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発明の名称 車両用舵角比可変操舵装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−48366
公開日 平成9年(1997)2月18日
出願番号 特願平7−200754
出願日 平成7年(1995)8月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外4名)
発明者 長谷川 晃 / 香川 和則 / 初島 宗太郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一端で揺動可能に支持されてステアリング操作により揺動する揺動手段と、操舵輪に連結された出力軸と、前記揺動手段に回転可能に設けられて前記出力軸に一体とされた係合部と係合し、前記出力軸の移動に応じて前記揺動手段を揺動する回転手段と、該回転手段を回転駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする車両用舵角比可変操舵装置。
【請求項2】 前記出力軸と略平行に配置されて、ステアリング操作に応じて軸線方向に移動するとともに、前記回転手段に係合され前記揺動手段を揺動する移動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用舵角比可変操舵装置。
【請求項3】 ステアリング操作に応じて回転する入力軸と、該入力軸の回転により軸線方向へ移動し前記揺動手段を揺動する第1移動手段と、前記出力軸に噛合された回転軸と、前記揺動手段の揺動により軸線方向に移動し、前記回転軸を回転駆動する第2移動手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用舵角比可変操舵装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用舵角比可変操舵装置に係り、特に、車速等に応じて舵角比(ステアリングギヤ比)を変えることができる車両用舵角比可変操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両においては、車速に応じてステアリングギヤ比を変えることができる車両用舵角比可変操舵装置が知られており、その一例が、特開平6−234367号公報に示されている。
【0003】図15に示される如く、この車両用舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイール170の軸170Aに連結されたピニオン172によって、ラック174がその軸線方向へ移動し、この移動によって、揺動レバー176に設けられた長孔178に係合している摺動ピン180が支点ピン182を中心に揺動レバー176を揺動させ、ピン184によって揺動レバー176に軸支されたリレーロッド186をその軸線方向へ移動させて、操舵輪188を操舵する構成となっている。そして、支点ピン182の位置をラック174及びリレーロッド186に対して直交する方向(図15の矢印Y方向)へ移動させ、支点ピン182とピン180との距離W1と、支点ピン182とピン184との距離W2との比を変化させることによって、ステアリングギヤ比を変えることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この車両用舵角比可変操舵装置では、ステアリング170の回転運動を、ラック174の直線運動に変換し、このラック174の直線運動を揺動レバー176の揺動運動に変換し、更に、揺動レバー176の揺動運動をリレーロッド186の直線運動に変換している。従って、各構成部材の移動範囲が広くなり、装置が大型化するという不具合がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、車両の走行状態等に応じてステアリングギヤ比を変えることができ、且つ装置を小型化できる車両用舵角比可変操舵装置を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の車両用舵角比可変操舵装置は、一端で揺動可能に支持されてステアリング操作により揺動する揺動手段と、操舵輪に連結された出力軸と、前記揺動手段に回転可能に設けられて前記出力軸に一体とされた係合部と係合し、前記出力軸の移動に応じて前記揺動手段を揺動する回転手段と、該回転手段を回転駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】従って、請求項1記載の本発明の車両用舵角比可変操舵装置では、ステアリング操作に応じて揺動手段が揺動し、これにより揺動手段に設けられた回転手段と出力軸に形成された係合部を介して出力軸に力が伝達され、出力軸が軸線方向へ移動し操舵輪が操舵さる。
