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発明の名称 車両用舵角比可変操舵装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−11928
公開日 平成9年(1997)1月14日
出願番号 特願平7−161979
出願日 平成7年(1995)6月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外4名)
発明者 田中 宏明 / 太田 忠夫
要約 目的
モータフェール時にもステアリングホイールの操作性が低下しない車両用舵角比可変操舵装置を提供すること。

構成
ステアリングホイール10に連結されるステアリングメインシャフト12に、ウォームホイール26及びウォーム44により構成される減速機構のギヤケース18を固定する。ウォームホイール26は出力軸24に連結し、出力軸24は、ジョイント等を介してコントロールバルブ102のシャフトに連結するう。ステアリングホイール10の回転に伴って、モータ70を回転させることにより舵角比が可変される。逆入力でモータ70が動かない構成のため、モータフェール時にも、車両用舵角比可変操舵装置16の無い通常のパワーステアリングと全く同様に機能する。
特許請求の範囲
【請求項1】 ステアリングホイールの操作に応じて回転駆動される入力軸と、操舵機構に連結される出力軸と、車両走行状態に基づいて制御されるモータと、前記モータの本体と連結され前記モータの回転軸の回転を減速する逆入力効率が低い減速機構と、を備え、前記入力軸及び前記出力軸の何れか一方を前記減速機構または前記本体の少なくとも一方に、何れか他方を前記減速機構の出力軸に連結したことを特徴とする車両用舵角比可変操舵装置。
【請求項2】 ステアリングホイールに連結された操舵軸と操舵輪に連結された出力軸の何れか一方に超音波モータの本体を、何れか他方に前記超音波モータの回転軸を連結したことを特徴とする車両用舵角比可変操舵装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステアリングホイールの操作角と操舵輪の切れ角との比を変えることができる車両用舵角比可変操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両に用いられ、車速等の諸条件に応じてステアリング操作角と操舵輪の切れ角との比を変えることができる車両用舵角比可変操舵装置が提案されており、その一例として、特公平3−44030号公報に示されている車両用舵角比可変操舵装置を上げることができる。
【0003】この車両用舵角比可変操舵装置では、操舵軸とラック&ピニオン機構との間に、入力軸がサンギヤ、出力軸がプラネタリギヤ、舵角可変モータがリングギヤに接続された遊星歯車機構を介在させており、リングギヤの回転速度を可変させることにより舵角比を可変するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この車両用舵角比可変装置では、モータ異常、電気系の異常等によりモータの回転が停止し、リングギヤが固定された場合には、ステアリングホイールの操作に対する出力軸の回転が少なくなるため(遊星歯車機構で減速されるため)、操作性が低下するという問題がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、モータ異常、電気系の異常等によりモータの回転が停止しても、ステアリングホイールの操作性が低下しない車両用舵角比可変操舵装置を提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の車両用舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイールの操作に応じて回転駆動される入力軸と、操舵機構に連結される出力軸と、車両走行状態に基づいて制御されるモータと、前記モータの本体と連結され前記モータの回転軸の回転を減速する逆入力効率が低い減速機構と、を備え、前記入力軸及び前記出力軸の何れか一方を前記減速機構または前記本体の少なくとも一方に、何れか他方を前記減速機構の出力軸に連結したことを特徴としている。なお、逆入力効率=減速機入力軸トルク/減速機出力軸トルクである。
【0007】また、請求項2に記載の車両用舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイールに連結された操舵軸及び操舵輪に連結された出力軸の何れか一方に超音波モータの本体を、何れか他方に前記超音波モータの回転軸を連結したことを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1に記載の車両用舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイールの操作が、入力軸、減速機構の出力軸を介して操舵機構の出力軸へ伝達される。
【0009】車両走行状態に基づきステアリングホイールの回転と共にモータの回転軸を回転させることにより、入力軸の回転角度に対する減速機構の出力軸の回転角度を変えること、即ち舵角比を可変することができるので、操作性を向上することができる。
