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発明の名称 自脱型コンバインの排ワラ処理部構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−47146
公開日 平成9年(1997)2月18日
出願番号 特願平7−204452
出願日 平成7年(1995)8月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修
発明者 牧園 晴充 / 有本 敬
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 排ワラ搬送装置(2)により横倒し姿勢で搬送される排ワラの押圧によって開放操作されるように、排ワラ搬送経路(L)の株元側を閉塞するカバー体(17)を構成してある自脱型コンバインの排ワラ処理部構造であって、前記カバー体(17)の開放を阻止するロック手段(R)と、前記排ワラの前記排ワラ搬送経路(L)への到達を検出する検出手段(S)と、該検出手段(S)により前記排ワラの前記排ワラ搬送経路(L)への到達が検出されると、前記ロック手段(R)による前記カバー体(17)の開放阻止を解除操作する解除手段(T)とを装備してある自脱型コンバインの排ワラ処理部構造。
【請求項2】 前記ロック手段(R)を、前記カバー体(17)との係止により開放阻止する係止部材(22)により構成し、かつ、前記検出手段(S)を、前記係止部材(22)から前記カバー体(17)より前方に延出したアーム部材(23)の延出端部(23a)を、前記排ワラの押圧により該排ワラの前記排ワラ搬送経路(L)への到達を検出するように形成して構成するとともに、前記解除手段(T)を、前記アーム部材(23)のアーム部(23b)を、前記排ワラの押圧により前記係止部材(22)と前記カバー体(17)との係止を解除するように形成して構成してある請求項1記載の自脱型コンバインの排ワラ処理部構造。
【請求項3】 前記ロック手段(R)を、前記カバー体(17)との係止により開放阻止する係止部材(19b)により構成するとともに、前記カバー体(17)を、前後摺動自在に、かつ、その後方への摺動に伴って前記係止部材(19b)との係止が解除されるように構成して前記検出手段(S)と解除手段(T)とに兼用させてある請求項1記載の自脱型コンバインの排ワラ処理部構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ワラ搬送装置により横倒し姿勢で搬送される排ワラの押圧によって開放操作されるように、排ワラ搬送経路の株元側を閉塞するカバー体を構成してある自脱型コンバインの排ワラ処理部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自脱型コンバインの排ワラ処理部は、脱穀装置からの排ワラを後方へ搬送する排ワラ搬送装置、脱穀装置の後方で排ワラ搬送装置の下方に配設された排ワラ切断装置、および、排ワラ切断装置の後方に配設された結束装置またはドロッパーなどによって構成されている。上記のカバー体は、排ワラ搬送装置によって排ワラ切断装置の導入口から導入された排ワラを排ワラ切断装置にて切断する際に発生する粉塵が、導入口から舞い上がって機体左側部から外方へ飛散するのを防止するためのものであり、排ワラ搬送経路の株元側、つまり、排ワラ切断装置における株元側の側板と、排ワラ搬送経路の上方を覆う上部カバーとの間に形成される隙間を閉塞するように設けられている。排ワラ搬送装置は、脱穀装置の左側部に配設されたフィードチェーンによる挾持搬送のために株元側が機体外側方に露出した状態となる扱き処理直後の排ワラを、機体左右幅内に収まるように搬送した後、導入口から排ワラ切断装置内へ導入するようになっている。つまり、排ワラ搬送装置により搬送中の排ワラは、排ワラ切断装置における株元側の側板と、排ワラ搬送経路の上方を覆う上部カバーとの間に形成される隙間を通過するようになっている。
