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発明の名称 磁気ヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−7110
公開日 平成9年(1997)1月10日
出願番号 特願平7−150486
出願日 平成7年(1995)6月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松隈 秀盛
発明者 木村 彰男
要約 目的
メタル・イン・ギャップ磁気ヘッドの金属磁性膜の膜歪みを低減し、膜剥がれを防止する。

構成
フェライトコア12の磁気ギャップ対向面に金属磁性膜13を有してなるメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドにおいて、金属磁性膜13を媒体摺動面部分から巻線窓傾斜部分14aの途中まで成膜した構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】 磁気コアの磁気ギャップ対向面に金属磁性膜を有してなるメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドにおいて、前記金属磁性膜が媒体摺動面部分から巻線窓傾斜部分の途中まで成膜されて成ることを特徴とする磁気ヘッド。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気コアの磁気ギャップ対向面に金属磁性膜を有して成るいわゆるメタル・イン・ギャップ(MIG)型の磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】媒体保磁力が80KA/m以上といった比較的に値の大きい磁気記録媒体に対して記録を行うための磁気ヘッドとして、メタル・イン・ギャップ磁気ヘッドがある。このメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドは、図7に示すように、磁気コア例えばフェライトコア1及び2の磁気ギャップ対向面にフェライトよりも高い飽和磁束密度をもつセンダスト等のメタル合金による金属磁性膜3を挟み込み、両金属磁性膜3間によって磁気ギャップgを形成してより大きな漏洩磁界が得られるように構成されており、例えば8mmビデオ用として実用化されている。4は巻線窓である。
【0003】磁気記録で使われているバルク型の磁気ヘッドにおいては、周知のように磁気ギャップ近傍での漏れ磁界によって記録媒体を磁化させて記録を行っている。この漏れ磁界をより大きくするために考案されたのがメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドである。
【0004】従来用いられているメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドは、両フェライトコア1及び2の対向面全面に金属磁性膜3を付着させた構成が採られている。即ち、例えば現在の8mm用HM型メタル・イン・ギャップ磁気ヘッドにおいては、図6に示すように、巻線溝4a及びガラス挿入溝5を形成し、さらに之等巻線溝4a、ガラス挿入溝5と直交するようにトラック幅規制用溝6を形成し、鏡面加工等の工程を経たフェライトブロック7の全面に対して、スパッタリングによって金属磁性膜3を成膜する手法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の方法では、ターゲットであるフェライトブロック7に傾斜面(巻線溝部分など)があることや、成膜しなければならない面が広いことなどが原因で、一様な厚み、かつ一様な磁気特性で金属磁性膜3を付着させることが非常に困難であった。このため、金属磁性膜3自体の歪みが大きく、これが原因で膜剥がれも起きやすい、といった問題があった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑み、金属磁性膜の膜歪みを低減し、膜剥がれを生じにくくした信頼性の高いメタル・イン・ギャップ型の磁気ヘッドを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、メタル・イン・ギャップ磁気ヘッドにおいて、金属磁性膜を媒体摺動面部分から巻線窓傾斜部分の途中まで成膜して構成する。
【0008】
【作用】本発明においては、金属磁性膜が媒体摺動面部分から巻線窓傾斜部分の途中まで短く成膜されることにより、金属磁性膜を全面に付けた場合と同等の漏洩磁界、即ち記録磁界強度が得られると共に、膜歪みが低減し、膜剥がれも生じにくくなる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0010】先ず、本発明の理解を容易にするために、図3を用いてメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドの漏洩磁界について考察する。図3は、フェライトコア12の磁気ギャップ対向面に金属磁性膜13が付着されてなるメタル・イン・ギャップ磁気ヘッド11の2次元断面であり、一方の磁コア半体のフロントギャップg近傍のみを示す。
【0011】フェライトコア12に比べてより高い飽和磁束密度を持つ金属磁性膜13が存在することにより、強い漏洩磁界が得られるが、この漏洩磁界の強さを表すパラメータとして磁気ギャップg中に流れ込む磁束量φg を考える。なお、本来ならば媒体摺動部分の漏れ磁束量を考えるべきであるが、ここでは簡単のためにこのようにする。