【0010】ここでモータの回転軸を回転しない場合には、入力軸と操舵機構に連結される出力軸とが直結状態となり、通常のステアリング操作を行うことができる。
【0011】なお、減速機構はモータの回転軸の回転を減速するように設けられ、かつ逆入力効率が低いので、モータに電流が流れなくなった場合等に、減速機の作動を固定することが可能である(ステアリングホイールの操作によるモータの回転軸の空回りを阻止できる。)。このため、ステアリングホイールの操作が減速されず、車両用舵角比可変操舵装置の設けられていない通常のステアリング系と同様な操作を行うことができ、モータフェイル時に操作性が低下することがない。
【0012】また、請求項2に記載の車両用舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイールの操作が、超音波モータを介して操舵機構に連結される出力軸へ伝達される。
【0013】車両走行状態に基づきステアリングホイールの回転と共に超音波モータの回転軸を回転させることにより、入力軸の回転角度に対する出力軸の回転角度を変えること、即ち舵角比を可変することができるので、操作性を向上することができる。
【0014】超音波モータに電流を流さない場合、または流れなくなった場合には、超音波モータのロータとステータが摩擦により剛につながるので入力軸と操舵機構に連結される出力軸とが直結状態となり、通常のステアリング操作を行うことができる。 また、操舵軸と出力軸との間に超音波モータを介在させただけであるので、簡単な構成で操舵制御を行うことができる。
【0015】
【実施例】
[第1実施例]本発明の第1実施例を図1乃至図4にしたがって説明する。
【0016】図1に示すように、ステアリングホイール10に連結される入力軸としてのステアリングメインシャフト12には、フランジ14が一体的に形成されている。フランジ14は、車両用舵角比可変操舵装置16のギヤケース18にボルト20で固定されている。
【0017】ギヤケース18には、フランジ14の固定された側とは反対側に大径の孔22がステアリングメインシャフト12と同軸的に形成されている。
【0018】ギヤケース18の内部には、出力軸24に取り付けられたウォームホイール26が孔22から挿入されて配置されている。なお、ウォームホイール26は、キー28によって出力軸24に固定されている。
【0019】また、ギヤケース18の内部には、フランジ14の固定された側に玉軸受28がステアリングメインシャフト12と同軸的に取り付けられている。
【0020】ギヤケース18には、孔22の形成された側面に、出力軸カバー30がボルト32で固定されている。出力軸カバー30の中央には、丸孔34が形成されており、この丸孔34から出力軸24が突出している。
【0021】出力軸カバー30には、軸部分からのオイル漏れを防止するオイルシール36及び玉軸受38が取り付けられており、出力軸24は、出力軸カバー30の玉軸受38とギヤケース18内部の玉軸受28とによって回転自在に支持されている。なお、出力軸カバー30とギヤケース18との間には、オイル漏れを防止するオーリング40が挟持されている。
【0022】ウォームホイール26には、軸42と一体化したウォーム44が噛み合っている。このウォームホイール26とウォーム44によって減速機構が構成されている。
【0023】ギヤケース18には、矢印A方向側の側面(図示せず)に軸カバー46がボルト48で固定されている。軸カバー46の中央部分には凹部50が形成されており、この凹部50には、シム板52及び玉軸受54が取り付けられている。なお、軸カバー46とギヤケース18との間には、オイル漏れを防止するパッキン56が挟持されている。
【0024】また、ギヤケース18には、矢印B方向側の側面にパッキン58を介して円筒状のモートルフランジ60がボルト62で取り付けられている。
【0025】モートルフランジ60には、シム板64、軸部分からのオイル漏れを防止するオイルシール66及び玉軸受68が取り付けられている。
【0026】ウォーム44を一体化した軸42は、軸カバー46の玉軸受54とモートルフランジ60の玉軸受68とによって回転自在に支持されている。
【0027】また、モートルフランジ60には、モータ70がボルト72で固定されている。このモータ70の回転軸73は、カップリング74を介して軸42に連結されている。
【0028】なお、モータ70に接続されるケーブル76は、ステアリングメインシャフト12に渦巻き状に緩やかに巻かれたフラットワイヤ78及びケーブル80を介してモータ駆動用ドライバ82に接続されている。
【0029】なお、モータ駆動用ドライバ82は、車載コンピュータ84に接続されている。車載コンピュータ84には、車速センサ86、ステアリングメインシャフト12に取り付けられたホイールの回転角を検出する舵角センサ88、後述するラックストロークセンサ90(図2参照)、ヨーレイト(ヨー角速度)センサ92等の各種センサ類が接続されており、車載コンピュータ84は車両情報に基づいてモータ70を制御する。