【0008】ここで、駆動手段により回転手段を回転駆動すると、回転手段が揺動手段に対して相対回転し、ステアリング操作により揺動する揺動手段の揺動中心と、出力軸に形成された係合部との係合位置との距離が変化する。このため、ステアリング操作量に対する出力軸の移動量が変化し、ステアリングギヤ比が変化する。
【0009】従って、例えば、車庫入れ等の車速が低い場合には、駆動手段により回転手段を回転駆動してステアリングギヤ比を小さくすれば、ステアリングホイールの操舵量に対して操舵輪の切れ角が大きくなるように設定できる。一方、車両の高速走行時には、駆動手段により回転手段を回転駆動してステアリングギヤ比を大きくすれば、ステアリングホイールの操舵量に対する操舵輪の切れ角が小さくなるように設定できる。
【0010】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用舵角比可変操舵装置において、前記出力軸と略平行に配置されて、ステアリング操作に応じて軸線方向に移動するとともに、前記回転手段に係合され前記揺動手段を揺動する移動手段を備えたことを特徴としている。
【0011】従って、請求項2記載の本発明の車両用舵角比可変操舵装置では、ステアリング操作に応じて移動手段が軸線方向に移動し、この移動手段の移動が回転手段に伝達されて揺動手段が揺動する。これにより揺動手段に設けられた回転手段と出力軸に形成された係合部を介して出力軸に力が伝達され、出力軸が軸線方向へ移動し操舵輪が操舵される。
【0012】ここで、駆動手段により回転手段を回転駆動すると、回転手段が揺動手段に対して相対回転する。これによって、出力軸と略平行に配置した移動手段と回転手段との係合位置と、揺動手段の揺動中心との距離が変化するとともに、揺動手段の揺動中心と、出力軸に形成された係合部との係合位置との距離が変化する。このため、ステアリング操作量に対する出力軸の移動量が変化し、ステアリングギヤ比が変化する。
【0013】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の車両用舵角比可変操舵装置において、ステアリング操作に応じて回転する入力軸と、該入力軸の回転により軸線方向へ移動し前記揺動手段を揺動する第1移動手段と、前記出力軸に噛合された回転軸と、前記揺動手段の揺動により軸線方向に移動し、前記回転軸を回転駆動する第2移動手段と、を備えたことを特徴としている。
【0014】従って、請求項3記載の本発明の車両用舵角比可変操舵装置では、ステアリング操作に応じて入力軸が回転し、この入力軸の回転により、第1移動手段が軸線方向へ移動し揺動手段が揺動する。揺動手段が揺動すると第2移動手段が軸線方向へ移動し回転軸が回転するので、回転軸に噛合された出力軸が軸線方向へ移動し操舵輪が操舵される。
【0015】ここで、駆動手段により回転手段を回転すると、回転手段が揺動手段に対して相対回転する。これによって、第1移動手段と回転手段との係合位置と、揺動手段の揺動中心との距離が変化するとともに、揺動手段の揺動中心と、第2移動手段と回転手段との係合位置との距離が変化する。このため、ステアリング操作量に対する回転軸の回転量、即ち出力軸の移動量が変化し、ステアリングギヤ比が変化する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の車両用舵角比可変操舵装置の第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0017】図1に示される如く、本一実施形態の車両用舵角比可変操舵装置10では、図示を省略したステアリングホイールに連動する操舵軸12に、操舵力アシスト機構(パワーステアリングシステム)13(図2参照)の一部を構成するロータリバルブ14を介して揺動手段としてのスイングアーム16が連結されている。このスイングアーム16は、一方の端部に操舵軸12の軸方向に延びる軸部18(軸線P1)を備えており、軸部18の両端部18A、18Bがベアリング20を介して車体側に支持されている。従って、スイングアーム16は軸部18を中心にして図1の矢印A方向へ揺動可能になっている。
