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発明の名称 回転磁気ヘッド装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7138
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−178248
出願日 平成7年(1995)6月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 信太郎 (外1名)
発明者 熊谷 静似 / 早川 正俊 / 森田 博司 / 藤澤 憲克 / 本多 順一 / 中野 雄司
要約 目的
回転ドラム内に設けられたアクティブ型の再生ヘッドに駆動用の直流電源を確実に供給でき、しかもアクティブ型のヘッドの再生出力信号をドラム外に取り出すことができる回転磁気ヘッド装置を提供すること。

構成
固定ドラム1と、この固定ドラム1に対して回転可能である回転ドラム2と、回転ドラム2に配置されて、テープ状記録媒体Tの情報を再生するためのアクティブ型の再生ヘッド3と、回転ドラム2に配置されて、ヘッド駆動用定電流をアクティブ型の再生ヘッド3に供給するための定電流回路5と、アクティブ型の再生ヘッド3がテープ状記録媒体Tの情報を再生する際に出力する再生出力信号を、回転ドラム2の外部に取り出すための非接触信号伝達装置7と、定電流回路5に外部の直流電源を供給するための摺動型の接点装置8とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】 テープ状記録媒体の情報をヘリカルスキャン方式で再生するための回転磁気ヘッド装置であり、固定ドラムと、この固定ドラムに対して回転可能である回転ドラムと、回転ドラムに配置されて、テープ状記録媒体の情報を再生するためのアクティブ型の再生ヘッドと、回転ドラムに配置されて、ヘッド駆動用定電流を回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドに供給するための定電流回路と、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドがテープ状記録媒体の情報を再生する際に出力する再生出力信号を、回転ドラムの外部に取り出すための非接触信号伝達装置と、回転ドラムの定電流回路に外部の直流電源を供給するための摺動型の接点装置と、を備えることを特徴とする回転磁気ヘッド装置。
【請求項2】 アクティブ型の再生ヘッドは、磁気抵抗素子ヘッドである請求項1に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項3】 摺動型の接点装置は、回転ドラムに設定される導電性のリングと、この導電性のリングの外周部に摺動する導電性のブラシ状部材からなる請求項1に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項4】 回転ドラムは、ヘリカルスキャン方式でテープ状記録媒体に情報を記録するための記録ヘッドを備える請求項1に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項5】 非接触信号伝達装置と、アクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を非接触信号伝達装置で回転ドラムの外部に取り出す前に再生出力信号の信号処理するための信号処理部は、再生電圧変換回路を構成している請求項1に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項6】 定電流源を含む定電流回路は、インダクターを備える請求項1に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項7】 テープ状記録媒体の情報をヘリカルスキャン方式で再生するための回転磁気ヘッド装置であり、固定ドラムと、この固定ドラムに対して回転可能である回転ドラムと、回転ドラムに配置されて、テープ状記録媒体の情報を再生するためのアクティブ型の再生ヘッドと、回転ドラムの外部に配置されて、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドのヘッド駆動用定電流を生成するための定電流源と、定電流源のヘッド駆動用定電流を回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドに供給するための摺動型の接点装置と、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドがテープ状記録媒体の情報を再生する際に出力する再生出力信号を、回転ドラムの外部に取り出すための非接触信号伝達装置と、を備えることを特徴とする回転磁気ヘッド装置。
