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発明の名称 軒樋吊り具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−287256
公開日 平成9年(1997)11月4日
出願番号 特願平8−98374
出願日 平成8年(1996)4月19日
代理人
発明者 丹野 範男
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 軒先に取り付けられる板状の取付材と、軒樋を取り付ける受け材とからなる軒樋吊り具において、前記取付材には屋内側面に上下方向に長い溝が設けられ、前記受け材は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられた基部と、この基部から屋外方向に突設された支持腕と、この支持腕の先端に設けられた屋外側耳保持部と、この屋外側耳保持部より屋内側に設けられた屋内側耳保持部とからなり、取付材と基部のどちらか一方に上下方向に鋸状凹凸の係止部が設けられ、他方にこの係止部に噛み合う係止片が設けられていることを特徴とする軒樋吊り具。
【請求項2】 軒先に取り付けられる板状の取付材と、軒樋を取り付ける受け材とからなる軒樋吊り具において、前記取付材には屋内側面に上下方向に長い溝と、この溝の底面に屋内側から屋外側に貫通した切欠部または通孔が設けられ、前記受け材は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられた基部と、この基部から切欠部または通孔を通して屋外方向に突設された支持腕と、この支持腕の先端に設けられた屋外側耳保持部と、この屋外側耳保持部より屋内側に設けられた屋内側耳保持部とからなり、取付材と基部のどちらか一方に上下方向に鋸状凹凸の係止部が設けられ、他方にこの係止部に噛み合う係止片が設けられていることを特徴とする軒樋吊り具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軒樋を軒先に取り付ける軒樋吊り具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軒樋吊り具は、実開平3−11733号公報に記載あるように、軒先に取り付けられる取付材と、軒樋を取り付ける受け材とからなる。この軒樋吊り具の取付材は軒先に取り付ける板状であり、受け材は軒樋を取り付けるものであって、取付材に取り付ける基部と、この基部から屋外方向に突設された支持腕とからなる。そして、この支持腕には先端に屋外側耳保持部が設けられ、この屋外側耳保持部より屋内側に屋内側耳保持部が設けられている。
【0003】この軒樋吊り具の使用方法は、軒先の所々に軒樋吊り具を複数個取り付け、この複数個の軒樋吊り具に軒樋を架け渡し、軒樋の屋外側耳と屋内側耳をそれぞれ軒樋吊り具の屋外側耳保持部と屋内側耳保持部に保持させて受け具に軒樋を取り付ける。その後、この軒樋に竪樋を取り付ける。この際、雨水が軒樋から竪樋にスムースに流れるように、軒樋を竪樋方向に若干傾斜させて軒先に取り付ける。このように軒樋を竪樋方向に若干傾斜させて取り付ける方法は、従来から、軒先に水糸を張って、この水糸に沿って軒樋吊り具を取り付けているが、水糸が軒先に引っ掛かって曲がったり、取り付ける時に軒樋吊り具が移動したりして、軒樋吊り具の位置が所定位置より若干異なることが多い。従って、この軒樋吊り具を取り付けた後、受け具を上下に移動させて調整できる構造になっていると便利である。
