| 発明の名称 |
ハロゲン化銀写真感光材料及びその包装体 |
|
| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平9−15774 |
| 公開日 |
平成9年(1997)1月17日 |
| 出願番号 |
特願平7−184983 |
| 出願日 |
平成7年(1995)6月29日 |
| 代理人 |
|
| 発明者 |
小林 英俊 / 山之内 淳一 |
| 要約 |
目的 磁気記録情報の読み取りエラーを低減し、現像進行が速く、かつ、混色が少なくて高い色純度の画像を与えるハロゲン化銀写真感光材料を提供する。
構成 支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性層をそれぞれ少なくとも1層有し、かつ、支持体を挟んで反対側のもう一方の側にバック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料を構成する層の少なくとも1層に、特定のアニオン性の水溶性重合体、特定の平均粒径0.01〜0.50μmのアルカリ可溶性の重合体分散物又は特定の重合体分散物から選ばれるポリマー化合物を含有し、かつ、バック層に強磁性粉末を含む磁性層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性層をそれぞれ少なくとも1層有し、かつ、支持体を挟んで反対側のもう一方の側にバック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料を構成する層の少なくとも1層に、一般式(1)で表わされるアニオン性の水溶性重合体、一般式(2)で表わされる平均粒径0.01〜0.50μmのアルカリ可溶性の重合体分散物又は一般式(3)で表わされる重合体分散物から選ばれるポリマー化合物を含有し、かつ、バック層に強磁性粉末を含む磁性層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】
〔一般式(1)において、R1 は水素原子、置換または無置換の低級アルキル基、ハロゲン原子を、Lは2〜4価の連結基を、Mは水素原子または陽イオンを、mは0または1の整数を、nは1〜3の整数を、Dはエチレン性不飽和モノマーの繰り返し単位を、それぞれ表す。y、zは各モノマー成分の重量百分率比を表し、yは0ないし95、zは5ないし100を表す。但し、y+z=100である。〕 【化2】
〔一般式(2)において、D2 は少なくとも1種以上のエチレン性不飽和モノマーの繰り返し単位を表し、R1 、L、M、m、nは一般式(1)におけるR1、L、M、m、nと同じ意味を表す。p、qは各モノマー成分の重量百分率比を表し、pは0ないし85、qは15ないし100を表す。但し、p+q=100である。〕 【化3】
〔一般式(3)において、Aは少なくとも2個の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する架橋性モノマーを共重合した繰り返し単位を表す。Bはその単独共重合体が水溶液中で曇点を有する下記一般式(4)で表されるモノマーを共重合した繰り返し単位を表す。D3 は上記以外の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを共重合したモノマー単位を表す。p’、q’、r’、s’は各モノマー成分の重量百分率比を表し、p’は0.1ないし60、q’は10ないし70、r’は0ないし30、s’は25ないし85の値をとる。但し、p’+q’+r’=100である。〕 【化4】
〔一般式(4)において、R2 は水素原子または低級アルキル基を表す。R3、R4 は同じでも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換アルキル基を表す。R2 とR3 が同時に水素原子になることはなく、またR3 とR4 が結合して含窒素複素環を形成してもよい。〕 【請求項2】 カートリッジ本体101の内部に、写真感光材料102を巻きつけたスプール103を回転自在に収納し、該スプールの回転により該写真感光材料の先端が自由にカートリッジ外部に送り出し可能であり、カートリッジ本体は写真感光材料を送り出すため、遮光機構を有する写真感光材料送り出し通路を有し、該スプールのスプール軸112の両端内側に、それぞれ一対のリップ付きフランジ113、114が写真感光材料保持のため取り付けられている写真感光材料包装体100において、該写真感光材料が請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料であることを特徴とする写真感光材料包装体。
|
発明の詳細な説明
【0001】 【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関するもので、特に、磁気記録情報の読み取りエラーを低減し、現像が促進し、カラー感材にあっては混色の防止されたハロゲン化銀写真感光材料に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、当業界においては、磁気記録層を有する撮影用ハロゲン化銀写真感光材料がいくつか提案されている。この様な磁気記録層を有する写真感光材料では、特に現像処理後、記録された磁気情報を正確に読み取ることが必要である。しかしながら、これら提案されている磁気記録層を有する写真感光材料の試験・研究に大ラボ方式の多量連続現像方式を導入して実施したとき、現像処理済みの写真感光材料から磁気情報を読み取る装置、例えば、プリンターに付属する磁気読み取り装置や現像処理したネガをCRTに写し出す装置の磁気読み取り装置などに情報の読み取りエラーの発生すること、現像処理済みの写真感光材料がこれら装置内を走行する際に装置と接触する部分に汚れなどの付着していることが明らかになった。この磁気情報読み取りエラーの発生原因を追求したところ、写真感光材料に接する磁気ヘッド部に汚れ物質の付着していることがわかった。この汚れ物質は、現像処理済みの写真感光材料や現像処理済みの写真感光材料が走行する装置の接触部分等に付着している汚れ物質とも同一であることも明らかになり、そして、この汚れ物質は、磁気記録層を有するバック層やハロゲン化銀感光性層に含有する成分やゼラチンを主とし、現像処理最終浴成分(例えば、界面活性剤など)や空気中の粉塵(繊維ゴミなど)、現像処理液の調液に使用される水に含まれる各種ミネラル(例えば、カルシウム、マグネシウム等)の硫酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩などをも含むものであることが推定されるに至った。それ故、汚れ物質の主成分たる写真感光材料構成層から溶出するゼラチンを初め、各種成分を低減すれば、磁気情報の読み取りエラーは低減することが明らかである。 【0003】一方、特開昭61−156252号公報(文献1)には、支持体上に水に対する膨潤度が5以上の高吸水性高分子化合物を含有する写真要素として、該高分子化合物に本発明に係るポリマー化合物の記載がある。また、文献1の効果は、写真要素の塗布膜の機械的強度低下やレチキュレーション発生がなく、短い処理時間で最終画像を得るものであり、確かにその効果は認められ、現像促進効果を有する。しかしながら、本発明は磁気記録層を有する写真感光材料について、その磁気情報の読み取りエラーを低減しようとするものであり、文献1には磁気記録層を有する写真感光材料の記載はなく、磁気情報読み取りエラーの低減に関し推察し得る記載もない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性層をそれぞれ少なくとも1層有し、かつ、支持体を挟んで反対側にバック層を有するハロゲン化銀写真感光材料に、該感光材料を構成する層の少なくとも1層に一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表わされるポリマー化合物を含有し、かつ、バック層に強磁性粉末を含む磁性層を有するハロゲン化銀写真感光材料であって、この写真感光材料により磁気記録情報の読み取りエラーを低減し、現像進行を促進し、かつ、カラー感材にあっては混色の防止されたハロゲン化銀写真感光材料を提供することを目的とする。又、該写真感光材料を収納する特定のカートリッジを使用しても屑の発生が少なく、磁気記録情報の読み取りエラーがなく、又、撮影時やプリント時に屑の写り込みのないハロゲン化銀写真感光材料包装体を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以下に記載のハロゲン化銀写真感光材料及び該写真感光材料包装体によって達成された。即ち、本発明は、(1)支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性層をそれぞれ少なくとも1層有し、かつ、支持体を挟んで反対側のもう一方の側にバック層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料を構成する層の少なくとも1層に、一般式(1)で表わされるアニオン性の水溶性重合体、一般式(2)で表わされる平均粒径0.01〜0.50μmのアルカリ可溶性の重合体分散物又は一般式(3)で表わされる重合体分散物から選ばれるポリマー化合物を含有し、かつ、バック層に強磁性粉末を含む磁性層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【0006】 【化5】
【0007】〔一般式(1)において、R1 は水素原子、置換または無置換の低級アルキル基、ハロゲン原子を、Lは2〜4価の連結基を、Mは水素原子または陽イオンを、mは0または1の整数を、nは1〜3の整数を、Dはエチレン性不飽和モノマーの繰り返し単位を、それぞれ表す。y、zは各モノマー成分の重量百分率比を表し、yは0ないし95、zは5ないし100を表す。但し、y+z=100である。〕 【0008】 【化6】
【0009】〔一般式(2)において、D2 は少なくとも1種以上のエチレン性不飽和モノマーの繰り返し単位を表し、R1 、L、M、m、nは一般式(1)におけるR1、L、M、m、nと同じ意味を表す。p、qは各モノマー成分の重量百分率比を表し、pは0ないし85、qは15ないし100を表す。但し、p+q=100である。〕 【0010】 【化7】
【0011】〔一般式(3)において、Aは少なくとも2個の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する架橋性モノマーを共重合した繰り返し単位を表す。Bはその単独共重合体が水溶液中で曇点を有する下記一般式(4)で表されるモノマーを共重合した繰り返し単位を表す。D3 は上記以外の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを共重合したモノマー単位を表す。p’、q’、r’、s’は各モノマー成分の重量百分率比を表し、p’は0.1ないし60、q’は10ないし70、r’は0ないし30、s’は25ないし85の値をとる。但し、p’+q’+r’=100である。〕 【0012】 【化8】
【0013】〔一般式(4)において、R2 は水素原子または低級アルキル基を表す。R3、R4 は同じでも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換アルキル基を表す。R2 とR3 が同時に水素原子になることはなく、またR3 とR4 が結合して含窒素複素環を形成してもよい。〕 【0014】(2)カートリッジ本体101の内部に、支持体に乳剤層を設けた写真感光材料102を巻きつけたスプール103を回転自在に収納し、該スプールの回転により該写真感光材料の先端が自由にカートリッジ外部に送り出し可能であり、カートリッジ本体は写真感光材料を送り出すため、遮光機構を有する写真感光材料送り出し通路を有し、該スプールのスプール軸112の両端内側に、それぞれ一対のリップ付きフランジ113、114が写真感光材料保持のため取り付けられている写真感光材料包装体100において、該写真感光材料が(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材料であることを特徴とする写真感光材料包装体。 【0015】上記(1)の態様は、写真感光材料の構成層の少なくとも1層に一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表わされるポリマー化合物を含有し、バック層に強磁性粉末を含む磁性層を有するハロゲン化銀写真感光材料である。この様な技術は、写真感光材料には今迄のところ開示されていないものであり、上記ポリマー化合物の使用によって、現像処理液中へのゼラチンや感光材料に使用の添加剤の液中への溶出が抑制され、処理後の感光材料や磁気情報読み取り装置への汚れ物質の付着が少なくなるため、読み取りエラーを低減することができ、しかも現像の促進やカラー感材にあっては混色が防止でき、上記本発明の課題を達成する。 【0016】好ましい態様(2)は、態様(1)の感光材料を特定のカートリッジに収納した包装体であって、この様な特定のカートリッジに収納した場合であっても、本発明の感光材料は屑の発生が少なく、磁気情報読み取りエラーを減少し、加えて撮影時やプリント時に屑の写り込みを少なくすることができる。 【0017】以下、本発明について、順次詳しく説明する。初めに、一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)で表わされる化合物(以下本発明のポリマーという)について、詳細に説明する。 【0018】本発明のポリマーの好ましい態様の1つは下記一般式(1)で表されるアニオン性の水溶性重合体である。 【0019】 【化9】
【0020】式中、R1 は水素原子、置換または無置換の低級アルキル基、ハロゲン原子を表す。Lは2〜4価の連結基を表し、Mは水素原子もしくは陽イオンを表す。mは0または1を表し、nは1、2または3を表す。Dはエチレン性不飽和モノマーの繰返し単位を表す。x、zは各モノマー成分の重量百分率比を表わし、yは0ないし95、zは5ないし100を表す。ここでy+z=100を表す。 【0021】さらに詳細に説明するとDで表されるエチレン性モノマーとして好ましく用いうるのは、水に可溶な親水性モノマーであり、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピぺリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピロリジン、N−メタアクリロイルピぺリジン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド等のアクリルアミド、メタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニル環状化合物、【0022】2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、【0023】 【化10】
