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発明の名称 車両用パワープラント
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−65501
公開日 平成9年(1997)3月7日
出願番号 特願平7−220065
出願日 平成7年(1995)8月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
発明者 辻井 啓
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 モータジェネレータと、このモータジェネレータからの出力を変速する自動変速機とを有する車両用パワープラントにおいて、前記自動変速機の制御および潤滑用の流体により前記モータジェネレータの冷却を行なう車両用パワープラントとし、前記モータジェネレータと前記自動変速機のいずれかの温度を検出する温度センサと、前記モータジェネレータと自動変速機のいずれかの作動状態が所定の範囲内であるかを監視する作動状態監視手段と、前記温度センサの検出値と、作動状態の監視手段の監視結果に基づき故障部分の判定をする判定手段と、を有する車両用パワープラント。
【請求項2】 モータジェネレータと、このモータジェネレータからの出力を変速する自動変速機とを有する車両用パワープラントにおいて、前記自動変速機の制御および潤滑用の流体により前記モータジェネレータの冷却を行なう車両用パワープラントとし、制御、潤滑および冷却用の前記流体の温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出値が所定値以上となった場合、故障判定を行う故障判定手段と、前記モータジェネレータの巻線電流を検出する電流センサと、前記故障判定がなされている場合に、その故障部位を、前記電流センサの検出値が所定値以上のとき電気系統と特定し、所定値未満のとき機械系統と特定する故障部位特定手段と、を有する車両用パワープラント。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的なエネルギと機械的なエネルギを互いに可逆的に変換可能なモータジェネレータと、このモータジェネレータの軸出力を変速する自動変速機を含む車両用パワープラントに関し、特にモータジェネレータと変速機の故障の検知に関する。
【0002】
【従来の技術】モータは、電気的なエネルギを出力軸の回転という機械的なエネルギに変換する装置であるが、これを逆にして出力軸の回転を電気的なエネルギに変換するジェネレータとして作動させることが可能である。このようなモータは、モータジェネレータと呼ばれている。このモータジェネレータを車両に用いた場合、車両が進むための駆動力を得るためにモータとして作用させ、制動時には車両の運動エネルギにより発電を行うジェネレータとして作用させることができる。この場合、従来制動時に熱エネルギとして捨てられていた車両の運動エネルギを回収できるので、エネルギ収支を改善することが可能である。
【0003】このモータジェネレータを、内燃機関を動力源とする車両に適用した例が、実開平2−3101号公報に開示されている。内燃機関、特にガソリン機関は、部分負荷時の熱効率が悪く、これが実際に使用した場合の燃料消費量の増加を招いている。部分負荷運転を少なくするために、言い換えれば、負荷の割合を大きくするために、機関の排気量を小さくすることが考えられるが、この場合、加速時、登坂時などに十分な出力を得られなくなるという問題がある。また、ガソリン機関のみでは、制動時に運動エネルギを回収することは、到底できない。前述の公報に記載された技術のように、内燃機関の出力軸をモータジェネレータに接続すれば、加速時、登坂時などに、内燃機関の出力にモータジェネレータの出力を加えることができる。よって、小さい機関を採用した場合でも、駆動力が不足することがない。そして、負荷割合を増加させることができるので、機関単体の熱効率を向上させることができる。一方、制動時には車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収し、後に使用することができるのでエネルギを効率良く使用することができ、車両全体としてのエネルギ効率を向上させることができる。
【0004】さらに、前記公報においては、変速機に連続可変比の自動変速機(CVT)を用いて、効率の良い領域で機関およびモータジェネレータの運転が可能となるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、内燃機関とモータジェネレータを使用した車両においては、車両としてのエネルギ効率を向上させることができるが、一方、構成装置、構成部品の数も大幅に増加する。さらに、これらの個々装置が正常に作動しているかを監視するシステム(故障検知システム)も増加し、これによるコスト、重量の増加、監視システムの複雑化という問題があった。
