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発明の名称 建物の構造体及び屋根
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−291637
公開日 平成9年(1997)11月11日
出願番号 特願平8−105335
出願日 平成8年(1996)4月25日
代理人
発明者 伊東 啓明 / 高野沢 一弥
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 適宜間隔で配列された第一の軸材に、この第一の軸材とほぼ直交方向に架け渡される第二の軸材が、第一の軸材に設けられた切欠き溝にその上面を第一の軸材の上面とほぼ面一にして通しで固定されていることを特徴とする建物の構造体。
【請求項2】 請求項1記載の構造体の第一の軸材が垂木であり、第二の軸材が補強木材であることを特徴とする屋根。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交する軸材よりなる建物の構造体、及びこの構造体が用いられた屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物を構築する際には、第一の軸材と第二の軸材とによる構造体が随所に適用されている。例えば、建物の屋根を構築する場合には、垂木)に第二の軸材(補強木材)を架け渡した構造体に野縁板が張設され、この上に屋根瓦か葺設される。又、建物の壁面を構築する場合には、第一の軸材(支柱や間柱)に補強の第二の軸材を架け渡した構造体に面材が張設される。更には、床面を構築する場合には、床根太間に第一の軸材(床梁)を架け渡し、この第一の軸材(床梁)と直交する方向に第二の軸材を架け渡して補強した構造体の上に床面材を張設して仕上げられるようになっている。
【0003】上記のような構造体の組立構造に関して例を挙げて説明する。例えば、建物の屋根を構築する場合の屋根瓦は野縁板の上に葺設されるが、この野縁板の張設は、第一の軸材(垂木)に釘等により固定されるようになっている。この垂木を用いた構造体は、従来、図6に示すように、屋根の流れ方向に適宜間隔で架け渡された垂木100と直交する方向に、補強木桟200が固定された構造体となっている。この構造体(下地)の上面に、図7に示すように、野縁板300が張設されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来の構造体の組立構造においては、図8、及び図9に模式的に示す工程のように、補強用の横桟(第二の軸材)200は、垂木100と垂木100間の寸法に合わせて切断され、それぞれの垂木100間に、平打ちと、危険を伴う斜め打ちの作業により打釘されて固定されている。この横桟200の打釘作業には相当の工数を要するといった問題があった。
【0005】本発明は、従来のこのような上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、これらの問題点を解消し、建物の一部を構成する構造体の組立加工において、第一の軸材への第二の軸材の固定を平打ちのみとして作業の安全の確保と、打釘数の削減と、位置決め等の作業工数の軽減を行い、又、通し第二の軸材による強度アップにより補強効果を向上させた建物の構造体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の建物の構造体においては、適宜間隔で配列された第一の軸材に、この第一の軸材とほぼ直交方向に架け渡される第二の軸材が、第一の軸材に設けられた切欠き溝にその上面を第一の軸材の上面とほぼ面一にして通しで固定されていることを特徴とする。
【0007】請求項2記載の本発明の屋根においては、請求項1記載の構造体の第一の軸材が垂木であり、第二の軸材が補強木材であることを特徴とするが用いられていることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の本発明の建物の構造体においては、第二の軸材が、第一の軸材に設けられた切欠き溝にその上面を第一の軸材の上面とほぼ面一にし、通しで固定されるので、第一の軸材への第二の軸材の固定が平打ちのみで行われて作業の安全の確保と、打釘数の削減と、位置決め等の作業工数の軽減が可能である。又、従来のような短尺の第二の軸材による第一の軸材間毎の打釘による固定方法と異なり、通しの第二の軸材により第一の軸材に固定できるので、強度アップにより補強効果をより向上させることができる。