【0024】2−メタンスルホンアミドエチルアクリレート等のアクリル酸ないしはメタクリル酸のエステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、スチレンスルホン酸塩、スチレンスルフィン酸塩、等の−COOH基以外のアニオン性官能基を有するモノマーを挙げることができる。また、Dは、ビニルエステル類(例えば酢酸ビニル)の加水分解によって得られるビニルアルコールの繰返し単位であってもよい。 【0025】また、Dで表されるエチレン性不飽和モノマーは、一般式(1)のポリマーの水性媒体への可溶性を損ねない限り、水に不溶なモノマーであってもよい。このようなモノマーとしてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、脂肪族酸のモノエチレン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸アリル)、エチレン性不飽和のモルカルボン酸もしくはジカルボン酸のエステル【0026】(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート)モノエチレン性不飽和化合物(例えばアクリロニトリル)またはジエン類(例えばブタジエン、イソプレン)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。 【0027】R1 には水素原子又はメチル基、エチル基、n−プロピル基などの無置換アルキル基、カルボキシメチル基などの置換アルキル基があげられる。これらのうち水素原子、メチル基又はカルボキシメチル基が好ましい。 【0028】Lは2価、3価又は4価の連結基であり、2価の連結基の場合には−Q−、3、4価の連結基の場合には各々【0029】 【化11】
【0030】が好ましい。ここでQは2価の連結基であり、その例はアルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基)、アリーレン基(例えばフェニレン基)、−COO−X−(但し、Xは炭素原子数1〜約6個のアルキレン基又はアリーレン基を表わす。以下同じ)(例えば−COOCH2 CH2 −)、【0031】−COO−X−OCO−(例えば、−COOCH2 CH2 OCO−)、−OCO−X−(例えば−OCOCH2 CH2 −)、−OCO−X−COO−(例えば−OCOCH2 CH2 CH2 CH2 COO−)、−CONH−X−(例えば−CONH−C6 H4 (p)−)、−CONH−X−NHCO−(例えば−CONHCH2 CH2 NHCO−)、−CONH−X−OCO−(例えば−CONHCH2CH2 OCO−)等を挙げることができる。 【0032】mは0又は1である。nは1、2又は3である。Mは水素原子もしくは陽イオンを表す。陽イオンとしては、アルカリ金属イオン(ナトリウムイオン、カリウムイオン)、アンモニウムイオン(例えばトリメチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン)等を挙げることができるが、アルカリ金属イオンが特に好ましい。 【0033】以上、一般式(1)における、−COOM基を含むエチレン性不飽和モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、p−ビニル安息香酸、無水マレイン酸、【0034】 【化12】
【0035】 【化13】
【0036】等を挙げることができる。このうち、常温で蒸留水に可溶なものが特に好ましい。このようなアニオン性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、【0037】 【化14】
【0038】等を挙げることができる。 【0039】これらのアニオン性基を有するモノマーは、その塩、例えば、アルカリ金属塩(たとえば、Na、K塩)、アンモニウム塩(例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン等との塩)の形であってもよい。Dで表されるモノマー及び−COOMを含有するモノマーは各々2種類以上用いてもかまわない。 【0040】y、zは各モノマー成分の重量百分率を表し、yは0ないし95、好ましくは0ないし80であり、zは5ないし100、好ましくは20ないし100である。ここでy+z=100を表す。 【0041】本発明の水性媒体可溶性重合体のうち、特に好ましいのは下記一般式(1−a)で表される重合体である。 【0042】 【化15】
【0043】Eは、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピぺリジンから選ばれる少くとも1種を共重合したモノマー単位を表す。D1 は、前記DからN,N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピぺリジンを除いたエチレン性不飽和モノマーを共重合した繰返し単位を表す。R1 、L、M、m、nは、前記と同じである。x’、y’、z’は各モノマー成分の重量百分率を表し、x’は1ないし99、y’は0ないし50、z’は1ないし99の値をとる。ここでx’+y’+Z’=100である。 【0044】さらに詳細に説明すると、D1 は前記DからN,N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピぺリジンを除いたものを表わし、その具体例及び、好ましい化合物は前記Dに挙げたものと同じである。R1 、L、M、m、nの具体例及び好ましい例についても前記と同じである。x’、y’、z’は各モノマー成分の重量百分率を表す。x’は1ないし99、好ましくは5ないし95、、y’は0ないし50、好ましくは0ないし30、z’は1ないし99、好ましくは5ないし95の値をとる。ここでx’+y’+Z’=100である。 【0045】本発明の一般式(1)で表される重合体は、一般によく知られているラジカル重合法(例えば、大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊、124〜154頁などに詳しい。)によって行えば良いが、特に溶液重合法を用いるのが好ましい。 【0046】溶液重合法を用いる場合は、各モノマーを適当な溶媒(例えば水、あるいは水と水に混和しうる有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)との混合溶媒)に溶解した後、重合反応を行ってもよいし、また、各モノマーを溶液中に滴下しながら重合反応を行ってもよい。その際滴下液中に、適当な補助溶媒(上記に同じ)を用いても構わない。 【0047】上記の溶液重合は、通常のラジカル開始剤(例えば、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩のようなアゾ系開始剤、過硫酸カリウムのような過酸化物開始剤)を用いて、一般に30℃ないし約100℃、好ましくは60℃ないし約95℃の温度で行われる。 【0048】以下に本発明の一般式(1)で表される重合体及びその合成例を示すが、本発明はこれらに限定されない。重合体例に記載されている共重合比率は、重合百分率比を表し、Mの比率はモル比を表す。 【0049】 【化16】
【0050】 【化17】
【0051】 【化18】
【0052】 【化19】
【0053】 【化20】
【0054】本発明のポリマーのもう1つの好ましい態様は、下記一般式(2)で表されるアルカリ可溶性の重合体分散物もしくは下記一般式(3)で表される重合体分散物である。 【0055】 【化21】
【0056】 【化22】
【0057】一般式(2)において、D2 は少くとも1種以上のエチレン性不飽和モノマーの繰返し単位を表し、R1 、L、M、m、nは前記と同じ意味を表す。p、qは各成分の重量百分率比を表し、pは0ないし85、qは15ないし100を表す。ここでp+q=100を表す。 【0058】一般式(3)において、Aは、少なくとも2個の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する架橋性モノマーを共重合した繰返し単位を表す。Bはその単独重合体が水溶液中で曇点を有する下記一般式(4)で表されるモノマーを共重合した繰返し単位を表す。D3 は上記以外の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを共重合したモノマー単位を表す。一般式(4) 【0059】 【化23】
【0060】式中R2 は水素原子または低級アルキル基を表す。R3 、R4 は同じでも異ってもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、置換アルキル基を表す。R2とR3 が同時に水素原子になることはなく、またR3 とR4 が結合して窒素原子とともに含窒素複素環を形成してもよい。p’、q’、r’、s’は、各モノマー成分の重量百分率比を表し、p’は0.1ないし60、q’は10ないし70、r’は0ないし30、s’は25ないし85の値をとる。ここでp’+q’+r’+s’=100である。 【0061】さらに詳細に説明すると、一般式(2)のD2 においては、水不溶性のエチレン性不飽和モノマーが好ましく用いられ、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、脂肪族酸のモノエチレン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸アリル)、エチレン性不飽和のモルカルボン酸もしくはジカルボン酸のエステル【0062】(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート)モノエチレン性不飽和化合物(例えばアクリロニトリル)またはジエン類(例えばブタジエン、イソプレン)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。 【0063】また、D2 としては、水溶性のエチレン性不飽和モノマーが共重合されていてもよく、このようなモノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピぺリジン、N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピロリジン、N−メタアクリロイルピぺリジン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド等のアクリルアミド、メタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニル環状化合物、【0064】2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メタンスルホンアミドエチルアクリレート等のアクリル酸ないしはメタクリル酸のエステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、スチレンスルホン酸塩、スチレンスルフィン酸塩、等の−COOH基以外のアニオン性官能基を有するモノマーを挙げることができる。Dにおけるエチレン性不飽和モノマーとしては、一般式(2)のポリマーが水不溶の分散物として存在できる限り、種々のモノマーを任意の割合で用いる事ができるしまた、含−COOMモノマーの極性の大小によっても、変化しうる。 【0065】従って、各成分の重量百分率p、qにおいて、pは0ないし85、qは15ないし100を表すが、さらに詳細に述べると含−COOMモノマーが非中和状態で、水溶性のモノマーの場合pは30〜85、qは15〜70であり、含−COOMモノマーが非中和状態で非水溶性モノマーの場合、pは0〜70、qは30〜100を表す。ここでp+q=100である。 【0066】次に一般式(3)で表されるポリマーについて詳細に説明する。Aで表される繰返し単位を与える、共重合可能なエチレン性不飽和モノマーの例としては、メチレンビスアクリルアミド、エチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオぺンチルグリコールジメタクリレート、テトラメチレンジメタクリレート等であり、このうち、メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートが特に好ましい。 【0067】Bはその単独重合体が水中で曇点を有する一般式(4)で表される単量体から誘導される繰返し単位を表す。ここで曇点とは、単独重合体を蒸留水にて1wt%に溶解させてできた水溶液を加熱した時に透明状態からある特定の温度以上(0℃〜100℃以内)で析出し白濁化する現象を言う。 【0068】一般式(4)で表されるモノマーをさらに詳細に説明すると、R2 は水素原子または炭素数1〜4の低級アルキル基(好ましくはメチル基)を表す。R3 、R4 は同じでも異ってもよく、水素原子、炭素数1〜8(好ましくは1〜4)のアルキル基、シクロアルキル基、置換アルキル基を表す。これらのアルキル基のうち、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、シクロプロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基である。 【0069】R3 とR4 は相互に結合して窒素原子とともに含窒素複素環を形成してもよく、好ましい複素環としては、ピロリジン環、ピぺリジン環を挙げることができる。R3 とR4 が同時に水素原子になることはない。 【0070】一般式(4)で表されるモノマーの好ましい例としては、N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピぺリジン、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド等を挙げることができる。これらのモノマーの単独重合体の曇点については、高分子学会予稿集第38巻、104頁に記載されている。 【0071】D3 で表されるエチレン性不飽和モノマーとして、好ましいのは、常温で蒸留水に可溶なモノマーである。このようなモノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニル環状化合物、【0072】2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、【0073】2−メタンスルホンアミドエチルアクリレート等のアクリル酸ないしはメタクリル酸のエステル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩、スチレンスルホン酸塩、スチレンスルフィン酸塩、等の−COOH基以外のアニオン性官能基を有するモノマーを挙げることができる。このうち、−COOH基以外のアニオン性基を有するモノマーを1種以上使用するのが特に好ましい。 【0074】また、D3 で表されるエチレン性不飽和モノマーとしては、上記以外のモノマーを用いてもよく、このようなモノマーとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、脂肪族酸のモノエチレン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸アリル)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸のエステル【0075】(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート)モノエチレン性不飽和化合物(例えばアクリロニトリル)またはジエン類(例えばブタジエン、イソプレン)等を挙げることができる。 【0076】R1 、L、M、m、nは前記と同じである。 【0077】p’、q’、r’s’は各モノマー成分の重量百分率比を表し、p’は0.1ない60、好ましくは0.5ないし40、特に好ましくは1ないし20であり、q’は10ないし70、好ましくは20ないし60、特に好ましくは25ないし55であり、r’は0ないし30、好ましくは0.5ないし25、特に好ましくは1ないし20であり、s’は25ないし85、好ましくは30ないし75、特に好ましくは35ないし70である。 【0078】本発明の一般式(3)で表される重合体は、その全構成成分の80重量%以上が、水溶性のモノマーから誘導される繰返し単位であることが好ましい。 【0079】本発明の重合体分散物のうち特に好ましいのは一般式(3)の重合体分散物であり、またD3 もしくはBとして、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−アクリロイルピぺリジン、N−アクリロイルモルホリンが共重合されている事がさらに好ましい。 【0080】本発明の重合体の調製法について以下に説明する。本発明の一般式(2)の重合体の調製法は一般によく知られているラジカル重合法(例えば、大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊、124〜154頁などに詳しい。)、特に乳化重合法に従って行うことができる。 【0081】乳化重合は必要に応じて乳化剤を用いて、水あるいは水と水に混和しうる有機溶媒(たとえばメタノール、エタノール、アセトン等)の混合溶媒中でモノマーを乳化させラジカル重合開始剤を用いて一般に30℃ないし約100℃、好ましくは40℃ないし約90℃の温度で行なわれる。水に混和しうる有機溶媒の量は水に対して体積比で0〜300%、好ましくは0〜150%である。 【0082】重合反応は、通常重合すべき単量体にたいし0.05〜5重量%のラジカル重合開始剤と必要に応じて0.1〜10重量%の乳化剤を用いて行なわれる。重合開始剤としては、アゾビス化合物、パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、レドックス触媒など、たとえば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、tert−ブチルパーオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、イソプロピルパーカーボネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライドなどがある。 【0083】乳化剤としてはアニオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤の他、水溶性ポリマーなどがある。たとえばラウリン酸ソーダ、ドデシル硫酸ナトリウム、1−オクトキシカルボニルメチル−1−オクトキシカルボニルメタンスルホン酸ナトリウム、ラウリルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステル、ポリビニルアルコール、特公昭53−6190号に記載の乳化剤、水溶性ポリマーなどがある。 【0084】乳化重合においては、その目的に応じて、重合開始剤、濃度、重合温度、反応時間などを幅広く、かつ、容易に変更できることはいうまでもない。 【0085】本発明の一般式(3)で表される化合物は、一般に上記のAで表されるエチレン性不飽和基を少なくとも2個含有する共重合可能なモノマー、一般式(4)のモノマー、D3 で表されるエチレン性不飽和モノマー、及び少なくとも1個のアニオン性官能基を有するエチレン性不飽和モノマーを一般によく知られている乳化重合法を用いて合成することができる。 【0086】重合体中のアニオン性官能基を塩の形で用いる場合、モノマーを塩の形として重合を行ってもよいし、重合後に塩基性化合物を添加してもよいが、重合後に塩基性化合物を添加するのが、特に好ましい。最終的に得られる一般式(3)で表される重合体分散物のうち、Mがアルカリ金属またはアンモニウムイオン等の塩構造となっている割合は、好ましくは全−COOMのうち70ないし100モル%である。 【0087】製造されるアニオン性架橋重合体は荷電を持っており、水中で比較的安定に分散して存在するため、水中に界面活性剤を加える必要がないことが多いが、補助的に界面活性剤を加えてアニオン性架橋重合体の水中における分散状態を安定化することもできる。 【0088】使用される界面活性剤としては、例えばアニオン界面活性剤(例えばソジウムドデシルサルフェート、トリトン770(ローム&ハウス社から市販)、ノニオン界面活性剤(例えば、エマレックスNP−20(日本エマルジョンから市販)が挙げられる。また、ポリビニルアルコール、ゼラチン等の水溶性高分子を用いてもよい。 【0089】重合反応は、一般にラジカル重合開始剤(例えば過硫酸カリウムと亜硫酸水素ナトリウムとの併用、和光純薬からV−50の名で市販されているもの)の存在下で、一般に30℃ないし約100℃の温度で行われる。 【0090】重合は、用いるモノマーを媒体(水ないし、水と水と混和しうる有機溶媒−例えば、メタノール、アセトン−の混合溶媒)に全量入れて行ってもよいし、モノマー混合物を滴下して行ってもよいが、滴下して行うのが特に好ましい。 【0091】以上説明した、界面活性剤、重合開始剤や重合手法については大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」(化学同人)等の記載を参考にして行うことができる。 【0092】以下に、本発明における重合体分散物の好ましい例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。重合体分散物の各モノマー成分の割合は重量パーセントを、Mはモルパーセントを表す。 【0093】 【化24】
【0094】 【化25】
【0095】 【化26】
【0096】 【化27】
【0097】 【化28】
【0098】 【化29】
【0099】本発明のポリマーは、感光材料を構成するいかなる親水性コロイド層にも添加して使用することができる。例えば、支持体の一方の側に設けられる感光性ハロゲン化銀乳剤層(青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲン化銀乳剤層、その他)や非感光性層(例えば、アンチハレーション層、中間層、イエローフィルター層、保護層)、又は、反対側のバック層、バック層が複数の層構成(例えば、帯電防止層、磁気記録層、滑り層、中間層、保護層)である時はいずれの層にも添加が可能である。特定の層にのみ使用してもよいが、各層の膨潤度のバランスをとるため各層に均一に添加することが望ましい。感光材料への本発明のポリマーの使用量は、ゼラチンなどの親水性コロイドに対して重量で0.01〜60%であり、一般式(1)のポリマーの場合、好ましくは0.1〜20%、更に好ましくは0.5〜10%であり、一般式(2)または(3)のポリマーの場合、好ましくは1%〜30%、更に好ましくは2%〜20%である。本発明のポリマーが重合体の分散物、特に一般式(2)の化合物の場合には、その分散物の平均粒子サイズは0.50μm以下である。好ましくは0.30μm以下であり、さらに好ましくは0.20μm以下である。その下限値は0.01μmである。使用量が少な過ぎると本発明の効果が期待できなくなり、反対に多過ぎるとゼラチンの硬膜阻害が起ったり、膜が柔かく傷つき易くなったり、レチキュレーションが発生したり、膜の厚みが増加して画像の鮮鋭性を低下するなどの問題が生じてくる。 【0100】感光材料への本発明のポリマーの添加は、通常、重合体の水溶液又は重合体の分散物を乳剤、乳化物(例えばカプラーの高沸点有機溶媒溶液をゼラチンに微粒子分散したものなど)又はこれらを混合した塗布液に直接添加することによりなされる。 【0101】本発明の一般式(1)、(1−a)、(2)又は(3)で表わされるポリマーにあっても、好ましくは一般式(1−a)又は一般式(3)で表わされるポリマー化合物である。更に好ましくは一般式(3)で表わされるポリマー化合物の使用である。これら本発明のポリマーの使用により、感光材料に使用されるゼラチンやその他の添加剤の現像処理液中への溶出が抑制され、処理後の感光材料や磁気情報読み取り装置(磁気ヘッドなど)への汚れ物質の付着が少なくなり、磁気情報の読み取りエラーを低減することができる。なお、磁気記録層を有する感光材料への本発明のポリマーを使用する技術は、現在までのところ開示されていない。しかし、前記文献1には本発明のポリマーに係る記載があり、短い処理時間で最終画像を得ることができることが記載されている。この点に関し、本発明においても同じように現像促進効果が認められる。加えて、カラー感材への適用においては混色防止効果のあることも新たに見い出したものである。 【0102】次に、本発明に用いられる透明磁気記録層について説明する。本発明に用いられる透明磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ましくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ましくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子を、シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-161032に記載された如くその表面にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平4-259911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。 【0103】次に磁性粒子に用いられるバインダーは、特開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用することができる。上記樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子量は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルローストリプロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシアネート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリレンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1molの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、例えば特開平6-59357 に記載されている。 【0104】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散する方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μm、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。本発明に用いられる磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはストライプ状に設けることができる。磁気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好ましい。 【0105】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイアモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、その表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用するバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同 5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されている。 【0106】さらに、磁気記録層を有するバック層は、そのバック層の表面平均粗さ(Rz)が0.03〜0.35μmの範囲にあることが好ましい。この表面平均粗さ(Rz)は、日本工業規格(JIS)、B0601−1994に定義された表面平均粗さである。さらに好ましくは0.05〜0.30μmの範囲である。上記の表面平均粗さ(Rz)を有することにより、感光材料や磁気情報読み取り装置に付着する汚れ物質を研磨除去することができ、読み取りエラーをさらに低減できる。 【0107】続いて以下、図を参照しつつ、本発明の一態様である写真感光材料包装体(以下、「写真フィルムパトローネ」ともいう。)100の構造についてまず説明する。