【0003】そこで、従来、上記のような自脱型コンバインの排ワラ処理部構造において、カバー体は、排ワラが前記隙間を通過しないときは前記隙間を閉塞して粉塵の飛散を防止し、また、排ワラが前記隙間を通過するときは粉塵の飛散を抑制しながらも排ワラの通過を許容する必要があることから、開閉自在に支持されていた。また、その開放操作を、排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧によって自動的に行うようにしていることから、カバー体は、排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧によって搬送量に応じた最小限度の開放操作が容易に行われる程度の軽い動きが得られるように自重またはバネにより閉塞側に付勢されているだけであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術によると、カバー体は、排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧によって容易に開放操作されるものであることから、排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧だけではなく、自走時や運搬車による搬送時の振動などによって不測に開放操作される場合がある。つまり、刈り取り作業走行中の振動によってカバー体が不測に開放操作された場合には、カバー体による前記隙間からの粉塵の飛散防止能力が低下する不都合が生じるようになっていた。また、自走時や運搬車による搬送時の振動などによってカバー体が不測に開放操作された場合には、カバー体が排ワラ切断装置の側板や他物などに衝突して変形または損傷する虞があり、それらが生じた場合には、カバー体が排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧によって開放操作されなくなって搬送詰まりが生じる不都合や、カバー体が自重やバネによる付勢では閉塞操作されなくなって前記隙間からの粉塵の飛散を防止できなくなる不都合が生じるようになっていた。
【0005】本発明の目的は、排ワラが前記隙間を通過する際には排ワラの押圧によってカバー体の開放操作を容易に行えるようにしながらも、それ以外では振動などに起因したカバー体の不測の開放操作を阻止できるようにして、カバー体による前記隙間からの粉塵の飛散防止能力の低下、ならびに、カバー体の変形あるいは損傷に起因した搬送詰まりが生じる虞を解消することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、排ワラ搬送装置により横倒し姿勢で搬送される排ワラの押圧によって開放操作されるように、排ワラ搬送経路の株元側を閉塞するカバー体を構成してある自脱型コンバインの排ワラ処理部構造において、前記カバー体の開放を阻止するロック手段と、前記排ワラの前記排ワラ搬送経路への到達を検出する検出手段と、該検出手段により前記排ワラの前記排ワラ搬送経路への到達が検出されると、前記ロック手段による前記カバー体の開放阻止を解除操作する解除手段とを装備した。
【0007】上記請求項1記載の発明によると、カバー体は、通常、ロック手段により開放操作が阻止された閉塞状態に維持され、検出手段により脱穀装置からの排ワラが排ワラ搬送経路に到達したことが検出されると、その検出に基づいて、解除手段によりロック手段による開放阻止が解除された閉塞状態に切り換えられる。
【0008】つまり、排ワラが排ワラ搬送経路に到達していない状態での自走時や運搬車による搬送時においては、カバー体は、ロック手段の作動により、自走時や搬送時の振動などによって不測に開放操作されることが阻止されることにより、不測の開放操作によって生じる虞のある排ワラ切断装置の側板や他物などとの衝突による変形または損傷が回避されるようになるので、その変形または損傷によって、排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧では開放操作されなくなって搬送詰まりが生じる不都合や、カバー体が自重やバネによる付勢では閉塞操作されなくなって、排ワラ切断装置における株元側の側板と排ワラ搬送経路の上方を覆う上部カバーとの間に形成される隙間からの粉塵の飛散を防止できなくなる不都合を解消できるようになる。
【0009】一方、排ワラが排ワラ搬送経路に到達している状態では、カバー体は、解除手段の作動によりロック手段による開放阻止が解除され、排ワラ搬送装置により搬送される排ワラの押圧によって搬送量に応じた最小限の開放操作が容易に行われる程度の軽い動きが許容されるようになるので、排ワラが前記隙間を通過することを許容しながらも、前記隙間を通過する排ワラとの協働作用により排ワラ切断処理時に発生する粉塵の前記隙間からの飛散を抑制するようになる。
