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発明の名称 ファイバ型放射線検出器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−236669
公開日 平成9年(1997)9月9日
出願番号 特願平8−44903
出願日 平成8年(1996)3月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照 (外2名)
発明者 吉田 範行 / 千葉 浩克 / 須藤 皓 / 武部 雅汎 / 浦山 勝己 / 今井 信行 / 土井 英雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 光波長変換機能及び集光機能並びに光の伝送方向を軸方向に変える機能を有する蛍光性光ファイバの外周面に、粒子状又は粉末状のシンチレータを含む放射線感応層を形成し、該感応層の外周を含め当該蛍光性光ファイバの外周を遮光材で覆い、該蛍光性光ファイバの端部に光コネクタを介して伝送用光ファイバを接続して成ることを特徴とするファイバ型放射線検出器。
【請求項2】 前記蛍光性光ファイバの一端部は、端面を含めて前記放射線感応層が形成されると共に遮光材で覆われ、他端部に光コネクタを介して伝送用光ファイバを接続することを特徴とする請求項1記載のファイバ型放射線検出器。
【請求項3】 前記感応層に含まれるシンチレータは、ガンマ線、中性子線、又はアルファ線に感応する物質の内のいずれか1又は2、或いは全部であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のファイバ型放射線検出器。
【請求項4】 前記シンチレータは、ガンマ線に感応する物質がNal(Tl)又は、Cs(Tl)であり、アルファ線に感応する物質がZnS(Ag)であり、中性子線に感応する物質がリチウム化合物、ボロン化合物等の中性子反応断面積が大きい物質であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載のファイバ型放射線検出器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガンマ線、中性子線及びアルファ線を検出するシンチレータと蛍光性光ファイバに光コネクタを介して伝送用光ファイバを接続した構造を有するファイバ型放射線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】本件出願人が先に開発した「放射線検出光伝送装置」(特開平6−201835号)においては、放射線の入射により発光する円筒状のシンチレータとこのシンチレータの中心軸部に一端が挿入され、シンチレータからの発光を受光して伝送損失の少ない光の波長に変換して伝送する蛍光性光ファイバ、及びその蛍光性光ファイバの他端部に光コネクタを介して接続される光伝送用ファイバが備えられている。
【0003】このような放射線検出光伝送装置は、検出部に電源を用いることなく、ガンマ線等の放射線に関する情報を遠隔長距離伝送することが可能な新しいタイプの放射線検出器である。これは、それ以前の放射線検出器と比べて、放射線検出部を無電源化したため、比較的小型の円筒状のNal(Tl)シンチレータ等を用いることが可能となって検出部の小型化が可能となったものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記放射線検出光伝送装置は、しかしながら、シンチレータが円筒形の塊状であるため、検出部口径を1cm以下にすることにはシンチレータの加工などで技術的な困難が伴う。また、一般に従来の放射線検出器においては、単一の検出部で複数線種の放射線を同時に検出することは不可能とされてきた。