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発明の名称 押出成形機および押出成形方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−52273
公開日 平成9年(1997)2月25日
出願番号 特願平7−208263
出願日 平成7年(1995)8月15日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
発明者 鈴木 淳 / 吉川 哲 / 細谷 浩治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 押出機のスクリューの供給部の溝に液状添加剤を霧状で噴射する噴射ノズルを設け、この噴射ノズルに液状添加剤を加圧、供給する加圧供給手段を設けたことを特徴とする押出成形機。
【請求項2】 噴射ノズルの設置位置が、スクリューの圧縮部寄りの供給部の溝であって、その溝の前方側であることを特徴とする請求項1記載の押出成形機。
【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の押出成形機に合成樹脂を投入し、これを溶融混練する際に、噴射ノズルから液状添加剤を霧状で噴射し、未溶融の合成樹脂に添加剤を混入することを特徴とする押出成形方法。
【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の押出成形機に合成樹脂を投入し、これを溶融混練する際に、噴射ノズルから液状添加剤を霧状で噴射し、未溶融の合成樹脂に添加剤を混入して溶融混練し、これを導体上に押出被覆することを特徴とする電線、ケーブルの製法。
【請求項5】 請求項4において、合成樹脂が老化防止剤を含有するポリエチレンであり、添加剤が有機過酸化物であることを特徴とする電線、ケーブルの製法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリエチレンなどの合成樹脂の押出成形法、この押出成形法を利用した電線、ケーブルの製法およびこれらに用いられる押出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの製造、特にこれの架橋ポリエチレンからなる絶縁体の形成は、以下のように行われている。低密度ポリエチレンペレットにフェノール系老化防止剤などの老化防止剤を添加し、ペレタイジング用押出機で混練して老化防止剤含有低密度ポリエチレンペレットとする。ついで、このペレットにジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物からなる架橋剤を添加して、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの撹拌機で撹拌して架橋剤をペレットに含浸せしめ、老化防止剤と架橋剤とを含有するペレットとする。
【0003】こののち、このペレットを押出成形機に投入し、溶融、混練し、クロスヘッドダイから導体上に押出被覆して未架橋の絶縁体を形成する。ついで、これを架橋筒などの架橋装置に送り、加熱して絶縁体を架橋させる方法である。
【0004】このような製法にあっては、老化防止剤の添加、架橋剤の添加および導体への押出被覆の各工程が別々に分けられており、さらにはこれらの工程の間に貯蔵工程、運搬工程などが必要であったりし、作業が極めて非効率的であり、しかも各工程において異物、ゴミ等の混入の恐れもある。
【0005】このため、架橋剤の添加および導体への押出被覆を同時に行い、作業効率の改善、異物混入の軽減を計る方法が考えられている。この方法は、押出被覆用の押出成形機のシリンダまたはスクリューに、これを貫通する架橋剤圧入孔を穿設し、この架橋剤圧入孔から液状の架橋剤を圧入し、シリンダ内の老化防止剤を含有する溶融状態の低密度ポリエチレンに架橋剤を混入するものである。
【0006】しかしながら、この方法ではシリンダ側の架橋剤圧入孔から架橋剤を圧入すると、溶融樹脂がシリンダ内壁面との間で滑る樹脂すべり現象が生じ、押出不能になったり、押出量が変動したりする不具合が生じる。また、スクリュー側の架橋剤圧入孔から圧入すると、架橋剤の溶融樹脂への分散浸透が十分でなく、浸透せずに残った液状の架橋剤がスクリューのフライトの基部から溝部に残留し、この残留した架橋剤によってスコーチ(樹脂の焼き付き)が生じたりする不都合が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明における課題は、押出成形機の内部の合成樹脂に直接架橋剤などの添加剤を添加しても樹脂すべり現象やスコーチなどが生じることがないようにし、添加剤の添加と合成樹脂の押出成形が同時に行えるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、押出機のスクリューの供給部の前方の溝に噴射ノズルを設け、この噴射ノズルに加圧状態の液状添加剤を供給し、溝内に存在する未溶融の合成樹脂に添加剤を霧状で混入させ、この合成樹脂を溶融混練することで解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。図1および図2は、本発明の押出成形機の一例を示すもので、図中符号1は押出機のシリンダである。このシリンダ1内にはスクリュー2が挿入されており、シリンダ1の後方側にはシリンダ1内に合成樹脂ペレット、粉末を投入するためのホッパ3が取り付けられている。スクリュー2の基部はスラスト軸受4を介して回転駆動装置5に接続され、回転するようになっている。また、シリンダ1の外側にはヒータ6…が設けられ、内部の合成樹脂を加熱できるようになっている。シリンダ1の先端にはクロスヘッドダイ7が装着されている。
