| 発明の名称 |
軒樋吊具 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平9−279785 |
| 公開日 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 出願番号 |
特願平8−88377 |
| 出願日 |
平成8年(1996)4月10日 |
| 代理人 |
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| 発明者 |
元 隆明 |
| 要約 |
目的
構成
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特許請求の範囲
【請求項1】 建物の被固定面に取り付けられる取付部と、この取付部の前面に突設された支持部とを備え、前記取付部の前面に軒樋の後側耳部を受ける受部が設けられ、支持部基端の下面であって前記受部の前方位置に後側耳部の脱落を防止する板バネが設けられている軒樋吊具において、前記板バネの先端が上向きに屈曲されて立ち上がり部が形成され、この立ち上がり部の長さが、前記軒樋の後側耳部の樋内側に開口した溝の開口幅より長くされていることを特徴とする軒樋吊具。
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発明の詳細な説明
【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は軒樋を建物の壁や鼻隠し板などの被固定面に取り付ける軒樋吊具に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、軒樋吊具には種々のものがあるが、これらの共通する点は、建物の被固定面に取り付けられる取付部と、この取付部の前面に突設された支持腕とを備えた軒樋吊具の取付部を建物の軒先に釘やビスにて取り付け、支持腕に軒樋の両耳部を支持させて使用するものである。 【0003】例えば実公平3−21562号公報においては、建物の被固定面に取り付けられる固定板11aと、この固定板の前面に突設された支持腕12aとを備え、固定板11aの前面に軒樋20aの後方耳部22aを受ける耳受部15aが設けられ、支持腕基端の下面であって耳受部15aの前方位置に後方耳部22aの脱落を防止するバネ板16aが設けられている内吊り方式の軒樋吊具10a(図7を参照)を使用して軒樋20aを支持する支持構造が記載されている。なお、耳受部15aとバネ板16aにて軒樋の後方耳部22aを支持するための後端側支持構造14aを構成している。なお、13aは前端側支持構造、21aは前方耳部である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記軒樋吊具においては、この吊具にて支持される軒樋の後方耳部の形態が図示されている中空状のものである場合にはとくに問題は生じない。しかしながら、軒樋の形状が図4に示すように、前側側壁32および後側側壁33の高さが同一で、前側耳部34および後側耳部35の形状が同一であり、かつ、両耳部34、35が図に示すように、樋内側に開口した溝36、37を有する形態の場合には、以下のような問題があった。なお、このようにすることにより、一種類の軒樋にて、前側側壁と後側側壁の取り付けの位置関係を逆にすることにより、和風あるいは洋風の建物に対応させて適用することができる。 【0005】すなわち、図8(a)〜(c)に示すように、軒樋3の後側耳部35を後耳支持部15a、16aに係止させる際に、板バネの先端が後側耳部35の溝37に一度嵌まり込むので、この段階で後側耳部35を正しい位置にて係止できたと勘違いして、施工作業者が取付作業を完了してしまうことがある。 【0006】また、図9(a)〜(c)に示すように、後側耳部35を正しい位置に係止できたとしても、施工後、たとえば積雪荷重により後側耳部35が溝37の上下方向の開口幅に対応する長さだけずり落ちることになる。 【0007】したがって、上記いずれの場合においても、軒樋の熱伸縮に対する抵抗の大きさが前側耳部34と後側耳部35とで不均一となり、この抵抗の違いにより蛇行現象が生じるという問題があった。 【0008】本発明は上記従来の問題を解消しようとするものであり、その目的とするところは、軒樋の後側耳部が図4に示すような形態のものであっても、施工後、積雪荷重により後側耳部がずり落ちることのない軒樋吊具を提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、建物の被固定面に取り付けられる取付部と、この取付部の前面に突設された支持部とを備え、前記取付部の前面に軒樋の後側耳部を受ける受部が設けられ、支持腕基端の下面であって前記受部の前方位置に後側耳部の脱落を防止する板バネが設けられている軒樋吊具において、前記板バネの先端が上向きに屈曲されて立ち上がり部が形成され、この立ち上がり部の長さが、前記軒樋の後側耳部の樋内側に開口した溝の開口幅より長くされているものである。 