【請求項8】 アクティブ型の再生ヘッドは、磁気抵抗素子ヘッドである請求項7に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項9】 摺動型の接点装置は、回転ドラムに設定される導電性のリングと、この導電性のリングの外周部に摺動する導電性のブラシ状部材からなる請求項7に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項10】 回転ドラムは、ヘリカルスキャン方式でテープ状記録媒体に情報を記録するための記録ヘッドを備える請求項7に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項11】 非接触信号伝達装置と、アクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を非接触信号伝達装置で回転ドラムの外部に取り出す前に再生出力信号の信号処理するための信号処理部は、再生電圧変換回路を構成している請求項7に記載の回転磁気ヘッド装置。
【請求項12】 摺動型の接点装置とアクティブ型のヘッドの間には、インダクターを備える請求項7に記載の回転磁気ヘッド装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ(VTR)などに用いて最適な回転磁気ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダやデジタルオーディオシステムにおいては、テープ状記録媒体である磁気テープに対して高記録密度を達成する必要があることから、従来磁気テープに対して情報を記録したり、磁気テープの情報を再生する場合にはヘリカルスキャン方式が採用されている。このヘリカルスキャン方式を採用することにより、磁気テープと磁気ヘッド間の相対速度を高めることができる。ヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置は、回転ドラムと固定ドラムを有していて、記録ヘッドと再生ヘッドなどは回転ドラム内に収容されている。従って、再生ヘッドの再生信号や、記録ヘッドへの記録電流の受け渡しは、接触型信号伝達装置の一例であるロータリトランスを介して回転磁気ヘッド装置と外部の機器との間で行われている。
【0003】一方、磁気テープのような記録メディアに対する大容量化、高転送レート化の要求から、ハードディスクドライブ(HDD)などのシステムにおいては、より再生感度の高い磁気抵抗素子ヘッド(MRヘッド)が、磁気誘導ヘッド(インダクティブヘッド)に代えて採用され始めている。インダクティブヘッドと比較して、高い再生出力を得られる磁気抵抗素子ヘッドなどのアクティブヘッドは、次世代の高密度記録を達成する手段として、注目されている。ところで、ヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置においても、高記録密度化が求められている。図12は、従来の回転磁気ヘッド装置の構造を示している。従来の回転磁気ヘッド装置は、記録系600と再生系700を有している。記録系600と再生系700は、固定ドラム601と回転ドラム602に配置されている。固定ドラム601の記録系600は記録用の回路603とロータリートランスのステータコアのコイル604を有している。回転ドラム602の記録系600は、記録用のインダクティブヘッド605とロータリートランスのロータコアのコイル606を有している。固定ドラム601の再生系700は、再生用回路604とロータリートランスのステータコアのコイル607を有している。回転ドラム602の再生系700は、再生用のインダクティブヘッド608とロータリートランスのロータコアのコイル609を有している。