従って、本発明は、前述のような従来型放射線検出器では実現できなかったような、検出器の口径を5mm以下のファイバ型形状とし得、更に単一の検出部でガンマ線と中性子線等の複数線種の放射線を同時に検出できる放射線検出器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するため、本発明のファイバ型放射線検出器は、光波長変換機能と集光機能と集光後の光が一定方向に送出される機能を有する蛍光性光ファイバの端部外周面に粒子状又は粉末状のシンチレータの放射線感応層を形成し、前記感応層を含む前記蛍光性光ファイバの端部と外周部又は外周部のみを遮光材で覆ったことを特徴とする。本発明のファイバ型放射線検出器は、検出すべき放射線がガンマ線である場合には、放射線感応物質としてNal(Tl)、Csl(Tl)等を用いるのが好適である。又、検出すべき放射線がアルファ線である場合には、アルファ線感応物質としてZnS(Ag)等を用いるのが好適である。更に又、検出すべき放射線が中性子線である場合には、前記アルファ線感応物質と、中性子線が照射されてアルファ線を放出する即ち(n,α)反応を生じる中性子線感応物質との混合体を用いるのが好適である。前記中性子線感応物質には、リチウム化合物、ボロン化合物等の中性子反応断面積が大きい物質が良い。又、検出すべき放射線がガンマ線と中性子線である場合にも、前記アルファ線感応物質と中性子感応物質との混合体を用いるのが好適である。
【0006】光波長変換機能と集光機能と集光後の光が軸方向に送出される機能を有する前記蛍光性光ファイバとしては、仏国オプテクトロン社製等があり、本発明のファイバ型放射線検出器を実施するに使用される。前記の波長変換機能とは、例えば、シンチレータに放射線が入射して410nm近傍の波長の蛍光が発生し、この蛍光が蛍光性光ファイバに入射し蛍光性光ファイバのコア部に含まれる蛍光体で吸収され別の蛍光を発生することを意味する。この蛍光はシンチレータで発生した蛍光と比べ波長が大きく520nm近傍の波長の光に変換されたものである。波長410nmの蛍光から520nm程度の波長に変換されたことにより、蛍光信号を伝送する光ファイバの伝送損失が大きく改善され、その効果は例えば旭化成製のプラスチックファイバを使用すると180dB/kmから70dB/kmになる。又、集光機能とは、光蛍光性ファイバの外表面側部のクラッドからコアに入射したシンチレータの蛍光がファイバの外表面側部からコアに入射したシンチレータの蛍光がファイバのコア内の蛍光色素を励起して異なる波長の蛍光を発する。この蛍光は蛍光性光ファイバのコア部で発生し、ファイバのクラッド面で全反射されて蛍光性光ファイバの軸方向に伝送されることを示す。
【0007】一般にガンマ線とアルファ線の放射線は、シンチレータに入射して蛍光を発光するので、本発明によれば前述した物質のシンチレータを使用して直接的に検出する。中性子線については、直接シンチレータからの蛍光はほとんど検出されないため、本発明によれば中性子線が照射されてアルファ線を放出する(n,α)反応を生じる、前記リチウム化合物、ボロン化合物等の中性子反応断面積が大きな中性子線感応物質と、アルファ線感応物質を混合して用い、中性子線の照射により放出されるアルファ線をアルファ線感応物質で蛍光に変換し、これを検出することにより間接的に中性子線を検出する。
【0008】ガンマ線と中性子線とを同時に検出できる原理は、リチウム化合物、ボロン化合物等の中性子反応断面積が大きい中性子線感応物質は中性子線とガンマ線に照射されて蛍光を発するが、その蛍光パルスの減衰時間が、中性子線による前記(n,α)反応の結果放出されるアルファ線によって生じる蛍光のパルスの減衰時間に比べ、ガンマ線による蛍光パルスの減衰時間は十分に短いことを利用し、両線種を弁別して検出する。
【0009】アルファ線と中性子線の放射線が混在している場合に用いるアルファ線検出用のファイバ型放射線検出器は、飛程の短い(飛程とはアルファ線の飛ぶ距離を表し、紙一枚で遮蔽できる程極めて小さい。)アルファ線を検出するため放射線感応層に取り付けられた遮光材が極めて薄い厚さにしたもの、或いは遮光材が無い構造である。このアルファ線を検出するファイバ型放射線検出器は、中性子線の(n,α)反応による放射線感応層内部で生成されるアルファ線を検出する検出過程と異なり、ファイバ型放射線検出器の外部からアルファ線が照射されて放射線感応層にアルファ線が入射する。この様なアルファ線の外部照射によるファイバ型放射線検出器による計測値と中性子線を検知するファイバ型放射線検出器の計測値を比較することによりアルファ線と中性子線の混在場に於ける個別の放射線に対する判別計測が行われる。
