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発明の名称 磁気ヘッドの曲面加工方法と磁気ヘッドの曲面加工装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7139
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−176751
出願日 平成7年(1995)6月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 信太郎 (外1名)
発明者 長谷川 はやと / 大谷 栄二
要約 目的
滑らかな曲率を持つ磁気ヘッドの摺動部を安定して加工できると共に、曲面加工の生産性を向上させることができる磁気ヘッドの曲面加工方法を提供すること。

構成
研磨シートBに弾性歪みを持たせるための溝40を有するガイド手段Eを当接させて、磁気ヘッドA1〜A5の摺動部Asをこのガイド手段Eの溝40に対応する研磨シートBの位置に押し当てて、磁気ヘッドA1〜A5をガイド手段Eの溝40の形成方向に回転もしくは揺動させて、研磨シートBに当接する磁気ヘッドA1〜A5の摺動部Asを曲面形状に加工する。
特許請求の範囲
【請求項1】 磁気テープに接触する磁気ヘッドの摺動部を曲面に加工するための磁気ヘッドの曲面加工方法において、研磨シートと、この研磨シートに弾性歪みを持たせるための溝を有するガイド手段を当接させて、磁気ヘッドの摺動部をこのガイド手段の溝に対応する研磨シートの位置に押し当てて、磁気ヘッドをガイド手段の溝の形成方向に回転もしくは揺動させて、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部を曲面形状に加工することを特徴とする磁気ヘッドの曲面加工方法。
【請求項2】 ガイド手段の間隔をおいて形成された複数の溝に対応して、磁気ヘッドを複数配列して、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部を曲面形状に加工する請求項1に記載の磁気ヘッドの曲面加工方法。
【請求項3】 磁気テープに接触する磁気ヘッドの摺動部を曲面に加工するための磁気ヘッドの曲面加工装置において、研磨シートと、磁気ヘッドの摺動部を研磨シートに押し当てた場合に研磨シートに弾性歪みを持たせるための溝を有するガイド手段と、磁気ヘッドをガイド手段の溝の形成方向に回転もしくは揺動させて、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部を曲面形状に加工するための駆動手段と、を備えることを特徴とする磁気ヘッドの曲面加工装置。
【請求項4】 ガイド手段は、ほぼ円柱状の部材であり、所定の間隔をおいて複数の溝が形成されている請求項3に記載の磁気ヘッドの曲面加工装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ(VTR)などの磁気記録再生装置あるいは磁気再生装置などに採用される磁気ヘッドの摺動部を、曲面に加工するための磁気ヘッドの曲面加工方法と磁気ヘッドの曲面加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野においては、より安価な磁気ヘッドを製造するための製造技術が求められていることは勿論のこと、磁気ヘッドの高寿命化および良好な磁気記録および/または再生を行う目的からも、磁気ヘッドと記録媒体との摺動を良好な状態で行えるような磁気ヘッドの曲面形状を形成する必要がある。VTRテープ等の記録媒体に接触させる磁気ヘッドのヘッドチップには、高品位で安定した曲面形状の接触部分が求められ、高精度で生産性の良く接触部分の曲面形状を加工する方法が望まれている。
【0003】図7は、従来の磁気ヘッドの曲面加工方法の一例を示している。図7において、研磨シートBは、ガイドローラDとガイドCによりガイドされている。磁気ヘッドAは、複数枚所定間隔をおいて配置されている。これらの磁気ヘッドAは、矢印2の方向に沿って、中心3を中心として回転もしくは揺動運動される。これにより磁気ヘッドAの媒体接触部である摺動面が、研磨シートBにより曲面形状に加工されるようになっている。