【0004】記録系600においては、記録用回路603の電流がステータコアのコイル604に与えられると、ロータリートランスの作用により、ロータコアのコイル606に信号が非接触で伝わり、ロータコアのコイル606に生じる電流が記録用のインダクティブヘッド605に作用して、磁気テープTに対してヘリカルスキャン方式で信号を記録するようになっている。再生系700においては、磁気テープTに記録された情報が、再生用のインダクティブヘッド608により再生されてロータコアのコイル609に電流が生じる。このロータコアのコイル609の電流は、非接触でステータコアのコイル607に伝達されて、再生用回路604に与えられる。これにより再生用回路604は、再生用インダクティブヘッド608の再生出力信号を得ることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種のアクティブヘッドは、駆動するための直流電源が必要であることから、ハードディスクドライブ(HDD)における磁気抵抗素子ヘッドの例に見られるように、ヘッドを駆動する為に必要な電源を供給し易く、かつヘッドの再生出力を処理し易い、例えば1/4インチ幅のテープデータストリーマやハードディスクドライブなどのシステムへの採用は容易である。しかし、ヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置では、再生ヘッドとしてアクティブヘッドを採用する場合には、次のような問題がある。ヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置では、再生ヘッドとしてアクティブヘッドを採用する場合には、この再生ヘッドを駆動するために必要な直流電源の供給が困難なことと、アクティブヘッドから得られた再生出力を、回転磁気ヘッド装置の外部に取り出すのが困難であるという問題がある。ハードディスクドライブなどでは、記録メディア上でのヘッドの位置の制御が比較的高精度で行われることから、記録メディアの高記録密度の達成は、トラック幅を狭めることにより実現されており、その値はすでに10μmをきっている。このことは、出力信号の低下を招きより高出力のヘッドが求められるので、磁気誘導ヘッドから磁気抵抗素子ヘッドへの移行が進んでいる。これに対して、上述したヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置を備えるテープパス系では、機械精度やテープ変形の問題から、磁気テープの磁気パターンに対するヘッドの位置制御が難しい。従って、現在10μm以下の記録トラック幅のフォーマットは存在していない。
【0006】ところで、最近の回転磁気ヘッド装置(ドラム)技術の進歩や、変形しにくいテープの開発により、トラック幅が10μm以下のシステムを構築できる環境がそろってきている。この場合に、ハードディスクドライブと同様に再生ヘッドの再生出力の不足が予測される。そこで、磁気抵抗素子ヘッドのようなアクティブヘッドを、磁気誘導ヘッドに替えて採用する必要が生じる。しかし、アクティブヘッドは、その信号の再生動作において外部からのエネルギーを必要とする。例えば磁気抵抗素子ヘッドの場合には、定電流であるセンス電流と、場合によっては更にバイアス電流を必要とする。回転する回転ドラムにこれらのアクティブヘッドが内蔵されている場合に、アクティブヘッドの駆動電源の供給と、再生信号の取り出し方法が問題となる。この駆動用の直流電源の供給と信号の取り出しの問題が、ヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置におけるアクティブヘッドの採用の障壁となっている。
【0007】そこで本発明は上記課題を解消するためになされたものであり、ヘリカルスキャン方式を採用する場合に、回転ドラム内に設けられたアクティブ型の再生ヘッドに駆動用の直流電源を確実に供給でき、しかもアクティブ型のヘッドの再生出力信号をドラム外に取り出すことができる回転磁気ヘッド装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の発明にあっては、テープ状記録媒体の情報をヘリカルスキャン方式で再生するための回転磁気ヘッド装置であり、固定ドラムと、この固定ドラムに対して回転可能である回転ドラムと、回転ドラムに配置されて、テープ状記録媒体の情報を再生するためのアクティブ型の再生ヘッドと、回転ドラムに配置されて、ヘッド駆動用定電流を回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドに供給するための定電流回路と、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドがテープ状記録媒体の情報を再生する際に出力する再生出力信号を、回転ドラムの外部に取り出すための非接触信号伝達装置と、回転ドラムの定電流回路に外部の直流電源を供給するための摺動型の接点装置とを備える回転磁気ヘッド装置により、達成される。請求項2の発明にあっては、好ましくはアクティブ型の再生ヘッドは、磁気抵抗素子ヘッドである。請求項3の発明にあっては、好ましくは摺動型の接点装置は、回転ドラムに設定される導電性のリングと、この導電性のリングの外周部に摺動する導電性のブラシ状部材からなる。