【0010】中性子線の検知の一次過程は、放射線感応層に含まれる中性子反応断面積の大きな物質により中性子線を吸収させ(n,α)反応によりアルファ線を生成させる。二次過程は、このアルファ線をZnS(Ag)等に更に吸収させ、ZnS(Ag)等から蛍光を発生する。この一次と二次の過程は連鎖的に行われる。中性子線の検知には、二次過程で得たZnS(Ag)等による蛍光のみを利用する。放射線感応層に含まれるアルファ線検知材ZnS(Ag)等以外の構成素材は、ガンマ線に反応し、入射ガンマ線のエネルギを吸収して蛍光を発生する。この蛍光の減衰時間はアルファ線の検知材と比べ小さい。放射線がファイバ型放射線検出器に入射すると入射する放射線により放射線感応層で行われる反応過程が異なり、発生する蛍光の減衰時間が異なる。そのため、ファイバ型放射線検出器の光出力端では照射する放射線の種類に対応した蛍光パルスが得られる。
【0011】得られた蛍光パルスは、異なる放射線の種類毎の情報が含まれている。この蛍光パルスの減衰時間を電気信号に変換し、パルス波形弁別を行うが、その波形弁別法の詳細はグレン F.ノル著「放射線計測ハンドブック」(株式会社丸善発行)に記述されている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、アルファ線検出器の検出部を拡大して概念的に示したもので、蛍光性光ファイバ1は、中心部のコア3と同軸状に配置されたクラッド5から形成されており、その出力端には光コネクタ7が接続されている。この光コネクタ7は伝送用光ファイバ8を介して図示しない光電子増倍管等の光電変換器に連結している。アルファ線感応物質である白い粒子状のZnS(Ag)シンチレータ11と日本チバガイギー株式会社製のアラルダイトCY221又はHY2967等の低屈折率の光学的に透明な樹脂13とが適度に混ぜられてクラッド5の外周面に塗布されてアルファ線感応層15を形成している。或いは、アルファ線感応層15はシンチレータ等の放射線感応材を株式会社日東電工製の透明・耐候・耐熱両面テープのHJ−9150W等の光学的に透明な接着テープ等で挟むことにより形成しても良い。この感応層15とクラッド5とは光学的に接着されていて、又コネクタ7の部分を除く外面が非常に薄いテフロンシート、アルミ箔、或いは蒸着された銀シート等の遮光材17で覆われている。この遮光材17は外光を遮断する機能とシンチレータ11の蛍光を反射する機能を兼ね備えている。以上の構成のアルファ線検出器の検出作用を図2の概念図を参照して説明する。アルファ線Aは遮光材17を通って感応層15に入射して、シンチレータ11に吸収され、蛍光Bを発光する。この蛍光Bは蛍光性光ファイバ1の蛍光体Cに吸収される。蛍光体Cは、蛍光Bとは異なる発光波長に変換された蛍光Dを発し、この蛍光Dは、矢印のようにコア3の中を進み、光コネクタ7を通り、更に伝送用光ファイバ内を通って光電変換器に至り、ここで電気信号に変えられ計測される。
【0013】次に本発明を中性子検出器として具現化した実施形態を図3に示す。図に於いて前述のアルファ線検出器と同一の部分には同一の符号を付して説明する。図3において、蛍光性光ファイバ1のクラッド5の外周面に塗布されて形成される中性子線感応層21は、白い粒子状のZnS(Ag)シンチレータ11と、粒子状のリチウム化合物又はボロン化合物を含んだ化合物からなるシンチレータ23との混合体、及び前記低屈折率の光学的に透明な樹脂13とが適度に混ぜられて形成されている。勿論、前術の両面テープ等で形成しても良い。その外側には、前述と同様に遮光材17が配置され、光コネクタ7も蛍光性光ファイバ1の出力端に接続されている。遮光材17は、中性子線感応層21で発生する蛍光を効率よく蛍光性光ファイバ1へ入射させるために反射材の機能も有している。そして、中性子線検出器の検出部の作用を前述と同様に図4を参照して説明すると、中性子線Nが中性子線感応層21に入射して、シンチレータ23に吸収され、(n,α)反応によりアルファ線Aを放出する。このアルファ線Aは近接したZnS(Ag)シンチレータ11に吸収され蛍光Bを発光する。以後、蛍光Bが蛍光Dに変換され、最終的に光電変換器で計測されるのは、前述の例と同様である。
