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発明の名称 移植機の動力伝動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平9−9746
公開日 平成9年(1997)1月14日
出願番号 特願平7−166246
出願日 平成7年(1995)6月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
発明者 福高 恭史 / 霜野 幸男 / 岸田 博
要約 目的
株間設定手段の操作によって株間を精度良く調整することができると共に、株間が必要以上に大きく設定されることがないようにする。

構成
植付カップが所定の停止位置にきたとき株間設定手段104の操作量に応じた切断時間で電磁クラッチを一時的に切断して所定の株間を得るようにした移植機の動力伝動装置において、前記変速機構が高速側に変速操作されたとき株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチの切断時間を長く設定すると共に、変速機構が低速側に変速操作されたとき株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチの切断時間を短く設定する制御手段111が設けられている。
特許請求の範囲
【請求項1】 走行装置(14)と昇降動作する植付カップ(33)とが設けられ、走行装置(14)と植付カップ(33)とが駆動装置(5)に連動連結され、移植機が複数段の走行速度で走行できるように、駆動装置(5)と走行装置(14)との間に変速機構(65)が設けられ、駆動装置(5)と植付カップ(33)との連動を断接する電磁クラッチ(72)が設けられ、前記電磁クラッチ(72)の切断時間を増減設定する株間設定手段(104)が設けられ、駆動装置(5)によって植付カップ(33)に昇降動作をさせ、植付カップ(33)が所定の停止位置にきたとき株間設定手段(104)の操作量に応じた切断時間で電磁クラッチ(72)を一時的に切断して所定の株間を得るようにした移植機の動力伝動装置において、前記変速機構(65)が高速側に変速操作されたとき株間設定手段(104)の操作量に対する前記電磁クラッチ(72)の切断時間を長く設定すると共に、変速機構(65)が低速側に変速操作されたとき株間設定手段(104)の操作量に対する前記電磁クラッチ(72)の切断時間を短く設定する制御手段(111)が設けられていることを特徴とする移植機の動力伝動装置。
【請求項2】 変速機構(65)の変速状態を検出する株間選択スイッチ(103)が設けられ、株間選択スイッチ(103)の検出に応じて株間設定手段(104)の操作量に対する前記電磁クラッチ(72)の切断時間を自動的に変更設定することを特徴とする請求項1に記載の移植機の動力伝動装置。
【請求項3】 変速機構(65)が高速側に変速操作されたことを検出する株間選択スイッチ(103)が設けられ、株間選択スイッチ(103)が、変速機構(65)が高速側に変速操作されたことを検出したとき、株間設定手段(104)の操作量に対する前記電磁クラッチ(72)の切断時間が長くなるように自動設定することを特徴とする請求項1に記載の移植機の動力伝動装置。
【請求項4】 前記変速機構(65)が高速側に変速操作されたときと低速側に変速操作されたときとで、株間設定手段(104)の操作量に応じた株間の調整幅が略同一になるように、前記制御手段(111)により、株間設定手段(104)の操作量に対する前記電磁クラッチ(72)の切断時間を変更設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移植機の動力伝動装置。