【0009】請求項4の発明にあっては、好ましくは回転ドラムは、ヘリカルスキャン方式でテープ状記録媒体に情報を記録するための記録ヘッドを備える。請求項5の発明にあっては、好ましくは非接触信号伝達装置と、アクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を非接触信号伝達装置で回転ドラムの外部に取り出す前に再生出力信号の信号処理するための信号処理部は、再生電圧変換回路を構成している。請求項6の発明にあっては、好ましくは定電流源を含む定電流回路は、インダクターを備える。請求項7の発明にあっては、好ましくはテープ状記録媒体の情報をヘリカルスキャン方式で再生するための回転磁気ヘッド装置であり、固定ドラムと、この固定ドラムに対して回転可能である回転ドラムと、回転ドラムに配置されて、テープ状記録媒体の情報を再生するためのアクティブ型の再生ヘッドと、回転ドラムの外部に配置されて、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドのヘッド駆動用定電流を生成するための定電流源と、定電流源のヘッド駆動用定電流を回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドに供給するための摺動型の接点装置と、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドがテープ状記録媒体の情報を再生する際に出力する再生出力信号を、回転ドラムの外部に取り出すための非接触信号伝達装置と、を備える。
【0010】請求項8の発明にあっては、好ましくはアクティブ型の再生ヘッドは、磁気抵抗素子ヘッドである。請求項9の発明にあっては、好ましくは摺動型の接点装置は、回転ドラムに設定される導電性のリングと、この導電性のリングの外周部に摺動する導電性のブラシ状部材からなる。請求項10の発明にあっては、好ましくは回転ドラムは、ヘリカルスキャン方式でテープ状記録媒体に情報を記録するための記録ヘッドを備える。請求項11の発明にあっては、好ましくは非接触信号伝達装置と、アクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を非接触信号伝達装置で回転ドラムの外部に取り出す前に再生出力信号の信号処理するための信号処理部は、再生電圧変換回路を構成している。請求項12の発明にあっては、好ましくは摺動型の接点装置とアクティブ型のヘッドの間には、インダクターを備える。
【0011】
【作用】請求項1の発明によれば、回転ドラムは固定ドラムに対し回転可能であり、回転ドラムに配置された定電流回路は、ヘッド駆動用の定電流を回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドに供給するようになっている。非接触信号伝達装置は、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を、回転ドラムの外部に取り出す。摺動型の接点装置は、回転ドラムの定電流回路に対して外部の直流電源を供給する。このようにして、回転ドラムのアクティブ型再生ヘッドには、ヘッド駆動用の定電流が供給され、かつアクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号は、回転ドラムの外部に取り出すことができる。
【0012】請求項5の発明によれば、再生電圧変換回路の信号処理部が、回転ドラムの外部に取り出す前に再生出力信号の信号処理するようになっている。これにより、非接触信号伝達装置は、アクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を外部に取り出し易くなる。請求項6の発明によれば、定電流回路にインダクターを設けているので、アクティブ型の再生ヘッドの出力が定電流源へ逆流することによる再生出力信号の低減を防ぐようになっている。
