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発明の名称 磁気テープの製造方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7170
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−150061
出願日 平成7年(1995)6月16日
代理人
発明者 五月女 康文
要約 目的
幅広の磁気記録媒体(原反R)に伸縮部分が存在しても、その原反から高精度の幅で複数本の磁気テープTに裁断できる裁断装置を得ること。

構成
本発明の磁気テープの製造装置、つまり裁断装置は、幅広Wの原反Rから複数本の幅狭Waの磁気テープTに裁断するに当たり、原反Rの幅方向に配設されて原反Rの幅方向の不均一なテンションを均一化する、前記磁気テープの幅Waと同等か、これより狭い幅の複数個のテンショナーと、これらのテンショナーの下流に配設され、原反Rを所定の幅狭Waの複数本の磁気テープTに裁断する回転カッター4とから構成されている。前記テンショナーとしては押圧ローラ装置11、エアー噴射ノズル装置21、真空吸引装置31が例示されている。
特許請求の範囲
【請求項1】 長尺で幅広の磁気記録媒体を複数本の長尺で幅狭の磁気テープに裁断する磁気テープの製造方法において、前記磁気記録媒体の幅方向の不均一なテンションを、前記磁気テープの幅と同等か、これより狭い幅の複数個のテンショナーを前記磁気記録媒体の幅方向に配設して作動させることにより均一化しながら、所定の幅狭の磁気テープに裁断することを特徴とする磁気テープの製造方法。
【請求項2】 長尺で幅広の磁気記録媒体から複数本の長尺で幅狭の磁気テープに裁断して、所定の均一な幅の磁気テープを製造する磁気テープの製造装置において、前記磁気記録媒体の幅方向に配設されて前記磁気記録媒体の幅方向の不均一なテンションを均一化する、前記磁気テープの幅と同等か、これより狭い幅の複数個のテンショナーと、前記複数個のテンショナーの下流に配設された、前記磁気記録媒体を所定の幅狭の複数本の磁気テープに裁断するカッターと、から構成されていることを特徴とする磁気テープの製造装置。
【請求項3】 前記テンショナーは複数個のエアー噴射ノズルで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気テープの製造装置。
【請求項4】 前記テンショナーは複数個の押圧ローラで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気テープの製造装置。
【請求項5】 前記テンショナーは複数個のバキュームノズルで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気テープの製造装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、長尺で幅広の磁気記録媒体を磁気テープレコーダなどの磁気記録再生装置で使用される長尺で幅狭の複数本の磁気テープに裁断する磁気テープの製造方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、本明細書において用いる「磁気記録媒体」とは、ロール状に巻かれた可撓性帯状物である、例えば、非磁性の支持体であるプラスチック製の長尺のベースフィルム(以下、単に「ベースフィルム」と略記する)の表面に、磁性塗料が塗布されて磁性層が形成された状態の塗布型磁気記録媒体を指し、そしてこの「磁気記録媒体」を「原反」と記す。原反は、通常、磁性塗料を塗布するコータなどの磁性層形成装置を経た後、巻取り装置によりロール状に巻き取られる。
【0003】このような原反は、その後の製造工程に在る乾燥工程、オリエンテーション工程、鏡面処理工程などを経た後、このような処理を施された幅広の原反を複数本の所定の幅狭の磁気テープに裁断する裁断工程に搬送される。この裁断工程には、図9に示したような裁断装置1があり、この裁断装置1はロール状に巻かれた幅広Wの原反Rを所定の速度で繰り出すための供給軸2と、その繰り出された原反Rに所定のテンションを付与する複数本のガイドローラ3A、3Bなどと、前記所定の幅Waの間隔を開けて原反Rを裁断する複数枚の雄刃4Aと雌刃4Bとからなる回転カッター4と、図示していないが、裁断された後の複数本の幅狭Waの磁気テープTを分離して巻き取ることができるように配設された複数個のリール及びこれらのリールを軸支し、回転させる駆動装置などから構成されている。