【0014】図5と図6と図7に図1と図3にそれぞれ示したアルファ線検出器及び中性子線検出器に関するガンマ線、アルファ線、中性子線を照射した計測結果を示す。この計測は、図1と図3に示したファイバ型放射線検出器に伝送用ファイバを光コネクタを介して接続し、送出された蛍光パルスを光電子増倍管で光電変換した後に、蛍光パルスの減衰時間の違いによるパルス弁別を、前述の波形弁別法により行ったものである。図5と図6と図7の横軸に示すチャンネル番号は、蛍光パルスの減衰時間を相対値で表し、縦軸は計測した減衰時間毎の放射線の計数の相対値を表している。
【0015】図5は、ガンマ線として代表的なコバルト60の放射線をファイバ型放射線検出器に照射した計測例である。チャンネル番号の200〜300辺りにガンマ線により得られた計数のピークが確認できる。図6は、アルファ線として代表的なウランをファイバ型放射線検出器の遮光材を極めて薄くして照射した計測例である。ウランの線源からは、アルファ線とベータ線とガンマ線が放出されている。図中には、図5で現れたチャンネル番号の200〜300辺りにガンマ線による計数のピークと、新たにチャンネル番号600〜700に計数のピークを有するアルファ線に寄与するピークを確認できる。図7は、カリフォルニウム252の中性子線をファイバ型放射線検出器に照射した時の計測例である。このカリフォルニウム252の中性子線源からは、中性子線以外に線源内部でフィッションガンマ線が同時に生成されているためガンマ線も放出され、ファイバ型放射線検出器に中性子線とガンマ線が照射されている。図中には、図5で現れたチャンネル番号の200〜300当たりにカリフォルニウム252からのフィッションガンマ線による計数のピークと、図6で現れたアルファ線によるピークと同じチャンネル番号600〜700に計数のピークが確認できる。中性子線の検出には、(n,α)反応を利用しているため、中性子線による寄与効果はアルファ線を照射した状態と同じチャンネル番号に計数のピークを有する。
【0016】以上にファイバ型放射線検出器にガンマ線とアルファ線と中性子線を照射した時の計測例を示した。ガンマ線とアルファ線と中性子線を照射した各計測例共に、ガンマ線による計数のピークが共通して同じ領域に計数のピークが得られている。中性子線やアルファ線については、ガンマ線のピークと異なるチャンネル番号の位置に明瞭に示されている。そのため、ガンマ線と中性子線の混在場に於いて、ファイバ型放射線検出器はこれらの各放射線を明瞭に分離して各線種毎の計測できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、通常直径1mm乃至2mmの細い径の蛍光性光ファイバのクラッド外周面に、シンチレータを含む薄い層状の放射線感応物質を含有する放射線感応層を形成しているので、従来測定不可能であった極めて狭い箇所における放射線測定が可能な光ファイバ状の極めて細い放射線検出器の実現できた。又、単一の検出部でガンマ線と中性子線とを同時に検出しガンマ線と中性子線を弁別計測することができる。このことから、従来から用いていたガンマ線、アルファ線、中性子線の放射線検出器と比べ約1/100程度の軽量な検出部となった。この発明検出器は伝送用ファイバと接続され、検出部が無電源化を計っているため、遠隔地への光信号伝送を、従来の検出器と比べ電気的な雑音の皆無状態で周辺環境の温度変化の影響を受けずに容易に送出できる。また、この発明検出器は、ガンマ線と中性子線の混在場でこれらの各線種に対し個別計測が可能であり、従来の各線種毎に準備した計測方式と比べ取り扱いが容易である。




 

 


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