【0013】請求項7の発明によれば、回転ドラムは固定ドラムに対して回転可能であり、回転ドラムのアクティブ型再生ヘッドには、回転ドラムの外部に配置された定電流源のヘッド駆動用定電流を摺動型の接点装置を介して供給するようになっている。非接触信号伝達装置は、回転ドラムのアクティブ型の再生ヘッドの再生出力を、回転ドラムの外部に取り出すことができる。これにより、アクティブ型の再生ヘッドには、ヘッド駆動用定電流が供給され、かつアクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号は、回転ドラムの外部に取り出すことができる。請求項11の発明によれば、再生電圧変換回路の信号処理部が、回転ドラムの外部に取り出す前に再生出力信号の信号処理するようになっている。これにより、非接触信号伝達装置は、アクティブ型の再生ヘッドの再生出力信号を外部に取り出し易くなる。請求項12の発明によれば、摺動型の接点装置とアクティブ型のヘッドの間に、インダクターを備えているので、再生ヘッドの出力が定電流源側へ逆流することによる出力の低減を防ぐことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
実施例1図1は、本発明の回転磁気ヘッド装置の好ましい実施例の概略を示す分解斜視図である。図1の回転磁気ヘッド装置は、固定ドラム1、回転ドラム2、アクティブ型の再生ヘッドである磁気抵抗素子ヘッド3、記録ヘッド4、定電流回路5、再生電圧変換回路6、非接触信号伝達装置であるロータリートランス7、摺動型の接点装置であるスリップリング8、などを有している。
【0015】図2は、図1の回転磁気ヘッド装置を更に詳しく示した分解斜視図である。図1と図2に於いて、回転磁気ヘッド装置の固定ドラム1と回転ドラム2は、所謂2層型のヘッド装置を構成していて、固定ドラム1には磁気テープを案内するためのリード部1aが形成されている。回転ドラム3の軸は、固定ドラムに対して、ベアリングなどを介して回転可能に支持されている。固定ドラム1は、下ドラムであり、回転ドラム2は上ドラムである。回転ドラム2は、回転ドラム上部分2aと回転ドラム下部分2bからなる。回転ドラム上部分2aと回転ドラム下部分2bの中には、図1に示した磁気抵抗素子ヘッド3、記録ヘッド4及び回路基板9が配置されるようになっている。この回路基板9には上述した定電流回路5や再生電圧変換回路6などが形成されている。記録ヘッド4は、従来用いられているインダクティブヘッド(誘導ヘッド)を用いることができる。アクティブ型ヘッドである磁気抵抗素子ヘッド3については、後で説明する。非接触信号伝達手段であるロータリートランス7は、ロータコア7aとステータコア7bを有している。ロータコア7aは、例えば図2の回転ドラム下部分2bの下面に形成されている。このロータコア7aにはコイル7c,7dなどがリング状で且つ同心円上に配置されている。ステータコア7bには、複数のコイル7e,7fなどがリング上に且つ同心円上に配置されている。ロータコア7aとステータコア7bは、微少な間隔を置いて面対向で配置されている。摺動型の接点装置であるスリップリング8は、導電性のリング状部材8aと複数の導電性のブラシ状の部材8bを有している。ブラシ状の部材8b,8bは、回転磁気ヘッド装置の外部に設けられたDC電源(直流電源)10に接続されている。リング状部材8aは、好ましくは2つの電気的に絶縁された部分を有していて、各部分には溝が形成されている。ブラシ状部材8bがリング状部材8aの溝に嵌まり込むようにして接触するようになっている。このリング状部材8aは、回転ドラム2と一体になっていて、回転ドラム2が固定ドラム1に対して回転することにより、同期して矢印R方向に回転するようになっている。
【0016】図3は、回転ドラム2の回路基板9に配置された、2つの再生ヘッドである磁気抵抗素子ヘッド3,3及び2つの記録ヘッド4,4の配置例を示している。磁気抵抗素子ヘッド3は、アクティブ型のヘッドであり、記録ヘッド4は、インダクティブヘッドである。図4は、再生用の磁気抵抗素子ヘッド(MR)の動作原理とバイアス磁界について示している。磁気抵抗素子ヘッド3は、磁界が変化すると抵抗の変化を起こす。この磁気抵抗素子ヘッド3は、信号磁界(入力信号)の変化を抵抗変化に変換して、再生出力信号(電圧)の変化として得ることができる。この磁気抵抗素子ヘッド3は、磁気テープの速度に依存せずに、安定した高い再生出力信号を得ることができる。