【0010】また、枕地旋回時のように、先行の排ワラが前記隙間を通過し、かつ、次の排ワラが排ワラ搬送経路に到達していない状態では、カバー体は、ロック手段の作動により、走行時の振動などによって不測に開放操作されることが阻止されるようになるので、前記隙間を通過した排ワラの切断処理時に発生する粉塵の前記隙間からの飛散を確実に防止できるようになる。
【0011】従って、カバー体は、排ワラが前記隙間を通過する際には排ワラの押圧によって容易に開放操作され、それ以外では振動などに起因した不測の開放操作が阻止されるようになるので、カバー体による前記隙間からの粉塵の飛散防止能力の低下、ならびに、カバー体の変形あるいは損傷に起因した搬送詰まりが生じる虞を解消できるようになった。
【0012】本発明のうちの請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、前記ロック手段を、前記カバー体との係止により開放阻止する係止部材により構成し、かつ、前記検出手段を、前記係止部材から前記カバー体より前方に延出したアーム部材の延出端部を、前記排ワラの押圧により該排ワラの前記排ワラ搬送経路への到達を検出するように形成して構成するとともに、前記解除手段を、前記アーム部材のアーム部を、前記排ワラの押圧により前記係止部材と前記カバー体との係止を解除するように形成して構成した。
【0013】上記請求項2記載の発明によると、カバー体の開放阻止、排ワラの排ワラ搬送経路への到達検出、および、カバー体の開放阻止解除の夫々は、係止部材と係止部材から延出されたアーム部材によって機械式に行うことができるので、カバー体の開放阻止、排ワラの排ワラ搬送経路への到達検出、および、カバー体の開放阻止解除の夫々を、電磁ソレノイドや電動シリンダなどの電気アクチュエータと感圧スイッチや光センサなどのセンサ類との組み合わせによって電気式に行う場合に比較して、製造コストやランニングコストの面において有利にすることができる。
【0014】従って、コストの低減を図りながらも、カバー体による前記隙間からの粉塵の飛散防止能力の低下、ならびに、カバー体の変形あるいは損傷に起因した搬送詰まりが生じる虞を解消できるようになった。
【0015】本発明のうちの請求項3記載の発明では、上記請求項1記載の発明において、前記ロック手段を、前記カバー体との係止により開放阻止する係止部材により構成するとともに、前記カバー体を、前後摺動自在に、かつ、その後方への摺動に伴って前記係止部材との係止が解除されるように構成して前記検出手段と解除手段とに兼用させた。
【0016】上記請求項3記載の発明によると、カバー体の開放阻止、排ワラの排ワラ搬送経路への到達検出、および、カバー体の開放阻止解除の夫々は、係止部材とカバー体によって行うことができるので、上記請求項2記載の発明に比較して、更に製造コストの面において有利にすることができる。
【0017】従って、より一層のコストの低減を図りながらも、カバー体による前記隙間からの粉塵の飛散防止能力の低下、ならびに、カバー体の変形あるいは損傷に起因した搬送詰まりが生じる虞を解消できるようになった。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】図1には、脱穀装置Aの後部に装備された排ワラ処理部Bの横断平面が、図2には排ワラ処理部Bの縦断左側面が示されている。この排ワラ処理部Bは、脱穀装置Aにおいて扱き処理された横倒れ姿勢の刈取穀稈(排ワラ)をフィードチェーン1から受け取って右斜め後方へ搬送する排ワラ搬送装置2、排ワラ搬送装置2の下方に配設された排ワラ切断装置3、および、排ワラ搬送装置2の後方に配設されたドロッパー4によって構成されている。排ワラ搬送装置2は、上方に配設された突起付き搬送チェーン5と下方に配設されたガイドレール6とで株元側を挾持することによって排ワラを搬送する挾持搬送機構7、および、搬送チェーン8に備えた複数の係止爪8aにより上方から穂先側を係止することによって排ワラを搬送する係止搬送機構9によって構成されている。排ワラ切断装置3は、左右向き姿勢の回転軸10aに円盤形状の切断刃10bを左右に複数並設してなる二つの切断体10を前後に並設して構成された切断機構11、および、切断機構11を外囲して排ワラ切断時に発生する粉塵の飛散を抑制する防塵ケース12によって構成されており、排ワラを、細かく切断して防塵ケース12の排出口12aから落下放出するようになっている。ドロッパー4は、所定量以上の排ワラが堆積するのに伴って下降揺動するようにバネ付勢された開閉板13、および、排ワラを開閉板13上に案内するガイド板14によって構成されており、所定量の排ワラを長尺のまま機外へ落下放出するようになっている。
