| 発明の名称 |
床段差解消装置 |
|
| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平9−279795 |
| 公開日 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 出願番号 |
特願平8−91082 |
| 出願日 |
平成8年(1996)4月12日 |
| 代理人 |
|
| 発明者 |
熊谷 久昭 |
| 要約 |
目的
構成
|
特許請求の範囲
【請求項1】 玄関土間に設置され、玄関土間と玄関ホールに生じる床段差を解消する床段差解消装置において、土間に形成された窪みが略玄関ホームに達する平板にて覆われて土間とほぼ面一とされ、この平板の土間側が回動自在に取り付けられ、前記窪み内に昇降装置が配置され、この昇降装置にて前記平板の玄関ホール側が玄関ホールの高さまで持ち上げられ、玄関土間と玄関ホールの間で斜面を形成するようにされていることを特徴とする床段差解消装置。
|
発明の詳細な説明
【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、住宅内における床段差、詳しくは玄関土間と玄関ホールに生じる床段差を解消する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の床段差解消装置としては、例えば特開平2−107252号公報において、上下動作を成すリフト式身体障害者用昇降機が提案されており、人をのせた車椅子を平地にされたリフト台の上に乗せてリフト台を昇降させることにより、人を運ぶものであった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の床段差解消機はリフト台全体を上下に昇降させるリフト式のため、基礎工事等を含めて非常に高価であり、しかも、設置するために多大な容積を必要とした。 【0004】本発明は上記従来の床段差解消装置の問題を解決しようとするものであり、その目的とするところは、低価格かつ小容積を利用するだけで設置可能な床段差解消装置を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、玄関土間に設置され、玄関土間と玄関ホールに生じる床段差を解消する床段差解消装置において、土間に形成された窪みが略玄関ホールに達する平板にて覆われて土間とほぼ面一とされ、この平板の土間側が回動自在に取り付けられ、玄関ホール側の前記窪み内に昇降装置が配置され、この昇降装置にて前記平板の玄関ホール側が玄関ホールの高さまで持ち上げられ、玄関土間と玄関ホールの間で斜面を形成するようにされている床段差解消装置である。 【0006】本発明における昇降装置は、ジャッキ式、カム式などの昇降手段を有するものであればよく特に限定されない。たとえばジャッキ式の場合、歯車、ねじ、水圧、油圧、ガス圧などのいずれでもよい。また、ラック・ピニオン式あるいは歯車同士を組み合わせた方式等でもよい。 【0007】上記昇降装置を駆動させる動作用スイッチはリモコンであるのが望ましい。なお、リモコンでない場合、安全面上、動作用スイッチを住宅の玄関と玄関ホールの両方にそれぞれ設置しておくのがよい。 【0008】上記昇降装置およびこの昇降装置を制御するための制御回路は、ボックスの中に収納して、防水性に優れた構造とするのがよい。また、電源として、一般家庭用AC100Vを使用し、駆動源としてステッピングモーターを使用すれば、段差の異なる場所にも、制御回路の設定を変えることで対応が可能である。 【0009】また、土間側に形成する窪みの大きさは、床段差の程度に応じて形成される斜面の最大傾斜勾配が10度以下になるように決めればよい。たとえば床段差が大きい場合は、窪みの長さを長くするとともに、この窪みの上方開口部を覆う平板の長さを同様に長くすればよい。 【0010】平板の長さが長い場合は、上記昇降装置を2個配置してもよい。その際、平板の玄関ホール側に1個、また、平板の長手方向のほぼ中央に1個それぞれ配置すれば、平板の強度は大幅に増す。この場合、使用者が昇降装置の電源をON/OFFを容易にするため、玄関土間側および玄関ホール側の両方にスイッチを2個設けるのが望ましい。 