【請求項5】 前記株間設定手段(104)が、電磁クラッチ(72)の切断時間を複数段に増減設定するように構成されている特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の移植機の動力伝動装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移植機の動力伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移植機には、走行装置をエンジン等の駆動装置に連動連結すると共に、植付カップを揺動リンク機構等を介してエンジン等の駆動装置に連動連結して、走行装置によって走行させながら、駆動装置によって植付カップに昇降動作を繰り返させ、植付カップを下死点で畝に突刺ってポット苗を移植するようにしたものがあるが、従来のこの種の移植機の動力伝動装置では、駆動装置と植付け手段との連動を断接する電磁クラッチを設け、前記電磁クラッチの切断時間を増減調整する株間設定手段を設け、植付カップが所定の停止位置にきたとき株間設定手段の操作量に応じた切断時間で電磁クラッチを一時的に切断して、植付カップを停止させ、ここでポット苗を受け取ると共に、植付カップの昇降停止により植え付け間隔である所定の株間を得るようにしていた(例えば特願平4−270519)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の場合、植付けの際の走行速度を可変できるようになっておらず(作業速度が1段しかない)、このため例えば移植精度が要求されるレタスにミッション減速比を合わせると、高速移植が要求されるキャベツでは作業能率が落ちるという問題を生じた。
【0004】そこで、駆動装置と走行装置との間に変速機構を設け、走行速度を複数段に設定できるようにすることが考えられるが、単に変速機構を設けただけでは、植付カップが昇降動作する間の走行距離が変わるため、即ち株間設定手段の操作量に応じた電磁クラッチの切断時間に対する走行距離が変化するため、例えば変速機構を高速側にセットすると、株間設定手段の操作量に対する株間の調整幅が大になり、このため株間を精度良く調整することが困難になるし、また株間設定手段の操作量を最大近くにすると、株間が必要以上に大きく設定されるという問題を生じた。
【0005】本発明は上記問題点に鑑み、移植精度が要求されるレタスや、高速移植が要求されるキャベツ等にも作業業能率が落ちるという問題を生じることがなく、しかも株間設定手段の操作によって株間を精度良く調整することができると共に、株間が必要以上に大きく設定されることがないようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決するための本発明の第1の技術的手段は、走行装置14と昇降動作する植付カップ33とが設けられ、走行装置14と植付カップ33とが駆動装置5に連動連結され、移植機が複数段の走行速度で走行できるように、駆動装置5と走行装置14との間に変速機構65が設けられ、駆動装置5と植付カップ33との連動を断接する電磁クラッチ72が設けられ、前記電磁クラッチ72の切断時間を増減設定する株間設定手段104が設けられ、駆動装置5によって植付カップ33に昇降動作させ、植付カップ33が所定の停止位置にきたとき株間設定手段104の操作量に応じた切断時間で電磁クラッチ72を一時的に切断して所定の株間を得るようにした移植機の動力伝動装置において、前記変速機構65が高速側に変速操作されたとき株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間を長く設定すると共に、変速機構65が低速側に変速操作されたとき株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間を短く設定する制御手段111が設けられている点にある。
【0007】本発明の第2の技術的手段は、変速機構65の変速状態を検出する株間選択スイッチ103が設けられ、株間選択スイッチ103の検出に応じて株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間を自動的に変更設定する点にある。本発明の第3の技術的手段は、変速機構65が高速側に変速操作されたことを検出する株間選択スイッチ103が設けられ、株間選択スイッチ103が、変速機構65が高速側に変速操作されたことを検出したとき、株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が長くなるように自動設定する点にある。
【0008】本発明の第4の技術的手段は、前記変速機構65が高速側に変速操作されたときと低速側に変速操作されたときとで、株間設定手段104の操作量に応じた株間の調整幅が略同一になるように、前記制御手段111により、株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間を変更設定する点にある。
