よりαだけ小さい値を発生させる。このオフセット信号Sn−が加算されたフォーカスエラー信号が、フォーカスサーボ回路9を介してフォーカスコイル12に供給されるため、光ヘッド3は、オフセット値S0を発生していた場合より、オフセット値−αの分だけフォーカスオフセット位置が変更される。
【0113】そして、レベル検出回路41は、この時、ジッタ計測回路62が出力するジッタの振幅を検出し、制御回路42に出力する。制御回路42は、この時のジッタの振幅値をRn−(いまの場合、Rn−=R0−)に設定する。
【0114】以上のステップS71乃至S73の処理により、図16に示したように、フォーカスエラー信号に加算するオフセット値を初期値S0に設定した場合におけるジッタの振幅値Rn(=R0)と、オフセット信号をαだけ大きくした場合におけるジッタの振幅値Rn+(=R0+=R1)と、オフセット信号をαだけ小さくした場合におけるジッタの振幅値Rn−(=R0−)が得られたことになる。
【0115】そこで、ステップS74に進み、RnがRn+と等しいか、それより小さく、かつ、RnがRn−と等しいか、それより小さいか否かが判定される。すなわち、RnがRn−およびRn+より小さいか否か(Rnが最小値であるか否か)が判定される。
【0116】通常、図16に示すように、オフセット信号がS0である時のジッタの振幅Rn(=R0)は、オフセット信号がαだけ小さいときの振幅値Rn−(=R0−)より小さいが、オフセット信号がαだけ大きい場合におけるジッタの振幅Rn+(=R0+=R1)より大きい。そこでこの場合においては、ステップS75に進み、Rn+がRn−より小さいか否かが判定される。いまの場合、Rn+(=R0+=R1)はRn−(=R0−)より小さいため(図16において右下がりの区間であるため)、ステップS76に進む。
【0117】ステップS76においては、Sn−に、それまでのSn(=S0)を設定する。そして、新たなSnに、それまでのSn+(=S1)を設定し、Rn−に、それまでのRn(=R0)を設定し、Rnに、それまでのRn+(=R1)を設定する。そして、さらにSn+に、新たなSn(=S0+α=S1)にαを加算した値(=S0+2α=S2)を設定する。すなわち次式を演算する。
Sn+=Sn+α【0118】制御回路42は、オフセット発生回路43を制御し、オフセット信号として、Sn+(=S2)を発生させる。すなわち、ステップS72で発生していたSn+(=S0+α)よりαだけ大きいオフセットSn+(=S0+2α=S2)を発生させる。そして、そのとき検出されるジッタの振幅をRn+(=R1+=R2)に設定する。
【0119】すなわち、これにより、図16に示す状態において、それまでの場合よりαだけ右側に移動した3つのサンプリング点S0,S1,S2におけるジッタの振幅値が、Rn−(=R0)、Rn(=R1)およびRn+(=R2)に設定されたことになる。
【0120】そこで、ステップS74に戻り、Rnが、Rn−およびRn+より小さいか否かが判定される。Rnが最小値でない場合は、ステップS75に進み、再びRn+がRn−より小さいか否かが判定される。Rn+がRn−より小さい場合においてはステップS76に進み、同様の処理が繰り返される。
【0121】そして、図16においてサンプリングする区間が右方向に移動し、Snが最適点に達すると、その時得られる振幅値Rnは、Rn−より小さくかつRn+より小さくなる。すなわち、Rnが最小値となる。そこで、この場合においては、ステップS74からステップS78に進み、その時のSnの値が、ジッタの振幅Rnを最大とする最適値として設定される。すなわち、制御回路42は、以後、オフセット発生回路43より、この最適値としてのオフセット信号Snを継続して発生させる。
【0122】一方、図16において右上がりの区間において、サンプリングが行われている場合においては、Rn+の値は、Rn−より大きくなる。そこで、この場合においてはステップS75からステップS77に進み、Sn+に、それまでのSnを設定し、Snに、それまでのSn−を設定し、Rn+に、それまでのRnを設定し、Rnに、それまでのRn−を設定する。そして、さらに新たなSnよりαだけ小さい値をSn−に設定する。すなわち、次式を演算する。
Sn−=Sn−α【0123】すなわち、図16において、より左側のサンプリング点をSn−によりサンプリングするようにする。そして、オフセット発生回路43よりオフセット信号Sn−を発生させた場合におけるジッタの振幅値を検出し、その検出した振幅値をRn−に設定する。