【0018】スイングアーム16のホルダー部19内には、回転手段としてのリング22が回転可能に挿入されており、リング22の外周部には、ウオーム22Aが形成されている。このウオーム22Aは、ウオームギヤ24に噛合しており、ウオームギヤ24は、駆動手段としてのギヤ比可変用モータ26の回転軸26Aに固定されている。従って、図示を省略した制御装置によって、ギヤ比可変用モータ26が回転すると、リング22は図1の時計回転方向(矢印B方向)及び図1の反時計回転方向(矢印C方向)へ回転するようになっている。
【0019】図2に示される如く、リング22の両面には、それぞれボール28、30がリング22を挟んで互いに対向する位置に固定されている。
【0020】図1に示される如く、リング22の孔部22Bには、図示を省略した操舵輪に連結された出力軸としてのリレーロッド32が貫通しており、このリレーロッド32には、側面視で扇状の係合部としての連結ピース34が固定されている。
【0021】図2に示される如く、連結ピース34の外周部には、凹部36が形成されており、この凹部36の対向する両壁面36A、36B間にそれぞれボール28、30が当接している。従って、ボール28、30が図2の右方向(矢印D方向)へ移動すると、連結ピース34とともに、リレーロッド32が図2の矢印D方向へ移動するようになっている。また、ボール28、30が図2の左方向(矢印E方向)へ移動すると、連結ピース34とともに、リレーロッド32が図2の矢印E方向へ移動するようになっている。
【0022】次に本第1実施形態の作用を説明する。本第1実施形態の車両用舵角比可変操舵装置10では、ステアリングホイールの操作に応じて、操舵軸12が回転し、操舵軸12にロータリバルブ14を介して連結されたスイングアーム16が、軸部18を中心にして図1及び図2の矢印A方向に揺動する。この揺動によって、リング22とボール28、30が図2の矢印D方向又は矢印E方向へ移動すると、連結ピース34とともに、リレーロッド32が図2の矢印D方向又は矢印E方向へ移動し操舵輪が操舵される。
【0023】また、車両の走行状態等に応じて、制御装置の制御によりギヤ比可変用モータ26が作動し、例えば、リング22とともにボール28、30が回転し、ボール28、30がスイングアーム16の軸部18から遠ざかった場合(図3)には、ボール28、30とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離W1が長くなる。このため、操舵軸12の回転角に対するリレーロッド28の移動量が大きくなり、ステアリングギア比が小さくなる。
【0024】一方、リング22とボール28、30が回転し、ボール28、30がスイングアーム16の軸部18に近づいた場合(図1)には、ボール28、30とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離W2が短くなる。このため、操舵軸12の回転角に対するリレーロッド28の移動量が小さくなり、ステアリングギア比が大きくなる。
【0025】このため、車両が高速走行状態にある場合には、ボール28、30をスイングアーム16の軸部18に近づづけ(図1)、ステアリングギヤ比大きくし、一方、車両が低速走行状態にある場合には、ボール28、30をスイングアーム16の軸部18から遠ざけ(図3)、ステアリングギヤ比を小さくできる。
【0026】これにより、低速域ではステアリングホイールの少ない操舵量で操舵輪の最大舵角まで操舵でき(ステアリングホイールの操舵量を低減でき)、車庫入れ等が容易になる。一方、高速域ではステアリングホイールの操舵量に対する操舵輪の舵角変化が小さくなるため、操縦安定性を確保することができる。このように、ステアリングホイールを持ち替えることなく、少ない操舵量(角)で低速域から高速域までをカバーすることができる。
【0027】また、本第1実施形態の車両用舵角比可変操舵装置10では、操舵軸12の回転をスイングアーム16の揺動方向と同一方向に揺動するボール28、30によってリレーロッド32に伝達するとともに、リング22を回転してステアリングギヤ比を変える構成のため、従来技術に比べ、揺動部材の振れ回る部位を小さくできるとともに、振れ範囲も小さくできるため、装置を小型化できる。
【0028】また、本第1実施形態の車両用舵角比可変操舵装置10では、ボール28、30と連結ピース34との係合位置をスイングアーム16の揺動中心から径方向へ変移させてステアリングギヤ比を変更する構成であるため、ステアリングギヤ比の変更によってステアリングホイールの操舵中立位置がずれることがない。したがって、中立位置検出のための舵角センサ等が不要であり、さらに適切なステアリングギヤ比に変更するための複雑な制御も不要になる。また、フェールセーフ構造を構成することも容易にできる。
【0029】本発明の車両用舵角比可変操舵装置の第2実施形態を図4〜図9に従って説明する。