【0020】図2に示すように、挾持搬送機構7のガイドレール6は、支持固定されたガイド杆6aと、ガイド杆6aに揺動移動自在に内嵌されたスライド杆6bによって構成されており、スライド杆6bの延出端が排ワラ切断装置3の前部上方に位置する収縮状態と、スライド杆6bの延出端が排ワラ切断装置3の後部上方に位置する伸長状態とに切り換えられるようになっている。排ワラ切断装置3の防塵ケース12は、切断機構11の上方を覆う後下がり姿勢の天板12Aと、前後左右の側板12Bによって構成されている。天板12Aには、排ワラを排ワラ切断装置3内に導入するための導入口12bが形成されるとともに、左右向きの後部支点P周りの上下揺動操作によって、導入口12bを開放する開放姿勢と導入口12bを閉鎖する閉鎖姿勢とに姿勢切り換え可能となるように構成された切換板15が装備されている。切換板15は、その開放姿勢においては天板12Aから上方に離間して、その底面15aにより排ワラを導入口12bから排ワラ切断装置3内に導入案内するようになっている。また、その閉鎖姿勢においては天板12Aと同じ高さに位置して、その上面15bにより排ワラを後方へ案内するようになっている。つまり、ガイドレール6の状態および切換板15の姿勢を切り換えることによって、排ワラ搬送装置2による排ワラ搬送経路Lを、脱穀装置Aからの排ワラを排ワラ切断装置3へ搬送する経路とドロッパー4へ搬送する経路とに切り換えられるようになっている。
【0021】図2および図3に示すように、排ワラ処理部Bには、排ワラ搬送経路Lの上方を覆う上部カバー16と、排ワラ搬送経路Lの株元側に形成される排ワラ切断装置3の株元側の側板12Bと上部カバー16との間に形成される隙間aを閉塞するカバー体17とが設けられており、導入口12bから導入された排ワラを排ワラ切断装置3にて切断する際に発生する粉塵が、導入口12bから舞い上がって機体外方へ飛散することを防止するようになっている。一方、図1に示すように、排ワラ搬送装置2は、脱穀装置Aの左側部に配設されたフィードチェーン1による挾持搬送のために株元側が機体外側方に露出した状態となる扱き処理直後の排ワラを、機体左右幅内に収まる導入口12bから排ワラ切断装置3内へ導入するように搬送することから、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラは前記隙間aを通過するようになっている。つまり、カバー体17は、前記隙間aを極力閉塞しながらも、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラの押圧によって開放操作され、排ワラの前記隙間aの通過を許容するように構成されている。
【0022】カバー体17の構成について詳述すると、図3〜図5に示すように、カバー体17は、側面視略逆台形状のカバー部材17Aと前後一対の連結部材17Bとからなり、脱穀装置Aから後方に向けて延設された支持フレーム18に固着された支持ブラケット19に支軸20を介して左右揺動自在に枢支されている。支持ブラケット19には、カバー体17の連結部材17Bとの接当によってカバー体17の機体外方への揺動を阻止するストッパー部19aが形成されている。つまり、カバー体17は機体内方側へのみ揺動可能に構成されており、機体外方への揺動により他物と接触して破損する虞が回避されている。支軸20には、一端が支持ブラケット19に係止され、他端がカバー体17に係止されることによって、カバー体17を、連結部材17Bがストッパー部19aに接当する直立姿勢、つまり、前記隙間aを閉塞する閉塞姿勢に極弱い力で復帰付勢するコイルバネ21が外嵌されている。カバー部材17Aには、その前部上端から後部下端にわたる後ろ下がりの傾斜で、かつ、機体内方側に向けて屈曲形成された被押圧部17aが備えられており、この被押圧部17aが排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラの押圧を受けることによって、カバー体17は機体内方側へ揺動して前記隙間aを開放するようになっている。以上の構成によって、カバー体17は、排ワラ搬送装置2により排ワラが搬送されない状態ではコイルバネ21の付勢により前記隙間aを極力閉塞しながらも、排ワラ搬送装置2により排ワラが搬送される状態では該排ワラの押圧によって開放操作され、排ワラの前記隙間aの通過を許容するように構成されている。
