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発明の名称 アクティブ・ノイズ・コントロール・システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平7−230287
公開日 平成7年(1995)8月29日
出願番号 特願平6−97893
出願日 平成6年(1994)4月13日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】青木 輝夫
発明者 柳沢 隆晃 / 伊藤 務 / 永井 良典
要約 目的
エンジンの急速回転時に生成されるキャンセル信号の不連続点によるノイズを防止するアクティブ・ノイズ・コントロール・システムを提供することにある。

構成
エンジン騒音に同期したエンジンパルスにてキャンセル信号を生成する適応フィルタADSG1〜4を有し、当該生成されたキャンセル信号に基づいて自動車の車室等における閉空間にて前記エンジン騒音を相殺して低減するシステムであって、前記エンジンパルスが所定間隔よりも短い間隔で入力されると、当該短い間隔で入力された複数のエンジンパルスの内、特定のエンジンパルスについてのみ前記キャンセル信号を生成し、他のエンジンパルスについては前記キャンセル信号を生成することなく読み飛ばすようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】 エンジン騒音に同期したエンジンパルスにてキャンセル信号を生成する適応フィルタを有し、当該生成されたキャンセル信号に基づいて自動車の車室等における閉空間にて前記エンジン騒音を相殺して低減するシステムであって、前記エンジンパルスが所定間隔よりも短い間隔で入力されると、当該短い間隔で入力された複数のエンジンパルスの内、特定のエンジンパルスについてのみ前記キャンセル信号を生成し、他のエンジンパルスについては前記キャンセル信号を生成することなく読み飛ばすことを特徴とするアクティブ・ノイズ・コントロール・システム。
【請求項2】 前記読み飛ばされたエンジンパルスには、当該読み飛ばされたエンジンパルス直前に生成されたキャンセル信号を複写することを特徴とする請求項1記載のアクティブ・ノイズ・コントロール・システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、適応フィルタを用いて自動車、船舶等のエンジン騒音を空間で相殺することにより、当該騒音を低減するアクティブ・ノイズ・コントロール・システム(以下、単にANCと称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このようなANCにおけるエンジン騒音を低減するキャンセル信号を生成する適応フィルタとしては、前記エンジン騒音に同期したエンジンパルスである参照入力信号及びマイクロホンより抽出されたエラー信号に基づいてキャンセル信号を生成するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のANCによれば、前記適応フィルタが前記エンジンパルス及びエラー信号に基づいてキャンセル信号を生成するものであるが、当該エンジンの回転数が急速回転すると、当該適応フィルタのタップ間隔が短くなることにより、前記エンジンパルスが所定間隔よりも短くなって、キャンセル信号に不連続点が発生してノイズが生じるといった問題点があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンの急速回転時に生成されるキャンセル信号の不連続点によるノイズを防止するアクティブ・ノイズ・コントロール・システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、エンジン騒音に同期したエンジンパルスにてキャンセル信号を生成する適応フィルタを有し、当該生成されたキャンセル信号に基づいて自動車の車室等における閉空間にて前記エンジン騒音を相殺して低減するシステムであって、前記エンジンパルスが所定間隔よりも短い間隔で入力されると、当該短い間隔で入力された複数のエンジンパルスの内、特定のエンジンパルスについてのみ前記キャンセル信号を生成し、他のエンジンパルスについては前記キャンセル信号を生成することなく読み飛ばすことを特徴とする。
【0006】
【作用】かかる構成により、急速にエンジン回転数が上がって所定間隔よりも短い間隔でエンジンパルスが入力されると、キャンセル信号を生成する処理がおぼつかなくなって、当該キャンセル信号に発生する不連続点によってノイズが生じるといった事態を打開することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係るアクティブ・ノイズ・コントロール・システムの実施例について説明する。