【0017】次に図5は、この再生用の磁気抵抗素子ヘッド3の構造の好ましい一例を示している。図5において、磁気抵抗素子(MR素子)3aは、バイアス導体3bに接合されている。この磁気抵抗素子3aとバイアス導体3bは、磁気感知部3cを構成している。この磁気感知部3cの両側には、上部シールドコア11と下部シールドコア12が配置されている。上部シールドコア11と下部シールドコア12は、例えばNi−Zn多結晶フェライトにより作られている。この磁気感知部3cと上部シールドコア11、下部シールドコア12に並行するようにして、磁気テープTがヘリカルスキャン方式で移動するようになっている。この磁気テープTには、異なる矢印方向により信号磁界の変化が表示されている。磁気抵抗素子3aとバイアス導体3bは、電気的に接続されており、定電流が流れている。磁気抵抗素子3aとバイアス導体3bに定電流(バイアス電流)を流すことにより、バイアス磁界が生じている。磁気感知部3cは、磁気テープTの信号磁界の変化を磁気抵抗素子3aが抵抗変化に変換して、再生出力信号としての電圧変化を取り出すことができる。磁気感知部3cは、両側のシールドコア11,12で囲まれていることにより、外部の磁気テープT以外の磁界の変化を遮断することができる。
【0018】磁気感知部3cの磁気抵抗素子3aの一端面と上部シールドコア11の間隔がg1で表わされ、バイアス導体3bの一端面と下部シールドコア12の間隔がg2で表わされている。これら間隔g1,g2を加えたものが、上部シールドコア11と下部シールドコア12のギャップ長Gに相当する。磁気抵抗素子ヘッド3の構造の例を図6に具体的に示している。この上部シールドコア11と下部シールドコア12の間には、磁気抵抗素子3aとバイアス導体3bからなる磁気感知部3cが配置されている。符号TRは、磁気抵抗素子ヘッド3の磁気感知部の幅である。この幅はほぼ磁気テープTのトラック幅に相当している。
【0019】ところで、図2のアクティブヘッドである磁気抵抗素子ヘッド3は、磁気テープTに記録されている情報を読み取る動作(再生動作)の場合には、外部からのエネルギーを必要とする。具体的には、磁気抵抗素子ヘッドは、図2のDC電源10からの直流電源を回転ドラム2に内蔵された定電流源に対して電源を供給し、この定電流源が磁気抵抗素子ヘッド3用のセンサ電流バイアス電流を設定する必要がある。これに対して、誘導型のヘッドを再生ヘッドとして用いる場合には、磁気テープTの情報を読み取る動作をする場合には、磁気テープからの流入磁束の変化を誘導起電圧に変換するので、何ら外部エネルギーを必要としない。
【0020】次に、図7乃至図9を参照して、本発明の実施例1の構造について更に詳しく説明する。図7は、図1と図2の回転磁気ヘッド装置の再生系60と記録系70を示している。再生系60は、固定ドラム1と回転ドラム2などで構成されている。記録系70は、固定ドラム1と回転ドラム2で構成されている。回転ドラム2は、上述したスリップリング8、定電流回路5、再生電圧変換回路6、再生用の磁気抵抗素子ヘッド3、ロータリートランス7のロータコアのコイル7cなどが配置されている。DC電源10は、回転ドラム2と固定ドラム1の外部に配置されている直流電源であり、スリップリング8のブラシ状の電極8b,8bに接続されている。スリップリング8のリング状の電極の部分8a,8aは、ブラシ状の電極8b,8bにそれぞれバネ10a,10aの力により常時接触している。スリップリング8のリング状の電極部分8a,8aは互いに電気的に絶縁されていて、かつ定電流回路5に接続されている。再生電圧変換回路6のロータコアのコイル7cとステータコアのコイル7eは、所定の間隔を置いて対面している。磁気抵抗素子ヘッド3は、この定電流回路5からヘッド駆動用の定電流を供給されるようになっている。
【0021】図7の記録系70では、回転ドラム2は、記録用のインダクティブヘッド4とこれに接続されたロータコアのコイル7dを有している。固定ドラム1はステータコアのコイル7fと記録用回路21を有している。記録用の回路21は、ステータコアのコイル7fに所定の記録しようとする信号に対応した電流を流すようになっている。ロータリートランス7のステータコアのコイル7fから、ロータコアのコイル7dに対して非接触でその信号が伝達されるので、記録用インダクティブヘッド4は、その伝達された信号に応じて、磁気テープTに対してヘリカルスキャン方式で信号を記録することができるようになっている。
【0022】次に、図7の再生系60を、更に詳しく図8と図9に基づいて説明する。図8と図9に示すように、DC電源10は、回転ドラム2と固定ドラム1の外部に配置されている。回転ドラム2は、定電流回路5と、信号処理部24、磁気抵抗素子ヘッド3、ロータリートランス7のロータコアのコイル7cなどを有している。固定ドラム1は、ロータリートランス7のステータコアのコイル7eを有している。この例では、ヘッドアンプ20をこの固定ドラム1に対して内蔵するようにしても勿論構わない。DC電源10は、スリップリング8を介して回転ドラム2内の定電流回路5の定電流源5aに接続されている。定電流回路5は、定電流源5aと可変抵抗5b及びインダクター5cを有している。定電流源5aは、インダクター5cを介して磁気抵抗素子ヘッド3に対してセンサ電流とバイアス電流iを送るようになっている。この場合にインダクター5cは、定電流源5aと磁気抵抗素子ヘッド3の間に配置されているので、磁気抵抗素子ヘッド3の再生出力はDC電源10側に逆流することによる出力の低減を防ぐ。