【0004】このように、受け具を上下に移動させて調整できるようにした軒樋吊り具としては、実開平3−14223号公報に記載されているものが知られている。この軒樋吊り具は、取付材の屋外側面に垂直方向に奥広の溝が設けられ、この溝の中に受け材の板状の基部が摺動自在に挿入されていて、この基部を溝の中を摺動させて受け具の高さを調節し、ガイド部材に設けたネジ孔に雄ネジを螺入し、この雄ネジで溝の背後の面を押圧することによって基部をこの調整した位置で止着させることができる構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この軒樋吊り具では、上記のように、雄ネジを基部のネジ孔に螺入して、この雄ネジで溝の背後の面を押圧して止着していが、この止着する力が緩いと、雄ネジが溝の中を滑って基部が下方に下がる。その結果、この軒樋吊り具に取り付けられている軒樋が下方に下がり、この下がった部分に雨水が溜まる。すると、この部分が重くなり、更に、下方に下がり、最悪の場合には、この部分で軒樋が破損するという問題が発生する。そこで、本発明の目的は、簡単に受け具を上下に移動させて調整でき、しかも、この調節した位置に強固に且つ簡単に止着できる軒樋吊り具を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1記載の発明は、軒先に取り付けられる板状の取付材と、軒樋を取り付ける受け材とからなる軒樋吊り具において、前記取付材には屋内側面に上下方向に長い溝が設けられ、前記受け材は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられた基部と、この基部から屋外方向に突設された支持腕と、この支持腕の先端に設けられた屋外側耳保持部と、この屋外側耳保持部より屋内側に設けられた屋内側耳保持部とからなり、取付材と基部のどちらか一方に上下方向に鋸状凹凸の係止部が設けられ、他方にこの係止部に噛み合う係止片が設けられているものである。
【0007】この請求項1記載の発明では、取付材の屋内側面に上下方向に長い溝を設け、受け材の基部を取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けているが、このような構造にするには、基部を溝の上方から挿入して摺動自在に取り付けてもよいが、請求項2記載のように、溝の底面に屋内側から屋外側に貫通した切欠部または通孔を設け、この溝の中に基部を摺動自在に取り付け、この基部から切欠部または通孔を通して支持腕を屋外方向に突出させていると、支持腕の上方に位置する取付材部分にもビスや釘等の取付具で取り付けることができるので、支持棒の荷重により傾斜することがないように、取付材を軒先に強固に取り付けることができるので好ましい。
【0008】即ち、請求項2記載の発明は、軒先に取り付けられる板状の取付材と、軒樋を取り付ける受け材とからなる軒樋吊り具において、前記取付材には屋内側面に上下方向に長い溝と、この溝の底面に屋内側から屋外側に貫通した切欠部または通孔が設けられ、前記受け材は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられた基部と、この基部から切欠部または通孔を通して屋外方向に突設された支持腕と、この支持腕の先端に設けられた屋外側耳保持部と、この屋外側耳保持部より屋内側に設けられた屋内側耳保持部とからなり、取付材と基部のどちらか一方に上下方向に鋸状凹凸の係止部が設けられ、他方にこの係止部に噛み合う係止片が設けられているものである。
【0009】
【作用】本発明軒樋吊り具で軒樋を取り付ける方法を説明しながら、作用について説明する。先ず、従来と同様に、軒先に水糸を張って、この水糸に沿って取付材の溝の中に受け材の基部が取り付けられた軒樋吊り具の取付材を軒先に取り付ける。すると、本発明軒樋吊り具の取付材の溝の中に摺動自在に取り付けられている受け材は、基部から屋外方向に突設された支持腕と、この支持腕の先端に設けられた屋外側耳保持部と、この屋外側耳保持部より屋内側設けられた屋内側耳保持部とからなるから、支持腕の重さにより、基部が屋外側に傾斜する力が働く結果、受け材の基部が取付材の溝の中を移動し難くなる。更に、本発明においては、取付材と基部のどちらか一方に上下方向に鋸状凹凸の係止部が設けられ、他方にこの係止部に噛み合う係止片が設けられているから、一方の係止部に他方の係止片が噛み合って、受け材の基部が取付材の溝の中を移動しなくなる。