【0009】本発明の第5の技術的手段は、前記株間設定手段104が、電磁クラッチ72の切断時間を複数段に増減設定するように構成されている点にある。
【0010】
【作用】変速機構65が高速側に変速操作されたとき株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が長く設定される。変速機構65が低速側に変速操作されたとき株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が短く設定される。
【0011】株間選択スイッチ103によって変速機構65の変速状態を検出しその検出に応じて株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間を自動的に変更設定する。例えば、株間選択スイッチ103が、変速機構65が高速側に変速操作されたことを検出したとき、制御手段111により、株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が長くなるように自動設定する。
【0012】そして、前記変速機構65が高速側に変速操作されたときと低速側に変速操作されたときとで、株間設定手段104の操作量に応じた株間の調整幅が略同一になる。従って、移植精度が要求されるレタスや、高速移植が要求されるキャベツ等にも作業能率が落ちるという問題を生じることがなくなる。また、株間設定手段の操作によって株間を精度良く調整することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。図3、図9〜図11において、移植機1は走行車体2の後部に操縦ハンドル3を有する自走式歩行型であって、マルチフィルムAで被覆された畝Bを跨いでその長手方向に走行し、畝Bに植え付け孔を形成しながら土付き苗Cを植え付けて行く。
【0014】走行車体2はその前部の架台4上にエンジン(駆動装置)5が搭載され、左右に予備苗箱乗せ台6を有するボンネット7で覆われており、架台4の後部にミッションケース8が固定され、その入力部とエンジン5の出力部とは巻掛伝動手段9で連動されている。巻掛伝動手段9でミッションケース8内に入った動力は、走行系と移植系に分岐され、走行系動力は車輪伝動軸10から取り出され、移植系動力はPTO横軸11及びPTO前後軸54から取り出される。
【0015】前記車輪伝動軸10の左右端には軸心廻りに上下揺動する伝動ケース13が枢支され、この伝動ケース13を介して左右の走行駆動輪(走行装置)14が支持され、伝動ケース13内の巻掛伝動手段13aにより走行駆動輪14が駆動可能になっている。左右走行駆動輪14は畝B間の溝を転動する。左右の伝動ケース13は車輪伝動軸10の軸心廻りに上下揺動することにより、走行駆動輪14と走行車体2との相対上下位置を調整可能であり、このため、架台4の前方にはステーを介して接地センサ15を備え、かつこの接地センサ15の検出信号で作動する昇降シリンダ16を備えており、この昇降シリンダ16の作動で左右の伝動ケース13を上下動し、走行車体2の高さ調整及び水平制御をする。
【0016】走行車体2の主フレーム17は角パイプ等で平面視及び側面視において略L字形状に形成され、その前部が下向きに曲がっていてエンジン5を取り付けた架台4の一側部に固定されており、中途部が走行車体2の左右一方側で前後方向に略水平状に配置され、後部が左右他方側に曲がっていて操縦ハンドル3が取り付けられている。
【0017】19は移植作業部であり、苗供給装置20、植付装置21、マルチ穿孔装置22等を有し、これらはミッションケース8から突出しているPTO横軸11に前部が枢支された可動フレーム24に備えられている。この可動フレーム24の後部は昇降自在であり、弾性支持手段25によって主フレーム17に弾力的にかつ吊持ち状に連結されている。
【0018】可動フレーム24の後部に設けた鎮圧ローラ(又は覆土ローラ)26は、調整杆27を介して可動フレーム24との間の距離を調整自在にしており、畝Bからの可動フレーム24の高さを調整可能にしている。可動フレーム24には植付装置21等への動力伝達のための巻掛伝動手段体29が支持されている。植付装置21は図2、4で示す如く、可動フレーム24に支持体30を有する吊持リンク31が枢支され、前記支持体30に平行リンク32が枢支され、この平行リンク32の先端にくちばし筒形の開閉自在な植付カップ33が備えられ、巻掛伝動手段29に連動するクランク軸34によるクランク運動で上下動自在とされている。この植付カップ33がクランク軸34の回動によって上昇すると、上限検出スイッチ28(図3に示す)で検出される。上限検出スイッチ28は、平行リンク32の上方に設けられ、植付カップ33が上死点にあることを検出する。