【0030】図2に示すように、車両用舵角比可変操舵装置16の出力軸24は、ジョイント94、シャフト96、ジョイント98を介してパワーステアリング(本実施例では、ラック&ピニオン型パワーステアリング)のパワーシリンダ100に一体的に取り付けられたコントロールバルブ102のシャフト(図示せず)に連結されている。
【0031】なお、パワーシリンダ100のラックバー101には、ラックバー101の移動量を検出するラックストロークセンサ90が取り付けられている。なお、パワーシリンダ100、コントロールバルブ102、ラックバー101等が本発明の操舵機構に相当する。
【0032】このウォーム44とウォームホイール26で構成される減速機構の逆入力効率は、出力軸24からのトルク、或いはステアリングメインシャフト12からのトルクによって、ウォーム44とウォームホイール26の相対速度が発生しないように、即ち、モータ70の回転軸73が回転しないように零に設定されている。
【0033】次に、本実施例の作用を説明する。モータ70の停止状態でステアリングホイール10を回転操作した場合には、ステアリングメインシャフト12と出力軸24との間に相対回転が生じない。即ち、ステアリングメインシャフト12と出力軸24とが直結状態となる。
【0034】一方、ステアリングメインシャフト12の回転に伴って、ステアリングメインシャフト12の回転方向と同方向に出力軸24が回転するようにモータ70を回転させると、結果としてステアリングメインシャフト12の切れ角よりも出力軸24の切れ角が大きくなる。また、ステアリングメインシャフト12の回転に伴って、ステアリングメインシャフト12の回転方向と逆方向に出力軸24が回転するようにモータ70を回転させると、結果としてステアリングメインシャフト12の切れ角よりも切れ角が小さくなる。即ち、本実施例では、ステアリングメインシャフト12の回転に伴って、モータ70を回転させることで舵角比を可変することができる。
【0035】なお、車載コンピュータ84は、舵角センサ88及びラックストロークセンサ90により、ステアリングメインシャフト12の回転位置及びラックバー101の位置を監視し、ステアリングホイール10が中立位置にある時に、ラックバー101が中立位置にあるようにモータ70を制御する。また、舵角センサ88によるステアリングメインシャフト12の回転位置の情報とラックストロークセンサ90によるラックバー101の位置情報との差により、システムのフェイルを判断することができる。
【0036】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16では制御の方法によって、車速に応じて舵角比を可変する車速可変ギア比ステアリングシステム、ステアリングホイール10の切れ角に応じて舵角比を可変する舵角可変ギア比システム、また、自動運転等に応用することができる。
【0037】車速可変ギア比ステアリングシステムとするには、車載コンピュータ84が車速センサ86、舵角センサ88、ラックストロークセンサ90等の各種センサからの情報を基に演算を行い、モータ70を制御する。
【0038】例えば、車両が低速走行状態である場合には、ステアリングホイール10の切れ角に対する出力軸24の切れ角を大きく設定する。この場合、ステアリング操作に対する操舵輪の向きの変化が大きくなるので、車庫入れ等の際にステアリング操作量が少なくて済み、車庫入れ等が容易になる。
【0039】一方、車両が高速走行状態である場合に、ステアリングホイール10(ステアリングメインシャフト12)の回転速度(または切れ角)に対する出力軸24の回転速度(または切れ角)を小さく設定する。これにより、高速安定性を増大させることが可能となる。
【0040】上記のように制御を行うための、車速、出力軸24の回転速度及びステアリングメインシャフト12の回転速度の関係の一例を図3に示す。
【0041】また、舵角可変ギア比システムとするには、ステアリングホイール10の回転角と、回転角比(ステアリングホイール10の回転角/操舵輪の回転角)との関係を、図4に示すように設定する。
【0042】これにより、小舵角域ではギヤ比を大きく、大きく舵を切った場合にギア比を小さくすることによって、小舵角領域と大舵角領域での操作性の両立を図ることができる。
【0043】また、自動運転に利用する場合には、ステアリングホイール10、ステアリングメインシャフト12及びギヤケース18の何れか1つをロック機構で車両のボディー(図示せず)に回転不能に固定し、モータ70の回転のみで出力軸24を回転させればよい。
【0044】なお、車両を自動運転可能とするには、例えば、車載コンピュータ84に、前車を検出するセンサ(レーダー、テレビカメラ等)、道路を検出するセンサ(道路の白線を認識するテレビカメラ、道路に埋め込まれた磁気マーカー等を検出する磁気センサ)等を接続し、各センサの情報に基づいて車載コンピュータ84が演算を行ってモータ70の回転やアクセルの開度、ブレーキ、変速機のポジション等を制御する。
【0045】なお、上記車速可変ギア比ステアリングシステムと舵角可変ギア比システムとを組み合わせることもでき、これにより違和感の少ないステアリング系を得ることができる。