【0008】車載用アクティブ・ノイズ・コントロール・システム(Active Noise・Control System;以下、ANCと称する)を例に説明する。これは適用フィルタを応用し、エンジン騒音を空間で相殺することにより乗員の頭部付近の騒音を低減するシステムである。本システムのANCモードの信号処理上の特徴を列記すると下記のようになる。
【0009】1)一括更新型SFX−LMSアルゴリズムを考案し演算量を削減した。
【0010】2)不連続音対策、適応フィルタの発散防止、不要な低周波数音の成長防止用としての係数安定化FIRフィルタ(STF)を採用した。
【0011】3)回転数、回転状態感応型、STF、ステップサイズ変更方式を採用。
【0012】4)エンジンパルス割り込みによるサンプリングタイミング調整機能の採用。
【0013】図1は本実施例の構成を立体的に表わす斜視図である。図1において、エンジン騒音の騒音源であるエンジン100と、該エンジン100の回転状態や回転数を検出するエンジンコントロールユニット200と、当該車内の任意の位置に設置されたスピーカ300と、各座席の上部に設けて当該車内の騒音を収音するマイクロホン400と、該ANC全体を制御するANCコントローラ500とを有している。
【0014】図2にANCモードのブロック図を示す。SP1〜4はキャンセル音出力用スピーカであり、MIC1〜4はエラーマイクロホンである。
【0015】C11〜44はスピーカSP1〜4、マイクロホンMIC1〜4間の伝達関数であり、Chat11〜44はシステム同定により推定されたスピーカSP1〜4、マイクロホンMIC1〜4間の伝達関数である。
【0016】「ADSG1〜4」は適応フィルタ(キャンセル信号発生器)[Adaptive Digital Signal Generator)であり、従来より一般的に使用されているものである。
【0017】「STF」はADSG係数安定化FIRフィルタ、「UPF」は一括更新型SFX−LMS係数更新用FIRフィルタ、「SS1」はステップサイズ1、各パスごとにかかる固定のステップサイズ、「SS2」はステップサイズ2であり、回転数、回転状態により変化するステップサイズである。
【0018】W1(n)〜W4(n)は更新前のADSG係数である。11はADSG1〜4から出力された出力値の位相を反転させる位相反転部である。10は監視手段及び制御手段であるエンジン回転数・回転状態判断部である。尚、ENGINEPULSEはADSG1〜4及びエンジン回転数・回転状態判断部10に入力されるエンジン回転数に同期したパルスである。
【0019】このシステムは図1に示すように1個のエンジン100を騒音源とし、4個のエラーマイクロホン400と4個のスピーカ300を使うCASE(1,4,4)である。
【0020】では、次に図2に示すブロック図の動作について簡単に説明する。
【0021】エンジン騒音とスピーカSP1〜4より発せられるキャンセル信号の和を、マイクロホンMIC1〜4で取り込みエラー信号とする。そして、推定した伝達関数(Chat)を逆並べ(Data Reverse)した数値とエラー信号の畳み込み演算を行う。これが一括更新型SFX−LMSの特徴である。このFIRフィルタをUPFと呼ぶ。(このSFX−LMSについての詳細は後述する)。さらに、畳み込んだ値にステップサイズ1を乗算する。
【0022】ステップサイズ1の乗算した結果を各マイクロホンMIC1〜4入力毎に加算し、エンジン回転数、回転状態に応じたステップサイズ2(SS2)を乗算する。これが、エンジン回転数、回転状態感応型ステップサイズ変更方式である。また、この計算結果が、ADSG係数の更新値である。
【0023】現在のADSG係数[W1(n)]〜[W4(n)]に更新値を、それぞれ加算する。
【0024】その加算結果を安定させるために、STFでフィルタリングし、その結果を新しいADSG係数[W1(n+1)]〜[W4(n+1)]とする。STFの特性はエンジン回転数、回転状態により変化する。これが回転数感応型STF変更方式である。
【0025】さらにADSGから出力された信号の出力値の位相を位相反転部11により反転させる。そして、スピーカSP1〜SP4より出力する。以上がANCモードの基本動作である。
【0026】次にFiltered−X LMSについて説明する。
【0027】通常のFiltered−X LMSでは、3次元空間のANCを実現する場合、消音したい信号(騒音)に相関性のある信号を参照信号として取り込む。この場合の信号処理アルゴリズムを図3に示す。これが一般的なFiltered−X LMSのアルゴリズムである。
【0028】このFiltered−X LMSの係数更新式を(数1)、(数2)に示す。
【0029】
【数1】

