| 発明の名称 |
給水給湯用可撓配管の漏水検知構造 |
|
| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平9−296487 |
| 公開日 |
平成9年(1997)11月18日 |
| 出願番号 |
特願平8−112519 |
| 出願日 |
平成8年(1996)5月7日 |
| 代理人 |
|
| 発明者 |
市野沢 哲 / 祖母井 勉 / 坂本 正勝 |
| 要約 |
目的
構成
|
特許請求の範囲
【請求項1】 床もしくは壁に形成された貫通口にフランジを介して室内側に固定された貫通継手と、この貫通継手とヘッダーとの間に接続された給水給湯用可撓配管と、前記貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所を包囲して貫通口と給水給湯用可撓配管とにわたって配設されたカバー体と、からなり、該カバー体が給水給湯用可撓配管に対して水密に接続されていることを特徴とする給水給湯用可撓配管の漏水検知構造。 【請求項2】 前記貫通継手は貫通口にフランジを介して固定され、前記カバー体は、床もしくは壁における貫通口周縁と貫通継手のフランジに挾持されていることを特徴とする請求項1記載の給水給湯用可撓配管の漏水検知構造。
|
発明の詳細な説明
【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、住居内に敷設された給水給湯用可撓配管の漏水検知構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、ホテルやビルあるいは集合住宅など、点在している箇所への給水給湯については、ヘッダー(分配装置)から直接給水給湯箇所に給水給湯用可撓配管を敷設し、同時通水時においても給水給湯箇所の遠近に関係なく充分な給水給湯量を確保することのできるヘッダー工法が採用されている。すなわち、図3に示すように、床下、壁裏や天井裏あるいはパイプシャフトやメーターボックスなどに設置されたヘッダー1の各分岐口1aと、給水給湯箇所、例えば、床2あるいは壁3などに形成された貫通口2a,3aを貫通して固定された貫通継手4とにわたって給水給湯用可撓配管5の両端をそれぞれ接続し、貫通継手4に給湯器や冷暖房機器あるいはロータンクなどへの配管6や水栓金具7をそれぞれ接続している。 【0003】この貫通継手4は、図4および図5にそれぞれ示すように、ソケット型あるいはエルボ型いずれにおいても、継手本体41と、この継手本体41の一端側に一体に設けられたフランジ42からなり、継手本体41の一端部には、室内側において配管6や水栓金具7を接続するための雌ネジ部41aが形成され、その他端部には、給水給湯用可撓配管5を接続するための接続部41bが形成されている。 【0004】このようなヘッダー工法による配管施工に際しては、床下や壁裏などに敷設した給水給湯用可撓配管5の一端をヘッダー1の各分岐口1aに接続した後、給水給湯用可撓配管5の他端を床2あるいは壁3に形成された貫通口2a,3aから引き出して貫通継手4の接続部41bに接続し、次いで、貫通継手4のフランジ42を室内側において床2あるいは壁3に直接ビスを介して固定する。そして、床2あるいは壁3の貫通口2a,3aを貫通して固定された貫通継手4の雌ネジ部41aに配管6あるいは水栓金具7を室内側から接続している。 【0005】ここで、ヘッダー1と給水給湯用可撓配管5との接続および貫通継手4の接続部41bと給水給湯用可撓配管5との接続は、締結金具8を用いたメカニカル式の他、給水給湯用可撓配管5の材質によっては、融着や溶接を利用することもできる。 【0006】したがって、貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所は、床下あるいは壁裏に位置し、また、貫通継手4と機器などへの配管6あるいは水栓金具7との接続箇所は室内側に位置している。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したヘッダー工法による配管システムにおいては、ヘッダーと給水給湯用可撓配管との接続箇所、貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所および貫通継手と水栓金具や機器などへの配管との接続箇所に漏水の可能性がある。このうち、ヘッダーと給水給湯用可撓配管との接続箇所については、ヘッダーが設置された位置に対応して壁あるいは床などに形成した点検口を通して点検可能であり、また、貫通継手と配管や水栓金具との接続箇所については、室内側で接続しているため、漏水は容易に検知することができる。これに対し、貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所については、床下や壁裏に位置していることから、この接続箇所で漏水が発生すると、早期に発見することは非常に困難であり、建物の内装材の浸水にまで波及し、大きな被害に至ることが多い。 【0008】なお、屋内配管工事において、建物の躯体工事の際に設定された配管ルートに沿って鞘管を配設しておき、建物の設備工事時に、その鞘管内に給水給湯用可撓配管や冷暖房機器などの冷温水用可撓配管などを挿通する鞘管工法が採用されている。特に、この鞘管工法をヘッダー工法で施工する鞘管ヘッダー工法が広く利用されている。この鞘管ヘッダー工法における貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所などの漏水については、漏水を鞘管に導いてヘッダー側で検知する発明が提案されている(例えば、特開平4−118429号公報参照)。 