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発明の名称 自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−24784
公開日 平成9年(1997)1月28日
出願番号 特願平7−197926
出願日 平成7年(1995)7月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
発明者 菅 仁志
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 インナパネルおよびアウタパネルを有する車体の構造部材の前記インナパネルと、該インナパネルを車室内方で覆う内装材との間にエネルギ吸収間隔を設けるとともに、前記エネルギ吸収間隔内に1または複数の縦リブと複数の横リブとからなる格子状の非金属製のエネルギ吸収体を配置した自動車の前記内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造であって、前記エネルギ吸収体の前記縦リブおよび横リブの一方は、少なくとも前記内装材に対面する内方側に、前記各縦リブと各横リブとが交差し、互いに接合される接合部に向けて切り欠いたノッチを有する、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
【請求項2】 前記ノッチを有する前記一方のリブは前記縦リブである、請求項1に記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
【請求項3】 前記ノッチを有する前記一方のリブは、前記インナパネルに対面する外方側または前記内装材に対面する内方側の前記接合部間の中間部位に位置する切欠きを有する、請求項1または2に記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
【請求項4】 前記エネルギ吸収体は、前記内装材とは別個に形成されたものである、請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
【請求項5】 前記横リブは、前記インナパネルおよび前記内装材に対して傾斜している、請求項1ないし4のいずれかに記載の自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
【請求項6】 インナパネルおよびアウタパネルを有する車体の構造部材の前記インナパネルと、該インナパネルを車室内方で覆う内装材との間にエネルギ吸収間隔を設けるとともに、前記エネルギ吸収間隔内に1または複数の縦リブと複数の横リブとからなる格子状の非金属製のエネルギ吸収体を配置した自動車の前記内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造であって、前記エネルギ吸収体の前記縦リブは前記内装材に対して実質的に直交し、かつ、前記横リブより薄く形成された、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体の構造部材のパネルの車室内方に配置する非金属製の内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造に関し、特に、車体のフロントピラー、センタピラー、リヤピラーまたはルーフサイドレールのような構造部材から及ぼされる衝撃エネルギを、ピラーガーニッシュまたはルーフサイドガーニッシュのような前記構造部材の車室内方に配置する内装材と、この内装材の車室外方に配置するエネルギ吸収体との変形によって吸収し、緩和する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のフロントピラーのような構造部材のインナパネルと、このインナパネルの車室内方に配置するピラーガーニッシュのような内装材との間にエネルギ吸収間隔を設けると共に、縦リブと横リブとからなる格子状の樹脂製のエネルギ吸収体を前記エネルギ吸収間隔内に配置した衝撃エネルギ吸収構造が提案されている(特願平7-23307 号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記提案に係る衝撃エネルギ吸収構造では、エネルギ吸収体の縦リブまたは横リブの主として座屈によって衝撃エネルギを吸収することを意図する。ところが、縦リブまたは横リブを座屈させて衝撃エネルギを吸収する場合、リブの折れ重なりによるつぶれ残りが生ずることがあり、その分エネルギ吸収のための変位量が減少してしまう。また、座屈する部位が変動するため、エネルギ吸収特性が不安定になるきらいがある。