【0011】本発明において使用される平板の材質は特に限定されないが、軽量で折れ曲がりにくく、加工性の良いポリアセタール、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、超高分子量のポリエチレン、FRPなどのエンジニアリングプラスチックが好ましい。より強度を上げるためにガラス繊維などの補強材にて強化されたものであってもよい。 【0012】(作用)窪み内に昇降装置が配置され、この昇降装置にて平板の玄関ホール側が玄関ホールの高さまで持ち上げられ、玄関土間と玄関ホールの間で斜面を形成するようにされているので、ホール側の窪み内に配置された昇降装置にて、平板の玄関ホール側を玄関ホールの高さまで持ち上げ、玄関土間と玄関ホールの間に斜面を形成することにより、車椅子を利用する身体障害者がこの斜面を利用して一人で玄関土間と玄関ホールとの間を昇り降りすることができる。したがって、屋外から住宅内に入ったり、あるいは住宅内から屋外に出たりできる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の床段差解消装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の床段差解消装置の一実施例を使用状態とともに示す要部縦断面図、図2は図1の要部を示す平面図である。 【0014】図において、住宅内の土間1と玄関ホール2との間には約10cmの床段差があり、土間1側に窪み8が形成されている。この窪み8は浅い部分81と深い部分82とからなり、浅い部分81は平板10の厚みとほぼ同一の深さとされている。一方、深い部分82はその一部が玄関ホール2の下部に跨がっている。 【0015】平板10の土間側は2個の蝶番11にて回動自在に取り付けられている。一方、平板10の玄関ホール側の裏面には2個の昇降用ギア5、5の上端が固定されている。なお、昇降用ギア5の下端はフリーとされている。 【0016】上記窪み8の深い部分82には合成樹脂製のボックス6が嵌め込まれ、このボックス6内に制御回路(図示せず)及び駆動モーター7が設置されている。駆動モーター7の回転軸には歯車4aが嵌着され、この歯車4aに歯合された歯車4bを介して、駆動モーター7の回転が昇降用ギア5、5に伝達され、この昇降用ギア5、5が蝶番11を中心として回動するようにされている。この結果、図1に示すように、平板10が蝶番11を中心として玄関ホール2の高さまで回動して持ち上げられ、玄関土間1と玄関ホール2の間で傾斜面を形成するようにされている。なお、2個の歯車4bは軸9の両端に嵌着され、軸9は所定位置にて回動可能に固定されている。また、平板10が上昇時、3a,3bのスイッチ押下された場合、モーターが逆回転し、斜面となっていた平板は、窪み8に収まりもとの位置にもどる。 【0017】つぎに、上記床段差解消装置の使用方法について説明する。車椅子に乗った人が玄関ホール2から土間1に降りようとする場合、スイッチ3bを押下すると、ボックス6内の制御回路(図示せず)へ信号が送られ、駆動モーター7を動作させ、2連の歯車(ギア)4a,4bを回転させ、昇降用ギア5の上昇により平板10の玄関ホール側を持ち上げて斜面となる。この結果、車椅子に乗った人はこの斜面を利用して土間1側に降りることができる。 【0018】逆に、車椅子に乗った人が土間1から玄関ホール2側に上がろうとする際も、スイッチ3aを押下すると同様の動作が行われ、形成された斜面を利用して玄関ホール2側に上がることができる。なお、スイッチ3a,3bが一度押下された場合、平板が上昇状態の時下降し、下降状態の時は上昇する。 【0019】 【発明の効果】請求項1記載の本発明においては、窪み内に昇降装置が配置され、この昇降装置にて平板の玄関ホール側が玄関ホールの高さまで持ち上げられ、玄関土間と玄関ホールの間で斜面を形成するようにされているので、ホール側の窪み内に配置された昇降装置にて、平板の玄関ホール側を玄関ホールの高さまで持ち上げ、玄関土間と玄関ホールの間に斜面を形成することにより、車椅子を利用する身体障害者がこの斜面を利用して一人で玄関土間と玄関ホールとの間を昇り降りすることができる。このため、介助者がスロープの持ち運びを手伝うことなく、屋外から住宅内に入ったり、あるいは住宅内から屋外に出たりすることができる。 【0020】また、本発明における床段差解消装置は構造が簡単であり、低コストにて設置することができる。
|
|