【0124】そしてステップS74に戻り、Rnが、Rn−およびRn+より小さいか否かが判定される。図16において、右上がりの区間においては、まだRnはRn−より大きいからステップS75に進み、ステップS75からさらにステップS77に進み、同様の処理が繰り返される。そして、サンプリング点が図16において、順次左方向に(最適点の方向に)進み、Snが最適点に達したとき、RnはRn+より小さくかつRn−よりも小さくなる。この時、ステップS74からステップS78に進み、そのときのオフセット信号Snの値が最適値とされる。そして、以後、制御回路42は、オフセット発生回路43に、この最適値を継続して発生させる。
【0125】また、図7に示した場合と同様に、急な下り変化点Sm2と、急な上り変化点Sm1を求め、両者の中点をジッタの最小値を呈する最適点として求めることができる。
【0126】すなわち、この場合においては、図18に示すように、サンプル点S0乃至Snまでの区間において、サンプリング値R0乃至Rnを予め求める。そして、これらのサンプル値から変化点Sm1とSm2を求め、両者の中点を求める。
【0127】図19は、この場合の処理例を表している。この実施例においては、最初にステップS91において、変数nに0を初期設定し、ステップS92において次式を演算する。
S[n]=SMIN+α×n【0128】ここで、SMINはオフセット調整値の最小値を表しており、αはオフセット信号をステップ上に変化させる幅を表している。
【0129】いまの場合、n=0であるから、S[0]は、SMINとされる。
【0130】制御回路42は、オフセット発生回路43を制御し、このS[n](いまの場合、S[0]=SMIN)を発生させる。そして、この時のジッタの振幅をレベル検出回路41で検出し、その値をR[n](=R[0])に設定する。
【0131】次にステップS93に進み、変数nを1だけインクリメントする(n=1とする)。ステップS94においてインクリメントした変数nが、NUMより小さいか否かが判定される。このNUMは、上述した場合と同様に、オフセット値の最大値をSMAXとするとき、(SMAX−SMIN)/αで得られる値である。すなわち、フォーカスオフセットスキャン範囲のサンプリング数を表す。
【0132】nがNUMより小さい場合においては、まだすべてのサンプリング点をサンプリングしていないので、ステップS92に戻り、次式を演算する。
S[n]=SMIN+α×n【0133】すなわち、いまの場合、これにより、SMINよりαだけ大きい値が、オフセット信号S[1]として設定される。そしてオフセット信号S[1]を発生した場合におけるジッタの振幅が測定され、その値がR[1]として設定される。
【0134】その後、ステップS93に進み、変数nを1だけインクリメントして、いまの場合、n=2とする。ステップS94において、変数n(=2)がNUMより小さいと判定された場合においては、ステップS92に戻り、同様の処理が繰り返し実行される。このようにして、図18に示すS0からSnまでのサンプリング点におけるジッタの振幅値R0乃至Rnが得られる。
【0135】以上のようにして、サーチ範囲のサンプリングが完了したとき、変数nがNUMと等しくなるため、ステップS94からステップS95に進み、変数nを1に初期設定する。そして、ステップS96において、現在の参照点の振幅値R[n]と、その1つ前の振幅値R[n−1]の差が、予め設定してある基準値Thより小さいか否かが判定される。いまの場合、R[0]−R[1]の値がThより小さいか否かが判定される。図18に示すように、サンプリング範囲の最初の期間は、右下がりの特性となっているため、R[0]は、R[1]より充分大きい(その差(R[0]−R[1])はThより大きい)。そこでステップS97に進み、変化点Sm2として、サンプリング点S[n]とS[n−1]の間の値を設定する。すなわち、次式を演算する。
Sm2=(S[n]+S[n−1])/2【0136】いまの場合、S[1]とS[0]の間の点がSm2に設定される。
【0137】次にステップS98に進み、変数nを1だけインクリメントして(n=2として)、ステップS99において、その変数nがNUMより小さいか否かを判定する。変数nがNUMより小さい場合においては、ステップS96に戻り、R[1]−R[2]の値がThより小さいか否かが判定される。図18に示すように、ジッタが大きく変化している期間においては、2つのサンプリング値の差は、基準値Thより大きい。そこで、再びステップS97に進み、Sm2に、(S[2]+S[1])/2の値を設定する。すなわち、前回よりαだけ右側の値がSm2に設定されたことになる。
【0138】そして、ステップS98において、再び変数nを1だけインクリメントして、n=3とし、ステップS99からステップS96に戻り、同様の処理を繰り返し実行する。