【0023】再生電圧変換回路6は、信号処理部24のコンデンサ24aとロータリートランス7で構成されている。信号処理部24のコンデンサー24aは、磁気抵抗素子ヘッド3の再生出力信号の電流の流れi1において、直流成分(DC成分)をカットする為のコンデンサーである。又上述した直流バイアス電流iは、バイアス電流調整用の可変抵抗5bによりその電流値が調整され、かつヘッド出力交流成分がインダクター5cにより定電流源側へ逆流することを防止している。磁気抵抗素子ヘッド3の再生出力信号は、ロータリートランス7のロータコアのコイル7cを流れるので、コイル7cは、ステータコアのコイル7eに対して非接触で信号の伝達を行う。コイル7eに流れる電流は、ヘッドアンプ20により、復調されて増幅される。このように、図7乃至図9の実施例1の構成では、DC電源10が回転ドラム2と固定ドラム1の外部に配置されていて、DC電源10がスリップリング8を介して回転ドラム2内の回路に接続されている。
【0024】実施例2次に、図10と図11を参照して別の実施例2を説明する。図10と図11の実施例2の回転磁気ヘッド装置は、固定ドラム1、回転ドラム2、定電流源100、摺動型の接点装置であるスリップリング8、非接触信号伝達装置であるロータリートランス7などを有している。定電流源100は、実施例1の場合と異なり、回転ドラム2と固定ドラム1の外部に配置されていて、この定電流源100は、スリップリング8を介して回転ドラム2内の回路に接続されている。回転ドラム2内の回路は、信号処理部24のインダクター5cと磁気抵抗素子ヘッド3が、信号処理部24のコンデンサー24aに接続されている。再生電圧変換回路6は、非接触信号伝達装置であるロータリートランス7のロータコアのコイル7cと信号処理部24のコンデンサー24aを有している。ロータリートランス7のステータコアのコイル7eは、固定ドラム1側に配置されている。ロータコアのコイル7cとステータコアのコイル7eは、所定の間隔を置いて対面している。定電流源100の定電流は、ヘッド駆動用定電流として回転ドラム2内の磁気抵抗素子ヘッド3に対して、スリップリング8を介して供給できるようになっている。磁気抵抗素子ヘッド3の直流バイアス電流iは、インダクター5cによりヘッド出力交流成分が定電流源側へ逆流することを防止している。磁気抵抗素子ヘッド3のヘッド出力電流は、信号処理部24のコンデンサー24aによりDC成分がカットされる。そして磁気抵抗素子ヘッド3のヘッド出力電流i1は、ロータコアのコイル7cを流れるので、ステータコアのコイル7eは非接触でその信号を受ける。これにより、ヘッドアンプ20がこの受けた信号を復調し増幅する。このように摺動型の接点装置であるスリップリング8と磁気抵抗素子ヘッド3の間にはインダクター5cが設けられているので、磁気抵抗素子ヘッド3のヘッド出力の交流成分をカットすることができるとともに、磁気抵抗素子ヘッド3の再生出力は定電流源100側に逆流することによる出力の低減を防ぐ。
【0025】ところで、アクティブ型のヘッドとしては、上述した実施例では、磁気抵抗素子ヘッドを示している。しかしこれに限らず、例えば軟磁性薄膜に高周波電流を印加し、外部磁場による透磁率の変化による高周波インピーダンスの変化を電位差の変化として検出する磁気ヘッドを用いてもよい。また、アクティブヘッドの他の例としては次のようなものがある。垂直磁気記録用の磁気ヘッドであって、磁極を構成する強磁性金属膜とそれを励磁する励磁コイル及びマイクロ波を導入するマイクロ波導波路導体から構成されている磁気ヘッドを採用することができる。さらに、電磁場が励振された分布定数回路の内部の磁界発生部分に、外部から磁界を印加することにより、透磁率が変化する磁性体を設けて、外部磁界を透磁率の変化に伴う分布定数回路内の電磁場分布の変化を測定することにより検出する磁気検出装置を採用することもできる。磁界により透磁率の変化する軟磁性体を有する針状の感知部と、これを磁化する励磁手段を設けた高密度磁気記録再生ヘッドを採用することができる。更に感知部の磁性体を、非磁性層を挟んだ薄膜の少なくとも2層膜構造として、非磁性層が磁気ギャップを構成するマイクロ波導波路型磁気再生ヘッドを採用することができる。更には、高周波透磁率の磁界変化を利用した磁気再生ヘッドを採用することもできる。