【0004】図8は、図7の従来の磁気ヘッドの曲面加工方法の動作を示している。図8(a)乃至(c)に示すように、ガイドローラDは、運動方向6に沿って往復運動をし、これにより研磨シートBと磁気ヘッドAの相対速度を付加している。固定ガイドCは、磁気ヘッドAと研磨シートBとの接触部位を常時一定の面とするためのテープガイド機構である。
【0005】図9は、図7と図8で示した従来の磁気ヘッドの曲面加工方法による加工例を示す平面図である。磁気ヘッドAは、研磨シートBに対して適当な突き出し量tによって接触している。従って磁気ヘッドAは、研磨シートBの弾性変形エネルギーの反力による圧力Pを受けながら、矢印2の方向に回転もしくは揺動運動を行い、磁気ヘッドAの摺動部Asの曲面加工が行われる。この時の摺動部AsのRy方向の曲率は、突き出し量tによって形成される研磨シートBの弾性歪みによって転写されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気ヘッド加工方法では、研磨シートB単体により研磨されているので、図9に示すRy方向の曲率の形成に必要な弾性歪みを得るための適当な突き出し量tによって、研磨シートBの弾性変形量が大きくなり、磁気ヘッドAの摺動部AsのRx方向を包み込む形となっている。このために、磁気ヘッドAの摺動部AsのRx方向の曲面形状は、回転運動と研磨シートBの弾性変形量の2つの要因によって形成されることになる。これによって、従来の曲面加工方法では、摺動面Asのある一定の曲面形状を得るための条件が、限定されてしまいしかも曲面加工時の取り付け精度や曲面加工前形状の精度などに大きな影響を受けてしまう。従って摺動面の安定した形状を得ることが困難である。
【0007】摺動面の安定した曲面形状が得られない磁気ヘッドは、磁気テープに対して情報を良好に記録したり、磁気テープの情報を良好に再生することができない。そして、摺動部が所定の曲面形状より小さく加工された磁気ヘッドは、ヘッド寿命が短くなるなど磁気ヘッドの性能を劣化させる原因となる。
【0008】図10は、従来の曲面加工方法の一例を示している。複数個の磁気ヘッドA1〜A5が1つの研磨シートBにより同時に加工されており、研磨シートBと複数個の磁気ヘッドA1〜A5が接触する場合には、研磨シートBは弾性歪みの変形5を生じる。この歪み変形により、磁気ヘッドA1〜A5に対する弾性材の接触圧力Pは、両端部の磁気ヘッドA1〜A5に集中し、磁気ヘッドA2〜A4には小さい接触圧力が加わる。したがって、各磁気ヘッドA1〜A5に加わる接触圧力が不均一になることによって、各磁気ヘッドの摺動面の研磨量のばらつき並びに曲面形状のくずれが生じ、複数個の磁気ヘッドA1〜A5の安定した曲面加工が困難になる。
【0009】又、図11に示すように、複数個の磁気ヘッドA1〜A3を同時に加工する場合には、磁気ヘッドの間隔を大きくし、隣接する磁気ヘッドによる研磨シートBの弾性の影響を緩和しなくてはならない。このようにすると、研磨シートBの幅に対する磁気ヘッドの同時加工できる数が制限されてしまい、磁気ヘッドの生産性が問題になる。そこで本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、滑らかな曲率を持つ磁気ヘッドの摺動部を安定して加工できると共に、磁気ヘッドの曲面加工の生産性を向上させることができる磁気ヘッドの曲面加工方法と磁気ヘッドの曲面加工装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の発明にあっては、磁気テープに接触する磁気ヘッドの摺動部を曲面に加工するための磁気ヘッドの曲面加工方法において、研磨シートと、この研磨シートに弾性歪みを持たせるための溝を有するガイド手段を当接させて、磁気ヘッドの摺動部をこのガイド手段の溝に対応する研磨シートの位置に押し当てて、磁気ヘッドをガイド手段の溝の形成方向に回転もしくは揺動させて、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部を曲面形状に加工する磁気ヘッドの曲面加工方法により、達成される。請求項2の発明にあっては、好ましくはガイド手段の間隔をおいて形成された複数の溝に対応して、磁気ヘッドを複数配列して、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部を曲面形状に加工する。