| 発明の名称 |
無電解金めっき方法 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平9−235678 |
| 公開日 |
平成9年(1997)9月9日 |
| 出願番号 |
特願平8−44352 |
| 出願日 |
平成8年(1996)3月1日 |
| 代理人 |
【弁理士】 【氏名又は名称】高月 猛
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| 発明者 |
和知 弘 |
| 要約 |
目的 微細間隔のパターンでも、パターン間に金広がりが発生しない無電解金めっき方法を提供する。
構成 置換型無電解金めっきの後に、被めっき材料をシアン化物含有溶液で洗浄し、その後に還元型無電解金めっきを行うようにした。 |
特許請求の範囲
【請求項1】 被めっき材料に対して、シアン化物を含有する置換型無電解金めっき浴にて置換型無電解金めっきを行い、その後に還元型無電解金めっきを行う無電解金めっき方法において、置換型無電解金めっきの後に、被めっき材料をシアン化物含有溶液で洗浄し、その後に還元型無電解金めっきを行うようにしたことを特徴とする無電解金めっき方法。 【請求項2】 シアン化物含有溶液が、シアン化物として、シアン化カリウム又はシアン化ナトリウムを1〜100g/リットル含有している請求項1記載の無電解金めっき方法。 【請求項3】 シアン化物含有溶液が界面活性剤を10〜1000mg/リットル含有している請求項1又は請求項2記載の無電解金めっき方法。
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発明の詳細な説明
【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は金属の表面に金を無電解でめっきする無電解金めっき方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、無電解めっきは、外部電源によらずにめっき浴中の金属イオンを析出させるため、電気的に独立した部分や複雑な形状へのめっきが可能で、めっき作業のオートメーション化等を容易に行なえることから機能めっきとして適している。 【0003】そして、厚付けの無電解金めっきを行う場合は、まず置換型無電解金めっきを行い、次に還元型無電解金めっきを行っている(類似技術として、特公平3−20471号参照)。そして、最近では、無電解金めっきされる金属パターンが複雑且つ繊細になり、めっきの必要なパターン間隔が大変に狭くなっている(例えば、50〜500μm程度)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従って、このような微細間隔の金属パターンを無電解金めっきする場合は、パターン間で金広がりが発生し易く、隣接するパターン同士が導通してしまうおそれがある。 【0005】この発明はこのような従来の技術に着目したもので、微細間隔のパターンでも、パターン間に金広がりが発生しない無電解金めっき方法を提供する。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的を達成するために、置換型無電解金めっきの後に、被めっき材料をシアン化物含有溶液で洗浄し、その後に還元型無電解金めっきを行うようにしたものである。 【0007】 【発明の実施の形態】一般に、置換型無電解金めっき浴は、KAu(CN)2 をベースとして、pH3〜8、温度70〜90℃の範囲で使用される。この時、浴中のKAu(CN)2 の一部が分解し、AuCNになる。このAuCNは所定の金属パターンからはみ出た状態で形成される場合がある。所定のパターンに形成される正常な析出物は完全な金属金(Au)だが、前記のAuCNは完全な金属になっていない。そして、このAuCNが金の核となって、この部分に、その後に行われる還元型無電解金めっきが反応して、パターン間に金広がりが成長することになる。これが、パターン間に金広がりが発生するメカニズムである。 【0008】そこで、発明者は置換型無電解金めっきの際に発生したAuCNを取り除く方法を考えた。具体的には、置換型無電解金めっきを行った後に、被めっき材料をシアン化物含有溶液により洗浄した。不完全な状態で発生したAuCNはシアン化物含有溶液に溶解するため、置換型無電解金めっきを行った後の被めっき材料をシアン化物を洗浄することにより、AuCNを簡単に取り除くことができる。従って、その後に、還元型無電解金めっきを行っても、金の核となるAuCNが存在しないため、微細間隔のパターン間に金広がりが発生することはない。 【0009】本発明で使用するシアン化物含有溶液は、シアン化物として、シアン化カリウム又はシアン化ナトリウムを1〜100g/リットル含有している。温度は10〜40℃が好適である。 【0010】また、シアン化物溶液に界面活性剤を10〜1000mg/リットル添加しても良い。添加する界面活性剤としては、非イオン、アニオン、カチオン性界面活性剤等が好適である。界面活性剤を添加することにより、表面張力が低下し、シアンイオンが被めっき物表面に吸着しやすくなり、AuCNを取り除きやすくなるという効果が得られる。 【0011】 【実施例】 置換型無電解金めっき浴: ・シアン化金カリ(金として) 4g/リットル ・キレート剤 50g/リットル ・有機酸塩 20g/リットル ・pH 4.0 ・温度 90℃ ・時間 10分【0012】 還元型無電解金めっき浴: ・シアン化金カリ(金として) 4g/リットル ・ジメチルアミンボラン 8g/リットル ・キレート剤 5g/リットル ・有機酸塩 10g/リットル ・pH 13.5 ・温度 70℃ ・時間 30分【0013】 シアン化物含有溶液: ・シアン化カリ(KCN) 1〜50g/リットル ・温度 25℃ ・浸漬洗浄時間 30秒【0014】上記の置換型無電解金めっき浴及び還元型無電解金めっき浴を用いて、IC部品の金属パターンであるインナーリード(間隔100μm)に対して無電解の金めっきを行った。 【0015】そして、置換型無電解金めっきを行った後のフレーム(被めっき材料)を、濃度の異なる上記シアン化物含有溶液に浸漬して洗浄した。尚、比較例として洗浄しないものも用意した。更に、界面活性剤として非イオン性界面活性剤を100mg/リットル含有したシアン化物含有溶液で洗浄したものも用意した。次いで、それぞれに対して、上記還元型無電解金めっき浴を用いて無電解金めっきを行った。 【0016】 表1: 洗 浄 KCN濃度 界面活性剤 金広がり状態 無し ─ ─ × 有り 5g/リットル ─ ○ 有り 10g/リットル ─ ○ 有り 1g/リットル 100mg/リットル ○ 有り 25g/リットル ─ ○ 有り 50g/リットル ─ ○ 【0017】結果は表1に示すように、シアン化物含有溶液により洗浄してから還元型無電解金めっきを行ったものは、金広がりが発生ぜず(○)、洗浄しないものは金広がりが発生した(×)。 【0018】 【発明の効果】この発明に係る無電解金めっき方法は、微細間隔のパターンでも、パターン間に金広がりが発生しないため、特に電子産業上大変に有益である。
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