【0004】前記回転カッター4を通過する原反Rはこの回転カッター4で精度良く前記所定の幅Wに裁断されなければならない。特に裁断された磁気テープ幅Wは、磁気テープ幅が狭くなり、そしてデジタル技術で記録再生を行う高密度記録化が進む程、益々厳しい精度(±1μm)が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】裁断前の原反Rには厚みむらがない平坦なものが理想的である。しかし、実際には前記各種工程を経るにしたがい、原反Rは様々に伸縮し、そして厚みむらや歪みが蓄積する。図9には符号Sで伸びた部分を示す。更にまた、このような原反Rをロール状に巻いたまま裁断前の保管時間が長くなればなるほど、図9には誇張して示したが、ロール状の原反Rに変形が発生することがしばしば見受けられる。このような変形、特に伸縮のある原反Rを前記のような厳しい精度で均一な幅Waに裁断することは非常に困難であって、そのような原反Rの裁断後の磁気テープTの幅Waは規格内に入らず、不良品として処理されていた。
【0006】例えば、図10に示したように、伸び部分Saと縮み部分Sbが存在する幅広Wの原反Rを幅Waの磁気テープTに裁断すると、これらの伸び部分Saが裁断された磁気テープTの幅は狭く、縮み部分Sbのそれは広くなって、いずれの部分もテープ幅も前記所定の磁気テープ幅Taにはならず、規格外となる。この発明は、このような幅寸法が不良な磁気テープの発生を出来るかぎり無くすことを課題とするものであって、精度の高い幅の磁気テープを得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、この発明の磁気テープの製造方法では、原反を複数本の長尺で幅狭の磁気テープに裁断する裁断工程において、前記原反の幅方向の不均一なテンションを、前記磁気テープの幅と同等か、これより狭い幅の複数個のテンショナーを前記原反の幅方向に配設して作動させることにより均一化しながら、所定の幅狭の磁気テープに裁断する方法を採り、前記課題を解決した。
【0008】また、前記磁気テープの製造方法を具現化する装置として、この発明の磁気テープの製造装置は、前記原反の幅方向に配設されて前記原反の幅方向の不均一なテンションを均一化する、前記磁気テープの幅と同等か、これより狭い幅の複数個のテンショナーと、前記複数個のテンショナーの下流に配設された、前記原反を所定の幅狭の複数本の磁気テープに裁断するカッターとから構成した。
【0009】
【作用】従って、この発明の磁気テープの製造方法及びその装置を用いることにより、たとえ原反に伸縮部分が存在しても、その伸び部分を張って張力を付与でき、そのため裁断直前の原反の幅方向における単位面積当たりの張力を全て均一にきるので、精密な所定の寸法の磁気テープを得ることができる。
【0010】
【実施例】次に、図1乃至図8を用いて、この発明の磁気テープの製造方法及びその装置を説明する。図1はこの発明の磁気テープの製造方法を用いて裁断するための原反と回転カッターとの関係を示す斜視図であり、図2はこの発明の第1実施例である裁断装置の原理図であり、図3は図2に示した第1実施例の裁断装置の斜視図であり、図4は図3に示した構成部品である一台の押圧ローラを示す斜視図であり、図5は図4に示した複数台の押圧ローラを作動させる圧縮エアー回路図であり、図6はこの発明の第2実施例である裁断装置の原理図であり、図7は図6に示した第2実施例の裁断装置の斜視図であり、そして図8はこの発明の第3実施例である裁断装置の原理図である。なお、従来技術の裁断装置1などの構成部分と同一の構成部分には同一の符号を付して説明する。
【0011】以下の説明においては、図1に示したように、11インチ幅の原反Rを1インチ(約25cm)幅Waの9本の磁気テープTと原反両端の2本の耳(スクラップ)に裁断する場合を挙げて説明する。この原反Rには、第2チャンネルCH2と第4チャンネルCH4に伸び部分Saがあり、この伸び部分Saが存在するまま裁断すると、これらの伸び部分Saが裁断された磁気テープTの前記幅Waは狭く、縮み部分Sbのそれは広くなって、いずれの部分のテープ幅も前記所定の磁気テープ幅Waにはならず、規格外となる。