【0010】(作用)本発明の軒樋吊具においては、板バネの先端に形成された上向きの立ち上がり部の存在により、後側耳部を後側耳部支持部に下側から押し込んで係止させる際、板バネの先端が後側耳部の溝に嵌まり込まない。また、施工後、たとえば積雪荷重により後側耳部がずり落ちない。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明軒樋吊具の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の軒樋吊具の第1実施例を示す斜視図、図2は図1の正面図、図3は図1のX−X線における切断端面図、図4は軒樋を示す正面図、図5は図1の軒樋吊具の使用状態を示す説明図、図6(a)〜(c)は図4の軒樋の後側耳部の装着状態を示す説明図である。 【0012】図1および2において、1はポリカーボネート樹脂製の軒樋吊具であり、この軒樋吊具1は取付部10と支持部20とから構成されている。取付部10は逆五角形状の板状体であり、その下部前面には受部11が突設され、外周縁には3個の通孔12が設けられ、釘などの固着具にて建物の壁や鼻隠し板などの被固定面に取り付けられるようになっている。 【0013】支持部20は、図3に示すように、断面形状がI字形状のものであり、取付部10前面の受部11より所定距離上方に離れた位置から屋外側に一体に突設されている。この支持部20の先端には上方に折曲片が形成されて軒樋3(図4を参照)の屋外側耳部34を支持する屋外側耳支持部21となされ、一方、屋内側の基端部下面には取付部10の受部11と対向して板バネ22が斜め上方に一体に突設されている。 【0014】板バネ22の先端部は図に示すように、その全長の約1/2が上向きに屈曲されて立ち上がり部22aとされている。取付部1の受部11の先端と、支持部20の板バネ22の立ち上がり部22aの下端との間隔は、軒樋3の屋内側耳部35の幅よりも狭く形成され、受部11と板バネ22にて軒樋3の屋内側耳部35を支持する屋内側耳支持部23を構成している。立ち上がり部22aの長さは後述の軒樋3の後側耳部35の溝37の上下方向の開口幅より少し長くされている。なお、上記支持部20の両端部を除いた部分は下方に窪んで凹部24を形成している。 【0015】上記実施例の軒樋吊具1を使用して軒樋3を鼻隠し板に取り付ける方法について図5および図6に基づいて説明する。 【0016】まず軒樋3について説明する。図4に示すように、軒樋3は平坦な底部31の両側に曲面状の前側壁32と、ほぼ垂直状の後側壁33とが立設され、この両側壁32、33の上端にそれぞれ前側(屋外側)耳部34と後側(屋内側)耳部35が設けられているものである。図に示すように、前側壁32および後側壁33の高さは同一であり、また、前側耳部34および後側耳部35は両側壁の上端より外側に突出して設けられている。両耳部34、35の形状は同一であり、それぞれ樋内側に開口した断面略C字状の溝36、37を有している。 【0017】そして、取付部10の通孔12を利用してビスなどの固着具(図示せず)にて建物の鼻隠し板などの被固定面4に複数の軒樋吊り具1、1・・・を所定間隔を置いて取り付ける。つぎに軒樋3の前側耳部34を溝36を利用して屋外側耳支持部21に係止させ、この係止部を中心として、図6(a)〜(c)に示すように、軒樋3を反時計回りに回動させることにより、後側耳部35を屋内側耳支持部23内に下方より押し込んで受部11に係止させる。 【0018】上記実施例においては、図6より明らかなように、板バネ22の先端より立ち上がり部22aが上向きに設けられ、この立ち上がり部22aの上下方向の長さが後側耳部35の溝37の上下方向の開口幅より長くされているので、後側耳部35を屋内側耳支持部23内に押し込む際、板バネ22の先端が溝37内に嵌まり込むことはなく、軒樋3の取付作業を正確かつ確実に行える。 【0019】また、積雪地域において、取付施工後、軒樋3の前側耳部34に積雪荷重が作用して、後側耳部35を下方に脱落させようとしても、後側耳部35の内面が立ち上がり部22aに当接することになり、この結果、後側耳部35の脱落を防止できる。 【0020】以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。 【0021】例えば、上記実施例では、軒樋吊具の材質を合成樹脂製のものとしたが、ステンレスなどの金属製のものとしてもよい。 【0022】 【発明の効果】本発明の軒樋吊具においては、板バネの先端に上向きの立ち上がり部が存在し、しかも、この立ち上がり部の長さが軒樋の後側耳部の溝の開口幅より長くされていることにより、後側耳部を後側耳部支持部に下側から押し込んで係止させる際、板バネの先端が後側耳部の溝に嵌まり込まず、また、施工後、たとえば積雪荷重により後側耳部がずり落ちることがない。 【0023】したがって、いずれの場合においても、軒樋の熱伸縮に対する抵抗は前側耳部および後側耳部においてほぼ同一であり、取付施工後の軒樋に蛇行現象は生じず、意匠的外観は損なわれない。
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