【0006】本発明は前述の問題点を解決するためになされたものであり、たとえば、内燃機関により走行する車両に新たにモータジェネレータを搭載した場合においても、部品点数が少なく簡素化された故障検知システムを有する車両用パワープラントを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するために、本発明にかかる車両用パワープラントは、当該車両用パワープラントに含まれる自動変速機の制御および潤滑用の流体により前記モータジェネレータの冷却を行なうものとし、モータジェネレータと前記自動変速機のいずれかの温度を検出する温度センサと、前記モータジェネレータと自動変速機のいずれかの作動状態が所定の範囲内であるかを監視する作動状態監視手段と、前記温度センサの検出値と、作動状態の監視手段の監視結果に基づき故障部分の判定をする判定手段とを有している。
【0008】このように構成された車両用パワープラントにおいては、自動変速機の制御および潤滑用の流体によってモータジェネレータの冷却を行うようにしたため、自動変速機の温度とモータジェネレータの温度がおよそ等しくなり、いずれか一方の温度を検出することにより、双方の装置の温度を推定することができる。すなわち、ひとつの温度センサによって、双方の装置の温度の監視が可能となる。そして、異常に温度が上昇すれば、少なくとも一方の装置に何らかの故障があったことが推定される。さらに、自動変速機とモータジェネレータの一方に、作動状態が制御指令に対して所定の範囲にあるかを監視する作動状態監視手段を設ける。そして、前記の温度上昇があったときに、この監視結果に異常があれば、監視対象となっている装置に異常が発生したと判定する。また、前記の温度上昇があって、作動状態監視手段により異常が検出されない場合は、監視対象となっていない装置に異常が発生したと判定する。したがって、一方の装置のみの作動状態を監視することによって、ふたつの装置の異常判定を行うことが可能となる。
【0009】また、本発明にかかる他の車両用パワープラントは、当該車両用パワープラントに含まれる自動変速機の制御および潤滑用の流体によりモータジェネレータの冷却を行なうものとし、制御、潤滑および冷却用の前記流体の温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出値が所定値以上となった場合、故障判定を行う故障判定手段と、前記モータジェネレータの巻線電流を検出する電流センサと、前記故障判定がなされている場合に、その故障部位を、前記電流センサの検出値が所定値以上のとき電気系統と特定し、所定値未満のとき機械系統と特定する故障部位特定手段と、を有している。
【0010】このように構成された車両用パワープラントにおいては、前記の流体は、モータジェネレータと自動変速機の温度を反映しているので、この流体温度を監視することによって、前記二つの装置の温度を監視することができる。すなわち、ひとつのセンサによって、モータジェネレータと自動変速機の温度を監視することができる。また、電流センサによってモータジェネレータに異常な電流が流れていないかを監視することができる。そして、流体の温度が上昇した場合、前記ふたつの装置の少なくとも一方に異常が発生したと判断し、さらに電流センサにより所定値以上の電流が流れた場合、モータジェネレータの電気系統に異常があることが判定される。また、異常な温度上昇があって、電流が所定位置未満である場合は、モータジェネレータと自動変速機の機械系統に異常があることが判定される。したがって、モータジェネレータの電流を監視することによって、モータジェネレータの電気系統の故障判定はもちろん、モータジェネレータと自動変速機の機械系統の故障判定を行うことも可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる好適な実施の形態を図面に従って説明する。図1には、本実施形態の車両用パワープラント他が示されている。車両用パワープラント10は、ガソリン機関などの内燃機関12と、内燃機関12の出力軸に接続されたモータジェネレータ14と、このモータジェネレータ14の出力軸に接続された連続可変比変速機(CVT)16を含んでいる。
【0012】さらに詳細に説明すれば、内燃機関12の出力軸は、モータジェネレータ14のロータ軸18に直結されており、さらにCVT16内の湿式クラッチ20の入力側に連結されている。ロータ軸18と一体となって回転するロータ22の周囲にはステータ24が配置されている。このステータ24のコイルの所定の交流電流を流すことによって回転磁界が形成され、ステータ24内に誘導電流が誘起され、これと前記の回転磁界の相互作用によって駆動力が発生したり、発電が行われたりする。