【0004】本発明は、縦リブまたは横リブをせん断させ、これによってリブのつぶれ残りを減らすことができる、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造を提供する。さらに、本発明は、エネルギ吸収性能を安定させうる、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、インナパネルおよびアウタパネルを有する車体の構造部材の前記インナパネルと、該インナパネルを車室内方で覆う内装材との間にエネルギ吸収間隔を設けるとともに、前記エネルギ吸収間隔内に1または複数の縦リブと複数の横リブとからなる格子状の非金属製のエネルギ吸収体を配置した自動車の前記内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造である。前記エネルギ吸収体の前記縦リブおよび横リブの一方は、少なくとも前記内装材に対面する内方側に、前記各縦リブと各横リブとが交差し、互いに接合される接合部に向けて切り欠いたノッチを有する。
【0006】別の発明では、前記ノッチを有する前記一方のリブは前記縦リブである。
【0007】前記いずれの発明においても、前記ノッチを有する前記一方のリブは、前記インナパネルに対面する外方側または前記内装材に対面する内方側の前記接合部間の中間部位に位置する切欠きを有することができる。
【0008】前記いずれの発明においても、前記エネルギ吸収体は、前記内装材とは別個に形成されうる。
【0009】前記いずれの発明においても、前記横リブは、前記インナパネルおよび前記内装材に対して傾斜することができる。
【0010】本発明はまた、インナパネルおよびアウタパネルを有する車体の構造部材の前記インナパネルと、該インナパネルを車室内方で覆う内装材との間にエネルギ吸収間隔を設けるとともに、前記エネルギ吸収間隔内に1または複数の縦リブと複数の横リブとからなる格子状の非金属製のエネルギ吸収体を配置した自動車の前記内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造である。前記エネルギ吸収体の前記縦リブは前記内装材に対して実質的に直交し、かつ、前記横リブより薄く形成される。
【0011】
【作用および効果】車室外方へ向く衝撃荷重が内装材に作用すると、内装材が変形し、この変形によってエネルギ吸収体に衝撃荷重が伝達される。エネルギ吸収体では、衝撃荷重に基づく応力集中がノッチに起こって一方のリブがせん断されると共に、他方のリブが倒れ込み、衝撃エネルギを吸収する。
【0012】一方のリブがせん断され、他方のリブが曲げ変形または座屈変形して倒れ込むため、リブの折れ重なりによるつぶれ残りが少なくなる。その結果、エネルギ吸収体の変位量が大きくなり、衝撃エネルギ吸収能力を高めることができる。また、一方のリブがノッチを有することから、せん断される場所が一定となり、エネルギ吸収特性を安定させることができる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、前記効果に加えて次の効果が得られる。横リブは縦リブに比べて数量が多く、いずれの方向からも衝撃荷重が加わる。この場合、より少ない数量の縦リブをせん断することによって横リブの倒れ込みを起こさせる方が、多い数量の横リブをせん断することによって縦リブの倒れ込みを起こさせるより確実である。このように、衝撃荷重吸収の確実性を高めつつ、衝撃荷重がいずれの方向から加わっても、有効に衝撃エネルギを吸収できる。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、前記効果に加えて次の効果が得られる。前記ノッチを有する一方のリブは、接合部間の中間部位に位置する切欠きを有するため、せん断が一層容易に起こる。これによって、他方のリブのつぶれ残りをより少なくすることができる。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、前記効果に加えて次の効果が得られる。エネルギ吸収体が内装材とは別個に形成されているため、エネルギ吸収体を精度よく成形でき、安定した衝撃エネルギ吸収効果を発揮できる。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、前記効果に加えて次の効果が得られる。横リブがインナパネルおよび内装材に対して傾斜しているため、横リブがせん断され易く、縦リブおよび横リブのせん断によって衝撃エネルギを吸収するため、理想の荷重−ストローク特性を容易に、かつ、安定して得ることができる。