図1は、その写真フィルムパトローネの分解斜視図、図2は、それを半径方向から見た図、図3は、それを図2とは異なる位置で、半径方向から見た図である。写真フィルムパトローネ100は、パトローネ本体101の内部に、写真感光材料(写真フィルム)102を巻き付けたスプール103を回動自在に収納しており、パトローネ本体101の外周にパトローネラベル104が粘着されている。カートリッジ本体(パトローネ本体)101は、2つの成形部品である上・下ケース105、106からなる。 【0108】ゲート150を有する上ケース105と、下ケース106との正面側合わせ目には写真フィルム102を送り出すためのフィルム送り出し口107(通路)が形成されている。フィルム送り出し口107の奥には、ここからの入光を防止するための蓋部材108と、これの奥に配置され写真フィルム102の先端を分離するための分離爪109とがそれぞれ設けられている。蓋部材108は、両端部にそれぞれキー溝110、111が形成され、カメラに装填された際にキー溝110、111に係合するカメラ側の開閉用駆動軸の回動によってフィルム送り出し口107を塞ぐ閉じ位置と写真フィルムの出入りが許容される開き位置との間で回動される。図5には、ロックポウル144と蓋部材108が係合し、蓋部材が閉じ位置でロックされた状態を示してある。 【0109】スプール103は、スプール軸112の両端内側にそれぞれ一対のリップ付きフランジ113、114が取り付けられ、一方のフランジ113の外側にデータディスクが設けられている。また他方のフランジ114の外側に使用表示部材123が取り付けられる。データディスク115には、データラベルが貼付けられる。スプール軸112、データディスク115、各フランジ113、114が係合する一対のフランジ係合部117、118、写真フィルム後端係止用のスリット119、及び使用表示部材支持部120とがそれぞれ一体に形成されており、カメラに装填された際にスプール103の両端部に設けたカギ穴上のキー溝121、122にカメラ側の駆動軸が係合し、この駆動軸の回転によって回動される。 【0110】使用表示部材123には、軸受け部124、2つのラチェット爪125、ギヤ126、及び使用表示板127とが一体に形成されており、これらはスプール軸112と一体に回転する。 【0111】写真フィルムパトローネ100の内部は、ギヤ126と噛み合うようにスプールロック128が収納されている。このスプールロック128は、蓋部材109が閉じる位置にある時には、ギヤ126に係合してスプール軸112の回転ロックを行い、不用意な写真フィルム102の送り出しを防止し、また、蓋部材109が開き位置にある時にはギヤ126との係合を解除する。 【0112】一対のフランジ113、114は、プラスチック材料で成形されており、断面が薄肉カップ状となっている。カップ状の底部にはフランジ係合部117、118に回動自在に係合する丸穴129、130がそれぞれ設けられている。また、カップ状の開口縁部131、132は、スプール軸112に取り付けられた際に互いに向き合うようになり、これらの間に巻回される写真フィルム102の最外周両端を包み込む(図6参照)。これらの開口縁部131、132によってスプール103の回転を写真フィルム102の最外周まで伝達させることができるとともに、フィルムロール142の巻き緩みを防止している。 【0113】フランジ114には、丸穴130を取り囲むように、所定ピッチで4個の穴133が形成されている。これらの穴133には、スプール軸112が写真フィルム送り出し方向に回転した際に使用表示部材123のラチェット爪125が係合する。ラチェット爪125は、前記穴133に係合した際にスプール軸112の回転をフランジ114に伝達させ、スプール軸112が写真フィルム巻き取り方向に回転した際には使用表示部材123のラチェット爪125が前記穴133を乗り越え、スプール軸112の回転をフランジ114に伝達させることはない。 【0114】ところで、写真フィルム102を送り出す際には、スプール103をフィルム送り出し方向に回転させる。スプール103がフィルム送り出し方向に回転させられると、写真フィルム102の先端が分離爪109に接触し、写真フィルム先端の内側に巻回された部分から分離される。続いてスプール103が回転させられると、厚みが薄い一対のフランジ113、114は弾性を有しているから、分離されたフィルム先端によってそれぞれ外側に押し広げられ、これによって一対のフランジ113、114の包み込みから開放された写真フィルム先端(図3の143)はフィルム送り出し口を通じて写真フィルムパトローネ100の外に送り出される。また、スプール軸112が写真フィルム巻き取り方向(写真フィルム送り出し方向とは逆方向)に回転した際にはフランジ113、114ともスプール軸112と一体に回転することはない。したがって、写真フィルム102を巻き取る際には、フランジ113、114が回転しないことから、これらの開口縁部131、132と写真フィルム102との間に滑りを生じ、写真フィルム102がフランジの開口縁部131、132の下に滑り込むことによって写真フィルムが巻き込まれる。 【0115】データディスク115は、大径扇型部分134と切り欠き部分135とからなる。バーコードラベル116は、データディスク115と相似の形状をしており、データディスクに貼り付けられる。 【0116】バーコードラベル116には、バーコードが印刷されており、様々な情報、例えば収納する写真フィルム102の種類等を表している。この情報は、スプール103がフィルム送り出し方向に回転された際に、図5に示すように、上ケース105の一側面に形成された開口136を介してカメラ側に設けた読取りセンサによって読み取られ、露出値の算出や収納された写真フィルムの露光枚数のカウント等に用いられる。 【0117】この写真フィルムパトローネ100では、写真フィルム102の先端までも全部収納するため、未露光の写真フィルムかそれとも露光済みの写真フィルムが収納されているのかが外観から見ても区別がつかない。そこで、露光済みの写真フィルムを収納した写真フィルムパトローネ100が再度カメラに装填されて撮影が行われることを防止するために、後装填防止用の開口137を下ケース106の一側面に形成している。この一側面は、カメラのパトローネ室に向けて挿入される側であり、パトローネ室内には開口137に入り込むレバーが設けられている。 【0118】写真フィルムパトローネ100は、露光済みの写真フィルムを収納している場合には開口137に大径扇型部分134を露呈した状態となるように、また、未露光の写真フィルムを収納している場合には開口137に大径扇型部分134を露呈していない状態となるようにカメラ側の駆動軸によってスプール103の停止位置が制御される。したがって、カメラ側ではレバーの移動量を検出することで露光済み又は未露光の写真フィルムのどちらを収納しているかを見分けることができる。 【0119】さらに、ユーザーが外観から見ても把握できるように、この写真フィルムパトローネ100では、図4に示すように、他の側面(開口136、137を設けた側面とは反対側の側面)に、未露光の写真フィルムが収納された際の使用状況表示用開口138、一部に撮影を行った写真フィルムを収納した時の使用状況表示用開口139、全部に撮影を行った露光済みの写真フィルムを収納した際の使用状況表示用開口140、及び現像済みの写真フィルムを収納した際の使用状況表示用開口141とを形成し、スプール103の停止位置を制御して奥に位置する使用表示板127を前記4つの使用状況表示用開口138〜141のうち何れかに露呈させて写真フィルムの使用状況を表示するようにしている。 【0120】さらに、本パトローネ100には、収納された写真フィルム102の感度検出用に用いられる感度検出ノッチ145が設けられている。これは、バーコードラベルに書かれたバーコードを読むバーコードリーダーを持たない安価カメラで感度を検出するためのノッチである。図5のように感度検出用ノッチ145が設けられている場合は、収納された写真フィルム102がISO感度400以上であり、ノッチがない場合はISO感度400以下であることを示している。 【0121】さらに、本パトローネ100には、収納された写真フィルム102が現像済みか否かを表す現像済み表示タブが設けられている。図4に示されるように、このタブ147はパトローネ100の一側面に設けられた開口146内に設けられ、このタブ147が折り取られている場合には収納された写真フィルム102が現像済みであることを示している。 【0122】次に、本発明のパトローネ100の製法の代表例について具体的に述べる。上ケース・下ケース105、106、スプール103、及び蓋部材108は、ハイインパクトポリスチレン樹脂(電気化学工業製 デンカスチロール HI−R−Q)に、遮光性を付与するためにカーボンブラック(三菱化学製 三菱カーボンブラック #950)1.0重量%、及び滑性を付与するためのシリコーンオイル(信越化学工業製 信越シリコーン KF96H−粘度3万cs)1.5重量%を混練した樹脂を用い射出成形法によって成形する。使用表示部材123は、上述のハイインパクトポリスチレン樹脂に、上述のカーボンブラック0.01重量%、及び酸化チタン(石原産業製 CR60−2)3.5重量%を混練した樹脂を用い射出成形法によって成形する。 【0123】フランジ113、114は、ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂のポリマーアロイ(旭化成製 ザイロン X9101)から作られた厚み150μmのフィルムを用い、真空・圧空法によって成形する。 【0124】パトローネラベル104は、まず厚み50μmの白色顔料入ポリスチレンフィルムの片面に印刷適正を付与するコーティングを行い、その裏面に粘着剤を付設した後剥離紙を張り付けた離型紙付き粘着ラベル原反を作成する。その原反の表面に図7に示したように、数字で書かれたパトローネID番号印刷スぺース151、メーカー名、商品名、フィルムの種類・感度・露光枚数、注意書き、及びユーザーが記入するメモ欄等を印刷する品種等の印刷スぺース152、及びバーコード印刷スぺース153がある。まず品種等印刷スぺースを印刷し、その後ハーフカット加工を行い、さらにその後でバーコード及びパトローネID番号を印刷して作成する。バーコードには、製造業者名、製造ロット、製造日、収納された写真フィルムの種類、感度、露光枚数、及びパトローネID番号等がコード化されて印刷されている。カートリッジID番号は、カートリッジ一個一個に付けられた固有の番号である。 【0125】バーコードラベル116は、厚み50μmの透明ポリスチレンフィルムの片面に厚さ約400オングストロームのアルミ蒸着層を設け、その上に粘着剤を付設した後剥離紙を張り付けた離型紙付き粘着ラベルを作成し、アルミ蒸着層の反対面にバーコードを印刷した後、外周部分のハーフカットを行い、さらに中央の穴抜き加工を行って作成する。 【0126】本発明は上記に例示した構造・製法である包装体に前記写真感光材料が収納されるものである。このような包装体に収納されても本発明の写真感光材料は前記本発明の磁気読み取りエラーの少ない又は撮影時やプリント時に屑の写り込みの少ない感光材料包装体を提供することができる。 【0127】本発明の感光材料は、支持体上に少なくとも1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載されているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、特開昭57-112751 、同62- 200350、同62-206541 、62-206543に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭 55-34932 公報に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-25738、同62-63936に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列することもできる。また特公昭49-15495に記載されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59-202464 に記載されているように、同一感色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良するために、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開昭62-160448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。 【0128】本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約 0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)No. 17643 (1978 年12月), 22 〜23頁, “I. 乳剤製造(Emulsion preparation and types)”、および同No. 18716 (1979 年11月), 648 頁、同No.307105(1989年11月),863 〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie et Phisique Photographique, Paul Montel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F. Duffin, Photographic Emulsion Chemistry,Focal Press, 1966) 、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman, et al., Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Press, 1964)などに記載された方法を用いて調製することができる。 【0129】US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,413,748に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アスペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff, Photographic Science and Engineering)、第14巻 248〜257頁(1970年);US 4,434,226、同 4,414,310、同 4,433,048、同 4,439,520およびGB 2,112,157に記載の方法により簡単に調製することができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭 63-264740に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は特開昭59-133542に記載されている。