【0030】なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0031】図5に示される如く、本第2実施形態の車両用舵角比可変操舵装置50では、リレーロッド32と略平行に移動手段としてのラックバー52が配設されている。このラックバー52は、操舵軸12にロータリバルブ14を介して連結されたピニオン53に噛合しており、操舵軸12の回転に応じて、図5の右方向(矢印F方向)及び図5の左方向(矢印G方向)へ移動するようになっている。
【0032】図4に示される如く、ラックバー52はリング22の孔部22Bを貫通しており、ラックバー52には、側面視で扇状の連結ピース54が固定されている。
【0033】図5に示される如く、連結ピース54の外周部には凹部56が形成されており、この凹部56の対向する両壁面間にはボール58が当接している。このボール58はリング22に埋め込まれており、その一部がリング22の両面からそれぞれ突出している。
【0034】なお、連結ピース34の凹部36の対向する両壁面間には、ボール60が当接している。このボール60は、リング22のボール58から周方向へ180°回転した位置に埋め込まれ、その一部がリング22の両面からそれぞれ突出している。
【0035】次に本第2実施形態の作用を説明する。本第2実施形態の車両用舵角比可変操舵装置50では、ステアリングホイールの操作に応じて、操舵軸12が回転し、操舵軸12にピニオン53を介して連結されたラックバー52が図5の矢印F方向又は矢印G方向へ移動し、ラックバー52とともに、連結ピース54が図5の矢印F方向又は矢印G方向へ移動する。この移動によって、ボール58が図5の矢印D方向又は矢印E方向へ移動すると、スイングアーム16は軸部18を中心にして図5の矢印A方向へ揺動する。
【0036】この揺動によって、ボール60も図5の矢印D方向又は矢印E方向へ移動し、連結ピース34とともに、リレーロッド32が図5の矢印D方向又は矢印E方向へ移動し操舵輪が操舵される。
【0037】また、車両の走行状態等に応じて、制御装置の制御によりギヤ比可変用モータ26が作動し、例えば、リング22とともにボール58、60が回転し、入力軸側のボール58がスイングアーム16の軸部18から遠ざかり、出力軸側のボール60がスイングアーム16の軸部18に近づいた場合(図6及び図7)には、ボール58とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離S1が、ボール60とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離S2に対して長くなる。このため、図7に示される如く、リレーロッド32の所定の移動量L1に対するスイングアーム16の揺動角α1が、中立時に比べて大きくなるため、ラックバー52の移動量L2が大きくなる。即ち、操舵軸12の回転角に対するリレーロッド32の移動量は小さくなるため、ステアリングギア比が大きくなる。
【0038】一方、リング22とボール58、60が回転し、入力軸側のボール58がスイングアーム16の軸部18に近づき、出力軸側のボール60がスイングアーム16の軸部18にから遠ざかった場合(図8及び図9)には、ボール58とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離S3が、ボール60とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離S4に対して短くなる。このため、図9に示される如く、リレーロッド32の所定の移動量L1に対するスイングアーム16の揺動角α2が、中立時に比べて小さくなるため、ラックバー52の移動量L3が小さくなる。即ち、操舵軸12の回転角に対するリレーロッド32の移動量は大きくなるため、ステアリングギア比が小さくなる。
【0039】このため、車両が高速走行状態にある場合には、入力軸側のボール58をスイングアーム16の軸部18から遠ざけ、出力軸側のボール60をスイングアーム16の軸部18に近づけ(図6及び図7)、ステアリングギヤ比大きくし、一方、車両が低速走行状態にある場合には、入力軸側のボール58をスイングアーム16の軸部18に近づけ、出力軸側のボール60をスイングアーム16の軸部18から遠ざけ(図8及び図9)、ステアリングギヤ比を小さくできる。
【0040】これにより、低速域ではステアリングホイールの少ない操舵量で操舵輪の最大舵角まで操舵でき(ステアリングホイールの操舵量を低減でき)、車庫入れ等が容易になる。一方、高速域ではステアリングホイールの操舵量に対する操舵輪の舵角変化が小さくなるため、操縦安定性を確保することができる。このように、ステアリングホイールを持ち替えることなく、少ない操舵量(角)で低速域から高速域までをカバーすることができる。