【0009】又、請求項2記載の本発明の屋根においては、上記請求項1記載の構造体の第一の軸材が垂木であり、第二の軸材が補強木材であることにより、部材の加工工数や作業工数の大幅な削減によるコストダウンが行え、又、作業の安全性が確保される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1、及び図2は、本発明の建物の構造体の一例を示す要部の斜視図であり、建物の屋根を構築する場合の構造体となる野縁板下の垂木の例を示すものである。図1は垂木(第一の軸材)の加工工程を、図2は補強木材(第二の軸材)の組立工程を示す。
【0011】図1において、屋根の流れ方向には、適宜間隔で垂木1が架け渡されている。この垂木1の上面には、垂木1と直交する方向に切欠き溝11が一列に設けられている。この切欠き溝11の幅と深さは、垂木1に架け渡される通しの補強木材2(図2に示す)の幅と厚さにほぼ一致する寸法に切り欠かれている。従って、図2に示すように、通しの補強木材2は、切欠き溝11に沿って垂木1の上面とほぼ面一に嵌め込まれ、釘3により垂木1に平打ちにより打釘されて固定され、構造体として完成される。
【0012】本実施例の建物の構造体においては、上記のように、1本通しの補強木材2が垂木1の直交方向に架け渡されて固定されるので、従来のような手間暇のかかる短尺の補強木材による垂木間毎の打釘による固定方法と異なり、垂木1への補強木材2の固定が平打ちのみで行われて作業の安全が確保され、釘3の打釘数が削減され、又、補強木材2の位置決めが容易に行え作業工数の軽減が可能である。
【0013】又、従来のような短尺の補強木材による垂木への打釘による固定方法と異なり、通しの補強木材2により垂木1に固定できるので、強度アップにより補強効果をより向上させることができる。
【0014】図3、及び図4は、本発明の建物の構造体の他の例を示す要部の斜視図であり、建物の床を構築する場合の構造体となる床根太の例を示すものである。図3は床根太(第一の軸材)の加工工程を、図4は補強用の補強木材の組立工程を示す。
【0015】図3において、建物の土台4上には、床根太5が適宜間隔で架け渡されている。この床根太5の上面には、床根太5と直交する方向に切欠き溝51が一列に設けられている。この切欠き溝51の幅と深さは、床根太5に架け渡される通しの補強木材6(図4に示す)の幅と厚さにほぼ一致する寸法に切り欠かれている。従って、図4に示すように、通しの補強木材6は、切欠き溝51に沿って床根太5の上面とほぼ面一に嵌め込まれ、釘7により床根太5に平打ちにより打釘されて固定され、構造体として完成される。
【0016】本実施例の建物の構造体においても、上記実施例の場合と同様に、1本通しの補強木材6が床根太5の直交方向に架け渡されて固定されるので、従来のような手間暇のかかる短尺の補強木材による床根太5間毎の打釘による固定方法と異なり、床根太5への補強木材6の固定が平打ちのみで行われて作業の安全が確保され、釘7の打釘数が削減され、又、補強木材6の位置決めが容易に行え作業工数の軽減が可能である。
【0017】又、従来のような短尺の補強木材による第一の軸材間毎の打釘による固定方法と異なり、通しの補強木材6により床根太5に固定できるので、強度アップにより補強効果をより向上させることができる。ある。
【0018】本発明の建物の構造体は、更に図5に示すように、建物の壁面を構築する場合の間柱8間を補強する補強木材9の固定に適用することも可能である。
【0019】
【発明の効果】請求項1記載の本発明の建物の構造体においては、第二の軸材が、第一の軸材に設けられた切欠き溝にその上面を第一の軸材の上面とほぼ面一にし、通しで固定されるので、第一の軸材への第二の軸材の固定が平打ちのみで行われて作業の安全の確保と、打釘数の削減と、位置決め等の作業工数の軽減が可能である。又、従来のような短尺の第二の軸材による第一の軸材間毎の打釘による固定方法と異なり、通しの第二の軸材により第一の軸材に固定できるので、強度アップにより補強効果をより向上させることができる。
【0020】又、請求項2記載の本発明の屋根においては、上記請求項1記載の構造体の第一の軸材が垂木であり、第二の軸材が補強木材であることにより、部材の加工工数や作業工数の大幅な削減によるコストダウンが行え、又、作業の安全性が確保される。従って、建物の構造体及び屋根として好適である。
 

 
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