【0010】このように、支持腕の重さと、係止部に係止片が噛み合う結果、受け材が取付材に移動しないように強固に固定する。その後、水糸が軒先に引っ掛かって曲がったり、取り付ける時に軒樋吊り具が移動したりして、軒樋吊り具の位置が所定位置より若干異なることが判明した場合には、支持腕等を若干持ち上げて受け材を上下方向に移動させる。すると、本発明においては、取付材の屋内側面に上下方向に長い溝が設けられ、受け材の基部は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられているから、支持腕の荷重により傾斜する力が働いて止まっていた基部が溝にほぼ平行になると同時に係止部と係止片との噛み合いが緩む結果、移動し易くなり、容易に、受け材の基部を取付材の溝の中を上下方向に摺動させて容易に高さを調節できる。
【0011】その後、この支持腕を持ち上げていた力を除く。すると、支持腕を持ち上げる前の状態になり、即ち、支持腕の重さにより、基部が屋外側に傾斜する力が働くし、一方の係止部に他方の係止片が噛み合うので、受け材の基部が取付材の溝の中を移動しなくなる。このように、支持腕を若干持ち上げて高さを調節した後、この支持腕を持ち上げていた力を除くだけで容易に軒樋の高さを調整することができる。
【0012】請求項2記載の発明では、溝の底面に表面から裏面に貫通した切欠部または通孔が設けられ、この溝の中に摺動自在に取り付けられた基部からこの切欠部または通孔を通して支持腕が屋外方向に突出されているから、支持腕の上方に位置する取付材部分にもビス孔を設けることができ、従って、支持腕の荷重で取付材が傾かないように、ビスや釘で取付材を軒先に強固に取り付けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の発明の実施の形態を説明する。
(実施例1)図1〜図3は本発明の一実施例を示すもので、図1(イ)は軒樋吊り具の正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は背面図、図2(イ)は取付材を示す斜視図、(ロ)は受け材を示す斜視図、図3は軒樋吊り具で軒樋を軒先に取り付けた状態を示す説明図である。
【0014】図1〜図3において、7は軒樋であり、この軒樋7は屋外側壁71と屋内側壁72と底板73からなり、屋外側壁71の上端に屋外側耳75が、又、屋内側壁72の上端に屋内側耳76がそれぞれ設けられている。8は鼻隠し板からなる軒先である【0015】1は軒樋吊り具であり、この軒樋吊り具1は軒先8に取り付けられる取付材2と軒樋7を取り付ける受け材3とからなる。取付材2は屋内側の取付面が軒先8に沿う形状の板体であって、図2(イ)に示すように、この取付材2の屋内側面には上下方向に長い溝21が設けられ、この長い溝21のほぼ中央部には、図1(ハ)に示すように、上下方向に長い通孔22が設けられている。又、この溝21の両側縁には中央方向に山状に突出している係止部23がそれぞれ2個ずつ計4個設けられている。又、取付材2には、ビスまたは釘で取り付け易いように、溝21の両側上下にビス孔25が穿設されている。
【0016】このように、溝21の両側上下にビス孔25を設けていると、後述の支持腕5を囲むようにビスや釘等で取り付けることができるので、支持腕5の荷重によって前方向に傾く力がかかっても傾くことがなく、取付材2を軒先に強固に取り付けることができる。尚、この実施例では取付材2に通孔22を設けているが、この通孔22の上側を上端まで切欠して切欠部としてもよい。
