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発明の名称 磁気ディスク及びトラッキング方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7143
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−151961
出願日 平成7年(1995)6月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
発明者 田中 聡
要約 目的


構成
データトラック2に対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成されてなるディスクリート磁気ディスクにおいて、データトラック2に沿ってヘッド位置決め信号6を書き込み、このヘッド位置決め信号6に基づいて磁気ヘッドのトラッキングを行う。
特許請求の範囲
【請求項1】 データトラックに対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成されてなる磁気ディスクにおいて、データトラックに沿ってヘッド位置決め信号が書き込まれることを特徴とする磁気ディスク。
【請求項2】 データトラックに対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成されてなる磁気ディスクの、前記データトラックに沿ってヘッド位置決め信号を書き込み、このヘッド位置決め信号に基づいてトラッキングを行うことを特徴とするトラッキング方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に凹凸パターンが形成された非磁性基板上に磁性層が形成されてなる、いわゆるディスクリートタイプの磁気ディスク及びそのトラッキング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばコンピュータ等の記憶媒体としては、ランダムアクセスが可能な円板状の磁気ディスクが広く用いられており、なかでも応答性に優れること等から、基板にガラス板、プラスチック板、あるいは表面にNi−Pメッキ,アルマイト処理が施されたAl合金板等の硬質材料を用いた磁気ディスク(いわゆるハードディスク)が使用されるようになっている。
【0003】この磁気ディスクへの記録再生には、通常、浮上型の磁気ヘッドが用いられる。この浮上型の磁気ヘッドを、回転しているディスク面に対して微小距離を空けて浮上させ、この浮上状態の磁気ヘッドを径方向に移動操作して、所定のデータトラック上を正確に走査させ、磁気信号の記録及び再生を行う。
【0004】このような磁気ディスクの記録再生システムでは、近年、装置の小型化、高密度記録化が進行している。このうち、磁気ディスクの高密度記録化は、信号の線密度を増大させたり、トラック幅を狭小化し、ディスク1枚当たりのデータトラック本数を増やすことで行われる。
【0005】しかしながら、磁気ディスクにおいては、例えばトラック幅を余り狭くすると、あるデータトラックを信号再生するに際して、隣接するデータトラックに記録された磁気信号からの干渉(クロストーク)を受けるようになり、S/N比の劣化が招来される。
【0006】そこで、このようなクロストークが抑えられる磁気ディスクとして、基板表面に、データトラックに対応して凹凸パターンが形成された、いわゆるディスクリート磁気ディスクが特開平4−95218号公報に提案されている。なお、この基板としては、凹凸パターンを形成するのに都合が良いことから射出成形によって形成される高分子基板が用いられる。
【0007】このディスクリート磁気ディスクでは、基板表面の凹凸形状が磁性層表面にそのまま反映され、磁性層表面が基板表面で形成されているのと同じ凹凸パターンを呈したかたちになっている。したがって、凸部をデータトラックとして設定したときには、このデータトラック同士は間に凹部が介在していることから磁気的に分断される。このため、トラック幅が比較的狭く設定されている場合でも、隣接するデータトラックに記録された磁気信号の影響を受けることなく、S/N比の高い良好な再生信号が得られることになる。
【0008】ところで、磁気ディスクでは、磁気ヘッドを正確にデータトラック上を走査させるために、トラッキング用のサーボ信号が書き込まれる。上述のようなディスクリート磁気ディスクの場合、このようなトラッキング用のサーボ信号は、図4(a)〜図4(c)に示すように、データトラック54を等間隔に分断するような放射状パターンの凹状領域53に、複数の微小凸部を形成することで書き込まれる。このデータトラック54を分断する一領域を拡大して示すものが図4(c)であり、このようにデータトラックを分断する各凹状領域53(以下、サーボパターン部53と称する)ではサーボ信号56がトラック中央線Tcに対して互いに異なる位置関係で配置されたかたちになっている。