この乳剤のシェルの厚みは現像処理等によって異なるが、3 〜40nmが好ましく、5 〜20nmが特に好ましい。 【0130】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このような工程で使用される添加剤はRDNo.17643、同No.18716および同No.307105 に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用することができる。US 4,082,553に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-214852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特開昭 59-214852に記載されている。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm 、特に0.05〜0.6 μm が好ましい。また、粒子形状は規則的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。 【0131】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感光せずに、その現像処理において実質的に現像されないハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされていないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀および/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g/ m2以下が好ましく、4.5g/ m2以下が最も好ましい。 【0132】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD3071051.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁2.感度上昇剤 648頁右欄3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤10. マツト剤 878 〜879 頁【0133】本発明の感光材料には種々の色素形成カプラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わされるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされるカプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラム19))。 マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,257 の〔A-4 〕-63(134 頁),〔A-4 〕-73,-75(139 頁); EP486,965 のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19 頁);特開平5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁);特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁);特開平6-67385 の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。 【0134】発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマスキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ましい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 378,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わされる化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,938A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-49(51 頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされる化合物(特に(23)(11 頁))、EP 440,195A2の5 〜6 頁に記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁のI-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),(61)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表わされる化合物(特に(7)(7 頁);リガンド放出化合物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わされる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロイコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレーム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,637A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素となる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜Y-19) 。 【0135】カプラー以外の添加剤としては、以下のものが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144 頁);油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US 4,199,363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12) (カラム4〜5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24 〜48頁);褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118 頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-2, US5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,42;発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させる素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-46;ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁のSCV-1 〜28, 特にSCV-8;硬膜剤: 特開平1-214845の17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜76),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-24,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載の化合物,特にカラム7の28,29;防腐剤、防黴剤: US 4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,9,10,18,III-25;安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,793のカラム6 〜16のI-1 〜(14), 特にI-1,60,(2),(13), US 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36: 化学増感剤:トリフェニルホスフィンセレニド, 特開平5-40324 の化合物50; 染料: 特開平3-156450の15〜18頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29頁のV-1〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8,EP 457153Aの17〜28頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26のDye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の化合物1〜22, 特に化合物1,EP 519306Aの式(1) ないし(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,268,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜10), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(66)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1 〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物(1) 〜(31) (カラム2〜9)。 【0136】本発明は、一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に適用することができる。また、特公平2-32615 、実公平3-39784 に記載されているレンズ付きフイルムユニット用に好適である。本発明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のRD.No. 17643 の28頁、同No. 18716 の 647頁右欄から 648頁左欄、および同No. 307105の 879頁に記載されている。好ましくはポリエステル系又はセルロースエステル系支持体である。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下であることが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μm 以下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたとき、膜厚そのが1/2 に到達するまでの時間と定義する。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Green)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜129 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより測定できる。T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって調整することができる。また、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚により計算できる。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2 μm〜20μm の親水性コロイド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は150 〜500 %が好ましい。 【0137】本発明の感光材料は、前述のRD.No. 17643 の28〜29頁、同No. 18716 の 651左欄〜右欄、および同No. 307105の880 〜881 頁に記載された通常の方法によって現像処理することができる。次に、本発明に使用されるカラーネガフイルム用の処理液について説明する。本発明に使用される発色現像液には、特開平4-121739の第9頁右上欄1行〜第11頁左下欄4行に記載の化合物を使用することができる。特に迅速な処理を行う場合の発色現像主薬としては、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンが好ましい。これらの発色現像主薬は発色現像液1リットルあたり0.01〜0.08モルの範囲で使用することが好ましく、特には 0.015〜0.06モル、更には0.02〜0.05モルの範囲で使用することが好ましい。また発色現像液の補充液には、この濃度の 1.1〜3倍の発色現像主薬を含有させておくことが好ましく、特に 1.3〜 2.5倍を含有させておくことが好ましい。 【0138】発色現像液の保恒剤としては、ヒドロキシルアミンが広範に使用できるが、より高い保恒性が必要な場合は、アルキル基やヒドロキシアルキル基、スルホアルキル基、カルボキシアルキル基などの置換基を有するヒドロキシルアミン誘導体が好ましく、具体的にはN,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミン、モノメチルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、モノエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキルアミン、N,N−ジ(カルボキシエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。上記の中でも、特にN,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。これらはヒドロキシルアミンと併用してもよいが、好ましくはヒドロキシルアミンの代わりに、1種または2種以上使用することが好ましい。