【0017】受け具3は、図2(ロ)に示すように、前記取付材2の溝21より若干狭い幅を有する基部4と、この基部4より屋外側に突出して設けられた支持腕5と、この支持腕5の先端に設けられた屋外側耳保持部6と、この屋外側耳保持部6より屋内側に設けられた屋内側耳保持部65とからなる。基部4の両側面には上下方向に鋸状凹凸の係止部41が設けられている。取付材2の通孔22は支持腕5が挿入できる大きさである。そして、この支持腕5を通孔22を通して、基部4を溝21の中に挿入すると、両側の鋸状凹凸の係止部41に溝21の両側に設けられている係止部23が噛み合うようになっている。
【0018】屋外側耳保持部6は支持腕5の先端が上方に突出したものであって、この屋外側耳保持部6を軒樋7の屋外側耳75の中に挿入することによって、軒樋7の屋外側耳75を保持することができるようになっている。屋内側耳保持部65は屋外側耳保持部6より屋内側にあって、支持腕5より屋内方向に突出しているバネ片66と基部4から屋外方向に突出している係止片67とからなり、このバネ片66と係止片67との間に軒樋7の屋内側耳76を挿入すると、屋内側耳76がバネ片66が変形させながら入り、バネ片66を越えるとバネ片66が弾性により元の形に戻って、屋内側耳76が屋内側耳保持部65に保持されるようになっている。
【0019】次に、この軒樋吊り具1で軒樋を取り付ける施工方法および作用について説明する。先ず、軒先8に水糸を張り、この水糸を基準にして、取付材2の通孔22に支持腕5を通して取付材2に受け材3を取り付けた軒樋吊り具1の取付材2を軒先8に当接させ、取付材2のビス孔25を通して、軒先8に釘を打ち込んだりビスを螺入して軒樋吊り具1を取り付ける。
【0020】すると、取付材2の溝21の中に摺動自在に取り付けられている受け材3は、基部4と、基部4から屋外方向に突設された支持腕5と、この支持腕5の先端に設けられた屋外側耳保持部6と、この屋外側耳保持部6より屋内側設けられた屋内側耳保持部65とからなるから、支持腕5の重さにより、基部4が屋外側に傾斜する力が働く結果、受け材3の基部4が取付材2の溝21の中を移動し難くなる。更に、取付材4に設けられている係止部41に溝21の両側縁に設けられている係止片23が噛み合って、受け材3の基部4が取付材2の溝21の中を移動しなくなる。このように、支持腕5の重さと、係止部41に係止片23が噛み合う結果、受け材3が取付材2に固定する。
【0021】このようにして軒先8の適当な距離を隔てて複数個の軒樋吊り具1を水糸に沿って取り付ける。すると、取付材2の通孔22の挿入されている支持腕5の先端の屋外側耳保持部6と、この屋外側耳保持部6より屋内側に取り付けられている屋内側耳保持部65がほぼ所定位置になるように取り付けられる。その後、軒先8に取り付けられた複数個の軒樋吊り具1に軒樋7を架け渡して、軒樋7を軒先8に取り付け、この軒樋7に竪樋を取り付ける。このようにして取り付けると、軒樋7が竪樋方向に若干傾斜した状態に取り付けられる。
【0022】しかし、その後に、軒樋吊り具1が所定位置より異なった位置に取り付けられていて、軒樋7が竪樋方向に若干傾斜してなく、雨水が軒樋7の一部分に溜まるということが判明したときには、支持腕5を若干持ち上げて、基材4と溝21とをほぼ平行にして、受け材3を上下方向に移動させる。すると、支持腕5の荷重により傾斜する力が働いて止まっていた基部4が溝21にほぼ平行になると同時に係止部41と係止片23との噛み合いが緩む結果、移動し易くなり、受け材3の基部4を取付材2の溝21の中を上下方向に摺動させて容易に高さを調節できる。その後、この支持腕5を持ち上げていた力を除く。すると、支持腕5を持ちあげる前の状態になり、即ち、支持腕5の重さにより、基部4が屋外側に傾斜する力が働くし、係止部41に係止片23が噛み合うので、受け材3の基部4が取付材2の溝21の中を移動しなくなる。このように、支持腕5を若干持ち上げて受け材3を上下方向に摺動させ、この支持腕5を持ち上げていた力を除くだけで容易に軒樋の高さを調整することができるので、便利である。