【0046】さらに、上記車速可変ギア比ステアリングシステムと舵角可変ギア比システムとを組み合わせたものと、自動運転と、を切り換えて用いることもでき、車速可変ギア比ステアリングシステムの操舵の容易さと高速道等での自動運転によってドライバーの運転負荷を小さくできるシステムとを両立させることができる。
【0047】また、舵角比は、車速のみならず、ヨーレイト、加速・減速度、横G、シフトレバーのポジション等を判断して変化させても良く、運転者のスイッチ操作によって変化させても良い。
【0048】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16によれば以下の効果が得られる。
(1) ステアリングホイール10とパワーステアリングのコントロールバルブ102との間に設けられているので、パワーステアリングのパワーシリンダー100、コントロールバルブ102等は従来品をそのまま使用することができ、パワーステアリング系の改造を必要としない。
(2) ロード反力も、車両用舵角比可変操舵装置16の設けられていない従来のパワーステアリングと同等の反力をステアリングホイール10で受けることができ、操舵時の違和感を少なくすることができる。
(3) モータ70がステアリングホイール10とパワーステアリングのコントロールバルブ102との間にあるため、モータ70の出力は小さくて済み、小型のものを使用することができる。(パワーステアリングの出力側にモータを設けて駆動しようとすると、大きなトルクを必要とし、モータが大型化する。)
(4) 強度は、逆入力に耐えるようにウォーム44、ウォームホイール26及び軸受関係(玉軸受)の強度を確保しておけば良く、モータ70自身は殆ど強度を必要とせずウォームホイール26を回転させるだけのもので良い。
(5) 逆入力でモータ70が回転しない構成であるため、モータフェール時{ロック時(例えば、軸受部分の固着)、アンロック時(非通電状態で保持力が無くなった場合)}にも、車両用舵角比可変操舵装置16の無い通常のパワーステアリングと全く同様に機能する。
(6) 通常のモータ、ウォーム&ウォームホイールという比較的入手し易い要素の組み合わせで構成が可能なため、現状においてより安いコストでシステムを構成することができる。
[第2実施例]本発明の第2実施例を図5にしたがって説明する。なお、第1実施例と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0049】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16は、大径の円板110と小径の円板112とを3本の脚114で連結したハウジング116を備えている。
【0050】小径の円板112の中央にはステアリングメインシャフト12が同軸的に固着されている。
【0051】大径の円板110と小径の円板112との間には、ウォームホイール26が配置されており、出力軸24は大径の円板110に取り付けられた玉軸受118に回動自在に支持されている。
【0052】ウォームホイール26にはウォーム44が噛み合っており、ウォーム44は、大径の円板110に取り付けられたモータ70によって回転される。
【0053】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16の動作原理及び効果は第1実施例と同様である。
【0054】なお、モータ70をブラシレスモータとしてハウジング116と同軸に配置し、ウォーム44とモータ70との間にベベルギヤ等を組み合わせた歯車伝達機構を設ければ、ハウジング116の径が小さくなり、車両用舵角比可変操舵装置16をコンパクトに構成することも可能でである。
[第3実施例]本発明の第3実施例を図6にしたがって説明する。なお、第1実施例と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0055】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16は、減速機構としての遊星歯車機構121を備えている。
【0056】本実施例では、モータ70のケース70Aにステアリングメインシャフト12のフランジ14が同軸的に取り付けられている。
【0057】また、モータ70のケース70Aには、環状のフランジ120が図示しないボルトで取り付けられており、このフランジ120には、リングギヤ122がボルト124で取り付けられている。
【0058】一方、出力軸24にはキャリア126が取り付けられており、このキャリア126には、リングギヤ122と噛み合うプラネタリギヤ128が取り付けられている。なお、モータ70の図示しない回転軸には、プラネタリギヤ128と噛み合うサンギヤ130が取り付けられている。
【0059】本実施例も、モータ70の回転軸の停止状態でステアリングホイール10を回転操作した場合には、ステアリングメインシャフト12と出力軸24との間に相対回転が生じない。即ち、ステアリングメインシャフト12と出力軸24とが直結状態となる。また、ステアリングメインシャフト12の回転に伴って前述した実施例と同様にモータ70を作動させれば、同様に舵角比を可変することができる。