保恒剤は1リットルあたり0.02〜 0.2モルの範囲で使用することが好ましく、特に0.03〜0.15モル、更には0.04〜 0.1モルの範囲で使用することが好ましい。また補充液においては、発色現像主薬の場合と同様に、母液(処理タンク液)の1.1〜3倍の濃度で保恒剤を含有させておくことが好ましい。発色現像液には、発色現像主薬の酸化物のタ−ル化防止剤として亜硫酸塩が使用される。亜硫酸塩は1リットルあたり0.01〜0.05モルの範囲で使用するのが好ましく、特には0.02〜0.04モルの範囲が好ましい。補充液においては、これらの1.1〜3倍の濃度で使用することが好ましい。また、発色現像液のpHは 9.8〜 11.0 の範囲が好ましいが、特には10.0〜10.5が好ましく、また補充液においては、これらの値から 0.1〜 1.0の範囲で高い値に設定しておくことが好ましい。このようなpHを安定して維持するには、炭酸塩、リン酸塩、スルホサリチル酸塩、ホウ酸塩などの公知の緩衝剤が使用される。 【0139】発色現像液の補充量は、感光材料1m2あたり80〜1300ミリリットルが好ましいが、環境汚濁負荷の低減の観点から、より少ない方が好ましく、具体的には80〜600ミリリットル、更には80〜 400ミリリットルが好ましい。発色現像液中の臭化物イオン濃度は、通常、1リットルあたり0.01〜0.06モルであるが、感度を保持しつつカブリを抑制してディスクリミネーションを向上させ、かつ、粒状性を良化させる目的からは、1リットルあたり 0.015〜0.03モルに設定することが好ましい。臭化物イオン濃度をこのような範囲に設定する場合に、補充液には下記の式で算出した臭化物イオンを含有させればよい。ただし、Cが負になる時は、補充液には臭化物イオンを含有させないことが好ましい。 C=A−W/VC:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/リットル) A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル/リットル) W:1m2の感光材料を発色現像した場合に、感光材料から発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル) V:1m2の感光材料に対する発色現像補充液の補充量(リットル) また、補充量を低減した場合や、高い臭化物イオン濃度に設定した場合、感度を高める方法として、1−フェニル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−2−メチル−2−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンに代表されるピラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールに代表されるチオエーテル化合物などの現像促進剤を使用することも好ましい。 【0140】本発明における漂白能を有する処理液には、特開平4-125558の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄6行に記載された化合物や処理条件を適用することができる。漂白剤は酸化還元電位が 150mV以上のものが好ましいが、その具体例としては特開平5-72694 、同5-173312に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロパン四酢酸、特開平5-173312号第7頁の具体例1の化合物の第二鉄錯塩が好ましい。また、漂白剤の生分解性を向上させるには、特開平4-251845、同4-268552、EP588,289、同 591,934、特開平6-208213に記載の化合物第二鉄錯塩を漂白剤として使用することが好ましい。これらの漂白剤の濃度は、漂白能を有する液1リットルあたり0.05〜 0.3モルが好ましく、特に環境への排出量を低減する目的から、 0.1モル〜0.15モルで設計することが好ましい。また、漂白能を有する液が漂白液の場合は、1リットルあたり 0.2モル〜1モルの臭化物を含有させることが好ましく、特に 0.3〜 0.8モルを含有させることが好ましい。漂白能を有する液の補充液には、基本的に以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これにより、母液中の濃度を一定に維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CPCR :補充液中の成分の濃度CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度CP :処理中に消費された成分の濃度V1 :1m2の感光材料に対する漂白能を有する補充液の補充量(ミリリットル) V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量(ミリリットル) その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好ましく、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有させることが好ましい。また、特開昭53-95630、RDNo.17129、US 3,893,858に記載の公知の漂白促進剤を使用することも好ましい。漂白液には、感光材料1m2あたり50〜1000ミリリットルの漂白補充液を補充することが好ましく、特には80〜 500ミリリットル、さらには 100〜 300ミリリットルの補充をすることが好ましい。さらに漂白液にはエアレーションを行なうことが好ましい。 【0141】定着能を有する処理液については、特開平4-125558の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載の化合物や処理条件を適用することができる。特に、定着速度と保恒性を向上させるために、特開平6-301169の一般式(I)と(II)で表される化合物を、単独あるいは併用して定着能を有する処理液に含有させることが好ましい。またp−トルエンスルフィン酸塩をはじめ、特開平1-224762に記載のスルフィン酸を使用することも、保恒性の向上の上で好ましい。漂白能を有する液や定着能を有する液には、脱銀性の向上の観点からカチオンとしてアンモニウムを用いることが好ましいが、環境汚染低減の目的からは、アンモニウムを減少或いはゼロにする方が好ましい。漂白、漂白定着、定着工程においては、特開平1-309059に記載のジェット攪拌を行なうことが特に好ましい。漂白定着また定着工程における補充液の補充量は、感光材料1m2あたり 100〜1000ミリリットルであり、好ましくは 150〜 700ミリリットル、特に好ましくは200〜 600ミリリットルである。漂白定着や定着工程には、各種の銀回収装置をインラインやオフラインで設置して銀を回収することが好ましい。インラインで設置することにより、液中の銀濃度を低減して処理できる結果、補充量を減少させることができる。また、オフラインで銀回収して残液を補充液として再利用することも好ましい。漂白定着工程や定着工程は複数の処理タンクで構成することができ、各タンクはカスケード配管して多段向流方式にすることが好ましい。現像機の大きさとのバランスから、一般には2タンクカスケード構成が効率的であり、前段のタンクと後段のタンクにおける処理時間の比は、 0.5:1〜1:0.5 の範囲にすることが好ましく、特には 0.8:1〜1:0.8 の範囲が好ましい。漂白定着液や定着液には、保恒性の向上の観点から金属錯体になっていない遊離のキレート剤を存在させることが好ましいが、これらのキレート剤としては、漂白液に関して記載した生分解性キレート剤を使用することが好ましい。 【0142】水洗および安定化工程に関しては、上記の特開平4-125558、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16行に記載の内容を好ましく適用することができる。特に、安定液にはホルムアルデヒドに代わってEP 504,609、同 519,190に記載のアゾリルメチルアミン類や特開平4-362943に記載のN−メチロールアゾール類を使用することや、マゼンタカプラーを二当量化してホルムアルデヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤の液にすることが、作業環境の保全の観点から好ましい。また、感光材料に塗布された磁気記録層へのゴミの付着を軽減するには、特開平6-289559に記載の安定液が好ましく使用できる。水洗および安定液の補充量は、感光材料1m2あたり80〜1000ミリリットルが好ましく、特には 100〜 500ミリリットル、さらには 150〜 300ミリリットルが、水洗または安定化機能の確保と環境保全のための廃液減少の両面から好ましい範囲である。このような補充量で行なう処理においては、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベンダゾール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、5−クロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのような公知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、イオン交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いることが好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併用することがより効果的である。また、水洗または安定液タンク内の液は、特開平3-46652 、同3-53246 、同-355542、同3-121448、同3-126030に記載の逆浸透膜処理を行なって補充量を減少させることも好ましく、この場合の逆浸透膜は、低圧逆浸透膜であることが好ましい。 【0143】本発明における処理においては、発明協会公開技報、公技番号94-4992 に開示された処理液の蒸発補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが好ましい。 【0144】本発明に用いられる処理剤としては、上記公開技報の第3頁右欄15行から第4頁左欄32行に記載のものが好ましい。また、これに用いる現像機としては、第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサーが好ましい。本発明を実施するに好ましい処理剤、自動現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公開技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記載されている。 【0145】本発明に使用される処理剤の供給形態は、使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63-17453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、特開平4-19655 、同4-230748には真空包装した粉末あるいは顆粒、同4-221951には水溶性ポリマーを含有させた顆粒、特開昭51-61837、特開平6-102628には錠剤、特表昭57-500485 にはペースト状の処理剤が開示されており、いずれも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面から、予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用することが好ましい。これらの処理剤を収納する容器には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独あるいは複合材料として使用される。これらは要求される酸素透過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液などの酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材が好ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これらの材料は 500〜1500μmの厚さで、容器に使用され、酸素透過性を20ミリリットル/m2・24hrs ・atm 以下にすることが好ましい。 【0146】次に本発明に使用されるカラー反転フイルム用の処理液について説明する。カラー反転フイルム用の処理については、アズテック有限会社発行の公知技術第6号(1991年4月1日)第1頁5行〜第10頁5行、及び第15頁8行〜第24頁2行に詳細に記載されており、その内容はいずれも好ましく適用することができる。カラー反転フイルムの処理においては、画像安定化剤は調整浴か最終浴に含有される。このような画像安定化剤としては、ホルマリンのほかにホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム、N−メチロールアゾール類があげられるが、作業環境の観点からホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムかN−メチロールアゾール類が好ましく、N−メチロールアゾール類としては、特にN−メチロールトリアゾールが好ましい。また、カラーネガフイルムの処理において記載した発色現像液、漂白液、定着液、水洗水などに関する内容は、カラー反転フイルムの処理にも好ましく適用できる。上記の内容を含む好ましいカラー反転フイルムの処理剤として、イーストマンコダック社のE−6処理剤及び富士写真フイルム(株)のCR−56処理剤をあげることができる。 【0147】次に本発明に用いられるポリエステル支持体について記すが、後述する感材、処理、カートリッジ及び実施例なども含め詳細については、公開技報、公技番号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げることができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステルである。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナフタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000ないし 200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃以上が好ましい。 