【0023】(実施例2)図4〜図6は本発明の一実施例を示すもので、図4(イ)は軒樋吊り具の正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は背面図、(ニ)は(イ)のA−A線における断面図、(ホ)は(ニ)のB−B線における断面図、図5(イ)は取付材を示す斜視図、(ロ)は受け材を示す斜視図、図6は軒樋吊り具で軒樋を軒先に取り付けた状態を示す説明図である。
【0024】図4〜図6において、7aは軒樋であり、この軒樋7aは屋外側壁71aと屋内側壁72aと底板73aからなり、屋外側壁71aの上端に屋外側耳75aが、又、屋内側壁72aの上端に屋内側耳76aがそれぞれ設けられている。8aは鼻隠し板からなる軒先である1aは軒樋吊り具であり、この軒樋吊り具1aは軒先8aに取り付けられる取付材2aと軒樋7aを取り付ける受け材3aとからなる。取付材2aは屋内側の取付面が軒先8aに沿う形状の板体であって、図5(イ)に示すように、この取付材2aの屋外側面には上下方向に長い溝21aが設けられ、この長い溝21aの底面のほぼ中央部には上下方向に長い通孔22aが設けられている。又、この溝21aの下側から上方に突出したバネ片からなる係止片23aが設けられている。
【0025】又、取付材2aには、ビスまたは釘で取り付け易いように、溝21aの両側上下にビス孔25aが穿設されている。このように、溝21aの両側上下にビス孔25aを設けていると、後述の支持腕5aを囲むようにビスや釘等で取り付けることができるので、支持腕5aの荷重によって前方向に傾く力がかかっても取付材2aが傾くことがなく、取付材2aを軒先に強固に取り付けることができる。尚、通孔22aの上側を取付材2aの上端まで切欠して切欠部としもよい。受け具3aは、図5(ロ)に示すように、前記取付材2aの溝21aより若干狭い幅を有する基部4aと、この基部4aの前面より屋外側に突出して設けられた支持腕5aと、この支持腕5aの先端に設けられた屋外側耳保持部6aと、この屋外側耳保持部6aより屋内側に設けられた屋内側耳保持部65aとからなる。
【0026】基部4aの下部には上下方向に鋸状凹凸の係止部41aが設けられている。取付材2aの通孔22aは支持腕5aが挿入できる大きさである。そして、この支持腕5aを通孔22aを通して、基部4aを溝21aの中に挿入すると、下側の鋸状凹凸の係止部41aに溝21aの下側から突出している係止片23aが噛み合うようになっている。屋外側耳保持部6aは支持腕5aの先端が上方に突出したものであって、この屋外側耳保持部6aを軒樋7aの屋外側耳75aの中に挿入することによって、軒樋7aの屋外側耳75aを保持することができるようになっている。屋内側耳保持部65aは屋外側耳保持部6aより屋内側にあって、支持腕5aより屋内方向に突出しているバネ片66aと基部4aから屋外方向に突出している係止片67aとからなり、このバネ片66aと係止片67aとの間に軒樋7aの屋内側耳76aを挿入すると、屋内側耳76aがバネ片66aが変形させながら入り、バネ片66aを越えるとバネ片66aが弾性により元の形に戻って、屋内側耳76aが屋内側耳保持部65aに保持されるようになっている。
【0027】次に、この軒樋吊り具1aで軒樋を取り付ける施工方法および作用について説明する。先ず、軒先8aに水糸を張り、この水糸を基準にして、取付材2aの通孔21aに支持腕5aを通して取付材2aに受け材3aを取り付けた軒樋吊り具1aの取付材2aを軒先8aに当接させ、取付材2aのビス孔25aを通して、軒先8aに釘を打ち込んだりビスを螺入して軒樋吊り具1aを取り付ける。すると、取付材2aの溝21aの中に摺動自在に取り付けられている受け材3aは、基部4aと、基部4aから屋外方向に突設された支持腕5aと、この支持腕5aの先端に設けられた屋外側耳保持部6aと、この屋外側耳保持部6aより屋内側設けられた屋内側耳保持部65aとからなるから、支持腕5aの重さにより、基部4aが屋外側に傾斜する結果、受け材3aの基部4aが取付材2aの溝21aの中を移動し難くなる。更に、取付材4aに設けられている係止部41aに溝21の下側に設けられている係止片23aが噛み合って、受け材3aの基部4aが取付材2aの溝21aの中を移動しなくなる。