【0030】
【数2】

但し、ここでwは適応フィルタ係数、iはフィルタ係数の番号、μはステップサイズ、eはエラー記号、rは伝達関数補正用フィルタ出力信号、Cはマイクロホンとスピーカとの間の伝達関数、Xは参照入力信号、jはCのインパルス応答の番号、kはCのタップ数である。
【0031】(数2)がFiltered−Xの特徴である空間(スピーカ〜マイクロホン間)の伝達関数Cと入力データXの畳込み演算である。
【0032】ここで参照入力に次式のようなインパルスを入力したとする。ただし、このインパルスは消音対象ある周期性騒音に同期して繰り返される。
【0033】X(0)=1X(i)=0 i<0 i>0上記式の条件を満たすということは、次式が成り立つ。
【0034】n=j→X(n−j)=1n≠j→X(n−j)=0すると(数2)は次式になる。
【0035】r(n)=cnすなわち、r(n)は伝達関数Cのインパスルレスポンスcn を順次出力することであり、畳込み演算を必要としない。フィルタWに関しても、これと同様に畳込み演算をせずにフィルタ係数wiを順次出力すればよく、演算量を大幅に削減できかつ、図3のような通常のFiltered−Xの参照入力にパルスが入力した場合と演算結果は等価である。これがSynchronized Filtered−X(SFX)アルゴリズムである。
【0036】次に、一括更新型SFX−LMSについて説明する。
【0037】SFXでは(数1),(数2)は、(数3)になる。
【0038】
【数3】

従来のアルゴリズムでは図3(H部)の様に(数3)をk+1回、1サンプルで更新していた。従って、フィルタWの係数wi の更新が完了するためには、Cのタップ数であるk+1回分更新しなければならない。この説明を図4を使い説明する。(数3)を図式化したものが図4である。縦に並ぶeとcが(数3)の右辺第2項の乗算を示す。これは、Cを8タップ(k=7)とし、参照入力のパルスが22サンプル目に入力した場合の例であり、縦軸がサンプル数(n)、横軸がフィルタWのタップ番号(i)である。P1、P2、P3はポインタの位置を示している。これらポインタについては後で説明する。
【0039】例えば、11サンプル目のwiを更新する場合を考える。従来型のSFX−LMSアルゴリズムでは(数3)に従い、w19からw12までの8個の係数を更新する(図4の点線で囲んだ部分の演算)。この処理でw12の更新は終了する。
【0040】次にw12に着目すると、このタップは、4サンプル目から更新が始まり、11サンプル目で更新が終了する。更新が完了したw12´は(数4)の様に示される。
【0041】
【数4】

