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発明の名称 遊星ローラ式トラクションドライブ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−42397
公開日 平成9年(1997)2月10日
出願番号 特願平7−197561
出願日 平成7年(1995)8月2日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】坂間 暁 (外1名)
発明者 東▲崎▼ 康嘉
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 リングローラ、複数の遊星ローラ、遊星キャリア、及び太陽ローラを備え、リングローラが固定され、遊星キャリアと太陽ローラとのうちの一方から回転が入力され他方から増速または減速された回転が出力される遊星ローラ式トラクションドライブ装置において、ねじりダンパを、円板と、同円板を対象物に取り付ける円板支持部と、上記円板を覆う形のダンパカバーと、上記円板とダンパカバーとの間に充填された高粘性油とから構成し、変動する回転が入力される場合は上記ねじりダンパを上記遊星キャリアと太陽ローラとのうちの入力側のものの内端に取付け、出力側外部状況の影響によって出力が変動する場合は上記ねじりダンパを上記遊星キャリアと太陽ローラとのうちの出力側のものの内端に取り付けたことを特徴とする遊星ローラ式トラクションドライブ装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力伝達装置として用いられる遊星ローラ式トラクションドライブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の遊星ローラ式トラクションドライブ装置の縦断面図、図5は同装置の横断面図(図4のV−V断面図)である。図において、1は太陽ローラ、2は同太陽ローラの周囲に3個設けられている遊星ローラ、3は同遊星ローラの周囲に設けられているリングローラ、4は各遊星ローラを貫通する遊星軸、5は同各遊星軸に連る遊星キャリアである。本装置は増速機あるいは減速機として用いられるものである。
【0003】上記装置が増速機として用いられる場合は、リングローラ3は固定され、遊星キャリア5から回転トルクが入力され、遊星軸4を介して遊星ローラ2が駆動され、遊星ローラ2はリングローラ3の内周面において自転しながら公転し、太陽ローラ1から回転トルクが出力される。
【0004】上記装置が減速機として使用される場合は、リングローラ3は固定され、太陽ローラ1から回転トルクが入力され、遊星ローラ2はリングローラ3の内周面において自転しながら公転し、遊星軸4を介して遊星キャリア5から回転トルクが出力される。
【0005】本装置の中の動力伝達は、太陽ローラ1と遊星ローラ2とリングローラ3との間に法線力Pを与えることによって生じる各ローラ間の接線力Fによって行われる。この接線力Fに接線力発生位置のローラ半径を乗じることによって伝達トルクが得られる。
【0006】上例において、法線力Pはリングローラを焼嵌めすることによって与えられている。図6,図7は法線力Pの与え方の他の例であり、図6は弾性リング方式、図7はテーパーリング方式を示している。図6において、3AはU字型断面を有する弾性リングローラであって、図の矢印Tの方向へスラスト力を加えることによって法線力Pが発生する。図7の3B,3Cは互いにテーパー面で接する二重リングローラであり、外側リング3Cに対して矢印Tの方向にスラスト力を加えることによって内側リング3Bから法線力が与えられる。
【0007】接線力Fはローラ間のトラクション係数に比例し、専用の潤滑油を使用すると、最大0.1まで上昇させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】風力発電装置の低騒音化のために増速機としてトラクションドライブ装置を用いる場合、入力は自然の風力になるため、翼のピッチコントロールを実施しても入力回転数や入力トルクが変動することは避けられない。また、自然の風力の変動する周波数を事前に予測し、太陽ローラ、遊星ローラ、リングローラ等の遊星トラクションドライブのねじり振動固有周波数を、上記回転変動周波数と一致しないようにして共振を回避することは困難である。
【0009】太陽ローラ、遊星ローラ、リングローラが、ねじり振動で共振すると、太陽ローラ、遊星ローラ、リングローラ間で形成されていた油膜が切れ、金属接触を起こし摩耗を生じたり、最悪の場合はローラ間で焼付きを生じ、発電装置自体の運転が停止する可能性がある。また、トラクションドライブを使用する可能性ある水中航走体、ヘリコプター、あるいはその他産業機械装置においても、瞬間的に出力側の回転数や負荷が、トラクションドライブ装置の出力側外部状況の影響で変動する場合がある。この回転数を変動させる周波数を特定できない場合は、先の風力発電装置の事例と同様にローラ間の摩耗や焼付きを生じる可能性がある。
【0010】本発明は上記従来技術の欠点を解消し、入力側あるいは出力側において回転数あるいはトルクの変動が生じる場合においても、トラクションドライブ装置において共振が発生しないようにしようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決したものであって、リングローラ、複数の遊星ローラ、遊星キャリア、及び太陽ローラを備え、リングローラが固定され、遊星キャリアと太陽ローラとのうちの一方から回転が入力され他方から増速または減速された回転が出力される遊星ローラ式トラクションドライブ装置において、ねじりダンパを、円板と、同円板を対象物に取り付ける円板支持部と、上記円板を覆う形のダンパカバーと、上記円板とダンパカバーとの間に充填された高粘性油とから構成し、変動する回転が入力される場合は上記ねじりダンパを上記遊星キャリアと太陽ローラとのうちの入力側のものの内端に取付け、出力側外部状況の影響によって出力が変動する場合は上記ねじりダンパを上記遊星キャリアと太陽ローラとのうちの出力側のものの内端に取り付けたことを特徴とする遊星ローラ式トラクションドライブ装置に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の第1形態に係る遊星ローラ式トラクションドライブ装置の縦断面図である。図において、1は太陽ローラ、2は遊星ローラ、3はリングローラ、4は遊星軸、5は遊星キャリア、6はケーシング、7はカバー、8は太陽ローラを支える軸受、9は遊星軸の回りにおいて遊星ローラを支える軸受、10は遊星キャリアを支える軸受である。以上はトラクションドライブ装置の基本構成である。