【0013】湿式クラッチ20は、アイドル運転時に内燃機関12からの出力を駆動輪に伝達しないようにするために設けられている。よって、走行時には接続状態となっており、内燃機関12の出力をCVT16の入力プーリ26に伝達する。この入力プーリ26と出力プーリ28にはベルト30が掛け渡されている。入力プーリ26と出力プーリ28は、各々円錐台形状の2枚の円板を対向させて形成されており、この2枚の円板の側面によってベルト30が挟み込まれている。したがって、この円板の相対距離を変化させることで、ベルト30が挟持される位置、すなわち半径が変化する。入力プーリ26と出力プーリ28で協調して円板の相対距離を制御すれば、入力プーリ26と出力プーリ28でのベルト30が挟持されている半径(ベルト半径)の比を所望の値とすることができる。この比がCVT16の変速比であり、ベルト30を挟持するふたつの円板の間隔が連続的な値を採り得るので、変速比も連続的に変化させることができる。したがって、機関のの回転数を一定にしたままでも加減速が可能となり、常に機関の最も効率の良い条件での運転が可能となる。出力プーリ28は、さらに最終減速ギア、ディファレンシャルギアに接続され、駆動軸32を介して駆動輪34が駆動される。
【0014】これらの車両用パワープラント10を構成する装置、すなわち内燃機関12、モータジェネレータ14およびCVT16は、制御部36によりその運転または作動を制御されている。内燃機関12については、点火時期、燃料噴射量などが制御され、モータジェネレータ14については、界磁電流およびその周波数など、CVT16については、湿式クラッチ20の継断、変速比などである。モータジェネレータ14に供給される電力は、インバータ38を介してキャパシタ40より供給され、逆にモータジェネレータ14により発電された電力は、インバータ38を介してキャパシタ40に蓄えられる。したがって、モータジェネレータ14の制御は、インバータ38の制御を行うことによってなされている。またCVT16は、油などの加圧された作動流体によって作動し、よってCVT16の制御は、この加圧作動流体の供給を制御することによってなされている。したがって、図には示していないがCVT16には、作動流体を加圧するポンプが備えられて、このポンプから供給される作動流体によって、所定の流体圧アクチュエータが作動し、湿式クラッチ20の継断制御、入出力プーリ26,28の円板間隔の制御がなされている。また、前記の作動流体はCVT16の各部の潤滑も行っている。よって、各部の潤滑および作動が確実に行われるためには、前記ポンプは、車両が停止しても常に流体を供給する必要があり、そのために湿式クラッチ20の上流側に設けられている。これによって、内燃機関12が回転しているときには常に作動流体がCVT16の各部に供給されることとなる。
【0015】さらに、本実施形態においては、前述のCVT16の作動流体を配管42によってモータジェネレータ14にも循環させている。作動流体は、特にステータ24のコイルエンド部分の導線を冷却するように導かれ、その後CVT16に戻る。もちろん、モータジェネレータ14においては、作動流体は冷却用の配管内だけに存在し、他の部分は乾いた状態に保持されている。
【0016】前記の作動流体は、好ましくは冷却手段によって冷やされることが好ましい。冷却手段としては、配管42の途中に設けられた空冷式のクーラーまたは内燃機関10の冷却水により冷却する水冷式のクーラーなどを用いることができる。
【0017】以上のように本実施形態においては、CVT16の作動流体によってモータジェネレータ14の冷却も行うので、流体の還流量にもよるが、双方の装置の温度は、ほぼ同じとなるか、温度差が所定の範囲内に収まる。したがって、流体の温度を検出することによって、運転中のモータジェネレータ14とCVT16の温度を監視することができる。この作動流体の温度を検出するのが、温度センサ44である。温度センサ44の出力は制御部36に送出され、制御部36にて作動流体の温度が所定の範囲に維持されているかが判定される。
【0018】また、モータジェネレータ14のステータの巻線に流れる電流を検出する電流センサ46が設けられており、電流センサ46により検出された電流値が制御部36に送出される。制御部36は、前記の電流値に基づきモータジェネレータ14が正常に作動しているかを判定する。