【0041】また、本第2実施形態の車両用舵角比可変操舵装置50では、リレーロッド32と略平行にラックバー52を設け、これらをスイングアーム16のリング22に設けられたボール58とボール60に係合する構成としたので、第1実施形態の車両用舵角比可変操舵装置に比べて、伝達比の可変量を大きくできる。
【0042】本発明の車両用舵角比可変操舵装置の第3実施形態を図10〜図14に従って説明する。
【0043】なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】図10に示される如く、本第3実施形態の車両用舵角比可変操舵装置62では、ステアリングホイール64に連動する操舵軸66に、ロータリバルブ14を介して入力軸としてのシャフト68が連結されている。
【0045】シャフト68には、ボール螺子を介して第1移動手段としてのシリンダ70が連結されており、シャフト68が軸線回り方向(図10の矢印H方向)へ回転すると、シリンダ70が軸線方向(図10の矢印J方向)へ移動するようになっている。
【0046】シリンダ70の外側には、第2移動手段としてのシリンダ72がシリンダ70と同一軸線P2上に配設されている。シリンダ70はシャフト74によって、軸線方向には移動可能であるが回転しないようにシリンダ72へ取付けられている。また、シリンダ72はシャフト76によって、軸線方向(図10の矢印K方向)には移動可能であるが回転しないように車体側に取付けられている。
【0047】シャフト68の延長線上には、回転軸としてのシャフト78が配設されており、このシャフト78は、ボール螺子を介してシリンダ72の底部72Aに連結されている。シャフト78は、軸線回り方向(図10の矢印L方向)には、回転するが、その軸線方向へ移動しないように、シャフト80によって車体側へ取付られている。
【0048】シャフト78には、ピニオン82が連結されており、このピニオン82が操舵輪83に連結されたリレーロッド32のラック84に噛合している。
【0049】図11に示される如く、シャフト68は、第1実施形態と同様に構成されたスイングアーム16のリング22に形成された孔部22Bを貫通している。リング22の下面86には、入力側フレキシブルジョイント88を介してベアリング90が取付られており、このベアリング90にはシャフト92が軸線方向(図11の矢印M方向)へ移動可能に挿入されている。シャフト92はベアリング94を介してシリンダ70の端部に取付られており、シャフト92はシリンダ70の周方向(図11の矢印N方向)へ回転可能となっている。
【0050】リング22の下面86の、入力側フレキシブルジョイント88から周方向に180°の位置には、出力側フレキシブルジョイント96を介してベアリング98が取付られており、このベアリング98にはシャフト100が軸線方向(図11の矢印Q方向)へ移動可能に挿入されている。シャフト100はベアリング102を介してシリンダ72の端部に取付られており、シャフト100はシリンダ72の周方向(図11の矢印N方向)へ回転可能となっている。
【0051】次に本第3実施形態の作用を説明する。本第3実施形態の車両用舵角比可変操舵装置62では、ステアリングホイール64の操作に応じて、操舵軸66が回転し、操舵軸66にロータリバルブ14を介して連結されたシャフト68が矢印H方向へ回転すると、シリンダ70が矢印J方向へ移動する。この移動により、シリンダ70に連結されたスイングアーム16が、図10の想像線で示す位置方向へ揺動し、スイングアーム16に連結されたシリンダ72が矢印K方向へ移動する。シリンダ72が矢印K方向へ移動すると、シャフト78が矢印L方向へ回転し、ピニオン82とラック84を介してリレーロッド32が図10の矢印D方向又は矢印E方向へ移動し操舵輪83が操舵される。
【0052】なお、本第3実施形態の車両用舵角比可変操舵装置62では、図12に示される如く、ステアリングギヤ比が1:1の場合には、入力側フレキシブルジョイント88とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離Xと、出力側フレキシブルジョイント96とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離Xが等しくなっている。