【0009】このようなサーボパターン部53を有するディスクリート磁気ディスクでは、データトラック54上を図中A方向に走査している磁気ヘッド55がこのサーボパターン部53に来たときに、サーボ信号56に基づいてトラッキングがなされる。
【0010】すなわち、このサーボパターン部53では、トラック中央線Tcに対して互いに異なる位置関係で配置されたサーボ信号56の凹凸形状に起因して、磁気的に不連続になっている。このため、磁気ヘッド55がこのサーボパターン部53上を走査したときに得られる出力パターンは、当該磁気ヘッド55がトラック中央線Tc上を正確に走査しているときと、トラック中央線Tcから右あるいは左にずれて走査しているときとで異なるものとなる。したがって、このサーボパターン部53で得られる出力パターンによって磁気ヘッド55のトラック中央線Tcからのズレ方向が認識され、この出力パターンが基準パターンと一致するようにヘッドアクチュエータを制御することで磁気ヘッド55の走査位置が調整されることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディスクリート磁気ディスクでは、基板の成形精度の都合上、図5に示すように、データトラック54がある程度歪み57を有して形成されてしまうのが通常である。サーボパターン部53のみで断続的にトラッキングを行っても、このような歪み57に磁気ヘッドを追従させることは困難であり、歪みを有する部分ではトラッキングエラーが発生する。トラッキングエラーによる再生信号への影響は、特にトラック幅が狭くなる程大きくなるので、磁気ディスクのさらなる高密度化を達成するためにも、このようなデータトラックの歪み57に磁気ヘッドを追従させ得るトラッキングの開発が必須である。
【0012】そこで、本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、データトラックが歪みを有していても、この歪みに磁気ヘッドを追従させることができる磁気ディスク及びトラッキング方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明は、データトラックに対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成されてなる磁気ディスクにおいて、データトラックに沿ってヘッド位置決め信号が書き込まれることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明のトラッキング方法は、データトラックに対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成されてなる磁気ディスクの、前記データトラックに沿ってヘッド位置決め信号を書き込み、このヘッド位置決め信号に基づいてトラッキングを行うことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】データトラックに対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成され、データトラックに沿ってヘッド位置決め信号が書き込まれた磁気ディスクでは、磁気ヘッドがデータトラック上を走査するのと平行して、当該データトラックに沿って書き込まれたヘッド位置決め信号に基づいてトラッキングされる。したがって、データトラックが歪みを有していても、磁気ヘッドがその歪みに追従してトラック上を走査し、データトラックの歪みに起因したトラッキングエラーが抑えられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について図面を参照しながら説明する。
【0017】本実施例の磁気ディスクは、凹凸パターンが形成された円板状の非磁性基板上に、Cr下地層、Co−Pt磁性層、カーボン保護層が順次形成されてなる、いわゆるディスクリート磁気ディスクである。
【0018】上記非磁性基板はポリカーボネートを射出成形することで作製される。この射出成形には、基板に形成すべき凹凸パターンの反転パターンが形成されたスタンパ金型が用いられる。