【0013】11はダンパ円板、12は遊星キャリアの内端部に固定され前記ダンパ円板を支える円板支持部、13はダンパ円板を覆う形状をなし所定の質量を有するダンパカバー、14は前記ダンパ円板11とダンパカバー13との間に充填されている高粘性油である。符号11〜14を付した部分によってねじりダンパ15が構成される。
【0014】本実施形態は増速機として用いられる場合を示している。入力は遊星キャリア5から入り、トルクと回転は遊星軸4、遊星軸受9を介して遊星ローラ2に伝達される。遊星ローラ2は固定されたリングローラ3の内周面において自転しながら公転する。この時、トルクと回転は遊星ローラ2から太陽ローラ1へ伝達され、同太陽ローラ1から出力される。本装置の増速比はリングローラ直径/太陽ローラ直径+1の値となる。
【0015】本装置において、前記ねじりダンパ15は入力が変動する場合にねじり振動を抑制し共振を防止するものである。キャリア5でねじり振動が発生すると、その振動はねじりダンパの円板11に伝達される。一方ダンパカバー13は慣性により元の運動を継続しようとする。したがって、ねじりダンパ15内で、ダンパ円板11はダンパカバー13に対して相対速度差を生じる。ねじりダンパ内にはカバー13とダンパ円板11との間に粘性が高く、温度依存性の低い油、例えばシリコーン油が封入されている。そのシリコーン油の粘性抵抗によってねじり振動を抑制するものである。
【0016】このねじりダンパによって、ねじり振動の振幅、周波数が抑制されるため共振が起こらず、太陽ローラ1、遊星ローラ2、リングローラ3間で形成されている油膜厚さが切れることを防ぎ、摩耗や焼付きを未然に防止することができる。図3はねじりダンパの有無によるねじり振動の振幅を比較したものであり、「ダンパあり」の場合の振動抑制の有効性が認められる。
【0017】図2は本発明の実施の第2形態に係るトラクションドライブ装置の縦断面図である。図において、符号1〜10を付した部分は第1実施形態におけるものと同じである。また、符号11〜14を付した部分すなわちねじりダンパ15’の構成は第1実施形態のものと同じであるが、その取付け位置が異なる。即ち、円板支持部12が太陽ローラ1の内端に固定されている。
【0018】本実施形態も、第1実施形態と同じく、増速機として用いられる例であり、キャリア5から入力され、太陽ローラ1から出力される。本実施形態におけるねじりダンパ15’は、出力側外部状況の影響によって出力が変動する場合のねじり振動を抑制するものである。
【0019】本装置において、太陽ローラ1でねじり振動が発生すると、その振動はねじりダンパ15’の円板11に伝達され、ダンパカバー13に対する相対速度差を生じる。この時内部に充填されている高粘性油、例えばシリコーン油の粘性抵抗によってねじり振動が抑制される。したがって、各ローラ間で形成されている油膜が切れることも防止され、摩耗や焼付きを未然に防ぐことができる。
【0020】上記第1実施形態においては、入力が風力等の自然界の力を利用する場合のもので、回転数や入力トルクの変動を事前に予測することが困難な場合において、ねじりダンパを入力軸に取り付けることにより、ねじり振動の振幅及び周波数の変動を抑制して共振を避け、太陽ローラ、遊星ローラ、リングローラ間で形成される油膜が切れることを防止し、摩耗や焼付きを防止する。
【0021】上記第2実施形態においては、水中航走体、ヘリコプターやその他産業機械装置において瞬間的に出力側の回転数や負荷がその出力側の外部状況の変化によって変動する場合において、ねじりダンパを出力軸に取り付けることによりねじり振動の振幅及び周波数の変動を抑制して共振を避け、太陽ローラ、遊星ローラ、リングローラ間で形成される油膜が切れることを防止し、焼付きや摩耗を防止する。
【0022】なお上記装置を減速機として使用する場合は、入力は太陽ローラ1から行われ、遊星ローラ2にトルクと回転が伝達される。遊星ローラ2は固定されたリングローラ3の内周面において自転しながら公転する。遊星ローラ2の公転は同遊星ローラを支持している遊星キャリア5に伝達され、それが出力となる。減速機として用いられて、入力軸側のトルクが変動する場合は、図2の様に太陽ローラ1にねじりダンパを装着し、また、出力軸側のトルクが変動することがあらかじめ予想されている場合は、図1の様に遊星キャリア5にねじりダンパを装着して使用する。
【0023】
【発明の効果】本発明の遊星ローラ式トラクションドライブ装置においては、ねじりダンパを、円板と、同円板を対象物に取り付ける円板支持部と、上記円板を覆う形のダンパカバーと、上記円板とダンパカバーとの間に充填された高粘性油とから構成し、変動する回転が入力される場合は上記ねじりダンパを上記遊星キャリアと太陽ローラとのうちの入力側のものの内端に取付け、出力側外部状況の影響によって出力が変動する場合は上記ねじりダンパを上記遊星キャリアと太陽ローラとのうちの出力側のものの内端に取り付けてあるので、入力側あるいは出力側において回転数あるいはトルクの変動が生じた場合においても、トラクションドライブ装置における共振の発生が防止される。




 

 


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