【0012】そこで、この発明では、所定の幅Waで裁断しようとする磁気テープ幅と同等か、これより狭い幅の複数個のテンショナーを原反Rの幅方向に配設して作動させることにより原反Rの伸び部分Saによる弛みを張り、テンションの均一化を行った直後に前記所定の幅狭の磁気テープに裁断する方法を採るようにした。
【0013】前記磁気テープの製造方法のを具現化するテンショナーとしては、図2、図6及び図8に示したような実施例を挙げることができる。図2に示された第1実施例の裁断装置10におけるテンショナーには押圧ローラが、図6に示された第2実施例の裁断装置20におけるテンショナーには圧縮エアーが、そして図8に示された第3実施例の裁断装置50におけるテンショナーにはバキュームが用いられたものである。
【0014】先ず、図2乃至図5を用いて、この発明の第1実施例の裁断装置10を説明する。この裁断装置10におけるテンショナーには押圧ローラ装置11を用いた。この押圧ローラ装置11は、裁断しようとする原反Rの幅方向に、裁断しようとする磁気テープTの所定の幅Waでよりやや狭い幅で、裁断されようとする磁気テープTの本数に相当する台数の、この実施例では9本の押圧ローラ12A、12B、・・・12Iが配設され、そして各押圧ローラ12A、12B、・・・12Iは前記各磁気テープTの幅内で上方から両ガイドローラ3A、3B間に掛け渡された原反Rを押圧する構造で構成されている。
【0015】図4にこの1台の押圧ローラ12を取り出して図示した。押圧ローラ12はその先端部に支持装置1201で回転自在に支持されたローラ1202とこの支持装置1201にエアーシリンダ装置1203の押圧杆1204を連結して構成されていて、圧縮エアー源から圧縮エアーを供給口1205から供給することにより前記ローラ1202に所定の押圧力を与える。
【0016】このような構造の押圧ローラ12が9台、図3に示したように、共通の支持板13に各ローラ1202を下にして垂直に固定されて、裁断装置10のフレーム(不図示)に固定されている。前記支持板13の長さは、当然のことながら、原反Rの幅Wより広い長さで差し渡されている。そして、各押圧ローラ12A、12B、・・・12Iのエアーシリンダ装置1203は、図5に示したように、それらの供給口1205に、共通の圧縮エアー源14からの圧縮エアーを所定の押圧力に調整する圧力調整装置15に共通配管16及びこれに並列に接続された配管16Aを接続して構成されている。符号17は圧力ゲージで、共通配管16に装着してもよく、点線で示したように圧力調整装置15に装着してもよい。
【0017】このような構成の押圧ローラ装置11は、各押圧ローラ12A、12B、・・・12Iのエアーシリンダ装置1203に圧縮エアー源14から所定の均一な圧縮エアーを供給することにより、各押圧ローラ12A、12B、・・・12Iのローラ1202がそれぞれの磁気テープTに裁断しようとする原反Rの各チャンネルCH1、CH2・・・CH9を押圧し、原反Rに発生している前記伸び部分Saは各押圧ローラ12A、12B、・・・12Iで張られ、縮み部分Sbはテンションが高いため、ローラ1202は力が負けてしまうため、原反Rの幅方向のテンションは均一になる。押圧ローラ装置11から回転カッター4までの原反Rの幅方向のテンションはこのようにして均一化される。符号18で示した部分がテンションが均一化されている部分を指す。従って、このようにテンションが均一化されている原反Rを回転カッター4で裁断すると、規格範囲内に入った精度の高い幅Waの磁気テープTを9本得ることができる。
【0018】次に、図6及び図7を用いて、この発明の第2実施例である裁断装置20を説明する。この裁断装置20はエアー噴射ノズル装置21を用い、原反Rの上面から圧縮エアーを噴射して、原反Rに発生している伸縮部分を張って均一なテンションにした状態で回転カッター4で裁断し、複数本の磁気テープTを得ようとするものである。