【0060】なお、遊星歯車機構121は、逆入力効率を零とすることで、モータ70が非通電状態となった場合でも、ステアリングホイール10の操作時にモータ70が空回りすることがなく、通常のステアリングとしての機能を維持することができる。
【0061】なお、車両用舵角比可変操舵装置16としては、遊星歯車機構121に代えて、例えば、ハーモニックドライブ、サイクロイド歯形調和減速機、サークリュート歯車調和減速機等の減速比が大きい減速機構を用いることができる。これらの場合においても、逆入力効率が零となるように、減速比等を決定する。
【0062】これらの場合、図7に示すように、減速機123の本体123Aにモータ70のケース70Aを同軸的に連結し、減速機123の入力軸(図示せず)をモータ70の回転軸(図示せず)に連結し、減速機123の出力軸123Bを出力軸24に連結すれば良い。
[第4実施例]本発明の第4実施例を図8にしたがって説明する。なお、第1実施例と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0063】本実施例の車両用舵角比可変操舵装置16には、超音波モータ140が用いられている。
【0064】本実施例では、ステアリングメインシャフト12のフランジ14が超音波モータ140のケース142に同軸的に取り付けられている。
【0065】また、出力軸24が、図示しないカップリングを介して超音波モータ140の回転軸(図示せず)に連結されている。
【0066】本実施例では、通常の操舵時は、超音波モータ140への通電を遮断することにより、超音波モータ140のロータとステータが摩擦により剛につながるため、ステアリングメインシャフト12と出力軸24とが直結状態となり、通常のステアリングとして機能する。この場合、当然のことながら超音波モータ140の保持トルクは、ステアリングホイール10から入力されるトルクより安全率を見て大きく設定される。なお、超音波モータ140の回転軸と出力軸24との間に減速機を入れても良い。
【0067】一方、ステアリングメインシャフト12の回転に伴って、車速センサ86、舵角センサ88、ラックストロークセンサ90等の各種センサからの情報、場合によってはヨーレート、横G等の車両状態に基づいて、車載コンピュータ84で演算された指令値分超音波モータ140を作動させれば、ドライバーのステアリング操作を補う補助操舵や、一定比率分追加や戻し操作を行うことによって舵角比を可変することが可能となる。
【0068】なお、前記実施例では、ステアリングメインシャフト12にフラットワイヤ78を渦巻き状に緩やかに巻き付け、モータ70,140に通電するようにしたが、図9に示すように、ステアリングメインシャフト12に絶縁体152を介して導電性のリング150を取り付け、ケーブル80に接続されたカーボンブラシ154をスプリング156でリング150へ接触させることにより通電させても良い。
【0069】また、車両用舵角比可変操舵装置16に減速機を用いる場合、正入力効率(=減速機出力軸トルク/減速機入力軸トルク)は出来るだけ高いものを用いることが好ましく、逆入力効率(=減速機入力軸トルク/減速機出力軸トルク)が、必要な逆トルク(パワーステアリングに入力するマニュアルステアリングトルク)に対して零になるものを用いることが必要である。仮に、逆入力効率が零にならない場合には、ブレーキやロック機構を別途必要とする。
【0070】また、減速比(減速機出力軸回転数/減速機入力軸回転数)は通常、DCモータ、同期モータ等の一般的なモータを使用した場合、1/数10〜1/数100程度であり、正入力効率及び逆入力効率を考慮に入れ選択する。
【0071】また、減速機と超音波モータとを用いる場合には、超音波モータは回転数が低いため、減速比は1/1〜1/10程度が選択され、減速機によるセルフロックが期待しにくいため、超音波モータ自身のセルフロック機能を用いる。なお、この場合には、減速機を用いることによって、超音波モータ自身の摩擦力(セルフロックトルク)を減速比分増大させて使用することができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の車両用舵角比可変操舵装置は上記の構成としたので、モータ異常、電気系の異常等によりモータの回転が停止しても、従来と同様のステアリング操作を行うことができ、ステアリングホイールの操作性が低下しないという優れた効果を有する。
【0073】また、請求項2に記載の車両用舵角比可変操舵装置は、ステアリングホイールに連結された入力軸と操舵輪に連結された出力軸とを連結する操舵系に超音波モータを介在させたので、モータ異常、電気系の異常等によりモータの回転が停止しても、従来と同様のステアリング操作を行うことができ、ステアリングホイールの操作性が低下しないという優れた効果を有する。また、舵角比可変をするために、超音波モータをステアリングホイールに連結された入力軸と操舵輪に連結された出力軸とを連結する操舵系に介在させるのみで良く、構成が極めてシンプルであり、装置の小型化が図れ、設計の自由度も高い。




 

 


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