尚、(wi´)はwiの更新が完了していることを示す。
【0042】(数4)を一般式に直すと(数5)で表される。
【0043】
【数5】

(数5)式の右辺第2項はエラー信号と伝達関数Cの係数cjを逆並べした係数との畳込み演算である。(図4の実線で囲んだ部分の演算を示す。)(数5)は、従来の(数3)をk+1回演算するのと比べ、乗算、減算ともk+1回削減することができる。
【0044】また、DSPの特徴として、畳込み演算を得意とするアーキテクチャを採用しいるため、実際は、削減された演算数以上に、演算結果を短縮することができる。
【0045】これが、一括更新型SFX−LMSアルゴリズムである。図2のUPFがこの一括更新型SFX−LMSによる更新係数演算部であり、処理としては、伝達関数Cを推定したChatのインパルスレスポンスを逆並べした数列を係数とするFIRフィルタである。
【0046】なお、図4において、P1は係数出力用ポインタである。ポインタはフィルタ係数(w)上をサンプルごとにインクリメントされる。SFXなので畳込み演算を行わず、P1の示すデータwiを出力すればよい。また、このポインタは、参照入力にパルスが入力するとw0 に戻る。すなわち適応フィルタのタップ数が可変である。P2は一括更新する係数wを示す係数更新用ポインタである。P3はSTF出力をADSGに格納するポインタである。
【0047】次にADSG係数安定化FIRフィルタ(STF)について説明する。
【0048】本システムの適応フィルタが不安定になる条件としては、次のようなことが考えられる。
【0049】1)騒音の周波数帯域をスピーカSP1〜4の特性がカバーできない場合、フィルタ係数が発散する。例えば、騒音の周波数が50Hzで、スピーカSP1〜4が50Hzのような低域を発生できない場合、適応フィルタは50Hzの信号を生成するが、エラー信号は減少しないために、適応フィルタが発散してしまう。
【0050】2)Filtered−X LMSの特性として、高音域が発散しやすい。
【0051】3)マイクロホンMIC1〜4入力に何かの理由でオフセットがかかった場合、適応フィルタにもDC成分が重畳してしまう。
【0052】4)エンジン回転数が変化した場合、適応フィルタの出力に不連続点が生じてしまう。
【0053】これらの問題点を解決する方法として、フィルタ係数安定化フィルタ(STF)を採用した。
【0054】このフィルタ係数安定化フィルタの原理について説明する。
【0055】一括更新型SFX−LMSアルゴリズムにより更新される値を直線位相のFIRフィルタでフィルタリングする。このFIRフィルタの特性は基本的にはバンドパスフィルタとし、スピーカSP1〜4の再生できない低音域と、空間で消音できない高音域の更新をカットする。このフィルタにより、低音域や高音域の発散を防止し、また、エンジン回転数が変化した場合の不連続音の発生を減少させることができる。
【0056】STFに直線位相のFIRフィルタを使うことで、位相状態は保たれたまま周波数のフィルタリングが可能となる。このSTFによる遅延はタップ数の半分のサンプル数となるため、その時間経過後に、適応フィルタの更新を行わなければならない。
【0057】この説明を図4を使い説明する。STFを7タップのFIRフィルタとした場合、フィルタリングされた結果は、3サンプル後に出力される。従って、(数5)の結果であるwi´(n+1)をフィルタリングした値は、3サンプル後に更新すれば良い。P3が更新されるアドレスである。
【0058】次に回転数、回転状態感応型ステップサイズ、STF変更方式について説明する。
【0059】SFXアルゴリズムの欠点として、その構造上、エラー信号の影響が直接出力信号に反映される。言い換えると、エラー信号に参照入力と相関性のない信号が入力した場合、出力信号にその相関性のない信号が重畳されてしまっていた。
【0060】本システムのようなANCの場合、エラーマイクロホンに向かって声を発する等のことを行うと、スピーカよりエコーが発生する場合がある。このような対策として、ステップサイズを小さくし、更新量を小さくすることでエコーを抑える方法があるが、この処理は、システムの性能を劣化させてしまう。
【0061】従来は、これらのバランスを考えてステップサイズを決定していた。その結果、エンジンの加減速に追従する性能を出すことができなかった。
【0062】また、もう一つの問題として、アルゴリズムの構成上、加減速時にキャンセル信号に不連続点が発生する場合がある。その対策として、STFを付加したが、単一の特性では効果的に不連続音を低減させることができなかった。
【0063】そこで、本実施例においてはエンジン回転数、回転状態を監視し、これによりステップサイズ、STFを変更することで、前記の問題点が緩和させた。