【0148】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつきにくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しながら熱処理してもよい。この熱処理時間は、 0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤を練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエステル用として市販されている染料または顔料を練り込むことにより目的を達成することが可能である。 【0149】次に、本発明では支持体と感材構成層を接着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいのは、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロルフェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることができる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタクリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤として含有させてもよい。 【0150】また本発明においては、帯電防止剤が好ましく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げることができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、 ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下である粒子サイズ 0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。感材への含有量としては、 5〜500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバインダーの量の比は1/300 〜 100/1が好ましく、より好ましくは 1/100〜 100/5である。 【0151】本発明の感材には滑り性がある事が好ましい。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いることが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す(25℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。本発明に使用可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等を用いることができる。添加層としては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ましい。 【0152】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ましい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでもよいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好ましくは両者を併用することである。例えばポリメチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子などが好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜 1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ましい。又 マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒子を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)が挙げられる。 【0153】次に本発明で用いられるフィルムパトローネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラスチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止されたパトローネは特開平1-312537、同1-312538に記載されている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ましい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラスチックを使って製作される。パトローネのサイズは現在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、現在の 135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下とすることも有効である。パトローネのケースの容積は、30cm3以下好ましくは 25cm3以下とすることが好ましい。パトローネおよびパトローネケースに使用されるプラスチックの重量は5g〜15g が好ましい。 【0154】更に本発明で用いられる、スプールを回転してフイルムを送り出すパトローネでもよい。またフイルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸をフイルム送り出し方向に回転させることによってフイルム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示されている。本発明に用いられる写真フイルムは現像前のいわゆる生フイルムでもよいし、現像処理された写真フイルムでもよい。又、生フイルムと現像済みの写真フィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、異なるパトローネでもよい。 【0155】 【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、実施例に限定されるものではない。 実施例11)支持体本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成した。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PENフイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。 【0156】2)下塗層の塗設上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。 【0157】3−1)帯電防止層の塗設平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(CH2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2及びレゾルシンと塗布した。 3−2)磁気記録層の塗設3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理されている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施した)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3 0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジブチルフタレートを用いてバーコーターで塗布し、膜厚 1.2μmの磁気記録層を得た。滑り剤としてC6H13CH(OH)C10H20COOC40H81 50mg/m2、マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.20μm および1.0 μm)をそれぞれ 50mg/m2および10mg/m2 となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形比は65%であった。 【0158】3−3)滑り層の調製C6H13CH(OH)C10H20COOC40H81 (6mg/m2) 混合物を塗布した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル (1/1)中で 105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。乾燥は 115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.10(5mmφのステンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.08(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.13と優れた特性であった。 【0159】4)感光層の塗設次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。これを試料101とする。 【0160】(感光層組成) 各層に使用する素材の主なものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。ただし、増感色素については同一層のハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。 【0161】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09ゼラチン 1.60ExM−1 0.12ExF−1 2.0×10-3固体分散染料ExF−2 0.030固体分散染料ExF−3 0.040クエン酸ナトリウム 0.05HBS−1 0.15HBS−2 0.02【0162】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065ExC−2 0.04ポリエチルアクリレートラテックス 0.20ゼラチン 1.04【0163】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25沃臭化銀乳剤B 銀 0.25ExS−1 6.9×10-5ExS−2 1.8×10-5ExS−3 3.1×10-4ExC−1 0.17ExC−3 0.030ExC−4 0.10ExC−5 0.020ExC−6 0.010Cpd−2 0.025HBS−1 0.10ゼラチン 0.87【0164】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70ExS−1 3.5×10-4ExS−2 1.6×10-5ExS−3 5.1×10-4ExC−1 0.13ExC−2 0.060ExC−3 0.0070ExC−4 0.090ExC−5 0.015ExC−6 0.0070Cpd−2 0.023HBS−1 0.10ゼラチン 0.75【0165】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40ExS−1 2.4×10-4ExS−2 1.0×10-4ExS−3 3.4×10-4ExC−1 0.10ExC−3 0.045ExC−6 0.020ExC−7 0.010Cpd−2 0.050HBS−1 0.22HBS−2 0.050ゼラチン 1.10【0166】第6層(中間層) Cpd−1 0.090固体分散染料ExF−4 0.030HBS−1 0.050ポリエチルアクリレートラテックス 0.15ゼラチン 1.10【0167】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15沃臭化銀乳剤F 銀 0.10沃臭化銀乳剤G 銀 0.10ExS−4 3.0×10-5ExS−5 2.1×10-4ExS−6 8.0×10-4ExM−2 0.33ExM−3 0.086ExY−1 0.015HBS−1 0.30HBS−3 0.010ゼラチン 0.73【0168】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80ExS−4 3.2×10-5ExS−5 2.2×10-4ExS−6 8.4×10-4ExC−8 0.010ExM−2 0.10ExM−3 0.025ExY−1 0.018ExY−4 0.010ExY−5 0.040HBS−1 0.13HBS−3 4.0×10-3ゼラチン 0.80【0169】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25ExS−4 3.7×10-5ExS−5 8.1×10-5ExS−6 3.2×10-4ExC−1 0.010ExM−1 0.020ExM−4 0.025ExM−5 0.040Cpd−3 0.040HBS−1 0.25ポリエチルアクリレートラテックス 0.15ゼラチン 1.33【0170】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015Cpd−1 0.16固体分散染料ExF−5 0.060固体分散染料ExF−6 0.060油溶性染料ExF−7 0.010HBS−1 0.60ゼラチン 0.60【0171】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09沃臭化銀乳剤K 銀 0.09ExS−7 8.6×10-4ExC−8 7.0×10-3ExY−1 0.050ExY−2 0.22ExY−3 0.50ExY−4 0.020Cpd−2 0.10Cpd−3 4.0×10-3HBS−1 0.28ゼラチン 1.20【0172】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00ExS−7 4.0×10-4ExY−2 0.10ExY−3 0.10ExY−4 0.010Cpd−2 0.10Cpd−3 1.0×10-3HBS−1 0.070ゼラチン 0.70【0173】第13層(第1保護層) UV−1 0.19UV−2 0.075UV−3 0.065HBS−1 5.0×10-2HBS−4 5.0×10-2ゼラチン 1.8【0174】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10H−1 0.40B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2B−2(直径 1.7 μm) 0.15B−3 0.13S−1 0.20ゼラチン 0.70【0175】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。 【0176】 【表1】