【0019】また、図示していないが、植付カップ33には可動フレーム24との間に開閉手段が設けられており、下降して畝Bに突き刺さったときにくちばしを開放するようになっていて、このくちばしの突き刺しと開放で、畝Bに孔を開けて土付き苗Cを植え付ける。植付カップ33の前方にマルチ穿孔装置22が備えられている。穿孔装置22はガスボンベ35のプロパンガス等のガスを燃料とするガスバーナを有し、植付カップ33の昇降に1サイクル先行して、畝Bに被せられたマルチフィルムAを畝長手方向等間隔にガスバーナで焼却して孔を形成する。
【0020】その他、図9において、36は走行車体2の前部の左右一対の前輪、37は畝肩倣いローラをそれぞれ示している。移植作業部19における苗供給装置20は、縦横に多数配列したポット部に土付き苗Cを育成した可撓樹脂製の苗箱38を、可動フレーム24に支持された左右案内レール39で案内し、この苗箱38をポット部1ピッチ毎に縦送りし、この縦送り後に横1列のポット部から土付き苗Cをプッシャで押し出して植付カップ33に落下供給する。
【0021】この土付き苗Cの苗箱38から植付カップ33への供給には種々の方法を採ることができ、前記苗箱38の縦送り後に横1列のポット部から同時に土付き苗Cをプッシャで押し出してコンベヤで受け、このコンベヤを間欠搬送して、その上の土付き苗Cを前記植付カップ33に順次落下供給する方法、または、前記苗箱38を縦送り後に1ポット部ピッチ毎に横送りし、横1列のポット部から土付き苗Cを1つづつプッシャで押し出しながら爪を突き刺して取り出し、この爪を姿勢変更しながら植付カップ33上まで移動し、そして爪から土付き苗Cを押し出して植付カップ33内に落下供給する方法、等があり、これらの方法を適宜採用した苗供給装置20が可動フレーム24に備えられている。
【0022】図3はミッションケース8内の動力伝達系の詳細を示している。図3において、エンジン5の動力は巻掛伝動手段9から入力軸51に伝達される。ミッションケース8には入力軸51と平行に、回転軸52、中間軸53、バック軸57、車輪伝動軸10及びPTO横軸11がそれぞれ回転自在に支持され、前後方向のPTO前後軸54が後方突出状に設けられている。
【0023】入力軸51上のギヤ51aは回転軸52上の遊転ギヤ55と噛合しており、この遊転ギヤ55にクラッチギヤ56を摺動させてその咬合部を咬合させることにより、入力軸51から回転軸52へ動力伝達可能になる。前記クラッチギヤ56は遊転ギヤ55と咬合する方向に弾圧されており、爪式の主クラッチ58を構成している。
【0024】前記回転軸52には、クラッチギヤ56の他に、ギヤ59、60、61が一体回動可能に支持されており、中間軸53には変速ギヤ体62が摺動及び一体回動自在に支持され、この変速ギヤ体62には前記ギヤ56、59、60と択一的に噛合可能なギヤ部62A、62B、62Cが形成されている。バック軸57にはギヤ63、64が設けられており、ギヤ63は前記ギヤ61と噛合しており、ギヤ64には変速ギヤ体62のギヤ部62Cが噛合可能になっている。したがって、変速ギヤ体62の摺動により前進3段、後進1段の変速が可能になっている。即ち、変速ギヤ体62、ギヤ60、ギヤ59、ギヤ56により変速機構65が構成され、ギヤ部62Cをギヤ60に噛合させたとき前進の第1速F1 (植付け1)になり、ギヤ部62Bをギヤ59に噛合させたとき前進の第2速F2 (植付け2)になり、ギヤ部62Aをギヤ56に噛合させたとき前進の第3速F3 (移動)になる。また、ギヤ部62Cをバック軸57側に連結させたとき後進Rになる。
【0025】前記中間軸53上には伝動ギヤ66及び図示省略の駐車ブレーキが設けられており、伝動ギヤ66は車輪伝動軸10に固設された大ギヤ68と噛合している。前記回転軸52は一端がミッションケース8から突出していて、その外端に電磁クラッチ72が固定されており、また、回転軸52の外端部を包囲するように筒軸状のカップリング軸73がミッションケース8に回転自在に支持されており、電磁クラッチ72の作動で回転軸52とカップリング軸73とが一体回転し、移植系動力を分岐取り出しできるようになっている。