【0017】請求項6に記載の発明では、車室外方へ向く衝撃荷重が内装材に作用すると、内装材が変形し、この変形によってエネルギ吸収体に衝撃荷重が伝達される。エネルギ吸収体では、縦リブが内装材に実質的に直交しているため、衝撃荷重による大きな応力が縦リブに発生することと、縦リブの厚みが薄いことから、縦リブがせん断されると共に、横リブが倒れ込み、衝撃エネルギを吸収する。
【0018】縦リブがせん断され、横リブが曲げ変形または座屈変形して倒れ込むため、リブの折れ重なりによるつぶれ残りが少なくなる。その結果、エネルギ吸収体の変位量が大きくなり、衝撃エネルギの吸収能力を高めることができる。
【0019】横リブは縦リブに比べて数量が多く、いずれの方向からも衝撃荷重が加わる。この場合、より少ない数量の縦リブをせん断することによって横リブの倒れ込みを起こさせる方が、多い数量の横リブをせん断することによって縦リブの倒れ込みを起こさせるより確実であるが、請求項6に記載の発明によれば、縦リブがせん断されることから、衝撃荷重吸収の確実性を高めつつ、衝撃荷重がいずれの方向から加わっても、有効に衝撃エネルギを吸収できる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、インナパネルおよびアウタパネルを有する車体の、フロントピラー、センタピラー、リヤピラーまたはルーフサイドレールのような構造部材の前記インナパネルと、該インナパネルを車室内方で覆う、ピラーガーニッシュまたはルーフサイドガーニッシュのような内装材との間にエネルギ吸収間隔を設けるとともに、前記エネルギ吸収間隔内に1または複数の縦リブと複数の横リブとからなる格子状の非金属製のエネルギ吸収体を配置した自動車の前記内装材とエネルギ吸収体とによって衝撃エネルギを吸収する。前記エネルギ吸収体の前記縦リブまたは横リブは、前記内装材に対面する内方側に、またはこの内方側と前記構造部材に対面する外方側とに、前記各縦リブと各横リブとが交差し、互いに接合される接合部に向けて切り欠いたノッチを有する。
【0021】前記エネルギ吸収間隔は15〜30mmに定めることができる。ポリプロピレンのような硬質樹脂、または耐衝撃性の樹脂(例えば、三菱油化製のTSOP-YK3)で射出成形した格子状のエネルギ吸収体をエネルギ吸収間隔内に配置する。エネルギ吸収体の縦リブと横リブとは、それぞれ15〜30mmのピッチで配列することができ、リブの厚みは1 〜2mm とすることができる。縦リブまたは横リブに設けるノッチは、応力集中が起こり易いように、尖端を有することが好ましく、1mm 程度の深さでよい。エネルギ吸収体は、内装材とは別個に成形したものであることが好ましく、エネルギ吸収体と内装材とは、クリップ等によって結合する。
【0022】
【実施例】エネルギ吸収体10は、断面状態を示す図4を参照するに、インナパネル12およびアウタパネル14を有する車体の構造部材であるフロントピラー16のインナパネル12と、インナパネル12を車室内方で覆う内装材であるピラーガーニッシュ18との間に設けたエネルギ吸収間隔20内に配置される。ピラーガーニッシュ18とエネルギ吸収体10とによって衝撃エネルギを吸収する。
【0023】フロントピラー16は、図示の実施例では、補強パネル22をインナパネル12とアウタパネル14との間に介在させ、それぞれのフランジを重ね合せてスポット溶接し、水平断面が閉じ構造を呈するように形成されている。前方のフランジ接合部24は、シール材26を介してウインドシールドガラス28を支持しており、後方のフランジ接合部25にはオープニングトリム30が取り付けられている。
【0024】エネルギ吸収体10は、斜視状態を示す図1の実施例では、2つの縦リブ32と複数の横リブ34とからなる格子状のもので、耐衝撃性の樹脂によってピラーガーニッシュ18とは別個に射出成形されている。縦リブ32は、フロントピラー16の長手方向に沿って伸びている。一方、横リブ34は、エネルギ吸収体10をフロントピラー16に取り付けたとき、横リブ34が実質的に水平になるように、または横リブ34と縦リブ32とが実質的に直交するように、縦リブ32に対して交差状に伸びている。横リブ34は、エネルギ吸収体10をフロントピラーに取り付けたとき、フロントピラーのインナパネルおよびピラーガーニッシュに対して傾斜するように傾けて成形することもできる。