【0023】上述のように、カバー体17は、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラの押圧によって容易に開放操作される程度の弱いバネ付勢によって閉塞姿勢に維持されていることから、自走時や運搬車による搬送時の振動などによって不測に開放操作される場合がある。そこで、カバー体17は、排ワラ搬送経路Lに排ワラが搬送されていない状態においては、ロック手段Rによって開放が阻止(閉塞姿勢に維持)されるようになっている。また、排ワラ搬送経路Lの前部に装備された検出手段Sにより排ワラの排ワラ搬送経路Lへの到達が検出されると、解除手段Tによってロック手段Rによる開放阻止が解除操作されるようになっている。ロック手段Rは、支持ブラケット19に枢支された前後向き姿勢の回動軸22aと、この回動軸22aに装着された係止ピン22bとからなる係止部材22によって構成されており、係止ピン22bがカバー体17の前側の連結部材17Bに形成された被係合部17bに係止することによってカバー体17の開放を阻止するようになっている。検出手段Sは、係止部材22の回動軸22aからカバー体17より前方に延出する状態に一体形成されたアーム部材23の延出端部23aを、排ワラの排ワラ搬送経路Lへの到達に伴って排ワラの押圧により上方へ押し上げられるように屈曲形成することによって構成されている。解除手段Tは、アーム部材23の延出端部23aが排ワラの押圧により上方へ押し上げられるのに伴って、係止部材22の係止ピン22bをカバー体17の被係合部17bとの係止を解除する方向へ回動操作するように、係止部材22の係止ピン22bとアーム部材23の延出端部23aとを連係するアーム部材23のアーム部23bによって構成されている。つまり、カバー体17は、排ワラが排ワラ搬送経路Lへ到達していない状態では、係止部材22の係止ピン22bと連結部材17Bの被係合部17bとの係止によって開放操作が阻止されることから、自走時や運搬車による搬送時の振動などによって不測に開放操作されることが阻止されるようになっている。また、排ワラが排ワラ搬送経路Lに到達した状態では、排ワラの押圧によりアーム部材23の延出端部23aが上方へ押し上げられるのに伴って、係止部材22の係止ピン22bが連結部材17Bの被係合部17bとの係止を解除する方向に回動操作されるようになることから、前記隙間aを通過する排ワラがカバー体17の被押圧部17aを押圧することによって、カバー体17が機体内方側へ容易に開放操作されるようになっている。
【0024】以上の構成によって、排ワラが排ワラ搬送経路Lへ到達していない状態では、自走時や運搬車による搬送時の振動などによってカバー体17が不測に開放操作されることを阻止できるようになることから、排ワラ切断装置3における株元側の側板12Bと排ワラ搬送経路Lの上方を覆う上部カバー16との間に形成される隙間aからの粉塵の飛散を確実に防止できるのである。また、カバー体17の不測の開放操作を阻止できることによって、排ワラ切断装置3の側板12Bや他物などとの衝突による変形または損傷を回避できるようになることから、カバー体17の変形または損傷により、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラの押圧ではカバー体17が開放操作されなくなって搬送詰まりが生じる不都合や、カバー体17がコイルバネ21による付勢では閉塞操作されなくなって前記隙間aからの粉塵の飛散を防止できなくなる不都合などを解消できるのである。一方、排ワラが排ワラ搬送経路Lに到達している状態では、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラの押圧によって排ワラの搬送量に応じたカバー体17の最小限の開放操作が容易に行われるようになることから、前記隙間aからの粉塵の飛散を抑制しながらも排ワラを搬送詰まりなく前記隙間aを通過させることができるのである。