【0012】単純な近似でみると、磁束量φg は、〔界面■から流れ込む磁束量〕+〔界面■から流れ込む磁束量〕で表せる。即ち、φg =Bf ・d+Bm ・Tである。但し、Bf はフェライトコア12の磁束密度、Bm は金属磁性膜13の磁束密度、dはギャップデプス(深さ)、Tは金属磁性膜13の膜厚である。ヘッドの厚み(紙面に対して垂直方向の厚み)は未考慮である。
【0013】このとき、〔界面■から流れ込む磁束量〕は、漏れを無視すれば、〔界面■から流れ込む磁束量〕と等しい筈である。つまり、Bm ・T=Bf ・Lが成立する。Lはギャップデプス零の点から巻線窓傾斜部分に沿った所定長さである。これより、L=Bm ・T/Bf が導かれるが、Bm ,Bf には最大値があり、Tは一定値である。従って、Lにも最大値が存在し、Lをそれ以上の長さにしても、磁束量φg にはさほど影響しない筈である。
【0014】以上が本発明の基本的な考え方であり、Lとしては、最低Bm ・T/Bf (ただし、ここでのBm ,Bf は飽和磁束密度とする)だけ付いていれば最大効率が得られることになる。しかしながら、漏れ磁束を無視していることや、近似が単純であることにより、最適なLの長さはこれだけでは決められないという懸念が残る。
【0015】そこで、本発明を適用した場合、記録磁界強度は如何に変化するのか、2次元有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションによって解析を行い、最適なLの長さについて調べた。図4にシミュレーションモデルを示す。同図において、図3と対応する部分には同一符号を付す。この解析では、金属磁性膜13の巻線窓傾斜部に沿う長さLを、ギャップデプス0点から巻線窓14方向に向けて垂直な長さ、即ち垂直な方向に投影した長さL1 に換算してその長さL1 を変化させていき、その際の媒体摺動方向への記録磁界強度を計算している。記録磁界強度としては、磁気ギャップgの中心上で、かつ摺動面から0.1μm離れた点での強度を採用している。この結果を図5に示す。
【0016】図5は、起磁力0.1AT(○印)、0.3AT(●印)、0.5AT(□印)、0.8AT(■印)をパラメータとしたときの夫々の金属磁性膜の長さL1に対する磁界強度特性を示している。いずれの起磁力を用いた場合でも、磁界強度は膜長さL1 が約20μm(巻線窓の傾斜角は45°としたので、実際の長さLは約1.4倍、即ち約30μm程度になる)のところで飽和していることが判る。すなわち、金属磁性膜13の膜長さL1 としては、約20μm程度あれば磁界強度として十分に最大効率が得られることになる。但し、このシミュレーションでは、フェライトの飽和磁束密度Bf を0.5〔T〕、金属磁性膜の飽和磁束密度Bm を1.0〔T〕金属磁性膜の膜厚を5μmとして計算した。
【0017】本実施例は、この解析に基づいて、図1及び図2に示すように、磁気コア、例えばフェライトコア12の磁気ギャップ対向面に例えばセンダスト等の高飽和磁束密度の金属磁性膜13を有し、その金属磁性膜13間で磁気ギャップgを形成してなるメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドにおいて、その金属磁性膜13を媒体摺動面15の部分から巻線窓14の傾斜部分14aの途中まで成膜して構成する。17は、例えば融着ガラス等の接合材である。
【0018】そして、例えばフェライトの飽和磁束密度Bf を0.5〔T〕、金属磁性膜の飽和磁束密度Bm を1.0〔T〕、金属磁性膜の膜厚を5μmとするときには、金属磁性膜13のギャップデプス0点から巻線窓傾斜部分14aに沿う長さLを、図4で示すようにギャップデプス0点から媒体摺動方向に垂直の方向に投影した長さL1 に換算して約20μm程度に設定するように成す。
【0019】実際に、このようなメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドを作製するには、製造上でマスクスパッタと呼ばれる手法を用いて金属磁性膜の成膜を行えばよい。この手法は広く用いられており、本実施例の場合は、マスク形状を変更するだけでよく、製造工程上の特別な変更は必要ない。
【0020】上述の本実施例のメタル・イン・ギャップ磁気ヘッド16によれば、金属磁性膜13が分断され、磁気ギャップ対向面から巻線窓傾斜部分14aにわたる長さLが必要最小限に短くなることにより、従来と同等の漏洩磁界、即ち記録磁界強度が得られると同時に、金属磁性膜13の膜歪みが低減し、膜剥がれも起こりにくくなり、この種のメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドの信頼性を向上することができる。
【0021】また、金属磁性膜13の膜歪みが低減され、膜剥がれが起こりにくいことから、磁気ヘッドチップの製造歩留りを改善することができる。
【0022】さらに、金属磁性膜を成膜する製造工程ではマスク形状を変更するだけでよく、それ以外のものについては、従来装置をそのまま利用できるものである。
【0023】
【発明の効果】本発明に係るメタル・イン・ギャップ磁気ヘッドによれば、磁気ギャップ対向面から巻線窓にわたって付着される金属磁性膜の長さを短くすることにより、従来の漏洩磁界強度を維持しつつ、膜歪みを低減し膜剥がれを生じにくくすることができる。従って、この種磁気ヘッドの信頼性を高めることができ、且つ製造歩留りを改善することができる。
【0024】また、製造に際しても、金属磁性膜の形成では、マスク形状を変更するだけでよく、その他のものについては従来装置をそのまま利用することができる。




 

 


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