【0010】上記スクリュー2には、その基部側から、破線で仕切って示したように、供給部A、圧縮部Bおよび計量部Cと呼ばれる3つの領域が形成されている。そして、このスクリュー2の供給部Aの圧縮部B寄りの位置に、図2に示すように噴射ノズル8が取り付けられている。この噴射ノズル8は、中空のスクリュー2を貫通して穿設された小孔に挿入、固定された円柱状の本体9と、この本体9にねじ止めされ溝の底からその先端部が突出する円柱状の上部体10と、この上部体10の先端部に固定された燒結金属板からなる多孔質板の噴射口11とからなり、本体9および上部体10には噴射口11に至る細径の導入孔12が形成されている。
【0011】噴射ノズル8の導入孔12の一端は、上述のように噴射口11に開口し、他端には可撓性金属からなる供給パイプ13の一端が接続されている。供給パイプ13の他端は、スクリュー2内の中空部を通り、スクリュー2外部に至り、ロータリージョイント13aを介して液状添加剤供給装置14に接続されている。
【0012】液状添加剤供給装置14は、溶融槽15、貯留槽16および圧送ポンプ17を主な構成要素とするもので、常温で固体の添加剤は溶融槽15で加熱、溶融されて貯留槽16に送られ、常温で液体の添加剤は貯留槽16に貯められる。液状の添加剤はここからパイプ18を通り、フィルタ19、流量計20を経て、圧送ポンプ17に至り、ここで5〜50kg/cm2 の圧力に加圧され、圧力計21、フィルタ22を経て、上記供給パイプ13に送られ、噴射ノズル8の噴射口11から霧状となって噴射されるようになっている。
【0013】また、噴射ノズル8は、図2に示すようにスクリュー2の溝の前方側に、すなわち前方側のフライト2aに近い位置に設けられており、この溝が供給部Aの前方に位置しているので、図2に示すように噴射ノズル8の噴射口11は常時未溶融の合成樹脂Nに接するようになり、噴射口11が噴射される霧状の添加剤が未溶融の合成樹脂Nに吹き付けられるようになる。噴射ノズル8の設置個数は、1本のスクリュー2に1個でよく、多数個設ける必要はなく、多くても2〜3個で十分である。
【0014】次に、このような押出成形機を用いる押出成形法の一例として架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの絶縁体を形成する方法を挙げて説明する。まず、上述の押出成形機を起動し、老化防止剤が予め添加された低密度ポリエチレンペレットをホッパ3から投入する。一方、架橋剤としてのジクミルパーオキサイドを液状添加剤供給装置14の溶融槽15に投入し、ここでの加熱、溶融して貯留槽16に送る。貯留槽16からの液状のジクミルパーオキサイドをパイプ18、フィルタ19、計量計20を経て圧送ポンプ17に供給する。
【0015】圧送ポンプ17で5〜50kg/cm2 の圧力に加圧された液状のジクミルパーオキサイドは圧力計21、フィルタ22、ロータリージョイント13aを経て供給パイプ13を通り、噴射ノズル8の噴射口11から霧状となって噴射される。この時、噴射ノズル8の位置が、図2に示すように未溶融の低密度ポリエチレンペレットに接するように定められているので、噴霧されたジクミルパーオキサイドは未溶融のペレット状のポリエチレンに加圧状態で吹き付けられ、ジクミルパーオキサイドは低密度ポリエチレンペレットの全体の表面に均一に付着し、この状態でこのペレットが順次前方に送られ溶融し、混練されてゆくので、ジクミルパーオキサイドの低密度ポリエチレンへの浸透、分散が均一に行われる。
【0016】このため、ジクミルパーオキサイドがスクリュー2の溝の底に残ることがなく、これに起因するスコーチの発生もない。このようにして、ジクミルパーオキサイドが均一に添加、浸透した溶融状態の低密度ポリエチレンはスクリュー2の回転にともないその先端側に送られ、クロスヘッドダイ7から導体上に押出被覆されて未架橋の絶縁体とされる。この際、必要に応じて内部半導電層および外部半導電層を同時に三層同時押出法によって押出被覆することもできる。このようにして未架橋の絶縁体が形成されたケーブルは架橋装置に送られ、ジクミルパーオキサイドの活性化温度以上に加熱されて、架橋され、架橋絶縁体となって、目的とする架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルが得られる。