【0139】そして、サンプリング点が、図18において右側に移動するに従って、ジッタの変化率は次第に小さくなる。そして、R[n−1]−R[n]の値がThより小さくなったと判定された場合、ステップS96からステップS100に進む。すなわち、この時、Sm2には、ジッタの振幅の変化率が大きい区間から小さくなる区間への変化点(急な下り変化点)がSm2として設定されることになる。
【0140】ステップS100以降においては、ジッタの振幅の変化率が徐々に大きくなる期間から、急激に大きくなる変化点を急な上り変化点Sm1として求めるようにする。
【0141】このため、ステップS100においては、R[n]−R[n−1]の値が、基準値Thより大きいか否かが判定される。図18に示すように、左側のサンプリング値R[n−1]の方が、右側のサンプリング値R[n]より大きい期間(右下がりの期間)、並びに右側のサンプリング値R[n]の方が、左側のサンプリング値R[n−1]より大きくても、その差が小さい期間においては、R[n]−R[n−1]の値は基準値Thより小さくなる。このため、ステップS100からステップS101に進み、Sm1に、S[n]とS[n−1]の間の値を設定する。すなわち、次式を演算する。
Sm1=(S[n]+S[n−1])/2【0142】そして、ステップS102においてnを1だけインクリメントし、ステップS103において、変数nがNUM−1より小さいか否か(サーチ範囲が図18における右端にまだ達していないか否か)が判定される。変数nがNUM−1より小さい場合においては、ステップS100に戻り、図18において、1サンプルだけ右側の2つのサンプル値について同様の処理を繰り返す。そして、2つのサンプル値の差が基準値Thより小さい場合においては、再びステップS101に進み、Sm1にその2つのサンプリング点の中間の値を設定する。
【0143】このようにして、サンプリング点が図18において右方向に順次移動し、図中右側のサンプリング値R[n]が、左側のサンプリング値R[n−1]より急激に大きくなると、両者の差(R[n]−R[n−1])は、基準値Thと等しいか、それより大きくなる。このとき、Sm1には、サンプリング点S[n−1]とS[n−2]の中間の値が設定されていることになる。そして、この時の値が、急な上り変化点Sm1とされる。
【0144】以上のようにして、ステップS97で急な下り変化点Sm2が求められ、ステップS101で急な上り変化点Sm1が求められたので、ステップS104に進み、変化点Sm1とSm2の中間の点を最適点として求める。すなわち、(Sm1+Sm2)/2の値を最適点として設定する。
【0145】なお、ステップS99において変数nがNUMと等しいか、それより大きい値になったと判定された場合においては、ステップS99からステップS100に進む。また、ステップS103において、変数nがNUM−1と等しいかそれより大きくなったと判定された場合においては、ステップS103からステップS104に進む。
【0146】図7または図18に示す方法により、最適点を求めるようにした場合においては、トラッキングエラー信号、RF信号、またはジッタにノイズが重畳されているような場合においても、ノイズによる影響を軽減することができる。
【0147】ジッタを用いて、最適フォーカスオフセット位置をサーチする場合も、図3または図9に示す処理、あるいは図11に示す処理を行うようにすることができる。図3または図9に示す処理で、最適フォーカスオフセット位置をサーチする場合には、再生装置は、図14に示すように構成される。すなわち、この場合においては、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33が必要となる。これに対して、図11に示す処理を実行する場合においては、図20に示すように、最適フォーカスオフセット位置記憶回路33は不要となる。
【0148】以上の実施例においては、本発明の光ディスク駆動装置を光ディスク再生装置に応用した場合を例として説明したが、本発明は光ディスクに情報を記録する場合にも適用することが可能である。
【0149】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の光ディスク駆動装置および請求項8に記載のフォーカス制御方法によれば、光ディスクに情報を記録または再生するための光の最適なフォーカスオフセット位置をサーチし、サーチした結果に対応して、フォーカスエラー信号に所定の値のオフセット信号を加算するようにしたので、複数の記録層のうちのいずれの記録層に情報を記録または再生する場合においても、光ディスクなどのばらつきや経時変化に拘らず、常に最適なフォーカス状態を実現することが可能となる。




 

 


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