【0026】このカップリング軸73にはギヤ74が固定されており、このギヤ74は中間軸53に遊嵌したアイドラギヤ75と噛合しており、アイドラギヤ75は更にPTO横軸11上のギヤ76と噛合し、移植系動力を伝達可能にしている。PTO横軸11にはベベルピニオン77が固定され、PTO前後軸54上のベベルギヤ78と噛合しており、移植系動力を2系統に分岐して、PTO横軸11で動力伝達手段29を介して植付装置21及びマルチ穿孔装置22を、PTO前後軸54で苗供給装置20をそれぞれ駆動する。
【0027】前記回転軸52の電磁クラッチ72より外端に回転パルスセンサ85が取り付けられている。この回転パルスセンサ85は例えば回転軸52に外嵌固着したスプロケットの凹凸を近接センサでカウントする構造のものが使用でき、回転パルスセンサ85は回転軸52の回転を検出して回転軸52の1回転毎に20パルス発生するように構成されている。
【0028】従って、植付カップ33の上昇状態(上限検出スイッチ28が検出状態)からクランク軸34が1回転する毎に、図4に示すように植付カップ33の上昇状態から下降した後再び上昇位置に戻る。植付カップ33が上昇位置に戻ったとき、電磁クラッチ72を消磁して移植系動力を切ると、図4に示すように植付カップ33が上昇状態で停止し、クランク軸34の1回転に対応する基準最小株間(160mm又は260mm)以上の株間が得られる。すなわち、後述する制御手段111で株間を設定しておくと、上限検出スイッチ28が植付カップ33の上昇を検出したとき、電磁クラッチ72を消磁して移植系動力を切り、設定株間に対応して前記電磁クラッチ72が消磁中のパルスをカウントし、その後電磁クラッチ72を作動して移植系動力を伝達し、上昇していた植付カップ33を降下して植え付けをする。前記電磁クラッチ72が消磁中のパルスのカウント数を変更することにより、株間を調整する。
【0029】そして、前記第1速F1 (植付け1)及び第2速F2 (植付け2)のときにおける基準最小株間、クランク軸34の回転数、回転軸52の回転数は、図5に示すように設定されている。即ち、変速機構65を前進の第1速F1 (植付け1)にセットしておくと、クランク軸34が1回転する間に、移植機が160mm走行し、回転軸52が3回転する。また、変速機構65を前進の第2速F2 (植付け2)にセットしておくと、クランク軸34が1回転する間に、移植機が260mm走行し、回転軸52が3回転する。
【0030】また、回転軸52の1回転毎に、回転パルスセンサ85が信号を20パルス発生するようになっており、第1速F1 (植付け1)及び第2速F2 (植付け2)のときにおける基準最小株間、クランク軸34が1回転する間の回転パルスセンサ85の発生パルス数、回転パルスセンサ85が1パルス発生する間に移植機が走行する距離(株間/1パルス)は図8に示すように設定されている。
【0031】図1は制御系のブロック図を示す。図1において、100はバッテリー、101はメインスイッチ、102は主クラッチスイッチで、前記主クラッチ58を接続可能にするためのスイッチである。103は株間選択スイッチで、例えば前記変速機構を変速操作するための変速操作部に取り付けられており、前記変速機構65を前進の第2速F2 (植付け2)にセットしたときこれを検出してオンするように構成されている。104は株間を設定するための株間設定手段で、株間設定スイッチ105と株間設定可変抵抗106とを備え、株間設定スイッチ105はオンオフの2段(A,B)に切り換えることができ、株間設定可変抵抗106は7段(1,2,3,4,5,6,7)に切り換えでき、従って、株間設定手段104は、全体で図6、図7、図9、図10に示す如く14段階(A−1,A−2,A−3,A−4,A−5,A−6,A−7,B−1,B−2,B−3,B−4,B−5,B−6,B−7)に切り換え設定できるようになっている。
【0032】108は植付けカップリレーで、これが励磁されたとき前記電磁クラッチ72のソレノイド72aに電流が流れ、植付けカップリレー108を介して電磁クラッチ72を断続するようになっている。111は制御手段で、回転パルスセンサ82からのパルスをカウントする機能の他、その他の演算処理機能を持ったマイコン等により構成され、上限検出スイッチ28、主クラッチスイッチ102、株間選択スイッチ103、株間設定手段104の株間設定スイッチ105及び株間設定可変抵抗106からの信号を入力し、所定の設定された制御順序に従って電磁クラッチ64を制御するようになっており、制御手段111は、植付けカップリレー108を介して電磁クラッチ72の切断を制御するための切断制御手段112と、電磁クラッチ72を接続を制御する接続制御手段113と、電磁クラッチ72の切断期間を設定する切断期間設定手段114とを有する。