【0025】エネルギ吸収体10の縦リブ32は、ピラーガーニッシュ18に対面する内方側に、各縦リブ32と各横リブ34とが交差し、互いに接合される接合部33に向けて切り欠いたノッチ36を有する。接合部の側面状態を示す図1の(b)では、ノッチ36は、側面視の形状が三角形状を呈している。すなわち、ノッチ36は、縦リブ32のピラーガーニッシュに対面する内方側35から縦リブの高さ方向Hへ斜めに伸びている。
【0026】接合部の平面状態を示す図2の(a)のように、ノッチ38を形成することもできる。このノッチ38は、接合部33に向けて縦リブ32の厚さ方向Wへ斜めに伸びている。ノッチ36は、図2の(b)に示すように、縦リブ32の、ピラーガーニッシュに対面する内方側35だけでなく、フロントピラーのインナパネルに対面する外方側37にも設けることができる。これは、ノッチ38についても同様である。また、縦リブ32に代えて横リブ34にノッチを設けることもできる。
【0027】図1の(b)に示すように、ノッチ36を有する縦リブ32は、前記インナパネルに対面する外方側37の接合部間の中間部位に位置する切欠き40を有する。切欠き40は、図2の(b)に示すように、縦リブ32のピラーガーニッシュに対面する内方側35の接合部間の中間部位に設けることもできる。また、横リブ34にノッチを設ける場合、横リブの接合部間の中間部位に切欠きを設けることができる。
【0028】前記実施例では、縦リブ32または横リブ34の厚みを実質的に等しくすると共に、いずれかのリブにノッチを設けている。これは、衝撃荷重が加わるとき、応力集中がノッチに起こり、この応力集中によってせん断が発生することを意図している。これに代えた図3に示す実施例では、エネルギ吸収体50は1または複数の縦リブ52と、複数の横リブ54とからなる格子状のものであり、縦リブ52は横リブ54より薄く形成されている。この場合、縦リブ52の厚みtと横リブ54の厚みとの比は1:1.5 〜3 に定めることができる。エネルギ吸収体50の縦リブ52は、エネルギ吸収体50をフロントピラーに取り付けたとき、ピラーガーニッシュに対して実質的に直交するように形成する。その結果、ピラーガーニッシュから加わる衝撃荷重に基づく応力が大きくなり、縦リブ52をせん断させ易い。
【0029】エネルギ吸収体10は(エネルギ吸収体50についても同様)、図4に示すように、たとえば横リブ34間にわたる取付け座62からインナパネル12にクリップ62を差し込んでインナパネル12に取り付けられる。また、ピラーガーニッシュ18は、ピラーガーニッシュ18の外側面に一体に設けたクリップ64をエネルギ吸収体10の横リブ34間にわたる取付け座66に差し込んでエネルギ吸収体10に取り付けられる。
【0030】図5に示すように、ピラーガーニッシュから衝撃荷重Fが加わると、エネルギ吸収体10の縦リブ32が接合部33でせん断され、横リブ34がBのように倒れ込み、さらに縦リブ32もCのように倒れ込む。これによって衝撃エネルギを吸収する。
【0031】エネルギ吸収間隔の大きさを20mmとし、耐衝撃性の樹脂で成形したエネルギ吸収体10を前記エネルギ吸収間隔内に配置して行った実験の結果を図6に示す。ノッチも切欠きもないエネルギ吸収体A1 では、荷重のピーク値a1 、a2 がそれぞれ対応する変位で生じ、ノッチと切欠きとを設けたエネルギ吸収体A2 では、荷重のピーク値b1 、b2 がそれぞれ対応する変位で生じ、ノッチだけを設けたエネルギ吸収体A3 では、荷重のピーク値c1 、c2 がそれぞれ対応する変位で生じた。この特性図から明らかであるように、ノッチと切欠きとを設けたエネルギ吸収体A2 およびノッチだけを設けたエネルギ吸収体A3 のピーク値は、ノッチも切欠きもないエネルギ吸収体A1 と比べて低くなっており、全体の特性は理想の特性Dに近づいている。さらに、ノッチと切欠きとを設けたエネルギ吸収体A2 の最初のピーク値b1 は、ノッチだけを設けたエネルギ吸収体A3 の最初のピーク値c1 より低くなっている。
【0032】前記実施例では、構造部材はフロントピラーである。図7に示すように、自動車にはセンタピラー70、リヤピラー72およびルーフサイドレール74のような構造部材があるが、このような構造部材に本発明を適用して衝撃エネルギを吸収こともできる。




 

 


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