【0064】この方式の原理について説明する。
【0065】エンジン回転数、回転状態をDSPを使い監視し、それにより、ステップサイズ、STFを制御させた。回転数は低回転、中回転、高回転の3段階に、回転状態は、定常回転、加速、減速、急減速の4段階に分け、これらの組み合わせの計12通りの場合分けを行い、夫々に最適なステップサイズ、STFの係数を図示せぬ記憶手段であるメモリに記憶しておき、当該メモリから夫々を選択した。
【0066】図5にエンジン回転数、回転状態に対するステップサイズ、STFの例を、図6にSTFの周波数特性を示す。例えば、加減速時は、不連続点が発生しやすいため、ローパス・フィルタのカットオフ周波数を低く設定する。この時のカットオフ周波数は、200〜400Hzが適当である。また騒音の変化に対する追従性を上げるため、ステップサイズを大きく設定する。
【0067】対して、定常回転時は、なるべく高い周波数まで消音するため、ローパス・フィルタのカットオフ周波数を高くし、エコーを抑えるために、ステップサイズを小さくする。ギアチェンジ等の急減速時は、適応処理が追従できないとして、ADSGの係数をすべてクリアする。なお、図5、図6は説明のための例であり、この値にとらわれるものではない。
【0068】次にエンジンパルス割り込みによるサンプリングタイミング調整機能について説明する。
【0069】本システムのアルゴリズム(一括更新型SFX−LMS)は適応フィルタのタップ長をエンジン回転数により変化させる可変タップアルゴリズムである。適応フィルタのタップ長はエンジン二回転の周期に一致させるのであるが、これは、サンプリング周期を単位として離散的になる。従って、従来の方法では騒音の周期とキャンセル音の周期を正確に一致させることができず、ビート音を発生するという問題があった。
【0070】そこで、この対策として、エンジンパルスをサンプリング周期の基準とし、強制的に騒音の周期とキャンセル音の周期とを一致させる。この動作を図6に示す。
【0071】具体的には、エンジンパルスをDSPの外部割り込みに入力し、エンジンパルスにサンプリング周期(AD,DAコンバータのタイミング)を同期させる。エンジンパルスが入力されると、図7のN番目のサンプルの処理を中断し、新たなサンプリングを開始する。これにより、エンジンパルス入力時のみ疑似的にサンプリング周波数が高くなることになり、ビート音の発生を抑えることができる。
【0072】また、先に前記フィルタ係数安定化フィルタ(STF)の原理説明にて説明したように、いかなる場合であれ、図4に示すように係数出力用ポインタP1と係数更新用ポインタP2との間隔は、FIRフィルタ(UPF)のタップ数分であり、係数更新用ポインタP2とSTFの出力結果をADSGに格納するポンイタP3との間隔は、前記STFのタップ数の半分であり、このような各ポインタ間の間隔におけるSTF及UPFのタップ数における因果律は不変である。
【0073】また、前記係数出力用ポインタP1から係数を出力した結果、係数更新用ポインタP2の係数が算出され、当該係数更新用ポインタP2の係数をSTFに入力した結果、ポインタP3にて前記算出された値がADSGに格納される。
【0074】ところが、エンジンの回転数が上がると、当該エンジン回転数に同期したエンジンパルスの間隔が短くなり、係数出力用ポインタP1がポインタP3を追い抜いてしまう場合が発生する。この場合には、先に説明した各ポインタ間の間隔におけるSTF及びUPFのタップ数における因果律が満たせなくなり、正確な適応が行えなくなって、ノイズが発生するといった問題があった。
【0075】そこで、本発明のアクティブ・ノイズ・コントロール・システムによれば、このような場合に限り、エンジンパルスを一つ無視して、つまり当該一つのエンジンパルスを読み飛ばすことにより、係数出力用ポインタP1がポインタP3を追い抜いてしまうといった事態の発生を無くすようにしたので、ノイズの発生を防止することができる。
【0076】また、エンジンパルス間隔で、騒音が繰り返されるので、キャンセル音も繰り返される。そこで、はじめのエンジンパルス間隔分のキャンセル信号を読み飛ばされたエンジンパルス以降に複写することにより、不連続音に対しより一層の効果を上げることができる。
【0077】
【発明の効果】上記のように構成された本発明のアクティブ・ノイズ・コントロールシステムによれば、急速にエンジン回転数が上がって所定間隔よりも短い間隔でエンジンパルスが入力されると、キャンセル信号を生成する処理がおぼつかなくなって、キャンセル信号に発生した不連続点によってノイズが発生するといった事態を打開することができる。




 

 


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