【0033】切断期間設定手段114は、株間選択スイッチ103がオフ(植え付け1)のとき、株間設定手段104によって設定した条件から図6に示す植え付け1のテーブルによって電磁クラッチ72の切断期間(電磁クラッチ72を切断するための回転パルスセンサ82のパルス数)を設定すると共に、株間選択スイッチ103がオン(植え付け2)のとき、株間設定手段104によって設定した条件から図7に示す植え付け2のテーブルによって電磁クラッチ72の切断期間(電磁クラッチ72を切断するための回転パルスセンサ82のパルス数)を設定する。即ち、株間選択スイッチ103がオフ(植え付け1)のとき、図6に示す如く株間設定手段104によって設定した段数が1段増加する毎に、電磁クラッチ72の切断期間が、回転パルスセンサ85が5パルスを発生する期間だけ増加するように設定し、例えば株間設定手段104によって設定した段数がA−6のとき電磁クラッチ72の切断期間を25パルスに設定する。また、株間選択スイッチ103がオン(植え付け2)のとき、図7に示す如く株間設定手段104によって設定した段数が1段増加する毎に、電磁クラッチ72の切断期間が、回転パルスセンサ85が3パルスを発生する期間だけ増加するように設定し、例えば株間設定手段104によって設定した段数がA−6のとき電磁クラッチ72の切断期間を15パルスに設定する。
【0034】切断制御手段112は、上限検出スイッチ28がオンのときに電磁クラッチ72を切断すると共に、電磁クラッチ72の切断状態が前記切断期間設定手段114によって設定した電磁クラッチ72の切断期間に達していないとき、即ち、設定した電磁クラッチ72の切断期間のパルス数から電磁クラッチ72の切断状態になって入力したパルス数を順次引き算した値が0よりも大であると判別したとき、電磁クラッチ72を切断する。
【0035】接続制御手段113は、上限検出スイッチ28がオフのときに電磁クラッチ72を接続すると共に、電磁クラッチ72の切断状態が切断期間設定手段114によって設定した電磁クラッチ72の切断期間に達したとき、即ち、設定した電磁クラッチ72の切断期間のパルス数から電磁クラッチ72の切断状態になって入力したパルス数を順次引き算した値が0になったと判別したとき、電磁クラッチ72を接続する。
【0036】次に、図2の流れ図を参照しながら動作を説明する。移植作業に際しては、メインスイッチ101、主クラッチスイッチ102をオンすれば、ステップ1で、電磁クラッチ72がオンし、移植作業が開始される。ステップ2で、上限検出スイッチ28がオンかオフかを判別し、上限検出スイッチ28がオフであれば、ステップ1に戻り、上限検出スイッチ28がオンであれば、ステップ5に進み、電磁クラッチ72をオフする。
【0037】従って、クランク軸34が1回転する間、電磁クラッチ72はオンを保持し、植付カップ33が上昇状態から下降して植え付けした後再び上昇位置に戻し、この時点で電磁クラッチ72はオフする。ステップ4で、株間選択スイッチ103がオンかオフかを判別し、株間選択スイッチ103がオフであれば、ステップ5で、株間設定手段104によって設定した条件から図6に示す植え付け1のテーブルによって電磁クラッチ72の切断期間(電磁クラッチ72を切断するための回転パルスセンサ82のパルス数)を設定し、ステップ6に進む。
【0038】ステップ4で株間選択スイッチ103がオンであると判別すれば、ステップ7に進み、ステップ7で、株間設定手段104によって設定した条件から図7に示す植え付け2のテーブルによって電磁クラッチ72の切断期間(電磁クラッチ72を切断するための回転パルスセンサ82のパルス数)を設定し、ステップ8に進む。
【0039】ステップ6では、電磁クラッチ72の切断状態が、前記ステップ5で設定した電磁クラッチ72の切断期間に達したか否か、即ちステップ5で設定した電磁クラッチ72の切断期間のパルス数から電磁クラッチ72の切断状態になって入力したパルス数を順次引き算した値が0か否かを判別し、値が0でなければ、ステップ3に戻って電磁クラッチ72を切断し、値が0であければ、ステップ1に戻って電磁クラッチ72を接続する。