【0019】この非磁性基板に形成された凹凸パターンを図1(a)〜図1(c)に示す。非磁性基板1には、図1(a),図1(b)に示すようにデータトラック2に対応する凸部が略同心円状に形成され、このデータトラック2を等間隔に分断するような放射状パターンの凹状領域3に複数の微小凸部がサーボ信号4として形成されている。さらに、このデータトラック2を分断する一領域を拡大して図1(c)に示すが、このようにデータトラック2を分断する各凹状領域3(以下、サーボパターン部3と称する)では、サーボ信号4がトラック中央線Tcに対して互いに異なる位置関係で配置されている。なお、ここでは、データトラック2がサーボパターン部3によって56の領域に分断されるようにした。また、データトラック2のトラック幅W1は3.2μm、データトラック同士の間の凹部の幅W2は1.6μm、凹部の深さは0.2μmに設定した。
【0020】上記非磁性基板1には、Cr下地層、Co−Pt磁性層、カーボン保護層が順次積層されている。これら各層はいずれもスパッタ法で成膜され、非磁性基板1の凹凸パターンを反映した表面形状を呈して形成される。したがって、例えば磁性層では、非磁性基板の凸部に対応する領域同士、すなわちデータトラック2同士やサーボ信号4同士は間に凹部が介在していることで磁気的に分断される。なお、これら各層の膜厚は、Cr下地層が120nm、Co−Pt磁性層が17nm、カーボン保護層が18nmである。また、Co−Pt磁性層の保磁力Hcは1800Oeであった。
【0021】そして、この磁気ディスクでは、データトラック2同士の間の凹部にデータトラック2に沿ってヘッド位置決め信号が低周波数の磁気信号として書き込まれる。このヘッド位置決め信号の書き込み方法を図2(a)〜図2(d)を参照しながら説明する。なお、図2(a)〜図2(d)においては、図1(c)と同様に、ドットが付された領域は凸部、白抜きとなされた領域は凹部である。
【0022】ヘッド位置決め信号の書き込みには、図2(a)に示すように、複数のデータトラック2上に亘って磁界が印加できるように幅広な磁気ギャップを有する、ヘッド位置決め信号書き込み用の磁気ヘッド5が用いられる。なお、本実施例では、ギャップ幅100μm、ギャップ長0.6μmの磁気ヘッド5を用いてヘッド位置決め信号の書き込みを行った。
【0023】まず、図2(a)に示すように、この磁気ヘッド5に電流値Iの直流電流を印加しながら、ディスク上をトラック方向(図中、A方向)に走査させる。これにより、磁気ヘッド5で走査された領域全体が、凸部、凹部を問わず一方向に磁化される(第1の磁化工程)。
【0024】続いて、磁気ヘッド5に先の直流電流と逆極性の電流をIよりも小さい電流値iで印加し、同じディスク上をトラック方向に走査させる。このとき、磁気ヘッド5から遠い位置にある凹部では、スペーシングロスによって磁化の反転がなされず、もとの磁化方向が維持される。一方、磁気ヘッドと近い位置にある凸部(データトラック2,サーボ信号4)では、この磁気ヘッド5の走査によって、先の磁化方向とは逆向きに磁化される(第2の磁化工程)。
【0025】この第1の磁化工程、第2の磁化工程によって、凸部と凹部が互いに逆向きに磁化されたことになる。
【0026】そして、このような磁化状態となされたディスク上を、磁気ヘッド5に低周波数電流を印加してディスク上を走査させ、サーボパターン部3を除いた領域にのみ低周波数信号を書き込む。なお、この信号の周波数は1〜2KFCIが適当である(第3の磁化工程)。
【0027】最後に、第2の磁化工程で印加したのと同じ電流を磁気ヘッド5に印加して、ディスク上をトラック方向に走査させ、データトラック2での磁化方向を一方向に揃わせる(第4の磁化工程)。
【0028】以上の磁化工程によって、サーボパターン部3では凸部と凹部が互いに逆向きに磁化され、またデータトラック同士の間の凹部では低周波数の磁気信号がヘッド位置決め信号6として書き込まれた磁気ディスクが完成する。
【0029】次に、このようにしてヘッド位置決め信号6が書き込まれた磁気ディスクに対するデータ信号の記録再生を説明する。
【0030】データ信号の記録再生には、記録/再生ヘッドが分離しているMR/Inductiveヘッド7が用いられ、ヘッド位置決め信号6よりも高周波数側の周波数信号がデータ信号として記録される。ここでは、再生ギャップ幅3.0μm,再生ギャップ長0.3μm,記録ギャップ幅4.8μm,記録ギャップ長0.4μmのMR/Inductiveヘッドを用い、80KFCIのデータ信号を記録した。