【0028】このように、支持腕5aの重さと、係止部41aに係止片23aが噛み合う結果、受け材3aが取付材2aに固定する。このようにして、軒先8aの適当な距離を隔てて複数個の軒樋吊り具1aを水糸に沿って取り付ける。すると、取付材2aの通孔22aの挿入されている支持腕5aの先端の屋外側耳保持部6aと、この屋外側耳保持部6aより屋内側に取り付けられている屋内側耳保持部65aがほぼ所定位置になるように取り付けられる。
【0029】その後、軒先8aに取り付けられた複数個の軒樋吊り具1aに軒樋7aを架け渡して、軒樋7aを軒先8aに取り付け、この軒樋7aに竪樋を取り付ける。このようにして取り付けると、軒樋7aが竪樋方向に若干傾斜した状態に取り付けられる。しかし、その後に、軒樋吊り具1aが所定位置より異なった位置に取り付けられていて、軒樋7aが竪樋方向に若干傾斜してなく、雨水が軒樋7aの一部分に溜まるということが判明したときには、支持腕5aを若干持ち上げて、基材4aと溝21aとをほぼ平行にして、受け材3aを上下方向に移動させる。
【0030】すると、支持腕5aの荷重により傾斜する力が働いて止まっていた基部4aが溝21aにほぼ平行になると同時に係止部41aと係止片23aとの噛み合いが緩む結果、移動し易くなり、受け材3aの基部4aを取付材2の溝21の中を上下方向に摺動させて容易に高さを調節できる。その後、この支持腕5aを持ち上げていた力を除く。すると、支持腕5aを持ちあげる前の状態になり、即ち、支持腕5aの重さにより、基部4aが屋外側に傾斜する力が働くし、係止部41aに係止片23aが噛み合うので、受け材3aの基部4aが取付材2aの溝21aの中を移動しなくなる。このように、支持腕5aを若干持ち上げて受け材3aを上下方向に摺動させ、この支持腕5aを持ち上げていた力を除くだけで容易に軒樋の高さを調整することができるので、便利である。
【0031】
【発明の効果】本発明軒樋吊り具においては、取付材には屋内側面に上下方向に長い溝が設けられ、受け材は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられた基部と、この基部から屋外方向に突設された支持腕と、この支持腕の先端に設けられた屋外側耳保持部と、この屋外側耳保持部より屋内側設けられた屋内側耳保持部とからなるし、取付材と基部のどちらか一方に上下方向に鋸状凹凸の係止部が設けられ、他方にこの係止部に噛み合う係止片が設けられているから、基部を軒先に取り付けると、支持腕の重さで基部が屋外側に傾く力が働くし、係止部に係止片が噛み合う結果、受け材が取付材に移動しないように強固に固定するので、安心である。
【0032】又、本発明においては、取付材の屋内側面に上下方向に長い溝が設けられ、受け材の基部は取付材の溝の中に上下方向に摺動自在に取り付けられているから、支持腕を持って若干持ち上げ、受け材の基部を取付材の溝の中を上下方向に摺動させて、容易に高さを調節できる。その後、この支持腕を持ち上げていた力を除く。すると、支持腕を持ちあげる前の状態になり、受け材の基部が取付材の溝の中を移動しなくないように強固に固定する。このように、支持腕を若干持ち上げて高さを調節した後、この支持腕を持ち上げていた力を除くだけで簡単に軒樋の高さを調整することができるので便利である。
【0033】請求項2記載の発明では、溝の底面に表面から裏面に貫通した切欠部または通孔を設け、この溝の中に摺動自在に取り付けられた基部からこの切欠部または通孔を通して支持腕を屋外方向に突出させているから、支持腕の荷重で基部が傾かないように、ビスや釘で取付材を軒先に強固に取り付けることができる。
 

 
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