【0026】本発明の実施例では、アクティブ型の再生ヘッドとして磁気抵抗素子ヘッドを用いていて、この磁気抵抗素子に対する駆動用の定電流の供給については、スリップリングのような摺動型の接点装置を用いて採用している。また、磁気抵抗素子ヘッドからの再生出力信号の取り出しについては、ロータリートランスのような非接触信号伝達装置を用いている。特に再生出力信号を取り出しについては、通常のインダクティブヘッドに用いられているロータリートランスの回路をほぼそのまま使用する場合には、ロータリートランスの結合係数を調整する。このことは、回転ドラムの内部に磁気抵抗素子ヘッド専用の再生回路を設ける煩雑さを回避するのに役立っている。磁気抵抗素子ヘッドの信頼性に関しては、磁気抵抗素子ヘッドの寿命を決定する素子の高さは数μmと小さいことと、静電破壊を受け易いということが考えられる。しかし本発明者らの検討の結果、素子高さ3μmの摺動型の磁気抵抗素子ヘッドにより、100時間以上の寿命を確認でき、通常の動作状態での静電破壊は起こらなかった。
【0027】このように、本発明の実施例では、回転ドラムの内部には、例えば磁気抵抗素子ヘッドなどのような高感度の再生用のアクティブ型のヘッドが取り付けられている。アクティブ型のヘッドの一例として、磁気抵抗素子ヘッドを例にとれば、この磁気抵抗素子ヘッドは、外部磁界の変化を素子の抵抗変化へと変換するために、定電流が必要となる。そこで、図7乃至図9の実施例1では、ドラム内部に直流電源を利用して定電流回路を作成して磁気抵抗素子ヘッドに定電流を供給する。磁気抵抗素子ヘッドは、記録メディアである磁気テープをスキャンすることで感知される外部磁界の変化を電圧変化として出力する。例えばビデオテープレコーダ装置の場合には、再生出力信号の内の映像信号としては、プラスとマイナスのアジマス2チャンネル分と、ハイファイ(HiFi)音声の左右の2チャンネル分の、合計4チャンネル分の出力信号がある。これらのチャンネルの信号を、供給電源と同様に、スリップリングで回転ドラムの外部へ取り出す方式を採用することは、本発明の実施例と異なり、そのチャンネル数の多さや扱う信号の品質劣化を考慮すると、好ましくない。従って、通常のヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置と同様に、磁気抵抗素子ヘッドの再生出力信号は、ロータリートランスを介して外部に取り出す必要がある。そこで、本発明の実施例では、磁気抵抗素子ヘッドからの再生出力信号は、ロータリートランスを介して取り出すのに必要な信号処理を信号処理部で行って、ロータリートランスへ送る。ロータリートランスを介して回転ドラムの外部へと取り出された再生出力信号は、通常のヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置と同様に、復調回路や増幅回路を経て、映像やデータとして得ることができる。
【0028】本発明の実施例では、高感度な磁気抵抗素子ヘッドなどのアクティブ型のヘッドを使用することにより、磁気テープの狭トラック化、高帯域化が可能となり、高密度で高転送レートを達成することができる。また、多チャンネル化が容易な磁気抵抗素子ヘッドなどの薄膜のアクティブ型ヘッドを、ヘリカルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置に用いることができる為に、更なる高記録密度化、高転送レート化が可能である。
【0029】ところで本発明の上述した実施例に限定されない。上述した実施例では、たとえばVHS型のビデオテープレコーダの回転磁気ヘッド装置について説明しているが、これに限らず8mmビデオテープレコーダや、デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)や、データストリーマなどに対しても、本発明は適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、ヘリカルスキャン方式を採用する場合に、回転ドラム内に設けられたアクティブ型の再生ヘッドに駆動用の直流電源を確実に供給でき、しかもアクティブ型のヘッドの再生出力信号をドラム外に取り出すことができる。




 

 


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