【0177】表1において、(1)乳剤J〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。 【0178】有機固体分散染料の分散物の調整下記のExF−3を次の方法で分散した。即ち、メタノールを30%含む染料のウエットケーキ1430g に水及びBASF社製Pluronic F88(エチレンオキシド−プロピレンオキシド ブロック共重合体)200gを加えて攪拌し、染料濃度6%のスラリーとした。次に、アイメックス(株)製ウルトラビスコミル(UVM-2) に平均粒径0.5mm のジルコニアビーズを1700ml充填し、スラリーを通して周速約10m/sec、吐出量0.5 リットル/minで8時間粉砕した。ビーズを濾過して除き、水を加えて染料濃度3%に希釈した後、安定化のために90℃で10時間加熱した。得られた染料微粒子の平均粒径は0.60μmであり、粒径の分布の広さ(粒径標準偏差×100/平均粒径)は18%であった。 【0179】同様にして、ExF−4、ExF−5、ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径はそれぞれ0.45μm、0.54μm、0.52μmであった。ExF−2は特開平3-182743号の実施例に記載のpHシフトよる微小析出分散方式により分散した。染料微粒子の平均粒径は0.05μmであった。 【0180】 【化30】
【0181】 【化31】
【0182】 【化32】
【0183】 【化33】
【0184】 【化34】
【0185】 【化35】
【0186】 【化36】
【0187】 【化37】
【0188】 【化38】
【0189】 【化39】
【0190】 【化40】
【0191】 【化41】
【0192】 【化42】
【0193】 【化43】
【0194】 【化44】
【0195】 【化45】
【0196】以上のように作成した感光材料を24mm幅、 160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片側幅方向から 0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーションを 5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを32mm間隔で設けたものを作成し、US 5,296,887のFIG. 1〜FIG. 7に説明されているプラスチック製のフィルムカートリッジに収納した。この試料に磁気記録層の塗布面側からヘッドギャップ5μm、ターン数 2,000の入出力可能なヘッドを用いて、感光材料の上記パーフォレーションの間に 1,000mm/sの送り速度でFM信号を記録した。 【0197】以下、試料102以降は、第1層〜第14層に本発明の前記ポリマー化合物を表2に示すように添加して試料124までを作製した。試料125は、本発明のポリマー化合物に替えて比較化合物CP−1を用いて試料を作製した。比較化合物CP−1は化46に示す。 【0198】 【化46】
【0199】作製したこれら試料は、試料101と同様、24mm幅、160cmに裁断し本発明のカートリッジに巻き込んだ。これらの試料は、先の試料101と同様にFM信号を記録した。これらの試料について、以下の評価を実施した。 【0200】各試料片を2組準備し、それぞれ白光(4800°K)のセンシトメトリー用光学ウエッジを通して露光を与え、下記の現像処理において発色現像時間を1つの組は3分5秒、もう1つの組は2分20秒にし、他の処理は同一にしてカラー現像処理を行った。現像処理済みの試料は、B、G、Rの濃度測定を行い、それぞれの特性曲線を求め、特性曲線から同一試料間の発色現像時間による感度差(ΔS=S(3分5秒)−S(2分20秒))を算出した。なお、感度は最小濃度+0.2の濃度を与える露光量の逆数の対数値である。値が小さい程速い現像進行を示す。 【0201】次に、Gフィルターを付して同じくセンシトメトリー用光学ウエッジを通して露光を与え、発色現像時間を3分5秒にしたカラー現像処理を行い、得られたマゼンタ色像について、それぞれB、G、Rの濃度測定を行い、G濃度の最小濃度+2.0の濃度を与える露光量の点におけるB濃度及びR濃度を求めた。これらについて、試料101を基準にとって各試料との差(ΔGB 及びΔGR )を算出した。マイナス値の大きい程、試料101に対して混色の少ないことを示す。カラー現像処理を下記に、結果を表2に示す。但し、ΔSについてはR濃度を代表させて示す。 【0202】カラー現像処理は、初めに、フジカラーネガ、スーパーG、 Ace400をカメラで撮影したものを1日1m2ずつ15日間にわたり下記の処理を行い(ランニング処理)、その後、処理を実施した。尚、各処理は富士写真フイルム社製自動現像機 FP-360Bを用いて以下により行なった。尚、漂白浴のオーバーフロー液を後浴へ流さず、全て廃液タンクへ排出する様に改造を行なった。この FP-360Bは発明協会公開技報 94-4992号に記載の蒸発補正手段を搭載している。処理工程及び処理液組成を以下に示す。 【0203】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 (2分20秒) 38.0℃ 20ミリリットル 17リットル (3分 5秒) 漂 白 50秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 定 着(1) 50秒 38.0℃ − 5リットル 定 着(2) 50秒 38.0℃ 8ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 17ミリリットル 3.5リットル 安 定(1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安 定(2) 20秒 38.0℃ 15ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水のオーバーフロー液は全て定着(2)へ導入した。また、定着液も(2)から(1)へ向流配管で接続されている。尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち込み量は感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ 2.5ミリリットル、 2.0ミリリットル、 2.0ミリリットルであった。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。上記処理機の開口面積は発色現像液で 100cm2 、漂白液で 120cm2 、その他の処理液は約 100cm2 であった。 【0204】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.3 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3 mg − ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 2.0 2.0 ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 6.4 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.18 【0205】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 118 180 臭化アンモニウム 80 115 硝酸アンモニウム 14 21 コハク酸 40 60 マレイン酸 33 50 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調整〕 4.4 4.0【0206】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30 メタンチオスルホン酸アンモニウム 4 12 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 7 20 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調整〕 7.4 7.45 【0207】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR-120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR-400) を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム 150mg/リットルを添加した。この液のpHは 6.5〜 7.5の範囲にあった。 【0208】 (安定液) タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.10 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5 【0209】 【表2】
【0210】表から、本発明のポリマーの使用は、現像促進効果が認められ、短い発色現像時間で高い感度の得られることが明らかである。又、本発明のポリマーは、一般式(1−a)で表わされる水溶液として添加する化合物よりも、一般式(3)で表わされるポリマー分散物として使用する化合物のほうが全体を比較して好ましいこともわかる。なお、このポリマー分散物はその平均粒子サイズが大きいと本発明の効果は減少することも試料120と121の比較から知ることができる。さらに、試料124では現像促進効果も混色の少ないことも明らかであるが、処理済みの試料の膜面をルーペで観察したところ、細かいレチキュレーションの発生していることが観察された。したがって添加量としてはゼラチン重量に対して30%を超えないことが好ましい。 【0211】実施例2実施例1で作製した試料101、105、106、113、116、118、122及び125の合計8種の試料を用い、それぞれの試料を用いて各試料毎にランニング処理を行った自動現像機を準備した。この時発色現像液のタンク容量は10リットルにし、15日間毎日1m2ずつ処理を行った。 【0212】上記の8種の試料は、実施例1に記載したように、本発明のカートリッジに巻き込み、同じくFM信号を記録し、均一露光を与えてカラー現像処理を行っている。これらの試料について、以下の評価を実施した。 【0213】磁気読み取りエラー:上記処理前に磁気情報を国際特許出願公開(WO)90−04205号に開示された方式で100回入力し、上述のカラー現像処理を行なった後に出力エラーの評価を行なった。 【0214】屑発生評価:ズームカルディア(富士写真フイルム(株)製)を改造して、上記カートリッジが装填できるようにしフィルムガイドを35mm巾〜24mm巾にした。このカメラに上記カートリッジに巻き込んだ試料を1カートリッジ当り10回追い出し供送と巻き込みをくり返しこれを各20本行ない、カメラ圧板部およびその反対側のフィルムガイド部に残っている屑の量を光学顕微鏡で観察して4段階評価した。なお、評価は相対湿度55%、温度25℃の条件下で実施した。 【0215】ここで、カートリッジの主要な素材は下記のものを用いた。 上下ケース105、106・・・遮光用のブラックカーボンを練り込んだポリスチレン。 スプール軸・・・同上。 蓋部材・・・・・同上。 フランジ113、114・・・ポリカーボネート。 結果を表3に示す。 【0216】 【表3】
【0217】表から、本発明のポリマー化合物の使用は、驚くべきことに磁気読み取りエラーを皆無にするか又は著しく低減し、さらに、屑の発生も観察されないか又は非常に少ないことがわかる。このような効果は、本発明のポリマー化合物は、ゼラチンの溶出を抑制すると同時に、乾膜中にあってはゼラチンとの相溶性が良好もしくはポリマー分散物との界面が相分離を起すことなくむしろ結合力を強め、さらにはカプラー分散物などとの界面の相分離を緩和するような作用を有するものと推定している。 【0218】なお、他の試料についても上述と同様の方法で磁気情報読み取りエラー及び屑の発生について調べると、本発明の試料は比較試料に比べいずれも良好な結果を得ることができる。 【0219】実施例3特開平6−138574号公報(文献2)実施例に記載の試料101と同じ試料を作製した。これを試料301とする。続いて、試料302以降は、試料301の第3層、第7層、第8層、第12〜14層の中間層又はイエローフィルター層に表4に示すように本発明のポリマー化合物を使用して試料311までを作製した。試料312は、比較化合物として実施例1と同じCP−1を用いて作製した。 【0220】これらの試料を使用して、下記の性能について評価した。Rフィルターを付して、上記と同様にセンシトメトリー用光学ウェッジを通して露光を与え、上記文献2の実施例に記載のカラー現像処理を行い、得られたシアン色像について各試料B、G、Rの濃度測定を行い、その特性曲線を得た。これらの特性曲線から最小濃度+2.5のシアン濃度を与える露光量の点のB濃度及びG濃度を読み取った。試料301を基準にしてその差(ΔRB 及びΔRG )を算出した。マイナス数値が大きい程シアン色像へのイエローやマゼンタ色の混色が少なく、色純度の高いことを表わす。結果を表4に示す。 【0221】 【表4】
【0222】表から、本発明のポリマー化合物の使用は、混色が少なく高い色純度の画像を与えることがわかる。 【0223】 【発明の効果】本発明によれば、支持体の一方の側に感光性層及び非感光性層を、支持体を挟んで反対側にバック層を有し、かつ、磁性層を有する感光材料の該構成層の少なくとも1層に一般式のアニオン性の水溶性ポリマー、一般式(2)の平均粒径0.05〜0.50μmのアルカリ可溶性ポリマー分散物又は一般式(3)のポリマー分散物から選ばれる化合物を含有させることによって、磁気情報の読み取りエラーを低減でき、特定のカートリッジを使用しても屑の発生がなく、かつ、速い現像進行を示し、混色が少なく色純度の高い写真感光材料を提供することができる。
|
|