請求項3の発明にあっては、好ましくは磁気テープに接触する磁気ヘッドの摺動部を曲面に加工するための磁気ヘッドの曲面加工装置において、研磨シートと、磁気ヘッドの摺動部を研磨シートに押し当てた場合に研磨シートに弾性歪みを持たせるための溝を有するガイド手段と、磁気ヘッドをガイド手段の溝の形成方向に回転もしくは揺動させて、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部を曲面形状に加工するための駆動手段と、を備える。請求項4の発明にあっては、好ましくはガイド手段は、ほぼ円柱状の部材であり、所定の間隔をおいて複数の溝が形成されている。
【0011】
【作用】請求項1の発明によれば、研磨シートとガイド手段を当接させて、磁気ヘッドの摺動部をガイド手段の溝に対応する研磨シートの位置に押し当てる。そして磁気ヘッドはガイド手段の溝の形成方向に回転もしくは揺動される。これにより研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部が、研磨シートの弾性歪みにより曲面形状に滑らかな曲率で加工される。請求項2の発明によれば、複数の磁気ヘッドの摺動面が同時に曲面形状に加工される。請求項3の発明によれば、ガイド手段と研磨シートをガイド手段において、磁気ヘッド摺動部を研磨シートに押し当てた状態で研磨シートに弾性歪みを持たせる。そして駆動手段が磁気ヘッドをガイド手段の溝の形成方向に回転もしくは揺動させる。これにより、研磨シートに当接する磁気ヘッドの摺動部は、曲面形状に滑らかな曲率で加工することができる。請求項4の発明によれば、複数の磁気ヘッドの摺動面が同時に曲面形状に加工される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。図1は、本発明の磁気ヘッドの曲面加工方法を実施する際の対象ワークである磁気ヘッドの一例を示している。この磁気ヘッドAは、磁気ヘッドチップa1とチップベースa2を有している。磁気ヘッドチップa1は、チップベースa2に対して樹脂などの接着剤によって固定されている。磁気ヘッドチップa1は、ビデオテープなどに摺動する曲面状の摺動部1を有している。摺動部1は、実施例の曲面加工方法及び曲面加工装置により曲面加工される部分である。本発明の磁気ヘッドの曲面加工方法により曲面加工される前の磁気ヘッドの摺動部は、あらかじめ円筒型の研削砥石により加工され、ある一定の曲面となっている。この研削砥石は、ダイヤモンド砥粒などの固定砥粒で構成された外周切れ刃である。
【0013】図2は、図1の磁気ヘッドA(図3のA1〜A5)の摺動部1のテープ走行面を示している。磁気ヘッドAの摺動部1の曲面形状は、テープ走行方向の曲率Rxと、その垂直方向の曲率Ryに分けられる。2つの曲率Rx,Ryは、良好な磁気記録および/または再生を行う目的から異なる曲率である。図1と図2において、摺動部1の中央にはギャップGが形成されている。ギャップGの付近の幅Dは、記録トラック幅に相当している。
【0014】図3は、本発明の磁気ヘッドの曲面加工装置の好ましい実施例を示す斜視図である。研磨シートBは、2つのガイドローラD,Dおよび2つのガイドC,Cにより保持されている。ガイドローラD,Dは、矢印6の方向にそれぞれ移動可能になっている。これらのガイドローラD,Dは従来と同様にして矢印6の方向に移動することにより、磁気ヘッドA1〜A5と研磨シートBとの相対速度を付加するようになっている。ガイドC,Cの間には、断面がほぼくしば状のガイド手段Eが配置されている。このガイド手段Eは、ほぼ円筒型の形状であるが、その軸方向に沿って所定間隔毎にガイド溝40が形成されている。この場合、このガイド溝40の数は、加工しようとする磁気ヘッドA1〜A5の数に対応している。ガイド溝40は、ガイド手段Eの外周面に沿って形成されている。5つの磁気ヘッドA1〜A5の集合体Fは、駆動手段30により、CLを中心として矢印2の方向に回転もしくは揺動可能になっている。