【0017】このような押出成形法によれば、架橋剤であるジクミルパーオキサイドの添加と絶縁体の成形とを1工程で効率よく行うことができ、これに伴ってゴミ、異物等の混入の恐れも減少する。また、架橋剤のジクミルパーオキサイドの圧入、添加をスクリュー2側から行っているので、従来方法での樹脂すべり現象がなく、安定した押出作業が行える。さらに、噴射ノズル8の設置位置を、スクリュー2の供給部Aの前方の溝であって、その溝の前方側とし、かつこの噴射ノズル8から霧状のジクミルパーオキサイドを噴射するようにしているので、上述のようにジクミルパーオキサイドの低密度ポリエチレンへの分散、浸透が均一に行われ、ジクミルパーオキサイドがスクリュー2の溝の底部に残ることがなく、スコーチの発生の恐れもよい。また、ジクミルパーオキサイドが低密度ポリエチレンに均一に添加されるので、絶縁体の架橋も均一に行われる。
【0018】本発明の押出成形方法にあっては、前述の例に限らず、ジクミルパーオキサイドで代表される架橋剤以外の種々の添加剤、例えば老化防止剤、架橋助剤、安定剤、紫外線吸収剤、シラン架橋用のビニルアルコキシシランなどの重合性シラン化合物などを同様に用いることができる。また、必要に応じて2種以上の添加剤、例えば有機過酸化物と重合性シラン化合物との混合物を噴射ノズル8から噴射することもできる。
【0019】また、合成樹脂としては、低密度ポリエチレン以外の種々のポリエチレンは勿論のこと、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネイト、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性合成樹脂を用いることができる。さらには、電線、ケーブルの絶縁体の押出被覆以外に、内外部半導電層、シースなどの押出被覆は勿論、これら押出被覆以外の種々の押出成形、例えばT型ダイによるプラスチックシートの成形、異形押出成形、押出ラミネート、インフレーション成形などにも適用できることは言うまでもない。
【0020】以下、具体例を示す。
(実施例1)図1および図2に示した押出成形機を用い、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルを製造した。フェノール系老化防止剤を0.2重量%含有する低密度ポリエチレンを上記押出成形機に供給し、噴射ノズルから温度60〜65℃、圧力20〜25kg/cm2 の溶融液状のジクミルパーオキサイドを噴射した。ジクミルパーオキサイドの添加量は低密度ポリエチレン100重量部に対して2重量部となるようにその噴射量を調節した。得られたケーブルを架橋装置に送り、ここで加熱、架橋して目的の架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルとした。この電力ケーブルの架橋絶縁体の加熱変形率は17〜18%であり、ゲル分率は80〜84%であり、ジクミルパーオキサイドが均一に分散され、十分に架橋していることが判明した。また、押出成形中にはスコーチの発生は認められなかった。
【0021】(実施例2)図1および図2に示した押出成形機を用い、屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線を製造した。フェノール系老化防止剤0.2重量%とカーボンブラック0.8重量%を含有する低密度ポリエチレンを上記押出成形機に供給し、噴射ノズルから温度60〜65℃、圧力20〜25kg/cm2 の溶融液状のジクミルパーオキサイドを噴射した。ジクミルパーオキサイドの添加量は低密度ポリエチレン100重量部に対して2重量部となるようにその噴射量を調節した。得られた電線を架橋装置に送り、ここで加熱、架橋して目的の屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線とした。この電線の架橋絶縁体の加熱変形率は15〜18%であり、ゲル分率は78〜82%であり、ジクミルパーオキサイドが均一に分散され、十分に架橋していることが判明した。また、押出成形中にはスコーチの発生は認められなかった。
【0022】(実施例3)図1および図2に示した押出成形機を用い、シラン架橋型の屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線を製造した。カーボンブラック、ジブチル錫シラウレート(架橋触媒)、酸化劣化防止剤および銅害防止剤を添加した低密度ポリエチレンを上記押出成形機に供給し、噴射ノズルからトリメトキシビニルシランとジクミルパーオキサイドとの混合物を温度50〜55℃、圧力20〜25kg/cm2 で噴射した。この混合物の添加量は低密度ポリエチレン100重量部に対して2重量部となるように噴射量を調節した。得られた電線を80℃の温水に24時間浸漬し、シラン架橋を行った。この電線の絶縁体の加熱変形率は8%であり、ゲル分率は82%であり、トリメトキシシランとジクミルパーオキサイドとが均一に分散、添加され、十分に架橋していることが判明した。また、押出成形中にはスコーチの発生は認められなかった。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、架橋剤などの添加剤の添加と絶縁体などの押出成形とが一挙に行えるので、生産効率が向上し、ゴミ、異物等の混入の恐れが減少する。また、添加剤の合成樹脂への分散が均一に行われる。さらに、樹脂すべり現象やスコーチの発生がなく、安定した押出作業が実現できるなどの効果が得られる。




 

 


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