【0009】しかしながら、鞘管工法は、設備工事の際に機器などの設置と同時に配管施工を行うことができる他、床などをそのままにして給水給湯用可撓配管を取り替えることができるという利点があるが、部品点数が多く、構造が複雑であり、全体的にコストが嵩むという欠点がある。しかも、前述した鞘管ヘッダー工法における漏水検知システムでは、鞘管を用いないヘッダー工法では採用することはできない。 【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、鞘管を用いないヘッダー工法による配管システムにおいて、床下などに位置する貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所の漏水を確実に検知することのできる給水給湯用可撓配管の漏水検知構造を提供するものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、床もしくは壁に形成された貫通口にフランジを介して室内側に固定された貫通継手と、この貫通継手とヘッダーとの間に接続された給水給湯用可撓配管と、前記貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所を包囲して貫通口と給水給湯用可撓配管とにわたって配設されたカバー体と、からなり、該カバー体が給水給湯用可撓配管に対して水密に接続されていることを特徴とするものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の形態を図面に基づいて説明する。 【0013】なお、説明の便宜上、図3乃至図5に示した部材と同一の部材には同一の符号を用いるものとする。 【0014】図1には、本発明の給水給湯用可撓配管の漏水検知構造の一実施形態が示されており、この漏水検知構造は、床2に形成された貫通口2aにフランジ42を介して室内側に固定されたソケット型貫通継手4と、この貫通継手4の接続部に締結金具8を介して接続された給水給湯用可撓配管5と、貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所を包囲して給水給湯用可撓配管5と水密に接続されるとともに、床2における貫通口2aの室内側周縁に貫通継手4のフランジ42とともに床2に固定されたカバー体9から構成されている。 【0015】このカバー体9は、プラスチックやゴムあるいは金属、さらには、これらの複合材料などによってラッパ状に形成され、その一端狭窄部91が給水給湯用可撓配管5の材質に対応して給水給湯用可撓配管5と締結バンド10を介して、あるいは、接着、融着や溶接、さらには、カバー体9自身の弾性を利用して水密に接続されている他、他端拡開部92が床2における貫通口2aの室内側周縁に密着するように、貫通継手4のフランジ42と床2に挾持された状態で固定されている。 【0016】したがって、床下に位置する貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所に漏水が発生した場合、その漏水はカバー体9に充満し、ついには、貫通継手4のフランジ42とカバー体9の他端拡開部92との隙間を通して床2の表面に溢れ出すことから、貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所に発生した漏水を速やかに検知することが可能となり、被害を最小限度に抑えることができる。 【0017】また、前述した実施形態においては、床2に形成した貫通口2aにソケット型貫通継手4を固定したものを例示したが、図2に示すように、壁3に形成した貫通口3aにエルボ型貫通継手4を固定する場合においても適用することができる。この場合は、カバー体9をエルボ型貫通継手4に合わせるとともに、貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所を包囲するように形成すればよい。 【0018】なお、この実施形態では、カバー体9は、その端狭窄部91が締結バンド10を用いることなく自身の弾性を利用して給水給湯用可撓配管5に水密に接続されている。 【0019】この実施形態においても、壁裏に位置する貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所に漏水が発生した場合、その漏水はカバー体9に充満した後、貫通継手4のフランジ42とカバー体9の他端拡開部92との隙間を通して壁3の表面に溢れ出すことから、貫通継手4と給水給湯用可撓配管5との接続箇所に発生した漏水を速やかに検知することができる。 【0020】この漏水検知構造は、台所、洗面所、浴室やトイレなど住宅内の給水場所全てについて適用することができる。 【0021】なお、給水給湯用可撓配管5としては、給水給湯温度に応じた耐熱性が必要とされ、ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管などのプラスチック管や、アルミニウム管、銅管、ステンレスなどの金属管や、これらプラスチック管と金属管との複合管などが使用されている。 【0022】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、床もしくは壁に形成された貫通口にフランジを介して室内側に固定された貫通継手と、この貫通継手とヘッダーとの間に接続された給水給湯用可撓配管と、前記貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所を包囲して貫通口と給水給湯用可撓配管とにわたって配設されたカバー体と、からなり、該カバー体が給水給湯用可撓配管に対して水密に接続されていることにより、床下や壁裏に位置する貫通継手と給水給湯用可撓配管との接続箇所に漏水が発生しても、その漏水を速やかに検知して被害を最小限度に抑えることができる。
|
|