【0015】図4は、磁気ヘッドA1〜A5の磁気ヘッドチップa1の摺動部Asの実際の曲面加工を模式的に表わしている。磁気ヘッドA(A1〜A5)は、研磨シートBに対して適当な突き出し量tにより接触し、研磨シートBの弾性材の歪みエネルギーの反力によって、磁気ヘッドAの摺動部Asには圧力が加わる。曲率Rx方向の研磨シートBに対する摺動部Asの接触面積はuで示している。磁気ヘッドA1〜A5は、矢印2の運動方向に回転もしくは揺動運動されて、研磨シートBと摺動部(曲面加工部)Asの相対速度を付加している。すなわち、上述した圧力と相対速度によって、摺動部Asの研磨が行われる。研磨シートBに弾性歪みを持たせるガイド機構であるガイド手段Eによって、曲率Ryの形状の形成に必要な弾性歪みが得られる。これにより曲率Rx方向の接触面積は、曲面加工部である摺動部Asの面積に対して充分小さいものであることから、研磨シートBの弾性材の弾性歪みが曲率Rx方向の形状の形成に影響を与えない。これによって、磁気ヘッドA1〜A5の摺動部Asの曲率Rx形状の曲面形状は、磁気ヘッドA1〜A5の回転もしくは揺動の運動軌跡によって形成されることになり、曲率形状を制御することが容易になる。また、研磨シートBと磁気ヘッドA1〜A5の接触する位置に、ガイド手段Eの溝40が配置されているので、常に一定な研磨面を保持するとともに、磁気ヘッドA1〜A5に高い面圧を付加することが可能である。
【0016】図5は、研磨シートBに対して磁気ヘッドA1〜A5の摺動部Asを接触させる前の状態を示しており、図6は研磨シートBに対して摺動部Asを接触させた状態を示している。図5において、ガイド手段Eの溝40は、曲率Ry形成に必要な弾性歪み6を研磨シートBに作り、その弾性歪み6による変形部に、磁気ヘッドA1〜A5の摺動部Asを押し付けることにより、曲率Rx形状に対して小さい歪み変形で摺動部Asの研磨が可能である。図5に示す研磨シートBの弾性歪みの変形は、各磁気ヘッドA1〜A5に対して同等であることから、磁気ヘッドA1〜A5に加わる接触圧力Pは、図6に示すように均一となり、安定した摺動部Asの曲率加工が可能である。よって研磨シートBの弾性歪みによる制約を受けることがなく、磁気ヘッドの摺動部Asが同時にかつ滑らかな曲率で加工される。
【0017】本発明は、本発明者が滑らかな曲率を持つ磁気ヘッド摺動部を安定して加工して曲面加工の生産性を向上させる目的を達成する為に、鋭意検討を重ねた結果得られたものである。研磨シートと、この研磨材の一方向に弾性歪みを持たせるガイド機構であるガイド手段を当接させて、その研磨シートに対して磁気ヘッドを押し付ける。そして磁気ヘッドの曲率Rx形状部分と研磨シートとの接触面積を極く微少量としながら磁気ヘッドが回転もしくは揺動されて摺動部は所望の曲率形状に加工することができる。従って、曲率加工時の取り付け精度、曲率加工前の形状の精度などの影響を受けることなく、摺動部を安定して所望の曲率形状に加工することができる。
【0018】又複数個の磁気ヘッドが研磨材である研磨シートの弾性変形により制約を受けないようにして同時加工することができるので、磁気ヘッドの曲率部分を有する摺動部の加工の生産性を向上させることができる。このようなことから本発明は、特にシート状の研磨材と研磨材に弾性歪みを持たせるガイド機構によって構成されている曲面加工装置であり、この曲面加工装置は、磁気ヘッドと研磨材の接触面積を極く微少量とすることにより安定した曲面形状を得ることができる。複数個の磁気ヘッドが同時にかつ同様の条件で加工できるので、生産性の向上や並びに加工品質の安定及び向上が図れる。
【0019】ところで本発明は上記実施例に限定されない。上述した実施例では、5つの磁気ヘッドのヘッドチップの摺動部の研磨例を示しているが、これに限らず本発明は、2つ〜4つ或いは6つ以上の磁気ヘッドを同時に研磨する場合に勿論適用することができる。本発明の曲面加工装置は、1つの磁気ヘッドのみを研磨する場合にも勿論適用することができる。又ビデオテープレコーダの磁気ヘッドに限らず、デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)やデータストリーマなどの他の分野の機器の磁気ヘッドの摺動部に対して曲面加工を行う場合にも本発明は適用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、滑らかな曲率を持つ磁気ヘッドの摺動部を安定して加工できると共に、曲面加工の生産性を向上させることができる。




 

 


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