【0040】ステップ8では、電磁クラッチ72の切断状態が、前記ステップ7で設定した電磁クラッチ72の切断期間に達したか否か、即ちステップ5で設定した電磁クラッチ72の切断期間のパルス数から電磁クラッチ72の切断状態になって入力したパルス数を順次引き算した値が0か否かを判別し、値が0でなければ、ステップ3に戻って電磁クラッチ72を切断し、値が0であければ、ステップ1に戻って電磁クラッチ72を接続する。
【0041】従って、変速機構65を前進の第1速F1 (植付け1)にセットしておくと、図8に示す如くクランク軸34が1回転する間に移植機1は基準最小株間(160mm)だけ走行することとなり、回転パルスセンサ85の1パルス当たりの株間が2.67mmになって低速状態になるが、株間設定手段104によって設定した段数が1段増加する毎に、電磁クラッチ72の切断期間が、回転パルスセンサ85が3パルスを発生する期間だけ増加するように設定されるため、株間設定手段104によって設定した1段当たりの株間調整量が約13.3mmになる。
【0042】また、前進の第2速F2 (植付け2)にセットしておくと、図8に示す如くクランク軸34が1回転する間に移植機1は基準最小株間(260mm)だけ走行するようになり、回転パルスセンサ85の1パルス当たりの株間が4.33mmになって高速状態になり、このとき株間選択スイッチ103がオフであれば、株間設定手段104によって設定した1段当たりの株間調整量が約21.7mmになるが、株間選択スイッチ103のオンによって株間設定手段104によって設定した段数が1段増加する毎に、電磁クラッチ72の切断期間が、回転パルスセンサ85が5パルスを発生する期間だけ増加するように設定されるので、株間設定手段104によって設定した1段当たりの株間調整量が約13.0mmになる。
【0043】従って、変速機構65が高速側(前進の第2速F2 (植付け2))に変速操作されたとき、株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が長く設定され、前記変速機構65が高速側に変速操作されたときと低速側に変速操作されたときとで、株間設定手段104の操作量に応じた株間の調整幅が略同一になる。
【0044】なお、前記実施例では、駆動装置としてエンジン5を用いているが、これに代えモータその他を駆動装置としてもよい。また、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、電磁クラッチ72を中間軸53に取り付けて、中間軸53とギヤ75との間で動力の断接をするようにしたりしてもよい。また、移植機1はマルチ畝用を例示したが、マルチフィルムを被覆していない畝用、すなわちマルチ穿孔装置22を装備しないものでもよい。
【0045】また、前記実施例では、変速機構65が高速側に変速操作されたことを検出する株間選択スイッチ103が設けられ、株間選択スイッチ103が、変速機構65が高速側に変速操作されたことを検出したとき、株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が長くなるように自動設定するようにしているが、これに代え、変速機構65が低速側に変速操作されたことを検出する株間選択スイッチ103を設け、株間選択スイッチ103が、変速機構65が低速側に変速操作されたことを検出したとき、株間設定手段104の操作量に対する前記電磁クラッチ72の切断時間が短くなるように自動設定するようにしてもよい。
【0046】また、前記実施例では、変速機構65を前進の第1速(植付け1)と前進の第2速F2 (植付け2)にセットできるようにしているが、植付けの変速段数は2段に限らず、植付けの変速段数を3段以上に変速できるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、移植精度が要求されるレタスや、高速移植が要求されるキャベツ等にも作業業能率が落ちるという問題を生じることがなくなる。しかも、株間設定手段の操作によって株間を精度良く調整することができると共に、株間が必要以上に大きく設定されることもなくなる。




 

 


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