【0019】図7にエアー噴射ノズル装置21の構造を示した。このエアー噴射ノズル装置21はエアー噴射ノズル部2110、エアーバッファー2120及び圧縮エアー源2130などから構成されている。エアー噴射ノズル部2110は原反Rの幅Wより長い支持角材2111に前記磁気テープ幅Waの間隔を開けて9台(図7には2台しか図示していない)のエアー噴射ノズル2112が支持されて、原反Rの上面に配設されている。これらのエアー噴射ノズル2112が装着された支持角材2111はその両端部を支持金具2113A、2113Bで裁断装置20のフレーム2114A、2114Bに固定されている。また、各エアー噴射ノズル2112には、その上面に圧力ゲージ2115が装着されており、前記エアーバッファー2120側の側面には配管2116が導出されている。
【0020】前記エアーバッファー2120は圧縮エアー源2130からの圧縮エアーの圧力を均一にする機能を備えており、前記エアー噴射ノズル部2110に面した側面に開けられた9個の開口2123からは9本の配管2121が導出されていて、これらの配管2121は前記9本のそれぞれ対応する配管2116に接続具2122を用いて接続されている。エアーバッファー2120の一端面にはエアー圧力ゲージ2124が装着されている。また、符号2125は圧縮エアーのスピードコントローラ2126である。エアーバッファー2120の背面には圧縮エアー源2130に接続されている共通配管2127が導出されており、この共通配管2127にエアー圧力調整装置が装着されている。
【0021】このような構造の9台のエアー噴射ノズル装置21を、それぞれの磁気テープTに裁断しようとする原反Rの各チャンネルCH1、CH2・・・CH9に配設して所定の圧力の圧縮エアーを吹きつけると、原反Rに発生している前記伸び部分Saは張られ、縮み部分Sbは前記のようにテンションが高いため、吹きつけた圧縮エアーの圧力が負けてしまうので、全体として原反Rの幅方向のテンションを均一にすることができる。このようにしてエアー噴射ノズル装置21から回転カッター4までの原反Rの幅方向のテンションは均一化される。符号22で示した部分がテンションが均一化されている部分を指す。従って、このようにテンションが均一化されている原反Rを回転カッター4で裁断すると、規格範囲内に入った精度の高い幅Waの磁気テープTを9本得ることができる。特にこの実施例の裁断装置20にはエアー噴射ノズル装置21を用いたので、裁断装置10の押圧ローラ装置11と比較して構造が簡単で機械的な摩擦部が無く、保守が比較的簡単であり、しかも機械摩擦による塵埃などの発生が無いので、良質な磁気テープを得ることができる。
【0022】次に、図8にこの発明の第3実施例である裁断装置30を示した。この裁断装置30は伸縮部分がある原反Rの下面に真空吸引装置31を配設し、そこを通過する原反Rの伸縮部分を吸引して伸びて弛んでいる原反にテンションを付与し、均一化している。前記2例の実施例と同様に、真空吸引装置31は9台の真空吸引ノズル(不図示)から構成されており、各真空吸引ノズルは原反Rの幅方向に、前記所定の磁気テープ幅Waの間隔を開けて配設されているものである。従って、このようにテンションが均一化されている原反Rを回転カッター4で裁断すると、規格範囲内に入った精度の高い幅Waの磁気テープTを9本得ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれば、裁断装置にて発生しがちな幅不良の磁気テープの発生は激減させることができる。本発明者の実験によれば、本発明の各種裁断装置を用いない場合と用いた場合の裁断された磁気テープの良品率は、本発明のどの裁断装置も用い無い場合は65%、裁断装置10を用いた場合は92%、裁断装置20を用いた場合は94%、そして裁断装置30を用いた場合は82%であった。
【0024】また、この発明の磁気テープの製造方法を用いると、幅規格の厳しい磁気テープの幅検査は不要にでき、何よりも前工程の塗布工程での厚みむらの許容値を広げることが可能となる。従って、塗布工程での磁性塗料の塗布スピードを上げることができる。更にまた、裁断された磁気テープの幅精度のみならず、幅変動及び蛇行値も改善することができ、歩留りを向上できるなど、数々の優れた効果が得られる。




 

 


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