【0031】まず、データ信号を記録するには、磁気ヘッド7に80KFCIの周波数で電流を印加し、データトラック2上を走査させ、データ信号を記録する。このとき、この磁気ヘッド7は、ヘッド位置決め信号の書き込みに用いた磁気ヘッドに比べてギャップ長が狭いことから強度の弱い磁界をディスクに印加する。したがって、凹部に書き込まれたヘッド位置決め信号6上にデータ信号が上書きされることはない。
【0032】このようにして記録されたデータ信号を再生するには、図3に示すように、データ信号が記録されたデータトラック上を上記磁気ヘッド7に走査させる。
【0033】これら信号記録再生に際しては、磁気ヘッド7は、サーボパターン部3のサーボピット4とデータトラック2同士の間の凹部に書き込まれたヘッド位置決め信号6によってトラッキングがなされる。
【0034】すなわち、この磁気ディスクでは、従来の磁気ディスクと同様に、磁気ヘッド7がサーボパターン部3に来たときにはそのサーボパターン部3での出力パターンが基準パターンと一致するように磁気ヘッド7が移動制御され、磁気ヘッド7の走査位置がデータトラック2の中央線Tc上に調整される。
【0035】さらに、この磁気ディスクでは、磁気ヘッド7がデータトラック2上を走査するのに平行して、データトラック2同士の間の凹部に形成されたヘッド位置決め信号6に基づいても磁気ヘッド7の走査位置が調整される。
【0036】まず、磁気ヘッド7がデータトラック2の中央線Tc上を正確に走査している場合には、凹部に書き込まれたヘッド位置決め信号6は検出されず、データトラック2上のデータ信号のみが検出される。一方、例えばデータトラックの歪み等によって、磁気ヘッド7がデータトラック2の中央線Tcからずれ、データトラック2の右あるいは左にはみ出した場合には、データ信号とともに低周波数成分の信号が検出されるようになる。この低周波数成分の信号は凹部に書き込まれたヘッド位置決め信号6に基づくものである。この低周波数信号が検出された場合には、この低周波数成分が検出されなくなる方向に磁気ヘッドが移動制御され、これによって磁気ヘッド7が再びデータトラック2の中央線Tc上を走査するようになる。
【0037】このようにデータトラック同士の凹部にヘッド位置決め信号6が書き込まれた磁気ディスクでは、サーボパターン部3のみを有する磁気ディスクと異なり、磁気ヘッド5がデータトラック2を走査するのに平行してこのヘッド位置決め信号6に基づいてトラッキングされる。そのため、データトラック2が歪みを有していても、磁気ヘッド5がその歪みに追従してトラック上を走査し、データトラック2の歪みに起因したトラッキングエラーが抑えられる。
【0038】なお、以上は本発明の一実施例であり、本発明の磁気ディスクの構成はこれに限らない。例えば、非磁性基板や磁性層、下地層、保護層の材料としては、例示したもの以外にも磁気ディスクで通常用いられているものがいずれも使用可能である。
【0039】すなわち、基板の材料としては、ポリカーボネートの他、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0040】また、磁性層としては、Co,Co−Ni,Co−Ni−Cr,Co−Cr,Co−Cr−Ta等であっても良い。
【0041】下地層、保護層はディスクの性能向上のため,付加的に設けられるものである。
【0042】下地層は、高分子材料よりなる非磁性基板と磁性層の密着性を高め、また磁性層の結晶性を改善し磁気特性の向上を図るために設けられるもので、上述のCr膜が好適である。
【0043】保護層は、磁気ヘッドとの接触からディスク面を保護するために設けられるもので、カーボン膜の他、SiO2膜,ZrO2膜等が使用される。
【0044】また、データトラック同士の間に書き込まれるヘッド位置決め信号のパターンもこれに限らない。但し、本実施例で採用したように低周波数信号であることが好ましい。ヘッド位置決め信号は凹部に書き込まれるため、スペーシングロスが凸部に書き込まれる信号よりも大きくなる。低周波数信号は、このようなスペーシングロスの影響を受け難い点でヘッド位置決め信号として適当である。
【0045】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発明の磁気ディスクは、データトラックに対応する凸部が形成された非磁性基板上に磁性層が形成され、データトラックに沿ってヘッド位置決め信号が書き込まれるので、データトラックが歪みを有していても、磁気ヘッドがその歪みに追従してデータトラック上を走査する。したがって、データトラックの歪みに起因したトラッキングエラーが抑えられ、狭トラック幅化を図った場合でも良好な再生信号が得られる。




 

 


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