【0053】また、本第3実施形態の車両用舵角比可変操舵装置62では、車両の走行状態、例えば、車速センサからのデータに応じて、制御装置の制御によりギヤ比可変用モータ26が作動すると、リング22が回転する。リング22の回転によって、例えば、入力側フレキシブルジョイント88がスイングアーム16の軸部18から遠ざかり、出力側フレキシブルジョイント96がスイングアーム16の軸部18に近づいた場合(図13)には、入力側フレキシブルジョイント88とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離X1が、出力側フレキシブルジョイント96とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離X2に対して長くなる。このため、シリンダ70の移動量に対するシリンダ72の移動量が小さくなる。即ち、操舵軸の回転角に対するリレーロッド32の移動量が小さくなって、ステアリングギア比が大きくなる。
【0054】一方、入力側フレキシブルジョイント88がスイングアーム16の軸部18に近づき、出力側フレキシブルジョイント96がスイングアーム16の軸部18から遠ざかった場合(図14)には、入力側フレキシブルジョイント88とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離X3が、出力側フレキシブルジョイント96とスイングアーム16の軸部18(揺動支点)との距離X4に対して短くなる。このため、シリンダ70の移動量に対するシリンダ72の移動量が大きくなる。即ち、操舵軸の回転角に対するリレーロッド32の移動量が大きくなって、ステアリングギア比が小さくなる。
【0055】このため、車両が高速走行状態にある場合には、リング22を回転し、入力側フレキシブルジョイント88をスイングアーム16の軸部18から遠ざけ、出力側フレキシブルジョイント96をスイングアーム16の軸部18に近づけ(図13)、ステアリングギヤ比大きくし、一方、車両が低速走行状態にある場合には、リング22が回転し、入力側フレキシブルジョイント88をスイングアーム16の軸部18に近づけ、出力側フレキシブルジョイント96をスイングアーム16の軸部18から遠ざけ(図14)、ステアリングギヤ比を小さくできる。
【0056】これにより、低速域ではステアリングホイールの少ない操舵量で操舵輪の最大舵角まで操舵でき(ステアリングホイールの操舵量を低減でき)、車庫入れ等が容易になる。一方、高速域ではステアリングホイールの操舵量に対する操舵輪の舵角変化が小さくなるため、操縦安定性を確保することができる。このように、ステアリングホイールを持ち替えることなく、少ない操舵量(角)で低速域から高速域までをカバーすることができる。
【0057】また、本第3実施形態の車両用舵角比可変操舵装置62では、入力軸をシャフト68とシャフト78とに分割し、それぞれのシャフト68、78を軸線方向に移動するシリンダ70、72を介してスイングアーム16のリング22に連結したので、第1実施形態に比べ更に装置を小型化できる。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載の本発明の車両用舵角比可変操舵装置は、一端で揺動可能に支持されてステアリング操作により揺動する揺動手段と、操舵輪に連結された出力軸と、揺動手段に回転可能に設けられて出力軸に一体とされた係合部と係合し、出力軸の移動に応じて揺動手段を揺動する回転手段と、回転手段を回転駆動する駆動手段と、を備えた構成としたので、車両の走行状態等に応じてステアリングギヤ比を変えることができ、且つ装置を小型化できるという優れた効果を有する。
【0059】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用舵角比可変操舵装置において、出力軸と略平行に配置されて、ステアリング操作に応じて軸線方向に移動するとともに、回転手段に係合され揺動手段を揺動する移動手段を備えた構成としたので、請求項1記載の効果に加えて、伝達比の可変量を大きくできるという優れた効果を有する。
【0060】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の車両用舵角比可変操舵装置において、ステアリング操作に応じて回転する入力軸と、入力軸の回転により軸線方向へ移動し揺動手段を揺動する第1移動手段と、出力軸に噛合された回転軸と、揺動手段の揺動により軸線方向に移動し、回転軸を回転駆動する第2移動手段と、を備えた構成としたので、車両の走行状態等に応じてステアリングギヤ比を変えることができ、且つ装置を更に小型化できるという優れた効果を有する。




 

 


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