【0025】尚、図5に示すように、カバー体17の前側の連結部材17Bには、ロック手段Rの係止ピン22bが係止する被係合部17bから下方に向けて、支軸20を中心とする円弧状の摺接部17cが形成されており、この摺接部17cは、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラによってカバー体17が開放姿勢に維持されている状態では係止ピン22bの下降揺動を規制し、排ワラ搬送装置2により搬送される排ワラが無くなってカバー体17が開放姿勢から閉塞姿勢に切り換えられた状態では、それに伴って係止ピン22bの下降揺動を許容し、自動的に係止ピン22bを被係合部17bに係止させるようになっている。
【0026】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態を列記する。
■ 図6に示すように、カバー体17の下部内側面に対して下方から接当係止可能な板状の係止部材22によってロック手段Rを構成し、係止部材22からカバー体17より前方に延出する状態に一体形成されたアーム部材23の延出端部23aを、脱穀装置Aの側板に対して上下揺動自在となるように枢支連結するとともに、排ワラの排ワラ搬送経路Lへの到達に伴って排ワラの押圧により押し下げられるように排ワラ搬送面bから上方に突出する状態に形成し、かつ、排ワラ搬送面bから上方に突出する状態に復帰するようにバネ24により引っ張り付勢することによって検出手段Sを構成し、アーム部材23の延出端部23aが排ワラの押圧により押し下げられるのに伴って、係止部材22をカバー体17との係止が解除される下方へ揺動操作するように、係止部材22とアーム部材23の延出端部23aとを連係するアーム部材23のアーム部23bによって解除手段Tを構成するようにしてもよい。この場合、カバー体17は、排ワラが排ワラ搬送経路Lへ到達していない状態では、係止部材22とカバー体17の下部内側面との係止により、自走時や運搬車による搬送時の振動などによってカバー体17が不測に開放操作されることが阻止されるようになっている。また、排ワラが排ワラ搬送経路Lに到達した状態では、排ワラの押圧によりアーム部材23の延出端部23aが押し下げられるのに伴って、係止部材22とカバー体17の下部内側面との係止が解除されるようになることから、前記隙間aを通過する排ワラがカバー体17の被押圧部17aを押圧するのに伴って、カバー体17が機体内方側へ容易に開放操作されるようになっている。
■ 図7および図8に示すように、カバー体17の連結部材17Bに形成された被係合部17dとの係止によりカバー体17の開放操作を阻止するように支持ブラケット19に一体形成された係止部材19bによってロック手段Rを構成するとともに、カバー体17を、前後摺動自在に、かつ、その後方への摺動に伴って係止部材19bとの係止が解除されるように構成して検出手段Sと解除手段Tとに兼用させるようにしてもよい。この場合、カバー体17は、排ワラが排ワラ搬送経路Lへ到達していない状態では、係止部材19bとカバー体17の被係合部17dとの係止により、自走時や運搬車による搬送時の振動などによってカバー体17が不測に開放操作されることが阻止されるようになっている。また、排ワラが排ワラ搬送経路Lに到達した状態では、前記隙間aを通過する排ワラがカバー体17の被押圧部17aを押圧するのに伴って、カバー体17が後方へ摺動操作されるとともに支持ブラケット19の係止部材19bとカバー体17の被係合部17dとの係止が解除されるようになり、その係止が解除されたカバー体17の被押圧部17aを排ワラが更に押圧することによって、カバー体17が機体内方側へ容易に開放操作されるようになっている。尚、図中の符号24は、カバー体17を極弱い力で前方側へ復帰付勢する圧縮バネである。
■ ロック手段Rを電磁ソレノイドや電動シリンダなどの電気アクチュエータによって構成し、検出手段Sを感圧スイッチや光センサなどのセンサ類によって構成し、解除手段Tを検出手段Sからの検出情報に基づいてロック手段Rの作動を制御する制御装置によって構成するようにしてもよい。
【0027】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。




 

 


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