【0019】図2には、温度センサ44と電流センサ46によって故障判定を行う制御フローチャートが示されている。温度センサ44の検出温度tと所定の上限温度tMAX の比較が行われる(S100)。検出温度tが上限温度tMAX 未満であれば正常運転として(S102)通常の制御が行われ、検出温度tが上限温度tMAX 以上となると、何らかの故障があったと判定される。次に、前記電流センサ44の検出した巻線電流I1aの絶対値と所定の上限電流I1aMAX の絶対値とが比較される(S104)。巻線電流I1aの絶対値が上限電流I1aMAX の絶対値未満の場合故障部位が機械系統であると特定される(S106)。この場合、モータジェネレータ14とCVT16の少なくともいずれかの機械系統に故障があることが判定される。機械系統の故障は、たとえば作動流体の圧力不足による湿式クラッチ20や入出力プーリ26,28とベルト30の滑りやベアリング、歯車の異常などである。機械系統の故障は、放置するとベアリング、ベルト、クラッチの焼き付きを生じ、走行不能となる場合があるので、これを事前に運転者に報知する(S108)。この報知は、最も簡易には、運転席正面のメータ内に所定の警告灯を点灯させることによってすることができ、また音声によってすることもできる。
【0020】さらに、ステップS104で、巻線電流I1aの絶対値が上限電流I1aMAX の絶対値以上と判断されたときには、故障部位が電気系統であることが判定される(S110)。この場合電気系統は、モータジェネレータ14のステータ巻線や、インバータ38などである。電気系統の故障を放置すると、巻線が焼けたり、インバータ38のダイオードが破損する可能性がある。そこで、電気系統が故障した場合、モータジェネレータ14の作動を停止し(S112)、運転者にこれを報知する(S114)。報知は、前述同様メータ内の所定の警告灯、音声などによって行われる。
【0021】さらに、ステップS108およびステップS114の後、ステップS100によって最初に故障が判定されてからの所定時間が経過したかが判断される。そして、経過していなければステップS100に移行し、経過していればシステムの停止を行う(S118)。このように、所定時間の経過を待ってシステム停止を行うのは以下の理由による。運転者に故障を報知することによって、これに応じた運転、例えば速度を落とすなどの対応をとると、作動流体の温度が下がる場合もあり、この場合は以後正常運転を行うことができる。また、修理可能な設備まで、または停車できる位置までの走行を確保するためでもある。
【0022】以上のように、本実施形態によれば、CVT16の作動流体によってモータジェネレータ14の冷却を行うので、この作動流体の温度によって、CVT16とモータジェネレータ14の温度を監視することができる。すなわち、ひとつのセンサでふたつの装置の温度の監視を行うことができる。この温度が高くなった場合、これらの装置に何らかの異常が発生したことが推定できる。さらに、モータジェネレータ14のステータ巻線に流れる電流を監視し、これに異常があった場合、電気系統の異常と判定できる。また、電流に異常がない場合には、機械系統の異常と判定できる。このように、異常がある部位を特定することにより、それに応じた制御を行うことができる。たとえば、電気系統故障の場合、モータジェネレータ14の作動を中止しても内燃機関12だけで走行可能であるので、直ちにモータジェネレータの作動を停止する。これによって、モータジェネレータ14の電気系統の保護がより確実に行える。機械系統の故障の場合は、直ちに作動を停止することはできないが、無理を掛けないような運転を促すことによって、致命的な故障に至らないようにすることができる。
【0023】以上の実施形態においては、故障の徴候を示す装置の温度上昇を作動流体の温度によって監視したが、これに限らずいずれかの装置のケースその他の部分の温度を検出して対応することも可能である。
【0024】さらには、モータジェネレータ14の作動状態の監視ではなく、CVT16の作動監視を行うことも可能である。たとえば、内燃機関12の回転数と駆動軸32の回転数を検出し、この回転数の比(変速比)が、制御目標値近傍の所定範囲に収まっているかを監視することによって、CVT16のベルトの滑りを監視することができる。この場合、滑りが大きくなったらCVT16の故障、そうでなければモータジェネレータ14の故障と推定される。
【0025】また、本実施形態においては、CVTを有する車両用パワープラントについて説明したが、CVTに限らず他の自動変速機とモータジェネレータを組み合わせることも可能である。この場合、自動変速機の制御用および潤滑用の作動流体をモータジェネレータの冷却に使用する。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、CVTの作動流体によってモータジェネレータの冷却を行うことで、双方の装置の温度を関連づけることが可能となり、よってひとつの温度センサによって、双方の温度監視をすることができる。また、一方の装置の作動状態を監視し、温度の異常な上昇があるにもかかわらず、そちらの作動状態に異常がない場合は、他方の装置に異常が発生したと推定する。このようにして、監視項目を減少させ、簡易なシステムとすることが可能となる。




 

 


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